Web制作

中小企業のホームページ制作|兼任の担当者でも進められる手順と費用・運用の考え方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • 中小企業にホームページが必要な理由と、見に来る人が確かめたいこと
  • 中小企業でよくある失敗と、社内でできる防ぎ方
  • 作る前に決めること(目的・ページ構成・予算・担当者の役割)
  • 作り方の選択肢と、自社に合う方法の選び方
  • 予算の決め方と、小規模事業者持続化補助金の条件
  • 依頼先の選び方、進め方、公開後の運用と引き継ぎ
目次
  1. 中小企業にホームページが必要な理由
  2. 会社が実在するかの確認
  3. 問い合わせの窓口
  4. 採用
  5. 営業資料の代わり
  6. ホームページ以外の手段との役割分担
  7. すぐに作らなくてもよい場合
  8. この記事でいう「中小企業」
  9. 中小企業でよくある失敗の防ぎ方
  10. 担当者が一人のときに起きやすいこと
  11. 社内の意見がまとまらないとき
  12. 制作会社に任せきりにしたとき
  13. 古いまま放置されたホームページのリスク
  14. 作る前に決めること
  15. 目的を1つに絞る
  16. 見てほしい相手を決める
  17. ページ構成を決める
  18. 載せる前に確認すること
  19. 原稿に載せる事実の集め方
  20. 写真の用意
  21. ドメイン名の決め方
  22. 予算・期間
  23. 担当者の役割分担
  24. 作り方の選択肢
  25. 選ぶときの3つの基準
  26. AIを使って作る場合
  27. あとから別の方法に乗り換える場合
  28. 費用の考え方・補助金
  29. 予算の決め方
  30. 見積もりで確認すること
  31. 見積もりに出てこない費用
  32. 小規模事業者持続化補助金
  33. デジタル化・AI導入補助金との違い
  34. 無料の相談窓口
  35. 依頼先の選び方・進め方
  36. 中小企業が確認するポイント
  37. 依頼から公開までの流れ
  38. 発注側の準備
  39. 見積もりを比べる表
  40. 社内の承認を取る
  41. 契約の前に書面で確かめること
  42. 打ち合わせの進め方
  43. 公開後の運用
  44. 公開した直後にやること
  45. 更新の決めごと
  46. 担当者が替わっても続ける仕組み
  47. 保守
  48. 問い合わせ・個人情報の扱い
  49. 効果の確認
  50. HTTPS・スマホ表示
  51. 困ったときの最初の動き
  52. 社内への周知
  53. 月ごと・年ごとにやること
  54. よくある質問
  55. まとめ

「ホームページがない、あるいは何年も前に作ったまま止まっている」「担当は自分一人で、ほかの仕事と兼ねている」「何から手をつければよいのか分からない」。中小企業の経営者や担当者の方から、よく聞く悩みです。

中小企業のホームページ制作は、専任のWeb担当者や広報部門がいない状態で進めることが多くあります。そのため、制作会社をどこにするかよりも、社内で何を決めておくか、誰がどこまで関わるか、公開後にどう続けるかで結果が分かれます。作ったあとに更新されず、古い情報のまま残ってしまう例も、この部分の決めごとが足りなかったことから起きがちです。

この記事では、中小企業がホームページを作る理由、よくある失敗とその防ぎ方、作る前に決めること、作り方の選択肢、予算の決め方と補助金、依頼先の選び方と進め方、公開後の運用を、順に説明します。作り方の比較や費用の内訳、制作会社の選び方そのものは、それぞれ別の記事で詳しく解説しているので、ここでは兼任の担当者が社内でどう進めるかに絞り、必要な箇所でリンクします。補助金などの情報は、2026年10月時点の公式資料をもとにしています。

中小企業にホームページが必要な理由

取引先の担当者が事務所のノートPCで、会社のホームページの会社概要ページを確かめている場面

ホームページは、会社が実在していて、何をしている会社なのかを、会ったことのない人に確かめてもらうための窓口です。営業担当者が名刺を渡したあとや、取引先から紹介を受けたあとなど、相手はまず社名で検索して様子を見ます。そのときに情報が見つからなかったり、何年も前の内容のままだったりすると、会社の印象に影響します。

なお、中小企業のホームページの保有率や、ホームページによる売上への効果を示す最新の公的な統計は、今回の確認では見つけられませんでした。そのため、ここでは数字ではなく、見に来る人が何を確かめたいのかから、必要性を整理します。

会社が実在するかの確認

新しく取引を始める前に、相手の会社の所在地、事業内容、代表者名、連絡先を確かめる場面は多くあります。ホームページに会社概要が載っていれば、電話や訪問をする前の確認がその場で済みます。

反対に、会社概要がなかったり、住所や担当者名が古かったりすると、確認のために別の手段を探すことになります。小さな会社ほど、ホームページが会社の信頼を確かめる主な材料になりやすい面があります。

問い合わせの窓口

電話は営業時間内にしかつながりません。夜間や休日に調べものをする人にとっては、ホームページから問い合わせを送れることが、連絡の入口になります。

どんな仕事を引き受けているか、どの地域に対応しているか、どこまでが対象外かが書かれていれば、問い合わせる側も要件を整理して連絡できます。見当違いの問い合わせが減り、担当者の対応時間も短くなります。

採用

求職者は、応募する前に、その会社のホームページを見て仕事内容や職場の様子を確かめることがあります。求人媒体の掲載欄だけでは書ききれない、仕事の流れ、働く人の声、事業の内容を載せておけば、応募前の不安を減らせます。

採用情報を載せるときは、求人媒体に出している内容と食い違わないようにします。給与や勤務時間などの条件が媒体とホームページで違っていると、応募者の不信につながります。

営業資料の代わり

営業担当者が口頭で説明していた内容を、ホームページにまとめておけば、URLを送るだけで会社の紹介ができます。会社案内のパンフレットは、内容が変わるたびに刷り直しが必要ですが、ホームページなら該当の箇所だけを差し替えられます。

取引先に説明するときの共通の資料として、社内の誰が見ても同じ内容を示せる点も利点です。

見に来る人確かめたいことあると助かる情報
新しい取引先の担当者どんな会社か、仕事を任せて問題ないか会社概要、事業内容、実績、設備や体制、連絡先
これから問い合わせる人自分の困りごとを扱っているか、対応地域かサービスの内容、対応地域、進め方、問い合わせ方法
求職者とその家族どんな仕事か、どんな職場か、募集の条件仕事内容、社員の紹介、働く環境、募集要項、応募方法
すでに取引のある人営業日、休業日、担当部署の連絡先お知らせ、営業カレンダー、部署ごとの連絡先
社内の営業担当者商談で使える最新の説明資料事業内容、事例、よくある質問

ホームページ以外の手段との役割分担

会社を知ってもらう手段は、ホームページだけではありません。名刺や紹介、求人媒体、Googleマップ、SNSなど、それぞれ得意なことが違います。ホームページは、会社が内容を管理できる、情報の置き場として位置づけると、ほかの手段との分担が考えやすくなります。

手段得意なことホームページで補うこと
名刺・紹介顔の見える相手に、信頼をもとに会社を知ってもらう紹介された人が、帰ってから会社の内容を詳しく確かめる場所になる
求人媒体仕事を探している人に、募集の条件を見てもらう仕事内容や職場の様子など、媒体の枠に収まらない情報を載せる
Googleマップ(ビジネスプロフィール)場所や営業時間、電話番号をすぐに確かめてもらうサービスの内容や事例など、詳しい説明を載せる
SNS日々の様子を、こまめに知らせる投稿が流れても残る、会社の基本情報とサービスの説明を置く

どの手段でも、会社名、所在地、電話番号、営業時間などの基本情報は、同じ内容にそろえておきます。手段ごとに内容が違うと、見た人が、どれが正しいのか迷います。

すぐに作らなくてもよい場合

ホームページは、作れば成果が出るものではありません。次のような場合は、作る前に、先に整えたほうがよいことがあります。

  • 紹介だけで仕事が足りており、新しい取引先も求めていない:取引先の確認用に、会社概要と連絡先だけを載せる1ページから始める
  • 何を売るのか、誰に売るのかが決まっていない:事業の整理が先で、ホームページはその内容を載せるもの
  • 問い合わせが来ても、対応する人手がない:窓口の体制を先に決める

この場合でも、会社概要と連絡先だけの1ページを、正しい内容で置いておく意味はあります。取引先が確かめたいことは、それで足りることが多いからです。

この記事でいう「中小企業」

中小企業の範囲は、中小企業基本法で業種ごとに定められています。資本金か従業員数のどちらか一方が基準以下であれば、中小企業者にあたります。中小企業基盤整備機構が公開している基準は、次のとおりです。

業種資本金の額・出資の総額常時使用する従業員の数
製造業、建設業、運輸業その他3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5千万円以下100人以下
小売業5千万円以下50人以下

ゴム製品製造業、ソフトウェア業・情報処理サービス業、旅館業には別の基準があります。資本金の基準は会社に、従業員の基準は会社と個人事業主の両方に適用されます。

このうち、従業員が少ない事業者は「小規模企業者」とされ、製造業その他は20人以下、商業(卸売業・小売業)とサービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下が基準です。補助金では、「小規模事業者」という別の区分が使われることがあるので、使う制度ごとに、自社が対象になるかを確かめてください。この記事は、従業員が数人から数十人ほどで、Webの専任担当者がいない会社を想定しています。

中小企業でよくある失敗の防ぎ方

古いホームページが映ったノートPCの前で、担当者が肩越しに画面を見ながら考え込んでいる場面

ホームページ制作がうまくいかなかった、という話を聞くと、制作会社の出来が悪かったからだと考えがちです。しかし実際には、社内の決めごとが足りなかったことが原因であるものが少なくありません。よくある失敗と、社内でできる防ぎ方を表にまとめました。

失敗起きる理由防ぎ方
作ったが問い合わせが来ない誰に何を伝えるかを決めないまま作った目的を1つに絞り、見てほしい相手を決めてからページを組み立てる
公開後に更新されない更新する人と頻度を決めていなかった更新する内容を絞り、担当者と代理を決める。続けられる頻度にする
文章1か所を直すのにも依頼が必要社内で更新できる仕組みが入っていなかった見積もりの段階で、誰がどこまで自分で直したいかを伝える
制作会社が替わると、ホームページに手が出せないドメインやサーバーの契約が制作会社の名義だった契約者を自社名義にして、ログイン情報を社内で保管する
スマホで見づらいと言われるパソコン向けの表示だけを確かめていた公開前に、実際のスマホで全ページを確認する
問い合わせ先が見つからない電話番号やフォームへの入口が目立たない全ページに問い合わせの入口を置き、トップページでも見える位置にする
担当者の退職・異動で手が止まるやり方やログイン情報が担当者一人の頭と端末の中にあった手順書とログイン情報を共有の場所に残し、代理の担当者を決める
社内の意見がまとまらず、公開が延びる最終的に決める人が決まっていなかった決裁者を1人に決め、判断の基準を目的に置く
安さだけで決めて、追加の費用が出た見積もりに含まれる範囲を比べていなかった同じ条件で見積もりを取り、含まれる内容と公開後の費用まで比べる

最後の「安さだけで決めた」場合の注意点は、ホームページ制作を格安で済ませる方法の記事で詳しく整理しています。

ドメイン・サーバーは自社名義で

ドメイン(ホームページの住所にあたる「example.co.jp」のような文字列)とサーバー(データを置く場所)は、契約者が誰になっているかを必ず確認してください。制作会社が代行して契約し、名義がその会社になっていると、あとで別の会社に頼みたいとき、ホームページの移転や引き継ぎができなくなることがあります。契約者を自社名義にし、更新の通知が届くメールアドレスも、担当者個人ではなく会社として受け取れるものにしておきましょう。

担当者が一人のときに起きやすいこと

兼任の担当者が一人で進める場合、日常業務が優先されて、ホームページの作業が後回しになりがちです。原稿の用意や制作会社への返事が止まると、制作全体の期間が延びます。

もう一つは、作業が担当者個人に集まることです。ログイン情報が個人のパソコンの中にしかない、制作会社とのやりとりが個人のメールだけに残っている、という状態では、担当者が休んだり退職したりしたときに、誰も状況を把握できなくなります。担当者が一人でも、やりとりと情報は会社の共有の場所に残すようにしてください。

社内の意見がまとまらないとき

ホームページの制作では、デザインの好みや載せる内容について、社内の意見が分かれることがあります。営業部門は商品を前面に出したい、製造部門は設備を見せたい、経営者は会社の考え方を載せたい、という具合です。

意見を集めるのは大切ですが、すべてを載せようとすると、誰にも向けていないページになります。決める人を1人に決めておき、「ホームページの目的に近いのはどれか」「見てほしい相手が知りたいのはどれか」を判断の基準にすると、好みの言い合いになりにくくなります。

制作会社に任せきりにしたとき

担当者に時間がなく、制作会社に任せきりにした場合にも、失敗は起きます。会社の強みや、お客様がよく聞くことは、社内の人にしか分かりません。そこが伝えられないまま作ると、どの会社にも当てはまる一般的な文章のホームページになります。

任せきりにしないために、事実の提供、内容の確認、公開の判断の3つは、社内で行います。制作会社には、文章に整える、デザインにする、公開に必要な設定をする、といった作業を頼みます。社内で行う範囲を契約の前に確認しておけば、制作が始まってから「こんなに作業があるとは思わなかった」ということを防げます。

古いまま放置されたホームページのリスク

更新されないホームページは、見た目が古いだけの問題では済みません。営業時間、住所、取扱商品、担当者名が実際と違っていれば、お客様が来店したのに閉まっていた、連絡したが担当者がいなかった、といった実害につながります。

また、WordPressのような、管理画面から更新できる仕組み(CMS)を使っている場合は、本体やプラグインの更新を止めておくと、弱点を突かれて改ざんされるおそれが高まります。IPA(情報処理推進機構)は、CMSなどのソフトウェアに見つかった弱点への対策を定期的に行うよう、ウェブサイトの運営者に求めています。2026年7月にも、WordPressの脆弱性について、修正版への更新を呼びかける注意喚起を出しています。公開後の保守は、作るときから決めておく必要があります。

作る前に決めること

経営者と担当者が会議机にメモを広げ、ホームページに載せる内容を話し合っている場面

制作会社に相談する前に、社内で決めておくと進めやすくなることが5つあります。目的、見てほしい相手、ページ構成、予算と期間、担当者と社内の協力体制です。このうち、兼任の担当者にとって最も重要なのは、最後の体制です。ここが決まっていないと、制作が始まってから、確認や原稿の用意が止まります。

目的を1つに絞る

ホームページの目的は、いちばん大事なものを1つに絞ります。たとえば、新しい取引先からの問い合わせを増やす、採用の応募を集める、既存のお客様に営業日やお知らせを届ける、といったものです。目的が複数あっても構いませんが、優先順位を決めておかないと、どのページも中途半端になります。

あわせて、何をもって目的が達成できたと見なすかも、大まかに決めておきます。問い合わせの件数、応募の件数、電話での「ホームページを見ました」という言葉など、社内で数えられるものを選んでください。数えられる形にしておくと、公開後に見直す材料になります。

見てほしい相手を決める

見てほしい相手が、取引先の担当者なのか、近隣のお客様なのか、求職者なのかによって、必要な情報も言葉づかいも変わります。取引先の担当者なら、対応できる仕事の範囲、設備、納期の考え方が知りたい情報です。一般のお客様なら、料金の目安や予約の方法、求職者なら、仕事の内容や職場の雰囲気が知りたい情報です。

相手が複数いる場合は、先に見てほしい相手を決め、その人が知りたい順に情報を並べます。ほかの相手向けの情報は、ページを分けて載せます。

ページ構成を決める

最初から多くのページを作ろうとすると、原稿の用意と確認が増えて、兼任の担当者の負担が大きくなります。目的に必要なページを確実に作り、あとから足していく進め方が現実的です。

目的最初に作るページあとから足すページ
問い合わせを増やすトップ、事業内容、会社概要、問い合わせ事例、よくある質問、お知らせ、料金の考え方
採用の応募を集めるトップ、仕事内容、募集要項、応募方法社員の紹介、職場の様子、1日の流れ、よくある質問
取引先に会社を紹介するトップ、会社概要、事業内容、設備・体制、アクセス取引実績、品質への取り組み、認証・許認可
既存のお客様に案内するトップ、お知らせ、営業日・アクセス、連絡先よくある質問、手続きの案内

どの目的でも、会社概要と問い合わせのページは必要です。会社概要には、正式な会社名、所在地、代表者名、設立、事業内容、連絡先を載せます。個人情報の取り扱いについてのページ(プライバシーポリシー)も、問い合わせフォームを置くなら用意します。

載せる前に確認すること

取引先の社名、納入実績、お客様の声、従業員の写真などは、載せる前に許可を得る必要があります。中小企業では、口頭の了解だけで載せてしまい、あとで問題になることがあります。

  • 取引先の社名・実績:取引先との契約に秘密保持の定めがないか確認し、載せてよい範囲を書面かメールで残す
  • 従業員の顔写真・氏名:顔写真や氏名は個人情報です。載せる目的を説明し、本人の了解を得る。退職したときに削除する手順も決めておく
  • お客様の声:掲載の許可と、氏名や会社名を伏せるかどうかを確認する
  • 写真・文章・イラスト:自社で撮ったものか、使ってよい条件が確認できるものだけを使う

ネットで商品やサービスを販売する場合は、特定商取引法にもとづいて、事業者の名称・住所・電話番号、販売価格、送料、代金の支払い方法、返品の条件などを表示する必要があります。表示する項目の詳細は、消費者庁の特定商取引法ガイドで確かめてください。

原稿に載せる事実の集め方

原稿づくりは、兼任の担当者にとって最も時間がかかる作業です。担当者が一人で文章を考えるのではなく、現場の人から事実を集めるところから始めると、進めやすくなります。次のような質問を、営業や現場の担当者に聞いて、メモを集めます。

聞くことホームページのどこに使うか
お客様から、よく聞かれる質問は何かよくある質問、サービスの説明
お客様が、他社ではなく自社を選んだ理由は何かトップページ、会社の特徴
仕事の依頼を受けてから、納めるまでの流れはどうなっているかサービスの流れ、事業内容
断ることが多い依頼や、対応できない地域はあるか対応範囲、問い合わせの前の確認事項
最近の仕事で、お客様に喜ばれたことは何か事例、お知らせ
仕事で使っている設備や、持っている資格・許認可は何か設備・体制、会社概要
新しく入る社員に、最初に説明することは何か採用ページ、仕事内容

集めたメモは、きれいな文章に整える必要はありません。事実の箇条書きのまま、制作会社に渡して、文章に起こしてもらえるかを相談します。社内で書く場合は、同じ内容を、見てほしい相手の言葉づかいに直す作業だけを、担当者が行います。

写真の用意

写真は、ホームページの印象を大きく左右します。素材集の写真だけで作ると、どの会社のホームページも似た印象になりがちです。社屋の外観、事務所や作業場、設備、商品、作業中の手元など、自社でしか撮れない写真を用意できると、会社の様子が見る人に伝わります。

社内で撮る場合は、全体と寄りを両方撮っておく、作業中の様子は許可を得て撮る、書類や画面に個人情報や取引先の情報が映り込んでいないかを確かめる、といった点に気をつけます。顔を出したくない従業員がいる場合は、手元や後ろ姿の写真でも十分に役立ちます。

ドメイン名の決め方

ドメイン名は、ホームページのアドレスに使う名前で、メールアドレスにも使います。一度決めると、変えるのが難しくなるため、制作が始まる前に決めておきます。決めるときの考え方を、次にまとめます。

  • 会社名やその略称にする:取引先が見て、どの会社のものか分かる名前にします。Googleは、ドメイン名に含まれるキーワードが検索順位に与える効果は限定的だと説明しています。検索を意識して長い名前にする必要はありません
  • 種類を選ぶ:「co.jp」は、日本国内で登記された会社などが登録できるドメインで、原則として1つの組織が1つ登録できます。会社であることを示せますが、個人事業主は登録できません。それ以外にも、「.jp」や「.com」などの種類があります
  • 契約者を自社にする:先に説明したとおり、契約者は会社名義にして、更新の通知を共有のメールアドレスで受け取ります
  • 覚えやすく、書き間違えにくい名前にする:電話口や名刺で伝えやすいか、似た社名の会社と紛らわしくないかを確かめます

予算・期間

予算は、初期費用だけでなく、公開後に毎年かかる費用も含めて考えます。具体的な決め方は、あとの「費用の考え方と補助金」で説明します。ここでは、制作会社に相談する前に、使える金額の上限と、毎年かけられる金額の目安を、社内で話し合っておく点だけ押さえてください。

期間は、公開したい日から逆算します。会社の繁忙期や決算の時期には、担当者が確認や原稿の用意に時間を割けません。それらの時期を避けて、公開日と、途中の確認の日程を決めます。

公開日から逆算した時期(例)決めておくこと社内でやること
公開の数か月前制作会社の候補、予算、目的、公開したい日依頼メモの作成、見積もりの依頼、社内の承認
契約の直後ページ構成、デザインの方向性、確認の日程原稿・写真の担当者と期限を決める
制作の途中原稿の提出、デザイン案への意見現場への確認、載せる許可の取得
公開の2〜3週間前全ページの確認、フォームの動作確認スマホとパソコンで確認、社内の最終承認
公開の直前問い合わせの受け取り方、公開後の更新担当通知先のメールアドレスの確認、引き継ぎ資料の整理

この表は考え方の例です。実際の期間は、ページ数、原稿の有無、社内の確認にかかる時間によって変わるので、制作会社と相談して決めてください。

担当者の役割分担

兼任の担当者が一人で全部を抱えると、制作の途中で止まってしまいます。作業を、決める人、窓口になる人、情報を出す人、確認する人に分けて、それぞれ誰が担うかを決めておきます。社員が数人の会社では、一人が複数の役割を兼ねても構いません。大事なのは、役割が決まっていることです。

役割担う人の例やること
決裁者経営者、部門の責任者目的と予算を決める。構成・デザイン・公開の可否を判断する。決める期限を守る
窓口担当者総務、営業事務など制作会社とのやりとりを一本化する。社内の予定を管理し、期限を伝える
情報の提供者営業、製造、現場の担当者事業内容、強み、設備、よく聞かれる質問、写真を出す
確認者管理部門、事業の責任者数字、固有名詞、法的な表示、載せる許可を確かめる
更新担当者と代理窓口担当者と、もう1人公開後のお知らせの更新、問い合わせの確認、契約の更新期限の管理

兼任でも進めやすくするためのコツを、4つ挙げます。

  • 窓口を一本化する:制作会社への連絡は窓口担当者だけが行い、社内の意見は窓口が取りまとめて伝える
  • 決める日を先に決める:「構成は○日までに社長が決める」のように、判断する日を先に予定に入れる
  • 原稿は事実の箇条書きから始める:きれいな文章を書こうとせず、事業内容、強み、実績、よく聞かれる質問を箇条書きで出す
  • 指摘は1回にまとめる:確認の意見は、社内で集約してから一度に伝える。何度も小出しにすると、修正が長引く

最初に「週に何時間使えるか」を出す

担当者が、ホームページの作業に週にどのくらいの時間を使えるかを、最初に見積もっておいてください。原稿の用意、社内への確認、制作会社との打ち合わせ、公開前の確認など、作業の種類ごとに考えると見えてきます。余裕がないと分かれば、原稿作成や写真撮影まで制作会社に頼む、ページ数を絞る、期間を長めに取る、といった対策を、契約の前に打てます。

作り方の選択肢

担当者が机の上で、作成サービスの画面と制作会社の資料を並べて見比べている場面

ホームページの作り方には、作成サービスを使って自分で作る方法、WordPressなどで自分で作る方法、制作会社に頼む方法、フリーランスに頼む方法、AIを使って作る方法があります。それぞれの仕組みや向き不向きは、ホームページ制作の進め方の記事と、自分で作る方法の記事で詳しく説明しています。この節では、中小企業が自社の事情に合わせて選ぶための視点に絞ります。

方法向いている会社担当者の負担公開後に困りやすい点
作成サービスページ数が少なく、まず小さく始めたい会社文章・写真の用意と入力を自分で行うサービス側にない機能は足しにくい。利用料が続く
WordPressなどで自作社内にWebに詳しい人がいて、継続して保守できる会社構築から更新、保守まで自分で行う更新を止めると改ざんの被害を受けやすい。詳しい人が辞めると止まる
制作会社に依頼問い合わせや採用につなげたい。担当者の時間が少ない打ち合わせ・原稿・確認が中心保守の範囲と費用、更新の頼み方を契約で決める必要がある
フリーランスに依頼相談しながら、小さな範囲で進めたい会社制作会社と同様に打ち合わせと確認相手が個人のため、病気や廃業など、継続できなくなる場合の備えが必要
AIを使って作る公開や保守の知識がある、または支援を受けられる会社指示、事実の確認、公開作業AIが書いた内容の事実確認が必要。公開後の更新を誰が行うかを決めておく

選ぶときの3つの基準

どの方法が正解かは、会社によって違います。次の3つの質問に答えていくと、選択肢が絞れます。

  • 公開後に、更新する人がいるか:お知らせや事例を、社内で更新できる人を決められるかを考えます。その人が辞めたり異動したりしても続くかどうかも、あわせて確認します。更新する人を決められないなら、更新を依頼できる保守の契約を前提に選びます。
  • 何年使うつもりか:数年使う前提なら、初期費用だけでなく、毎月・毎年の費用を合わせて比べます。作成サービスは月額が続き、制作会社は保守費が続きます。自作でも、ドメインとサーバーの費用は続きます。
  • 成果をどこまで求めるか:会社の情報を載せておく名刺代わりなのか、問い合わせや応募を増やす窓口なのかで、必要な構成の検討と原稿の量が変わります。成果を求めるほど、自社だけで進める負担は大きくなります。

AIを使って作る場合

Claude CodeやCodexのようなAIに指示を出して、ページを作る方法もあります。作業は速くなりますが、公開に必要なサーバーやドメインの設定、表示の確認、問い合わせフォームの動作確認、公開後の更新は、引き続き人が行う必要があります。AIが書いた文章に、事実と違う内容や、自社にない実績が混ざっていないかの確認も、担当者の仕事です。

社内で使う場合も、AIを使う制作会社に頼む場合も、公開後に誰が文章を直すのかを先に決めておいてください。具体的な進め方は、Claude Codeでホームページを作る方法の記事で解説しています。

あとから別の方法に乗り換える場合

最初に選んだ方法が、あとで合わなくなることもあります。作成サービスで始めて、ページが増えてきたため制作会社に頼みたい、制作会社に任せていたが、更新の費用がかさむため、一部を社内で更新したい、といった場合です。

乗り換えるときに困らないように、最初の段階で、次の点を確かめておきます。作った文章と画像のデータは、自社で受け取れるか。ドメインは自社名義か。サービスを解約したら、ホームページはどうなるか。作成サービスは、作ったページを別の場所へそのまま移せないことが多いため、乗り換えるときは、文章と写真を引き継いで作り直す形になります。

あわせて読みたいホームページ制作の進め方|自作・依頼の選び方と費用、失敗しない手順ホームページ制作は「作成サービスで自分で作る」「WordPressなどで自分で作る」「制作会社に頼む」などの方法があります。それぞれの向き不向き、作る前に決めること、費用の内訳、依頼から公開までの流れ、公開後の運用、使える補助金まで、中小企業の担当者向けにまとめました。

費用の考え方・補助金

担当者が机で見積書と補助金の公募要領の資料を並べて見比べている様子を、斜め後ろから見た場面

ホームページ制作の費用は、ページ数、作り方、含まれる作業によって大きく変わります。制作費の相場について、公的な統計は見つかりませんでした。ネット上の相場の金額は、各社が自社の経験にもとづいて示した数字なので、この記事では金額を示しません。ここでは、予算をどう決めるか、見積もりの何を確かめるか、使える補助金は何かを説明します。

費用の項目と内訳の詳しい説明は、ホームページ制作の費用の記事にまとめています。

予算の決め方

予算の決め方には、大きく分けて3つの考え方があります。どれか1つに決める必要はなく、組み合わせて使えます。

決め方考え方向いている場面
使える上限から決める会社として出せる金額と、毎年かけられる金額を先に決め、その範囲でできることを探す資金に余裕が少ない。まず小さく始めたい
期待する成果から逆算する問い合わせや採用が1件増えたときの価値から、かけてよい金額を考える目的がはっきりしている。成果を求めたい
総額と年数で考える初期費用に、使う年数ぶんの継続費用を足して、1年あたりの金額に直す依頼先や作り方を比べるとき

3つ目の考え方は、見積もりを比べるときに役立ちます。計算は次のとおりです。

1年あたりの費用 =(初期費用 + 年間の継続費用 × 使う年数)÷ 使う年数

初期費用が低くても、毎月の利用料や保守費が高ければ、数年使うと総額が逆転することがあります。反対に、初期費用が高くても、継続費用が低ければ、長く使うほど1年あたりの負担は小さくなります。何年使うつもりかを決めてから比べてください。

たとえば、初期費用は高いが年間の継続費用が低い方法Aと、初期費用は低いが毎月の利用料が続く方法Bを、3年使う場合と5年使う場合で比べてみます。使う年数が長くなるほど、継続費用の差が大きく効いてきて、どちらが有利かが変わる可能性があります。見積書の金額だけでなく、自社が何年使う予定なのかを、社内で先に決めておきます。数年後に作り直す前提なら、初期費用を抑える方法が合う場合もあります。

予算には、追加のページ、想定外の修正、写真撮影などのために、一部を残しておくと安心です。全額を最初の見積もりで使い切ると、公開前に直したい点が見つかったときに対応できません。

見積もりで確認すること

見積もりの合計金額が同じでも、含まれている内容が違えば、比べることはできません。複数の会社に見積もりを頼むときは、同じ依頼メモを渡して、同じ条件で出してもらいます。

確認する項目確かめること
ページ数と内容ページごとの内容が書かれているか。「一式」とだけ書かれていないか
デザインの修正デザイン案の数、修正の回数、超えたときの費用
スマホ対応スマホ向けの表示が含まれているか
更新の仕組み社内で文章や画像を差し替えられる管理画面が含まれているか
原稿・写真原稿作成や撮影は含まれているか。含まれないなら、社内で用意する量
名義・納品物ドメインとサーバーの契約者、公開後に自社へ渡されるデータの範囲
公開後の費用保守の内容と費用、契約期間、更新の頼み方と費用、解約の条件

見積もりの読み方や、「一式」と書かれた項目の確かめ方は、格安で済ませる方法の記事でも説明しています。

見積もりに出てこない費用

見積書に書かれる費用のほかに、社内で負担する費用があります。予算を考えるときは、これらも含めて見ておきます。

  • 担当者の作業時間:打ち合わせ、原稿の用意、確認に使う時間です。担当者の本来の仕事が止まるぶん、ほかの人に任せるか、期間を延ばす必要があります
  • 写真撮影や素材の費用:社内で撮れない場合は、カメラマンへの依頼や、素材の購入が必要になります
  • 公開後の更新の作業:自社で行うなら担当者の時間、頼むなら保守や更新の費用がかかります
  • 周辺の変更:名刺、封筒、会社案内、求人広告、メールの署名など、ホームページのアドレスを載せている資料の修正にも費用がかかります

これらは、制作会社の見積もりには含まれないことが多いため、社内で見積もっておきます。

小規模事業者持続化補助金

従業員の少ない事業者は、小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)を使える場合があります。ホームページの制作費は、「ウェブサイト関連費」として経費に入れられます。第20回公募(一般型・通常枠)の公募要領 第8版の内容を、ホームページに関わる部分に絞って表にまとめます。

項目公募要領 第8版の内容
対象となる事業者小規模事業者。商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員が5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下
補助率・補助上限補助率は2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)。補助上限は50万円で、特例を満たす場合は上乗せがある
ウェブサイト関連費単独では申請できず、ほかの経費と一緒に申請する。補助金交付申請額の上限は30万円(税込)
発注の時期交付決定日より前の発注・契約・支払いは対象外。採択通知書だけでは始められない
作成したあとの決まり50万円(税抜)以上でウェブサイトを作成・更新した場合、処分制限財産となり、通常は取得日から5年間、処分が制限される
申請の受付2026年11月5日から12月15日17時まで。事業支援計画書(様式4)の発行依頼は12月4日まで
採択の発表と交付決定採択の発表は2027年3月頃の予定。交付決定は、採択の発表から概ね1〜2か月かかる場合がある
補助事業の期限交付決定日から2028年3月31日まで

この日程を踏まえると、補助金を使ったホームページの発注は、早くても2027年の春以降です。それより前に公開したい事情があるなら、補助金を待たずに進めるか、ホームページ以外の取り組みで補助金を申請するかを、先に決める必要があります。すでに契約や支払いを済ませたホームページの費用は、あとから補助の対象にできません。

補助金は後払い。審査もある

公募要領には、補助金は後払いで、審査があり、不採択になる場合や、申請した額が減額される場合があると書かれています。補助金が出ることを前提に予算を組むと、採択されなかったときに資金が足りなくなります。補助金は「出たら助かるもの」として、補助金なしでも支払える計画にしておいてください。

経費の対象になるものと、ならないもの、申請の手順、計画書の書き方は、持続化補助金でホームページ制作は対象かを解説した記事で詳しく説明しています。商工会地区と商工会議所地区で窓口が分かれているため、自社の所在地を管轄する窓口に確認してください。

デジタル化・AI導入補助金との違い

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、事務局に登録されたITツールの導入を支援する制度です。補助を受けるには、事務局に登録された「IT導入支援事業者」と組んで申請します。ホームページを新しく作る費用そのものを対象にする制度ではないため、ホームページ制作を考えるときは、持続化補助金のウェブサイト関連費のほうが当てはまります。

ただし、業務のデジタル化に使うソフトウェアなど、事務局に登録されたITツールを同時に導入したい場合には、こちらが選択肢になります。両制度とも、同じ取り組みに重ねて受け取ることはできません。使う前に、それぞれの事務局に確認してください。

無料の相談窓口

補助金や経営全般について、無料で相談できる窓口があります。

  • 商工会・商工会議所:持続化補助金の申請には、事業支援計画書の発行が必要で、相談もここで行います
  • よろず支援拠点:国が全国47都道府県に設置している無料の経営相談所です。中小企業・小規模事業者が対象で、経営上の幅広い相談に何度でも無料で対応するとされています

制作会社に見積もりを頼む前に、第三者に考えを整理してもらう機会として使えます。

あわせて読みたいホームページ制作費用の相場の見方|内訳・見積りの計算方法・費用が変わる要素ホームページ制作費用の相場は、公的な統計では確かめられませんでした。そのため金額ではなく、費用の内訳、見積りの計算方法、費用が変わる要素、依頼先別のかかり方、公開後の総額の出し方、税と支払い、補助金までを解説します。

依頼先の選び方・進め方

担当者が会議室でノートPCを開き、オンラインで制作会社の担当者と打ち合わせをしている場面

制作会社やフリーランスに頼むと決めたあとは、どこに頼むかを選び、契約して、制作を進めます。制作会社を比べるための8つの観点と契約前の確認事項は、ホームページ制作会社の選び方の記事で詳しく説明しています。ここでは、兼任の担当者が一人で進めるときに、特に確かめておきたい点を挙げます。

中小企業が確認するポイント

確認する点見ること兼任の担当者にとって重要な理由
同じ規模・業種の制作実績従業員数や事業内容が近い会社のホームページを作っているか規模に合った内容や費用感で提案してもらえる
ヒアリングの進め方こちらの話を聞いて、目的や相手を整理してくれるか自社だけで目的や構成を決めきれないときに、決めるのを手伝ってもらえる
原稿・写真の支援原稿の作成や撮影を頼めるか。社内で用意する場合の進め方の説明があるか担当者の作業時間を減らせる。原稿が止まって公開が延びるのを防げる
見積もりの内訳項目ごとに書かれているか。含まれない作業が明記されているかあとから追加の費用が出るのを防げる
更新のしやすさ社内で更新できる管理画面か。操作の説明や研修があるか担当者が替わっても更新を続けられる
保守の範囲ドメイン・サーバーの更新、システムの更新、障害時の対応が含まれるか保守の知識がなくても、安全に運用できる
名義とデータの引き渡し契約者が自社名義か。解約したとき、データを受け取れるか制作会社を変えるときに困らない
連絡の取りやすさ連絡手段、返事の早さ、打ち合わせの方法(対面・オンライン)日中の限られた時間で連絡を取り合える

依頼から公開までの流れ

制作会社に頼んだ場合の流れです。会社によって順番や呼び方は少しずつ違いますが、おおまかな流れは共通しています。各段階で、社内の担当者が何をするかも書いています。

  1. 問い合わせ・ヒアリング目的、見てほしい相手、載せたい内容、予算、公開したい時期を伝えます。社内の決裁者にも同席してもらうと、あとの判断が早くなります。
  2. 見積もり・提案複数の会社に、同じ依頼メモで見積もりを頼みます。見積もりに含まれる内容と、公開後の費用まで比べます。
  3. 契約作業の範囲、修正の回数、納期、支払いの時期、ドメイン・サーバーの名義、公開後の保守を確認して契約します。補助金を使うときは、契約の時期に注意します。
  4. 構成の確認ページの数と、ページ同士のつながりを決めます。ここで決めた構成が、以降の作業の土台になります。
  5. 原稿の用意社内で用意するものと、制作会社に頼むものを分けます。現場の担当者に事実を出してもらい、窓口担当者が取りまとめます。
  6. デザインの確認デザイン案を見て、社内の意見を窓口がまとめて伝えます。色や雰囲気は好みが分かれるので、目的に合うかどうかで判断します。
  7. 制作制作会社が、実際に表示されるページを作ります。この間に、写真の撮影や、載せる許可の確認を進めます。
  8. 確認・修正パソコンとスマホで全ページを確かめ、文章の誤り、リンク切れ、問い合わせフォームの動作を確認します。確認者が、数字や固有名詞、表示の漏れを見ます。
  9. 公開本番のサーバーに公開します。問い合わせの通知先メールが届くことを確認し、公開後しばらくは表示や届き方に問題がないかを見守ります。
  10. 引き継ぎ更新の手順、ログイン情報、契約の一覧を整理し、社内の共有の場所に保管します。更新担当者と代理を決めて、公開後の運用に移ります。

発注側の準備

最初の相談の前に、A4用紙1枚ほどの依頼メモを作っておくと、制作会社から的確な提案を受けやすくなります。複数の会社に同じメモを渡せば、見積もりも比べやすくなります。次は、サービス業の会社を想定した例です。

・会社名と事業内容:地域の住宅設備の施工・保守(従業員10人)
・ホームページの目的:新規の施工の問い合わせを増やしたい
・見てほしい相手:市内と近隣の戸建て・小規模ビルの所有者
・載せたい内容:対応できる工事、施工の流れ、施工事例、よくある質問、会社概要
・今のホームページ:なし(名刺と口コミで受注している)
・社内で用意できるもの:施工前後の写真、よく聞かれる質問(文章は手伝ってほしい)
・更新の担当者:事務担当1名と、代理の営業担当1名
・公開したい時期:次の繁忙期の前まで
・予算:初期費用と、毎年かけられる金額の上限を別々に記載

この例は、依頼メモの書き方を示すための仮の設定です。自社の事情に合わせて書き換えてください。

見積もりを比べる表

複数の会社から見積もりを取ったら、同じ項目を並べて比べます。次のような表を自社で作り、会社名の列を足して、見積書の内容を書き写します。金額だけでなく、含まれる範囲を並べて見ることが目的です。

比べる項目A社B社C社
初期費用の合計(税込か税抜か)
ページ数と、含まれるページの内容
原稿・写真の作成(含む/別料金/社内で用意)
社内で更新できる仕組み
公開後の年間費用(ドメイン・サーバー・保守)
ドメイン・サーバーの契約者
納期と、社内で必要な作業の量
担当者との連絡のしやすさ(打ち合わせの印象)

この表を埋めていくと、金額が安い理由と高い理由が見えてきます。空欄になる項目は、その会社に質問する項目です。回答が曖昧な場合や、説明が分かりにくい場合は、公開後の対応も同じ傾向になることが多いので、判断の材料にしてください。

社内の承認を取る

中小企業では、経営者が決める場合が多くあります。そのとき、担当者が決裁者に示す資料は、A4用紙1枚から2枚にまとめると、判断が早くなります。次の項目を載せます。

  • ホームページの目的と、達成を判断する方法
  • 候補の会社の比較と、おすすめの会社とその理由
  • 初期費用と、毎年かかる費用、使う年数で見た1年あたりの金額
  • 補助金を使う場合は、その条件と、使えなかった場合の資金計画
  • 社内で必要な作業と、担当者・代理の担当者、公開までの日程

契約の前に書面で確かめること

契約は、見積書と契約書、必要に応じて仕様書(作る内容を書いたもの)で交わします。口頭のやりとりだけで進めると、担当者が替わったときに、約束の内容を確かめられません。次の項目が書面に書かれているかを確認してください。

  • 作る範囲:ページ数、機能、含まれない作業
  • 納期と確認の期限:公開の日、各段階で社内が確認する期限、期限を過ぎたときの扱い
  • 支払い:金額、支払いの時期と回数、公開後の費用の請求方法
  • 修正:修正の回数と範囲、公開後に不具合が見つかったときの対応
  • 権利:文章・画像・デザインの著作権が誰に帰属するか、使ってよい範囲
  • 引き渡し:納品するデータの範囲、ログイン情報の受け渡し、ドメイン・サーバーの契約者
  • 秘密の保持:打ち合わせで出した社内の情報や、取引先の情報の取り扱い
  • 解約:解約できる時期と手続き、解約したあとのデータの扱い

書面の内容が分からない、あるいは疑問がある場合は、署名の前に制作会社へ質問してください。書面は、担当者が替わっても、約束の内容を確かめるための記録になります。

打ち合わせの進め方

兼任の担当者にとって、打ち合わせの時間をどう確保するかも課題です。次のような点を決めておくと、負担が減ります。

  • 日程を最初にまとめて決める:制作の期間中の打ち合わせ日を、契約の時点で仮に押さえておく
  • 議事メモを残してもらう:決まったこと、宿題、期限を、打ち合わせのたびに文書で確認する
  • 確認は期限つきで依頼する:「○日までに回答がない場合は、この案で進める」というルールを、制作会社と共有しておく
  • 連絡手段を絞る:メールやチャットなど、使う手段を1つに決め、会社の共有のアドレスやアカウントで受ける
あわせて読みたいホームページ制作会社の選び方|比べる8つのポイントと契約前の確認事項ホームページ制作会社の選び方を、依頼前に決めること、依頼先の種類と向き不向き、比べる8つのポイント、見積もり・提案書の見方、契約前に確認したい著作権・ドメイン・保守の条件、依頼から公開までの流れ、よくある失敗の順に解説します。初めて制作会社を選ぶ中小企業の担当者向けです。

公開後の運用

担当者が事務所のノートPCで、ホームページのお知らせを更新している場面

ホームページは、公開した日が終わりではなく、運用の始まりです。中小企業では、公開後の運用が止まって、古い情報が残ってしまうことが少なくありません。ここでは、兼任の担当者でも続けられるように、決めておくこと、引き継ぎの仕組み、保守、効果の確かめ方を説明します。

公開した直後にやること

公開した直後には、次のことを済ませておくと、運用に入りやすくなります。

  • 問い合わせフォームから、実際にテストの問い合わせを送り、通知が担当者に届くかを確かめる
  • 名刺、メールの署名、会社案内、求人媒体、取引先への案内など、会社が外に出す資料のホームページのアドレスを、新しいものにそろえる
  • Googleビジネスプロフィールなど、外部のサービスに載せている会社情報と、ホームページの内容を合わせる
  • Search Consoleに登録して、検索の状況を見られる状態にする

更新の決めごと

更新は、「何を」「誰が」「どのくらいの頻度で」行うかを決めておきます。頻度は、無理なく続けられる頻度にします。月に1回の更新でも、続けられるほうが、最初の数か月だけ頻繁に更新して止まるよりも、会社の様子が伝わります。

更新する内容頻度の目安誰が決めておくこと
お知らせ(休業日、新サービス、受賞など)必要なとき更新担当者載せる基準、承認する人、掲載の期限
施工・納入などの事例案件が終わるごと、または月1回営業担当者が情報を出し、更新担当者が掲載お客様の許可の取り方、写真の撮り方
採用情報募集の開始・終了のとき採用担当者求人媒体との内容の一致、募集終了時の削除
会社概要・料金・営業時間内容が変わったとき、年1回の点検更新担当者変更があったときの社内の連絡経路

お知らせのページは、日付が入るため、更新が止まるとその期間が目立ちます。更新を続けられる自信がないうちは、お知らせの件数を絞る、日付の入らない形にする、といった作りにしておくのも一つの方法です。制作の段階で、制作会社に相談してください。

担当者が替わっても続ける仕組み

兼任の担当者は、異動や退職、病気などで、急に作業ができなくなることがあります。そのときに備えて、ホームページに関する情報を、会社の共有の場所にまとめておきます。次の表の項目を、1つの文書にして、複数の人が見られる場所に保管してください。

記録する項目書いておくこと
ドメインドメイン名、登録している会社、契約者、更新の期限、更新の通知が届くメールアドレス、費用の支払い方法
サーバー・作成サービスサービス名、契約者、プラン、更新の期限、費用の支払い方法
管理画面管理画面のアドレス、アカウントを持つ人、パスワードの管理方法(個人の頭の中ではなく、会社の管理の場所)
制作会社・保守会社会社名、担当者、連絡先、契約の内容と期間、問い合わせの方法
更新の手順お知らせや事例を載せる手順を、画面の写真つきでA4用紙1枚から数枚にまとめたもの
外部サービス問い合わせフォーム、アクセスの確認、地図などで使っているサービスと、そのアカウントの管理者

更新担当者は2人にする

更新担当者は、正と副の2人を決めておくと、1人が不在でも更新が止まりません。副の担当者には、年に1回でも、実際に更新の作業をしてもらうと、手順書の不足にも気づけます。メールアドレスも、担当者の個人のものではなく、部署や会社の共有のものにしておきましょう。

保守

保守とは、ホームページを安全に、表示できる状態で保つための作業です。主な内容は、ドメインとサーバーの契約更新、CMSやプラグインの更新、バックアップ、障害が起きたときの対応です。自社で行う場合も、制作会社に頼む場合も、誰がやるのかを決めておきます。

ソフトウェアの更新は、安全のために欠かせません。IPAは、ウェブサイトの運営者向けのチェックリスト「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条」で、CMSなどの更新を定期的に行うことや、管理者のパスワードを推測されにくいものにすることを挙げています。ただし、更新後に表示が崩れたり動かなくなったりすることもあるため、更新の前後の動作確認も必要です。

保守を制作会社に頼む場合は、契約の内容に次の点が含まれているかを確かめます。

  • ドメインとサーバーの更新を、誰が、いつまでに行うか
  • CMSやプラグインの更新、バックアップが含まれるか
  • 障害や改ざんが起きたとき、連絡から復旧までの対応の範囲
  • 文章や画像の差し替えの依頼が、保守の費用に含まれるか、別料金か
  • 契約の期間と、解約するときの手続き

問い合わせ・個人情報の扱い

問い合わせフォームを置くと、お客様の氏名、連絡先などの個人情報を取得します。個人情報保護法は、事業者の規模にかかわらず、事業に個人情報を使っているすべての事業者に適用されます。個人情報保護委員会の中小企業向け資料によると、個人情報を取得するときは、利用目的を特定し、本人に通知するか、公表する必要があります。通知や公表の方法には決まりがなく、ホームページの分かりやすい場所に載せる方法が考えられると書かれています。

利用目的は、「当社の新商品のご案内の送付のため」のように、何のために使うのかを具体的に書きます。問い合わせへの回答だけに使うのであれば、取得の状況から利用目的が明らかとして、通知や公表が不要になる場合があります。メールマガジンの配信など、ほかの目的に使うなら、その目的を明記する必要があります。

問い合わせの通知は、担当者個人のメールではなく、複数の人が見られる共有のアドレスに届くようにします。届いた問い合わせには、いつまでに返信するかのルール(たとえば、翌営業日までに一次返信)を決めておくと、返事が遅れて機会を失うことを防げます。

効果の確認

公開しただけでは、効果があったかどうかは分かりません。目的に合わせて、数えられるものを決めておき、定期的に見ます。

  • 問い合わせの件数と経路:フォームからの件数、電話での「ホームページを見ました」の件数を記録する
  • 応募の件数:採用が目的なら、応募の件数と、応募の経路を記録する
  • 検索の状況:Search Consoleで、どんな検索語でホームページが表示され、クリックされたかを見る

Search Consoleは、Googleが無料で提供している、検索での掲載状況を確認するサービスです。Googleは、変更の結果が検索に反映されるまでには数時間から数か月かかることがあり、効果を判断するには数週間待つのが一般的だと説明しています。公開した直後に表示されないからといって、すぐに内容を変える必要はありません。

店舗を構えている会社や、お客様のもとを訪問してサービスを提供する会社は、Googleビジネスプロフィールも使えます。Googleマップや検索に表示される、営業時間や電話番号、写真などを自分で管理できる無料のサービスです。Googleのヘルプでは、オンラインのみのビジネスは対象外とされています。登録した場合は、ホームページの営業時間や住所と、内容が食い違わないようにしてください。

HTTPS・スマホ表示

ホームページのアドレスが「https://」で始まる、通信が暗号化された状態にしておきます。Chromeのヘルプによると、HTTPSを使っていないサイトでは、「保護されていない通信」などの表示が出ることがあります。問い合わせフォームで個人情報を入力してもらうサイトでは、特に重要です。制作会社に頼んだ場合は、HTTPSが設定されているかを確認します。

スマホでの表示も、公開後に確認を続けます。Googleは、検索結果に載せるときの評価に、モバイル版のページの内容を使っています。モバイル版にだけ主な情報が載っていない、といった状態は避けてください。スマホで見たときに、電話番号や問い合わせの入口が見つけやすいかも、あわせて確かめます。

困ったときの最初の動き

公開後に、ホームページが表示されない、問い合わせが届かない、といったことが起きる場合があります。慌てずに、次の順で確かめます。IT部門のない会社では、誰に連絡するかを、あらかじめ決めておくことが大切です。

状況最初に確かめること連絡する先
ホームページが表示されないほかの端末や回線でも表示されないか。ドメインやサーバーの更新期限が切れていないか保守会社、またはサーバー・ドメインの契約先
見た目や文章が、勝手に書き換わっている管理画面にログインできるか。心当たりのない変更がないか保守会社、または制作会社。早めに連絡して、状況を伝える
問い合わせが届かない迷惑メールのフォルダに入っていないか。通知先のアドレスが正しいか。テストの送信が届くか制作会社、またはフォームのサービス提供元
「保護されていない通信」と表示されるHTTPSの証明書の期限が切れていないか、設定が外れていないかサーバーの契約先、または保守会社
管理画面にログインできないパスワードの管理の記録。担当者の変更時にID・パスワードが引き継がれているか契約者として、制作会社やサーバーの契約先

連絡先と、契約者の情報は、先に説明した引き継ぎ資料に書いておきます。問題が起きたあとに、誰が契約したのかを調べるのは大変です。

社内への周知

ホームページは、担当者だけのものではありません。営業担当者は、取引先に「ホームページに載っています」と案内できますし、受付や電話の担当者は、問い合わせの内容を見て、ホームページに足りない情報に気づけます。

公開したときや、大きく変えたときは、社員全員に内容を知らせてください。自社のホームページに何が載っているかを、社員が知っておくと、取引先からの質問にも答えられます。また、載せてほしい情報や、直してほしい箇所を、担当者に伝える窓口を決めておくと、更新に必要な情報が自然と集まります。

月ごと・年ごとにやること

時期やること
毎月お知らせ・事例の更新、問い合わせ件数の記録、スマホとパソコンでの表示の確認、CMSの更新通知の確認
3か月ごとSearch Consoleで検索の状況を確認、問い合わせの内容を振り返り、よくある質問の追加、リンク切れの確認
年に1回ドメイン・サーバーの更新期限と費用の確認、会社概要・料金・営業時間・担当者名の点検、引き継ぎ資料の見直し、保守契約の見直し
変更があったとき所在地、電話番号、代表者名、営業時間の変更をホームページと外部サービスに反映、退職者の写真・氏名の削除

更新が止まったときは、理由を確かめる

更新が止まったときは、頻度を下げる前に、止まった理由を確かめてください。「載せる内容がない」なら、事例の情報を営業担当者から集める仕組みが必要です。「承認に時間がかかる」なら、載せる基準を決めて承認を省きます。「更新のやり方が分からない」なら、手順書を作り直すか、保守の契約を見直します。理由によって、対策が異なります。

よくある質問

従業員が数人の会社でも、ホームページは必要ですか?

必要かどうかは、目的によって決まります。取引先や求職者が会社を確かめる、問い合わせの入口を作る、といった目的があるなら、規模にかかわらず役に立ちます。会社概要と問い合わせ先だけの少ないページ数から始めて、必要に応じて足していく進め方もあります。

兼任で時間がありません。何から始めればよいですか?

最初に、ホームページの目的を1つ決め、担当者が週に使える時間を見積もってください。そのうえで、原稿作成や写真撮影まで頼めるかを確認しながら、制作会社に相談するのが現実的です。決裁者を決めて、判断する日を先に予定に入れておくと、止まりにくくなります。

制作費の相場はいくらですか?

制作費の相場を示す公的な統計は、確認できませんでした。ページ数、作り方、含まれる作業によって変わるため、同じ依頼メモで複数の会社に見積もりを頼み、内容を比べるのが確実です。1年あたりの費用に直して比べる方法は、この記事の「予算の決め方」で説明しています。

補助金は使えますか?

従業員が基準以下の小規模事業者であれば、小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費を使える場合があります。ウェブサイト関連費の上限は30万円(税込)で、単独では申請できず、交付決定の前に発注した費用は対象外です。第20回公募の受付は2026年12月15日17時までです。自社が対象かどうかは、商工会・商工会議所に確認してください。

社内にWebに詳しい人がいなくても、運用できますか?

できます。更新の手順をまとめた手順書と、更新の頼み先(保守の契約)があれば、詳しい人がいなくても運用できます。お知らせの更新のような簡単な作業だけを社内で行い、システムの更新や障害対応は制作会社に任せる、という分け方もあります。

ドメインやサーバーの名義が、制作会社になっていました。どうすればよいですか?

まず制作会社に、契約の状況と、自社名義に変更する方法を確認してください。変更の手続きは、サービスによって異なります。更新の期限を過ぎると、ホームページが表示されなくなるおそれがあるため、期限の前に進めましょう。

今のホームページは、手直しと作り直しのどちらがよいですか?

内容の古さだけなら、手直しで足りることがあります。スマホで見づらい、社内で更新できない、目的と構成が合っていない場合は、作り直しを検討します。判断の観点は、ホームページのリニューアルの記事で説明しています。

公開しても、検索で見つからないのはなぜですか?

Googleは、変更が検索に反映されるまでに数時間から数か月かかることがあり、効果の判断には数週間待つのが一般的だと説明しています。数週間たってもSearch Consoleで状況が確認できない場合は、制作会社に、検索に表示されない設定になっていないかを確かめてもらってください。

問い合わせが来ません。何を見直せばよいですか?

問い合わせの入口が見つけやすい位置にあるか、フォームの通知が届いているか、サービス内容と対応地域が書かれているかを確認します。スマホで見たときの表示も確かめてください。問い合わせの件数だけでなく、見に来た人が何を探していたかを、Search Consoleの検索語から見直す方法もあります。

プライバシーポリシーは必ず載せる必要がありますか?

個人情報を取得するときは、利用目的を通知するか公表する必要があります。その方法に決まりはなく、ホームページに載せるのは一つの方法です。問い合わせフォームを置く場合は、利用目的をフォームの近くや専用のページに載せておくと、確かめやすくなります。自社の取り扱いに合う書き方は、個人情報保護委員会の資料や、専門家に確認してください。

原稿は、制作会社に任せきりにしてよいですか?

文章の作成は頼めますが、事実は社内の人にしか分かりません。対応できる範囲、数字、固有名詞、実績の許可は、社内で確認してください。制作会社に任せる範囲は、事実のメモを渡して、文章に整えてもらうところまでが現実的です。

ドメインは「co.jp」にするべきですか?

co.jpは、日本国内で登記された会社などが登録できるドメインです。会社であることが分かりやすい一方で、原則として1つの組織が1つしか登録できません。別の事業やサービス用のサイトを作る場合は、ほかの種類を使うことになります。Googleは、ドメインの種類そのものは、特定の国を対象にする場合を除いて、検索での扱いに影響しないと説明しています。

社長が自分で、ホームページの文章を書くべきですか?

必ずしも書く必要はありません。ただし、会社が大切にしていること、他社との違い、お客様への考え方は、経営者にしか語れません。そこだけを、箇条書きやインタビューの形で担当者や制作会社に話し、文章はほかの人が整える進め方が、現実的です。

まとめ

この記事のまとめ

  • 中小企業のホームページは、取引先や求職者が会社を確かめる窓口になる。見に来る人が知りたいことから、必要な内容を決める
  • 失敗の多くは、制作会社の腕よりも、目的、決裁者、更新の担当、名義の確認といった社内の決めごとが足りないことから起きる
  • 作る前に、目的を1つに絞り、ページ構成、予算、担当者の役割を決める。兼任の担当者は、週に使える時間を先に見積もる
  • 予算は、初期費用に使う年数ぶんの継続費用を足して、1年あたりで比べる。制作費の相場は公的な統計がないため、同じ条件で見積もりを取る
  • 持続化補助金のウェブサイト関連費は上限30万円(税込)で、単独では申請できず、交付決定の前の発注は対象外。補助金なしでも払える計画にしておく
  • 公開後は、更新の担当と代理、引き継ぎ資料、保守の範囲を決める。ドメインとサーバーは自社名義にする

中小企業のホームページは、専任の担当者がいなくても、決めておくことを先に決めれば、兼任の担当者が一人でも進められます。まず目的を1つ決め、担当者が使える時間を確かめるところから始めてください。

INTERCREATE JAPANでは、ホームページの制作と、公開後の更新・保守についてのご相談を承っています。社内の体制や予算、補助金を使うかどうかが決まっていない段階でも、整理するところからお手伝いできます。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典