Codex

Codexの業務活用|できる仕事・部署別の使い方・導入の進め方を解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • 業務で使うときの、CodexとChatGPTの「Work」「Chat」の使い分け
  • 向いている仕事と、向いていない仕事
  • 部署・職種別の活用例と、そのまま使える依頼文の型
  • 繰り返す仕事の仕組み化(AGENTS.md・スキル・定期実行)
  • 始める前に決めること(プラン・使用量・権限・データの扱い)
  • 社内で使い始める順番と、効果の確かめ方
目次
  1. Codexの業務活用とは
  2. Codexでできること
  3. Chat・Work・Codexの使い分け
  4. Codexで非開発の仕事をしてもよい
  5. 向いている仕事・向いていない仕事
  6. 向いている仕事の条件
  7. 任せる仕事の洗い出し方
  8. 向いていない仕事
  9. 部署・職種別の活用例
  10. 経理・総務:数字の整理と確認
  11. 営業・企画:複数の表を1つにまとめる
  12. 情報システム・開発:コードの理解と見直し
  13. Web担当:サイトの更新と確認
  14. 資料づくり・調べものはWorkも検討する
  15. うまく任せるコツ・仕組み化
  16. 依頼文の型:目的・材料・形・守ること
  17. 依頼文の例
  18. 決まりごとはAGENTS.mdに書く
  19. 同じ手順はスキルにまとめる
  20. 定期的な作業は定期実行にする
  21. 長い作業は「終わりの条件」を決める
  22. 始める前の準備:プラン・使用量・権限
  23. プランを選ぶ
  24. 使用量はWorkと共有する
  25. 作業用のフォルダとGitを用意する
  26. 権限の設定
  27. 安全に使うための注意点
  28. 渡す情報の範囲を決める
  29. 学習に使われる設定を確認する
  30. 外部の情報に紛れた指示に注意する
  31. できあがりは人が確かめる
  32. 社内での導入の進め方
  33. 社内ルールに入れる項目
  34. 効果の確かめ方
  35. よくある質問
  36. まとめ

「Codexはエンジニアの道具だと聞くけれど、うちの業務で何に使えるのか」「ChatGPTの『Work』と何が違うのか」と迷っている方は多いのではないでしょうか。

Codex(コーデックス)は、OpenAIのAIに、パソコンの中のファイルの読み書きやコマンドの実行まで任せられる道具です。もともとはプログラムを書くための道具として知られていますが、CSVの整理、表の突き合わせ、社内の小さな道具づくり、サイトの更新など、パソコンの中のファイルを使う仕事にも使えます。

この記事では、業務で使うときのCodexとWorkの使い分け、向いている仕事、部署別の活用例と依頼文の型、プランと使用量、安全に使うための設定、社内での導入の進め方を順に解説します。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。なお、ここで紹介する活用例は、OpenAIが公式に案内している使い方と、そこから考えられる想定例です。導入した会社の実績や効果の数字ではありません。

Codexの業務活用とは

ノートPCで、AIに任せた作業の進み具合を確かめる会社員

はじめに、Codexを業務で使うとはどういうことかを整理します。ChatGPTのチャットとの違いと、ChatGPTの新しい使い方である「Work」との関係を押さえておくと、このあとの話が分かりやすくなります。

Codexでできること

ChatGPTのチャットでは、AIが答えを文章で返します。それをファイルに反映するのは人の役目でした。Codexでは、指定したフォルダの中のファイルを開き、書き換え、必要なら確認のためのコマンドも実行して、結果を返してくれます。人が間でコピーと貼り付けを繰り返す必要がありません。

業務に置き換えると、次のような仕事を任せられます。

  • バラバラの形式で書かれたCSVを、そろった形に整理する
  • 複数の表計算ファイルを突き合わせて、1つの表にまとめる
  • 社内で使う小さな集計ツールやスクリプトを作る
  • Webサイトの文言や表示を直す
  • 引き継いだプログラムが何をしているかを説明させる

使う場所は、ChatGPTのデスクトップアプリ(Mac・Windows・Linux)が基本です。そのほかに、ターミナルで使うCodex CLI、エディタの拡張機能、クラウドがあります。入口ごとの使い方は「Codexの使い方」の記事で解説しています。

Chat・Work・Codexの使い分け

2026年7月以降、ChatGPTのデスクトップアプリの中で、Chat・Work・Codexを切り替えて使う形になっています。公式の「Use ChatGPT」のページでは、次のように使い分けると説明されています。

ChatWorkCodex
こんなとき質問する、相談する、短い文章を下書きする成果物を決めて、確認できる形で受け取りたい開発の道具を使い、技術的な内容も見たい
公式が挙げる例質問、検索、アイデア出し、メッセージの下書き、選択肢の比較スライドの作成、ファイルの分析、報告書の下書き、計画づくりプログラムの修正、テストの実行、変更の確認、機能の実装
画面の見せ方会話の形式Gitやコマンドなどはあまり見せず、完成品を中心に見せる変更の差分やコマンドなど、技術的な中身も見せる

業務で使うときの基本は、質問や相談はChat、資料・表・スライドなどの成果物づくりはWork、プログラムやWebサイトのファイルを触る仕事はCodexという分け方です。

Codexで非開発の仕事をしてもよい

では、資料づくりや集計のような仕事は、Workだけで足りるのでしょうか。公式の「Get started with ChatGPT Work」には、Codexを非コーディングの仕事に使っていた場合は、Codexのままでも、Workを使ってもよいと書かれています。Workは、同じ基本の機能を、ふだんの仕事向けの画面で使えるようにしたものだと説明されています。

つまり、すでにCodexに慣れている人が、CSVの整理や資料の下書きをCodexで続けても問題ありません。一方、これから使い始める事務系の担当者には、画面がシンプルなWorkの方が合うことが多いでしょう。どちらを選んでも、プランに含まれる使用量は共通です。この点は、後の章であらためて説明します。

迷ったときの目安

成果物が「完成した資料・表」なら、Work。成果物が「変更されたプログラムやサイトのファイル」なら、Codex。仕事の途中で変更の中身まで自分で確かめたい人は、事務系の仕事でもCodexが合います。

あわせて読みたいCodexとChatGPTの違いは?Chat・Workとの使い分け、料金、選び方を解説OpenAIのCodexとChatGPTの違いを、2026年10月時点の公式情報でまとめました。Codexは別サービスではなくChatGPTのアカウントの中で使えること、Chat・Work・Codexの役割、使える場所、料金とプラン、会社で使うときの注意点、目的別の選び方を解説します。

向いている仕事・向いていない仕事

机の上で、付箋に書いた仕事を任せるものと自分でやるものに分ける担当者

Codexは、何でも任せられる道具ではありません。業務で使うときは、最初に「任せる仕事」を選ぶことが成果を左右します。

向いている仕事の条件

公式のWorkの案内では、次のような仕事に向いていると説明されています。Codexで事務系の仕事を任せるときにも、同じ考え方が使えます。

条件具体的には
複数のファイルや手順がある複数のCSVを開いて、突き合わせて、1つにまとめる
人がやると時間がかかる表記ゆれの修正、行数の多い表の整形、同じ形式の資料の作成
できあがりを人が確認できる表・ファイル・変更点など、中身を見て確かめられる形で返ってくる
繰り返し発生する毎月の集計、毎週の報告、定期的な見直し

逆に、「ちょっと聞きたい」「文章を少し直したい」だけなら、Chatで足ります。公式のWorkの案内でも、短い質問や短い書き直しにはChatを使うよう書かれています。作業用の道具を起動するほど大きな仕事ではないからです。

任せる仕事の洗い出し方

何を任せるか決められないときは、担当者に次の3つを聞いて、仕事を書き出してもらうと見つけやすくなります。

  • 毎月・毎週くり返している作業のうち、コピーや貼り付け、表記の修正に時間がかかっているものは何か
  • 手順はほぼ決まっていて、判断はあまり要らない作業は何か
  • できあがりを、元のデータと突き合わせて確かめられる作業は何か

書き出した仕事のうち、3つとも当てはまるものが、最初に試す候補です。

向いていない仕事

次のような仕事は、人が行うか、別の道具を使った方が確実です。

向いていない仕事理由代わりの方法
1円単位の正確さが必要な最終の計算集計のルールを読み違えると、間違った数字のまま表が仕上がる会計ソフトの数字や担当者の検算と突き合わせてから使う
取り消せない操作(送信・発注・公開・削除)間違えたときの影響が大きい下書きや準備までを任せ、実行は人が行う
顧客名簿や認証情報など、渡してはいけない情報を含む作業渡した情報が、作業の中で扱われる渡してよい情報だけを取り出した作業用のフォルダで行う
責任の所在が重い判断(法務・財務・医療など)公式も、専門家の確認が必要だと案内している下調べや整理に使い、判断は専門家と人が行う
数秒で答えが欲しいやりとり作業を段階的に進めるため、軽い質問には重いChatで質問する

「間違っていたら、すぐ気づけるか」で選ぶ

最初に任せる仕事は、できあがりを見れば合っているかどうかが分かるものにします。行数の合計や、元のファイルとの違いなど、確かめる基準がはっきりしている仕事です。確かめにくい仕事は、慣れてから任せても遅くありません。

部署・職種別の活用例

経理・営業・情報システムの担当者が、それぞれのPCで作業している様子

ここでは、部署・職種ごとにCodexで任せられる仕事を紹介します。表の「根拠」の欄は、OpenAIが公式のユースケースとして案内しているものか、それを応用した想定例かを示しています。

部署・職種任せる仕事の例根拠
経理予算と実績を突き合わせて、差の大きい項目に印を付ける公式のユースケース
経理・総務書き出したCSVの日付や金額の表記をそろえ、きれいなコピーを作る公式のユースケース
営業・営業企画複数のシステムから出した表を、顧客コードでつなげて1つの集計表にする公式のユースケース
総務改定前と改定後の社内文書を読み比べて、変わった箇所を一覧にする想定例
情報システム引き継いだプログラムの構造を説明させ、読むべきファイルを教えてもらう公式のユースケース
開発・Web担当GitHubのプルリクエストを自動で見直させ、問題点を指摘させる公式のユースケース
Web担当会社サイトの営業時間やお知らせの文言を、決められたページだけ直す想定例

経理・総務:数字の整理と確認

経理や総務で多いのが、システムから書き出したCSVを整える作業です。日付の書き方が混ざっている、金額に記号やカンマが入っている、同じ取引先が別の表記で入っているといった状態を、人の手で直すと時間がかかります。

公式のユースケースには、汚れたCSVや表計算ファイルを渡し、元のファイルは変えずに、きれいなコピーを作ってもらう使い方が載っています。依頼に「何を直してほしいか」「元のファイルは変えない」「変更・削除した行と、直せなかった行を短いメモにまとめる」と書く形です。メモがあるので、任せたあとに確認する場所が分かります。

予算と実績の確認も、公式のユースケースにあります。予算表・実績データ・締めの注記を渡して、実績を予算の項目に対応づけ、差額と差の割合を数式で出し、うまく対応づけられない項目は無理に合わせず印を付けるよう依頼します。収益は予算より多ければ良い差、費用は予算より多ければ悪い差、という見方も指示に入れておく例が示されています。

実際の流れは、たとえば次のようになります。ここでは、毎月の請求データのCSVを整理する場合を想定しています。

  1. 作業用のフォルダを作る「請求データ_整理用」のようなフォルダを新しく作り、対象のCSVだけをコピーします。
  2. 依頼を書いて送る直してほしい点と、元のファイルは変えないことを書きます。
  3. メモを読む変更した行、削除した行、直せなかった行のメモを先に読み、判断が必要な行を確認します。
  4. 数字を突き合わせる行数や金額の合計を元のCSVと比べ、食い違いがないかを確かめます。
  5. 本番に使う問題がなければ、整理したコピーを会計ソフトや集計に取り込みます。うまくいった依頼文は保存しておきます。

人が行うのは、フォルダの準備、依頼、メモの確認、数字の突き合わせです。手で直す時間が、確認する時間に変わります。

営業・企画:複数の表を1つにまとめる

営業管理の表、受注の一覧、目標の表など、別々のファイルを1つの集計表にまとめる仕事も、Codexが得意とする作業です。公式のユースケースでは、結合に使うキー(顧客コードなど)、計算したい指標、目標との比較のルールを伝えて、更新しやすい1つの集計ファイルを作ってもらう例が紹介されています。

ここで大事なのは、結合キーを勝手に作らせないことです。公式の例でも、「結合キーを作り出さない」「食い違う記録を黙ってまとめない」「元のファイルを残す」「うまくつながらなかった記録は確認用の欄に出す」と指示に入れています。つながらない記録が一覧で出てくるので、人が判断できます。

情報システム・開発:コードの理解と見直し

社内システムを引き継いだ人や、外注先が作ったプログラムを理解したい人には、コードの説明が役に立ちます。公式のユースケースでは、システムのある部分について「どのファイルが何を担当しているか」「データの確認はどこで行っているか」「変更前に気をつける点」「次に読むべきファイル」を説明させる依頼文が示されています。変更をかける前に、全体像をつかむための使い方です。

GitHubを使っているチームでは、プルリクエスト(変更の取り込み依頼)の見直しにも使えます。公式のユースケースでは、リポジトリでCodexのコードレビューを有効にすると、プルリクエストのコメントに「@codex review」と書くだけで見直しが始まります。見つかった問題には「@codex fix it」と返すと、修正のための新しい作業が始まり、プルリクエストが更新されます。見直しの観点は、AGENTS.mdの「Code Review Rules」に書いておけます。料金ページでは、自動コードレビューはPlus以上のクラウド機能として案内されています。

Web担当:サイトの更新と確認

会社サイトの文言や営業時間の変更も、Codexに任せやすい仕事です。変えるページと変えない部分を指定し、変更点を差分(変更前と変更後の違い)で確認する流れにすると、意図しない変更に気づけます。依頼文には、「ほかのページは変えない」「変更後に表示を確かめる」「公開はしない」と入れておきます。

制作会社に毎回依頼していた小さな修正を社内で行えるようになる場合もありますが、公開前の確認は必ず人が行ってください。公開してよいかどうかの判断までは、Codexに任せません。

資料づくり・調べものはWorkも検討する

スライドや報告書の下書き、調べものをまとめる作業は、Codexでも頼めますが、ChatGPTのWorkの方が画面が分かりやすく、完成品を中心に返してくれます。公式のWorkの案内では、スライドの作成、比較表の作成、定期的な報告の3つが最初に試す仕事として紹介されています。Codexでの開発の仕事と、Workでの資料づくりを、同じアプリの中で切り替えて使えます。

うまく任せるコツ・仕組み化

ホワイトボードに依頼の要点を書き出して整理する担当者

同じ仕事を任せても、頼み方によって結果は大きく変わります。公式のプロンプトの案内をもとに、頼み方の型と、繰り返す仕事の仕組み化の方法をまとめます。

依頼文の型:目的・材料・形・守ること

OpenAIのガイドでは、結果に影響する情報を、次の4つのうち必要なものだけ入れるようすすめています。全部を毎回書く必要はありません。

要素書くこと業務での書き方の例
目的何をしてほしいか9月分の売上CSVを、店舗ごとの月次の表にまとめたい
材料使ってほしいファイルや情報「売上」フォルダの店舗別CSV、前月の集計表
形どんな形で返してほしいかExcelで、合計と前月比は数式にする。確認メモも別に
守ること変えてはいけないこと、確認してほしいこと元のCSVは変えない。判断に迷う行は、直さずに一覧にする

公式のガイドは、手順を細かく指示するより、欲しい結果を先に伝えることをすすめています。進め方の細かい指示は、手順そのものが重要なときだけで十分です。また、守ることは、結果が使えなくなる要素や、他の人に影響する操作に絞って書くよう案内されています。

依頼文の例

型を使うと、次のような依頼文になります。フォルダ名や条件は、自社に合わせて書き換えてください。

経理:CSVの整理

「請求データ」フォルダの2026年9月のCSVを整理してください。
・日付の書き方を「2026-09-01」の形にそろえる
・金額のカンマと「円」を取り除き、空欄は空欄のままにする
・同じ取引先の表記ゆれ(株式会社の位置など)を1つにそろえる
・元のCSVは変えず、整理したコピーを新しいファイルで保存する
・変更した行、削除した行、直せなかった行を、短いメモにまとめる

営業企画:表の統合

「営業データ」フォルダの「顧客一覧」「受注一覧」「目標」の3つのExcelを、顧客コードでつなげて1つの集計表にしてください。
・顧客ごとの受注額と、目標との差を出す
・つながらなかった顧客コードは、別の「要確認」シートに出す
・結合キーを作ったり、食い違う記録を黙ってまとめたりしない
・元のファイルは変えない
・使った前提と、更新するときの手順も書く

情報システム:引き継いだプログラムの理解

このフォルダの在庫管理プログラムについて、注文データが取り込まれてから画面に表示されるまでの流れを説明してください。
・どのファイルが何を担当しているか
・データの確認をどこで行っているか
・変更するときに気をつける点
・最後に、次に読むべきファイルを挙げる
ファイルは変更せず、説明だけをお願いします。

決まりごとはAGENTS.mdに書く

「回答は日本語で」「このフォルダは触らない」といった毎回伝える決まりごとは、AGENTS.mdというファイルに書いておきます。Codexは作業を始める前にこのファイルを読みます。ホームの「.codex」フォルダに置くと全体の決まりごとになり、プロジェクトのフォルダに置くとそのプロジェクトだけの決まりごとになります。下の階層に置いたファイルは、その範囲の決まりごとを上書きします。

読み込まれる量には上限があり、初期設定では合計32KiBまでです。長い説明より、短い箇条書きの方が向いています。書き方は「Codexのagents.md」の記事で詳しく解説しています。

業務用のAGENTS.mdの例

・回答と説明は日本語で書く
・作業を始める前に、何を変更するかを一覧で示す
・「顧客名簿」フォルダは読まない、変えない
・元のファイルは上書きせず、別名で保存する
・数字を扱うときは、合計と件数を元のデータと照らし合わせて報告する
・送信・公開・削除は、実行せずに確認を待つ

あわせて読みたいCodex AGENTS.mdとは?書き方・置き場所・読み込まれる順番を解説CodexのAGENTS.mdは、毎回守ってほしいルールを書いておく指示書のファイルです。置き場所と読み込まれる順番、/initでの作り方、書く内容、GitHubのレビュー基準、効かないときの確認方法までを、2026年10月時点の公式情報で解説します。

同じ手順はスキルにまとめる

毎月同じ手順で行う仕事は、スキルにまとめると便利です。スキルは、作業の手順や出力の形式をひとまとめにしたものです。公式の案内では、週次の報告、会議後のまとめなど、手順と形式を一定にしたい仕事から作り始めるようすすめています。Codexでは「$skill-creator」と入力して、やりたい仕事の流れを説明すると、スキルの下書きを作ってくれます。作ったスキルは「$」を付けて呼び出せます。

さらに、プラグインを使うと、スキルとあわせて外部のツール(Google Drive、SharePoint、Slackなど)につなぐこともできます。使えるプラグインは、プランと組織の設定で変わります。

定期的な作業は定期実行にする

毎週月曜に同じ集計をしたい、といった仕事は、定期実行(Scheduled tasks)として登録できます。公式の案内で、押さえておきたい点は次のとおりです。

  • デスクトップアプリで、手元のフォルダのファイルを使う定期実行は、パソコンの電源とアプリを入れたままにしておく
  • Webで作る定期実行は、パソコンの中のフォルダを直接使えない。アップロードしたファイルや、つないだツールを使う
  • 登録の前に、ふつうの会話で依頼文を試す
  • 登録後も、最初の数回の結果を見て、依頼文や間隔を調整する

Codex CLIとエディタ拡張には、定期実行を管理する画面がありません。作成と管理は、WebかデスクトップアプリのScheduledで行います。

長い作業は「終わりの条件」を決める

何段階もかかる作業は、公式のガイドでも、成果、守る条件、完成の基準をはっきり伝えるようすすめられています。デスクトップアプリやCLIでは「/goal」で目標を設定でき、進み具合の表示から一時停止や書き換えもできます。関係する作業は同じ会話の中で続けると、それまでの流れを使って次の手順を選べます。

始める前の準備:プラン・使用量・権限

経営者と担当者が、プランの料金表を見ながら相談している

業務で使う前に、プラン、使用量、権限の3つを確認しておきましょう。後から変えにくいのは、特にプランと権限の設計です。

プランを選ぶ

Codexは、ChatGPTのプランに含まれています。公式の料金ページに載っている、ドル建て・税抜の価格を表にまとめます。

プラン料金業務での位置づけ
Free・Go0ドル・月8ドルデスクトップアプリでGPT-6 Luna(順次提供)。まず触ってみる段階
Plus月20ドルWeb・CLI・IDE拡張・iOSで使える。自動コードレビューやSlack連携などのクラウド機能も
Pro月100・200・500ドルPlusの内容に加えて、より多い使用量。毎日たくさん任せる個人向け
Business1人月20ドル(2人以上・年払い)、月払いは25ドル会社の共有の作業場。SAML SSOとMFA、業務データは既定で学習に使われない
Enterprise・Edu営業窓口に問い合わせSCIM・EKM・RBAC、監査ログ、データの保持・所在地の設定など
APIキーAPI料金で従量課金CLI・SDK・IDE拡張で使える。クラウドの機能は使えない。自動処理向け

会社の業務データを扱うなら、個人向けのPlusやProを各自で契約するのではなく、管理機能のあるBusiness以上をおすすめします。個人プランのままだと、誰がどのデータを扱っているかを会社として把握できません。公式の料金ページでは、Businessは業務データを既定で学習に使わないと案内されています。

あわせて読みたいCodexの料金を解説|プラン別の価格・使用量の上限・クレジット・API料金【2026年10月】OpenAIのCodexの料金を、2026年10月時点の公式情報でまとめました。Free・Go・Plus・Pro・Business・Enterpriseの価格と違い、5時間あたりの使用量の目安、上限に達したときのクレジット、APIキーで使う場合の料金、モデルごとのコスト、プランの選び方まで解説します。

使用量はWorkと共有する

公式の料金ページには、ChatGPTのWorkとCodexは使用量を共有すると書かれています。どちらかでたくさん使うと、もう一方で使える量も減ります。事務系の担当者がWorkを使い、開発担当がCodexを使う会社では、人ごとの使用量だけでなく、プラン全体の使い方も見ておく必要があります。

使用量は、モデル、タスクの大きさと複雑さ、ローカルかクラウドかで変わります。料金ページには、PlusとBusinessの標準席で、5時間あたりのローカルメッセージ数の目安が載っています。

モデル5時間あたりの目安(Plus・標準のBusiness)どんな場面で使うか
GPT-6.1 Sol15〜160通複雑な作業向けのおすすめ
GPT-6 Luna350〜3,000通決まった作業を速く進めたいとき

これは固定の上限ではなく、見積もりの目安です。ProのプランにはいまのところPlusのような5時間の上限はありませんが、週ごとの上限はあります。実際の残りと、リセットの時刻は、使用量の画面で確認できます。CLIでは「/status」でも見られます。公式は、1〜2週間に一度は使用量の画面を見て、自分のペースを把握するようすすめています。

上限に達したら、リセットを待つ、上のプランに変える、PlusとProならクレジットを追加で買う、のいずれかです。作業の途中で上限に達した場合でも、その回の作業は続けられるよう配慮されていると、料金ページに書かれています。

作業用のフォルダとGitを用意する

Codexは、渡したフォルダの中のファイルを読み書きします。最初は、作業用に新しいフォルダを作り、必要なファイルだけをコピーして渡すのが安全です。本番のファイルをいきなり渡すと、思わぬ変更があったときに戻すのが大変です。

プログラムやサイトのファイルを扱う場合は、Gitで変更の記録を残しておくと、変更前の状態に戻せます。公式の案内でも、作業の前にGitの状態をきれいにしてから任せ、こまめに記録して、小さな単位で戻せるようにすることがすすめられています。Codexは、起動したフォルダがGitで管理されているかを検出し、管理されているフォルダでは作業フォルダ内の読み書きを自動で進める設定を、管理されていないフォルダでは読み取り専用の設定を、それぞれおすすめとして示します。

権限の設定

Codexがどこまで確認なしに動くかは、権限で決まります。公式の「Permissions」のページでは、ふだんの作業は「Ask for approval」から始めるよう案内されています。このモードでは、現在の作業フォルダの中で作業を進め、その外に出るときは確認を求めます。

権限には、サンドボックスと承認の2つの仕組みがあります。サンドボックスは「どのファイルやネットワークに触れられるか」を決め、承認は「いつ人に確認するか」を決めます。承認を自動で見直させる「Approve for me」を選んでも、サンドボックスの範囲は広がりません。選べるモードは、アプリのバージョンや、会社の管理者の要件によって制限されることがあります。

また、標準の設定では、コマンドからのネットワーク接続はオフです。ネットワークが必要な作業では、Codexが確認を求めます。外部のWebサイトの内容を読みに行く作業を任せるときは、次の章の注意点も確認してください。

安全に使うための注意点

盾と鍵のアイコンの横で、確認画面の内容をチェックする会社員

Codexは実際にファイルを書き換え、コマンドを実行します。チャットより、起きたことの影響が大きくなります。業務で使う前に、次の4点を決めておきましょう。

渡す情報の範囲を決める

Codexが読み書きできるのは、指定したフォルダの中です。顧客名簿、従業員の個人情報、認証情報(パスワードやAPIキー)が入ったフォルダは、作業の対象にしないのが基本です。作業用のフォルダを新しく作り、必要なファイルだけをコピーして渡すと、うっかり渡してしまう事故を防げます。

フォルダの名前も、何のための作業用かが分かるようにしておくと、あとで整理しやすくなります。作業が終わったら、コピーしたファイルを残すかどうかも、あらかじめ決めておきましょう。

学習に使われる設定を確認する

入力した内容が、AIの学習に使われるかどうかは、プランによって異なります。OpenAIのヘルプでは、個人プランでは「Improve the model for everyone」の設定が、Codexのタスクにも適用されると案内されています。設定はChatGPTのデータコントロールで変えられます。一方、Business・Enterprise・Edu・APIの業務データは、既定では学習に使われないと説明されています。

個人プランで業務のデータを扱う場合は、この設定を確認してから使いましょう。会社として使うなら、Business以上のプランにする方が確実です。詳しい手順は「Codexに学習させない設定」の記事で解説しています。

あわせて読みたいCodexに学習させない設定|手順・プラン別のデータの扱い・会社での対策Codexに入力した内容をOpenAIのAI学習に使わせない設定を、手順つきで解説します。ChatGPTの設定とプライバシーポータル、Codex独自の「Include environments」、オフでも使われるケース、保存期間、手元に残るデータ、Business以上とAPIの扱い、会社での対策まで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

外部の情報に紛れた指示に注意する

Webページや、社外から受け取ったファイルの中に、AIへの指示が紛れ込んでいることがあります。これをプロンプトインジェクションといいます。公式の案内では、Web検索の結果は信用できない情報として扱うよう書かれています。標準では、Web検索はOpenAIが管理する検索結果のキャッシュを使い、ネットワークへの接続はオフになっています。

ネットワークの接続を許可したり、Web検索を最新のページの取得に切り替えたりするときは、慎重に判断してください。社外から届いたファイルを読ませる作業は、権限を「Ask for approval」のままにして、内容を確認しながら進めます。

できあがりは人が確かめる

Codexが作った表や文書は、そのまま使う前に確認します。公式の「Use ChatGPT」のページでも、重要な数字、名前、日付、主張を確かめ、元のファイルと突き合わせるよう案内されています。確認する点の例を挙げます。

  • 合計や件数が、元のデータ(システムの画面や元のファイル)と合っているか
  • 対象のファイルが、すべて使われているか
  • 日付や金額の単位(税込か税抜か、千円単位か)が意図どおりか
  • 社名・人名・商品名が正しいか
  • 元のファイルが上書きされていないか
  • 変更の差分に、頼んでいない箇所が含まれていないか

確認の際は、Codex自身に「どの情報を使いましたか」「どんな前提を置きましたか」「アクセスできなかった情報はありますか」と聞くのも有効です。公式のガイドでも、できなかった部分は、推測で埋めずに明示させるようすすめられています。

「Full access」は、ふだんのパソコンで使わない

確認をすべて省く設定にすると、Codexが作業フォルダの外にも手を出せるようになります。公式の案内でも、使うときは十分に注意するよう書かれています。業務のパソコンでは使わず、使うなら、壊れても困らない隔離された環境に限りましょう。

社内での導入の進め方

小さな会議室で、担当者が導入の手順をノートPCの画面に表示して確認している

会社でCodexを使い始めるときは、全社に一度に広げるのではなく、小さく試して、確かめながら広げる進め方が失敗を防ぎます。公式の組織向けの案内でも、導入は試行で実際の使用量と成果を見て判断するようすすめられています。

  1. 任せる仕事を2〜3個選ぶ失敗しても影響が小さく、できあがりを確かめやすい仕事を選びます。CSVの整理、表の突き合わせ、社内文書の読み比べなどが候補です。
  2. 少人数のプランで始める1〜2人分のBusinessを契約します。業務のデータを個人のプランで扱うのは避けます。
  3. ルールを決める渡してよい情報、使ってよい権限、人が確認する操作を、社内のルールとAGENTS.mdの両方に書きます。
  4. 実際の仕事で試す2〜4週間ほど、決めた仕事だけをCodexで行います。うまくいった依頼文は、スキルやAGENTS.mdに残します。
  5. 結果を振り返って広げるかかった時間、やり直しの回数、確認の手間、使用量を記録し、効果があった仕事から他の部署に広げます。

社内ルールに入れる項目

使う人によって扱いがばらばらにならないよう、次のような項目を先に決めておきます。

項目決めること例
渡してよい情報Codexに渡してよいデータの範囲社内の集計データは可。顧客の個人情報・認証情報は不可
使うプラン会社として契約するプランと、個人契約の扱い業務はBusinessのみ。個人プランでの業務利用は不可
権限使ってよい権限モード「Ask for approval」まで。Full accessは不可
確認する操作人が確認してから行う操作外部への送信、公開、削除、本番データの書き換え
成果物の確認誰が、どこを確かめるか数字は元のデータと突き合わせる。社外に出す資料は担当者が確認
つなぐツール使ってよいプラグイン・MCPの範囲Google DriveとSlackのみ。それ以外は申請制

効果の確かめ方

導入の効果は、感覚ではなく、記録で確かめます。公式の組織向けの案内でも、使用量と、仕事の成果を測れる指標で判断するようすすめられています。次のような項目を、試す前と後で比べるとよいでしょう。

  • その仕事にかかった時間(作業と確認の合計)
  • やり直しの回数
  • 確認で見つかった間違いの数
  • 使用量と、上限に達した回数

確認の手間が大きくて、結果として時間が減らない仕事もあります。その場合は、任せる範囲を変えるか、その仕事は人が行う方針にします。効果が出た仕事だけを広げるのが、無駄な使用量と手戻りを減らす近道です。

よくある質問

プログラミングができない事務担当者でも使えますか?

デスクトップアプリなら、フォルダを選んで、やりたいことを書くだけで使えます。ただし、できあがりを確認する場面はあるので、最初は「元のファイルは変えない」「まずコピーで試す」と伝え、失敗しても困らない仕事から始めてください。資料づくりが中心なら、ChatGPTのWorkの方が画面が分かりやすいでしょう。

CodexとWorkは、どちらを使えばよいですか?

質問や相談はChat、資料・表・スライドなどの成果物はWork、プログラムやサイトのファイルを触る仕事はCodexが向いています。非開発の仕事は、Codexのままでも、Workを使ってもよいと公式は案内しています。使用量はどちらも共通です。

無料プランでも業務に使えますか?

FreeとGoでも、デスクトップアプリでGPT-6 Lunaを使えると料金ページに書かれています(順次提供)。ただ、CLIやエディタ拡張、クラウド機能はPlus以上です。会社の業務データを扱うなら、管理機能のあるBusiness以上を検討してください。

会社のデータをCodexに渡すと、学習に使われますか?

個人プランでは「Improve the model for everyone」の設定がCodexにも適用されると、OpenAIのヘルプで案内されています。Business・Enterprise・Edu・APIの業務データは、既定では学習に使われないと説明されています。使う前に、契約しているプランと設定を確認してください。

パソコンを閉じても作業は続きますか?

LocalやWorktreeで、自分のパソコンの上で動かしている作業は、パソコンを閉じたりスリープさせたりすると止まります。パソコンを閉じても進めたい作業は、Cloudで動かします。手元のファイルを使う定期実行は、パソコンとアプリを動かしたままにする必要があります。

使用量の上限に達したらどうなりますか?

リセットを待つか、上のプランに変えるか、PlusとProならクレジットを追加で購入して続けます。作業の途中で上限に達した場合は、その回の作業は続けられるよう配慮されていると、料金ページに書かれています。残りの量は、使用量の画面かCLIの「/status」で確認できます。

Local・Worktree・Cloudは、どう選べばよいですか?

Localは、いまのフォルダで直接作業します。Worktreeは、Gitの仕組みで作業用のコピーを作り、元のフォルダに影響を与えずに作業します。Cloudは、公開した環境を使って、OpenAIのクラウドで動かします。パソコンの中のファイルは自動では引き継がれません。事務系の仕事は、作業用のフォルダを作ってLocalで動かすのが分かりやすいでしょう。パソコンを閉じても進めたい作業は、Cloudを選びます。

社内の複数人で、同じ設定やルールを使えますか?

決まりごとは、プロジェクトのフォルダに置いたAGENTS.mdで共有できます。作業手順はスキルにまとめて共有する方法もあります。会社全体の設定の強制や、使える権限の制限は、Enterpriseなどの管理機能で行います。使える管理機能はプランで変わるので、契約前に確認してください。

Codexの作業内容を、同僚に見せられますか?

Macのデスクトップアプリでは、Codexの会話の読み取り専用のスナップショットを作り、リンクで共有できます。個人アカウントではリンクを知っている人なら誰でも開け、ワークスペースのアカウントでは、そのワークスペースのメンバーに限られます。共有する前に、含まれる内容を確認してください。ワークスペースの管理者は、共有リンクをオフにできます。

日本語で指示しても大丈夫ですか?

日本語での依頼について、公式のドキュメントで対応を明記したページは確認できませんでした。まず短い作業を日本語で頼み、返答や進め方に問題がないかを確かめてください。説明や報告を日本語で受け取りたいときは、AGENTS.mdに「回答と説明は日本語で書く」と書いておく方法があります。

古い記事にあるGPT-5.5は、まだ使えますか?

ChatGPTでサインインしたCodexでは、2026年10月14日にGPT-5.5が使えなくなりました。PlusからEnterpriseまではGPT-6.1 Sol、FreeとGoはGPT-6 Lunaへの切り替えが案内されています。設定や定期実行に古いモデル名が残っていないか確認してください。APIキーで使う場合は影響を受けません。

まとめ

この記事のまとめ

  • Codexは、ファイルの読み書きやコマンドの実行まで任せられる道具で、CSVの整理・表の統合・サイトの更新・コードの理解など、パソコンの中のファイルを使う仕事に向いている
  • 質問や相談はChat、資料・表の成果物はWork、プログラムやサイトのファイルはCodexで使い分ける。非開発の仕事は、Codexのままでも、Workでもよい
  • 最初に任せるのは、できあがりを見て確かめられる仕事。取り消せない操作は、人が実行する
  • 依頼は「目的・材料・形・守ること」で書き、決まりごとはAGENTS.md、繰り返す手順はスキルや定期実行にまとめる
  • WorkとCodexは使用量を共有する。会社で使うなら、管理機能のあるBusiness以上を選び、権限は「Ask for approval」から始める
  • 導入は少人数で試し、時間・やり直し・確認の手間を記録して、効果が出た仕事から広げる

Codexの業務活用は、任せる仕事と社内のルールが決まって、はじめて安定して使えるようになります。まずは失敗しても困らない小さな仕事で試し、結果を見ながら範囲を広げていくのがおすすめです。

INTERCREATE JAPANでは、Codexの導入から、AGENTS.mdやスキルの整備、社内で使うためのルールづくり、社内ツールの開発までをお手伝いしています。自社でどの仕事から始めればよいか迷ったときは、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典