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SEO対策の費用相場|施策別の内訳・見積書の読み方・予算別の組み立て方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.18

この記事でわかること

  • 調査の主体・時期つきのSEO対策の費用相場と、数字の読み方
  • 内部対策・記事・コンサル・ツール代の内訳と、被リンクを予算に入れない理由
  • 月額固定・成果報酬・スポットの見積書で確かめる行
  • 月の予算ごとにできることと、12か月の組み立て方
  • 中小企業が最初にお金をかける順番
  • AI検索対策(AI Overview・LLMO)が費用にどう入るか
目次
  1. SEO対策の費用相場
  2. 相場の数字を読むときの注意
  3. 同じ「SEO対策」で金額が10倍違う理由
  4. 1年でいくらかかるかで比べる
  5. 施策ごとの費用の内訳
  6. 内部対策は「診断」と「実装」が別料金になりやすい
  7. 記事の値段は「どこまでやるか」で決まる
  8. コンサルティングは「誰が手を動かすか」で値段が変わる
  9. 社内の担当者を育てる支援もある
  10. ツール代は誰が払うかを決めておく
  11. 月額の外で増えやすい費用
  12. 被リンクは予算に入れない
  13. 料金体系ごとの見積書の読み方
  14. 月額固定:毎月の作業量が書いてあるか
  15. 成果報酬:何に、いくら、いつまで払うのか
  16. スポット:診断の結果に「次の作業の見積もり」が付いているか
  17. 見積書の例を1枚読んでみる
  18. 見積もりをそろえる頼み方
  19. 月の予算ごとにできること
  20. 予算の組み立て方
  21. 月10万円で組んだ12か月の例
  22. 月30万円で組んだ例
  23. 費用を下げる方法
  24. 社内でやる場合にかかるお金
  25. 中小企業が最初にお金をかける順番
  26. 順番ごとの具体的な作業
  27. リニューアルの予定があるなら、その時にお金をかける
  28. 地域の店舗はGoogleビジネスプロフィールが先
  29. AI検索対策の費用の入り方
  30. Googleは「特別な最適化は不要」と説明している
  31. AI検索対策で別に費用がかかるもの
  32. AI検索対策の見積もりで聞くこと
  33. AI検索対策の相場と、中小企業の考え方
  34. 費用対効果の測り方
  35. 払ってよい費用の上限を出す
  36. 広告費と比べる
  37. 何を、いつ見るか
  38. 費用を見直すタイミング
  39. よくある質問
  40. まとめ

SEO会社に見積もりを頼んだら、月5万円の会社と月50万円の会社があった。
成果報酬なら払うのは上がったときだけと言われたが、本当に得なのか分からない。
SEO対策の費用を調べている方の多くは、こうした状況にいるのではないでしょうか。

SEO対策の費用は、何をどこまで頼むかで10倍以上変わります。
そのため「相場はいくらか」だけを調べても、手元の見積もりが高いのか安いのかは判断できません。
必要なのは、金額の中身を分けて見ることと、自社の予算で何から買うかを決めることです。

この記事では、出どころつきの相場、施策ごとの内訳、料金体系ごとの見積書の読み方、月の予算ごとの組み立て方、中小企業が最初にお金をかける順番、AI検索対策が費用にどう入ってくるかまでを順に解説します。
内容は2026年10月時点で確認した情報をもとにしています。

SEO対策の費用相場

会議室の机に何社分もの見積書を並べ、金額の欄を指で追いながら見比べる担当者

最初に押さえておきたいのは、SEO対策の費用に公的な相場はないということです。
ネットで見つかる数字は、比較サイトの取引事例、各社の公開料金、利用者へのアンケートのどれかから作られています。
数え方が違えば数字も変わるので、出どころと一緒に見る必要があります。

2026年10月時点で確認できた、出どころがはっきりしている数字を表にまとめました。

出どころ(主体・時期)数え方おもな数字
PRONIアイミツ「SEO対策の費用相場」(2026年7月更新)同サイトでの取引事例をもとにした目安。件数・期間は非公開SEOコンサル 月10万〜50万円/内部対策 月10万〜30万円/外部対策 月1万〜15万円/記事 1本2.5万〜5万円
株式会社単刀直入「SEO対策の費用相場」(2026年8月)39社の公式サイトに載っている料金を実測。月額コンサルは14社の一番安いプランの価格月額コンサル 5万〜90万円(中央値20万円、平均約31万円)/記事 1本1.5万〜10万円/戦略設計・初期分析 20万〜230万円
リンクアンドパートナーズ「SEO対策の課題に関する調査」(2024年2月、507人)企業でSEOに携わる人へのネット調査代行サービスにかけている月額は「30万〜50万円未満」が42.9%で最多、「10万〜30万円未満」が35.1%
PRIZMA「LLMO対策の費用に関する調査」(2026年7月、418人)LLMO対策を外注している、従業員30人以上・年商5億円以上の企業の担当者へのネット調査実際の月額は「40万円程度」が18.4%で最多。年商5億〜10億円未満では月10万〜30万円が中心

どの数字を見ても、月額の中心はおおむね10万〜50万円に収まっています。
ただし、その中で何をしてもらえるかは会社によって大きく違います。
月20万円で戦略づくりだけの会社もあれば、記事の制作まで含む会社もあります。

相場の数字を読むときの注意

公開料金を数えた調査は、各社の一番安いプランの価格を拾っていることが多く、実際の契約額より低めに出ます。
単刀直入の調査も、月額コンサルの数字は最低プランの価格だと明記しています。
反対にアンケート調査は、実際に払っている額なので、大きめの会社の回答が多いと高めに出ます。

リンクアンドパートナーズの調査では、全面的に外注している人は6.9%だけで、51.5%は社内で進めながら専門家の助言を受ける形でした。
相場の数字を見るときは、「全部を任せた場合の金額」なのか「社内で手を動かす前提の金額」なのかを分けて考える必要があります。

同じ「SEO対策」で金額が10倍違う理由

月5万円と月50万円の見積もりが並ぶのは、どちらかが高すぎるからではなく、買っているものが違うからです。
差が出るのは、おもに次の3つです。

  • 相手の担当者が使う時間:月に数時間の診断と報告だけか、毎週のように調査と提案をするか
  • サイトを直す作業が入るか:提案だけか、実際の修正まで請け負うか
  • 自社にしかない情報を作るか:上位の記事を調べてまとめるだけか、社内に取材して事例や数字を記事にするか

見積もりを比べるときは、この3つがそれぞれ入っているかを横に並べてください。
3つとも入っていない月5万円と、3つとも入っている月50万円は、比べる対象になりません。

1年でいくらかかるかで比べる

SEOの見積もりは、月額だけで比べると判断を誤ります。
最低契約期間と初期費用を足して、1年分の総額で比べるのが基本です。
単刀直入の調査でも、最低契約期間を3か月・6か月・12か月とする会社があり、月20万円で12か月なら最低240万円の約束になります。

見積もり月額初期費用最低期間1年目の総額
A社15万円なし6か月180万円
B社10万円50万円12か月170万円
C社(スポットのみ)なし80万円なし80万円+実装は別

月額だけならB社が一番安く見えますが、初期費用を足すとA社とほぼ同じです。
さらにB社は12か月やめられないので、半年で見直したい会社には向きません。
C社は総額が小さく見えても、診断で出た改善を誰が実装するかによって、別に制作会社への支払いが発生します。

施策ごとの費用の内訳

ノートPCで作業項目の一覧表を開き、項目ごとに金額を書き込んでいく担当者

SEO対策の見積もりに出てくる項目は、大きく分けて内部対策、記事の制作、コンサルティング、ツール代の4つです。
ここに「外部対策(被リンク)」が加わっている見積もりもありますが、これは後で説明するとおり、予算に入れるべきものではありません。

項目中身金額の目安(出どころ)払い方
内部対策ページのタイトル、見出し、内部リンク、検索に登録されない原因、表示の速さ、構造化データなどを直す月10万〜30万円、プロジェクト単位で10万〜100万円(アイミツ)スポットか月額
記事の制作狙う言葉の調査、構成、執筆、確認、入稿1本2.5万〜5万円(アイミツ)、1.5万〜10万円(単刀直入)本数ごと
コンサルティング調査、方針づくり、改善の提案、進み具合の確認と報告月10万〜50万円(アイミツ)、最低プランの中央値20万円(単刀直入)月額
ツール代順位の計測、キーワード調査、競合の調査無料〜月数万円(各ツールの公式料金)月額・年額

内部対策は「診断」と「実装」が別料金になりやすい

内部対策で一番多い行き違いは、SEO会社がやるのは診断と改善案まで、実際にサイトを直すのは制作会社か自社、という分担になっているのに、発注側が気づいていないことです。
見積書に「内部対策 30万円」とあっても、中身が「改善点のリストを納品する」なら、サイトはまだ1行も変わっていません。

アイミツの記事には、構造化データの設定を1ページ2万円から、表示速度の改善を5万円からとする例が載っています。
こうした作業ごとの値段は、制作会社が実装する場合の料金です。
SEO会社の見積もりと制作会社の見積もりを並べて、同じ作業に二重に払っていないか、逆に誰も担当していない作業がないかを確かめてください。

内部対策の費用は、サイトのページ数よりも「作りの種類」で決まることが多いです。
会社案内のサイトでも、ECサイトでも、ページの多くは共通のひな形(テンプレート)から作られています。
ひな形を1か所直せば、そのひな形を使う全ページが直るので、見積もりの根拠がページ数になっているなら、ひな形の数で数え直せないかを聞いてみてください。

サイトをWordPressなどで自社で更新できる場合、タイトルや見出しの修正は社内でもできます。
外注するのは、サーバーやテンプレートを触る必要がある作業に絞ると、内部対策の費用は下げられます。

記事の値段は「どこまでやるか」で決まる

記事1本の値段が1.5万円から10万円まで開くのは、1本の中に含まれる作業が違うからです。
同じ「記事制作」でも、次のどこまでが入っているかを確かめてください。

作業中身入っていないとどうなるか
狙う言葉の調査検索数、上位のページ、読む人の目的を調べる自社で言葉を決めて渡す必要がある
構成見出しと、書く中身の設計書き手任せになり、上位のページの言い換えになりやすい
取材社内の担当者から、事例や手順、数字を聞き出す自社にしかない話が入らない
事実の確認料金・制度・手順を公式の情報で確かめる間違いを自社で見つける手間がかかる
画像・図表写真の撮影、図や表の作成文字だけの記事になる
入稿CMSに入れて、見出しやリンクを整える社内で貼り付け作業が残る
公開後の更新古くなった料金や制度を直す1年後に古い情報が残り続ける

記事を「1文字○円」の文字単価で見積もる会社もあります。
この形だと、長く書くほど値段が上がるので、同じ話の言い換えや一般論で文字数が増えやすくなります。
Googleは、コンテンツの長さだけを調整しても意味がないと説明しています。
文字単価の見積もりを受け取ったら、文字数の上限を決めるか、1本いくらの形に変えてもらうと、読む人に必要な中身に費用を使えます。

当社が運営するメディア「AI・Web実務研究所」でも、記事は「調べる→構成→執筆→点検→古い情報の更新」の流れで作っています。
1本の値段を比べるときは、この流れのどこまでが入っているかをそろえないと、安い方が本当に安いのかは分かりません。

AIを使って記事を作る会社も増えています。
Googleは生成AIで作ること自体を禁じてはいませんが、読む人にとっての価値を加えずに大量のページを作ると、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」にあたるおそれがあると説明しています。
公開前に人が事実を確かめることも求めています。
AIで作る安い記事を頼むなら、誰が事実を確かめるのかを見積もりの段階で聞いておきましょう。

コンサルティングは「誰が手を動かすか」で値段が変わる

アイミツの記事では、SEOコンサルの価格帯を3つに分けています。
月5万〜10万円前後はサイトの診断やキーワード調査、月30万円前後は競合の分析や改善提案、進み具合の管理、月50万円以上は戦略づくりから全体の支援まで、という分け方です。

コンサル料は、相手の担当者が自社のために使う時間の値段です。
見積もりをもらったら、「月に何時間使ってもらえるのか」「打ち合わせは月何回か」「記事やサイトの修正は含まれるのか」を聞くと、会社ごとの差が見えてきます。
月30万円で打ち合わせ1回と報告書1本だけ、という契約もあります。

社内の担当者を育てる支援もある

コンサルの中には、作業を代わりにするのではなく、社内の担当者がSEOを進められるように教える形の支援もあります。
単刀直入の調査では、こうした内製化の支援を月10万〜20万円で案内している例が挙げられていました。

この形は、社内に記事を書ける人やサイトを触れる人がいて、やり方だけが分からない会社に向いています。
契約が終わっても社内にやり方が残るので、外注を続ける費用と比べて、数か月で切り替える前提で考えると無駄がありません。

ツール代は誰が払うかを決めておく

SEOで使うツールは、無料で足りるものと有料のものがあります。
Search ConsoleとGoogleアナリティクスは無料で使えます。
キーワード調査や競合の調査には有料のツールを使う会社が多く、たとえばAhrefsは月4,460円のStarterから、ライトは月19,900円(いずれも税抜)、ラッコキーワードは年払いなら月660円から(税込)です。

SEO会社に頼む場合、ツール代はたいてい月額の中に含まれていて、自社でアカウントを持つ必要はありません。
注意したいのは、契約が終わると順位の記録や調査の結果が見られなくなることです。
毎月の報告で使った数字は、表計算のファイルなどで受け取っておくと、あとで別の会社に頼むときにも続きから見られます。

また、Googleはサードパーティ製のSEOツールについて、Googleの内部のランキングデータにはアクセスできないと説明しています。
ツールの点数を上げるための作業に、お金を使いすぎないようにしましょう。

月額の外で増えやすい費用

見積書の月額とは別に、あとから払うことになりやすい費用があります。
契約の前に、次の費用が発生するか、発生するならいくらかを聞いておきましょう。

費用発生する場面
初期費用・保証金契約のはじめに払う分析費や設計費。単刀直入の調査では、1か月分の料金を預かり、契約の終わりに返す会社の例もある
追加の記事・修正決めた本数を超えて頼むとき、大きな書き直しを頼むとき
取材・撮影現地での取材や写真の撮影。交通費が別になることもある
サイトの修正の作業費SEO会社の提案を、制作会社が実装するとき
専門家の確認医療・法律・お金など、資格のある人の確認を入れるとき
解約時の引き継ぎ記事のデータや調査結果の受け渡し、別の会社への引き継ぎの作業

なかでも見落としやすいのが、サイトの修正の作業費です。
SEO会社に月額を払っていても、提案を形にするために制作会社へ別に払うと、合計は見積書の月額を大きく超えることがあります。
今のサイトを誰が更新しているかを先に伝え、実装まで含めた総額で比べてください。

被リンクは予算に入れない

見積書に「外部対策」「被リンク施策」「リンク獲得 月○本」と書かれていたら、どうやってリンクを増やすのかを必ず聞いてください。
Googleのスパムポリシーは、検索順位を操作することを主な目的としたリンクの売買や、過剰な相互リンク、自動のプログラムで作るリンクを「リンクスパム」として禁じています。
違反すると、順位が下がるか、検索結果に出なくなることがあります。

Googleの「SEO業者の利用を検討する」でも、リンクを使ったトラフィック対策や、数千の検索エンジンへの登録をうたう業者は避けるよう書かれています。
お金を払ってリンクを買う行為は、費用の項目として扱わないのが安全です。

ほかのサイトから自然に紹介されるには、紹介したくなる中身が自社のサイトにあることが前提です。
取引先や業界団体のサイトで紹介してもらう、独自の調査結果を発表して報道で取り上げてもらう、といった方法は正攻法ですが、これは広報の仕事で、SEO会社に月額で払う作業とは別に考えてください。

「期限切れのドメインを使う」提案にも注意

以前に別の会社が使っていたドメインを買い取り、その評価を利用して順位を上げる方法は、Googleのスパムポリシーで「期限切れのドメインの不正使用」として扱われています。
新しいメディアを作る提案の中に、中古のドメインを使う話が出てきたら、その理由を確認してください。

料金体系ごとの見積書の読み方

打ち合わせの席で、受け取った見積書の行にペンで丸をつけながら質問する担当者

SEO対策の料金体系は、毎月決まった額を払う月額固定、順位が上がったときに払う成果報酬、1回ごとに払うスポットの3つです。
それぞれ、見積書のどこを見れば中身が分かるかが違います。

月額固定:毎月の作業量が書いてあるか

月額固定の見積書で一番大事なのは、毎月何をしてもらえるのかが数字で書いてあるかどうかです。
「SEOコンサルティング一式 月30万円」とだけ書いてある見積書は、作業量の約束がないのと同じです。

見積書の行確かめること危ない書き方
作業の範囲月の記事本数、改善の件数、打ち合わせの回数、使う時間「一式」「適宜」「必要に応じて」だけ
実装の担当サイトの修正を誰がするか。SEO会社か、制作会社か、自社か「改善提案」とだけあり、実装の記載がない
報告報告の頻度、載せる数字、打ち合わせの有無「月次レポート」とだけあり、中身が書かれていない
最低契約期間何か月か、途中で解約したときの扱い途中解約で残りの月額をすべて払う条件
更新・解約自動で更新されるか、解約の申し出は何日前までか自動更新で、解約の期限が契約書にしか書かれていない
成果物の扱い記事や調査結果の著作権、解約後も使えるか解約すると記事を削除する、使えなくなる条件

月額固定は、作業の範囲が決まっていれば予算が読みやすく、方針から一緒に考えてもらえる点が良いところです。
一方で、成果が出ない月も同じ額がかかります。
最初の3か月で何をして、何を報告してもらえるのかを、契約の前に書面でもらっておくと、あとで「何をしてもらったのか分からない」状態を防げます。

成果報酬:何に、いくら、いつまで払うのか

成果報酬は、決めた言葉の検索順位が決めた位置より上にある日だけ料金がかかる形が多く見られます。
単刀直入の調査では、1語あたり月1.5万円を上限とする会社や、1語1日500円で30日分を払う会社の例が挙げられています。
1語1日500円なら、1か月ずっと上位にいれば1語で1.5万円、10語なら月15万円、1年で最大180万円です。

払うのは上がったときだけなので損がないように見えますが、見積書では次の点を必ず確かめてください。

確かめること理由
対象の言葉を誰が決めるか検索する人がほとんどいない言葉や、社名・商品名のように最初から上位に出る言葉が選ばれると、問い合わせが増えないのに料金だけかかる
何位以内で、何で測るか「10位以内」か「3位以内」か。測るのは業者のツールか、自社でも同じ数字を見られるか
月の上限額上限がないと、言葉の数が増えたときに予算を超える
初期費用・最低期間成果報酬でも、初期費用や最低期間が付いていることがある
どんな方法で順位を上げるかサイトの中身を直すのか、外からのリンクに頼るのか。リンクの売買はGoogleのスパムポリシー違反
契約が終わったあと業者が設置したものを外す条件になっていないか。外したあと順位が下がる可能性がある

成果報酬で選ばれる言葉は、順位が上がりやすいものになりがちです。
自社が本当に問い合わせを取りたい言葉と一致しているかを、Search Consoleで実際にどんな言葉で表示されているかと見比べてから決めましょう。
なお、PRIZMAのLLMO対策の調査では、成果報酬で払っている会社は1.9%にとどまっていました。

スポット:診断の結果に「次の作業の見積もり」が付いているか

スポットは、サイトの診断や戦略の設計、競合の調査などを1回だけ頼む形です。
単刀直入の調査では、戦略設計や初期分析のスポットは20万〜230万円と幅がありました。

Googleは、SEO業者から監査(診断)の提案を受けたときの考え方として、監査は改善点を現実的に評価し、関連する作業の見積もりを示すべきだと説明しています。
つまり、良い診断書には「どこを直すか」だけでなく「どの順番で、どれくらいの手間で直すか」が書いてあります。
ツールが自動で出した指摘を並べただけの報告書は、この条件を満たしていません。

スポットで頼むときは、見積もりの段階で「納品物の見本」を見せてもらうのが確実です。
指摘の件数ではなく、直す順番と理由が書いてあるかを確かめてください。

3つの料金体系の向き不向き

月額固定は、方針づくりから継続して相談したい会社向きです。
成果報酬は、狙う言葉がすでにはっきりしていて、方法を確かめられる会社向きです。
スポットは、社内に手を動かす人がいて、方向だけ決めてほしい会社向きです。
迷ったら、スポットの診断から始めて、その結果をもとに月額の範囲を決めると、無駄な契約を避けられます。

見積書の例を1枚読んでみる

実際の見積書は、項目の名前だけでは中身が分からないことがほとんどです。
たとえば、次のような見積書を受け取った場合を考えます。

項目金額備考
初期設計費30万円サイト分析・キーワード設計
SEOコンサルティング月15万円月次レポート・定例会
コンテンツ制作月12万円月4本
内部対策月5万円改善提案
外部対策月3万円被リンク獲得
契約期間12か月自動更新

月額の合計は35万円、1年目は初期設計費を足して450万円です。
この見積書で聞くべきことは、行ごとに次のとおりです。

  • 初期設計費:納品物は何か(狙う言葉の一覧か、ページの設計図までか)。見本を見せてもらえるか
  • SEOコンサルティング:定例会は月何回・何分か。レポートに載る数字は何か。担当者は誰か
  • コンテンツ制作:1本3万円の中に、構成・取材・事実の確認・入稿・画像が入っているか。文字数ではなく作業で確かめる
  • 内部対策:「改善提案」だけなら、実装は誰がするのか。自社でやる場合の作業量はどれくらいか
  • 外部対策:どうやってリンクを得るのか。リンクの購入や、業者が持つサイトからのリンクなら外してもらう
  • 契約期間:途中で解約できるか。自動更新を止めるには何日前に申し出るか

この例なら、外部対策の行を外し、内部対策を実装込みにするか、実装を自社でするかを決めるだけで、中身は同じかそれ以上のまま総額を見直せます。
見積書の行を1つずつ質問に変えていくと、会社ごとの差がはっきり見えてきます。

見積もりをそろえる頼み方

何社かに見積もりを頼むときは、こちらから作業の範囲を指定すると、金額を横に並べて比べられます。
範囲を指定せずに頼むと、各社が自社の得意な形で見積もるので、比べようがありません。
次のような形で、同じ文面を各社に送るのがおすすめです。

【目的】自社サービス〇〇の問い合わせを、検索から増やしたい
【今の状況】Search Consoleは登録済み。サービスページ5枚、記事10本
【頼みたいこと】①狙う言葉とページの設計 ②記事の制作(月2本の場合と月4本の場合) ③サイトの修正の提案
【社内でできること】事実の確認、写真の用意、WordPressへの入稿
【知りたいこと】それぞれの金額、作業の中身、最低契約期間、1年目の総額、報告の見本

「月2本の場合と月4本の場合」のように2通りで見積もってもらうと、1本あたりの値段と、本数によらず毎月かかる固定の費用が分けて見えます。
社内でできることを先に伝えておけば、その分を外した見積もりが返ってきます。

月の予算ごとにできること

経営者と担当者がテーブルに年間計画表を広げ、月ごとの作業と金額を書き込んでいる

予算が決まっているなら、その範囲で何を買うかを先に決めると、見積もりを比べやすくなります。
ここでは、中小企業がSEOにかける月の予算ごとに、外注する部分と社内でやる部分の組み立て方を示します。
金額は、前の章で挙げた記事の単価やコンサル料の目安から計算しています。

月の予算外注する部分社内でやる部分向いている会社
0円なしSearch Consoleの登録、サービスページの見直し、月1本の記事地域の店舗、まず自分で試したい会社
〜5万円記事1〜2本、またはスポットの相談言葉の選定、事実の確認、入稿社内に書く人がいないが、話はできる会社
5万〜15万円記事2〜4本と、四半期ごとの見直し取材への協力、公開の判断狙う言葉が10〜30個ほどの会社
15万〜30万円コンサル(方針と改善提案)、記事は一部記事の執筆か、サイトの修正のどちらか社内に担当者を1人置ける会社
30万円以上方針、記事、サイトの修正、報告をまとめて事業の判断、事例の提供、最終確認扱うサービスが多く、狙う言葉が多い会社

月5万円でできることは限られますが、無駄ではありません。
問い合わせにつながる言葉を絞って、月に1〜2本ずつ確実に積み上げれば、1年で12〜24本になります。
反対に、月30万円を払っても、社内から事例や数字が出てこなければ、どこにでもある記事しかできません。
予算が大きいほど、社内の協力が必要になると考えてください。

予算の組み立て方

予算を決めるときは、次の順で数字を出していくと、根拠のある金額になります。

  1. 問い合わせ1件の価値を出す受注1件あたりの粗利に、問い合わせから受注になる割合をかけます。粗利30万円で受注率が20%なら、問い合わせ1件の価値は6万円です。
  2. 狙う言葉を書き出す自社のサービスを探す人が使いそうな言葉を書き出し、検索数を調べます。「地域名+業種」「サービス名+料金」のように、問い合わせに近い言葉から並べます。
  3. 必要なページ数を出す1つの言葉に1ページが基本です。すでにあるページで答えられる言葉は除き、新しく作るページと、直すページの数を出します。
  4. 社内でできる作業を引く言葉の選定、事実の確認、入稿、写真の用意など、社内でできる作業を外注の範囲から外します。
  5. 12か月の総額で決めるページ数×1本の単価に、方針づくりや修正の費用を足し、12か月で割って月の予算にします。最低契約期間と初期費用も入れて比べます。

月10万円で組んだ12か月の例

たとえば、社員20人ほどの会社が、問い合わせを増やす目的で月10万円の予算を組む場合を考えます。
記事の単価は、アイミツの目安の真ん中あたりの1本4万円とします。

時期外注する作業費用社内の作業
1〜2か月目スポットの診断と、狙う言葉・ページの設計20万円Search Consoleとアクセス解析の準備、サービスの強みの整理
3〜8か月目問い合わせに近い言葉の記事を月2本月8万円×6か月=48万円取材への協力、事実の確認、サービスページの修正
9〜11か月目記事を月2本と、表示されているのにクリックされないページの直し月10万円×3か月=30万円Search Consoleの数字を見て、直すページを選ぶ
12か月目1年の振り返りと、次の1年の計画10万円続けるか、範囲を変えるかの判断

合計は108万円で、月平均は9万円です。
1年で記事は18本、診断にもとづく修正が入ります。
この例のように、最初の2か月で設計にお金を使い、記事は問い合わせに近いものから作ると、少ない本数でも狙いがぶれません。

月30万円で組んだ例

もう一つ、扱うサービスが5つある会社が、月30万円の予算を組む場合を考えます。
この規模になると、記事を増やすだけでなく、方針を決める人が必要になります。

項目月の費用中身
コンサル15万円サービスごとの狙う言葉の設計、月1回の打ち合わせ、改善の優先順位づけ
記事の制作12万円1本4万円で月3本。サービスごとに順番に作る
サイトの修正3万円制作会社に頼む小さな修正の枠

この組み方では、社内に「サービスごとの事例と数字を出す人」を置くのが前提です。
コンサルに払う15万円は、狙う言葉の取り合いをサービス間で起こさないための設計と、毎月どこにお金を使うかを決める判断に使います。
記事を月6本に増やしてコンサルをなくす組み方もできますが、扱うサービスが多い会社では、どのサービスの記事から作るかで迷い、本数のわりに問い合わせが増えないことがあります。

費用を下げる方法

同じ予算で作業を増やす、または同じ作業を安く頼むには、社内でできる作業を外注の範囲から外すのが一番確実です。
外す作業ごとに、社内で増える手間も一緒に見ておきます。

方法下がる費用社内で増える手間
構成までを外注し、執筆は社内でする記事の単価1本ごとの執筆の時間
入稿を社内でする記事の単価CMSへの貼り付けと見出し・リンクの設定
新しい記事より、今ある記事の直しを先にする本数Search Consoleで直すページを選ぶ作業
打ち合わせを減らし、報告は文書で受け取るコンサル料報告書を読んで質問をまとめる時間
サイトの修正を社内でする内部対策の実装費管理画面での修正作業

3つ目の「今ある記事の直し」は、効果のわりに費用が小さくなりやすい方法です。
Search Consoleで、表示回数は多いのにクリックが少ないページを探し、タイトルや冒頭の書き方を直すだけで、新しく記事を作るより早く変化が見えることがあります。
新しい記事にお金をかける前に、まずここを確かめてください。

社内でやる場合にかかるお金

外注しない場合でも、費用はゼロではありません。
担当者の時間がかかります。
記事1本に社内で何時間かかるかを測り、その人の時給をかけると、社内で作る1本の値段が出ます。
たとえば1本に8時間かかり、時給3,000円なら、1本2.4万円です。
外注の見積もりと比べるときは、この数字を横に置いてください。

社内でやる方が安く見えても、担当者が本来の仕事から外れる時間の損失もあります。
逆に、事業を一番よく知っている社員が書いた記事は、外注では作れない中身になります。
社内で書く部分と、外に出す部分の分け方は「SEO外注」の記事で詳しく説明しています。

あわせて読みたいSEO外注の判断基準と依頼先の選び方|準備・質問・危ない業者の見分け方SEOを外注するか内製するかの判断基準、外注先の種類ごとの向き不向き、依頼前に用意する権限と資料、問い合わせで聞く質問、Googleの公式の説明に沿った危ない業者の見分け方、契約と毎月の報告で確かめることまで、中小企業の担当者向けに解説します。

中小企業が最初にお金をかける順番

担当者がPCで問い合わせ件数のグラフを開き、手元のメモに優先順位を書き出している

予算が限られている中小企業では、何から買うかで結果が大きく変わります。
おすすめの順番は次のとおりです。
上から順に、効果が確かめやすく、無駄になりにくいものを並べています。

順番やること費用の目安なぜ先か
1計測の準備(Search Console、アクセス解析、問い合わせの計測)ツールは無料。設定を頼むなら数万円測れないと、後の費用が効いたか判断できない
2サービスページ・会社情報・事例ページの見直し社内なら時間だけ。外注なら制作会社の見積もり問い合わせの直前に読まれるページで、ここが弱いと記事を増やしても問い合わせにならない
3検索に登録されない、スマホで崩れるなどの技術の問題を直すスポットで数万〜数十万円土台に問題があると、記事を足しても表示されない
4問い合わせに近い言葉の記事(料金、比較、地域、選び方)記事の単価×本数検索数は少なくても、読んだ人が問い合わせに近い
5情報を集める段階の言葉の記事(とは、やり方)記事の単価×本数検索数は多いが、問い合わせまでの距離が遠い
6古い記事の更新1本ごと、または月額に含める記事が増えるほど、古い情報の修正が必要になる

多くの会社が、いきなり5番の「〇〇とは」の記事を量産するところから始めてしまいます。
検索数が多いので期待しやすいのですが、こうした言葉は大手のメディアが強く、しかも読む人はまだ依頼先を探していません。
中小企業は4番から始め、問い合わせが取れるようになってから5番に広げる方が、同じ予算でも問い合わせにつながりやすくなります。

順番ごとの具体的な作業

1番と2番は、外注しなくても社内で進められる部分が大きい作業です。
何をすればよいかを具体的に挙げます。

1番の計測の準備では、Search Consoleにサイトを登録し、アクセス解析(Googleアナリティクスなど)で問い合わせの完了を数えられるようにします。
問い合わせのフォームを送ったあとに表示されるページを計測の対象にするのが簡単な方法です。
電話の問い合わせが多い会社は、受けた人がどこで知ったかを聞いて記録する欄を、問い合わせの台帳に足しておきます。

2番のサービスページの見直しでは、問い合わせの前に読む人が知りたいことが載っているかを確かめます。

  • 何をしてくれるのか、何をしないのか
  • 料金の目安、または料金が決まる条件
  • 対応できる地域・業種・規模
  • 依頼から納品までの流れと期間
  • 事例(どんな会社の、どんな困りごとを、どう解決したか)
  • よくある質問と、問い合わせの方法

このどれかが欠けていると、記事を読んで興味を持った人が、サービスページで迷って帰ってしまいます。
記事の制作にお金をかける前に、ここを社内で埋めておくと、その後のSEOの費用が問い合わせにつながりやすくなります。

リニューアルの予定があるなら、その時にお金をかける

Googleは、SEO業者に依頼するのに適した時期として、サイトの作り直しを考えているときと、新しいサイトを立ち上げるときを挙げています。
作り直しの前なら、ページの構成やURLを最初から検索に合わせて設計できるからです。

半年以内にリニューアルの予定があるなら、今のサイトに月額のSEO費用をかけるより、リニューアルの設計にSEOの視点を入れる費用に回した方が無駄がありません。
リニューアルでURLが変わるときの注意点は、「ホームページ制作のSEO対策」の記事で詳しく解説しています。

地域の店舗はGoogleビジネスプロフィールが先

来店してもらう店舗や、地域で仕事を受ける会社は、Googleマップに出る「Googleビジネスプロフィール」を整える方が先です。
登録は無料で、営業時間、写真、サービスの内容、口コミへの返信などを自社で直せます。
SEOの記事にお金をかけるのは、ここを整えてからでも遅くありません。

Googleの立場:小さな会社は、まず自分で

Googleの「SEO業者の利用を検討する」では、小規模な地域のビジネスは自分でできることが多いとして、まず「SEOスターターガイド」から始めるよう勧めています。
業者に頼む場合も、基本を知っていれば、勧められた手法が正しいかを見分けやすくなります。

AI検索対策の費用の入り方

担当者がスマホでAIの回答画面を開き、自社名が出てくるかを確かめてノートに記録している

SEO会社の見積もりやサービスの案内に、「AIO対策」「LLMO対策」「GEO対策」といった項目が載っていることがあります。
いずれも、Googleの「AIによる概要(AI Overview)」や、ChatGPTなどの生成AIの回答に、自社の情報が取り上げられるようにする対策を指します。
この項目にいくら払うべきかは、Googleの公式の説明を知っておくと判断しやすくなります。

Googleは「特別な最適化は不要」と説明している

Googleの「AI機能とウェブサイト」では、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ないと説明しています。
条件は、ページが検索に登録されていて、検索結果に説明文(スニペット)が表示できる状態であることです。
AI向けの特別なテキストファイルや、特別な構造化データを作る必要もないとしています。

つまりGoogleの検索については、AI検索対策の中身の多くは、ふつうのSEOと同じです。
見積書に「SEO対策 月20万円」と「AIO対策 月10万円」が別々に載っていたら、AIO対策の行で何をするのかを聞いてください。
中身がタイトルの見直しや構造化データ、記事の制作なら、SEOの行と同じ作業に二重に払っている可能性があります。

Googleの「SEO業者の利用を検討する」でも、AI機能向け(AEO・GEOとも呼ばれる)の助言を受けたら、Googleの生成AI向けの公式の説明に沿っているかを確かめるよう書かれています。

AI検索対策で別に費用がかかるもの

一方で、SEOとは別にお金をかける意味がある作業もあります。
PRIZMAの調査で、LLMO対策を外注している会社が頼んでいる作業の上位は、専門的なコンテンツの作成(46.4%)、AIでの引用・露出の定点観測(44.3%)、既存の記事の書き直し(40.7%)でした。

見積書に出てくる項目中身SEOと重なるか
AI検索の診断AIの回答に自社がどう出ているか、競合がどう出ているかを調べる一部重なる。サイトの技術の診断と同じなら重複
定点観測決めた質問を複数のAIに毎月聞き、自社が出るか、どう書かれるかを記録する重ならない。SEOの順位計測とは別の作業
一次情報の作成自社の調査、事例、手順、よくある質問など、ほかにない情報を作るSEOの記事制作と同じ。記事の単価で比べる
既存記事の書き直し結論を先に書く、質問と答えの形にする、出典を書くSEOのリライトとほぼ同じ
構造化データ会社情報、よくある質問などをマークアップするSEOの内部対策と同じ
第三者での言及業界のメディアや比較記事で取り上げられるようにする広報の仕事。リンクの売買になっていないか確認

ChatGPTやPerplexityなど、Google以外のAIでどう扱われるかは、Googleの説明だけでは分かりません。
そのため、定点観測で「どう出ているか」を測りながら、一次情報を増やしていく進め方が中心になります。

AI検索対策の見積もりで聞くこと

AI検索対策の項目が入った見積もりを受け取ったら、次の点を聞くと、中身と重複が分かります。

  • この項目でする作業は、SEOの項目の作業とどこが違うか
  • 定点観測をするなら、どのAIに、どんな質問を、月に何回聞くか。結果はどんな形で受け取れるか
  • 「AI向けのファイルを置く」「専用のタグを入れる」といった作業があるなら、その根拠はどこにあるか
  • 成果を何で測るか。AIの回答に出た回数か、サイトへの流入か、問い合わせか

3つ目について、Googleは、AIによる概要やAIモードのために新しいAI用のテキストファイルやマークアップを作る必要はないと説明しています。
ほかのAIのための作業だと説明された場合は、そのAIの会社が公式に案内しているかを確かめましょう。

AI検索対策の相場と、中小企業の考え方

PRIZMAの調査(2026年7月、418人)では、LLMO対策の外注で実際に払っている月額は40万円程度が18.4%で最も多く、50万円程度が17.2%、30万円程度が15.1%でした。
ただし対象は年商5億円以上・従業員30人以上の企業で、年商5億〜10億円未満の会社では月10万〜30万円が中心でした。

同じ調査で、LLMO対策を外注している会社が重視している指標は、生成AIやAIによる概要での自社情報の引用・掲載順位(36.4%)、AI経由の自社サイトへの流入数(32.8%)が上位でした。
AIの回答に出ることそのものを目標にするのか、サイトへの流入や問い合わせを目標にするのかで、払うべき作業は変わります。
中小企業なら、最終的には問い合わせで判断する前提で、AIでの出方は途中経過として見るのが現実的です。

中小企業がAI検索対策にお金をかけるなら、SEOの予算とは別枠にせず、同じ予算の中で「一次情報の記事を増やす」「定点観測を月1回入れる」形に組み込むのが無駄のない方法です。
Search Consoleでは、AI機能から来たアクセスも検索タイプ「ウェブ」の数字に含まれるとGoogleは説明しています。
サイトへの流入は今までどおりSearch Consoleで見て、AIの回答の中身は定点観測で見る、という分担にすると、測るための費用も抑えられます。

あわせて読みたいLLMO対策とは?AI検索に自社が出るための設定例・確かめ方・やることを解説LLMO(大規模言語モデル最適化)は、ChatGPTやGoogleのAI Overviewなど、AIの回答に自社の情報が正しく使われるようにする取り組みです。公式が言っていること、robots.txtでAIのクローラーを許可・拒否する書き方、構造化データやllms.txtの例、AIの回答に自社が出ているかを毎月確かめる手順までをまとめました。

費用対効果の測り方

経営者が電卓をたたきながら、PCに表示された月ごとの問い合わせ数を確認している

SEOの費用が見合っているかは、順位ではなく、問い合わせや売上で判断します。
順位が上がっても、問い合わせにつながらない言葉なら、払った費用は戻ってきません。

払ってよい費用の上限を出す

予算の組み立て方で出した「問い合わせ1件の価値」を使います。
問い合わせ1件の価値が6万円の会社が月10万円を払うなら、SEO経由の問い合わせが月に2件近く増えれば、費用に見合う計算です。
月30万円なら、月5件の増加が必要になります。

月の費用問い合わせ1件の価値が3万円6万円15万円
5万円月2件月1件月1件
10万円月4件月2件月1件
30万円月10件月5件月2件
50万円月17件月9件月4件

表の数字は、費用に見合うために必要な、SEO経由の問い合わせの増加数です(小数は切り上げ)。
自社の数字を当てはめて、届きそうにない金額なら、その予算は大きすぎます。
逆に、1件の価値が高いBtoBのサービスなら、月に1〜2件増えるだけで十分に見合います。

広告費と比べる

SEOの費用が高いか安いかは、同じ言葉で検索広告を出した場合の費用と比べると判断しやすくなります。
検索広告は、クリックされるたびに費用がかかります。
1クリックの単価は、Google広告のキーワードプランナーなどで目安を調べられます。

たとえば、1クリック800円の言葉で、SEOのページに月300回のクリックが来ているなら、同じ人数を広告で集めると月24万円かかる計算です。
SEOに月10万円払ってこの状態を作れているなら、広告より安く集客できていることになります。
反対に、狙った言葉でクリックがほとんど来ていないなら、まだ費用に見合っていません。

ただし、広告はお金を払えばすぐに表示され、SEOは反映に時間がかかります。
急ぎで問い合わせが必要な時期は広告、続けて集客の土台を作るのはSEO、と役割を分けて予算を配るのが現実的です。

何を、いつ見るか

Googleは、変更が検索に反映されるまでには時間がかかり、数時間で済むものから数か月かかるものまであると説明しています。
記事を公開した翌月に問い合わせが増えないからといって、すぐに失敗と決めるのは早すぎます。
時期ごとに見る数字を変えると、途中で判断を誤りにくくなります。

時期見る数字(どこで見るか)判断
1〜3か月作ったページが検索に登録されたか、表示回数が出始めたか(Search Console)約束した作業が予定どおり進んでいるか
4〜6か月狙った言葉での表示回数とクリック数(Search Console)狙いの言葉で表示されているか。ずれていれば言葉を見直す
7〜12か月検索から来た人の問い合わせ数(アクセス解析で問い合わせを計測)費用に見合う件数に近づいているか。続けるか、範囲を変えるか

問い合わせの数は、アクセス解析で問い合わせ完了のページや送信を計測しておかないと見られません。
順番の1番目に計測の準備を置いたのはこのためです。
電話での問い合わせが多い会社は、「何を見て電話しましたか」と聞く習慣を作るだけでも、SEOの効果を確かめる材料になります。

費用を見直すタイミング

契約の更新の前には、次の3つを確かめてから、続ける・範囲を変える・やめるを決めます。

  • 約束した作業(本数、修正の件数、報告)が、すべて実行されたか
  • 狙った言葉で、表示回数とクリック数が増えているか
  • 検索から来た人の問い合わせが、費用に見合う件数に近づいているか

1つ目が守られていないなら、成果の前に契約の問題です。
1つ目は守られていて2つ目が伸びないなら、狙う言葉か、記事の中身を見直します。
2つ目は伸びているのに3つ目が増えないなら、記事からサービスページへの道筋や、問い合わせのページに問題があることが多く、SEOより先にそちらを直す方が効果的です。

判断の材料として、毎月1行ずつ「払った金額」「作ってもらったもの」「Search Consoleのクリック数」「検索から来た問い合わせの数」を表計算のファイルに記録しておくことをおすすめします。
業者の報告書に頼らず、自社の手元に同じ形の記録が12か月分あれば、更新の前に迷うことはほとんどなくなります。
別の会社に切り替えるときも、この記録を見せれば、続きから見積もってもらえます。

よくある質問

SEO対策の費用は、月いくらが相場ですか?

公的な相場はありませんが、比較サイトの取引事例や各社の公開料金、利用者へのアンケートを見ると、月額の中心はおおむね10万〜50万円です。
ただし、同じ金額でも作業の範囲は会社ごとに大きく違います。
金額だけで比べず、毎月の作業量と、1年の総額で比べてください。

成果報酬型と月額固定型、どちらが得ですか?

一概には言えません。
成果報酬は、対象の言葉が自社の問い合わせにつながる言葉で、順位を上げる方法が確かめられるなら選択肢になります。
対象の言葉を業者が選び、方法を説明してもらえない場合は、月額固定の方が安全です。

見積もりが安すぎる会社は避けた方がいいですか?

安いこと自体は問題ではありません。
確かめるべきなのは、その金額で何をしてもらえるかです。
記事なら構成や事実の確認が入っているか、内部対策なら実装まで入っているかを確かめ、作業の範囲をそろえてから比べてください。

お金をかければ、必ず検索の上位に出られますか?

Googleは、ランキングがトップになるような秘訣はないと説明しています。
上位表示を約束する業者は避けるよう、Google自身が案内しています。
費用は「上位に出る権利」ではなく、「上位に出るための作業」に払うものと考えてください。

AIO対策やLLMO対策は、SEOとは別に予算が必要ですか?

Googleの検索については、AIによる概要に出るための特別な最適化は不要とGoogleが説明しています。
中身の多くはSEOと同じなので、別枠の予算を組む前に、見積もりの項目が重なっていないかを確かめてください。
AIの回答に自社がどう出るかを毎月記録する定点観測は、SEOとは別の作業です。

記事は何本くらい作れば効果が出ますか?

決まった本数はありません。
Googleも、文字数を調整するだけでは意味がないと説明しています。
本数より、問い合わせにつながる言葉を何個押さえるかで考え、必要なページ数から予算を組むのが確実です。

途中で解約したら、作った記事はどうなりますか?

契約によります。
記事の著作権が自社に移るか、解約後も掲載を続けられるかは、契約書で確かめてください。
記事を業者のサーバーやドメインに置く契約では、解約と同時に記事が使えなくなることがあります。

SEO対策の費用は、経費として扱えますか?

税務上の扱いは、契約の内容や会社の状況によって変わります。
記事の制作やサイトの改修の扱いも含めて、顧問の税理士に確認してください。

見積もりは何社から取ればいいですか?

決まりはありませんが、3社ほどから同じ範囲で取ると、金額と中身の差が見えやすくなります。
頼むときは、作業の範囲と社内でできることをこちらから伝え、各社の見積もりを同じ形にそろえてください。

無料の診断を受けると、契約しないといけませんか?

契約の義務があるかどうかは会社ごとに違うので、申し込む前に条件を確かめてください。
診断のためにSearch Consoleの権限を渡すときは、Googleの案内どおり、最初は読み取りの権限だけにしておきます。

SEOの担当者を採用するのと、外注するのはどちらが安いですか?

担当者の人件費と、外注の年間の総額を比べて判断します。
ただし、採用した人が記事の執筆とサイトの修正と分析をすべてできるとは限りません。
社内の担当者は方針と確認を受け持ち、手の足りない作業だけを外注する形にすると、どちらか一方より費用を抑えやすくなります。

SEO会社と記事作成代行の会社では、払うお金の中身はどう違いますか?

記事作成代行は、決まった本数の記事を作る作業に払うお金です。
SEO会社は、どの言葉を狙い、どのページをどう直すかを決める判断と、その結果の確認にも払うお金です。
狙う言葉が社内で決まっているなら記事作成代行、決まっていないならSEO会社か、設計だけのスポットを先に頼むのが合っています。

契約の途中で記事の本数を減らせますか?

契約の内容によります。
本数を変えるときは何か月前に伝えればよいか、最低契約期間の間も変えられるかを、契約の前に聞いておきましょう。
忙しい時期に取材に協力できないことが分かっているなら、最初から月ごとの本数を変えられる契約にしておくと安心です。

AIを使って作る記事は、安くても問題ありませんか?

作り方そのものより、中身で判断します。
Googleは、生成AIを使うこと自体は禁じていませんが、価値を加えずに大量のページを作るとスパムポリシーに抵触するおそれがあり、公開前に人が事実を確かめることが大切だと説明しています。
安い見積もりでも、誰が事実を確かめ、自社の情報をどう入れるかが決まっていれば、選ぶ理由になります。

まとめ

この記事のまとめ

  • SEO対策の費用に公的な相場はない。取引事例・公開料金・アンケートのどれも、月額の中心はおおむね10万〜50万円
  • 見積もりは、内部対策(診断と実装)、記事(どこまでやるか)、コンサル(誰が手を動かすか)、ツール代に分けて見る。被リンクの購入は予算に入れない
  • 月額固定は毎月の作業量、成果報酬は対象の言葉と方法、スポットは次の作業の見積もりが付いているかを確かめる
  • 予算は「問い合わせ1件の価値」から逆算し、12か月の総額で比べる
  • 中小企業は、計測→サービスページ→技術の問題→問い合わせに近い記事、の順にお金をかける
  • Googleの検索については、AI検索対策の中身の多くはSEOと同じ。二重払いに注意し、定点観測と一次情報づくりを同じ予算の中に組み込む

SEOの費用で失敗しないために一番大事なのは、金額の中身を分けて見て、自社で手を動かす部分と外に出す部分を決めることです。
見積書の行を1つずつ確かめるだけでも、払いすぎや、誰もやっていない作業を見つけられます。

INTERCREATE JAPANでは、自社メディアの運用で使っている「調べる→構成→執筆→点検→古い情報の更新」の流れをもとに、オウンドメディアの運用とAI検索対策をお手伝いしています。
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この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典