持続化補助金でホームページ制作は対象?上限30万円の条件と申請の流れ【第20回】
この記事でわかること
- 持続化補助金でホームページの制作費が対象になる条件
- 補助率・上限額(ウェブサイト関連費は上限30万円)と自己負担額の計算例
- 対象になる経費・ならない経費と、公募要領に記載がなく確認が必要な項目
- 交付決定の前に発注してはいけないなど、申請前に確認する条件
- 第20回公募の日程、申請の流れ、計画書の審査の観点
- 制作会社や申請支援の業者に頼むときの注意
目次
- 持続化補助金でホームページは作れる?
- 制度の概要
- ホームページが対象になる条件
- デジタル化・AI導入補助金との違い
- 補助率・上限額
- 補助上限額
- ウェブサイト関連費の上限は30万円
- 自己負担額の計算例
- 対象になる経費・ならない経費
- 公募要領に載っている例
- 広報費との違い
- 公募要領に記載がなく、確認が必要な項目
- 申請前に確認する条件
- 小規模事業者の基準
- 対象にならない事業者
- 発注・支払いの条件
- ホームページを作ったあとの決まり
- 申請の流れ・スケジュール
- 第20回公募の日程
- 申請の手順
- ホームページを作り始められる時期
- 計画書に書く内容
- 審査の観点
- ホームページの目的を書くときの考え方
- 業者に頼むときの注意
- 公募要領が定めている注意点
- 制作会社に頼めること
- よくある質問
- まとめ
「ホームページを作りたいが、持続化補助金は使えるのか」「いくらまで補助されるのか」「いつ業者に発注してよいのか」と迷っている方は多いと思います。
小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)では、ホームページの制作費を「ウェブサイト関連費」として経費に入れられます。ただし、ウェブサイト関連費だけでは申請できないこと、補助される額に上限があること、交付決定の前に発注すると対象外になることなど、先に知っておきたい条件がいくつもあります。
この記事では、第20回公募(一般型・通常枠)の公募要領をもとに、ホームページの制作費に関わる部分を整理します。内容は、公募要領 第8版(2026年7月21日更新)を2026年10月16日に公式サイトで確認したものです。日程や条件は変更される場合があるため、申請の前に必ず最新の公募要領を読んでください。
持続化補助金でホームページは作れる?

結論から言うと、条件を満たせば、ホームページの制作費の一部を補助してもらえます。補助されるのは制作費の全額ではなく、補助率をかけた額で、しかもウェブサイト関連費には上限があります。また、補助金は後払いなので、まずは自社で全額を支払う必要があります。
制度の概要
持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営計画をつくり、それにもとづいて行う販路開拓(新しいお客様を増やす取り組み)などの経費の一部を補助する国の制度です。ホームページは、その取り組みの一部として経費に入れます。第20回公募(一般型・通常枠)の主な内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容(公募要領 第8版) |
|---|---|
| 目的 | 経営計画にもとづく販路開拓などの取り組み、あわせて行う業務効率化の取り組みを支援する |
| 対象者 | 小規模事業者(日本国内の会社・個人事業主など)。業種ごとに従業員数の基準がある |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち、赤字の事業者は3/4) |
| 補助上限額 | 50万円。特例に当てはまる場合は上乗せがある |
| 対象経費 | 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8種類 |
| 申請方法 | 電子申請のみ。GビズIDプライムのアカウントが必要。郵送は受け付けない |
| 相談先 | 事業所のある地域の商工会または商工会議所 |
ホームページが対象になる条件
公募要領では、ウェブサイト関連費を「販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」としています。ホームページの新規制作だけでなく、更新や改修(リニューアル)も含まれます。条件の要点は次の3つです。
- ウェブサイト関連費のみによる申請はできない。必ず、ほかの経費と一緒に申請する
- ウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)
- 交付決定日より前に発注・契約・支払いをした経費は対象外
このほか、補助事業の期間内にホームページを公開し、販路開拓の取り組みを行っている必要があります。この点は、あとの章で詳しく説明します。
デジタル化・AI導入補助金との違い
ホームページ制作の補助金としては、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)も思い浮かぶかもしれません。こちらは、事務局に登録されたITツールを導入する費用が対象です。2026年の通常枠の公募要領を確認した範囲では、会社案内のホームページの制作そのものを対象とする記載は確認できませんでした。ホームページの制作費を考えるなら、持続化補助金の「ウェブサイト関連費」のほうが当てはまります。
補助率・上限額

補助される額は、補助の対象になる経費に補助率をかけて求めます。そこに、補助上限額と、経費の種類ごとの上限が関わってきます。
補助上限額
基本の補助上限額は50万円です。次の特例の要件を満たす場合は、上限額が上乗せされます。それぞれに細かい要件があり、補助事業の終了時点で要件を満たしていないと、補助金が交付されません。
| 区分 | 補助上限額 | ひとこと |
|---|---|---|
| 特例なし | 50万円 | 多くの事業者はここから考える |
| インボイス特例 | 50万円の上乗せ | 免税事業者だった事業者などで、適格請求書発行事業者の登録を受けた場合 |
| 賃金引上げ特例 | 150万円の上乗せ | 従業員1人あたりの給与支給総額を一定以上増やす場合 |
| 両方の特例 | 200万円の上乗せ | 両方の要件を満たす場合 |
特例の要件は、公募要領の「6.補助率、補助上限額等」にまとめられています。ホームページの費用を考える段階では、まず「特例なしの50万円」を前提にしておくと安全です。
ウェブサイト関連費の上限は30万円
ウェブサイト関連費には、補助上限額とは別に、補助金交付申請額の上限30万円(税込)があります。たとえば、ホームページの制作費として補助の対象になる経費が60万円(税抜)でも、補助されるのは、60万円の2/3である40万円ではなく、上限の30万円までです。
広報費にも同じ30万円(税込)の上限があります。ウェブサイト関連費と広報費は、それぞれの区分ごとに上限が決まっています。
自己負担額の計算例
公募要領の条件にそって、仮の数字で計算してみます。ホームページの制作費60万円(税抜)に、新しい商品づくりのための機械装置(たとえば業務用オーブン)30万円(税抜)を組み合わせて申請する場合です。
| 経費 | 対象経費 | 2/3をかけた額 | 上限を反映した補助額 |
|---|---|---|---|
| ウェブサイト関連費(ホームページ制作) | 60万円 | 40万円 | 30万円(区分の上限) |
| 機械装置等費(オーブン) | 30万円 | 20万円 | 20万円 |
| 合計 | 90万円 | ― | 50万円(補助上限額と同じ) |
この例では、経費の合計90万円に対して補助金は50万円で、自己負担は40万円になります。ホームページの制作費だけで見ると、60万円のうち30万円が補助され、30万円は自己負担です。
なお、消費税の扱いは事業者の区分によって変わります。公募要領では、課税事業者は消費税・地方消費税に相当する額をあらかじめ補助対象経費から減額して申請するとされています。免税事業者・簡易課税事業者・2割特例の事業者は、消費税等を含めて申請できる扱いがあります。詳しい計算は、公募要領と別紙「参考資料」で確認してください(2026年10月16日時点で、別紙「参考資料」は「準備中」と表示されていました)。
補助金は後払い。審査もある
公募要領の注意事項には、「補助金は後払い」「審査があり、不採択になる場合がある」「審査の結果によっては、申請額が減額または全額対象外となる場合もある」と書かれています。採択されなかった場合や、減額された場合でも、ホームページの制作費を支払える資金計画にしておいてください。
対象になる経費・ならない経費

ウェブサイト関連費に何を入れられるかは、公募要領に例が載っています。ホームページの制作を頼む前に、見積書の項目がどちらに当たるかを確かめておきましょう。
公募要領に載っている例
| 対象となる経費の例 | 対象とならない経費の例 |
|---|---|
| 商品販売のためのウェブサイトの作成・更新 | ウェブサイトやシステムに関連するコンサルティング、アドバイスの費用 |
| 効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策 | 補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ |
| 商品販売のためのウェブサイトに掲載する宣材写真の制作費用 | ウェブサイトに使用する画像などにおける、被写体や商品(紹介物を含む)の購入に係る費用 |
| ウェブサイトに掲載する商品・サービスを販売するための画像や動画の作成費用 | 有料で配信する動画、有料の講座で使う動画や電子教材の制作費 |
| 顧客管理システムの構築、アプリケーション開発、業務効率化のためのソフトウェア | 販売を目的としたシステム・ソフトウェアの開発、家庭用・一般事務用のソフトウェア、すでに導入しているソフトウェアの更新料 |
見積書でとくに注意したいのは、コンサルティング・アドバイスの費用です。「ホームページの企画・提案費」のような名目の項目が見積書にあると、対象外と判断されるおそれがあります。制作の作業にかかる費用と、助言にかかる費用は、項目を分けてもらうとよいでしょう。
広報費との違い
ホームページの制作費は、チラシやネット広告をまとめる「広報費」ではなく、ウェブサイト関連費に入れます。公募要領には、「自社ホームページやECサイトで使用する動画や写真の制作費用は、ウェブサイト関連費で計上する」と書かれています。広報費の対象外の例には、「求人広告」や「商品・サービスの宣伝広告を目的としない会社案内パンフレット」が挙げられています。広報費とウェブサイト関連費の違いは、山口県のホームページ制作の記事でも表にまとめています。
公募要領に記載がなく、確認が必要な項目
ホームページの制作では、公募要領に例が載っていない費用も出てきます。確認した範囲では、次の項目は個別に例示されていませんでした。思い込みで進めず、商工会・商工会議所に確認してください。
| 項目 | 公募要領の記載 | どうするか |
|---|---|---|
| ドメイン代・サーバー代 | 個別の記載は見当たらない。「電話代、インターネット利用料金等の通信費」は対象外とされている | 通信費に当たるかを窓口で確認する |
| 公開後の保守・更新費 | ウェブサイト関連費の定義に「運用」が含まれる。ただし補助事業期間(交付決定日から2028年3月31日まで)内に支払いが終わる分に限られる | ソフトウェア使用権の契約が期間をまたぐ場合は、期間内の分だけが対象と書かれている。保守契約への当てはめは窓口で確認する |
| 自社で作る場合の人件費 | 「役員報酬、直接人件費」は対象外 | 自社の作業時間は経費にできない。外注か、ツールの利用料かを分けて考える |
| 作成サービスの利用料 | 契約期間が補助事業期間を越えるソフトウェア使用権は、補助事業期間分のみが対象 | 年間契約などは、補助事業期間の分だけが対象になる。ホームページ作成サービスが当てはまるかは窓口で確認する |
| 会社案内だけのホームページ | 定義は「販路開拓等を行うためのウェブサイト」。例は「商品販売のためのウェブサイト」 | 販路開拓の取り組みとして説明できる内容かを窓口で確認する |
| 広報費とウェブサイト関連費だけの申請 | どちらも「のみによる申請はできない」と書かれている。組み合わせだけで可能かは文面から読み切れない | ほかの経費を加えるか、窓口で確認する |
迷ったら、申請書を書く前に窓口へ
経費の分類や、何が対象になるかの判断は、あとから変えにくい部分です。見積書を依頼する前に、商工会・商工会議所の窓口で「この内容のホームページの費用は、ウェブサイト関連費に入れてよいか」を確認しておくと、申請後のやり直しを避けられます。
申請前に確認する条件

ホームページの費用が対象になるかの前に、事業者として申請できるか、発注の進め方が条件に合っているかを確認します。
小規模事業者の基準
補助の対象は、常時使用する従業員の数が基準以下の小規模事業者です。基準は業種によって異なります。
| 業種 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
業種は、現に行っている事業の業態、または今後予定している業態によって判定されます。会社役員や同居の親族の従業員は、従業員数に含まれません。業種の考え方は、公募要領の別紙「参考資料」で示されることになっています。
対象にならない事業者
公募要領の「補助対象にならない者」には、次のような事業者が挙げられています。
- 医師、歯科医師、助産師
- 医療法人、一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人
- 宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人
- 協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、任意団体
- 申請時点で開業していない創業予定者(開業届の開業日が申請日より後の場合も対象外)
また、過去に持続化補助金に採択されて事業を実施した事業者は、事業の効果などを報告する「様式第14」の提出が済んでいることなどが条件です。前回と同じ内容の事業は不採択になります。創業型との重複申請もできません。
発注・支払いの条件
ホームページの制作では、次の条件にとくに注意してください。ひとつでも外れると、その経費が対象外になる可能性があります。
| 条件 | 公募要領の内容 |
|---|---|
| 発注の時期 | 交付決定日より前の発注・契約・支払い(前払いを含む)は対象外。採択通知書だけでは補助事業を始められない |
| 相見積もり | 1件あたりの発注額が50万円超(税込)の場合は、2者以上から見積もりを取る。見積もりは事業者自身が別々の企業から取得する |
| 発注先 | 社内の役員・従業員、代表者・役員の3親等以内の親族、親族が代表・役員を務める事業者への発注は対象外 |
| 見積書の内訳 | 「諸経費」など、内訳が不明な経費は対象外。見積金額に複数の項目が含まれる場合は内訳を示す |
| 料金の決め方 | 売上や契約数に応じて課金される経費、成功報酬型の費用は対象外 |
| 支払い方法 | 銀行振込が原則。1取引10万円(税抜)を超える現金支払いは対象外。クレジットカードは事業者名義で、引き落としが補助事業期間内に終わっていること |
| 公開の時期 | 補助事業期間内に、ホームページを公開して販路開拓の取り組みを行っていないと対象外 |
交付決定の前に発注しない
すでに制作会社に発注した、契約書を交わした、代金の一部を支払った、というホームページの費用は、対象外になります。申請書には経費の概算を書くため、制作会社に金額の目安を聞くのは問題ありません。しかし、契約や発注は、交付決定通知書に書かれた交付決定日以降に行ってください。
ホームページを作ったあとの決まり
補助金を受け取ったあとにも、守る決まりがあります。
- 処分制限財産:ホームページを50万円(税抜)以上の費用で作成・更新した場合、そのホームページは処分制限財産となり、通常は取得日から5年間、目的外の使用や譲渡、廃棄などが制限されることがあります。補助事業の目的を遂行するために必要なホームページの改良や機能強化は、事前承認が必要な「処分」には当たらないとされています
- 事業効果の報告:補助事業の終了から1年後の状況を報告します
- 書類の保存:補助事業に関する帳簿や証拠書類を、補助事業の終了日の属する年度の終了後5年間保存します
- 課税:補助金は、法人税・所得税の課税対象になります
申請の流れ・スケジュール

第20回公募の日程と、申請の手順を整理します。ホームページの発注時期は、このスケジュールで決まります。
第20回公募の日程
公募要領と事務局サイトに載っている主な日程は次のとおりです。予定は変更されることがあります。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年7月21日 | 公募要領 第8版の公開(第7版は5月27日公開) |
| 2026年11月5日(木) | 申請の受付開始 |
| 2026年12月4日(金) | 事業支援計画書(様式4)の発行を依頼できる最終日。これ以降は、いかなる理由でも発行されない |
| 2026年12月15日(火)17時 | 申請の受付締切(電子申請のみ) |
| 2027年3月頃(予定) | 採択の発表 |
| 採択の発表から概ね1〜2か月 | 交付決定(目安。状況によって変わる) |
| 2028年2月29日(火) | 見積書等の提出期限。これまでに提出がないと採択取消し |
| 2028年3月31日(金) | 補助事業実施期限(交付決定日からこの日まで) |
| 2028年4月10日(月) | 補助事業実績報告書の提出期限 |
補助事業が早く終わった場合は、終わった日から30日を過ぎた日か、上の提出期限のどちらか早い日までに、実績報告書を出す必要があります。
申請の手順
- GビズIDプライムを取得する電子申請に必要なアカウントです。取得に数週間程度かかるため、未取得の場合は早めに登録します。暫定のGビズIDプライムは使えません。
- 経営計画と補助事業計画を作る電子申請システムに、自社の状況と、販路開拓の取り組み(ホームページを含む)の計画を入力します。
- 商工会・商工会議所に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼する締切は12月4日です。発行に時間がかかる場合があるため、余裕をもって依頼します。
- 書類をそろえて申請する法人は貸借対照表・損益計算書、個人事業主は確定申告書などが必要です。受付締切は12月15日17時です。
- 採択されたら、見積書を提出する計上するすべての経費について、見積書などを出します。審査を経て交付決定となります。
- 交付決定のあとに発注し、制作・支払いをする補助事業期間内に、ホームページを公開し、販路開拓の取り組みを行います。
- 実績報告をして、補助金を受け取る報告の内容が審査され、補助金の額が確定したあとに支払われます。
事業者が地域の商工会地区か商工会議所地区かによって、相談先と事業支援計画書の受け取り方が異なります。自社の所属は、公募要領に載っている商工会検索サイトと商工会議所検索サイトで、住所から調べられます。
ホームページを作り始められる時期
日程を並べると、採択の発表が2027年3月頃の予定で、交付決定はそこから概ね1〜2か月後です。つまり、補助金を使うホームページの発注は、早くても2027年の春以降になります。
それより前に公開したい事情がある場合は、補助金を待たずに進める判断も必要です。すでに交付決定前に契約・支払いをしたホームページの費用は、あとから補助の対象にはできません。
計画書に書く内容

持続化補助金では、ホームページを「作る」こと自体ではなく、経営計画にもとづく販路開拓の取り組みの一部として、何のために作るのかが審査されます。計画書には、どのような観点で評価されるのかを知っておきましょう。
審査の観点
公募要領の「12.採択審査」には、次の観点が書かれています。審査は非公開で、提出資料のみで行われ、ヒアリングはありません。
| 審査 | 見られること |
|---|---|
| 基礎審査 | 必要な資料がそろっているか。補助対象者・対象事業・補助率・対象経費の要件に合っているか。事業を進める能力があるか |
| 計画審査① | 自社の経営状況(製品・サービス、強み、弱み)を適切に把握しているか |
| 計画審査② | 経営方針・目標とプランが、強みや弱み、対象とする市場や顧客のニーズを踏まえ、売上高・売上総利益の増加を目指すものか |
| 計画審査③ | 補助事業計画が具体的で客観的な事実にもとづき、実現可能で、売上高・売上総利益の増加につながるか。デジタル技術を有効に活用する取り組みが見られるか |
| 計画審査④ | 事業費の計上・積算が正確で明確か。必要な金額になっているか |
| 加点審査 | 政策的な観点の加点。重点政策加点・政策加点から、それぞれ1種類まで選べる |
ホームページの目的を書くときの考え方
計画書に「ホームページを新しくして、会社を知ってもらいたい」とだけ書いても、売上の増加につながる理由が読み取れません。公募要領は、補助事業の成果として、売上高・売上総利益の増加を、客観的なデータにもとづいて計画書に書くよう求めています。
書くときは、次の順番で整理すると、内容が具体的になります。
- 誰に売りたいのか新しく獲得したいお客様の層や、地域を決めます。
- いま、なぜ届いていないのか現在の集客の方法と、うまくいっていない点を、できるだけ数字で書きます。
- ホームページで何を変えるのか載せる内容や、問い合わせの導線など、具体的な変更点を書きます。
- 売上にどうつながるのか問い合わせや受注の増加の見込みを、根拠とともに書きます。
事業者自身が考えた計画であることが前提
公募要領の注意事項では、事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自らが検討していなかったことが発覚した場合は、評価に関わらず不採択・交付決定の取り消しになるとされています。計画の中身は、制作会社まかせにせず、自社で考えて書いてください。
採択は保証されない
公募要領には、審査があり、採択された場合でも、予算の都合などで希望の金額から減額されることがあると書かれています。採択率などの数字は、今回確認した公募要領には記載がありませんでした。補助金が出ることを前提に、ホームページの内容や予算を決めないようにしてください。
業者に頼むときの注意

補助金の申請では、制作会社や、申請の支援をうたう業者に頼む場面があります。公募要領の注意事項には、次の点が書かれています。
公募要領が定めている注意点
- この補助金は、小規模事業者自身が、商工会・商工会議所の支援を直接受けながら取り組む事業とされている。社外の代理人のみで、商工会・商工会議所への相談や、事業支援計画書の発行依頼を行うことはできない
- 計画づくりに、商工会・商工会議所以外の第三者の支援を受けた場合は、その相手方と、支援に係る金額(着手金・成功報酬などを含む)を申請書類に記載する。記載がなければ、虚偽の報告として不採択・交付決定の取り消しになる
- 提供するサービスの内容と離れた、高額なアドバイス料金を請求する業者に注意するよう呼びかけられている
- GビズIDのアカウントとパスワードを第三者に教えることは、利用規約に反する
- 補助金の応募書類や実績報告書の作成・手続きにかかる費用は、補助対象外
商工会議所地区の事務局サイトには、2026年8月28日付で、補助金事務局を名乗って補助金の案内や紹介をする事案が発生しているというお知らせが出ています。事務局が個人に個別に補助金を紹介・斡旋することはないとされています。不審な電話やメール、訪問には対応せず、個人情報を伝えないようにしてください。
制作会社に頼めること
制作会社には、ホームページの見積書づくりや、制作・公開などの実務を依頼できます。経営計画と補助事業計画は、自社で考えて作る部分です。見積書を依頼するときは、次の点を伝えておくと、あとの手続きがスムーズです。
- 項目ごとの内訳を書いてもらう:デザイン費、構築費、機能の費用、写真・動画の費用など、項目を分けます。「一式」や「諸経費」は避けます
- コンサルティング・アドバイスの費用を分ける:制作の作業費と混ぜず、別の項目にします
- 料金は固定にする:売上や契約数に応じた課金や、成功報酬型の費用は対象外です
- 契約・発注は交付決定のあとにする:採択後に見積書を出し、交付決定通知書が届いてから契約する流れを、先に確認しておきます
- 公開の時期を補助事業期間内にする:期間内に公開して販路開拓の取り組みを行う必要があります
- 支払い方法を確認する:銀行振込を基本にし、現金払いは10万円(税抜)以下に収めます
制作会社の選び方は、ホームページ制作会社の選び方の記事で詳しく整理しています。
よくある質問
ホームページの制作費だけで申請できますか?
できません。ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります。広報費とウェブサイト関連費だけの組み合わせで申請できるかは、公募要領の文面から読み切れないため、窓口で確認してください。
すでに作ったホームページの費用は対象になりますか?
対象になりません。交付決定日より前に発注・契約・支払いをした経費は対象外です。申請より前や、採択の発表の前に契約したものも、同じ扱いです。
ホームページのリニューアルも対象ですか?
対象になりえます。ウェブサイト関連費の定義には、開発・構築のほか、更新・改修・運用が含まれています。ただし、販路開拓の取り組みとして説明できる内容であること、運用に至らなかったホームページは対象外であることに注意してください。
自分で作るホームページは対象になりますか?
自社の作業時間にあたる直接人件費は対象外です。作成サービスの利用料については、契約期間が補助事業期間を越えるソフトウェア使用権は期間内の分だけが対象、という記載があります。ホームページ作成サービスが当てはまるか、またドメイン代・サーバー代は公募要領に個別の記載がないため、窓口で確認してください。
個人事業主でも申請できますか?
できます。補助対象者には、商工業者である個人事業主が含まれます。ただし、申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。直近の確定申告書などの書類が必要です。
求人用のホームページや採用ページも対象ですか?
公募要領では、広報費の対象外の例に「求人広告」が挙げられています。採用のためのホームページがウェブサイト関連費に入るかどうかは、例示がないため、商工会・商工会議所に確認してください。
ホームページ制作を代行業者に任せて申請できますか?
代理人のみで商工会・商工会議所への相談や、事業支援計画書の発行依頼を行うことはできません。経営計画も、事業者自身が検討したものである必要があります。第三者の支援を受けた場合は、その相手方と金額を申請書類に記載します。
補助金に税金はかかりますか?
公募要領には、補助金は経理上、補助金の額の確定を受けた事業年度における収益として計上するもので、法人税・所得税の課税対象になると書かれています。具体的な処理は、税理士など専門家に確認してください。
デジタル化・AI導入補助金と、両方使えますか?
公募要領では、国が助成する他の制度と同一または類似の内容の事業は補助対象外とされ、同一の補助事業について、国の他の補助金を重複して受け取ることはできません。別の取り組みに使う場合の扱いも含め、双方の事務局に事前に確認してください。
申請のとき、商工会と商工会議所のどちらに相談すればよいですか?
事業所のある場所によって決まります。公募要領に載っている商工会検索サイトと商工会議所検索サイトで、住所から調べられます。相談先が決まったら、事業支援計画書(様式4)の発行を依頼する期限(2026年12月4日)に間に合うよう、早めに連絡してください。
まとめ
この記事のまとめ
- 持続化補助金では、ホームページの制作費を「ウェブサイト関連費」として経費に入れられる。補助率は2/3で、補助上限額は特例なしで50万円
- ウェブサイト関連費は単独では申請できず、補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。補助金は後払いで、審査もある
- 交付決定日より前の発注・契約・支払いは対象外。第20回は採択の発表が2027年3月頃の予定で、発注は早くても2027年の春以降になる
- コンサルティング・アドバイス費用、内訳が不明な経費、成功報酬型の費用は対象外。見積書は項目ごとに分けてもらう
- 申請の受付は2026年11月5日〜12月15日17時。事業支援計画書(様式4)の依頼は12月4日まで
- 計画は事業者自身が考えるもの。ドメイン代・サーバー代など公募要領に記載がない項目は、窓口で確認する
補助金を使うかどうかにかかわらず、先に決めるべきなのは、ホームページで誰に何を伝え、どんな行動をしてもらいたいかです。この目的が決まれば、補助金の計画書にも、制作会社への依頼内容にも、そのまま使えます。
INTERCREATE JAPANでは、ホームページの制作と公開後の運用についてのご相談を承っています。補助金の申請そのものは、事業者ご自身が商工会・商工会議所の支援を受けて行う制度のため、条件や日程は、必ず最新の公募要領と窓口でご確認ください。
参考・出典
INTERCREATE JAPAN