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ホームページのリニューアルとは|進め方・費用の考え方・SEOで失敗しない注意点

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • リニューアルの意味と、デザインだけ変える・CMSを変える・ドメインを変えるなどの種類の違い
  • 作り直す時期の判断と、部分的な改修で足りる場合の見分け方
  • 現状の整理から公開後の確認までの進め方と、公開前の確認表
  • 費用と期間の考え方(相場は示さず、費用が変わる要因と補助金の確認点)
  • 検索への影響で気をつけること(転送・変更は一度に1つ・1年以上の維持)
  • 制作会社に確認することと、よくある失敗の避け方
目次
  1. ホームページのリニューアルとは
  2. 新規制作との違い
  3. リニューアルの種類
  4. 期待できること・気をつけたい点
  5. 変えてよいもの・守りたいもの
  6. リニューアルを考える時期
  7. 見直しのサイン
  8. 周期ではなく状態で決める
  9. 部分的な改修で足りる場合
  10. 使っているソフトウェアの更新状況を確かめる
  11. 社内で意見を集める
  12. 目的・見る数字を決める
  13. 見送る・延期する判断
  14. リニューアルの進め方
  15. 現状を整理する
  16. 現在の数字を保存しておく
  17. 範囲・優先順位を決める
  18. 構成・原稿・見やすさを整える
  19. 旧サイトのバックアップ・制作中の更新
  20. テスト環境で確認する
  21. 公開前の確認表
  22. 公開・切り替え
  23. 公開日の前日・当日・翌日
  24. 公開後の確認
  25. 社内の役割分担
  26. 費用・期間の考え方
  27. リニューアルの費用に含まれるもの
  28. 金額が変わる要因
  29. 見積もりを頼むときに渡す資料
  30. 公開後にかかり続ける費用
  31. 追加費用が出やすい場面
  32. 期間の考え方
  33. 補助金を使う場合
  34. SEOで気をつけること
  35. 変更の種類で、やることが変わる
  36. 変更は一度に1つが原則
  37. URLの対応表・転送
  38. robots.txt・サイトマップの確認
  39. 転送は1年以上維持する
  40. サーバーだけを移すとき
  41. 反映の時間・公開後に見る場所
  42. 順位や表示が落ちたときの切り分け
  43. 制作会社に頼むときの確認
  44. 引き継ぎで確認すること
  45. 前の制作会社への連絡
  46. 納品物として受け取るもの
  47. よくある失敗・避け方
  48. 成果が変わらないときの見直し
  49. 公開後3か月の振り返り
  50. よくある質問
  51. まとめ

「ホームページが古くなってきたので作り直したいが、何から手をつければよいのか分からない」「リニューアルしたら、検索で見つけてもらえなくなるのではないか」と心配している担当者の方は多いのではないでしょうか。

ホームページのリニューアルは、見た目を新しくするだけの作業ではありません。ページの構成、URL(ホームページの住所にあたるもの)、更新の仕組み、ドメインやサーバーの契約まで、今のホームページが持っているものを、どう引き継ぐかを決める仕事です。引き継ぎ方を間違えると、検索で見られていたページが見つからなくなったり、問い合わせの入口が消えたりします。

この記事では、リニューアルの意味と種類、作り直す時期の判断、進め方の流れ、費用と期間の考え方、検索(SEO)で気をつけること、制作会社に頼むときの確認、よくある失敗を順に解説します。検索の仕組みに関する内容は、Google検索セントラルなど公式の情報で確かめられたことだけを書いており、2026年10月時点のものです。検索順位の保証や、制作費の相場は書いていません。新しくホームページを作る場合の全体像は、ホームページ制作の記事で説明しています。

ホームページのリニューアルとは

担当者が机の上で、現在のホームページを開いたノートPCと、新しい構成案を書いた紙を見比べている場面

リニューアルとは、すでに公開しているホームページを作り直すことです。デザインを新しくする、ページの構成を見直す、管理画面の仕組み(CMS)を入れ替える、サーバーやドメインを移すなど、変える範囲は会社によって大きく違います。最初に、どこまでをリニューアルと呼ぶのかを社内でそろえておくと、制作会社との話が早くなります。

新規制作との違い

新しく作るホームページには、検索での実績も、他のサイトからのリンクもありません。リニューアルでは、公開してきた期間のあいだに積み上がったものがあり、それを引き継ぐ必要があります。見た目だけを見て作り直してしまうと、この引き継ぐものが抜け落ちます。

引き継ぐものなぜ大切か失うと起きること
URL検索結果、ブックマーク、他のサイトのリンクが、今のURLを指している旧URLを開いた人が「見つかりません」の画面に着く。検索結果にも反映されにくくなる
検索で表示されているページの内容検索する人の言葉に答えているページが、すでにある内容を削ると、その言葉で答えられなくなる
問い合わせの入口フォーム、電話番号、メールアドレスから、すでに連絡が来ているフォームの通知が届かない、電話番号が古いままになる
ドメイン・サーバー・メールの契約ホームページとメールが、同じドメインで動いていることが多い切り替えを誤ると、ホームページもメールも止まる
計測のデータどのページが見られ、何から問い合わせが来たかの記録がある作り直したあとの結果を、前と比べられなくなる
更新の担当と手順お知らせや事例を、誰がどう更新しているかが決まっている新しい仕組みになって、更新できる人がいなくなる

リニューアルの種類

「リニューアル」と一口に言っても、作業の中身によって、必要な準備や検索への影響が変わります。次の6つのどれに当たるのかを、先に整理してください。実際には、複数が組み合わさることも多くあります。

種類変わるものURL検索への影響で気をつけること
デザインの変更配色、レイアウト、画像、文字の大きさ変えなくて済むURLと内容を維持できるなら、転送の設定は要らない。表示の速さやスマホでの見え方は変わるため、公開後の確認は必要
内容・構成の見直しページの追加・統合・削除、文章の書き換え統合・削除するページが出る検索で表示されているページの内容を削らない。統合・削除したページの扱いを決める
CMS・作成サービスの変更管理画面の仕組み仕組みによってURLの付き方が変わることがある旧URLの一覧を取り、新旧の対応表を作る
サーバーの変更ホームページを置いている契約先変わらない切り替え(DNSの変更)の手順と、公開後の確認が必要。公式に別の案内がある
ドメインの変更アドレスの「example.co.jp」の部分すべて変わる全ページの転送と、Search Consoleの「アドレス変更」が必要
全面的な作り直し上のいくつかを同時に行うほとんど変わる確認する項目が多い。段階を分けられないかを先に検討する

URLが変わるかどうかが、検索への影響を考えるうえでの大きな分かれ目です。URLが変わらないリニューアルなら、転送の設定や、検索結果への反映待ちは必要ありません。この記事の後半で、種類ごとにやることを整理します。

期待できること・気をつけたい点

リニューアルには、期待できることがある一方で、費用や手間のほかに気をつけたい点があります。どちらも知ったうえで、作り直すかどうかを決めます。

期待できること気をつけたい点
スマホでも読みやすい表示になり、問い合わせの入口を整理できる見た目が良くなっても、問い合わせが増えるとは限らない。成果は目的と中身で決まる
自社で更新できる仕組みに変えて、情報を新しく保てる更新する担当者と頻度を決めないと、公開後にまた止まる
ソフトウェアやサーバーを新しくして、安全に運用できる切り替えの作業で、メールや転送の設定を誤ると、ホームページやメールが止まる
事業に合わせて、ページの構成を整理できる検索で見られていたページを変えると、検索への影響が出ることがある
引き継ぎの機会に、契約や管理の情報を整理できる整理に時間がかかる。前の制作会社への確認が必要になることもある

リニューアルをすれば、検索順位や問い合わせの件数が上がると保証できる方法はありません。期待できることは、目的の決め方と、準備の進め方によって変わります。

変えてよいもの・守りたいもの

リニューアルでは、何でも新しくすればよいわけではありません。変えることで良くなるものと、変えると困るものを、先に分けておきます。

変えてよいもの(変える候補)守りたいもの(変える前に確認)
配色、レイアウト、フォント検索で見られているページのURLと、書いてある内容
写真やイラスト問い合わせフォームの通知先、電話番号、メールアドレス
メニューの並び、ページの順序会社の所在地、営業時間、許認可などの基本情報
文章の言い回し、古くなった説明ドメイン名と、そのドメインで使っているメール
更新の仕組み、管理画面アクセスや問い合わせの計測データ

最初に決めるのは「何を引き継ぐか」

制作会社との打ち合わせは、デザインの好みから始まりがちです。しかし、先に決めておきたいのは、引き継ぐURL、ページ、問い合わせの入口です。これが決まっていれば、デザインは後から自由に選べます。

リニューアルを考える時期

会議室で、担当者が現在のホームページをパソコンとスマホで開き、気になる点に付箋を貼っている場面

「そろそろ作り直す時期だろうか」と迷うときは、年数ではなく、今のホームページの状態を見て判断します。ここでは、見直しのサインと、全面的な作り直しをしなくても済む場合を整理します。

見直しのサイン

次のような状態が続いているなら、リニューアルを検討する時期です。表の右側に、それぞれ先に確かめることを書きました。

サイン何が問題か先に確かめること
スマホで見ると、文字が小さい・横にはみ出す見る人が読めない。Googleはモバイル版のページを基準に扱う実際のスマホで、主要なページを開く
文章を直すのに、毎回制作会社へ依頼が必要更新が止まり、情報が古くなる自社で更新できる仕組み(CMS)の有無、ログインできるか
載っている情報が、今の事業と合っていないサービス内容、料金の考え方、所在地、担当者が古いページごとに、情報の古さを一覧にする
問い合わせが少ない、または減った入口が分かりにくい、検索で見つかっていない、内容が伝わっていないSearch Consoleの表示回数・クリック数、問い合わせへの導線
表示が遅い、動作が不安定画像が大きい、サーバーや仕組みが古い、など原因はいくつかある実際の表示、PageSpeed Insightsなどの計測
使っているソフトウェアの更新が止まっている新しく見つかった弱点(脆弱性)が直されないままになるCMS・サーバーの種類とバージョン
管理画面や契約の情報が、誰も分からない修正も更新も、頼む先が分からないドメイン・サーバーの契約者、ログイン情報
事業の方針が変わった(新サービス、採用の強化、社名の変更など)ホームページが伝える内容と、目的が合っていない伝えたい相手と、その人にしてほしい行動

1つだけ当てはまるなら、部分的な改修で足りることもあります。複数が重なっている場合や、原因が「仕組みそのもの」にある場合は、作り直しを考える段階です。

周期ではなく状態で決める

「ホームページは◯年ごとに作り直すもの」と説明されることがあります。しかし、Googleなどの公式情報に、作り直しの周期の目安は示されていません。年数が経っていても、更新を続けていて成果が出ているなら、急いで全面的に作り直す必要はありません。

反対に、公開から日が浅くても、更新できない作りになっていれば、早めの見直しが必要です。判断の軸は、今のホームページが、目的に対して働いているかです。

部分的な改修で足りる場合

全面的に作り直すと、費用も手間も大きくなります。困っていることが限られているなら、その部分だけを直す方法もあります。

困っていること部分的な改修の例確認すること
問い合わせが少ない問い合わせボタンの位置、フォームの項目、サービスページの説明を直すフォームに到達した人の数と、送信した人の数
情報が古い該当のページを更新する。役目を終えたページを整理する検索で表示されているページかどうか
検索で見つかりにくいタイトル・見出し・本文を、お客様の言葉に合わせる。よくある質問を足すSearch Consoleで、表示されている言葉
表示が遅い画像の大きさを調整する大きな画像が、そのまま載っていないか
新しいサービスを載せたいページを追加し、メニューにつなぐ他のページからリンクされているか

作り直しが向いているのは、管理画面や契約先など「仕組み」に原因がある場合と、ページの構成そのものが今の事業に合わなくなった場合です。画面の見た目だけが原因であれば、デザインの変更にとどめられます。

使っているソフトウェアの更新状況を確かめる

見落とされやすいのが、ホームページを動かしているソフトウェアの更新です。IPA(情報処理推進機構)の「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条」では、OSやサーバーソフトウェア、ミドルウェアのバージョンアップをセキュリティ対策の基本と位置づけています。また、CMSなどのソフトウェアに弱点が見つかったら速やかに更新すること、不要になった古いアプリケーションは削除することも挙げられています。

そのため、まず自社のホームページが、どのソフトウェアで動いているかを把握しておきます。制作会社や、契約しているサーバー会社に、次の3点を聞いてみてください。

  • 使っているCMSや仕組みの名前と、バージョン
  • それらの更新を、誰が、どの頻度で行っているか
  • サーバーのOSやソフトウェアの更新は、契約に含まれているか

更新されないまま放置されている場合は、仕組みの入れ替えを含むリニューアルを考える材料になります。更新を担当している人がいないときは、リニューアルを機会に、更新を誰が行うのかも決めましょう。

社内で意見を集める

見直しのサインには、ホームページを毎日見ている人より、お客様と接している人のほうが早く気づきます。作り直すかどうかを決める前に、社内の何人かに聞いてみてください。

誰に聞くこと分かること
営業・窓口の担当者お客様から、ホームページについて言われたこと。何度も聞かれる質問ホームページに足りない情報、分かりにくい点
問い合わせ対応の担当者お客様が書く(話す)言葉。問い合わせの前に、知りたかったこと検索される言葉、よくある質問の材料
更新の担当者更新で困っていること。止まっている更新仕組みや手順の問題
経営者・責任者今後の事業の方向。ホームページで伝えたい相手目的、ページの優先順位
採用の担当者(採用に使う場合)応募者から聞かれること、応募前に知りたがっていること採用ページに足りない情報

ここで集めた意見は、制作会社への依頼内容や、原稿の素材にもなります。メモとして残しておきましょう。

目的・見る数字を決める

作り直す時期かどうかを判断するときも、作り直したあとの結果を確かめるときも、目的が決まっていないと基準がありません。リニューアルの目的を1つか2つに絞り、それに合う数字を決めておきます。

目的見る数字の例確かめる場所
問い合わせを増やすメール・電話・フォームの件数、フォームの送信数問い合わせの記録、アクセス解析
検索で見つけてもらう表示回数、クリック数、表示されている言葉Search Console
採用の応募を増やす応募の件数、採用ページの閲覧数応募の記録、アクセス解析
取引先に信頼してもらう会社情報への問い合わせ、商談で聞かれる内容営業担当者への聞き取り
更新の手間を減らす更新にかかる時間、制作会社へ依頼する回数更新担当者の記録

数字は、リニューアルの前に記録しておく必要があります。作り直したあとから「前はどうだったか」を調べても、残っていないことがあるためです。記録の取り方は、次の章で説明します。

「古くなったから」だけでは、成果は変わらない

目的が決まらないまま見た目だけを新しくすると、見栄えは良くなっても、問い合わせの数は変わりません。「誰に、何を伝えて、どんな行動をしてもらいたいか」を、デザインより先に決めてください。

見送る・延期する判断

見直しのサインがあっても、準備が整っていない段階で進めると、公開後に困ることが増えます。次のような状態なら、先に準備を整えるか、部分的な改修でつなぐ判断もあります。

  • 目的と見る数字が決まらず、何をもって成功とするかを説明できない
  • 原稿や写真を用意する担当者がいない
  • ドメインやサーバーの契約者、管理画面のログイン情報が分からない
  • 公開したい時期が、繁忙期や、社内の大きな行事と重なっている
  • 補助金を使う予定があるのに、交付決定の前に発注してしまう日程になっている

見送る場合も、現状の整理と数字の記録は、すぐに始められます。次の章の「現状を整理する」と「現在の数字を保存しておく」から取りかかっておくと、リニューアルを始めるときに、準備の時間を短くできます。

リニューアルの進め方

ホワイトボードに書いた工程の流れを前に、担当者が制作会社の人とスケジュールを確認している場面

リニューアルは、公開したい日から逆算して、いきなり制作に入るものではありません。制作の前に、今のホームページを整理する時間をとるかどうかで、公開後の困りごとが大きく変わります。全体の流れは、次のとおりです。

  1. 現状を整理する今のURL、検索での表示、問い合わせの件数、契約、外部サービスとの連携を集めます。
  2. 目的と範囲を決める何のために作り直すのか、どのページを対象にするのかを決めます。
  3. 依頼先を選ぶ制作会社に頼む場合は、見積もりを比べて契約します。
  4. 構成と原稿を決めるページごとに「残す・直す・まとめる・やめる」を決め、原稿と写真を用意します。
  5. 制作し、テスト環境で確認する公開前のサイトを、検索に載らない状態で確認します。
  6. 公開前の確認をするフォーム、リンク、転送、計測、会社情報を、確認表にそって点検します。
  7. 公開して切り替えるホームページを本番に切り替え、制限や転送を有効にします。
  8. 公開後に確認し、改善する検索への登録、問い合わせ、数字を、数週間かけて確認します。

現状を整理する

最初の作業は、今のホームページが何を持っているかを一覧にすることです。検索や問い合わせへの影響を考えるための材料も、ここで集めます。

集めるもの入手先使い道
全ページのURLサイトマップ、CMSの管理画面、アクセス解析新旧のURL対応表のもとになる
検索で表示・クリックされているページと言葉Search Console残すページ、守るページの判断
問い合わせの件数と、来ているページ問い合わせの記録、フォームの通知、アクセス解析リニューアルの前後を比べる基準
ドメイン・サーバー・メールの契約契約書、管理画面、前の制作会社切り替えの手順と、名義の確認
外部サービスとの連携管理画面、ページの設定予約、地図、フォーム、解析・広告のタグ、SNSの埋め込みが、作り直しで抜けないようにする
画像・PDF・原稿のデータ管理画面、サーバー、前の制作会社再利用できるものと、新しく用意するものの区別

検索での表示状況の確認方法は、ホームページ制作のSEOの記事でも説明しています。ここでは、リニューアルに特有の注意として、次の「数字の保存」を取り上げます。

現在の数字を保存しておく

作り直したあとに「前と比べてどうなったか」を確かめるには、前の数字が必要です。ところが、検索や解析のデータには、見られる期間に限りがあります。

  • Search Console:Googleの公式の案内では、検索パフォーマンスのレポートで見られるのは過去16か月分です。それより前のデータを残したい場合は、Search Analytics APIや一括データエクスポートを使うと案内されています。
  • Googleアナリティクス(GA4):イベントデータの保持期間は、標準のプロパティでは2か月または14か月から選びます。この設定が影響するのは、データ探索などのレポートで、標準の集計レポートには影響しません。

難しい設定をする前に、まず次の記録だけは残しておきましょう。いずれも、画面の表示を保存するだけで構いません。

  • Search Consoleの検索パフォーマンス(直近16か月の表示回数・クリック数と、ページ別・検索の言葉別の一覧)
  • アクセス解析の、ページ別の閲覧数と、問い合わせにつながったページ
  • 問い合わせの件数(月別に、メール・電話・フォームの内訳)
  • 主要ページの画面の保存と、タイトル・説明文の一覧

これらを1つのフォルダにまとめておけば、公開後に数字が動いたときの原因探しにも使えます。

範囲・優先順位を決める

次に、どのページを、どこまで作り直すのかを決めます。ページごとの扱いは、次の4つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 残す:検索で表示され、クリックもされているページ。内容と、できればURLを引き継ぐ
  • 直す:必要な内容だが、古い、または探される言葉と合っていないページ
  • まとめる:似た内容が複数のページに分かれているものを、1つにする
  • やめる:役目を終えたページ。削除するか、近い内容のページへ転送する

判断の根拠にするのは、見た目の印象ではなく、Search Consoleの表示回数やクリック数、問い合わせの記録です。それぞれの扱いごとの注意は、SEOの記事の「リニューアルで順位を落とさない」の章に表があります。

進め方には、すべてを一度に切り替える方法と、順番に切り替える方法があります。Googleの公式ガイドでは、URLが変わる移転について、小規模・中規模のサイトは一度に移転することを勧めており、区分ごとに分ける方法は大規模なサイト向けとしています。一方、文章やデザインの更新のようにURLが変わらない作業は、ページごとに順番に進めることもできます。

構成・原稿・見やすさを整える

構成が決まったら、原稿と写真の準備に入ります。リニューアルで遅れやすいのは、デザインよりも原稿です。制作会社は、会社の強みや仕事の流れを、社内の人ほど知りません。サービスの内容、よくある質問、事例などの素材は、誰が、いつまでに用意するかを最初に決めておきます。

今ある文章を、そのまま引き継ぐのか、書き直すのかも決めます。検索で表示されているページの文章を大きく変えると、検索する人の言葉と合わなくなることがあります。見直すときは、表示されている言葉を確かめてから変えましょう。

リニューアルは、見やすさと使いやすさを見直す機会でもあります。デジタル庁は、初めて取り組む人に向けて「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」を公開しています。JIS X 8341-3:2016を基にした内容で、専門用語を避け、図解も多く使われています。発注の担当者でも読める資料なので、制作会社への依頼内容を考える参考になります。

旧サイトのバックアップ・制作中の更新

制作を始める前に、今のホームページのバックアップを取っておきます。CMSを使っている場合は、ファイルだけでなく、文章などを保存しているデータベースも対象です。取り方は、契約しているサーバー会社や、前の制作会社に確認してください。切り替えや契約の整理のあとに、不足している内容が見つかったときも、バックアップがあれば、元の内容を確かめられます。

もう1つ決めておきたいのは、制作中に旧サイトを更新するときの扱いです。制作の途中で旧サイトの文章を直しても、その内容は新しいサイトに自動では入りません。次のどちらかの方法を選び、窓口の担当者が管理します。

  • 更新を止める期間(更新の凍結)を決め、その間に必要な更新は、制作会社に伝えて、新しいサイトにだけ反映する
  • 旧サイトを更新した内容(日付、ページ、変更の内容)を一覧に記録しておき、公開の前に新しいサイトへ反映する

テスト環境で確認する

制作中のホームページは、公開中のホームページとは別の場所で作ります。この確認用の場所(テスト環境)が、検索に載ってしまうと困ります。Googleの公式ガイドでは、テスト環境が誤ってインデックスされないように、noindex(検索結果に載せないという指定)を設定すること、IP制限などで本番前に確認できる環境を用意することが案内されています。

注意したいのは、公開の日に、これらの制限を外し忘れることです。公式ガイドでも、テスト用に設定したrobots.txtによるブロックやnoindexは、本番となる環境で必ず解除するよう書かれています。公開前の確認表と公開当日の手順に、解除の項目を入れておきましょう。

公開前の確認表

公開の前に、次の項目を点検します。確認した結果は、日付と担当者の名前を入れて記録しておくと、公開後に問題が出たときの切り分けに使えます。

項目確認すること
表示主要なページを、パソコンとスマホで開き、表示の崩れがないか
問い合わせフォーム実際に送信して、通知が届くか。自動返信の文面が現状と合っているか
電話番号・メールアドレススマホで電話番号をタップして発信できるか。表記が現在のものか
会社の情報住所、営業時間、代表者名、許認可、料金の考え方が、現状と合っているか
リンクホームページ内のリンクが新しいURLを指しているか。削除したページへのリンクが残っていないか
転送対応表の主要なページで、旧URLから新URLへ移るか
検索に載せない設定テスト用のnoindex、robots.txt、パスワードによる制限が外れるか
計測アクセス解析のタグが入っているか。Search Consoleの所有権の確認方法(ファイル、タグ、アナリティクスなど)が新サイトでも有効か
サイトマップ新しいURLのサイトマップが用意されているか
外部サービス予約、地図、SNSの埋め込み、広告のタグが動いているか
存在しないURL存在しないURLを開いたとき、「見つかりません」の表示と、404のステータスが返るか
個人情報の扱いフォームの近くに、利用目的やプライバシーポリシーへのリンクが表示されているか

最後の「個人情報の扱い」は、フォームを作り直したときに抜けやすい項目です。個人情報保護委員会のQ&Aでは、ホームページ上の入力画面で連絡先を記入させる場合、原則として利用目的を示す必要があるとされています。取得の状況から利用目的が明らかな場合には例外もあるため、判断に迷うときは、専門家や同委員会の案内を確認してください。

公開・切り替え

公開の当日は、確認表の項目に、切り替えの作業が加わります。ドメインやサーバーを変える場合は、特に次の点を押さえておきます。

  • 日時を選ぶ:Googleの公式ガイドは、移転の作業をトラフィックの少ない時間帯に行うよう勧めています。自社のホームページの、見られることの少ない曜日や時間帯を、アクセス解析で確かめて選びます。
  • DNSの設定を事前に準備する:サーバーを変えるときは、切り替えの少なくとも1週間前に、DNSのTTL(設定の反映までの時間)を数時間などに短くしておくよう案内されています。
  • メールの設定を控える:同じドメインでメールを使っている場合、DNSの管理画面には、メールに関する設定も入っています。ホームページの設定だけを書き換えるつもりで、メールの設定を消さないよう、変更前の内容を控えておきます。
  • 旧環境をすぐに止めない:公式ガイドでは、旧環境のトラフィックがゼロになったことを確認してから停止するよう案内されています。

ドメインやサーバーの切り替えは、制作会社が作業することが多い部分です。ただし、誰が、いつ、どの設定を変えるのかを事前に聞いておかないと、メールが止まったときに原因をたどれません。契約名義の確認も含めて、公開日の前に打ち合わせの場を持ちましょう。

公開日の前日・当日・翌日

公開の前後は、やることが重なります。日ごとの流れを表にしておくと、抜けを防げます。

時期やることおもな担当
前日まで旧サイトのバックアップ、確認表の最終点検、DNSの設定内容の控え、制作会社とサーバー会社の連絡先の確認窓口、確認の担当
当日テスト用の制限の解除、DNSの切り替え、転送の有効化、フォームの送信・電話リンク・メールの送受信の確認、サイトマップの送信制作会社、確認の担当
翌日から1週間Search Consoleとアクセス解析の確認、問い合わせの記録の確認、不具合の連絡の受付と修正責任者、確認の担当

当日は、制作会社と連絡が取れる状態にしておきます。問題が見つかったときに、誰が、何を基準に、元の状態へ戻すかを判断するのかも、事前に決めておくと慌てずに済みます。

公開後の確認

公開した日から、数週間は確認の期間です。Search Consoleで、新しいサイトマップが読み込まれているか、インデックス登録のエラーが急に増えていないかを見ます。アクセス解析では、問い合わせの件数が、リニューアル前の記録と比べて大きく変わっていないかを確認します。見る場所の一覧は、後ろのSEOの章にまとめています。

社内の役割分担

リニューアルでは、制作会社に任せきりにできない作業がいくつもあります。担当を決めておくと、止まりにくくなります。

役割やること決めること
責任者目的、予算、公開日の最終判断見る数字と、判断の基準
窓口制作会社とのやりとり、日程の調整連絡の頻度と手段
原稿・写真の担当サービスの内容、事例、よくある質問の素材の用意と、事実の確認提出の期限
確認の担当フォームの送信テスト、情報の確認、公開前の点検確認表と記録の形式
契約・管理の担当ドメイン・サーバーの契約、ログイン情報、更新時期の管理名義と、更新の連絡先

少人数の会社では、1人が複数の役割を兼ねることになります。その場合も、メモに役割を書き出しておくと、担当が変わったときに引き継げます。

制作会社を選ぶ段階では、リニューアルの経験や、公開後の対応も確かめておきたい点です。比べ方と契約前に確認することは、ホームページ制作会社の選び方の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたいホームページ制作会社の選び方|比べる8つのポイントと契約前の確認事項ホームページ制作会社の選び方を、依頼前に決めること、依頼先の種類と向き不向き、比べる8つのポイント、見積もり・提案書の見方、契約前に確認したい著作権・ドメイン・保守の条件、依頼から公開までの流れ、よくある失敗の順に解説します。初めて制作会社を選ぶ中小企業の担当者向けです。

費用・期間の考え方

担当者が机の上で、見積書の項目を指でたどりながら、電卓とメモで費用を整理している場面

リニューアルの費用や期間について、公的な機関が示した相場はありません。ホームページの規模、作り方、公開後の運用の範囲によって幅が大きいため、この記事でも金額や期間の目安は書きません。ここでは、何に費用がかかるのか、何によって金額と期間が変わるのかを整理します。見積もりを読むときの目安として使ってください。

新規制作の費用の考え方は、ホームページ制作の費用の記事で解説しています。ここではリニューアルならではの項目を中心に説明します。

リニューアルの費用に含まれるもの

見積もりの項目名は会社によって違いますが、おおむね次のような作業が並びます。リニューアルでは、新規制作にはない作業が加わる点に注意してください。

項目内容見積もりで確かめること
現状の調査・整理今のページ、検索での表示、契約、連携の洗い出し。残すページの判断制作会社が行うのか、自社で行うのか。調査の結果を資料でもらえるか
企画・設計目的の整理、ページ構成、URLの方針ページ構成の案が、検索される言葉を踏まえているか
デザイン・制作画面のデザイン、ページの作成、スマホ表示への対応ページ数、デザインの案数、修正の回数
CMSの導入・設定社内で更新できる管理画面の準備更新のしかたの説明や、手順書が含まれるか
データの移行今の文章、画像、PDFを新しい仕組みに移す作業移行する量と、手作業か自動かの範囲
原稿・写真文章の作成や見直し、撮影社内で用意するものと、頼むものの区別
URLの対応表・転送の設定旧URLと新URLの対応表の作成、転送の設定と確認対象のページの範囲と、確認の方法
公開作業・切り替えテスト環境から本番への切り替え、DNSの設定メールへの影響の確認、作業の日時
公開後の確認・調整検索への登録、表示の確認、不具合の修正確認する期間と、報告の内容
旧環境の維持切り替え後に、旧サーバー・旧ドメインを契約し続ける費用いつまで維持するのか、誰が契約者か

金額が変わる要因

同じページ数のリニューアルでも、見積もりの金額は大きく違うことがあります。差が出やすい要因を、増えやすい場合と抑えやすい場合に分けて整理しました。どちらが良いかではなく、見積もりを比べるときに条件がそろっているかを確かめるための表です。

要因費用が増えやすい場合抑えやすい場合
ページ数ページが多く、ページごとに内容が違う必要なページに絞る。似たページをまとめる
デザインページごとに、個別にデザインするひな形や共通の型を使う
原稿・写真すべて新しく作る、撮影を依頼する今ある文章や写真を活用する。社内で用意する
データの移行件数が多く、形式がばらばら整理されていて、移す量が少ない
機能予約、会員、検索、他システムとの連携など、独自の機能が必要標準の機能で足りる
URL多くのURLが変わり、対応表と転送の確認が必要URLを維持できる
公開後の対応保守、更新、改善の提案まで含める公開までを依頼し、運用は社内で行う

表の下側の「抑えやすい場合」は、品質を下げて安くするという意味ではありません。今あるものを活かせるかが、金額に影響しやすいということです。現状の整理をしっかり行うほど、見積もりの条件が明確になり、あとから追加の費用が出る可能性も下がります。

見積もりを頼むときに渡す資料

複数の会社に見積もりを頼むときは、同じ資料を渡すと、金額と内容を比べやすくなります。現状の整理がそのまま使えます。

  • リニューアルの目的と、見る数字(問い合わせの件数など)
  • 今のホームページのアドレスと、ページの一覧(ページ数の目安)
  • 検索で表示されているページと、問い合わせにつながっているページ
  • 今使っているCMSやサーバー、ドメインの契約の状況
  • 残したいもの、変えたいもの
  • 公開したい時期と、その理由
  • 原稿や写真を、どちらが用意するか
  • 公開後の更新を、誰がどの頻度で行うか
  • 参考にしたいホームページ(好みの方向を伝えるため)

「ホームページを新しくしたい」という依頼だけでは、制作会社は、金額の幅が大きい見積もりしか出せません。依頼の中身を具体的にするほど、比べやすい見積もりが届きます。

公開後にかかり続ける費用

リニューアルの費用は、公開した日で終わりません。ドメインは毎年、サーバーや作成サービスは毎月または毎年の更新があり、保守や更新を外部に頼む場合は、その費用もかかります。数年間の総額で比べると、初期費用が安くても、公開後の費用が高くなる契約があるため、見積もりの段階で一緒に確認してください。

リニューアルで見落としやすいのが、旧ドメインと旧サーバーの契約です。ドメインを変えた場合、旧ドメインから新ドメインへの転送を、公式ガイドは1年以上、できるだけ長く維持するよう案内しています。更新を止めてドメインが廃止になると、転送は働かなくなります。JPRSの案内では、廃止されたあと、登録回復の手続きをしないと、汎用JP・都道府県型は期限の約1か月後、属性型・地域型(co.jpなど)は約6か月後に、同じドメイン名を別の人が登録できるようになります。

転送の設定を旧サーバーに置いている場合は、旧サーバーの契約も続ける必要があります。転送の設定を、どこに置くのかと、旧契約をいつまで維持するのかを、制作会社に確認しておきましょう。

追加費用が出やすい場面

見積もりの金額とは別に、あとから費用が加わる場面があります。契約の前に、どのような場合に追加になるのかを聞いておくと、予算の見通しを立てやすくなります。

場面なぜ起きるか事前にできること
原稿・写真の追加社内で用意するはずだった素材が間に合わず、制作会社に依頼する用意する素材と期限を、契約に書いておく
修正の回数が増える方針が途中で変わり、見積もりの回数を超える修正の回数と、超えたときの扱いを確認する
ページや機能が増える打ち合わせの途中で、載せたい内容が増える範囲を最初に決め、追加するときの手順も決める
データの移行量が増える想定していたより、ページや画像が多かった現状のページの一覧を、見積もりの前に渡す
外部サービスとの連携が見つかる制作が始まってから、予約や広告のタグの存在が分かる現状の整理で、連携を洗い出す
公開後の不具合対応する期間や範囲が決まっていない公開後の対応期間と範囲を確認する

追加が発生したときは、金額と作業の内容を、作業の前に書面で確認する取り決めにしておくと、認識のずれを防げます。

期間の考え方

制作にかかる期間も、公的な目安はありません。決まるのは、ページ数だけではなく、原稿の準備、社内の確認の速さ、修正のやりとりの回数、データ移行の量です。期間を延ばしやすい工程を、あらかじめ知っておくと、日程に余裕を持たせやすくなります。

延びやすい工程理由対策
原稿・写真の準備通常業務と並行して書くため、後回しになる期限と担当を最初に決める。今ある文章を活かす
社内の確認確認する人が多いと、意見がそろわない最終判断をする人を1人決める。確認の期限を設ける
修正のやりとり修正の範囲が広がり、往復が増える修正はまとめて伝える。方針の変更は早い段階で行う
現状の把握不足制作の途中で、外部サービスやログイン情報の不足に気づく最初に現状の整理を終える
公開前の確認問題が見つかり、修正が必要になる確認表を早めに渡し、余裕のある日程にする

公開日は、自社の繁忙期や、キャンペーンの開始日を避けて決めると安心です。切り替え直後は、フォームの不具合や表示の崩れなど、問い合わせの対応が増えるかもしれません。余裕のある時期に公開すれば、確認と対応に時間を使えます。

補助金を使う場合

リニューアルの費用は、小規模事業者持続化補助金の対象になる場合があります。第20回公募(一般型・通常枠)の公募要領 第8版では、ウェブサイト関連費を「販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」と定めています。新しく作る場合だけでなく、更新や改修(リニューアル)も、定義の中に含まれています。

ただし、条件がいくつかあります。リニューアルを考えるときに押さえておきたい点は、次のとおりです。

項目公募要領の内容
申請の形ウェブサイト関連費のみでは申請できない。ほかの経費と一緒に申請する
上限ウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。補助率は2/3、補助上限額は特例なしで50万円
発注の時期交付決定日より前の発注・契約・支払い(前払いを含む)は対象外
公開の時期補助事業期間内に運用に至らなかったホームページは、対象外の例として挙げられている
対象外の例ウェブサイトに関連するコンサルティング、アドバイスの費用
作ったあと50万円(税抜)以上の費用で作成・更新したウェブサイトは、処分制限財産となり、通常は取得日から5年間、目的外の使用や譲渡などが制限されることがある

公募要領には、「効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策」が、対象となる経費の例として挙げられています。リニューアルの見積もりで、SEOに関する作業がある場合は、作業内容を項目に分けて書いてもらう必要があります。「一式」や、助言のみの費用は、対象外と判断されるおそれがあります。

日程の面では、第20回公募の申請受付は2026年11月5日から12月15日17時まで、採択の発表は2027年3月頃の予定です。補助金を使う場合、発注は交付決定のあとになるため、早くても2027年の春以降になります。それより前に公開したい事情がある場合は、補助金を待たずに進める判断も必要です。交付決定前に契約・支払いをした費用は、あとから補助の対象にはできません。

なお、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、事務局に登録されたITツールの導入が対象です。ホームページのリニューアルそのものを対象とする記載は、通常枠の公募要領で確認できませんでした。詳しい条件と日程は、持続化補助金でホームページ制作は対象かを解説した記事にまとめています。

あわせて読みたい持続化補助金でホームページ制作は対象?上限30万円の条件と申請の流れ【第20回】小規模事業者持続化補助金でホームページの制作費はいくら補助されるのか。第20回公募の公募要領(第8版)をもとに、補助率・上限額、対象になる経費、発注の時期、申請の流れ、業者に頼むときの注意までを整理しました。

補助金は、条件を読んでから発注する

補助金は後払いで、審査があり、採択されない場合もあります。条件や日程は公募回ごとに変わるため、申請の前に最新の公募要領を確認し、商工会・商工会議所の窓口にも相談してください。補助金が出ることを前提に、公開の時期や内容を決めないようにしましょう。

SEOで気をつけること

担当者が、旧URLと新URLを並べた対応表を、ノートPCの画面と見比べて確認している場面

リニューアルで検索への影響が出やすいのは、URLが変わるときと、検索で表示されているページの内容を変えるときです。SEOの基本や、公開前後の確認の細かい手順は、ホームページ制作のSEOの記事で解説しています。この章では、リニューアルの種類ごとに何をするのかを、Google検索セントラルの案内にもとづいて整理します。

変更の種類で、やることが変わる

最初に、今回のリニューアルでURLが変わるのかを確かめます。URLが変わらなければ、転送の設定は必要ありません。

変更の内容転送おもなやること
URLを変えずに、デザインや文章を更新する要らない検索で表示されているページの内容を削らない。noindexの解除、表示の速さ、スマホ表示を確認する
同じドメインの中で、ページのURLを変える必要(301など)旧URLと新URLの対応表、内部リンクの更新、新しいサイトマップの送信
サーバー(ホスティング)だけを変える要らない(URLは変わらない)DNSの切り替え、テスト環境の確認、旧環境の停止時期の判断
HTTPからHTTPSに変える必要(URLが変わる)全ページの転送。Search Consoleの「アドレス変更」は不要
ドメインを変える必要全ページの転送と、Search Consoleの「アドレス変更」

公式ガイドでは、ドメインやサブドメインを変更する場合にだけ、Search Consoleの「アドレス変更」を使うとされています。HTTPからHTTPSへの移行や、同じドメインの中でのパスの変更では、使いません。

変更は一度に1つが原則

Googleの公式ガイドは、サイトに対する変更を一度に1つずつ行い、すべてを同時に変更しないよう案内しています。CMSの変更、新しいレイアウトへの更新、新しいドメインへの移転を、それぞれ別の作業として切り分ける考え方です。複数を同時に行うと、検索への影響が出たときに、原因を特定しにくくなります。

とはいえ、中小企業のリニューアルでは、デザイン・CMS・サーバーを同時に変える依頼も多く、すべてを分けるのが難しいこともあります。その場合は、次の点を意識すると、問題が出たときに調べやすくなります。

  • ドメインの変更は、他の変更と同時に行わない。まず、同じドメインでリニューアルを終えてから、必要なら別の機会に移す
  • URLを変える作業と、文章を大きく書き換える作業は、できるだけ時期を分ける
  • 変更の内容と日付を、一覧にして残す
  • 公開の前に、検索の状況の記録(表示回数、クリック数)を取っておく

ドメインの変更は、URLがすべて変わるため影響が大きくなります。本当に必要かを、まず検討してください。

URLの対応表・転送

URLが変わる場合は、旧URLと新URLの対応表を作り、旧URLにアクセスした人と検索エンジンを新しいURLへ案内する転送を設定します。公式ガイドが示している要点を、表にまとめました。

項目公式ガイドの案内
旧URLの洗い出しサイトマップ、アクセス数の多いURL、Search Consoleの「サイトへのリンク」、CMSの一覧、サーバーのログなどを使う。画像・動画・CSSなどのURLも計画に含める
転送の種類サーバー側の恒久的な転送(301・308など)を推奨。一時的な転送(302など)では、検索結果に元のページが表示され続ける
サーバー側で設定できない場合最後の手段として、クライアント側(ブラウザ側)の転送を使える
転送の連鎖最終的な移転先へ直接転送する。連鎖が避けられない場合も、5つ未満(理想は3つ以下)に抑える
無関係なページへの転送多数の旧URLを、新サイトのトップページなど1つの無関係なページへ転送するのは避ける。複数のページを1ページに統合した場合は、その統合先への転送で問題ない
移転しないページHTTP 404または410を返す
新サイト側各ページのcanonicalタグが自身の新URLを指す。内部リンクを新URLに置き換える。新URLのサイトマップを用意する

転送の設定が終わったら、実際に旧URLを開いて、新URLに移ることを確認します。数が多い場合は、制作会社にスクリプトなどで一括して確認してもらいましょう。URL検査ツールでは、個別のURLをGoogleがどう見ているかを確かめられます。

robots.txt・サイトマップの確認

新しいサイトの公開時には、検索エンジン向けの設定も確認します。公式ガイドが挙げている点は、次のとおりです。

  • robots.txt:新しいサイトのルールが、クロールから除外したい部分だけを対象にしているかを確認します。開発中に全体をブロックしていた場合は、公開後に使う内容をあらかじめ準備しておきます。robots.txtがない場合は、404が返るようにしておきます。
  • noindex:開発中に使っていた場合は、対象のページを一覧にしておき、公開のときに外します。
  • サイトマップ:新しいURLを含むサイトマップを、Search Consoleから送信します。公式ガイドでは、新しいサイトマップを送信すれば、元のサイトマップは削除できるとされています。一方で、監視の方法としては、旧URLと新URLの2つのサイトマップを送信し、インデックス登録の数が移り変わる様子を見る方法も示されています。どちらにするかは、制作会社と決めておきます。
  • サーバーの余力:移転後は、Googleが新しいサイトを通常より多くクロールするため、十分な処理能力があることを確認するよう案内されています。

転送は1年以上維持する

公式ガイドでは、転送を少なくとも1年以上維持するよう案内されています。可能であれば、無期限に維持することも検討するとされています。理由として、この期間にGoogleが旧URLを指している他のサイト上のリンクを再クロールして新しいURLに割り当てていくことが挙げられています。

あわせて、転送は利用者にとって表示が遅くなるため、リンクはできるだけ新URLに更新するよう勧められています。更新する場所は、次のとおりです。

  • ホームページ内のリンク(内部リンク)
  • リンク元のサイト(取引先、所属団体、掲載先など)。アクセス数の多いリンクから、更新を依頼する
  • SNSのプロフィールのリンク、広告の移動先のページ
  • 名刺、パンフレット、メールの署名などに載せているアドレス

サーバーだけを移すとき

ホームページを置いているサーバーだけを変え、URLは変えない場合は、転送の設定は要りません。この場合は、Googleの「ウェブ ホスティングの変更と SEO」のガイドが当てはまります。手順は、次のとおりです。

  1. 新しい環境にコピーして、テストする仮のホスト名などで公開し、ページ、画像、フォーム、PDFなどのすべてを、ブラウザで確認します。
  2. 検索に載らないようにするテスト用の環境が誤って登録されないよう、noindexを指定するか、アクセスを制限します。
  3. Googleのクローラーが入れるか確かめる新しい環境をSearch Consoleに登録し、URL検査でアクセスできるかを確認します。ファイアウォールなどが、Googlebotを遮断していないかも見ます。
  4. DNSのTTLを短くする切り替えの少なくとも1週間前に、TTLを数時間などに短くしておきます。
  5. 制限を外して、DNSを切り替えるテスト用のnoindexやrobots.txtのブロックを、本番の環境で必ず外します。そのあと、DNSを新しい環境に向けます。
  6. 旧環境は、トラフィックがゼロになってから止める旧環境のログで、アクセスがなくなったことを確認してから停止します。

切り替えの直後は、Googleのクロールの頻度が一時的に下がることがあります。公式ガイドでは、これは通常の動作で、数日かけて回復し、移転前より高くなることもあると説明されています。慌てて設定を戻したり、何度も変更したりしないでください。HTMLファイルやタグでSearch Consoleの所有権を確認している場合は、新しい環境でも確認できる状態にしておきます。

反映の時間・公開後に見る場所

URLが変わるリニューアルでは、新しいURLが検索結果に反映されるまでに、小規模・中規模のサイトでも数週間以上かかることがあります。その間、順位や表示回数が一時的に変動するのは、通常の動きとされています。数日で結果が出ないからといって、タイトルやURLを何度も書き換えると、原因が分からなくなります。

見る場所見ること
Search Consoleのサイトマップ旧サイトマップのインデックス数が減り、新サイトマップの数が増えているか。旧サイトマップに出る転送の警告は、想定内とされている
ページのインデックス登録新しいサイトで、エラーが急に増えていないか。旧サイトの登録数が減っているか
検索パフォーマンス新URLの表示回数・クリック数が増えているか
URL検査主要なページが、Googleに登録できる状態か。noindexが残っていないか
アクセス解析旧URLから新URLへ、訪問が移っているか。問い合わせの件数は変わっていないか
サーバーのログGooglebotのクロールの様子、予期しないエラー

公式ガイドは、新旧のサイトの両方をSearch Consoleで確認すること、所有権の確認方法を新しいサイトでも維持することも案内しています。HTMLファイルやmetaタグ、アナリティクスで確認している場合は、新サイトにも同じものを組み込んでください。

順位や表示が落ちたときの切り分け

公開後に数字が下がったときは、リニューアルが原因だとは限りません。Googleは、検索トラフィックが減ったときの原因を、アルゴリズムの更新、技術的な問題、セキュリティの問題、スパムに関する問題、季節性や関心の変化、サイトの移転などに分けて確認するよう案内しています。

症状考えられる原因確認する場所
公開直後から、サイト全体が急に減ったnoindexやrobots.txtのブロックが残っている。サーバーが見られない状態になっているURL検査、ページのインデックス登録、robots.txt
一部のページだけが減った転送先の誤り。ページの内容を削った。リンクが外れた減ったページのURL検査、対応表との照合
表示回数は同じで、クリックだけが減ったタイトルや説明文が、内容を十分に伝えていない可能性がある検索パフォーマンスの、ページ別の表示回数とクリック数
数週間かけて、ゆるやかに変動しているURLの変更に伴う、再クロールと再登録の過程新旧サイトマップのインデックス数の推移
毎年同じ時期に減る季節による、検索される量の変化過去16か月の表示(前年の同じ時期と比べる)

ページを変更しても、順位が必ず戻る保証はありません。変更の履歴と、変更前の数字があれば、制作会社に相談するときも、状況を正確に伝えられます。

順位の維持は保証できない

転送を正しく設定し、公式の案内に沿って進めても、検索順位が維持されるとは限りません。内容を大きく変えれば、検索結果での扱いも変わります。「順位を保証します」と説明する提案には、その根拠を書面で確認してください。

あわせて読みたいホームページ制作のSEO対策|制作前に決めること・制作中の設定・公開後の確認ホームページ制作でのSEO対策を、制作前に決めること、制作中に整える設定、読まれる内容の作り方、制作会社に頼むときの確認、リニューアルで順位を落とさない方法、公開後の確認まで、Google公式の情報にもとづき2026年10月時点で解説します。

制作会社に頼むときの確認

打ち合わせで、担当者が現在のホームページの引き継ぎ資料を制作会社の人に渡し、質問している場面

制作会社の選び方そのものは、別の記事で解説しています。ここでは、リニューアルで特に確認しておきたい、引き継ぎに関する項目に絞って説明します。新規制作の依頼では出てこない質問が多いため、見積もりの前に聞いておきましょう。

引き継ぎで確認すること

リニューアルでは、制作会社が「今のホームページ」をどこまで把握し、どこまで責任を持つのかを、先に確かめておく必要があります。

項目聞くこと確かめる理由
現状の調査今のホームページを、ページ・検索での表示・契約の面から、どこまで調べてもらえるか調査が含まれないと、残すページの判断が自社まかせになる
URLの扱いURLを維持できるか。変わる場合、対応表と転送の確認をどう行うか検索で見られているページへの影響を左右する
データの移行文章・画像・PDFの移行は、どこまで含まれるか。手作業か自動か移行の量で、金額と期間が変わる
計測の引き継ぎアクセス解析やSearch Consoleの設定は、新しいサイトに引き継がれるか公開後に、前後を比べられなくなる
外部サービスとの連携予約、地図、フォーム、広告のタグなどを、すべて洗い出してもらえるか作り直しで、連携が切れることがある
切り替えの手順DNSやメールへの影響、作業の日時、問題が出たときの対応メールの停止や、ホームページの表示不能を防ぐ
旧環境の扱い旧サーバー・旧ドメインを、いつまで残すか。契約者は誰か転送が止まることを防ぐ
公開後の対応確認をしてもらえる期間、不具合の対応範囲、報告の内容公開直後の問題への対応が、契約に含まれているかが分かる
更新のしかた管理画面の使い方の説明、手順書の有無リニューアル後に、社内で更新できるかを左右する

前の制作会社への連絡

今のホームページを、別の会社が作った場合は、リニューアルの前に必要な情報を集めておきます。次のものが手元にあるかを確かめてください。

  • 管理画面(CMS)のログイン情報
  • ドメインとサーバーの契約者名と、契約している会社、更新の時期
  • 画像、文章、PDFなどのデータ
  • 制作時の契約書、納品書(著作権や、データの扱いの取り決めを確かめるため)

著作権や、制作物の利用範囲は、契約の内容によって異なります。契約書に取り決めがあるかを確認し、判断に迷う場合は、専門家に相談してください。前の制作会社と連絡が取れないときは、ドメインやサーバーを契約している会社の窓口に、契約者の確認と情報の取得方法を相談します。

納品物として受け取るもの

公開後の運用や、制作会社を変えるときのために、次の資料を、納品物として契約に書いておくと確実です。

受け取るもの内容使い道
ページ一覧全ページのURL、タイトル、説明文の一覧設定の確認、後からの見直し
旧URLと新URLの対応表転送の対象と、転送先の一覧公開後の確認、転送の維持
公開前の確認の記録確認表の結果、確認した日と担当者問題が出たときの原因の切り分け
管理情報管理画面のアカウント、ドメイン・サーバーの契約情報、Search Consoleの権限引き継ぎ、契約の更新
更新の手順書文章の直し方、画像の追加、ページの追加社内での更新
旧サイトのデータ公開を停止する前の、旧サイトの全データのバックアップ新サイトで不足が見つかったときの確認

見積もりを比べるときは、すべての会社に同じ質問をして、書面で答えをもらうのが確実です。リニューアルで特に聞いておきたいのは、次の質問です。

  • URLは、どこまで維持できますか。変わるものは、どのように転送しますか
  • 転送の設定と、公開後の確認は、見積もりに含まれていますか
  • 切り替えの日に、メールが止まらないよう、どう対応しますか
  • 公開後の確認は、どのくらいの期間、どんな報告をしてもらえますか
  • 旧サーバー・旧ドメインは、いつまで残す必要がありますか
  • 契約を終えるとき、設定やデータは、どのように引き継げますか

よくある失敗・避け方

公開後のホームページを見ながら、担当者が上司に問い合わせ件数の記録を見せている場面

リニューアルでよく起きる失敗は、準備と確認の不足によるものが多くを占めます。ここまでの内容を、失敗の形に直して整理しました。公開前の確認表と、あわせて使ってください。

失敗起きること避け方
検索で見られていたページの内容やURLを変えたその言葉で、見つけてもらえなくなるSearch Consoleで表示・クリックの多いページを確認し、内容を引き継ぐ
旧URLの転送を設定しなかった。または、すべてトップページへ転送した旧URLを開いた人が「見つかりません」に着く。無関係なページへ転送すると、公式ガイドでも、利用者の混乱や、soft 404と判断される原因になるとされている対応表を作り、内容が対応するページへ個別に転送する
テスト用のnoindexやrobots.txtを外し忘れた新しいサイトが検索に出てこない公開日の確認表に、解除を入れる。URL検査で確かめる
フォームの通知先や電話番号が古いまま問い合わせを取りこぼす公開前に、実際に送信・発信して確かめる
切り替えでメールの設定を消したメールが届かなくなるDNSの変更前に、現在の設定を控える。切り替え後にメールの送受信を確認する
旧サーバー・旧ドメインを、早く解約した転送が止まる。旧ドメインは、第三者が登録できる状態になるおそれがある転送を維持する期間は契約を続ける。更新の時期を管理する
計測の設定を引き継がなかった前と後を、比べられなくなる公開前に、解析のタグと所有権の確認方法を確認する
原稿が間に合わず、仮の文章で公開した内容が薄いまま残り、直されない原稿の期限を先に決める。足りないページは、公開の範囲を絞る
更新の担当が決まらなかった公開後に、更新が止まる公開前に担当と頻度を決め、手順書を残す
リニューアル中に、旧サイトを更新して、新旧で内容がずれた公開した新しいサイトに、古い情報が載る旧サイトの更新内容を記録し、公開前に新サイトへ反映する

成果が変わらないときの見直し

リニューアルしたのに、問い合わせが増えない場合は、どの段階で止まっているのかを順に確かめます。検索から問い合わせまでは、次のような流れです。

  1. 検索に登録されているかURL検査で、主要なページがGoogleに登録されているかを確かめます。登録されていなければ、noindexやブロックの残りを疑います。
  2. 検索結果に表示されているか検索パフォーマンスで、表示回数があるかを見ます。表示が少なければ、検索される言葉と、ページの内容が合っているかを見直します。
  3. クリックされているか表示回数に対して、クリックが少ないページは、タイトルと説明文を見直します。
  4. 問い合わせに進んでいるか読まれているのに問い合わせが来ない場合は、ページの内容、ボタンの位置、フォームの項目を見直します。

どの段階で止まっているかによって、直す場所が違います。見た目の変更だけでは解決しないことも多いため、数字を見て判断してください。

公開後3か月の振り返り

公開した直後だけでなく、期間をおいて振り返ると、リニューアルの効果が確かめやすくなります。Googleの公式ガイドは、変更の反映を確認するために、一般的には数週間待つよう案内しています。

時期見ることやること
公開直後〜2週間表示、フォーム、転送、検索への登録不具合の修正。noindexなどの制限が残っていないかの確認
1か月サイトマップの読み込み、インデックス登録、表示回数の推移転送の誤りや、登録されないページの原因を確認する
3か月問い合わせ件数を、リニューアル前の記録と比べる。更新が続いているか表示回数が多いのにクリックが少ないページの見直し。次に直すページの決定

リニューアルは、公開で終わりではない

公開した日は、運用の始まりです。数字を確かめ、足りない内容を足し、古くなった情報を直していく作業が続きます。担当者と頻度を決めて、月に1回は数字を見る日を作っておくと、次の改善につながります。

よくある質問

リニューアルをすると、検索順位は下がりますか?

下がるとは限りませんが、変動することはあります。URLが変わる場合、Googleの公式ガイドでは、小規模・中規模のサイトでも、新しいURLが反映されるまで数週間以上かかることがあり、その間の順位の変動は通常の動きとされています。URLと内容を維持できれば、影響を小さくできますが、順位が維持されることを保証する方法はありません。

リニューアルの費用は、どのくらいですか?

公的に示された相場はなく、ページ数、デザイン、原稿・写真、データ移行、機能、公開後の対応範囲によって変わります。この記事では、金額ではなく、見積もりに含まれる項目と、金額が変わる要因を説明しています。複数の会社に、同じ資料を渡して見積もりを取ると、比べやすくなります。

何年ごとにリニューアルするのがよいですか?

公式の情報に、作り直しの周期の目安は示されていません。年数よりも、今のホームページが目的に対して働いているか、更新できる状態か、使っているソフトウェアが更新されているかで判断します。

リニューアルには、どのくらいの期間がかかりますか?

ページ数や原稿の準備、確認と修正の回数によって変わるため、一律には言えません。公開したい時期がある場合は、最初の相談で伝えて、そこから逆算した日程を出してもらってください。原稿と写真の準備が遅れやすい工程です。

ドメインも変えたほうがよいですか?

必要がなければ、変えないほうが安全です。ドメインを変えると、すべてのURLが変わり、全ページの転送とSearch Consoleの「アドレス変更」が必要になります。社名の変更など、変える理由がある場合は、他の変更と時期を分けて進める方法を検討してください。

URLは、変えなければならないのですか?

デザインや文章の更新だけであれば、URLを変える必要はありません。CMSの入れ替えなどで、URLの付き方が変わることもあります。変える場合は、旧URLと新URLの対応表を作り、転送を設定します。変更の理由を、制作会社に確認しておきましょう。

切り替えのとき、ホームページが見られなくなる時間はありますか?

切り替えの方法によります。サーバーを移す場合、Googleの公式ガイドでは、旧環境をすぐに止めず、トラフィックがゼロになったことを確認してから停止するよう案内されています。見られない時間があるかどうかは、手順によって変わるため、作業の日時と手順を、制作会社に確認してください。

リニューアルしたあと、自社で更新できますか?

CMSなどの仕組みを入れれば、文章や画像、お知らせを自社で更新できます。どこまでを社内で行うのかは、制作の前に決めておきます。更新のしかたの説明や手順書が、見積もりに含まれているかも確認してください。

Wixなどの作成サービスで作ったホームページを、別の仕組みに移せますか?

サービスによって、書き出せるデータの範囲が違います。管理画面からデータを書き出せるか、どこまで書き出せるかを、使っているサービスの公式ヘルプで確認してください。書き出せない部分は、文章や画像を移して新しく作る形になります。URLが変わるかどうかも含めて、制作会社に相談しましょう。

前の制作会社と連絡が取れません。リニューアルできますか?

できる場合が多いですが、確認するものがあります。管理画面のログイン情報、ドメインとサーバーの契約者と契約先、画像や文章のデータです。契約先の窓口に確認すれば、契約者の確認や、情報の取得方法を案内してもらえることがあります。

リニューアルの作業中は、今のホームページを更新してもよいですか?

更新はできますが、更新した内容を記録しておく必要があります。作業中に旧サイトを更新すると、新しいサイトに反映されないまま公開してしまうおそれがあるためです。更新の内容は、公開前に新サイトへ反映してください。

補助金は使えますか?

小規模事業者持続化補助金では、ウェブサイト関連費の定義に、更新・改修が含まれています。ただし、ウェブサイト関連費だけでは申請できず、上限は30万円(税込)、交付決定前の発注は対象外です。条件は公募回ごとに変わるため、最新の公募要領と、商工会・商工会議所の窓口で確認してください。

公開したあと、いつまで確認すればよいですか?

公開直後から数週間は、検索への登録、表示、転送の状況を確認します。その後も、月に1回は表示回数と問い合わせの件数を見て、公開後3か月を目安に、リニューアル前の記録と比べて振り返ります。

まとめ

この記事のまとめ

  • リニューアルは、見た目の変更にとどまらず、URL、検索での実績、問い合わせの入口、契約などの「引き継ぐもの」を決める仕事
  • 作り直す時期は、年数ではなく、目的に対して働いているか、更新できるか、ソフトウェアが更新されているかで判断する。部分的な改修で足りることもある
  • 進め方は、現状の整理、目的と範囲の決定、構成と原稿、テスト環境での確認、公開前の点検、切り替え、公開後の確認の順。前の数字は、先に保存しておく
  • 費用と期間に、公的な相場や目安はない。何にかかり、何で変わるかを知り、同じ資料で見積もりを比べる。補助金は、条件と発注の時期を確かめる
  • SEOでは、URLが変わるかで作業が変わる。公式の案内では、変更は一度に1つ、転送は1年以上維持、反映には数週間以上かかる。順位の保証はできない
  • 制作会社には、現状の調査、URLの扱い、切り替え、公開後の対応まで確認する。公開後も数字を見て、更新を続ける

リニューアルがうまくいくかどうかは、デザインよりも、公開前の整理と、公開後の確認で決まります。まずは、今のホームページが持っているもの(URL、検索での表示、問い合わせ、契約)を一覧にするところから始めてみてください。

INTERCREATE JAPANでは、ホームページの制作から、公開後の更新・保守、問い合わせを増やすための改善までをお手伝いしています。リニューアルの進め方や、今のホームページをどこまで作り直すかの整理からでも、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典