メディア・AI検索

オウンドメディアの運用代行|任せる範囲の切り分けと依頼先・契約の決め方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.18

この記事でわかること

  • 運用の仕事6つ(戦略・記事・取材・CMS・分析・AI検索対策)で、外に任せる作業と社内に残す判断
  • 制作会社・SEO会社・編集プロダクション・フリーランス・AIを使う運用代行の向き不向き
  • 見積りのときに聞く12の質問と、見積書の見方、試しに頼む進め方
  • 契約で決めること(記事の著作権・アカウントの持ち主・解約時の引き継ぎ)
  • 毎月の報告で見る数字と、AIからの流入の確かめ方
  • うまくいかない頼み方と、その避け方
目次
  1. オウンドメディアの運用代行とは
  2. 運用の仕事は6つに分かれる
  3. 似たサービスとの違い
  4. 運用代行が向いている会社・向いていない会社
  5. 任せる範囲の切り分け方
  6. 社内に残すべき5つの仕事
  7. 任せ方の3つの型
  8. 仕事ごとに渡すもの・受け取るもの
  9. 編集ルールに書いておくこと
  10. AI検索対策で社内が用意するもの
  11. 社内で必要な時間の見積もり方
  12. 原稿を確かめるときに見るところ
  13. 取材を任せるときの段取り
  14. 依頼先の種類と向き不向き
  15. Web制作会社
  16. SEO会社
  17. 編集プロダクション
  18. フリーランス
  19. AIを使う運用代行
  20. 依頼先を組み合わせる
  21. 候補の探し方と、相手のサイトで見るところ
  22. 見積りで聞くこと
  23. 聞いておきたい12の質問
  24. 見積りを頼むときの文面の例
  25. 提案を比べるときの見方
  26. 料金の形と、それぞれの注意点
  27. 見積書の見方
  28. 見積りの金額が大きく違うとき
  29. まずは少ない本数で試す
  30. 契約で決めておくこと
  31. 記事の権利(著作権)
  32. データとアカウントの持ち主
  33. 解約のときの引き継ぎ
  34. 契約書で決める項目の一覧
  35. 別の会社や人に回す(再委託)ときの確認
  36. 契約してから最初の1か月
  37. 依頼先を乗り換えるとき
  38. 毎月の報告で見る数字
  39. 報告書の形
  40. 記事ごとの一覧から、直す記事を選ぶ
  41. 報告の場で聞くこと
  42. AIの回答を確かめる方法
  43. 3か月ごとに見直すこと
  44. 時期ごとに重く見る数字
  45. うまくいかない頼み方
  46. 例:部品加工の会社が運用代行を頼む場合
  47. よくある質問
  48. まとめ

「オウンドメディアを始めたものの、担当者がほかの仕事と兼任で記事が止まっている」「外に任せたいが、どこまで任せてよいのか、どこに頼めばよいのか分からない」という方は多いのではないでしょうか。

運用代行は、頼み方しだいで結果が大きく変わります。
同じ月額でも、記事の納品だけの契約と、分析と改善まで入った契約があります。
契約の書き方によっては、解約したあとに記事を自由に直せない、アクセスの数字が見られない、ということも起こります。

この記事では、運用の仕事を6つに分けて「外に任せる作業」と「社内に残す判断」を切り分け、依頼先の種類ごとの向き不向き、見積りで聞く質問、契約で決めておくこと、毎月の報告で見る数字までを順に説明します。
法律や各サービスの仕様は、2026年10月時点の公式情報で確かめています。

オウンドメディアの運用代行とは

会社の担当者が、メディアの仕事を書いた6枚のカードを机に並べて見比べている

オウンドメディアの運用代行は、自社が運営する記事のサイト(ブログやコラムのサイト)の仕事の一部または全部を、外部の会社や個人に任せることです。
任せる範囲は契約によってまったく違います。
毎月数本の記事を納品するだけの契約もあれば、目的の設計から分析、改善の提案まで引き受ける契約もあります。

そのため、運用代行を検討するときは、まず「運用の仕事にはどんな種類があるか」を押さえておくと、見積りを比べやすくなります。

運用の仕事は6つに分かれる

オウンドメディアの運用は、おおまかに次の6つの仕事でできています。

仕事中身できあがるもの
戦略・設計誰に読んでもらい、何につなげるかを決める。狙う検索語(キーワード)を選び、記事の計画を立てる読者像、キーワードの一覧、記事の計画、編集ルール
記事構成案を作り、本文を書き、事実を確かめ、直す構成案、原稿、図表
取材社内の担当者やお客さまに話を聞き、写真を撮る取材メモ、文字起こし、写真
CMS記事を載せる仕組み(WordPressなど)を作り、記事を入れ、保守するサイト、公開済みの記事、更新の記録
分析検索での表示回数や問い合わせ数を見て、次に何をするかを決める毎月の報告、直す記事の一覧
AI検索対策ChatGPTやGoogleの「AIによる概要」などの回答で、自社の情報が正しく取り上げられるように整えるAIの回答の記録、直すページの一覧

6つ目のAI検索対策は、LLMO(大規模言語モデル最適化)、AIO、GEOなどとも呼ばれます。
中身は、検索に強い記事づくりと重なる部分が大きく、別の仕事というより「記事と分析の延長」と考えると整理しやすくなります。

似たサービスとの違い

「運用代行」のほかにも、似た名前のサービスがあります。
呼び方は会社によって揺れますが、多くの場合、範囲は次のように分かれます。

呼び方主に引き受ける範囲社内に残りやすい仕事
記事作成代行記事の構成と執筆。キーワードは発注側が渡すことが多い戦略、入稿、分析
運用代行記事に加えて、入稿・分析・改善の提案まで。戦略から入る会社もある目的の決定、事実の確認、公開の判断
コンサルティング戦略・設計と、分析にもとづく指示。手を動かさない契約が多い記事・入稿などの実作業
制作(構築)メディアのサイトそのものを作る。公開後の運用は別の契約になることが多い運用全般

見積りを比べるときは、呼び方ではなく、6つの仕事のうちどれが入っているかで比べてください。
「運用代行 月◯万円」という見積りが2社から届いても、片方は分析と改善の提案まで入り、もう片方は記事の納品だけ、ということはよくあります。

運用代行が向いている会社・向いていない会社

運用代行は、どの会社にも合うわけではありません。
社内の状況によっては、ほかのやり方のほうが早く結果につながります。

社内の状況向いているやり方理由
担当者がいない、または兼任で手が回らない運用代行(まるごと、または記事と分析)作業を外に出し、社内は判断と事実の提供に集中できる
書ける社員はいるが、何を書けばよいか分からないコンサルティング、または戦略だけを任せる書く力は社内にあるので、計画と分析を補えばよい
計画はあるが、書く時間だけが足りない記事作成代行運用代行より範囲が狭く、費用を抑えやすい
そもそも何を売るか、誰に売るかが決まっていない代行の前に、社内で目的を決める目的が決まらないまま記事を増やしても、成果の判断ができない
サイトの仕組みが古く、記事を載せにくい先にサイトを整える(制作)記事を入れる手間が大きいと、運用が続かない

任せる範囲の切り分け方

担当者がホワイトボードに「社内」と「外部」の2列を作り、付箋を貼り分けている

任せる範囲を決めるときのコツは、それぞれの仕事を「作業」と「判断」に分けることです。
作業は外に出しやすく、判断は社内に残したほうがうまくいきます。
6つの仕事のどれにも、作業と判断の両方が混ざっています。

仕事外に任せやすい作業社内に残す判断
戦略・設計競合の調査、キーワードの洗い出しと検索数の調査、記事計画の下書き誰に向けるか、何を売るためのメディアか、どの数字で成否を見るか
記事構成案、執筆、表記の統一、図表づくり自社の考え方として正しいか、外に出してよい情報か
取材質問の準備、聞き取り、文字起こし、撮影誰に話を聞くか、お客さまへの依頼と掲載の許可
CMS構築、入稿、プラグインなどの更新、バックアップ管理者アカウントの持ち主、公開してよいかの最終判断
分析数字の集計、記事ごとの評価、直す候補の洗い出しどの記事に予算を使うか、やめる企画をどれにするか
AI検索対策AIの回答の定期的な確認、サービス情報の書き方の見直し案料金・対応地域・取扱商品など、会社の公式な情報が正しいか

たとえば記事の仕事なら、構成案と執筆は外に任せても、「この書き方は自社の考えと違う」「この数字はまだ公表していない」という判断は、社内の人にしかできません。
分析も、集計は任せられますが、どの企画に予算を回すかは、売上や営業の状況を知っている社内の人が決めるべきことです。

社内に残すべき5つの仕事

どの依頼先を選んでも、次の5つは社内に残してください。
ここを任せてしまうと、記事は増えても、会社の成果につながりにくくなります。

  1. 目的と見る数字を決める「問い合わせを月◯件増やす」「採用の応募を増やす」のように、何のためのメディアかを社内で決めます。代行会社に決めてもらうと、測りやすいアクセス数が目標になりがちです。アクセス数が増えても、問い合わせにつながらない記事ばかりになることがあります。
  2. 事実を渡し、確かめる自社の事例、料金の考え方、現場で起きた失敗とその直し方。こうした一次情報(自社でしか持っていない情報)は、社外の書き手には書けません。検索上位の記事を言い換えただけの記事との差は、ここでしか作れません。
  3. 公開してよいかを最終判断する取引先との関係で出せない話、法律や業界の決まりに触れる表現、言い過ぎの宣伝文句は、社内の人でないと気づけないことが多くあります。
  4. 問い合わせが来たあとの対応を決める記事を読んで来た問い合わせを、営業の誰がどう受けるかを決めておきます。ここが決まっていないと、記事が商談につながったかどうかも分かりません。
  5. アカウントの持ち主になるドメイン、サーバー、CMS、Googleアナリティクス、Search Consoleの「持ち主」は自社にします。理由と具体的な設定は、契約の章で説明します。

任せ方の3つの型

社内の体制によって、向いている任せ方が変わります。
よくある3つの型を並べました。

型代行先がやること社内がやること向いている会社
記事だけ任せる構成案・執筆。キーワードや記事の計画は社内から渡す戦略、原稿の確認、入稿、分析Webに詳しい担当者が社内にいて、書く時間だけが足りない
記事と分析を任せる記事、入稿、毎月の分析と直す提案目的の決定、事実の提供、原稿の確認、公開の判断担当者はいるが、ほかの仕事と兼任している
まるごと任せる戦略から記事・取材・分析・AI検索対策まで目的の決定、事実の提供、原稿の確認、公開の判断担当者がいない、または立ち上げたばかり

どの型でも、社内の仕事はなくなりません。
まるごと任せる型でも、原稿の確認と事実の提供には、担当者が毎月まとまった時間を取る必要があります。
確認する人が忙しくて原稿が止まると、契約した本数の原稿だけがたまり、公開が遅れていきます。

任せる範囲は、途中で変えてもかまいません。
最初はまるごと任せ、社内に慣れた人が育ってきたら、戦略と分析を社内に戻して記事だけを任せる、という移り方もよくあります。
その場合は、編集ルールやキーワードの一覧などを文書で受け取れるようにしておくと、切り替えがスムーズです。

原稿を確認する人は1人に決める

部長と現場と広報がそれぞれ赤字を入れると、指摘が食い違い、直しが何往復も続きます。
窓口と最終確認を1人に決め、ほかの人の意見はその人がまとめて代行先に伝える形にすると、1本あたりの確認が早く終わります。
確認の締め切り(原稿が届いてから何営業日以内に返すか)も、社内で決めておきましょう。

仕事ごとに渡すもの・受け取るもの

任せる範囲が決まったら、仕事ごとに「こちらが渡すもの」と「受け取るもの」をそろえておきます。
ここがあいまいだと、届いたものが期待と違っても、どこで食い違ったのか分かりません。

仕事こちらが渡すもの受け取るもの受け取ったら確かめること
戦略・設計目的、売りたい商品、お客さまの像、営業でよく聞かれる質問キーワードの一覧(言葉・検索数・狙う読者・つなぐページ・優先度)、記事の計画自社の商談に近い言葉が、優先度の高いところに入っているか
記事記事ごとの狙い、社内の資料、事例構成案、原稿、出典の一覧構成案の段階で方向が合っているか。原稿の数字と出典が合っているか
取材話す人の候補と日程、掲載してよい範囲質問票、文字起こし、原稿、写真話した本人が、公開前に内容を確かめたか
CMS作業用のアカウント、入稿のルール公開した記事、更新の記録、バックアップ見出し・画像の説明文・記事どうしのリンクがルールどおりか
分析GA4・Search Consoleの権限、問い合わせの件数と中身毎月の報告、直す記事の一覧数字の変化に、理由と次の手が書かれているか
AI検索対策会社の正式な情報(料金・対応地域・取扱商品・公表してよい実績)AIに聞く質問の一覧、毎月の記録、直すページの提案AIの回答の誤りが、自社のどのページから来ているか

記事は、構成案(見出しの並び)の段階で一度確かめるのがおすすめです。
本文ができてから方向違いに気づくと、書き直しの手間が大きくなります。
構成案の段階で「この見出しは要らない」「この事例を入れたい」と伝えておけば、本文の直しはずっと少なくて済みます。

編集ルールに書いておくこと

編集ルール(レギュレーションとも呼ばれます)は、書き手が変わっても記事の書き方をそろえるための決まりです。
代行先が作ってくれることもありますが、中身は社内で確かめ、自社のものとして持っておきます。
依頼先を変えるときにも、そのまま渡せます。

項目書いておく内容の例
読者誰に向けて書くか(業種、役職、どのくらい詳しいか)
文体です・ます調か。1文の長さの目安、専門用語の言い換え方
表記数字や英字の書き方、社名・商品名の正式な書き方
書かないこと他社の悪口、効果を言い切る表現、まだ公表していない情報、取引先の名前
出典公的機関や公式サイトを優先する、確かめた日を残す、出典の示し方
自社の紹介記事の中で、どこまで自社のサービスに触れるか
画像写真・イラストの調達先、画像の説明文(alt)の書き方
リンクどの記事、どのサービスページにつなぐか
AIの使い方AIに入れてよい資料、AIが書いた部分を人が確かめる手順

AI検索対策で社内が用意するもの

AI検索対策を任せる場合も、材料になる会社の情報は社内にしかありません。
AIが回答を作るときに読むのは、結局のところ、自社のサイトやほかのサイトに書かれている文章です。
次のものが、自社のサイトに文章で書かれているかを確かめてください。

  • 会社の基本情報(正式な社名、所在地、事業の内容、創業の年)
  • サービスごとのページ(何を、誰に、どの地域で、どのくらいの料金や期間で提供しているか)
  • よく聞かれる質問と答え
  • 公表してよい事例(お客さまの業種、困っていたこと、行ったこと)

Googleは、AIによる概要に向けた特別な準備はいらないとしたうえで、大切な内容は画像ではなく文章で示すことなどを、基本の取り組みとして挙げています。
料金表や対応地域を画像だけで載せている場合は、文章でも書いておきましょう。

社内で必要な時間の見積もり方

社内の負担は、頼む本数と確認の回数からおおよそ見積もれます。
たとえば、月4本を「記事と分析を任せる」型で頼む場合を考えます。

  • 構成案の確認:1本15分×4本で、1時間
  • 原稿の確認:1本45分×4本で、3時間
  • 取材の対応:月1回、準備を含めて2時間
  • 毎月の報告の場:1時間

合計で月7時間ほどです。
これに、事例や資料を集める時間が加わります。
担当者の予定に、この時間を最初から入れておきましょう。
確認の時間が取れないなら、本数を減らしたほうが、結果として公開が早く進みます。

原稿を確かめるときに見るところ

社内の確認者は、文章のうまい下手より、社内の人にしか判断できないところを重点的に見ます。
誤字や表記のゆれは、代行先の校正で直せるからです。

見るところ確かめ方
事実・数字料金、対応地域、納期、件数などが、社内の最新の情報と合っているか
自社の立場自社のやり方や考え方と違うことが「一般的なやり方」として書かれていないか
出してよい情報か取引先の名前、まだ公表していない数字、社内だけの呼び方が入っていないか
言い過ぎ「必ず」「最も」「絶対」など、根拠を示せない言い切りがないか
読者に合っているか想定したお客さまが読んで、分からない言葉が残っていないか
次の行動読み終えた人が、どのページに進めばよいかが分かるか

直してほしい点は、「ここは違う」だけでなく、正しい情報や理由を添えて返します。
同じ指摘が2回出たら、編集ルールに書き足してもらいましょう。
次からは最初から反映された原稿が届きます。

取材を任せるときの段取り

取材記事は、ほかの記事にはない具体的な話が入るため、問い合わせにつながりやすい記事になります。
一方で、社内やお客さまとの調整が必要なので、段取りを決めておかないと止まりやすい仕事でもあります。

  1. 話を聞く人を決めて依頼する社員なら上司の了解を、お客さまなら掲載の許可を、社内の担当者が取ります。お客さまへの依頼は、代行先ではなく自社から行うのが基本です。
  2. 質問票を先に送る代行先が作った質問票を、取材の数日前に話す人へ送ります。答えを準備しておいてもらうと、当日の話が具体的になります。
  3. 録音と撮影の許可を取る文字起こしのための録音と、写真の撮影・掲載について、事前に了解を取ります。
  4. 取材するオンラインでも取材できます。現場の写真が必要なときは、撮影の日を別に設けることもあります。
  5. 話した本人が原稿を確かめる公開の前に、話した人に原稿を読んでもらいます。確かめてもらう範囲(事実の誤りだけか、言い回しまでか)を、先に伝えておくと往復が減ります。

依頼先の種類と向き不向き

担当者が5社分の提案資料を机に並べ、ノートPCで見比べている

運用代行を引き受けるのは、おもに5種類の会社・人です。
同じ「運用代行」の看板を出していても、もともとの得意分野によって強いところが違います。

依頼先強いところ弱くなりやすいところ向いている依頼
Web制作会社CMSの構築、デザイン、表示の速さ、保守記事の企画や取材。記事は外部のライターに回していることがあるサイトの作り直しと運用をまとめて頼みたい
SEO会社キーワードの調査、検索順位の分析、サイト内部の改善検索数の多い言葉に寄りやすく、商談につながる言葉が後回しになることがある検索からの訪問を増やしたい
編集プロダクション取材、インタビュー記事、文章の質、校正キーワードの設計、数字の分析事例記事・採用記事など、取材が中心
フリーランス費用を抑えやすい、融通がきく、特定の業界に詳しい人がいる1人に頼むと、病気や廃業で止まる。戦略や分析まで1人で持てる人は限られる本数が少ない、分野の合う人が見つかっている
AIを使う運用代行調査・下書き・古い記事の更新が速く、本数を増やしやすい人の確認が薄いと、誤りや他社の記事の言い換えが混ざる本数と更新の速さが必要で、確認の手順が見える先を選べる

Web制作会社

サイトを作る力は強く、CMSの設定、デザインの変更、表示が遅いときの手直しなどは安心して任せられます。
一方で、記事は社内に書き手がおらず、外部のライターに回していることもあります。

見積りの段階で「記事は誰が書きますか」「外部の方の場合、その人と直接やりとりできますか」と聞いておきましょう。
間に人が入るほど、自社の事実が書き手に届きにくくなります。

サイトの作り直しと運用をまとめて頼む場合は、公開後の保守(CMSやプラグインの更新、バックアップ、不具合の修理)が運用代行の料金に含まれるのか、別の保守契約になるのかも確かめておきましょう。

SEO会社

どの言葉で検索されているか、上位の記事が何を書いているかを調べる力が強い依頼先です。
サイトの内部の作り(ページ同士のつなぎ方、表示の速さ、検索エンジンへの伝え方)まで見てもらえるのも利点です。

気をつけたいのは、検索数の多い言葉から順に記事を作ると、アクセスは増えても問い合わせが増えないことがある点です。
「検索数は少ないが、買う直前の人が使う言葉」を提案に入れてくるかどうかを見てください。
たとえば「〇〇とは」より「〇〇 費用」「〇〇 業者 選び方」のほうが、検索数は少なくても問い合わせに近い読者が多くなります。

編集プロダクション

雑誌や会社案内などを作ってきた編集の会社です。
取材して話を引き出し、読みやすい記事にまとめる力が強く、事例記事やインタビュー記事、採用の記事に向いています。

一方、キーワードの設計や数字の分析は専門外のこともあります。
検索からの集客も狙うなら、キーワードの設計は別の会社や社内で行い、編集プロダクションには取材記事を任せる、という組み合わせも考えられます。

採用のための記事(社員インタビューや仕事の一日の紹介など)は、検索の言葉より、応募を考えている人に職場の様子が伝わるかが大切です。
こうした記事は、取材の力が強い編集プロダクションと相性がよい分野です。

フリーランス

会社に頼むより費用を抑えやすく、特定の業界に詳しい人に直接頼めるのが利点です。
一方、1人に頼っていると、体調や事情で急に止まることがあります。
2人以上に分けて頼む、編集ルールを文書にして誰でも引き継げるようにしておく、といった備えが必要です。

また、従業員を使わずに1人で働くフリーランスに仕事を頼む場合は、2024年11月1日に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法」(フリーランス法)の対象になります。
公正取引委員会の特設サイトでは、頼む側は、仕事の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を、書面かメールなどですぐに示す必要があると案内されています。
口頭だけの依頼は認められません。
発注する会社が従業員を使っている場合などは、納品を受けた日から60日以内のできるだけ短い期間で支払期日を決める必要もあります。

AIを使う運用代行

調査や下書き、古くなった記事の更新にAIを使い、少ない人数で多くの記事を回す依頼先です。
本数を増やしたいとき、情報の変わりやすい分野で記事を新しく保ちたいときに向いています。

Googleは、生成AIを使うこと自体を問題にしてはいません。
ただし、検索の公式ガイドでは、読む人にとっての価値を加えずに大量のページを作ることは「大量生成されたコンテンツの不正使用」というスパムポリシー(検索の禁止事項)に当たるおそれがあると説明しています。
また、生成AIは誤りを含むことがあるので、公開前に人が事実を確かめるよう案内しています。

AIを使う依頼先を選ぶときは、AIを使うかどうかではなく、どの工程で人が確かめているかを聞いてください。
当社が運営するメディア「AI・Web実務研究所」でも、調べる、構成を作る、書く、点検する、古くなった情報を更新する、という流れで記事を作っています。
どの工程をAIが担い、どこで人が出典と照らし合わせているかを、依頼先が具体的に説明できるかどうかが判断の分かれ目です。

AIを使う依頼先には、次のような点も聞いておくと安心です。

  • どのAIのサービスを使い、渡した社内の資料は学習に使われない設定になっているか
  • 数字や制度の話は、どの出典で確かめ、記事のどこに出典を示すか
  • 同じような記事を量産しないために、似た記事がないかをどう確かめているか
  • 公開した記事を、どのくらいの頻度で見直し、古い情報を直しているか
  • AIの下書きに、自社の事例や取材の内容をどう加えているか

依頼先を組み合わせる

1社にすべてを任せる必要はありません。
得意分野の違う依頼先を組み合わせると、それぞれの弱いところを補えます。

組み合わせ分け方気をつけること
SEO会社+編集プロダクションSEO会社がキーワードと分析、編集プロダクションが取材記事キーワードの一覧を両社が見られるようにする
Web制作会社+フリーランス制作会社がCMSと保守、フリーランスが記事入稿のルールを文書にして、両方に渡す
運用代行+社内代行先が記事と分析、社内が取材と事例記事社内で書く記事も、同じ編集ルールで書く

組み合わせるときは、全体の計画を持つ人(取りまとめ役)を決めておきます。
社内の担当者が務めるのが理想ですが、難しければ、いちばん範囲の広い依頼先に任せ、そのことを契約に書いておきます。
取りまとめ役がいないと、同じ言葉を狙った記事を2社が別々に書く、といった重なりが起きやすくなります。

候補の探し方と、相手のサイトで見るところ

候補は、検索や知り合いの紹介、比較サイトなどで探せます。
どの探し方でも、相手の会社が自分のサイトで何を発信しているかを見ると、仕事の進め方がある程度分かります。

  • 自社のメディアを運営しているか:記事の仕事を売っている会社が、自分のメディアをどう運営しているかは、いちばん分かりやすい見本です
  • 記事の日付と更新:古い情報のまま放置された記事が多くないか。更新日が示されているか
  • 出典の示し方:数字や制度の話に、出どころが書かれているか
  • 書き手・確認者の名前:誰が書き、誰が確かめたかが分かるか
  • 事例の中身:会社のロゴが並んでいるだけでなく、何を任され、どう進めたかが書かれているか。公開中の記事のURLを見せてもらえるか
  • 料金の示し方:料金を公開しているか、公開していない場合は何で金額が決まるかを説明しているか

比較サイトや「おすすめ〇選」の記事は、候補を集めるのには便利ですが、載っている順番や評価の基準は、運営する会社によって違います。
最後は、相手の公式サイトと、実際の提案の中身で判断してください。

あわせて読みたい記事作成代行の選び方|料金の型と相場、見積りで聞くこと・納品記事の点検記事作成代行を頼むときに知っておきたい、料金の4つの型(文字単価・記事単価・月額・AI活用)と相場を、クラウドソーシングの参考価格と各社の公開料金をもとに整理しました。発注前に決めること、見積りで聞く質問、納品された記事の点検項目、LLMO・AIO対応をうたう会社の見分け方まで解説します。

見積りで聞くこと

担当者がノートPCでオンライン会議をしながら、手元の質問メモに印をつけている

見積りの内容は、こちらが渡す情報の量で変わります。
依頼先に話を聞く前に、次のものを用意しておくと、各社の見積りを同じ条件で比べやすくなります。

  • メディアの目的と、見る数字(問い合わせ数、資料請求の数など)
  • 売りたい商品・サービスと、おおよその価格帯
  • お客さまの業種、役職、困っていること
  • 競合だと思っている会社と、そのサイトのURL
  • いまのサイトのURLと、Search Consoleの数字(画面の写しでかまいません)
  • 社内で原稿を確認できる人と、使える時間
  • 1か月あたりの予算の上限と、始めたい時期

聞いておきたい12の質問

提案の場では、次の質問をそのまま聞いてください。
答えの中身だけでなく、具体的に答えられるかどうかも判断の材料になります。

質問聞く理由答えで見るところ
記事は誰が書き、誰が確認しますか営業の担当者と、実際に書く人が別のことが多い書き手の得意分野と、確認する人の役割が具体的か
事実の確認はどう行いますか誤りがあると、会社の信用が落ちる出典の残し方、確認の担当者が決まっているか
AIを使う工程はどこですか使うかどうかより、人の確認があるかが大事調査・下書き・点検など、工程ごとに答えられるか
1本の料金に含まれる工程は何ですか構成案・画像・入稿・修正が別料金のことがある修正の回数、画像の点数、入稿の有無
取材は1回いくらで、移動費や文字起こしは含まれますか取材記事は条件で金額が大きく変わるオンライン取材でもよいか、遠方の移動費の扱い
キーワードはどう選びますか検索数だけで選ぶと、問い合わせにつながらない自社の商談や売上と結びつけて説明できるか
毎月の報告に何が載りますか数字を並べるだけの報告では、次の手が分からない報告書の見本を見せてもらえるか
公開した記事を直す(更新する)料金は含まれますか記事は時間がたつと情報が古くなる更新の頻度と料金、どの記事から直すかの決め方
契約期間と、途中でやめるときの条件は6か月・12か月などの最低契約期間を設ける会社がある解約の申し出の期限、途中解約の費用
記事の権利と、アカウントの持ち主はどうなりますか解約後に記事が自由に使えなくなる事態を防ぐ次の章の項目に答えられるか
AIの回答での取り上げられ方は、どう確かめますか決まった方法がなく、会社ごとにやり方が違うどの質問を、どのAIで、どのくらいの頻度で確かめるか
担当者が変わるときは、どう引き継ぎますか担当の交代で記事の質が変わることがある編集ルールが文書になっているか

「1位にします」「AIに必ず載ります」と言われたら

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、特別な要件や特別な最適化はないと案内しています。
検索の順位も、Google以外の誰かが決められるものではありません。
順位やAIへの表示を約束する提案を受けたら、「そのために具体的に何をするのか」「うまくいかなかったときに契約はどうなるのか」を聞いてください。
中身が説明できない提案は避けたほうが安全です。

見積りを頼むときの文面の例

複数の会社に同じ条件で見積りを頼むと、比べやすくなります。
次のような文面を、問い合わせのフォームやメールで送ります。

当社のオウンドメディアの運用について、ご提案とお見積りをお願いします。
・目的:試作加工の問い合わせを増やしたい(いまは月に数件)
・任せたい範囲:キーワードの設計、記事の作成(月4本)、入稿、毎月の分析と報告
・社内で行うこと:事例の提供、原稿の確認、公開の判断
・サイト:WordPressで運営中、記事は約20本
・予算:月◯万円まで(税別)
・始めたい時期:◯月から
・ご提案に含めていただきたいこと:書き手と確認者の体制、最初の3か月で書く記事の候補、毎月の報告の見本、記事の権利とアカウントの扱い

最後の行のように「提案に含めてほしいこと」を書いておくと、各社の答えが同じ項目でそろい、比べやすくなります。

提案を比べるときの見方

提案書は、きれいな資料かどうかより、自社のことをどれだけ調べてきたかで比べます。

  • 自社のサイトを見たうえでの提案か:いまの記事やサイトの課題に、具体的に触れているか
  • 最初に書く記事が挙がっているか:キーワードと、その言葉を選んだ理由が書かれているか
  • 実際に担当する人が分かるか:提案に来た人と、毎月やりとりする人が同じか
  • 社内に頼むことが書かれているか:取材の調整や原稿の確認など、こちらの仕事も示されているか
  • できないことを言っているか:苦手な分野や、別の会社に回す工程を正直に示しているか

社内に頼むことが何も書かれていない提案は、一見楽そうに見えますが、自社の事実が入らない記事になるおそれがあります。

料金の形と、それぞれの注意点

運用代行の料金には、いくつかの形があります。
形によって、依頼先が力を入れやすいところが変わります。

料金の形中身注意点
記事の単価1本ごと、または文字数ごとに払う文字数で決まる契約は、記事が長くなりやすい。分析や更新は別料金のことが多い
月額固定決まった範囲の作業を毎月行う作業の中身と本数を契約に書かないと、月によって量がばらつく
成果報酬順位や訪問数などの結果に応じて払う何を成果とするかで、取り組みが偏る。順位の上がりやすい言葉ばかりが狙われることがある
時間(工数)作業した時間に応じて払う作業の記録を毎月出してもらい、時間の使い方を確かめる

どの形が正しいということはありません。
始めのうちは記事の単価で試し、範囲が固まったら月額固定に切り替える、という進め方もあります。
成果報酬を選ぶときは、成果を「問い合わせ」や「資料請求」など、会社の売上に近いものにしておくと、取り組みの向きが自社の目的とずれにくくなります。

見積書の見方

見積書が届いたら、金額の大小より先に、次の点を確かめます。

  • 「一式」になっていないか:「運用代行 一式」の見積りは、何をどれだけやるのかが分かりません。6つの仕事ごとに、作業と本数の内訳を出してもらいます
  • 税込か税別か:会社によって表記が違います。比べるときは、どちらかにそろえます
  • 記事の単価の前提:文字数、画像の点数、構成案の有無、修正の回数。文字数で値段が決まる契約では、記事が不必要に長くなりやすい点にも注意が必要です
  • 最低の発注本数と期間:「月4本から」「6か月から」など、条件がついていることがあります
  • 初期費用の中身:戦略の設計、キーワードの調査、編集ルールづくりなど、何ができあがるのか
  • 別料金になるもの:取材の移動費、撮影、専門家の監修、CMSの不具合の修理など

見積りの金額が大きく違うとき

同じ条件で頼んでも、会社によって見積りが数倍違うことがあります。
多くの場合、金額の差は次のどこかから来ています。

  • 範囲の差:片方には分析や更新、キーワードの設計が入り、片方には入っていない
  • 書き手の差:その分野の経験がある書き手か、幅広く書く書き手か
  • 確認の工程の差:編集者の確認、事実の確認、専門家の監修が何回入るか
  • 取材や撮影の差:取材が含まれるか、オンラインか現地か
  • 取りまとめの費用:進行の管理や打ち合わせの費用が、記事の単価に含まれるか、別に立っているか

差の理由が分からないときは、各社に「キーワードの設計」「構成案」「執筆」「確認」「入稿」「分析」のように同じ行で内訳を出してもらうと、どこにお金がかかっているかが見えます。
安い見積りが、必要な工程を抜いた結果になっていないかを確かめてから比べましょう。

費用の内訳や相場の考え方は、別の記事で詳しくまとめています。

あわせて読みたいオウンドメディアの費用|立ち上げ・運用の内訳と、月の予算ごとにできることオウンドメディアの費用を、立ち上げ費(設計・CMS・デザイン)と運用費(記事・取材・分析)に分けて解説します。記事1本の単価の決まり方、月10万・30万・50万円の予算の組み立て方、内製と外注の比べ方、費用対効果の計算の仕方まで、出どころのある数字でまとめました。

まずは少ない本数で試す

候補を2〜3社に絞ったら、いきなり長い契約を結ばず、少ない本数で試してから決めるのが安全です。

  1. 同じテーマで2〜3本を頼む候補の会社に、同じテーマ・同じ条件で記事を頼みます。比べやすくするため、キーワードと目的はこちらで決めて渡します。
  2. 社内の確認者が読む原稿を確認する予定の人が読み、「自社の事実が入っているか」「間違いはないか」「そのまま公開できるか」を見ます。
  3. やりとりの手間を記録する直しを頼んだ回数、原稿が戻るまでの日数、質問への返事の速さを記録します。記事の出来と同じくらい、毎月の手間に響きます。
  4. 本契約の条件を決める試した結果をもとに、本数、範囲、修正のルールを決めてから契約します。

契約で決めておくこと

担当者が契約書の条文に付箋を貼りながら、ノートPCの画面と照らし合わせている

運用代行でもめやすいのは、始めるときより、やめるときです。
解約したあとに「記事を直してよいのか」「アクセスの数字は見られるのか」「写真は使い続けてよいのか」で困らないよう、契約の段階で決めておきます。

記事の権利(著作権)

著作権は、記事を書いた人に生まれます。
社員が仕事として書き、会社の名前で公表する記事は、契約や就業規則で別に決めていない限り会社が著作者になります(著作権法第15条)。
一方、社外の会社や個人に頼んだ記事は、書いた側に著作権が生まれます。
お金を払っただけでは、著作権は発注した会社に移りません。

そこで、契約書に「納品した記事の著作権を発注者に譲渡する」と書いておきます。
このとき気をつけたいのが、著作権法第61条第2項です。
譲渡の契約で、第27条(翻訳・翻案などの権利)と第28条(二次的著作物の利用に関する権利)を譲渡の対象として特に書いていないと、これらの権利は書いた側に残ると推定されます。

記事を大きく書き直す、資料や動画に作り変える、といった使い方を考えているなら、「著作権法第27条及び第28条に規定する権利を含む」と明記しておきましょう。

もう一つは著作者人格権です。
著作者人格権は著作者だけのもので、譲渡できません(第59条)。
この中には、作品を勝手に変えられない権利(同一性保持権、第20条)も含まれます。
記事を自由に直せるように、契約では「著作者人格権を行使しない」と決めておくのが一般的です。

記事に使う写真やイラストにも注意が必要です。
素材サイトの画像は、代行会社の名義でライセンス(使用の許可)を取っていることがあり、解約後に使い続けてよいかは、その素材サイトの規約しだいです。
AIで作った画像は、どのサービスで作り、その規約で商用利用が認められているかを確かめておきます。
取材したお客さまの名前や写真の掲載許可は、自社の名前で取っておくと、依頼先が変わっても困りません。

データとアカウントの持ち主

ドメインやGoogleのツールのアカウントを代行会社の名義で作ってしまうと、解約するときに、過去のデータを含めて引き継げなくなることがあります。
持ち主の席は自社が持ち、代行会社には作業に必要な権限だけを渡すのが基本です。

もの自社が持つもの代行先に渡す権限の例
ドメイン自社の名義で登録し、更新の支払いも自社で行う設定の変更が必要なときだけ作業を頼む
サーバー自社の名義で契約する作業用のアカウントを発行する
CMS(WordPressなど)管理者アカウントを自社で持つ記事を書いて入れられる権限の、別のアカウント
Googleアナリティクス4自社の担当者が「管理者」になる「編集者」や「アナリスト」
Search Console自社が「所有者」になる「フルユーザー」
記事・画像の元データ自社の共有フォルダに置くそのフォルダの編集権限

Search Consoleでは、ほかの人に権限を付けたり外したりできるのは所有者だけです。
Googleアナリティクス4(GA4)では、「管理者」はユーザーの追加・削除ができ、「編集者」はプロパティの設定を管理できますが、ユーザーの管理はできません。
代行会社には、分析や設定に必要な分だけを渡します。

解約のときの引き継ぎ

解約のときに受け取るものも、契約に書いておきます。
次のものがそろっていれば、別の会社に頼み替えたり、社内で続けたりするときも困りません。

  • 記事の原稿と、画像・図表の元データ(編集できる形式)
  • 記事ごとに狙ったキーワードの対応表
  • 構成案と、まだ公開していない原稿
  • 編集ルール(表記のきまり、書き方の方針)
  • 過去の毎月の報告
  • 代行会社に渡していたアカウントの一覧

解約したら、代行会社に渡していた権限を外します。
Search Consoleのヘルプでは、確認済みの所有者を外しても、サイトに置いた確認用のファイルやタグ(確認トークン)が残っていれば、その人がもう一度所有者になれると説明されています。
代行会社が所有者になっていた場合は、権限を外すだけでなく、確認トークンも消してください。

契約書で決める項目の一覧

項目決める内容
範囲6つの仕事のどれを任せるか。作業と本数
単価と前提1本の料金と、文字数・画像・修正回数・入稿の有無
納期と確認期間原稿の締め切り、社内が確認を返す期限
記事の権利著作権の譲渡(第27条・第28条の権利を含む)、著作者人格権を行使しないこと
素材の権利写真・イラスト・AI画像の権利と、解約後に使えるか
アカウント持ち主は自社。代行先に渡す権限の種類
再委託代行先が別の会社や個人に仕事を回してよいか。回すときは事前に知らせてもらうか
秘密の扱い社内の資料や取材内容の扱い。AIのサービスに入れてよい情報の範囲
契約期間と解約最低の期間、解約を申し出る期限、途中解約の費用
解約時の引き継ぎ受け取るものの一覧と、権限を外す手順

社内の資料や取材の内容を代行先がAIのサービスに入れる場合は、入れてよい情報の範囲も決めておきます。
お客さまの個人情報や、まだ公表していない数字は入れない、使うAIのサービスは入力が学習に使われない設定や法人向けのプランにする、といった取り決めです。

契約書のひな形は、代行先のものになりやすい

運用代行の契約書は、代行先が用意したひな形を使うことがほとんどです。
ひな形には、代行先に都合のよい書き方が入っていることもあります。
上の表の項目が書かれているかを一つずつ確かめ、足りない項目は追記を頼んでください。
金額の大きい契約や、判断に迷う条文があるときは、弁護士などの専門家に確かめてもらうと安心です。

別の会社や人に回す(再委託)ときの確認

運用代行の会社が、記事の執筆や取材を、さらに別の会社やフリーランスに回すことは珍しくありません。
それ自体は問題ではありませんが、知らないうちに回されていると、秘密の扱いや記事の権利があいまいになります。

契約では、再委託してよいかどうか、するときは事前に知らせてもらうか、を決めておきます。
あわせて、再委託先にも同じ秘密保持の義務を負わせること、再委託先が書いた記事の著作権も最終的に自社に移ることを、代行会社の責任として書いておくと安心です。

契約してから最初の1か月

契約を結んだら、記事を書き始める前に、土台を整えます。
最初の1か月の進め方の例です。

  1. 計測を確かめるGA4で、問い合わせの送信や資料請求など、どの操作をキーイベント(成果として数える操作)にするかを決め、正しく数えられているかを確かめます。ここがずれていると、あとの報告の数字がすべて当てになりません。
  2. いまある記事を棚卸しするすでに記事がある場合は、残す・直す・まとめる・非公開にする、に分けます。同じような内容の記事が何本もあると、どれを読者に見せたいのかが検索エンジンに伝わりにくくなります。
  3. キーワードと記事の計画を決める最初の3か月分の記事を、優先度の高い順に決めます。問い合わせに近い言葉から始めるのが基本です。
  4. 編集ルールを決める前の章の表をもとに、読者、文体、書かないこと、出典の示し方などを文書にします。
  5. 最初の数本は、構成案から一緒に作る社内の確認者と代行先の書き手が、構成案の段階で話し合います。最初にすり合わせておくと、2本目以降の直しがぐっと減ります。

棚卸しで記事をまとめたときは、古い記事のURLから新しい記事へ、転送(リダイレクト)を設定します。
Googleは、ページを恒久的に移すときは、サーバー側の永続的なリダイレクト(301など)を使うよう案内しています。
転送を忘れると、古い記事についていた検索の評価や、ほかのサイトからのリンクが生かせなくなります。

依頼先を乗り換えるとき

いまの依頼先から別の依頼先に乗り換えるときは、次の順で進めると、記事の公開を止めずに切り替えられます。

  1. 契約を読み直す解約を申し出る期限、記事の権利、解約時に受け取れるものを確かめます。決まっていない項目があれば、解約の話を切り出す前に整理しておきます。
  2. アカウントと元データを確かめるドメイン、サーバー、CMS、GA4、Search Consoleの持ち主が自社になっているかを確かめます。代行先の名義になっているものがあれば、先に自社へ移してもらいます。
  3. 新しい依頼先を決めるこの記事の見積りの章の手順で、新しい依頼先を選びます。少ない本数で試すところまで進めておくと、切り替えのあとに慌てません。
  4. 引き継ぎの資料を渡す受け取った原稿、キーワードの対応表、編集ルール、過去の報告を、新しい依頼先に渡します。
  5. 権限を外す前の依頼先のアカウントと権限を外し、Search Consoleの確認トークンも消します。

毎月の報告で見る数字

担当者がノートPCで毎月の報告を開き、気になる数字にペンで印をつけている

毎月の報告書には多くの数字が並びますが、判断に使う数字は限られます。
次の表の数字が載っているか、そして数字の変化に理由と次の手が書かれているかを確かめてください。

数字どこで見るか何が分かるか
公開した本数・直した本数代行先の作業記録契約どおりに作業が進んでいるか
表示回数・クリック数Search Consoleの検索パフォーマンス(検索語別・ページ別)検索結果にどれだけ出て、どれだけ選ばれているか
平均掲載順位同上狙った言葉での位置。表示回数とあわせて見る
キーイベント(問い合わせ・資料請求など)GA4記事が成果につながったか
記事を読んだ人からの問い合わせGA4の経路と、営業への聞き取りどの記事が商談のきっかけになったか
AIからの訪問GA4の参照元(chatgpt.com など)ChatGPTの回答から来た人の数
AIの回答での取り上げられ方決めた質問をAIに聞いて記録する自社が候補に挙がるか、内容が正しいか

AIからの訪問は、全部は分けて見られない

Googleの案内では、AIによる概要やAIモードからの訪問は、Search Consoleでは検索の種類「ウェブ」の数字に含まれ、ふつうの検索結果と分けては表示されません。
ChatGPTについては、OpenAIのヘルプで、検索結果のリンクに「utm_source=chatgpt.com」を自動で付けると案内されていて、GA4の参照元で確かめられます。
AIの回答での取り上げられ方は、毎月同じ質問をAIに聞いて記録するのが、いまのところ確実な方法です。

報告書の形

役に立つ報告書は、数字の表より先に「何をして、どうなり、次に何をするか」が書いてあります。
次の4つがそろっているかを見てください。

  1. 先月やったこと公開した記事、直した記事、行った設定の変更。予定との差があれば、その理由。
  2. 数字の変化と理由増えた・減った数字と、その理由の見立て。記事ごとの表示回数・クリック数・キーイベントの一覧。
  3. 来月やること書く記事、直す記事、試すこと。優先する理由もあわせて。
  4. 社内にお願いしたいこと取材の調整、確認が止まっている原稿、提供してほしい資料など。

4つ目が書かれていない報告は、社内の動きが止まっていても気づきにくくなります。
社内の確認待ちで遅れている原稿の数も、毎月書いてもらうとよいでしょう。

記事ごとの一覧から、直す記事を選ぶ

報告書の中でいちばん使えるのは、記事ごとの表示回数・クリック数・順位・キーイベントの一覧です。
数字の組み合わせで、記事の直し方が変わります。

記事の状態考えられること直し方の例
表示回数は多いが、クリックが少ない検索結果で、ほかの記事より選ばれていないタイトルと説明文を、検索した人の知りたいことに合わせて直す
順位が2ページ目あたりで止まっている上位の記事に比べて、中身が足りない上位の記事にあって自社の記事にない話題や、自社の事例を足す
表示回数がほとんどない狙った言葉が検索されていない、または記事が検索に載っていないSearch Consoleで検索に登録されているかを確かめ、言葉の選び方を見直す
読まれているが、問い合わせがない読み終えた人の次の行き先がない関連するサービスページや資料請求への案内を、記事の流れの中に入れる
情報が古くなっている料金や制度が変わり、内容が合わなくなった最新の情報に直し、更新日を示す

新しい記事を書くより、すでに読まれている記事を直すほうが、早く数字が動くこともあります。
毎月の作業のうち、どのくらいを新しい記事に、どのくらいを直しに使うかも、報告の場で決めておきましょう。

報告の場で聞くこと

報告を受けるだけでなく、こちらから質問すると、代行先の考えが分かり、社内にも判断の材料がたまります。
毎月、次のような質問をしてみてください。

  • 問い合わせにつながった記事には、どんな共通点がありますか
  • 表示回数は多いのにクリックが少ない記事は、どれですか。どう直しますか
  • 順位が下がった記事は、何が理由だと考えますか
  • 来月、やめること・後回しにすることはありますか
  • 社内から出してほしい情報や事例はありますか

「やめること」を聞くのは、予算と時間には限りがあるからです。
効果の薄い企画を続けるより、反応のあった記事を直したり、近い言葉の記事を増やしたりするほうが、同じ費用で成果に近づけます。

AIの回答を確かめる方法

AIの回答で自社がどう扱われているかは、決まった質問を、決まったAIに、毎月聞いて記録するのが基本です。
代行先に任せる場合も、質問の一覧は社内で確認しておきます。

  1. 質問を決めるお客さまが実際にAIに聞きそうな形で、10〜20個の質問を作ります。たとえば地域の工務店なら、「〇〇市で自然素材の注文住宅を建てられる会社は」「注文住宅の見積りで確認すべき項目は」「平屋を建てるときの費用の考え方は」のような質問です。
  2. 聞くAIを決めるChatGPT、GoogleのAIによる概要・AIモードなど、お客さまが使っていそうなものを選びます。
  3. 結果を記録する聞いた日、AIの名前、自社が回答に出たか、書かれた内容が正しいか、出典として示されたページを残します。
  4. 誤りの出どころを探す内容が間違っていたら、自社のサイトのどこに古い情報が残っているかを探します。料金を変える前のページ、古いお知らせ、別のサイトに載っている会社情報などが原因になっていることがあります。
記録する項目書き方の例
確かめた日・AI10月1日、ChatGPT
質問〇〇市で自然素材の注文住宅を建てられる会社は
自社が出たか出た(3社のうち2番目)
書かれた内容対応地域と、使っている木材の種類
誤り対応地域が、去年までの範囲のまま
出典として示されたページ会社案内のページ(対応地域の記載が古い)

AIの回答は、同じ質問でも聞くたびに変わることがあります。
1回の結果で判断せず、毎月の記録を並べて傾向を見てください。
Googleは、構造化データ(検索エンジン向けにページの情報を整理して伝える書き方)を使う場合は、ページに表示している内容と一致させるよう案内しています。
料金や対応地域を直したら、ページの本文と、構造化データや会社情報の欄の両方を直します。

3か月ごとに見直すこと

毎月の報告とは別に、3か月に1回は、少し引いた目線で全体を見直します。
毎月の数字は上下が大きく、1か月だけでは傾向が読みにくいからです。

  • 狙う言葉の見直し:問い合わせにつながった言葉に近い言葉を増やし、反応のない分野は減らす
  • 任せる範囲の見直し:社内に戻せる仕事、逆に外に出したほうがよい仕事がないか
  • 本数と直しの配分:新しい記事と、既存の記事の直しに使う割合
  • 営業との連携:記事を読んで来たお客さまの話を、営業から聞いて企画に生かせているか

見直しの結果は、次の3か月の計画として文書に残してもらいます。
担当者が変わっても、なぜその方針にしたのかをたどれるようになります。

時期ごとに重く見る数字

記事は公開してすぐに検索で読まれるわけではありません。
Googleも、変更が検索結果に反映されるまでには、数時間で済むものから数か月かかるものまであると案内しています。
始めたばかりの時期に問い合わせ数だけで良し悪しを決めると、続けるべき企画をやめてしまうことがあります。
時期によって、重く見る数字を変えます。

時期重く見る数字見る理由
始めてすぐ公開本数、記事が検索に載ったか、表示回数計画どおりに記事が出ているか、検索に載り始めたか
記事がそろい始めたころクリック数、狙った言葉の順位狙った読者に届いているか
読まれ始めたあとキーイベント、問い合わせからの商談会社の成果につながっているか
1年たったころ記事ごとの費用と成果、直した記事の変化どこに予算を回し、何をやめるか
あわせて読みたいLLMO対策とは?AI検索に自社が出るための設定例・確かめ方・やることを解説LLMO(大規模言語モデル最適化)は、ChatGPTやGoogleのAI Overviewなど、AIの回答に自社の情報が正しく使われるようにする取り組みです。公式が言っていること、robots.txtでAIのクローラーを許可・拒否する書き方、構造化データやllms.txtの例、AIの回答に自社が出ているかを毎月確かめる手順までをまとめました。

うまくいかない頼み方

担当者と上司が、確認待ちの原稿の束を前にノートPCを見ながら話し合っている

依頼先選びがうまくいっても、頼み方でつまずくことがあります。
よくある形と、避け方をまとめました。

頼み方起きやすいこと避け方
本数だけを目標にする本数を満たすために、問い合わせにつながらない記事が増える本数と一緒に、記事ごとの狙い(どの読者を、どこへつなぐか)を決める
社内の確認が止まる原稿がたまり、公開が数か月遅れる確認する人を1人に決め、返す期限を決める
自社の事実を渡さないどの会社でも書ける一般論の記事になる取材の時間を取る。事例や現場の数字を渡す
アカウントを代行先の名義で作らせる解約時に、データや記事を引き継げない持ち主は自社、代行先には権限だけを渡す
AIで本数だけを増やす誤りや似た記事が増え、検索の評価を落とすおそれがある人が事実を確かめる工程を必ず入れる
報告を読まずに任せきり数字が落ちても気づかず、半年後に方針を変えることになる毎月30分でも、報告の場を持つ

例:部品加工の会社が運用代行を頼む場合

社員30人ほどの部品加工の会社が、問い合わせを増やすためにオウンドメディアを始める場合を考えます。
社内にWebの担当者はおらず、営業部長が兼任で窓口を務めます。

  • 目的と見る数字:試作や小ロットの加工の問い合わせを増やす。見る数字は、問い合わせフォームの送信数と、そこからの見積り依頼の数
  • 任せ方:担当者がいないので「まるごと任せる」型。ただし、事例の提供と原稿の確認は営業部長が行う
  • 依頼先:加工の専門用語を正しく書けることを重く見て、製造業の記事を書いた経験のある書き手がいる先を選ぶ。少ない本数で試し、技術的な誤りの少なさで決める
  • 記事の内容:「〇〇材 加工 小ロット」「試作 加工 依頼 流れ」のような、発注を考えている人が使う言葉から書く。現場の職人に取材し、加工できる寸法や材質、納期の考え方を具体的に書く
  • 契約:記事と写真の権利を譲り受ける(第27条・第28条を含む)。GA4とSearch Consoleは自社が持ち主になる。取引先の名前は出さない決まりにする
  • 毎月の確認:月1回の報告の場で、問い合わせの数と、どの記事を読んでから問い合わせたかを見る。営業部長は、来た問い合わせの中身を代行先に伝え、次の記事の企画に生かしてもらう

このように、任せる範囲は広くても、目的・事実・公開の判断・問い合わせ後の対応は社内に残っています。
この形を最初に決めておけば、依頼先が途中で変わっても、メディアの方向はぶれません。
反対に、ここがあいまいなまま本数だけを決めて頼むと、加工の会社でなくても書ける一般的な記事が並び、問い合わせにつながらないまま費用だけがかかり続けることになります。

どの失敗も、社内に残すべき判断を外に出してしまったことから起きています。
任せる範囲を決めたら、社内に残した仕事を「誰が、いつやるか」まで決めておくと、ほとんどは防げます。

よくある質問

オウンドメディアの運用代行の費用はどのくらいですか?

任せる範囲と本数で大きく変わります。
記事1本の料金、取材の有無、分析やAI検索対策を含むかどうかで決まるため、まずは6つの仕事のどれを任せるかを決めてから見積りを取ってください。
費用の内訳と、月の予算ごとにできることは「オウンドメディアの費用」の記事でまとめています。

社内に担当者がいなくても頼めますか?

頼めますが、原稿の確認と事実の提供をする人は必要です。
まったく社内の人が関わらないと、自社の強みや事例が入らない記事になります。
専任でなくてもかまわないので、窓口になる人を1人決めてください。

途中で依頼先を変えることはできますか?

できます。
ただし、記事の著作権やアカウントの持ち主を契約で決めていないと、乗り換えに手間がかかります。
著作権の譲渡、アカウントの持ち主、解約時に受け取るものを、最初の契約に書いておきましょう。

AIで書いた記事はGoogleで評価されませんか?

Googleは、AIを使ったかどうかではなく、読む人にとって役に立つかどうかを重く見ると案内しています。
一方で、価値を加えずに大量のページを作ることはスパムポリシーに当たるおそれがあるとしています。
AIを使う場合も、人が事実を確かめ、自社にしかない情報を入れることが前提です。

運用代行とSEO対策の代行は何が違いますか?

SEO対策の代行は、検索の順位を上げるための調査やサイトの改善が中心です。
運用代行は、記事づくりや分析を含めてメディアの運営そのものを引き受けます。
重なる部分は多いので、見積りでは呼び方ではなく、6つの仕事のどれが入っているかで比べてください。

AI検索対策も一緒に頼むべきですか?

記事と分析を任せるなら、一緒に頼むほうが効率的です。
Googleは、AIによる概要に表示されるための特別な最適化はなく、検索の基本的な取り組みが大切だと案内しています。
記事の質や情報の正しさを整えることが、そのままAI検索への備えにもなります。
そのうえで、AIの回答で自社がどう扱われているかを毎月確かめてもらうとよいでしょう。

いずれ社内で運用したい場合は、どう頼めばいいですか?

最初の契約から、編集ルール、キーワードの一覧、構成案の作り方などを文書で受け取るようにしておきます。
毎月の報告の場に社内の担当者が出て、判断の理由を聞いておくと、引き継ぐときに迷いません。
社内に移す時期と範囲を、契約の更新ごとに見直すのも一つの方法です。

成果報酬型の契約は選んでもよいですか?

選んでもかまいませんが、何を成果とするかを慎重に決めてください。
順位や訪問数を成果にすると、上がりやすい言葉ばかりが狙われ、問い合わせにつながらないことがあります。
問い合わせや資料請求など、売上に近い数字を成果にし、その数え方(GA4のキーイベントの定義)を契約に書いておくと安心です。

専門家の監修は必要ですか?

お金、健康、法律など、読む人の判断に大きく関わる分野では、専門家の確認を入れることを検討してください。
監修が別料金になっている依頼先も多いため、見積りの段階で、誰がどこまで確認するのか、監修者の名前を記事に載せられるのかを確かめておきます。

報告書の数字は伸びているのに、問い合わせが増えません。

記事が狙っている言葉が、問い合わせから遠い可能性があります。
訪問数の多い記事が「〇〇とは」のような調べもの向けの言葉ばかりになっていないかを確かめてください。
あわせて、記事からサービスページや問い合わせへの案内があるか、案内の先のページで料金や進め方が分かるかも見直します。

営業資料や社内の資料を、代行先に渡しても大丈夫ですか?

秘密保持の契約を結んだうえで、記事に必要な範囲で渡すのが基本です。
お客さまの個人情報や、まだ公表していない数字が入った資料は、その部分を消してから渡します。
代行先がAIのサービスを使う場合は、入れてよい情報の範囲と、使うサービスの設定も契約で決めておきましょう。

記事は月に何本から頼めばよいですか?

本数は、社内で無理なく確認できる数から決めるのがおすすめです。
確認が追いつかない本数を頼むと、原稿がたまって公開が遅れます。
最初は月2〜4本ほどで始め、確認の流れが回るようになってから増やすと、無駄が出にくくなります。
依頼先によっては最低の本数が決まっているので、見積りの段階で確かめてください。

契約期間はどのくらいにすればよいですか?

記事が検索で読まれ始めるまでには時間がかかるため、短すぎる契約では効果を判断しにくくなります。
一方で、最初から長い契約を結ぶと、合わなかったときにやめにくくなります。
少ない本数で試してから本契約に進み、解約の申し出の期限が短めの契約を選ぶと、両方の心配を減らせます。

代行先が書いた記事に、自社の社員の名前を出してもよいですか?

出してかまいません。
社員に取材した内容を記事にし、本人の確認を取ったうえで名前や役職を載せると、誰の経験にもとづく記事なのかが読者に伝わります。
名前を出すかどうかは本人の了解を取り、退職したときに記事をどうするかも決めておきましょう。

小さな会社でも、運用代行を頼む意味はありますか?

あります。
小さな会社ほど、担当者がほかの仕事と兼任で記事が止まりやすいためです。
本数を絞り、問い合わせに近い言葉の記事から少しずつ頼むと、予算を抑えながら始められます。
社長や現場の方の話を取材して記事にすると、大きな会社にはない具体的な記事が作れます。

まとめ

この記事のまとめ

  • 運用の仕事は、戦略・記事・取材・CMS・分析・AI検索対策の6つ。見積りは呼び方ではなく、どれが入っているかで比べる
  • 作業は外に任せ、目的・事実の確認・公開の判断・問い合わせ後の対応・アカウントの持ち主は社内に残す
  • 依頼先は、制作会社・SEO会社・編集プロダクション・フリーランス・AIを使う運用代行で得意分野が違う。AIを使う先は、人が確かめる工程を聞く
  • 契約では、著作権の譲渡(第27条・第28条を含む)、著作者人格権を行使しないこと、アカウントの持ち主、解約時の引き継ぎを決める
  • 毎月の報告では、表示回数・クリック数・キーイベントと、次に何をするかを見る。AIからの訪問は参照元と定期的な確認で追う

運用代行は、任せる範囲と契約の決め方で結果が変わります。
まずは自社に残す判断を決め、少ない本数で試してから、範囲を広げていくのがおすすめです。

INTERCREATE JAPANでは、オウンドメディアの記事づくりと毎月の改善、ChatGPTやGoogleのAIの回答に自社の情報が正しく取り上げられるための対策を、まとめてお手伝いしています。
どこまで任せるか決めかねている段階からご相談いただけます。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典