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山口県のホームページ制作|依頼先の種類と選び方、費用、使える補助金を解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • 山口県の会社がホームページを作るときの前提(市町の規模・商圏の言葉)
  • 依頼先の種類ごとの向き不向きと、地元・県外の考え方
  • 費用の項目と、見積書の読み方・公開後にかかる費用
  • 持続化補助金(商工会地区・商工会議所地区)と、県・市の支援、無料の相談先
  • 地元のお客様に見つけてもらう工夫(Googleビジネスプロフィール・地名の書き方)
  • 業種別に載せる内容と、依頼から公開までの進め方
目次
  1. 山口県で作る前に知っておくこと
  2. 県内の市町と会社の規模
  3. 「山口」は県名でも市名でもある
  4. 人口が減る地域でのホームページの役割
  5. 取引先や紹介で仕事が回っている会社の場合
  6. ホームページで増やしたいものを決める
  7. 必要なページ数の目安
  8. 社内で決めておくこと
  9. 今のホームページがある場合
  10. ホームページが、まだ必要ないこともある
  11. 地元に頼むか、県外に頼むか
  12. 依頼先の種類
  13. 地元の制作会社
  14. フリーランス
  15. 県外の制作会社(オンライン)
  16. 広告代理店・印刷会社
  17. 作成サービス・AIを使って自分で作る
  18. 比較・紹介サイトの見方
  19. 対面かオンラインか
  20. 最初に聞いておきたい質問
  21. 制作例の見方
  22. 知り合いの紹介で選ぶとき
  23. 比べるときの確認表
  24. 費用の見方
  25. 見積書にある項目と、確認すること
  26. 3年分の総額で比べる
  27. 月額プランの注意点
  28. 見積もりが高く・安くなる理由
  29. 追加費用が出やすいところ
  30. ホームページ以外にかかる費用
  31. 費用を抑えるための工夫
  32. 見積書の読み方の練習
  33. 保守費に含まれる作業と、別料金になりやすい作業
  34. 同じ条件で2〜3社に見積もりを頼む
  35. 補助金と無料の相談先
  36. 小規模事業者持続化補助金
  37. 広報費とウェブサイト関連費の違い
  38. 商工会地区か、商工会議所地区か
  39. 第20回公募のスケジュール
  40. 申請の進め方
  41. 制作会社に申請を任せるときの注意
  42. 採択のあとに内容を変えたいとき
  43. 商工会・商工会議所のサイトで探せること
  44. 山口県・市の支援
  45. 県内の補助金を、一覧で探す
  46. デジタル化・AI導入補助金との違い
  47. 無料で相談できる窓口
  48. 地元で見つけてもらう工夫
  49. Googleビジネスプロフィールを整える
  50. プロフィールに入れる情報
  51. 写真の撮り方
  52. クチコミへの返信の考え方
  53. ホームページに書く地名
  54. 地名だけ変えたページは増やさない
  55. 名刺・チラシ・看板にも入口を載せる
  56. 地元のお客様に伝わる言葉で書く
  57. タイトル・説明文・画像の説明
  58. スマホでの見やすさ
  59. 写真の大きさと、表示の速さ
  60. 英語など他の言語に対応するとき
  61. 効果の見方
  62. 業種別に載せる内容
  63. 飲食店・小売店
  64. 工務店・リフォーム・設備工事
  65. 製造業・部品加工
  66. 美容室・サロン・整体
  67. 士業・コンサルなどの専門サービス
  68. 医療・不動産など、広告のルールがある業種
  69. 介護・福祉・教育(学習塾・教室)
  70. 農林水産・食品づくり
  71. 観光・宿泊・体験
  72. 採用(求人)ページ
  73. どの業種にも載せたい会社概要
  74. ネット通販をするときに必要な表示
  75. 依頼から公開までの進め方
  76. 相談前にまとめておくメモ
  77. 原稿と写真の準備
  78. 公開日の決め方
  79. 事例やお客様の声が、まだ少ないとき
  80. AIで作った文章を使うときの確認
  81. 制作中のやり取りのコツ
  82. デザイン案への伝え方
  83. 契約の前に決めること
  84. ドメインの決め方
  85. 公開前の最終チェック
  86. 公開後の運用
  87. 公開後に問い合わせが来ないとき
  88. よくある質問
  89. まとめ

「山口県でホームページを作りたい(作り直したい)けれど、地元の制作会社に頼むべきか、県外のオンライン対応の会社でもよいのか分からない」「見積もりを取ったら金額に大きな差があり、何を基準に選べばよいのか迷っている」と悩んでいる担当者・経営者の方は多いのではないでしょうか。

「山口 ホームページ制作」と検索すると、制作会社を一覧にしたサイトが多く出てきます。会社名を知るには便利ですが、「自社の場合は、どんな相手に、いくらくらいで、何を決めたうえで頼めばよいのか」という判断の基準までは、なかなか書かれていません。

この記事では、特定の会社を並べるのではなく、山口県の会社がホームページを作るときに使える判断の基準をまとめました。県内の市町の規模や商圏の考え方、依頼先の種類ごとの向き不向き、費用の見方、使える補助金と無料の相談先、地元で見つけてもらう工夫、業種別の載せる内容、依頼から公開までの進め方の順に解説します。人口・事業所数・補助金の情報は、2026年10月時点で公開されている公式の情報をもとにしています。

なお、この記事を書いているINTERCREATE JAPANも、山口県を拠点にWeb制作を行っています。ただし、自社をすすめるための記事ではありません。どの依頼先に相談する場合にも使える内容にしています。

山口県で作る前に知っておくこと

事務所で経営者と担当者が山口県の地図を机に広げ、お客様のいる地域を確かめながらノートPCに書き出している場面

ホームページの作り方は全国どこでも大きくは変わりません。ただ、お客様がどこにいるのか、どんな言葉で探されるのか、どこに相談できるのかは、地域によって違います。依頼先を探す前に、山口県の事情を整理しておきましょう。

県内の市町と会社の規模

山口県は、13の市と6つの町、あわせて19の市町からなります。県が公表した令和7年国勢調査の速報値では、令和7年10月1日現在の人口は1,264,006人で、令和2年の国勢調査から5.8%減っています。

市ごとの人口は、次のとおりです。下関市が最も多く、県庁所在地の山口市は2番目です。

順位市人口(令和7年国勢調査・県の速報値)
1下関市237,892人
2山口市190,438人
3宇部市152,811人
4周南市131,201人
5岩国市119,618人

県内の民営事業所数は、令和3年6月1日現在で59,892事業所です(令和3年経済センサス-活動調査)。会社の数は多くても、お客様の住んでいる場所は市町ごとに分かれています。「山口県全体」を相手にするのか、「この市と隣の市」を相手にするのかで、ホームページに書く内容は変わります。

また、県内には14の商工会議所があります(山口県商工会議所連合会)。周南市に徳山と新南陽の2つの商工会議所があるように、市の数と商工会議所の数は一致しません。商工会議所と、町村部を中心とする商工会のどちらが地元の窓口になるかは、後の補助金の章で説明します。

「山口」は県名でも市名でもある

山口県の県庁所在地は山口市です。そのため「山口」という言葉は、県全体を指す場合も、山口市だけを指す場合もあります。お客様が検索に使う地名も、「山口 工務店」のような県名や、「下関 工務店」のような市名、「新山口駅 居酒屋」のような駅名や地区名と、さまざまです。

ホームページを作る前に、お客様が自分の会社を探すときに入力しそうな地名を書き出しておくと、ページの文章やタイトルを決めやすくなります。商売の形ごとの考え方の例を、表にまとめました。

商売の形お客様のいる範囲書いておきたい地名の例
店に来てもらう(飲食店・美容室など)店の近くが中心市町名・駅名・地区名、店の住所、駐車場の有無
お客様のところへ行く(工務店・設備工事・清掃など)移動できる範囲対応できる市町名の一覧、対応できない地域
県内外の会社から仕事を受ける(製造業・加工業など)県内外の取引先所在地(県名・市町名)、対応できる加工や材質、納品できる範囲
専門的な相談を受ける(士業・コンサルなど)市内・県内、オンラインなら県外も事務所の所在地、オンライン相談の可否
観光客や県外の人に来てもらう(宿泊・体験など)県外・海外も含む最寄りの駅や空港からのアクセス、周辺の観光地

書き出した地名のうち、本当にお客様が来る、または行ける範囲だけを残してください。遠すぎる地名を並べても、問い合わせにつながりません。

人口が減る地域でのホームページの役割

人口が減っていくと、地元の個人のお客様だけを相手にする商売は、その影響を受けやすくなります。ホームページには、地元のお客様に営業日や場所を伝えるだけでなく、県外の取引先に会社を知ってもらう役目、働き手を探している人に職場を知ってもらう役目もあります。

取引先の候補や求職者は、会社名で検索して、ホームページで事業内容や雰囲気を確かめることがよくあります。ホームページが古いままだったり、そもそも無かったりすると、そこで比較の対象から外れてしまうことがあります。採用の面では、市がホームページの作成を補助している例もあります(山口市の採用活動支援補助金。詳しくは補助金の章で触れます)。

取引先や紹介で仕事が回っている会社の場合

「うちはお客様のほとんどが紹介や既存の取引先で、ホームページから仕事は来ない」という会社も多くあります。その場合でも、ホームページには役割があります。紹介を受けた人や、新しい担当者が、会社を確かめるために開く場所です。

名刺を渡したあと、商談の前に会社名を検索して、ホームページを見る人は少なくありません。そこで事業内容、所在地、取引の実績(許可を得たもの)、担当できる範囲が分かれば、話が進みやすくなります。逆に、情報が古い、そもそも見つからないと、信頼の面で損をすることがあります。

このような会社では、問い合わせを増やすためのページよりも、会社の概要、事業内容、設備や体制、連絡先を正確に載せることを優先しましょう。ページ数は少なくても、内容が最新で、正しいことが大切です。

ホームページで増やしたいものを決める

依頼先に相談する前に、ホームページで「何を増やしたいか」を1つ決めておくと、必要なページと、見るべき数字が決まります。すべてを同じ重さで狙うと、どのページも中途半端になってしまいます。

増やしたいもの必要になりやすいページ見る数字
問い合わせ・見積もりの依頼サービス内容、料金の目安、事例、よくある質問、問い合わせフォーム問い合わせの件数、フォームの手前で見られたページ
来店・予約メニューと料金、店の写真、アクセス、営業時間、予約の方法予約と電話の件数、「ホームページを見た」と言われた回数
応募・採用仕事内容、1日の流れ、条件、社員の声、応募フォーム応募の件数、応募した人が見たページ
取引先からの信用会社概要、事業内容、設備、取引の実績(許可を得たもの)会社名で検索されたか、商談で「見た」と言われたか
情報の発信お知らせ、事例、コラム見られているページ、更新の回数

必要なページ数の目安

ページ数に決まった基準はありません。会社の規模よりも、見た人が確かめたいことの数で決まります。小さく始めて、あとから足していく方が、失敗が少なくなります。

規模ページの例向いている会社
小さく始める(5〜7ページほど)トップ、事業内容・サービス、会社概要、アクセス、問い合わせ、お知らせ店や個人事業。まず存在と場所を知らせたい
標準的な構成(10〜20ページほど)上記に加えて、事例、料金の目安、よくある質問、採用、プライバシーポリシー問い合わせや応募を増やしたい会社
事例や記事を積み上げる事例を1件ずつ独立したページにする、コラム、対応エリアのページ更新できる体制があり、続けて情報を出せる会社

社内で決めておくこと

依頼先に相談する前に、社内で次のことを決めておくと、話がスムーズに進みます。

  • 窓口になる担当者と、最終的に内容を承認する人(経営者など)
  • 原稿と写真を用意する担当者
  • 公開したい時期と、その理由(開店、展示会、採用の時期など)
  • 初期費用の上限と、公開後に毎月・毎年かけられる費用の目安
  • 公開後に更新する人と、その頻度
  • 補助金を使う予定があるかどうか

承認する人が途中で入れ替わったり、意見が複数に分かれたりすると、修正が何度も続いて、公開が遅れます。最初に「最終的に決める人は誰か」を決めておきましょう。

今のホームページがある場合

すでにホームページがある場合は、作り直す前に、次の点を確認してください。依頼先との話が早く進み、引き継ぎのトラブルも防げます。

  • ドメインとサーバーの契約者と、更新の時期(前の制作会社の名義になっていないか)
  • 管理画面や、サーバーのログイン情報が分かるか
  • よく見られているページと、問い合わせの多いページ
  • 残したい文章・写真・事例と、不要なページ
  • ドメインをメールにも使っているか(引き継ぎを間違えると、メールが届かなくなる)

ページのアドレス(URL)が変わるときは、古いアドレスから新しいアドレスへ転送する設定をしておくと、以前のリンクから来た人が迷いません。制作会社に、転送の設定をしてもらえるかを確認してください。

ホームページが、まだ必要ないこともある

ここまでホームページを作る前提で書いてきましたが、すぐに作る必要がない場合もあります。たとえば、次のような状況です。

  • お客様のほとんどが、近所の常連や、決まった取引先で、新しいお客様を増やす予定がない
  • Googleビジネスプロフィールに、営業時間・場所・写真・メニューが載っていれば、お客様が困らない
  • SNSを毎週更新していて、お客様がそこで情報を確かめている
  • 公開後に更新する人も、時間もなく、情報が古いまま止まってしまいそう

このような場合は、まずGoogleビジネスプロフィールを整えて、名刺やチラシに載せるところから始める方法があります。そのうえで、「問い合わせが増えてきた」「取引先から、会社の情報をまとめて見たいと言われた」「採用に力を入れたい」といった変化が出てきたときに、ホームページを作る流れでも遅くありません。

ただし、古い情報が載ったままのホームページは、ないよりも悪い印象を与えます。すでにあるなら、作り直すか、情報を最新にするか、判断が必要です。

地元に頼むか、県外に頼むか

依頼先を探すと、まず「地元の会社」か「県外のオンライン対応の会社」かで迷う方が多いようです。結論から言えば、住所だけで決める必要はありません。見る点は、こちらの商売を理解してくれるか、公開後も相談できるか、費用の内訳が説明されるかの3つです。

地元の会社は、地域の事情や、市町ごとの雰囲気を分かっていて、直接会って相談しやすい利点があります。県外の会社は、選べる相手の数が多く、特定の業種に強い会社を見つけやすい利点があります。次の章で、依頼先の種類ごとに整理します。

依頼先を探す前に、3つだけ決めておく

「お客様はどこの人か(地名)」「ホームページで一番増やしたいものは何か(問い合わせ・来店・応募のどれか)」「公開後に誰が更新するか」の3つです。この3つが決まっていると、どの依頼先に相談しても話が早く進み、見積もりも比べやすくなります。

依頼先の種類

担当者がノートPCに複数の制作会社のサイトを並べて表示し、見比べながらノートにメモを取っている場面

ホームページを作る依頼先には、いくつかの種類があります。それぞれ得意なことと、気をつける点が違います。まず全体を表で見てみましょう。

依頼先得意なこと気をつける点
地元の制作会社対面での相談、地域の事情の理解、撮影などの現地作業得意な業種や作り方は会社ごとに違う。公開後の保守の範囲を確かめる
フリーランス担当者と直接話せる、話が早い、費用を抑えやすい場合がある対応できる量や時間に限りがある。連絡が取れなくなったときの備えが必要
県外の制作会社(オンライン)業種に特化した提案、制作の経験の幅現地での撮影や打ち合わせの扱い、公開後の連絡のとりやすさを確かめる
広告代理店・印刷会社チラシや看板など、ほかの販促物とのまとめた相談制作を外部に出している場合、誰が作るのか、修正の依頼先はどこかを確かめる
作成サービス(自作)費用を抑えて小さく始められる、更新を自分でできる原稿・写真・入力の手間がかかる。サービスを変えるときに引っ越しにくい
AIを使って作る下書きやたたき台を短い時間で作れる公開・保守の知識が必要。内容の確認は人が行う

地元の制作会社

県内に事務所を構える制作会社です。打ち合わせに来てもらえる、店や工場の撮影を頼みやすいといった、顔を合わせた付き合いができるのが利点です。市町の名前や地区の呼び方、地元で知られている取引先や催しなどを、説明しなくても分かってもらえる場合もあります。

一方で、会社によって得意分野は大きく違います。飲食店のページに慣れている会社もあれば、製造業の技術紹介を得意とする会社もあります。「地元だから」で決めず、自社に近い業種の制作例があるかを見てください。

フリーランス

個人で制作を請ける人です。相談した本人が最後まで担当することが多く、話が早く進みやすい傾向があります。費用を抑えられる場合もあります。

ただし、対応できる量や時間には限りがあります。依頼する前に、納期の目安、修正に応じてもらえる回数、公開後に相談したいときの連絡方法を聞いておきましょう。作業のデータや契約情報を、こちらに引き継げる形でもらえるかも確認しておくと安心です。

県外の制作会社(オンライン)

県外の会社でも、打ち合わせをオンラインで行えば、山口県の会社のホームページを作ることができます。製造業や医療・福祉など、特定の業種に絞って制作している会社を選べるのが利点です。

気をつけたいのは、現地での作業の扱いです。写真撮影や取材が必要な場合に、現地のカメラマンを手配するのか、こちらで撮った写真を使うのか、移動の費用はどうなるのかを、見積もりの前に確かめておきましょう。

広告代理店・印刷会社

チラシやパンフレットを頼んでいる会社に、ホームページもまとめて相談する方法です。チラシと同じデザインや言葉でそろえやすく、窓口が一つで済みます。

ホームページの制作を別の会社に出している場合もあります。その場合、実際に作る人が誰なのか、公開後の修正はどこに頼むのか、サーバーやドメインの契約は誰の名義になるのかを、はっきりさせておくことが大切です。

作成サービス・AIを使って自分で作る

Wix・STUDIO・ペライチなどの作成サービスでは、ひな形を選んで文章と写真を入れ替えれば、ホームページができます。ページ数が少なく、更新の担当者が社内にいるなら、現実的な選択肢です。AIに文章や構成のたたき台を作ってもらうこともできます。

ただし、問い合わせにつながる構成を考える、写真を撮る、公開後に更新し続ける、といった作業は自分たちで行う必要があります。自作で始めて、問い合わせが増えてきた段階で制作会社に作り直してもらう、という順番も選べます。方法の全体像は「ホームページ制作の進め方」の記事で詳しく説明しています。

比較・紹介サイトの見方

制作会社を一覧にした比較サイトや紹介サイトは、会社の候補を知るきっかけになります。使うときは、載っている順番が何で決まっているのか、「おすすめ」の基準は何かを、そのサイトの「掲載について」の説明で確かめましょう。順位や評価の基準が書かれていなければ、参考情報の一つとして扱い、気になった会社は必ず自分で公式サイトの制作例と見積もりを見て判断してください。

そのうえで、2〜3社に同じ条件で相談し、見積もりと提案を比べるのがおすすめです。選び方の詳しい基準は、次の記事にまとめています。

あわせて読みたいホームページ制作会社の選び方|比べる8つのポイントと契約前の確認事項ホームページ制作会社の選び方を、依頼前に決めること、依頼先の種類と向き不向き、比べる8つのポイント、見積もり・提案書の見方、契約前に確認したい著作権・ドメイン・保守の条件、依頼から公開までの流れ、よくある失敗の順に解説します。初めて制作会社を選ぶ中小企業の担当者向けです。

対面かオンラインか

打ち合わせは、対面とオンラインのどちらでも進められます。使い分けの目安は次のとおりです。

場面向いている方法理由
最初の相談・要望の整理どちらでもよいオンラインでも、事前にメモを送っておけば十分に進められる
店・工場・施設の撮影対面(現地)設備や雰囲気を、現地で見て撮る必要がある
デザイン案の確認オンライン(画面共有)画面を見ながら、その場で直したい箇所を伝えやすい
契約・見積もりの説明どちらでもよい書面を事前に送ってもらい、読んだうえで質問する形が確実
公開後の修正・相談オンライン・メール・チャット都度会うより、記録の残る方法の方が行き違いが少ない

最初に聞いておきたい質問

どの依頼先に相談するときも、最初の打ち合わせで次のことを聞いてみてください。答え方で、相手の進め方や公開後の対応が見えてきます。

  • 自社と近い業種・規模のホームページを、作った経験はあるか
  • 私たちの目的なら、どんなページが必要だと考えるか。その理由は何か
  • 原稿や写真は、どこまで手伝ってもらえるか。別料金になるのはどこか
  • 公開後に、文章や写真を自分たちで直せるか。直せない部分はどこか
  • 公開後の修正は、どう連絡すればよいか。費用はどうなるか
  • ドメインやサーバーの名義は、どうなるか
  • 契約を終えるとき、データはどう引き継げるか

質問に具体的に答えてくれ、できないことを「できない」と言ってくれる相手は、公開後も相談しやすい関係を作りやすいといえます。

制作例の見方

制作会社のサイトには、制作例が載っています。デザインの好みだけでなく、次の点を見てください。

  • 自社に近い業種や規模のホームページがあるか
  • スマホで開いたときに、文字が読みやすく、ボタンが押しやすいか
  • 「何をしている会社で、誰のどんな困りごとを解決するのか」が、最初の画面で分かるか
  • 問い合わせや予約の入口が、すぐに見つかるか
  • お知らせや事例が、最近の日付まで更新されているか
  • 文章が具体的か(「高品質」「安心」のような言葉だけで終わっていないか)

制作例に載っているホームページが、いまも更新されているかを見ると、公開後の運用まで支えられる会社かどうかの手がかりになります。ただし、制作例は、お客様の許可を得たものしか載せられないため、掲載数が少ないことだけでは判断できません。

知り合いの紹介で選ぶとき

取引先や知人からの紹介で、依頼先が決まることもあります。紹介は安心感がある反面、「知り合いだから」と条件の確認を省いてしまいがちです。紹介の場合でも、見積書、作業の範囲、納期、著作権、ドメインの名義は、他の会社に頼むときと同じように、書面やメールで残してください。後から関係がこじれるのを防げます。

比べるときの確認表

2〜3社に相談した後は、次の項目を並べて、自社の考えに近いところを選びます。A社・B社・C社の欄を自分で作り、「○・△・×」を付けると、判断しやすくなります。

項目確認の方法
業種の理解自社の仕事について、的確な質問をしてくれたか。提案の内容が自社に合っているか
提案の中身目的とページ構成の関係が説明されているか。「なぜこのページが必要か」に答えられるか
見積書の明確さ項目ごとに内容が書かれているか。継続費用が含まれているか
制作例自社に近い例があるか。スマホでの表示がきれいか
連絡のしやすさ返信の早さ。連絡の方法(メール・電話・チャット)が自社に合うか
公開後の対応修正や相談の窓口、費用、対応できる範囲がはっきりしているか
契約の条件著作権、ドメインの名義、データの引き継ぎについて説明があるか
できないことの説明対応できないことを、正直に伝えてくれたか

費用の見方

経営者がノートPCで制作会社から届いた見積書の内訳を、一行ずつ指で追いながら確認している様子を肩越しに見た場面

「山口県でホームページを作ると、いくらかかるのか」は、最も多い疑問の一つです。ただ、山口県内の制作費について、公的機関が出している統計や相場はありません。比較サイトなどに載っている金額は、そのサイトの集計や見解で、範囲も広いものがほとんどです。

そのため、この記事では金額を示さず、見積書のどこを見れば、高い・安いの理由が分かるかを説明します。金額の比べ方が分かれば、依頼先から出てきた数字を自分で判断できます。

見積書にある項目と、確認すること

制作会社の見積書には、会社ごとに名前や区切り方は違っても、おおむね次のような項目が並びます。

項目初期か継続か確認すること
企画・構成(ページの設計)初期何ページ分か。ページごとの内容が書かれているか
デザイン初期案は何案か。修正は何回まで含まれるか。ひな形かオリジナルか
ページの作成初期パソコンとスマホの両方で見やすく表示される作りか
更新の仕組み(CMS)初期お知らせや事例を、自分たちで追加・修正できる範囲はどこまでか
原稿・写真初期誰が書くか・撮るか。撮影の移動費や、追加撮影の費用はどうなるか
問い合わせフォームなどの機能初期通知先のメールアドレス、迷惑メール対策、予約・地図・SNSとの連携
検索のための初期設定初期ページごとのタイトルと説明文、Search Consoleの登録が含まれるか
ドメイン・サーバー継続(毎年・毎月)名義は誰か。更新時期と金額。誰が更新を行うか
保守・運用継続(毎月など)含まれる作業の中身(更新作業・バックアップ・トラブル対応など)
公開後の修正・追加都度月に何回まで無料か。それを超えたときの単価

見積書に項目が足りないときは、遠慮なく質問してください。説明が分かりやすいかどうかも、依頼先を選ぶ大事な材料です。

3年分の総額で比べる

見積書の「制作費」だけを比べると、公開後にかかる費用を見落とします。ドメインやサーバーは毎年更新が必要で、保守を頼めば毎月の費用がかかります。そのため、初期費用に、3年間の継続費用を足した総額で比べるのがおすすめです。

初期費用継続費用3年間の合計
A社(初期費用を抑えた月額型)10万円月1万円(ドメイン・サーバー・保守込み)10万円+1万円×36か月=46万円
B社(初期費用を払う買い取り型)30万円年3万円(ドメイン・サーバー・保守)30万円+3万円×3年=39万円

上の金額は、計算の仕方を説明するための仮の数字で、相場ではありません。大切なのは、初期費用が低い方が3年間では高くなる場合もある、という点です。ただし、月額型には、毎月の費用の中に更新作業や相談への対応が含まれている場合もあります。金額だけでなく、含まれる内容もあわせて比べてください。

あわせて読みたいホームページ制作費用の相場の見方|内訳・見積りの計算方法・費用が変わる要素ホームページ制作費用の相場は、公的な統計では確かめられませんでした。そのため金額ではなく、費用の内訳、見積りの計算方法、費用が変わる要素、依頼先別のかかり方、公開後の総額の出し方、税と支払い、補助金までを解説します。

月額プランの注意点

初期費用を抑えて、毎月の利用料を払うプランを用意している会社や、サービスもあります。使い始めの負担が軽い一方で、次の点は契約の前に確かめておきましょう。

  • 最低契約期間があるか。途中で解約するとき、費用はかかるか
  • 解約したあと、ホームページのデータや文章・写真を受け取れるか
  • ドメインの名義は誰か。解約後も、同じドメインを使い続けられるか
  • デザインや文章の著作権は、どちらに属するか
  • 月額の中で、どこまで修正に応じてもらえるか

ホームページの著作権は、特に取り決めをしなければ、作った側(制作会社やフリーランス)に残るのが原則です。著作権法では、著作権は、著作物を創作した人に生じるとされ、譲渡する場合は契約で定める必要があります。「解約したら、ホームページは使えなくなる契約」でも問題ない場合もありますが、そうだと知ったうえで選ぶことが大切です。

見積もりが高く・安くなる理由

同じ「10ページのホームページ」でも、見積もりが大きく違うことがあります。違いが出やすいのは、次の点です。

金額が上がりやすい条件金額を抑えやすい条件
オリジナルのデザインを一から作るひな形(テンプレート)を使う
原稿の作成や取材、写真撮影を任せる原稿と写真は自社で用意する
お知らせや事例を自分で更新できる仕組みを入れる更新は、必要になったときに依頼する
予約・見積もり・会員登録など、機能を組み込む問い合わせフォームだけにする
英語など、複数の言語に対応する日本語のみ
公開までの期間が短い日程に余裕がある

安いから悪い、高いから良い、とは言えません。自社に必要な条件がそろっているかを見てください。たとえば、問い合わせフォームだけあればよい会社に、予約システムつきの見積もりが来たら、高くなって当然です。

追加費用が出やすいところ

公開後に「思っていたより費用がかかった」となりやすいのは、次の場面です。見積書で、あらかじめ扱いを確認しておきましょう。

  • デザインの修正が、決められた回数を超えたとき
  • ページを追加したいとき
  • 写真を追加で撮りたいとき(移動費を含む)
  • 問い合わせフォームの項目を変えたいとき
  • 公開後に、文章や写真の差し替えを頼むとき
  • 別の会社に引っ越す(ドメインやデータを移す)とき

ホームページ以外にかかる費用

ホームページを作ると、見積書の外で費用がかかることもあります。必要かどうかを、あらかじめ考えておきましょう。

項目必要になる場面考え方
写真の撮影外観・内観・商品・スタッフなどを、きれいに載せたいときスマホで自分たちが撮った写真でも始められる。重要なページだけ撮影を頼む方法もある
ロゴ・名刺・封筒ホームページとデザインをそろえたいときホームページと同時に頼むと、色や雰囲気をそろえやすい
独自ドメインのメールアドレス「@自社のドメイン」のメールを使いたいときメール用のサーバーが必要な場合がある。ホームページの契約に含まれるか確認する
予約・決済・通販のサービスネットで予約や注文を受けたいとき外部サービスの利用料が毎月かかることが多い。手数料も確認する
広告費検索や地図、SNSに広告を出したいときホームページの制作費とは別に、広告の費用がかかる
翻訳・多言語化外国のお客様に向けたページが必要なとき翻訳の確認や、ページを増やす費用がかかる

費用を抑えるための工夫

金額を抑える方法は、機能や品質を削ることだけではありません。次のような工夫で、必要な部分に費用をかけられます。

  • 最初は、必要なページだけで公開し、事例やコラムはあとから足す
  • 原稿と写真を、できるだけ自社で用意する(事実を箇条書きにするだけでもよい)
  • デザインは、ひな形を活用して、トップページなど重要な部分だけ工夫する
  • 更新しやすい仕組みを入れ、お知らせや事例は自分たちで追加する
  • 公開後の保守は、必要な範囲に絞る(作業の中身を確認して、使わない作業は外す)
  • 補助金が使える場合は、交付決定のあとに発注する形で計画する

最も避けたいのは、安さを優先して、公開後の更新ができない作りになってしまうことです。更新できないホームページは、数か月で古い情報のまま止まり、結果として作り直しの費用がかかります。

見積書の読み方の練習

見積書を読む練習として、中身を確かめにくい例と、確かめやすい例を並べてみます。金額は「○円」としており、実際の金額を示すものではありません。

確かめにくい見積書確かめやすい見積書
ホームページ制作費一式 ○円
保守費 ○円(月額)
企画・構成(10ページ分) ○円
デザイン(トップ1案・下層ページ共通・修正2回まで) ○円
ページ作成(パソコン・スマホ対応) ○円
更新の仕組み(お知らせ・事例の追加機能) ○円
問い合わせフォーム(通知先1件) ○円
検索のための初期設定 ○円
保守(バックアップ・更新作業・軽微な修正月2回まで) ○円(月額)
ドメイン・サーバー(名義:発注者) ○円(年額)
何ページか、何が含まれるか、修正は何回までかが分からない範囲と回数が書かれていて、「ここまでは含まれる」「ここからは別料金」が分かる

右の見積書でも、それだけで安心とはいえません。「保守」の中身、追加費用の単価、引き継ぎの条件などを、質問して確かめます。ただし、確かめるための材料がそろっている点が、左の見積書との違いです。

保守費に含まれる作業と、別料金になりやすい作業

「保守」という言葉に含まれる範囲は、会社によってかなり違います。契約の前に、次の作業が、どちら側に入るのかを確かめておきましょう。

作業保守に含まれることが多い別料金になりやすい
サーバー・ドメインの更新の管理○(更新の時期の連絡を含む)―
システムやプログラムの更新○(WordPressなどを使っている場合)大きな仕様変更への対応
バックアップ○(頻度と保管の期間を確認)データを元に戻す作業
表示がおかしくなったときの対応○(原因が保守の範囲内の場合)自社の操作が原因の場合
文章・画像の軽微な修正月に数回まで含まれる場合がある回数を超えた分、ページの追加
新しいページの追加・デザインの変更―ほとんどの場合、別料金
アクセス状況の報告・改善の提案プランによる別のプランとして用意されている場合がある

表の内容は、一般的な傾向を示したもので、契約によって変わります。見積書や契約書に書かれている範囲で、確認してください。

同じ条件で2〜3社に見積もりを頼む

見積もりは、同じ条件のメモを渡して、2〜3社に頼むと比べやすくなります。条件がそろわないと、金額の違いが、会社の違いなのか、条件の違いなのか分からなくなります。メモに書く内容は、進め方の章で紹介します。

見積書が届いたら、次の点を比べてください。

比べる項目見るところ
作るページページ数と、ページごとの内容が、こちらの希望と合っているか
修正の回数デザイン・文章それぞれ、何回までか
自分で更新できる範囲お知らせ・事例・採用情報などを、自分たちで追加できるか
公開後の費用ドメイン・サーバー・保守が、いくらで、何を含むか
納期公開までの期間と、こちらが原稿・写真を渡す期限
契約を終えるときデータ・ドメインをどう引き継げるか

「一式」と「月額0円」は中身を確かめる

見積書に「制作費一式」とだけ書かれている場合は、何ページ分か、デザインの修正は何回までか、公開後の保守が含まれるかを必ず確認してください。「月額0円」「初期費用0円」とうたう場合も、ドメイン・サーバー代や、修正の費用が別になっていないかを見ておきましょう。補助金を使う予定なら、見積書の形式や発注の時期にも決まりがあります(次の章で説明します)。

補助金と無料の相談先

経営者が商工会の窓口で、職員と補助金の資料を一緒に見ながら申請の相談をしている場面

ホームページの制作費に使われることが多い国の補助金は、小規模事業者持続化補助金です。山口県でも、地域の商工会・商工会議所に相談しながら申請します。県や市にも、条件が合えば使える制度があります。まずは、制度の中身を確認しましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が、自社の経営計画をつくり、それにもとづいて販路を開く(新しいお客様を増やす)取り組みの経費の一部を補助する制度です。ホームページは、その取り組みの一部として、経費に入れることができます。2026年10月15日時点で公開されている、第20回公募(一般型・通常枠)の公募要領(第8版、2026年7月21日)の内容を整理します。

項目内容
対象小規模事業者(会社・個人事業主)。従業員数の基準は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下
補助率・上限補助率は2/3。補助上限は50万円(特例に当てはまる場合は上乗せあり)
ホームページの扱い「ウェブサイト関連費」として計上する。ウェブサイト関連費だけでは申請できず、ほかの経費と一緒に申請する。ウェブサイト関連費の補助金額の上限は30万円(税込)
発注の時期交付決定の前に行った発注・契約・支払いは対象外
見積もり1件あたりの発注額が50万円(税込)を超える場合は、2者以上から見積もりを取る必要がある
支払い補助金は後払い。まず自分で全額を支払い、実績報告のあとに受け取る
公開補助事業の期間内に、ホームページを公開して販路開拓の取り組みを行っていないと、対象外になる
財産の扱い50万円(税抜)以上でホームページを作成・更新すると、処分制限財産となり、一定期間(通常は取得日から5年間)は、目的外の使用や譲渡などが制限されることがある

たとえば、ホームページの制作費として補助対象と認められる経費が60万円のとき、2/3は40万円ですが、ウェブサイト関連費の補助金額は上限30万円のため、30万円までになります。消費税の扱いなど細かい計算は、公募要領で確認してください。

注意したいのは、「業種」の判定です。従業員数の基準は、店の営業の形や、現に行っている事業によって決まります。自社が「商業・サービス業」なのか「製造業その他」なのかは、公募要領の別紙「参考資料」や、商工会・商工会議所の窓口で確かめましょう。

広報費とウェブサイト関連費の違い

持続化補助金の経費には「広報費」と「ウェブサイト関連費」があり、ホームページの制作費は後者に入れます。チラシやネット広告と合わせて申請する場合に、どちらに入れるかを間違えやすいので、公募要領の内容を表にまとめました。

広報費ウェブサイト関連費
どんな経費かパンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS広告などを作成し、広報媒体を活用するための経費販路開拓のための、ウェブサイトやECサイト、システムなどの開発・構築・更新・改修・運用のための経費
補助金額の上限30万円(税込)30万円(税込)
単独での申請できないできない
経費の例チラシの外注、看板の作成、インターネット広告、商品の宣伝のための画像や動画の作成商品販売のためのウェブサイトの作成や更新、顧客管理システムの構築
対象外の例商品・サービスの宣伝広告を目的としない会社案内パンフレット、求人広告、名刺―

自社のホームページやECサイトで使う動画や写真の制作費用は、広報費ではなく、ウェブサイト関連費に計上するとされています。また、「求人広告」は広報費の対象外と例示されています。採用のためのホームページを経費に入れられるかどうかは、商工会・商工会議所に必ず確認してください。

あわせて読みたい持続化補助金でホームページ制作は対象?上限30万円の条件と申請の流れ【第20回】小規模事業者持続化補助金でホームページの制作費はいくら補助されるのか。第20回公募の公募要領(第8版)をもとに、補助率・上限額、対象になる経費、発注の時期、申請の流れ、業者に頼むときの注意までを整理しました。

商工会地区か、商工会議所地区か

この補助金は、事業所のある場所が「商工会地区」か「商工会議所地区」かで、相談する窓口と事務局が分かれます。山口県商工会連合会の案内によると、商工会地域は、市町村合併前の旧町村部と、美祢市および周南市の一部(都濃地区)です。商工会議所地域は、合併前の旧市部(美祢市と周南市の一部を除く)とされています。

自社がどちらに当たるかが分からないときは、公募要領に載っている、全国商工会連合会の「商工会検索サイト」や、日本商工会議所の「商工会議所検索サイト」で、住所から確認できます。分かったら、その地域の商工会または商工会議所に相談しましょう。

第20回公募のスケジュール

公募要領によると、第20回公募の主な日程は次のとおりです(予定は変更される場合があります)。

時期内容
2026年11月5日(木)申請の受付開始
2026年12月4日(金)商工会・商工会議所の「事業支援計画書(様式4)」発行の受付締切。これを過ぎると、いかなる理由でも発行を依頼できない
2026年12月15日(火)17時申請の受付締切(電子申請のみ。郵送は受け付けない)
2027年3月頃(予定)採択の発表
採択の後見積書などを提出し、交付決定を受ける。交付決定までは、採択発表から概ね1〜2か月かかる場合がある
交付決定の日から発注・契約・支払いを始められる

申請には、行政の電子申請に使うGビズIDプライムのアカウントが必要です。公募要領では、取得に数週間程度かかるため、未取得の方は早めに利用登録をするよう案内されています。

ここで気をつけたいのは、ホームページの発注は交付決定の後だという点です。採択の発表が2027年3月頃の予定で、交付決定までにさらに1〜2か月かかることがあるため、補助金を使う場合、ホームページの制作を始められるのは、早くても2027年の春以降になります。それより前に公開したい事情があるなら、補助金を待たずに進める判断も必要です。なお、審査があるため、申請しても採択されない場合があります。

申請の進め方

公募要領に書かれている、申請の基本的な流れは次のとおりです。

  1. GビズIDプライムを取得する電子申請に必要なアカウントです。取得に時間がかかるため、早めに登録します。
  2. 経営計画と補助事業計画を作る自社の現状、お客様、強み、これからの販路開拓の取り組みを整理し、電子申請システムに入力します。ホームページは、この「取り組み」の一部として書きます。
  3. 商工会・商工会議所に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼する商工会地区では、電子申請システムで依頼し、窓口で面談を受けて発行されます。商工会議所地区では、商工会議所に依頼して発行を受け、PDFをシステムにアップロードします。
  4. 必要書類をそろえて申請する法人は貸借対照表・損益計算書など、個人事業主は確定申告書などの書類が必要です。締切は12月15日17時です。
  5. 採択されたら、見積書を提出する計上したすべての経費の見積書を出し、審査を経て、交付決定を受けます。
  6. 交付決定のあとに発注し、制作・支払いをする補助事業の期間内に、ホームページを公開し、販路開拓の取り組みを行います。
  7. 実績報告をして、補助金を受け取る事業が終わったら実績報告を行い、補助金額が確定したあとで入金されます。

第20回公募の補助事業の期間は、交付決定の日から2028年3月31日までで、実績報告書の提出期限は2028年4月10日と定められています。

制作会社に申請を任せるときの注意

補助金の申請では、制作会社や、申請の支援をうたう事業者に手伝ってもらう場面があります。公募要領の注意事項に、次の点が書かれています。

  • この補助金は、小規模事業者自身が、商工会・商工会議所の支援を直接受けながら取り組む事業とされている。社外の代理人だけで、商工会・商工会議所への相談や、事業支援計画書の発行依頼をすることはできない
  • 経営計画を、事業者自身が検討していないと見られる場合は、不採択や交付決定の取り消しになる
  • 計画づくりに、商工会・商工会議所以外の第三者の支援を受けた場合は、その相手方と、支援に関わる金額(着手金・成功報酬などを含む)を、申請書類に記載しなければならない。記載がなければ虚偽の報告となり、不採択や交付決定の取り消しになる
  • 提供するサービスの内容と離れた、高額なアドバイス料金を請求する業者に、注意するよう呼びかけられている
  • GビズIDのアカウントとパスワードを、第三者に教えることは、利用規約に反する

制作会社に頼めるのは、ホームページの見積書づくりや制作などの実務です。経営計画は、自社で考えて作りましょう。「補助金の申請を、成功報酬で代わりに行います」という提案には、特に注意が必要です。

契約は、交付決定のあとに結ぶ

申請書には経費の内訳を書くため、制作会社におおよその金額を聞いておく必要があります。見積書の提出は、採択のあとです。発注して契約を結べるのは、交付決定の日以降です。申請前や採択直後に「契約書を交わしましょう」と言われたら、交付決定後に契約する形にできるか、制作会社と相談してください。

採択のあとに内容を変えたいとき

補助金に採択されたあとで、ホームページの内容や経費の配分を変えたくなることがあります。公募要領では、交付決定後に、補助事業の経費の配分や内容を変更したり、事業を中止したりする場合は、事前の承認が必要とされています。制作会社と相談して計画を変えるときは、先に商工会・商工会議所や事務局に確認してから進めてください。

また、補助金を受けて作ったホームページを、あとから更新するときの扱いも確認しておきましょう。公募要領には、補助事業の目的を遂行するために必要なホームページの改良や機能強化は、事務局への事前の承認が必要な「処分」には当たらないと書かれています。ただし、50万円(税抜)以上でホームページを作った場合は処分制限財産となるため、作り替えや廃止などを考えるときは、事務局に確認してください。

商工会・商工会議所のサイトで探せること

山口県商工会連合会のサイトには、持続化補助金のほかに、経営改善普及事業、創業支援、経営革新、事業承継、商品開発・販路開拓、専門家を紹介する「エキスパートバンク」、融資制度などの案内が並んでいます。県内の商工会議所も、それぞれに経営相談や補助金の案内を出しています。

補助金を使う予定がない場合でも、地域の商工会・商工会議所で、経営の相談や、会員向けの制度を確かめられる場合があります。ホームページの依頼先を探す前に、地域の窓口に「ホームページを作りたいが、相談できるところはあるか」と聞いてみるのも一つの方法です。

山口県・市の支援

県や市も、中小企業向けの補助金を用意しています。ホームページの制作費が直接の対象になる制度は限られますが、条件が合えば使えるものを2つ紹介します。いずれも、年度や予算によって変わるため、申請の前に必ず最新の案内を確認してください。

山口県のDXツール導入型補助金

山口県の令和8年度中小企業DX推進補助金のうち「DXツール導入型補助金」は、県内に事業所を持つ中小企業者(農林漁業を除く)が対象です。補助率は1/2、補助上限額は75万円以内で、2026年4月9日から12月25日まで随時募集され、予算の上限に達した時点で終了します。対象経費は、ソフトウェアの購入費、クラウドサービスの利用料、初期導入費で、機器の購入費は含まれません。窓口は、やまぐち産業振興財団です。

ホームページの制作費が対象になるかどうかは、県の案内からは読み取れません。予約システムや顧客管理のソフトなど、業務のツールを入れる予定があるなら、財団に問い合わせてみてください。

山口市の採用活動支援補助金

山口市は、市内に主たる事業所を持つ中小企業者などを対象に、「中小企業等採用活動支援補助金」を設けています。対象事業のうち、「採用ホームページの作成や改修、採用を目的とした企業紹介動画の制作」では、補助限度額は10万円(1回限り)です。申請は事業を実施する前に行い、市から事業認定を受けてから事業を始めます。「やまぐちしごと応援サイト」への登録も、要件のひとつです。

予算に達し次第終了する制度で、市の案内では、令和8年9月10日時点で予算の70%を超えたと公表されています。使いたい場合は、早めに確認が必要です。

下関市・宇部市・周南市など、ほかの市町に独自の制度があるかどうかは、この記事では個別に確認していません。次に紹介する一覧ページから、市町ごとの案内を探すか、市役所の商工担当の課や、地元の商工会議所・商工会に問い合わせてください。

県内の補助金を、一覧で探す

山口県よろず支援拠点のサイトには、「山口県の補助金・助成金・各種支援制度一覧」のページがあります。2026年10月8日更新の時点で、国の支援制度、山口県の支援制度、やまぐち産業振興財団の支援制度のほか、19市町それぞれの支援制度、商工会・商工会議所の会員向け制度へのリンクが並んでいます。県の補助金を探すサイト「YAMAGUCHI 補助金カンタン検索」へのリンクもあります。

制度ごとに、対象になる事業者や経費、募集の期間が違います。ホームページの制作費が直接の対象になるかどうかは、リンク先の公募の案内で確認してください。年度が替わると、制度の内容や名称が変わることがあります。

デジタル化・AI導入補助金との違い

デジタル化・AI導入補助金(2026年度に、IT導入補助金から名称が変わった制度)は、事務局に登録されたITツールを、IT導入支援事業者と一緒に導入する取り組みが対象です。通常枠の公募要領(第7次公募以降)には、会社案内のホームページの制作そのものを対象とする記載は見当たりません。ホームページの制作費をこの補助金でまかなえると考えて、計画を立てないようにしてください。

制度ホームページとの関係確認先
小規模事業者持続化補助金ウェブサイト関連費として計上できる。単独申請は不可、補助金額の上限は30万円(税込)地域の商工会・商工会議所
山口県 DXツール導入型補助金ソフトウェア・クラウド利用料が対象。ホームページ制作費が対象かは案内から読み取れないやまぐち産業振興財団
山口市 採用活動支援補助金採用ホームページの作成・改修が対象(上限10万円・1回限り)。山口市内の事業者向け山口市 ふるさと産業振興課
デジタル化・AI導入補助金登録されたITツールの導入が対象。ホームページ制作そのものを対象とする記載は、通常枠の公募要領に見当たらないデジタル化・AI導入補助金のポータルサイト

無料で相談できる窓口

「何から手をつければよいか分からない」という段階なら、山口県よろず支援拠点に相談する方法があります。よろず支援拠点は、国が各都道府県に置いている経営相談の窓口で、公式サイトでは「経営上のあらゆるご相談に何度でも無料で対応します」とされています。対象は、中小企業・小規模事業者と、創業予定の方です。

山口県の拠点は、公益財団法人やまぐち産業振興財団の中にあります。相談の申し込みには事前の予約が必要で、オンラインでの相談も可能と案内されています。売上を増やす方法、IT化や広報、販路開拓、補助金の活用など、経営のあらゆる相談の中の一つとして、ホームページのことも相談できます。制作会社に相談する前に、ここで考えを整理しておくのも一つの方法です。

また、商工会・商工会議所には、経営の相談に乗る担当者がいます。持続化補助金を使う場合は、事業支援計画書の発行を依頼する窓口にもなるため、早めに顔を合わせておくと安心です。

補助金ありきで作らない

補助金は、申請しても採択されるとは限らず、後払いです。採択されなかった場合や、条件に当てはまらなかった場合でも、ホームページを作る意味があるかを、先に考えてください。「補助金が使えるから作る」ではなく、「作ると決めた。補助金が使えれば助かる」という順番で考えると、失敗しにくくなります。また、補助金の条件は公募回ごとに変わります。申請の前に、必ず最新の公募要領を読んでください。

地元で見つけてもらう工夫

店主がカウンターでスマホを手に持ち、自分の店のGoogleマップの表示内容を確かめている場面

ホームページを作っただけでは、地元のお客様が見つけてくれるとは限りません。「山口県の○○を探している人」に見つけてもらうために、作る段階でできる工夫を説明します。

Googleビジネスプロフィールを整える

Googleビジネスプロフィールは、Googleマップと検索で、自社の情報の表示を管理できる無料のサービスです。店舗をもつビジネスや、お客様のところへ訪問するビジネスが対象で、オンラインだけで営業していて、来店も訪問もないビジネスは対象外とされています。公式のヘルプでは、ウェブサイトを必須とする記載はありません。

Googleは、地図や検索でのローカルな結果の順位を、次の3つの要素で決めると説明しています。

要素意味自社でできること
関連性検索された言葉と、ビジネスの情報が合っている度合い業種・サービス・営業時間などの情報を、正確に詳しく入力する
距離検索している人から、ビジネスの場所までの距離住所を正しく登録する(自社では変えられない)
知名度ビジネスがどれだけ広く知られているか。リンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などが考慮されるクチコミを集め、丁寧に返信する。地元の団体や取引先のサイトで紹介してもらえるときは、リンクも載せてもらう

公式のヘルプでは、情報が充実して正確なほど、ローカルの検索結果に表示される可能性が高くなるとされています。住所、営業時間、業種、駐車場やWi-Fiの有無といった属性を、できるだけ詳しく入力しましょう。祝日の営業時間や臨時休業も、プロフィールで更新します。お客様が最初に見るのは、ホームページよりもプロフィールの場合があります。

クチコミについては、次の点に注意してください。お客様にクチコミの投稿をお願いすること自体はできますが、割引や商品の提供と引き換えにクチコミを依頼することは、Googleのヘルプで禁止されています。また、Googleは順位を上げるための金銭の受け取りには応じないと明記しています。「お金を払えば、Googleの上位に必ず表示される」という誘いには、注意が必要です。

プロフィールに入れる情報

プロフィールには、次のような情報を入力します。ホームページの内容と、必ず同じにしておきましょう。

項目書くこと注意点
ビジネス名看板や名刺、ホームページで使っている名前実際に使っている名前を入れる。キーワードを足さない
住所・電話番号都道府県から始まる住所、電話番号ホームページの表記と、桁や区切りまでそろえる
営業時間曜日ごとの営業時間、定休日、祝日の扱い臨時休業や年末年始の営業は、そのつど更新する
業種自社の仕事に最も近い業種の選択実態に合うものを選ぶ
サービス・メニュー提供している内容と、価格の目安ホームページの料金表と食い違わないようにする
属性駐車場、Wi-Fi、バリアフリーなどの有無当てはまる項目をできるだけ入力する
写真・動画外観、内観、商品、スタッフ、作業の様子古い写真は入れ替える
ウェブサイトホームページのアドレスホームページを作ったら、必ず追加する

写真の撮り方

写真は、プロフィールでもホームページでも、お客様が最初に目にする材料です。専用の機材がなくても、次の点を意識するだけで、印象は変わります。

撮る対象ポイント
外観入口と看板が分かる位置から、昼間の明るい時間に撮る。駐車場の入口も撮っておくと、迷いにくい
内観・店内入口から見た全体と、席・売り場・作業場などの様子を撮る。片づけてから撮る
商品・料理・施工近づいて、明るい場所で撮る。背景に余計なものが入らないようにする
スタッフ・作業の様子本人の了承を得て撮る。顔を出さない場合は、手元や後ろ姿にする
地図の代わりになる写真最寄りの駅や目印からの道順を、数枚の写真で撮っておく

スマホの写真でも、画面をきれいに拭いてから、明るい場所で水平に構えて撮れば十分です。素材集の写真だけで作ると、どの会社も同じような印象になるため、自社で撮った写真を少しでも入れてください。

クチコミへの返信の考え方

Googleのヘルプでは、クチコミに返信すると、お客様のフィードバックを大切にしている姿勢が伝わると説明されています。また、否定的なクチコミは、ビジネスの改善に役立つ情報として扱うことが推奨されています。返信のときは、次の点に気をつけましょう。

  • 良い評価にも、悪い評価にも、できるだけ返信する
  • まず、書いてもらったことへのお礼を伝える
  • お客様の名前、来店日、注文内容など、個人が特定される情報は書かない
  • 事実と違う内容でも、感情的にならず、事実を落ち着いて伝える
  • お詫びすることがあれば伝え、改善した点があれば書く
  • 投稿者の勘違いや、ポリシー違反と思われる内容は、報告の機能を使う
ご来店と、クチコミのご投稿をありがとうございます。待ち時間が長くなってしまい、申し訳ありませんでした。ご指摘をふまえて、混み合う時間帯は人員を増やす対応を始めました。またのお越しをお待ちしております。

ホームページに書く地名

ホームページの文章に、事業の中身と地名を、自然な形で書いておきます。地名を無理に詰め込むのではなく、お客様にとって必要な情報として書くのがコツです。

場所書き方の例ポイント
トップページの冒頭「山口県下関市で、住宅のリフォームを行っています」どこで、何をしているかを、最初の1文で伝える
会社・店の情報都道府県から始まる住所、電話番号、営業時間、定休日、最寄りの駅やインターチェンジ、駐車場プロフィールと内容をそろえる
対応エリア「下関市・山陽小野田市・宇部市に対応しています」実際に行ける市町だけを書く。対応しない地域も書くと、問い合わせの無駄が減る
事例・お知らせ「宇部市のお客様のキッチン改装」番地までは書かず、市町名までにする。お客様の許可を得る
よくある質問「冬場の工事は、どの地域まで対応できますか」地元のお客様が実際に聞くことを書く

ページのタイトル(検索結果に表示される見出し)にも、「業種・サービス名」と「地名」を入れておくと、何のページかが伝わります。ただし、地名を並べすぎた不自然な文章は、読む人にも検索エンジンにも歓迎されません。

地名だけ変えたページは増やさない

「下関市の○○」「宇部市の○○」「山口市の○○」のように、内容がほとんど同じで、地名だけを変えたページを大量に作る方法があります。しかしGoogleは、特定の検索語句で上位に表示されることだけを目的にした類似のページを作ることを、「誘導ページの不正使用(ドアウェイ ページ)」というスパムに当たるとしています。例として、特定の地域や都市を対象にした複数のページやドメインが挙げられています。

市町ごとにページを分けてよいのは、その市町ならではの内容がある場合です。たとえば、実際の施工事例、その地域のお客様からよく聞かれる質問、担当者の写真、行ける時間の目安など、ページごとに違う情報を書けるなら、分ける意味があります。書ける内容が同じなら、一つの「対応エリア」のページにまとめましょう。

名刺・チラシ・看板にも入口を載せる

ホームページを見てもらうきっかけは、検索だけではありません。名刺、チラシ、車のロゴ、店の看板、見積書、請求書などに、ホームページのアドレスやQRコードを載せておくと、すでに接点のある人が会社を確認しやすくなります。

  • アドレスは短く、読み上げやすい形にする(スマホで入力する人のことを考える)
  • QRコードは、読み取った先がスマホで見やすいページかを確認してから載せる
  • 電話番号と地図の表記は、ホームページ・プロフィール・印刷物ですべてそろえる
  • チラシには、「どの市町に対応しているか」を書き、読んだ人が自分の地域かを判断できるようにする

地元のお客様に伝わる言葉で書く

地域の名前だけでなく、文章の言葉づかいも、お客様との距離を左右します。専門用語や業界の言い方は、できるだけ、お客様が普段使う言葉に置き換えましょう。

業界の言い方お客様に伝わる言い方の例
水まわりの更新工事を承ります古くなったお風呂やトイレ、台所の取りかえ工事ができます
高精度な切削加工に対応金属の部品を、図面どおりの寸法に削って仕上げます(精度の目安は○mm)
ワンストップでご提案します相談から工事、アフターフォローまで、同じ担当者が窓口になります
ご予約制となっておりますお電話か予約フォームで、前日までにお申し込みください

市町の名前や、地元の人が使う地区の呼び方を自然に入れると、「自分の近くの会社だ」と伝わります。ただし、地元の人しか分からない略称や通称は、県外の人には通じません。県外のお客様も想定するなら、正式な名称も併記しましょう。

タイトル・説明文・画像の説明

Googleの検索セントラルが公開しているSEOスターターガイドでは、次のように説明されています。

  • ページのタイトルは、そのページ固有の、明確で簡潔なものにする
  • 検索結果に表示される説明文(メタディスクリプション)は、ページごとに固有の内容で、1〜2文で要点を書く
  • 画像には、何を表しているかを簡潔に伝える代替テキスト(alt)をつける
  • リンクの文字は、リンク先の内容が分かる言葉にする

制作会社に依頼する場合は、ページごとにタイトルと説明文を設定してもらえるか、見積もりの段階で確認してください。

スマホでの見やすさ

Googleは、検索の順位づけに、スマートフォン向けのクローラー(巡回プログラム)で取得したモバイル版の内容を使っています(モバイルファーストインデックス)。パソコンでは見えている情報が、スマホで省かれていないか確認してください。見やすさのために、タブや折りたたみにまとめる工夫は問題ありませんが、情報そのものを減らすのは避けます。

お客様が外出先で調べることも多いため、電話番号をタップして発信できるようにする、地図へ1回で移れるようにする、といった工夫も役に立ちます。公開前に、実際のスマホで全ページを開いて確かめてください。

写真の大きさと、表示の速さ

写真は大きいほどきれいに見えますが、データが大きすぎると、ページの表示が遅くなります。表示を待つ間に、見る人が離れてしまうこともあるため、画像の大きさは、表示する大きさに合わせて調整しておきます。制作会社に依頼する場合は、画像を自動で最適な大きさにして表示する仕組みがあるかを聞いてみましょう。

とくにスマホでは、通信の速度や、契約の通信量によって、表示の遅さが目立ちます。公開前に、実際のスマホで、モバイルの回線でも開いてみて、待たされないかを確かめてください。

英語など他の言語に対応するとき

観光・宿泊・体験や、海外の取引先がある製造業では、英語などのページを用意することがあります。Googleは、言語ごとに別のURLを使うことをすすめています。また、利用者の言語を推測して自動で別の言語のページへ移すしくみは、利用者も検索エンジンもすべての言語版を見られなくなるおそれがあるため、避けるよう案内しています。言語を切り替えるリンクを置いて、利用者が自分で選べるようにしておきましょう。

効果の見方

変更が検索結果に反映されるまでには、数時間から数か月かかることがあります。Googleは、数週間待ってから効果を確認することをすすめています。公開してすぐに順位が出ないからといって、焦る必要はありません。

見る数字どこで分かるか何が分かるか
どんな言葉で検索されたかGoogle Search Consoleお客様が実際に入力している言葉。タイトルや本文を直す手がかりになる
どのページが見られているかアクセス解析(Googleアナリティクスなど)人気のページ、見られていないページ
問い合わせの件数と、きっかけフォームの通知、電話の記録「何を見て連絡したか」を電話・フォームで聞いて記録すると、効果が見える

「検索で1位」より、問い合わせの数を見る

順位は、検索する人や場所、時間によって変わります。順位だけを追うより、月に一度、問い合わせの件数と、そのきっかけを記録する方が、次に何を直せばよいかが分かります。「必ず1位にします」と約束する業者には注意してください。

業種別に載せる内容

工務店・飲食店・製造業・美容室の担当者が、それぞれ自社の写真や資料を机に並べて、ホームページに載せる内容を整理している場面

ホームページに載せる内容は、業種によって変わります。見た人が最初に確かめたいことから順に並べると、問い合わせや来店につながりやすくなります。業種ごとの考え方を、表にまとめました。

業種見た人が最初に確かめたいこと載せたい内容
飲食店・小売店場所、営業時間、メニュー・価格、予約できるかメニューと価格、写真、営業日、駐車場、予約の方法
工務店・リフォーム・設備工事どんな工事をしているか、自分の地域に来てくれるか施工事例、対応エリア、工事の流れ、見積もりの取り方
製造業・部品加工自社の仕事を受けてもらえるか加工の種類、材質、サイズ、設備、ロット、納期、図面の送り方
美容室・サロン・整体メニューと料金、どんな人が担当か、予約の方法メニューと料金、スタッフ紹介、写真、予約の導線
士業・コンサル相談したい分野を扱っているか、費用はどれくらいか取り扱い分野、料金の目安、相談の流れ、プロフィール
観光・宿泊・体験場所へのアクセス、料金、予約、季節ごとの様子料金、予約・キャンセルの条件、アクセス、写真、多言語の案内

飲食店・小売店

最初に見られるのは、場所、営業時間、定休日、メニューと価格です。ここが分かりにくいと、ほかの店を探されてしまいます。メニューは写真と価格をセットで載せ、季節や仕入れで変わる場合は、更新日も書いておきましょう。

  • 営業時間・定休日・ラストオーダー(臨時休業のお知らせは目立つ場所に)
  • 席数、個室や座敷の有無、団体の予約の受付
  • 駐車場の台数と場所、最寄りの駅やバス停からの行き方
  • 予約の方法(電話・フォーム・予約サービス)と、受付時間
  • アレルギーや食事制限への対応が可能かどうか

営業時間は、Googleビジネスプロフィールの内容と必ずそろえてください。ホームページと食い違っていると、お客様が閉まっている店に来てしまいます。

工務店・リフォーム・設備工事

お客様は、工事の写真を見て「ここなら頼めそうか」を判断します。施工事例が最も大切なページです。事例ごとに、工事の内容、工期、場所(市町名まで)、お客様の悩み、どう解決したかを書きます。

  • 施工前と施工後の写真(お客様の許可を得たものだけ)
  • 対応できる市町と、対応が難しい地域
  • 相談から見積もり、工事、引き渡しまでの流れ
  • 見積もりは無料か、現地調査に費用がかかるか
  • 工事後の保証や、点検・修理の連絡先
  • 担当者や職人の顔写真と、ひとこと

建設業の許可や、取得している資格がある場合は、種類を書いておくと、安心して問い合わせてもらいやすくなります。

製造業・部品加工

取引先の担当者は、自社の図面の加工を受けてもらえるかを確かめるために、ホームページを見ます。「精密加工に対応しています」のような言葉より、加工の種類、材質、サイズの範囲、精度、ロットの大きさ、納期の目安などの、具体的な数字や条件が役立ちます。

  • 加工の種類と、対応できる材質・サイズ
  • 設備の一覧(機械の名称、台数)と、写真
  • 試作から量産まで、対応できる数量の範囲
  • 図面の送り方と、見積もりの返事の目安
  • 取得している認証や、検査の体制
  • 所在地と、運送の対応可能な範囲

見積もりフォームは、図面を添付できる形にしておくと、やり取りが早くなります。

美容室・サロン・整体

最初に見られるのは、メニューと料金、そして「どんな人が担当してくれるか」です。スタッフの写真と、得意な施術、ひとことを載せておきましょう。予約の入口は、各ページの目立つ場所に置きます。

  • メニューと料金(追加料金が発生する条件も)
  • スタッフの紹介と、施術例の写真(お客様の許可を得る)
  • 予約の方法と、キャンセルの決まり
  • お店の雰囲気が分かる写真、駐車場、アクセス

士業・コンサルなどの専門サービス

専門的なサービスは、形が見えないため、お客様は不安になりやすいものです。取り扱っている分野、料金の目安、相談から契約までの流れ、プロフィール(経歴・資格)を、分かりやすく載せましょう。初回の相談が無料か有料か、オンラインで相談できるかも、お客様が知りたい点です。

士業などは、業界ごとに広告の表現に関する決まりを定めている場合があります。載せる言葉の範囲は、所属している団体の規程や案内を確認してください。

医療・不動産など、広告のルールがある業種

医療機関(医院・歯科・整骨院など)や、不動産、金融、食品など、法律やガイドラインで広告の内容が決められている業種があります。たとえば、医療機関のホームページには、国のガイドライン(医療広告ガイドライン)などが関わります。

制作会社が、その業界の決まりを詳しく把握しているとは限りません。広告の内容に責任を持つのは、載せる側(事業者)です。制作会社に、「この業界の広告の決まりを、確認したことがあるか」を聞いたうえで、最終的には所管の官庁や、業界の団体の最新の案内で確かめてください。

介護・福祉・教育(学習塾・教室)

介護や福祉の事業所、学習塾や習いごとの教室では、利用する本人だけでなく、家族が調べることが多くあります。何を提供しているのか、費用の考え方、1日や1週間の過ごし方、見学や体験の申し込み方法を、分かりやすく載せましょう。

  • 提供しているサービスの内容と、対象となる人
  • 1日(または1回)の流れと、スタッフの紹介
  • 費用の考え方(公的な制度が関わる場合は、制度の案内先を添える)
  • 見学・体験の申し込み方法と、受付時間
  • 送迎の有無、通える範囲、アクセス

利用者や生徒の顔が写る写真は、本人(未成年の場合は保護者)の了承を得てから使ってください。介護や医療に関わる事業は、広告の決まりがあるため、前の項目も確認してください。

農林水産・食品づくり

農産物や水産物、加工食品をつくっている事業者では、「どこで、どんな人が、どう作っているか」が、商品の魅力として伝わります。ホームページには、直売や通販の入口、商品の紹介、作り手の紹介、産地の様子を載せましょう。

  • 商品の一覧と、価格・内容量・賞味期限の目安
  • 購入の方法(直売所の場所と営業時間、通販のページ、電話・FAXでの注文)
  • 作り手の紹介と、産地・作業の写真
  • 贈答や業務用の注文に応じられるか
  • 配送の範囲と、送料の考え方

通販をする場合は、予約・決済・配送の仕組みを外部のサービスで行うことが多くなります。利用料や手数料、注文の通知の方法を、事前に確認しておきましょう。

観光・宿泊・体験

旅行先を探している人は、遠くから見ているため、現地の様子が分かる写真と、アクセスの情報を重視します。最寄りの駅や空港からの行き方、車でかかる時間の目安、駐車場、季節ごとの営業の違いを載せましょう。予約の方法と、キャンセルの条件も、トラブルを避けるために、はっきり書いておきます。

海外のお客様も受け入れるなら、英語などの案内ページを用意します。言語ごとに別のページにして、切り替えのリンクを置く作りを、Googleが推奨しています。

採用(求人)ページ

人手が足りない会社にとって、ホームページは、働き手を探す入口でもあります。求職者は、仕事の内容、給与や休日、働く場所、職場の雰囲気を知りたがっています。

  • 仕事の内容と、1日の流れ
  • 給与・休日・勤務時間などの条件(書ける範囲を正確に)
  • 働く場所と、通勤の方法
  • 職場の写真と、社員のひとこと(本人の了承を得る)
  • 応募の方法と、選考の流れ

募集の条件は、変わったら速やかに直します。古い条件のまま載せておくと、応募した人とのトラブルのもとになります。山口市のように、採用ホームページの作成を補助している市もあるため、事業所のある市に、制度がないかを確かめてみましょう。

どの業種にも載せたい会社概要

会社概要のページは、取引先や求職者、金融機関の担当者などが確かめる、基本の情報です。次の項目を、正確に載せましょう。

項目載せること確認する人
会社名・屋号正式名称(法人は登記上の名称)取引先、求職者
代表者代表者の氏名と役職取引先、金融機関
所在地・連絡先都道府県から始まる住所、電話番号、メールアドレス、地図お客様、取引先
設立・資本金・従業員数設立年、資本金、従業員数(載せられる範囲で)取引先、求職者
事業内容提供している仕事を、平易な言葉でお客様、取引先
許可・資格・認証許可番号、取得している資格や認証の名称取引先、お客様
主な取引先・実績許可を得た範囲で、取引先や事例取引先
沿革創業からの主な出来事(簡潔に)取引先、求職者

すべてを載せる必要はありません。載せるか迷う項目は、「問い合わせる前に、お客様が確かめたいか」を基準にしてください。

ネット通販をするときに必要な表示

ホームページで商品を販売する(通信販売)場合は、特定商取引法にもとづく表示が必要です。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、通信販売の広告に表示する主な事項として、次のものが挙げられています。

  • 販売価格と、送料など、購入者が負担する金銭
  • 代金の支払いの時期と方法
  • 商品の引き渡し時期
  • 返品の可否と条件(返品できない場合は、その旨)
  • 事業者の名称(個人は氏名)、住所、電話番号

個人事業者の場合、通称や屋号だけでは足りず、氏名などの表示が求められる場合があります。細かい決まりは、最新の消費者庁の案内で確認してください。通販の仕組みを作るときは、表示ページを、制作の依頼先と一緒に用意しましょう。

依頼から公開までの進め方

担当者がノートPCの画面でオンライン打ち合わせに参加し、制作会社からのデザイン案を見ながらメモを取っている場面

ここからは、依頼先を決めてから公開するまでの流れを説明します。補助金を使う場合は、「見積もり・契約」の時期が変わります。

  1. 目的・相手・地名を決めるホームページで増やしたいもの(問い合わせ・来店・応募)、見てほしい人、お客様のいる地名を、社内で決めます。
  2. 相談先を2〜3社に絞る制作例と、自社との相性を見て、相談先を選びます。同じメモを渡して、同じ条件で見積もりを頼みます。
  3. 見積もりと提案を比べる金額だけでなく、含まれる内容と、公開後の費用を比べます。分からないところは、質問します。
  4. 契約する作業の範囲、修正の回数、納期、支払いの時期、著作権、ドメインの名義、保守の内容を、書面で確認します。補助金を使う場合は、交付決定の前に契約しないよう注意します。
  5. ページの構成を確認するどんなページを、どの順序で作るかを決めます。ここで決めた内容が、あとの作業の土台になります。
  6. 原稿と写真を用意する社内で用意するものと、制作会社に頼むものを分けて準備します。
  7. デザインを確認して、制作するトップページなどのデザイン案を確認し、修正を伝えます。承認をもらったあと、実際のページが作られます。
  8. 公開前に確認するパソコンとスマホで全ページを見て、誤字、リンク切れ、フォームの動作を確かめます。
  9. 公開し、公開後の動きを確認する公開後しばらくは、表示や問い合わせの届き方に問題がないかを見ます。Googleビジネスプロフィールの内容も、あわせて確認します。

相談前にまとめておくメモ

最初の相談の前に、次のような内容をA4用紙1枚ほどにまとめておくと、的確な提案と、比べやすい見積もりが返ってきます。下の例は、説明のための架空の会社の内容です。

・会社名と事業内容:山口県下関市のリフォーム会社(従業員4人)
・ホームページの目的:水まわりのリフォームの問い合わせを増やしたい
・お客様のいる地域:下関市・山陽小野田市・宇部市(対応できるのはこの3市まで)
・載せたい内容:施工事例(20件ほど)、工事の流れ、よくある質問、会社の紹介
・今のホームページ:なし(Googleビジネスプロフィールだけ登録している)
・社内で用意できるもの:施工事例の写真(スマホで撮影したもの)、文章は手伝ってほしい
・公開したい時期:来年の6月まで
・公開後の更新:施工事例を、月に1〜2件ずつ社内で追加したい
・補助金:持続化補助金の利用を検討中(交付決定後の発注を前提にしたい)

予算が決まっている場合は、伝えた方が、その範囲での提案を受けやすくなります。決まっていないときは、「いくらで、どこまでできるか」を、複数の案で出してもらう方法もあります。

原稿と写真の準備

公開が遅れる原因として多いのは、原稿と写真の準備です。誰が、何を、いつまでに用意するかを、最初に決めましょう。

用意するもの内容担当の目安
会社・店の紹介事業内容、会社の特徴、代表のあいさつ、沿革社内(箇条書きでよい)
サービス・商品の説明内容、料金の目安、対象のお客様、進め方社内で事実を出し、制作会社が整える
事例・実績課題、行ったこと、結果(許可を得たものだけ)社内(写真と事実のメモ)
よくある質問問い合わせや商談で、よく聞かれること営業・電話対応の担当者に集めてもらう
写真外観、内観、作業の様子、商品、スタッフ社内、または撮影を依頼
基本情報住所、電話番号、営業時間、地図、対応エリア社内(Googleビジネスプロフィールとそろえる)
採用情報仕事内容、条件、応募方法社内(正確に)

原稿は、きれいな文章に仕上げるより、事実を漏れなく出すことを優先してください。社内でしか通じない言葉や略語は、お客様にも分かる言い方に直しておくと、そのままホームページに使いやすくなります。

写真は、素材集だけで作ると、どの会社も同じ印象になります。自社の外観、働く人の手元、商品、施工の様子など、自社でしか撮れない写真が、会社の様子を伝えます。顔を出したくない人は、手元や後ろ姿でも十分です。人物が写る写真は、本人の了承を得てから使いましょう。

公開日の決め方

公開したい日が決まっているときは、その日から逆算して、原稿と写真の締切、デザインの確認、公開前のチェックの日程を置きます。次の点に注意すると、日程に余裕を持てます。

  • お盆・年末年始・ゴールデンウィークなど、社内も制作会社も動きにくい時期を、あらかじめ除いておく
  • 決算や繁忙期の直前は、確認が滞りやすい。余裕のある時期に、確認作業を済ませる
  • 展示会や開店、募集の開始など、動かせない日がある場合は、全ページを同時に公開せず、必要なページから先に公開する方法を相談する
  • 料金や営業時間、人事など、公開の直前に変わりやすい情報は、公開後すぐに直せる仕組みにしておく
  • 補助金を使う場合は、交付決定の日を、制作を始める日として計画する

事例やお客様の声が、まだ少ないとき

公開の時点では、事例やお客様の声が少ない会社も多くあります。数が少なくても、載せ方を工夫すれば、見た人の判断材料になります。

  • 事例が1〜2件でも、課題、行ったこと、結果を具体的に書く
  • お客様の許可が取れない場合は、「どんな課題に、どう対応したか」を、名前を伏せて書く
  • 事例の代わりに、仕事の進め方、使っている道具や設備、対応できる範囲を、写真つきで説明する
  • 「事例は順次追加します」と書き、公開後に月に1件ずつ足していく
  • 実績のない内容や、実際より大きく見せる表現は載せない

数が少ないことを隠すより、実際にやっていることを、具体的に正直に書く方が、信頼されやすくなります。

AIで作った文章を使うときの確認

文章のたたき台を、ChatGPTやClaudeなどのAIに作ってもらう会社も増えています。時間の節約になりますが、載せる前に、人が必ず確認してください。

  • 事実と違う内容、自社にない実績や資格、存在しないサービスが書かれていないか
  • 価格、営業時間、住所、電話番号などの数字が、正しいか
  • 他社の文章に似すぎていないか(自社の言葉で書き直す)
  • 「高品質」「安心」のような、中身のない言葉で終わっていないか
  • お客様の個人情報や、社外に出せない情報を、AIの入力欄に入れていないか

制作会社がAIを使う場合も、誰が、どこまで内容を確認するのかを、事前に聞いておくと安心です。

制作中のやり取りのコツ

制作が始まってからの進み方は、やり取りの仕方で大きく変わります。次の点を意識すると、遅れや行き違いが減ります。

  • 確認の期限を決める:「3営業日以内に返事をする」など、期限を決めておく。返事が遅れると、全体の日程が後ろにずれる
  • 修正は、まとめて伝える:気づくたびに送るのではなく、ページごとに、まとめて一覧にして送る
  • 決まったことは、文字で残す:電話や打ち合わせで決めた内容は、メールやチャットで、あとから確認できるようにする
  • 窓口を一本にする:社内の意見は、窓口になる担当者がまとめて、制作会社に伝える
  • 分からないことは、その場で聞く:専門用語が出てきたら、遠慮せず言い換えてもらう
  • 写真や原稿の提出を遅らせない:用意が難しいときは、早めに伝えて、代わりの案を相談する

デザイン案への伝え方

デザイン案の確認では、「なんとなく違う」と感じても、どう伝えればよいか迷います。感想のままではなく、誰に、何を伝えたいのかに戻して伝えると、修正が少なく済みます。

伝わりにくい伝え方伝わりやすい伝え方
もっとおしゃれにしてほしい住宅の相談をしたい30〜50代の人が安心できる、落ち着いた色合いにしてほしい
文字が読みにくいスマホで見たとき、価格表の文字が小さい。もう1段階大きくしたい
なんとなく違う写真が暗く見える。明るい雰囲気の事例の写真を、トップに使いたい
もっと目立たせて問い合わせボタンを、画面を開いてすぐ見える位置に置き、色も変えたい

社内で複数の人が意見を出す場合は、意見を一人にまとめてから、制作会社に伝えてください。人によって指摘が食い違うと、修正が何度も繰り返されます。

契約の前に決めること

契約の前に、次の点を書面(またはメール)で確かめておくと、公開後のトラブルを防げます。

項目確認すること
作業の範囲作るページ、機能、原稿・写真の担当、修正の回数
納期・支払い公開の期日、こちらが原稿を渡す期限、支払いの時期と方法
著作権文章・デザイン・写真の権利は、どちらに属するか。公開後に自由に使えるか
ドメイン・サーバー名義は誰か。更新の手続きは誰が行うか。ログイン情報はこちらも持てるか
保守・運用含まれる作業、連絡方法、トラブルのときの対応
契約の終了データ・ドメインの引き継ぎ方法と費用
情報の扱いお客様の個人情報や資料を、どう管理するか

個人のフリーランスに依頼するときは、フリーランス・事業者間取引適正化等法(2024年11月1日施行)により、発注する事業者は、業務を委託したら直ちに、業務の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を、書面または電子メールなどで明示する義務があります。口頭だけで済ませず、発注書やメールなど、記録の残る形で条件を文字にしておきましょう。

ドメインの決め方

ドメインは、ホームページとメールの「住所」にあたる文字列です。一度決めると、あとから変えにくいため、慎重に選びます。JPRSの案内では、種類ごとに、登録できる人が決まっています。

種類例登録できる人
co.jpexample.co.jp日本国内で登記している会社。原則として1組織で1つ
.jp(汎用)example.jp日本国内に住所を持つ個人・団体・組織。いくつでも登録できる
都道府県型example.yamaguchi.jp日本国内に住所を持つ個人・団体・組織。いくつでも登録できる

個人事業主は、会社のco.jpを取得できません。どれを選んでも、検索の順位が有利になる、と公式に示されているわけではありません。会社名や屋号が分かりやすく、短く、覚えやすいものを選ぶのが基本です。すでに自社のドメインを持っている場合は、新しく取らず、そのまま使えるかを制作会社に確認してください。

公開前の最終チェック

  • 会社名、住所、電話番号、営業時間に誤りがないか(Googleビジネスプロフィールと同じか)
  • すべてのリンクが、正しいページにつながるか
  • 問い合わせフォームから、実際に送信して、担当者に通知が届くか
  • スマホとパソコンの両方で、文字や画像が崩れていないか
  • アドレスが「https」で始まっているか
  • ページごとに、タイトルと説明文が設定されているか
  • アクセス解析と、Search Consoleの設定が済んでいるか

問い合わせフォームで、お客様の名前や連絡先を受け取る場合は、個人情報の利用目的を示す必要があります。個人情報保護委員会のFAQでは、ホームページの入力画面で連絡先を取得する場合は、原則として利用目的の明示が必要とされています。「お問い合わせへの回答のために利用します」といった目的を、フォームの近くに書き、プライバシーポリシーのページにもリンクしておきましょう。

公開後の運用

公開した日が、ホームページのスタートです。続けられる仕組みを、作る段階で決めておきましょう。

頻度やること担当の例
変更のたびに営業時間、休業日、料金、募集条件の変更を、ホームページとGoogleビジネスプロフィールの両方に反映する更新の担当者
月に1回お知らせや事例を追加する。問い合わせの件数と、きっかけを記録する更新の担当者
3か月に1回Search Consoleで検索された言葉を見て、タイトルや本文を直す担当者と、必要なら制作会社
年に1回ドメイン・サーバーの契約更新の確認、全ページの内容の見直し責任者

更新の担当者が1人だけだと、異動や退職で止まってしまいます。手順を簡単なメモに残し、2人以上が更新できるようにしておくと安心です。

公開後に問い合わせが来ないとき

公開してしばらくたっても問い合わせが来ない場合は、次の順に、原因を確かめてみましょう。いきなり作り直す前に、直せる点が見つかることが多くあります。

状況確かめること対策の例
そもそも見られていないSearch Consoleで、表示された回数とクリックされた回数を見る。公開から数週間たっているかタイトルと説明文を直す。Googleビジネスプロフィールを整える。名刺やチラシに、アドレスを載せる
見られているが、問い合わせがない見られているページと、問い合わせの入口の位置を見る問い合わせのボタンや電話番号を、どのページからも見つかる場所に置く。料金の目安や流れを追加する
問い合わせフォームが使われていない項目の数や、必須の項目、スマホでの入力のしやすさを見る項目を絞る。電話番号を目立たせる
問い合わせは来るが、内容が合わないどんな内容の問い合わせか、どのページから来たかを見る対応できる範囲、対応できないこと、対応エリアをはっきり書く
フォームから届いていない可能性実際に自分で送信して、通知が届くか、迷惑メールに入っていないかを見る通知先のアドレスを確認する。制作会社に相談する

公開直後は、お客様に直接「どうやって見つけてくれましたか」と聞いてみてください。検索なのか、地図なのか、紹介なのかが分かると、次に力を入れる場所が決まります。

作る前に、公開後の担当者を決める

ホームページは、作るより続ける方が大変です。「誰が、いつ、何を更新するか」を、制作の前に決めておきましょう。社内で続けるのが難しそうなら、更新や相談を頼める依頼先を選ぶことも、大事な判断基準になります。

よくある質問

山口県でホームページを作ると、いくらくらいかかりますか?

山口県内の制作費について、公的な統計や相場はありません。ページ数、デザイン、原稿・写真を任せるか、更新の仕組みを入れるかで、金額は大きく変わります。金額を聞く前に、条件のメモを作って2〜3社に見積もりを頼み、初期費用と3年間の継続費用を足した総額で比べてください。

地元の制作会社と、県外の会社のどちらがよいですか?

住所だけでは決められません。こちらの業種を理解してくれるか、公開後も相談できるか、費用の内訳を説明してくれるかで判断してください。写真撮影など現地での作業が多いなら、地元の会社が動きやすい場合があります。特定の業種に強い会社を探すなら、県外のオンライン対応の会社も候補になります。

ホームページの制作期間は、どれくらいですか?

ページ数や、原稿・写真の準備の進み具合、社内の確認にかかる時間で大きく変わるため、一律には言えません。公開したい時期を最初の相談で伝えて、逆算した日程を出してもらいましょう。補助金を使う場合は、交付決定のあとに発注するため、早くても2027年春以降の制作開始になります。

持続化補助金は、ホームページだけでも申請できますか?

できません。第20回公募の公募要領では、ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請することとされています。ウェブサイト関連費の補助金額には、30万円(税込)の上限もあります。

補助金は、申請すれば必ずもらえますか?

もらえるとは限りません。審査があり、採択されない場合があります。また、補助金は後払いで、いったん全額を自分で支払ったあとに、実績報告を経て受け取ります。補助金がなくても作る意味があるかを、先に考えておきましょう。

商工会と商工会議所のどちらに相談すればよいですか?

事業所のある場所によって決まります。山口県商工会連合会の案内では、商工会地域は旧町村部と美祢市・周南市の一部(都濃地区)、商工会議所地域は旧市部です。住所から調べられる、商工会検索サイトや商工会議所検索サイトで確認できます。

個人事業主や、一人で営業している場合も依頼できますか?

依頼できます。持続化補助金も、個人事業主(商工業者)が対象に含まれます。規模が小さい場合は、ページ数を絞った構成にして、Googleビジネスプロフィールと組み合わせて始める方法もあります。

今のホームページを作り直すときに、確認することは何ですか?

ドメインとサーバーの契約者と更新時期、管理画面のログイン情報、よく見られているページ、問い合わせの多いページ、残したい内容を確認してください。とくにドメインは、メールにも使っていることが多く、引き継ぎを間違えるとメールが届かなくなることがあります。

Googleビジネスプロフィールだけで足りますか?

店の場所や営業時間を知らせる目的なら、まず登録して整えることは大切です。ただし、サービスの詳しい説明、事例、採用情報、よくある質問などは、ホームページの方が詳しく載せられます。公式のヘルプには、ウェブサイトを必須とする記載はありません。両方を同じ内容に保つことが大切です。

SNSだけでは足りませんか?

SNSは新しい情報を届けるのに向いていますが、投稿が流れるため、会社の基本情報やサービスの詳しい説明を探しにくくなります。取引先や求職者が会社を確かめる場所として、ホームページを用意し、SNSからホームページにつなぐ形にしておくと安心です。

AIを使えば、制作費は安くなりますか?

文章や構成のたたき台を作る作業は速くなる場合があります。ただし、何を伝えるかを決めること、事実を確認すること、公開後に更新することは、AIを使っても人が行う必要があります。AIを使う制作会社に頼む場合は、内容の確認を誰が行うか、費用の内訳がどう変わるかを聞いてください。

比較サイトで、まとめて見積もりを頼んでも大丈夫ですか?

会社の候補を知るには便利です。ただし、入力した連絡先が、複数の会社に渡る場合があります。依頼する前に、個人情報の扱いと、連絡の来る会社の数を確認しましょう。条件のメモを先に作っておくと、やり取りが楽になります。

山口県外の会社でも、INTERCREATE JAPANに依頼できますか?

INTERCREATE JAPANは山口県を拠点にしていて、全国からオンラインで依頼を受けられます。山口県内であれば、対面での打ち合わせも可能です。お見積りは無料です。

家族や知人に頼んで作ってもらっても大丈夫ですか?

大丈夫です。ただし、関係が近いほど、条件の確認が曖昧になりがちです。作業の範囲、納期、費用、公開後の更新の頼み方、ドメインの名義、写真や文章の権利について、メールなどの文字で残しておきましょう。作った人が忙しくなったり、連絡が取れなくなったりした場合に備えて、ログイン情報は自社でも管理してください。

ホームページの保守だけ、別の会社に頼めますか?

頼める場合もありますが、作りによっては、別の会社が引き継げないことがあります。作成サービスで作ったホームページや、特殊な仕組みで作られたホームページは、引き継ぎを断られることもあります。保守だけを別に頼みたい場合は、依頼先の候補に、今のホームページの作りを伝えて、引き継げるかを確認してください。

スマホで見やすい作りは、必須ですか?

必須と考えてください。Googleは、検索の順位づけに、スマホ向けのクローラーで取得したモバイル版の内容を使っています。パソコンで見えている情報が、スマホでも同じように見えるか、公開前に実際のスマホで確かめましょう。

公開してから、検索に出るまでどれくらいかかりますか?

変更が検索結果に反映されるまでには、数時間から数か月かかることがあります。Googleは、数週間待ってから効果を確認することをすすめています。公開前後に、Search Consoleにサイトを登録しておくと、検索での表示の状況を確認できます。

お客様の写真や声を、ホームページに載せるときの注意はありますか?

お客様の顔が写る写真や、お客様の声、施工の事例は、必ず本人の許可を得てから載せてください。許可を書面やメールで残しておくと安心です。名前や住所は、本人が希望しない限り出さず、「市町名・年代・ご利用の内容」程度の表記にとどめると安全です。

まとめ

この記事のまとめ

  • 依頼先を探す前に、お客様のいる地名、増やしたいもの、公開後の更新担当者の3つを決める
  • 依頼先は、地元の制作会社・フリーランス・県外のオンライン対応・作成サービスなどがある。住所よりも、業種の理解と公開後の相談のしやすさで選ぶ
  • 山口県内の制作費に公的な相場はない。見積書の項目と、初期費用に3年分の継続費用を足した総額で比べる
  • 持続化補助金は、ウェブサイト関連費だけでは申請できず、交付決定の前の発注は対象外。第20回の受付は2026年11月5日から12月15日17時まで
  • 相談先として、商工会・商工会議所と、無料の山口県よろず支援拠点がある。県や市の制度は、年度ごとに最新の案内を確認する
  • 地元で見つけてもらうには、Googleビジネスプロフィールの正確な情報と、実際の事例にもとづく地名の書き方が大切。地名だけ変えたページは増やさない

ホームページは、作る前の決めごとと、公開後の続け方で結果が変わります。まずは、お客様のいる地名と、増やしたいものを書き出すところから始めてみてください。

INTERCREATE JAPANでは、山口県を拠点に、ホームページの制作から、公開後の更新・改修までをお手伝いしています。依頼先の候補の一つとして、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典