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SEO外注の判断基準と依頼先の選び方|準備・質問・危ない業者の見分け方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.18

この記事でわかること

  • SEOを外注するか、内製するか、一部だけ外に出すかの判断基準
  • SEO会社・記事作成代行・制作会社・フリーランスなど外注先ごとの向き不向き
  • 依頼前に用意するもの(Search Console・アナリティクスの権限と資料)
  • 問い合わせで聞く質問と、良い答え・注意する答え
  • Googleの説明に沿った危ない業者の見分け方
  • 契約と毎月の報告で確かめること
目次
  1. 外注するか、内製するかの判断基準
  2. 全部か、ゼロかで考えない
  3. 作業ごとに分けて考える
  4. 判断のための5つの質問
  5. 内製・一部外注・全面外注の目安
  6. 今は外注しない方がよい場面
  7. 内製するなら、毎月の流れを決める
  8. 外注しても社内に残す仕事
  9. 外注先の種類ごとの向き不向き
  10. 今の制作会社にSEOも頼むとき
  11. 組み合わせるときの注意
  12. 外注先の候補の探し方
  13. 記事の外注は「どの工程を任せるか」で選ぶ
  14. 依頼前に用意するもの
  15. アカウントは自社の名義で持つ
  16. Search Consoleでユーザーを追加する手順
  17. 渡さない方がよいもの
  18. 事業の資料をまとめる
  19. 依頼の内容を1枚にまとめる
  20. 問い合わせで聞く質問
  21. Googleの質問に加えて聞きたいこと
  22. 今のサイトを見てもらって答えを比べる
  23. 提案を並べて比べる表
  24. 危ない業者の見分け方
  25. 営業の電話やメールが来たら
  26. AI検索対策の提案も、Googleの説明と照らす
  27. 見積もりの金額だけで判断しない
  28. スパムポリシーに触れる手法を知っておく
  29. サイトに手を入れる業者には、変更の説明を求める
  30. 契約の前に決めておくこと
  31. 成果物とアカウントの扱いを特に確かめる
  32. 契約書で意味を確かめたい言葉
  33. 最初の3か月の約束を決める
  34. 契約したら最初に共有すること
  35. 解約するときの手順
  36. 毎月の報告で確かめること
  37. 良い報告書に入っているもの
  38. 自分で確かめる5つのこと
  39. AI検索の報告は何を見るか
  40. 数字が下がったときの確かめ方
  41. 毎月の打ち合わせで聞く3つの質問
  42. 3か月・6か月・12か月の見直し
  43. よくある質問
  44. まとめ

社内にSEOが分かる人がいないので外に頼みたい。
でも、どこに頼めばいいのか、そもそも外注すべきなのかが分からない。
「御社のサイトは検索エンジンに登録されていません」という営業メールが届いて、不安になった。
SEOの外注を考えている担当者の多くは、こうした状況にいるのではないでしょうか。

SEOの外注で失敗する原因の多くは、業者の腕よりも、頼む側の準備不足にあります。
何を任せて何を社内に残すかを決めないまま頼むと、作業の中身が見えず、成果が出たのかどうかも判断できません。

この記事では、外注するかどうかの判断基準、外注先の種類ごとの向き不向き、依頼前に用意するもの、問い合わせで聞く質問、Googleの公式の説明に沿った危ない業者の見分け方、契約と毎月の報告で確かめることまでを、順に解説します。
内容は2026年10月時点で確認した情報をもとにしています。

外注するか、内製するかの判断基準

担当者がホワイトボードにSEOの作業を書き出し、社内でやるものと外に頼むものに線を引いて分けている

最初に、Google自身が外注についてどう説明しているかを押さえておきます。
Googleの「SEOスターターガイド」は、急いでいる人や細かいことに関心がない人には、専門家の採用を検討するよう勧めています。
一方で「SEO業者の利用を検討する」では、小規模な地域のビジネスは自分でできることが多いとして、まずスターターガイドから始めるよう勧めています。

つまり、SEOは外注しなければできないものではありません。
外注するかどうかは、社内に使える時間と人がいるか、急ぐ理由があるかで決めるものです。

全部か、ゼロかで考えない

リンクアンドパートナーズが2024年2月に企業でSEOに携わる507人に行った調査では、全面的に代行サービスに任せている人は6.9%でした。
最も多かったのは、社内で進めながら専門家の助言を受ける形で51.5%、すべて社内で完結している人は41.6%でした。

多くの会社は、全部を外に出すのではなく、足りない部分だけを外に頼んでいます。
判断するときは「SEOを外注するか」ではなく、「SEOの作業のうち、どれを外に出すか」と考えると決めやすくなります。

同じ調査では、代行サービスにかけている月額も聞いています。
全体では「30万〜50万円未満」が42.9%で最も多く、「10万〜30万円未満」が35.1%でした。
社内で進めながら助言を受ける形の人に限ると「30万〜50万円未満」が45.2%、全面的に任せている人では「10万〜30万円未満」が42.9%で最も多くなっていました。
全部を任せる方が必ず高くなるわけではなく、何を頼むかで金額が決まることが分かります。

作業ごとに分けて考える

SEOの作業を分けると、社内に残した方がよいものと、外に出しやすいものがはっきりします。

作業社内に向く理由外注に向く理由おすすめ
狙う言葉と方針を決める自社の売りたいサービスと客を知っている検索数や競合の調べ方を知っている外の調査をもとに、社内で決める
サイトの技術の問題を直す管理画面を触れる人がいれば簡単な修正はできるサーバーやひな形の修正には専門の知識が要る診断は外、簡単な修正は社内
記事の構成をつくる読む人の困りごとを知っている上位のページの調べ方、見出しの組み方を知っている外注しやすい
記事を書く事例や手順など、自社にしかない話が書ける文章を書く時間と技術がある取材を受けて外が書く、または社内が書いて外が直す
事実を確かめる自社の料金・サービス・事例が正しいかは社内しか分からない公的な制度や一般的な情報は調べられる最終確認は社内
数字を見て改善を決める問い合わせの中身や受注の状況を知っているSearch Consoleなどの見方に慣れている外が報告し、社内で判断する

表の右端を見ると分かるとおり、事業の判断と事実の最終確認は、どの形で外注しても社内に残ります。
ここを手放すと、業者が自社のサービスを誤って書いても気づけません。

判断のための5つの質問

次の5つに答えると、自社に合う外注の範囲が見えてきます。

  1. 月に何時間、SEOに使えるか担当者が月に10時間も取れないなら、手を動かす作業は外に出す必要があります。20時間以上取れるなら、記事の執筆や簡単な修正を社内でこなせます。
  2. サイトの管理画面を触れる人がいるかWordPressなどで、タイトルや見出しを自分で直せる人がいれば、内部の修正の多くは社内でできます。いなければ、修正の作業まで含めて頼む必要があります。
  3. 事例や数字を出せる人がいるか営業や現場の担当者に、月1時間ほど取材の時間をもらえるなら、外注でも自社らしい記事が作れます。出せないなら、誰が書いても他社と同じような記事になります。
  4. 急ぐ理由があるかサイトのリニューアルや新サービスの開始が決まっているなら、外の力を借りて設計を早く固める価値があります。Googleも、サイトの作り直しや新しいサイトの立ち上げのときを、業者に頼むのに適した時期として挙げています。
  5. 年間でいくら使えるか月額だけでなく、12か月の総額で考えます。費用の考え方は、下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたいSEO対策の費用相場|施策別の内訳・見積書の読み方・予算別の組み立て方SEO対策の費用を、調査の主体・時期つきの相場、内部対策・記事・コンサル・ツール代の内訳、月額固定・成果報酬・スポットの見積書の読み方、月の予算ごとの組み立て方、中小企業が最初にお金をかける順番、AI検索対策の費用の入り方まで解説します。

内製・一部外注・全面外注の目安

5つの質問の答えから、大まかに3つの形に分けられます。

形こんな会社に向く外に頼むもの
内製担当者が月20時間以上使え、管理画面も触れる。地域の店舗など、狙う言葉が少ないなし。困ったときにスポットで相談
一部外注担当者はいるが時間が足りない、または調べ方が分からない方針の設計、記事の構成と執筆、技術の診断のうち足りないもの
全面外注担当者を置けない。ただし事業の判断と事実の確認だけは社内で受け持てる設計・記事・修正・報告をまとめて

全面外注でも、事業の判断と事実の確認まで外に出すことはできません。
これを受け持つ人がいないなら、外注の前に、社内で誰が窓口になるかを決めるところから始めてください。

今は外注しない方がよい場面

次のような状態のときは、SEOの外注にお金を使う前に、社内で片づけることがあります。

状態外注の前にやること
売りたいサービスや客が決まっていない狙う言葉を決められないので、まずサービスと客を決める
問い合わせを受けても、すぐに返事ができない問い合わせが増えても受注につながらない。返事の担当と期限を決める
サイトを自社で直せず、制作会社の対応も遅い提案を受けても形にできない。更新の方法と、修正の依頼の流れを先に決める
予算が3か月分しかない記事が検索に反映される前に終わる可能性が高い。スポットの診断にとどめる
半年以内にリニューアルする今のサイトに月額をかけず、リニューアルの設計にSEOの視点を入れる

特に最後の場面では、Googleもサイトの作り直しのときを業者に頼むのに適した時期に挙げています。
リニューアルの前なら、ページの構成やURLを最初から検索に合わせて決められます。

内製するなら、毎月の流れを決める

内製を選ぶ場合も、担当者の気合いに頼ると数か月で止まりがちです。
毎月の流れを決めて、予定に入れておきます。

時期やること時間の目安
月のはじめSearch Consoleで前の月のクリック数・表示回数を見て、伸びたページと落ちたページを書き出す1時間
第1〜3週記事を1〜2本書く、または表示回数が多いのにクリックが少ないページのタイトルと冒頭を直す1本あたり数時間
第4週営業や現場から、よく聞かれた質問を集めて、次の月の記事の候補にする30分
3か月ごと問い合わせの数と中身を見て、狙う言葉を見直す。必要ならスポットで外の意見をもらう2時間

この流れを3か月回してみて、時間が足りない工程が分かったら、その工程だけを外に出します。
いきなり全部を外注するより、自社に合った外注の範囲を見つけやすくなります。

外注しても社内に残す仕事

どの形を選んでも、次の4つは社内の仕事です。

  • どのサービスで、どんな客から問い合わせを取りたいかを決める
  • 記事に書かれた自社の料金・サービス・事例が正しいかを確かめる
  • 公開してよいかの最終判断をする
  • ドメイン、サーバー、CMS、Search Console、アナリティクスのアカウントを自社の名義で持つ

Googleの「SEO業者の利用を検討する」には、業者が人をだますようなコンテンツを作った場合、サイトが検索の対象から完全に外される可能性があり、業者が何をしているかを正確に把握する責任は依頼した側にあると書かれています。
外注しても、結果の責任はサイトの持ち主に残るということです。

外注先の種類ごとの向き不向き

担当者がPCで何社かのサービス紹介ページを開き、手元の表に特徴を書き込みながら見比べている

「SEOの外注先」とひとくちに言っても、得意なことはそれぞれ違います。
どこに頼むかは、前の章で決めた「外に出す作業」に合わせて選びます。

外注先得意なこと苦手になりやすいこと向いている会社
SEOコンサル会社調査、方針づくり、改善の優先順位づけ、報告サイトの修正や記事の執筆は別料金・別会社になることがある狙う言葉や方針が決まっていない会社
記事作成代行決まった言葉で記事を作る、本数をそろえるどの言葉を狙うかの設計、サイト全体の改善狙う言葉が決まっていて、書く手が足りない会社
Web制作会社サイトの作り、技術の修正、リニューアル記事の継続的な制作、検索の数字を見た改善リニューアルの予定がある、技術の問題が多い会社
広告代理店検索広告と組み合わせた集客、数字の報告SEOが広告の付け足しになり、記事や修正が手薄になることがある広告とSEOを一つの窓口で見てほしい会社
フリーランス得意分野の作業を小回りよく頼める1人で受けられる量に限りがある。休んだときの代わりがいない頼む範囲が狭く、はっきりしている会社
成果報酬型のSEO業者決めた言葉の順位を上げる対象の言葉が問い合わせにつながるとは限らない。方法が見えにくいことがある狙う言葉が明確で、方法を確かめられる会社

今の制作会社にSEOも頼むとき

サイトを作った制作会社に、そのままSEOも頼むのは自然な流れです。
サイトの作りを一番よく知っているので、技術の修正は早く進みます。
一方で、制作会社の「SEO対策」は、制作のときにタイトルや見出しを整えるところまでを指していることもあります。

頼む前に、次の3つを確かめてください。

  • 公開後に、検索の数字を見て改善を提案する作業が含まれるか
  • 記事の制作を受けているか。受けている場合、誰が書くか
  • 毎月の報告で、Search Consoleの数字を出してもらえるか

3つとも「含まれない」なら、制作会社には技術の修正だけを頼み、方針や記事は別の外注先か社内で受け持つ形が合っています。

組み合わせるときの注意

実際には、SEOコンサル会社に方針を頼み、記事は記事作成代行に、修正は今の制作会社に、というように複数の外注先を組み合わせる会社も多いです。
この形で起きやすいのは、誰も全体を見ていない状態です。
コンサル会社は提案を出したつもり、制作会社は依頼が来ていないので手を付けていない、ということが起こります。

組み合わせるときは、提案から実装までの流れを1枚の表にして、各作業の担当と期限を決めてください。
社内の窓口がこの表を持ち、毎月の打ち合わせで進み具合を確かめると、作業の抜けを防げます。

外注先の候補の探し方

候補を探すときは、1つの方法に頼らず、いくつかの入口から集めると偏りが減ります。

  • 自社の業種や地域の言葉で検索し、上位に出ているSEO会社や制作会社の自社サイトを見る。自社のサイトで成果を出しているかは、腕を見る材料の一つになる
  • 今の制作会社や取引先に、実際に頼んだことのある会社を紹介してもらう
  • 比較サイトで探す。ただし掲載の順番が広告で決まっている場合もあるので、順位はあてにしない
  • 国が各都道府県に設置している無料の経営相談所「よろず支援拠点」で、外注するかどうかを含めて相談する

候補が見つかったら、その会社のサイトで、料金の目安、作業の範囲、担当者の顔ぶれ、会社の所在地と創業の年が分かるかを見ます。
Googleが挙げる質問にも「創業何年か」があります。
会社の情報がほとんど載っていない会社は、問い合わせの前に候補から外して構いません。

記事の外注は「どの工程を任せるか」で選ぶ

記事を外注する場合は、記事を作る工程のどこを任せるかで、選ぶ先が変わります。
当社が運営するメディア「AI・Web実務研究所」では、記事を「調べる→構成→執筆→点検→古い情報の更新」の流れで作っています。
この流れに沿って、外に出しやすい工程と社内に残す工程を分けると次のようになります。

工程中身外注しやすさ
調べる狙う言葉、上位のページ、読む人の目的、公式の情報外注しやすい。結果を一覧で受け取る
構成見出しと、各見出しで書く中身の設計外注しやすい。ただし自社の事例を入れる場所は社内で決める
執筆構成に沿って本文を書く取材の時間を取れれば外注できる
点検事実、料金、表現、社名・商品名の確認一般的な事実は外でも確かめられる。自社の情報は社内
古い情報の更新料金・制度・手順の変更を直す見回りは外注できる。直す内容の確認は社内

記事の外注先を比べるときは、この5つの工程のどこまでが料金に含まれるかをそろえて聞くと、会社ごとの違いが見えやすくなります。
記事作成代行の選び方は、下の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい記事作成代行の選び方|料金の型と相場、見積りで聞くこと・納品記事の点検記事作成代行を頼むときに知っておきたい、料金の4つの型(文字単価・記事単価・月額・AI活用)と相場を、クラウドソーシングの参考価格と各社の公開料金をもとに整理しました。発注前に決めること、見積りで聞く質問、納品された記事の点検項目、LLMO・AIO対応をうたう会社の見分け方まで解説します。

依頼前に用意するもの

担当者がPCで管理画面のユーザー追加の画面を開き、相手のメールアドレスと権限を確認している

外注先に問い合わせる前に、渡すものをそろえておくと、見積もりの精度が上がり、契約後の立ち上がりも早くなります。
大きく分けて、アカウントの権限と、事業の資料の2つです。

アカウントは自社の名義で持つ

まず確かめたいのは、サイトに関わるアカウントが自社の名義になっているかどうかです。
制作会社が作ったときのまま、ドメインやSearch Consoleの所有者が制作会社になっていることがあります。
外注先を変えたり、契約が終わったりしたときに困らないよう、所有者は必ず自社にしておきます。

アカウント自社が持つもの外注先に渡す権限
Search Console所有者最初は「制限付きユーザー」。サイトマップの送信などの作業を頼むときだけ「フルユーザー」
Googleアナリティクス管理者見るだけなら「閲覧者」、分析の画面を共有してもらうなら「アナリスト」。設定を頼むときだけ「編集者」
CMS(WordPressなど)管理者記事の作成・編集ができる権限まで。プラグインの追加やテーマの変更は、頼むときだけ
サーバー・ドメイン契約者・管理者原則として渡さない。作業が必要なときは期間を決めて渡し、終わったら変更する
Googleビジネスプロフィールオーナー管理を頼むなら管理者として追加

Googleは「SEO業者の利用を検討する」で、SEOの監査(診断)の提案を受けた段階では、Search Consoleには読み取りの権限だけを渡し、書き込みの権限は渡さないよう勧めています。
Search Consoleのヘルプによると、制限付きユーザーはほとんどのデータを見られますが、できる操作は限られます。
所有者はユーザーの追加や削除までできるので、外注先には渡しません。

Googleアナリティクスでは、役割とは別に「費用指標なし」「収益指標なし」というデータの制限をかけられます。
売上の数字を外注先に見せたくない場合は、この制限を使ってください。

名義が制作会社のままだったら

Search Consoleの所有者が制作会社になっていたら、自社のGoogleアカウントを所有者として追加してもらい、自社で所有権を確認したうえで、制作会社の権限を必要な範囲に下げてもらいます。
ドメインやサーバーの契約者が制作会社の場合は、名義の変更や移管の手続きが必要です。
手続きの方法は契約しているサービスによって違うので、制作会社に手順を聞いてください。

Search Consoleでユーザーを追加する手順

Search Consoleで外注先を追加する手順は次のとおりです。
ユーザーと権限の画面は、所有者にしか表示されません。

  1. プロパティを開くSearch Consoleにログインし、自社のサイトのプロパティを選びます。
  2. ユーザーと権限を開く左のメニューの「設定」から「ユーザーと権限」を開きます。
  3. ユーザーを追加する「ユーザーを追加」を押し、外注先の担当者のGoogleアカウントのメールアドレスを入れます。メールのグループは追加できません。
  4. 権限を選ぶ最初は「制限付き」を選んで保存します。作業の内容が決まって必要になったら、フルに変えます。

契約が終わったら、同じ画面から外注先のユーザーを削除します。
外注先を所有者にしてしまっていた場合は、ユーザーを消すだけでは足りません。
ヘルプによると、所有権の確認に使ったファイルやタグ(確認トークン)が残っていると、相手がもう一度所有者に戻れる場合があるので、使われていない確認トークンも消しておきます。
身に覚えのない所有者が見つかったときは、サイトに不正なアクセスがないかも確かめてください。

渡さない方がよいもの

権限を渡すときに、やってしまいがちなのが、自社のアカウントのIDとパスワードをそのまま教えることです。
これをすると、誰が何をしたのかの記録が残らず、契約が終わってもパスワードを変えるまで相手が入れる状態が続きます。
Search Consoleもアナリティクスも、相手のアカウントを追加する形で権限を渡せるので、自社のアカウントは貸さないでください。

問い合わせの記録を渡すときは、名前、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を消してから渡します。
外注先が必要なのは、件数、どこから来たか、どんな内容か、受注したかであって、誰が問い合わせたかではありません。

事業の資料をまとめる

権限と一緒に、自社の事業についての資料を用意します。
外注先が自社を理解するまでの時間が短くなり、最初の提案の質が上がります。

資料中身なぜ要るか
サービスの一覧サービスごとの中身、料金の目安、対応地域、力を入れたい順番どのサービスの言葉から狙うかを決めるため
問い合わせの記録過去12か月の件数、どこから来たか、どんな内容か、受注したか検索から来る問い合わせの今の量と質を知るため
客の困りごと営業や現場がよく聞かれる質問、受注の決め手、断られた理由記事の中身と、狙う言葉の候補にするため
競合と思う会社商談でよく比べられる会社検索の上位にいる会社と比べるため
使えない表現業界の決まり、取引先との約束で書けないこと記事で書いてはいけないことを最初に共有するため
社内の確認の流れ誰が、何日で記事を確認するか公開までの日数を見積もるため

特に「客の困りごと」は、外注先が調べても分からない情報です。
営業担当者に10分だけ時間をもらい、よく聞かれる質問を10個書き出してもらうだけでも、記事の候補が大きく変わります。

依頼の内容を1枚にまとめる

問い合わせのときは、何をしてほしいかを1枚にまとめて送ると、各社から同じ条件で見積もりと提案が返ってきます。

【会社とサービス】〇〇市の〇〇業。主力は〇〇と〇〇
【目的】サービス〇〇の問い合わせを、検索から月〇件増やしたい
【今の状況】Search Console・アナリティクスは登録済み。記事は〇本。検索からの問い合わせは月〇件
【頼みたい範囲】狙う言葉とページの設計/記事の構成と執筆/技術の診断(修正は今の制作会社)
【社内でできること】事実の確認、取材への協力(月1時間)、WordPressへの入稿
【予算】年間〇〇万円まで
【知りたいこと】作業の中身と量、最初の3か月の計画、報告の見本、担当者、契約期間と解約の条件

「社内でできること」を書いておくと、その作業を外した見積もりになり、各社の比較がしやすくなります。
「知りたいこと」に報告の見本を入れておくと、契約後にどんな報告が届くかを、選ぶ段階で確かめられます。

問い合わせで聞く質問

オンライン会議の画面に向かい、手元の質問リストに印をつけながら相手の説明を聞く担当者

Googleの「SEO業者の利用を検討する」には、業者に聞くとよい質問が挙げられています。
ここでは、その質問を実際の打ち合わせでの聞き方に直し、良い答えと、注意したい答えの例を並べます。

聞くこと(Googleの質問)良い答えの例注意したい答えの例
過去の作業のサンプルや事例を見せてもらえるか守秘義務の範囲で、実際の報告書や改善の前後を見せてくれる「どこも上位にしています」と言うだけで、中身を見せない
Google検索の基本事項に沿っているか使う手法を説明し、Googleの公式の説明のどこに当たるかを示せる「独自のノウハウなので言えない」
期待される結果、その時期、成果の測り方最初の3か月は何をし、何の数字で進み具合を見るかを具体的に示す「3か月で1位にします」のように順位と期限を約束する
同じ業種での経験があるか経験の有無を正直に言い、ない場合は調べ方を説明するどの業種でも同じやり方で上がると言う
対象の地域での経験があるか地域の言葉の検索のされ方や、地図の表示との関係を説明できる地域の事情を聞いてこない
外国語のサイトの経験があるか海外向けのページがある場合に、言語ごとのページの扱いを説明できる(海外向けのページがある会社だけ聞く)
創業何年か年数と、SEOの仕事を始めてからの年数を答えられる会社の情報がサイトにほとんど載っていない
連絡のとり方と、変更の説明担当者と連絡方法が決まっていて、サイトに加える変更と理由を毎回説明する担当者が決まっていない、変更の記録を出せない
自社の事業に関心を持っているか強み、競合、客の見つけ方について、向こうから質問してくるこちらの話を聞かずに、決まったプランの説明だけをする

Googleはこのほかに、過去の顧客に、サービスが役に立ったか、一緒に仕事をしやすかったか、成果が出たかを聞いてみることも勧めています。
紹介をお願いできるかを、遠慮せずに聞いてみてください。

Googleの質問に加えて聞きたいこと

Googleの質問は業者の姿勢を確かめるものです。
実際の作業の中身を確かめるために、次の質問も加えると、契約後の行き違いを減らせます。

質問確かめたいこと
実際に作業するのは誰ですか営業の担当者と作業する人が別か。記事を外部のライターに再委託するか
月に何時間、何本、何回の作業ですか月額で買っている作業の量
サイトの修正は誰がしますか提案だけか、実装まで含むか。実装する場合、どの権限が必要か
AIは、どの工程で、どう使いますかAIで作った文章の事実を誰が確かめるか
最初の3か月の計画を見せてもらえますか契約してすぐ何が始まるか
報告書の見本を見せてもらえますか毎月どんな数字と作業の記録が届くか
契約が終わったら、何が手元に残りますか記事、調査の結果、変更の記録、アカウント

AIの使い方は、今は必ず聞いておきたい質問です。
Googleは生成AIで作ったコンテンツについて、価値を加えずに大量のページを作るとスパムポリシーに抵触するおそれがあり、公開前に人が事実を確かめることが大切だと説明しています。
AIを使うこと自体は問題ではありません。
誰が、何を見て確かめるのかを答えられるかを見てください。

今のサイトを見てもらって答えを比べる

候補を2〜3社に絞ったら、自社のサイトを見たうえでの所見を聞くと、各社の力の差がはっきりします。
Search Consoleの制限付きユーザーの権限を渡して、「今のサイトで、最初に直すべきところはどこか」を聞いてみてください。

Googleは、監査の結果は改善点を現実的に評価し、関連する作業の見積もりを示すべきだと説明しています。
良い会社は、直す場所と順番、その理由を、自社のサイトの実際のページを指して説明します。
どのサイトにも当てはまる一般論や、ツールが出した点数だけが返ってくる会社は、契約後も同じような報告になると考えてよいでしょう。

比べるときは「質問の量」も見る

Googleが挙げるとおり、良い業者は自社の事業に関心を持ち、向こうから質問してきます。
初回の打ち合わせで、こちらの客や強みについて何も聞かれなかったら、その会社の提案はどの会社にも出している提案かもしれません。

提案を並べて比べる表

2〜3社から提案と見積もりが届いたら、同じ表に並べると違いが見えます。
金額の行は最後に見るのがコツです。
先に金額を見ると、安い方に気持ちが引っぱられます。

比べる行差がついたときの見方
自社について質問してきたか質問が多い会社ほど、提案が自社向けに作られている
今のサイトの具体的な指摘があったか実際のページを指した指摘がある会社は、契約後の報告も具体的になりやすい
最初の3か月の作業が書いてあるか書いていない会社は、契約後に何が始まるかが見えない
実装を誰がするか提案だけの会社なら、制作会社や社内の作業と費用を足して比べる
作業する人と再委託の有無営業の担当者と作業する人が違うなら、作業する人と話せるかを確かめる
報告の見本の中身順位だけの見本より、作業の記録とSearch Consoleの数字がある見本を選ぶ
契約後に手元に残るもの記事・記録・アカウントがすべて残る会社を選ぶ
最低契約期間と解約の条件同じ中身なら、短い期間で見直せる会社の方が安全
1年目の総額上の行で差がないときに、ここで決める

上の行で差がつかないなら、総額で選んで構いません。
上の行で差がついているなら、総額が少し高くても、中身が見える会社を選んだ方が、1年後の判断がしやすくなります。

危ない業者の見分け方

担当者がPCで届いたばかりの営業メールを開き、内容を確かめながらメモを取っている

Googleの「SEO業者の利用を検討する」には、注意すべき業者の特徴も書かれています。
ここでは、その内容を、実際の営業や提案の場で出てくる言い方に置きかえて紹介します。

Googleの説明現場で出てくる言い方の例確かめ方
上位表示の保証をうたう業者は避ける。Googleの1位は誰にも保証できない「必ず1ページ目に出します」「上がらなければ全額返金」保証の根拠を聞く。返金の条件より、作業の中身を確かめる
Googleとの特別な関係や、優先的な登録を強調する業者に注意「Googleと特別な関係があるので有利です」「優先的に登録できます」検索結果の自然な表示に、お金や関係で優先される仕組みがあるかを考える
サードパーティのツールはGoogleの内部データにアクセスできない。Googleが承認したとうたうツールに注意「Google公認の分析ツールで診断します」「当社ツールの点数が80点を超えれば上がります」ツールの点数と、Search Consoleの数字を分けて考える
大きな変更の前に、推奨がGoogleの公式の説明に沿っているかを確かめる「このタグを全ページに入れてください」「ページを一度全部消して作り直しましょう」その推奨の根拠になるGoogleの公式ページを示してもらう
事前に了承していない業者からのメールに注意「御社のサイトは主要な検索エンジンに登録されていません」Search Consoleで、登録(インデックス)の状況を自分で確かめる
何をするのかを明確に説明しない会社に注意「細かいことは企業秘密です」「お任せいただければ大丈夫です」作業の一覧と、サイトに加えた変更の記録を出せるか聞く
リンクによるトラフィック対策や、数千の検索エンジンへの登録をうたう業者は避ける「毎月○本の被リンクを付けます」「1,000の検索エンジンに登録します」リンクをどうやって得るのかを聞く。買う、業者のサイトから貼るなら断る

迷惑メールの例は、Google自身がページの中で紹介しているものです。
「登録されていない」と言われたら、Search Consoleのページのインデックス登録のレポートか、Googleで「site:自社のドメイン」と検索して、自社のページが出てくるかを確かめてください。
メールに書かれたリンクや電話番号から先に連絡するのは避けましょう。

営業の電話やメールが来たら

SEOの営業は、問い合わせフォームやメール、電話で突然届くことがよくあります。
その場で判断せず、次の順で対応すると、急がされて契約することを防げます。

  1. その場で決めない「社内で確認してから連絡します」と伝え、資料をメールで送ってもらいます。「今日だけの価格」と急がせる相手は、それだけで候補から外して構いません。
  2. 指摘を自分で確かめる「登録されていない」「エラーがある」と言われたら、Search Consoleで同じことが起きているかを見ます。
  3. 会社を調べる会社名、所在地、創業の年、作業の中身がサイトに載っているかを見ます。
  4. ほかの候補と並べる話を聞く価値がありそうなら、ほかの1〜2社とあわせて、同じ依頼の文面で提案をもらいます。

AI検索対策の提案も、Googleの説明と照らす

AIによる概要(AI Overview)や生成AIの回答に出るための対策を提案されることもあります。
Googleは「SEO業者の利用を検討する」の中で、AI機能向けの助言(AEO・GEOとも呼ばれる)についても、Googleの生成AI向けの公式の説明に沿っているかを確かめるよう書いています。

Googleの「AI機能とウェブサイト」では、AIによる概要やAIモードに表示されるために、追加の要件や特別な最適化は必要ないと説明しています。
AI用の特別なテキストファイルや、特別な構造化データを作る必要もないとしています。
「AIに出るにはこのファイルが必須です」「専用のタグを入れないとAIに無視されます」と言われたら、どの公式の説明にもとづくのかを聞いてください。
Google以外のAIのための作業だと説明された場合は、そのAIの会社が公式に案内しているかを確かめます。

見積もりの金額だけで判断しない

相場より極端に安い見積もりは、作業の量が少ないか、事実の確認や修正の作業が抜けている可能性があります。
反対に高い見積もりでも、作業の一覧と量が書かれていなければ、高いだけの理由は分かりません。
金額の妥当さは、作業の中身をそろえて初めて比べられます。
見積書の行ごとの見方は、「SEO対策の費用相場」の記事で詳しく解説しています。

スパムポリシーに触れる手法を知っておく

業者が使う手法がGoogleのスパムポリシーに違反すると、順位が下がったり、検索結果に出なくなったりします。
Googleは、違反を自動の仕組みと、必要に応じた人の審査で見つけると説明しています。
提案の中に次のような手法が出てきたら、その場で理由を聞いてください。

スパムポリシーの項目提案での言い方の例
リンクスパム「関連サイトからリンクを貼ります」「リンクを月○本納品します」
大量生成されたコンテンツの不正使用「AIで地域名ごとのページを1,000枚作ります」
期限切れのドメインの不正使用「評価の高い中古ドメインを買って、そこにメディアを作りましょう」
サイトの評判の不正使用「強いサイトの中に記事を置いてもらい、そこから集客します」
隠しテキストと隠しリンク「背景と同じ色で言葉を入れておきます」
誘導ページの不正使用「同じ内容で、言葉だけ変えたページをたくさん作ります」

なお、スパムポリシーは、広告やスポンサーのリンクに「rel="sponsored"」などの印を付けていれば、違反にはならないとしています。
お金を払って紹介してもらうこと自体がいけないのではなく、検索順位を操作する目的でリンクを売り買いすることが問題です。

サイトに手を入れる業者には、変更の説明を求める

Googleは、業者がサーバーに直接アクセスする場合は、行ったすべての変更を説明させるべきだとしています。
CMSやサーバーの権限を渡す場合は、変更の記録(いつ、どのページの、何を、なぜ変えたか)を毎月出してもらうことを、契約の条件にしてください。

記録があれば、順位が急に下がったときに原因を探せます。
業者を変えたときも、前の業者が何をしたかを次の業者に引き継げます。

だまされたと感じたら

Googleは、SEO業者にだまされたと感じた場合は報告するよう勧めています。
米国以外の会社については、消費者向けの国際的な窓口であるeconsumer.govを案内しています。
あわせて、契約書と、やりとりのメール、変更の記録を手元に残しておくと、その後の相談がしやすくなります。

契約の前に決めておくこと

経営者が契約書の条文に付箋を貼りながら、担当者と確認すべき点を話し合っている

外注先が決まったら、契約の前に次の点を書面で決めておきます。
打ち合わせで口頭で聞いたことも、契約書か発注書に書いてもらってください。

決めること書いておく中身
作業の範囲毎月の作業(記事の本数、修正の件数、打ち合わせの回数)と、しない作業
成果の測り方何の数字で進み具合を見るか。順位の保証ではなく、確かめる指標
報告報告の頻度、載せる数字、変更の記録の形
成果物の権利記事や画像の著作権が自社に移るか。契約が終わっても使い続けられるか
アカウントドメイン、サーバー、CMS、Search Console、アナリティクスの名義が自社であること
再委託作業を別の会社や個人に任せるか。任せる場合、秘密の守り方
契約期間・解約最低契約期間、自動更新の有無、解約の申し出の期限、途中解約の費用
終わったときの引き継ぎ調査の結果、記事のデータ、変更の記録、権限の返却

成果物とアカウントの扱いを特に確かめる

外注をやめたときに困るのは、記事やアカウントが外注先のものになっていた場合です。
記事を業者が用意したドメインやサーバーに置く契約だと、解約と同時に記事が見られなくなることがあります。
自社のサイトに置く記事でも、著作権が業者に残る契約だと、書き直しや別の場所での利用に許可が要る場合があります。

「契約が終わったあと、作ったものと記録はすべて自社に残る」状態になっているかを、契約書の条文で確かめてください。
口頭で「大丈夫です」と言われても、書面になっていなければ後で揉める原因になります。

契約書で意味を確かめたい言葉

SEOの契約書や発注書には、人によって受け取り方が変わる言葉がよく出てきます。
次の言葉が出てきたら、具体的に何を指すのかを書き足してもらいましょう。

言葉確かめること
「一式」含まれる作業の一覧。含まれない作業も書いてもらう
「SEO対策」診断か、提案か、修正か、記事の制作か
「成果」順位か、クリック数か、問い合わせか。何で測るか
「上位表示」何位以内か、どの言葉か、誰のツールで測るか
「レポート」載せる数字、頻度、形式、打ち合わせの有無
「納品」記事なら原稿か、CMSへの入稿までか。画像は含むか
「保守」「運用」毎月何をするのか。更新の作業量の上限

最初の3か月の約束を決める

SEOは結果が出るまでに時間がかかります。
Googleも、変更が検索に反映されるまでには、数時間で済むものから数か月かかるものまであると説明しています。
だからこそ、最初の3か月で「何をするか」を約束しておくことが大切です。

時期約束しておく作業の例
1か月目今のサイトの診断、狙う言葉の候補の一覧、直す場所の優先順位
2か月目狙う言葉とページの対応表、最初の記事の構成、技術の問題の修正
3か月目記事の公開、修正の結果の確認、4か月目以降の計画

3か月たって、この作業が終わっていなければ、成果の前に契約どおりに進んでいないことになります。
順位や問い合わせの数で判断するのは早すぎても、作業が約束どおりかどうかは3か月で判断できます。

契約したら最初に共有すること

契約したら、最初の打ち合わせで次のことを共有します。
ここで伝えたことが、その後の提案の土台になります。

  1. 目標と、数える方法を決める「検索から来た人の問い合わせを月○件」のように、目標を数で決め、どこで数えるかをそろえます。電話の問い合わせが多いなら、電話の数え方も決めます。
  2. 社内の窓口と確認の流れを伝える誰が窓口で、記事の確認は誰が何日で返すかを伝えます。確認が遅れると、外注先の作業も止まります。
  3. 書いてはいけないことを伝える業界の決まり、取引先との約束、出したくない数字などを最初に共有します。
  4. 取材の予定を決める営業や現場の担当者に話を聞く日を、3か月分まとめて決めておきます。
  5. 連絡の方法を決めるメール、チャット、定例の打ち合わせのどれで、どの話をするかを決めます。

解約するときの手順

外注をやめるときも、手順を決めておくと、サイトの数字を落とさずに次に引き継げます。

  1. 解約の期限を確かめる契約書で、解約の申し出の期限と、自動更新の日を確かめ、余裕を持って伝えます。
  2. 受け取るものを一覧にする記事のデータ、画像、調査の結果、変更の記録、順位の記録など、受け取るものを一覧にして外注先に送ります。
  3. 外注先が設置したものを確かめる計測のタグや、業者のツールのための設定など、サイトに入れたものを一覧にしてもらい、残すか外すかを決めます。
  4. 権限を外すSearch Console、アナリティクス、CMS、サーバーの権限を外し、パスワードを変えます。
  5. 次の担当に引き継ぐ社内の担当か次の外注先に、受け取った記録を渡し、続きの作業を決めます。

毎月の報告で確かめること

担当者が外注先から届いた報告書と、自社の管理画面の数字を二つの画面に並べて照らし合わせている

外注を始めたら、毎月の報告をそのまま受け取るのではなく、自社の目で確かめる習慣を作ります。
報告書を読むのに使う時間は月30分ほどで構いません。
確かめるのは、作業の記録、数字、サイトの健康状態の3つです。

良い報告書に入っているもの

項目中身
その月の作業公開した記事、直したページ、調査の結果。約束した量と比べてどうか
変更の記録いつ、どのページの、何を、なぜ変えたか
Search Consoleの数字クリック数、表示回数、クリック率、平均掲載順位。サイト全体と、狙っているページ・言葉ごと
問い合わせにつながる数字検索から来た人の問い合わせの数(アクセス解析で計測)
読み取り数字が動いた理由の見立てと、それをどう確かめるか
次の月の計画次にする作業と、その理由

順位の一覧だけの報告書は、情報が足りません。
順位は、検索する人の場所や端末によって変わりますし、順位が上がっても問い合わせにつながらない言葉もあります。
Search Consoleのクリック数と、問い合わせの数まで載っているかを確かめてください。

自分で確かめる5つのこと

報告書を受け取ったら、次の5つを自社の画面で確かめます。

  1. 作業の記録とサイトを見比べる報告に「公開した」「直した」とあるページを実際に開き、そのとおりになっているかを見ます。
  2. 数字をSearch Consoleで見る報告書の数字を、自社のSearch Consoleの検索パフォーマンスの画面で同じ期間に合わせて見ます。業者のツールの数字しか載っていない場合は、Search Consoleの数字も載せてもらいます。
  3. 社名で探された分を分けて見るクリック数が増えていても、増えたのが社名や商品名での検索なら、SEOの作業の効果とは言いにくくなります。検索された言葉の一覧で、社名を含む言葉とそれ以外を分けて見ます。
  4. サイトの健康状態を見るSearch Consoleの「手動による対策」と「セキュリティの問題」に何も出ていないかを確かめます。スパムポリシーの違反で対策を受けた場合は、ここに通知が出ます。
  5. 権限の一覧を見るSearch Consoleの「ユーザーと権限」に、知らないユーザーや、所有者になっている外の人がいないかを確かめます。

あわせて、Search Consoleの「リンク」のレポートで、自社のサイトへのリンクが急に増えていないかも見ておきましょう。
外注先が説明していないリンクが短い期間に大量に増えていたら、どこから来たリンクかを聞いてください。

AI検索の報告は何を見るか

AI検索対策も頼んでいる場合、Googleの説明では、AI機能から来たアクセスはSearch Consoleの検索タイプ「ウェブ」の数字に含まれます。
サイトへの流入は、ふつうのSEOと同じ画面で確かめられます。

AIの回答の中で自社がどう書かれているかは、Search Consoleでは分かりません。
外注先が定点観測をしているなら、どのAIに、どんな質問を、いつ聞いた結果なのかを報告書に書いてもらいます。
同じ質問を同じ時期に聞き続けないと、前の月と比べられないからです。
質問の文面、使ったAIのサービス名、聞いた日付が書かれていれば、社内でも同じ質問を聞いて、報告の内容を自分で確かめられます。

あわせて読みたいオウンドメディアの運用代行|任せる範囲の切り分けと依頼先・契約の決め方オウンドメディアの運用代行を検討している方向けに、戦略・記事・取材・CMS・分析・AI検索対策のどこを任せ、何を社内に残すか、依頼先5種類の向き不向き、見積りで聞く質問、記事の権利やアカウントの持ち主など契約で決めること、毎月の報告で見る数字までをまとめました。

数字が下がったときの確かめ方

毎月の数字が大きく下がったときは、外注先の説明を待つ前に、自分でも次の順で確かめると、原因の見当がつきやすくなります。

  1. サイトが見られる状態か自社のサイトが表示されるか、問い合わせのフォームが動くかを確かめます。
  2. Search Consoleの通知「手動による対策」「セキュリティの問題」、ページのインデックス登録のレポートに、新しい問題が出ていないかを見ます。
  3. 直前の変更変更の記録を見て、数字が下がる前にどのページの何を変えたかを確かめます。
  4. 季節の影響前の年の同じ月と比べます。毎年同じ時期に下がるなら、季節による動きです。
  5. 下がったページと言葉サイト全体ではなく、どのページ、どの言葉で下がったかを絞り込みます。

変更の記録が残っていれば、3番目の確認がすぐにできます。
記録を毎月もらっておく理由の一つがここにあります。

毎月の打ち合わせで聞く3つの質問

定例の打ち合わせでは、報告を聞くだけで終わらせず、毎回同じ3つの質問をすると、外注先の考えと社内の判断がそろっていきます。

  • 先月の作業の中で、一番効いたと考えているものはどれで、なぜそう考えるか
  • 効いていないので、やめるか変えた方がよい作業はあるか
  • 次の月に、社内に用意してほしい情報や協力はあるか

1つ目に数字で答えられない、2つ目に「すべて順調です」としか返ってこない場合は、作業の振り返りが行われていない可能性があります。
3つ目の答えは、社内の担当者の次の月の予定に入れておきます。

3か月・6か月・12か月の見直し

毎月の確認に加えて、節目ごとに続けるかどうかを判断します。

節目見ること判断
3か月約束した作業が終わっているか。作ったページが検索に登録されているか作業が遅れていれば、理由と立て直しの計画を求める
6か月狙った言葉での表示回数とクリック数が増えているか増えていなければ、狙う言葉か記事の中身を見直す
12か月検索から来た人の問い合わせが増えているか。費用に見合っているか続ける、範囲を変える、外注先を変える、社内に切り替えるのどれかを決める

12か月の節目で社内に切り替える選択肢を残しておくには、毎月の報告で「なぜその作業をしたのか」を説明してもらい、社内にやり方を残していくことが大切です。
外注先に、社内の担当者が分かるように説明してほしいと最初に伝えておくと、契約が終わったあとも自社で続けられます。

よくある質問

中小企業でも、SEOは外注した方がいいですか?

会社によります。
Googleは、小規模な地域のビジネスは自分でできることが多いとして、まずSEOスターターガイドから始めるよう勧めています。
担当者の時間が取れず、リニューアルや新サービスで急ぐ理由があるなら、足りない作業だけを外に頼む形から始めるのがおすすめです。

SEO会社と記事作成代行は、どちらに頼めばいいですか?

狙う言葉と方針が決まっていて、書く手が足りないだけなら記事作成代行が合っています。
何を狙えばいいか分からない、サイト全体の改善も必要なら、SEO会社か、方針の設計だけのスポットの依頼から始めてください。

Search Consoleの権限を渡すのは危なくないですか?

制限付きユーザーなら、ほとんどのデータを見られますが、できる操作は限られます。
Googleも、診断の段階では読み取りの権限だけを渡すよう勧めています。
所有者の権限は渡さず、契約が終わったらユーザーを削除してください。

「御社のサイトは検索に登録されていません」というメールが届きました。

Googleは、事前に了承していない業者からのこうしたメールに注意するよう案内しています。
Search Consoleのページのインデックス登録のレポートか、Googleで「site:自社のドメイン」と検索して、自社のページが出てくるかを自分で確かめてください。

外注したら、どれくらいで効果が出ますか?

決まった期間はありません。
Googleは、変更の反映には数時間から数か月かかると説明しています。
期間を約束するより、最初の3か月で何をするか、何の数字で進み具合を見るかを決めておく方が確実です。

外注先を変えるときに気をつけることは?

前の外注先から、変更の記録、調査の結果、記事のデータを受け取り、Search Consoleやアナリティクス、CMSの権限を外します。
Search Consoleで前の外注先が所有者になっていた場合は、使われていない確認トークンも消してください。

AIで記事を作る会社に頼んでも大丈夫ですか?

AIを使うこと自体は問題ではありません。
Googleは、価値を加えずに大量のページを作ることや、事実を確かめずに公開することに注意を促しています。
誰が、どの工程で、何を見て事実を確かめるのかを答えられる会社を選んでください。

外注していても、社内に担当者は必要ですか?

必要です。
どのサービスで問い合わせを取りたいかの判断、自社の情報の確認、公開の判断、アカウントの管理は、外注先には任せられません。
月に数時間でも、窓口になる人を決めておいてください。

フリーランスに頼むときの注意点は?

頼む範囲をはっきりさせ、その範囲がその人の得意分野に合っているかを、過去の作業の見本で確かめます。
1人で受けているため、休んだときや連絡が取れないときの扱いも、最初に決めておきましょう。
アカウントを自社名義で持つことは、会社に頼むとき以上に大切です。

成果報酬型のSEO業者は避けた方がいいですか?

一律に避ける必要はありません。
対象の言葉を自社で決められ、順位を上げる方法を説明してもらえるなら選択肢になります。
方法を説明しない、リンクを増やす作業が中心という場合は、Googleのスパムポリシーに触れるおそれがあるので避けてください。

複数のSEO会社と同時に契約してもいいですか?

作業の範囲が重ならなければ問題ありません。
ただし、同じページを別々の会社が直すと、どの変更が効いたのか分からなくなります。
会社ごとに担当するページや作業を分け、変更の記録を社内の1か所にまとめてください。

広告代理店にSEOもまとめて頼めますか?

頼めますが、SEOを専門に見る担当者がいるか、記事やサイトの修正まで手が回る体制かを確かめてください。
広告とSEOを一つの窓口で見てもらえるのは便利ですが、SEOの作業が少ないまま月額だけがかかる形になっていないかを、毎月の作業の記録で確かめます。

外注先が作った記事を、社内で直してもいいですか?

記事の著作権が自社に移る契約なら、自由に直せます。
著作権が外注先に残る契約では、書き直しに許可が要る場合があるので、契約の前に確かめておきましょう。
社内で直したときは、外注先にもそのことを伝えておくと、次の改善の提案がずれません。

まとめ

この記事のまとめ

  • SEOは「外注するか」ではなく「どの作業を外に出すか」で考える。事業の判断と事実の確認は、どの形でも社内に残る
  • 外注先はSEOコンサル会社・記事作成代行・制作会社・広告代理店・フリーランスなどで得意が違う。外に出す作業に合わせて選ぶ
  • 依頼前に、アカウントを自社名義にそろえ、Search Consoleは制限付き、アナリティクスは閲覧者から渡す。事業の資料を1枚にまとめる
  • 問い合わせでは、Googleの質問に加えて、作業する人、作業の量、実装の担当、AIの使い方、契約後に残るものを聞く
  • 順位の保証、Googleとの特別な関係、リンクの販売、根拠のない「AI用ファイルが必須」には注意。推奨はGoogleの公式の説明と照らす
  • 毎月の報告は、作業の記録・Search Consoleの数字・サイトの健康状態を自分の画面で確かめる

SEOの外注で失敗しないために一番大事なのは、任せる範囲と社内に残す仕事を先に決め、作業と数字を自社の目で確かめ続けることです。
そうしておけば、外注先を変えるときも、社内に切り替えるときも、続きから進められます。

INTERCREATE JAPANでは、自社メディアの運用で使っている「調べる→構成→執筆→点検→古い情報の更新」の流れをもとに、オウンドメディアの運用とAI検索対策をお手伝いしています。
どこまでを外に出すかの整理から相談したい方も、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典