メディア・AI検索

オウンドメディア制作会社の選び方|比べる基準と比較表の作り方・主な支援会社

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.18

この記事でわかること

  • オウンドメディアの制作会社に頼めることと、制作と運用の契約の分かれ方
  • 制作会社の種類ごとの得意分野と、CMSの選び方
  • 選ぶときの8つの基準と、それぞれ見るところ・聞くこと
  • 会社を比べる表の作り方(比べる項目、同じ依頼文、条件で絞る)
  • 主な支援会社9社の対応範囲・料金の公開状況・所在地(2026年10月18日に公式サイトで確認)
  • 依頼から公開までの流れと、期間の考え方
目次
  1. 制作会社に頼めること
  2. 制作と運用は、別の契約になりやすい
  3. 企画・設計で受け取るもの
  4. 相談する前に社内で決めておくこと
  5. 会社のサイトの中に作るか、別のサイトにするか
  6. 制作会社の種類
  7. 会社の規模による違い
  8. 手を動かすのは社内、という頼み方もある
  9. 独自のCMSを持つ会社を選ぶとき
  10. CMSの選び方
  11. 選び方の基準
  12. 1. 頼みたい段階を引き受けられるか
  13. 2. 書く人・確認する人が見えるか
  14. 3. 事実の確かめ方
  15. 4. CMSとアカウントの持ち主
  16. 5. 公開後の運用と更新
  17. 6. 料金の示し方
  18. 7. AI検索への考え方
  19. 8. 事例の見方
  20. 担当者とのやりとりの見方
  21. 契約書で確かめること
  22. 答えの具体さで見分ける
  23. 会社を比べる表の作り方
  24. 依頼文の例
  25. 比べる項目
  26. 書き写した表の例
  27. 外せない条件を先に決める
  28. 試しに頼むときの頼み方
  29. 主なオウンドメディア支援会社
  30. クラウドロイド株式会社
  31. 株式会社ニュートラルワークス
  32. Appmart株式会社
  33. 株式会社GIG
  34. ナイル株式会社
  35. テクノポート株式会社
  36. XINOBIX株式会社
  37. 株式会社THE MOLTS
  38. 株式会社LANY
  39. 公開されている料金を並べると
  40. 公式サイトで確かめるときの見方
  41. 依頼から公開までの流れ
  42. 公開までの期間の考え方
  43. 公開前に確かめること
  44. 段階ごとに社内でやること
  45. 公開してから3か月でやること
  46. よくある失敗
  47. 公開後に更新を止めないために
  48. よくある質問
  49. まとめ

「オウンドメディアを作りたいが、制作会社が多すぎて選べない」「おすすめの会社の一覧を見ても、どこが自社に合うのか分からない」という方は多いのではないでしょうか。

オウンドメディアの制作会社は、サイトを作るのが得意な会社、記事づくりが得意な会社、検索やAI検索の対策が得意な会社など、出自によって得意分野が大きく違います。
一覧の順番や評判で選ぶより、自社が頼みたいことを決めてから、同じ条件で比べるほうが失敗しにくくなります。

この記事では、制作会社に頼めること、会社の種類、選ぶときの基準、会社を比べる表の作り方を説明したうえで、主な支援会社9社について、公式サイトで確かめた対応範囲・料金の公開状況・所在地を紹介します。
会社の情報は、2026年10月18日に各社の公式サイトで確認したものです。

制作会社に頼めること

担当者がノートPCで制作会社の担当とオンラインで話しながら、メディアの設計図を確認している

オウンドメディアの「制作」には、サイトを作ることだけでなく、何を誰に向けて発信するかの設計や、公開時に載せる記事の作成まで含まれることがあります。
会社によって、どこからどこまでを「制作」と呼ぶかが違うため、まず全体の段階を押さえておきましょう。

段階頼めることできあがるもの
企画・設計目的と読者の整理、競合の調査、狙う検索語(キーワード)の設計、サイトの構成企画書、読者像、キーワードの一覧、サイトの構成図
サイトの構築CMS(記事を載せる仕組み)の選定と構築、デザイン、スマホ対応、計測の設定公開できる状態のサイト、管理画面
公開時の記事最初に載せる記事の企画・執筆・入稿公開時の記事一式
公開後の運用記事の追加、古い記事の更新、毎月の分析と改善、サイトの保守毎月の記事と報告
AI検索対策ChatGPTやGoogleのAIの回答で、自社の情報が正しく扱われるように整えるAIの回答の記録、直すページの提案

制作と運用は、別の契約になりやすい

多くの会社では、サイトを作って公開するまでの「制作」と、公開後に記事を増やしていく「運用」が、別の契約になっています。
制作だけを頼むと、公開した時点で契約が終わり、その後の記事は社内で書くことになります。

オウンドメディアは、公開したあとに記事を増やし、直していくことで読まれるようになります。
制作会社を選ぶときは、公開後の運用まで頼めるのか、頼むならいくらかかるのかを、制作の見積りと一緒に確かめておきましょう。
公開後に別の会社へ運用を頼む場合は、サイトの管理画面やアカウントをその会社に渡せるかどうかも大切になります。

企画・設計で受け取るもの

企画・設計は、見た目に残らないぶん、何を受け取れるのかが分かりにくい段階です。
費用に見合うかを判断するために、次のようなものを受け取れるかを確かめておきます。

受け取るもの中身あとで使う場面
読者像読者の業種・役職、困っていること、検索で使いそうな言葉記事の企画を考えるとき、書き手に説明するとき
キーワードの一覧言葉、検索数、狙う読者、つなぐページ、優先度毎月書く記事を選ぶとき
カテゴリと構成記事の分け方、トップページや一覧ページの作り記事が増えたときの整理
編集ルール文体、表記、書かないこと、出典の示し方書き手が変わったとき、社内で書くとき
見る数字問い合わせ数などの目標と、その数え方毎月の報告を読むとき

これらは、制作会社が変わっても使い続ける資料です。
編集できる形式で受け取り、自社の共有フォルダに置いておきましょう。

相談する前に社内で決めておくこと

制作会社に相談する前に、次のことを社内で決めておくと、提案と見積りの中身がそろい、比べやすくなります。

  • 目的:問い合わせを増やすのか、採用の応募を増やすのか、既存のお客さまとの関係を深めるのか
  • 読者:どんな業種・役職の人に読んでほしいか
  • 予算:制作にかけられる額と、公開後に毎月かけられる額
  • 社内の体制:原稿を確かめる人、記事を書ける人がいるか
  • 今あるサイト:会社のサイトの中に作るのか、別のサイトとして作るのか
  • 時期:いつまでに公開したいか。展示会や新商品の発売など、合わせたい予定があるか

すべてが決まっていなくてもかまいません。
決まっていないことは「未定」と伝えれば、提案の中で選択肢を示してもらえます。

会社のサイトの中に作るか、別のサイトにするか

オウンドメディアをどこに置くかで、制作の範囲と費用、公開後の動かし方が変わります。
おもな置き方は次の3つです。

置き方アドレスの例よいところ気をつけること
会社のサイトの中のコーナーexample.co.jp/media/記事から会社のサービスページへ案内しやすい。ドメインの管理が一つで済む会社のサイトのCMSやデザインの制約を受ける。会社のサイトを作った会社との調整が要る
会社のドメインの中の別の場所media.example.co.jp会社のサイトとは別の仕組みやデザインで作れるサーバーやCMSの管理が2つになる
まったく別のドメインexample-media.jp会社名と切り離した名前で発信できる新しいドメインを一から育てることになる。会社との関係を読者に示す工夫が要る

問い合わせを増やすことが目的なら、記事から会社のサービスや問い合わせのページへ自然に進めるかどうかを重く見ます。
採用や業界の情報発信など、会社の宣伝色を抑えたい場合は、別の名前で作ることもあります。
どの置き方にするかを相談の最初に伝えると、制作会社も見積りを出しやすくなります。

あわせて読みたいオウンドメディアの立ち上げ方|狙う言葉の調べ方・CMS選び・最初の20本の並べ方オウンドメディアの立ち上げで、公開までに決めることを順に解説します。目的の決め方、狙う言葉(キーワード)の調べ方と判定、カテゴリとURLの設計、ドメインとCMSの選び方、公開前の設定、最初の20本の並べ方とAIとの分担まで、そのまま手を動かせる形でまとめました。

制作会社の種類

担当者が机の上に何社分もの会社案内を広げ、種類ごとに分けて並べている

オウンドメディアを作る会社は、もともとの得意分野によっていくつかの種類に分けられます。
同じ「オウンドメディア制作」の看板でも、種類によって強いところが違います。

種類得意なこと気をつけること向いている会社
Web制作会社デザイン、CMSの構築、表示の速さ、保守記事の企画や執筆は外部に頼んでいることがある見た目やサイトの使いやすさを重く見る
コンテンツマーケティングの支援会社企画、記事づくり、問い合わせにつなげる導線の設計サイトの構築は提携先の会社が行うことがある記事で問い合わせを増やしたい
SEO・AI検索対策の会社キーワードの調査、検索順位の分析、AIの回答の確認検索の数字に寄りやすく、ブランドの表現は弱いことがある検索からの集客を最優先にしたい
編集・広告制作の会社取材、インタビュー記事、写真、文章の質キーワードの設計や数字の分析は専門外のことがある事例記事や採用の記事が中心
独自のCMSを持つ会社自社のCMSと支援をまとめて提供。機能がそろっているそのCMSから別の仕組みに移るときの手間仕組みを選ぶ手間を省きたい
地域の制作会社対面での打ち合わせ、現地での取材や撮影記事の運用や検索の対策まで引き受けるかは会社による地元のお客さまに向けた発信が中心

実際には、1社が複数の種類にまたがっていることも多くあります。
会社の名前や看板より、「自社が頼みたい段階を、その会社の中の誰が担当するのか」を確かめることが大切です。

会社の規模による違い

同じ種類の会社でも、規模によって進め方が違います。
大きな会社と少人数の会社、どちらがよいかは、自社の頼み方によって変わります。

大きな会社少人数の会社・個人
体制営業・企画・編集・制作で担当が分かれている同じ人が相談から作業まで担当することが多い
よいところ担当者が休んでも、ほかの人が代わりやすい。大きな案件にも対応しやすい話が早く、細かい要望を伝えやすい。費用を抑えやすいことがある
気をつけること提案した人と、実際に担当する人が違うことがある担当の人が抜けると止まる。引き受けられる量に限りがある
確かめること毎月やりとりする担当者は誰か。担当が変わるときの引き継ぎ担当が休むときや、忙しい時期の対応。編集ルールを文書で残してもらえるか

手を動かすのは社内、という頼み方もある

制作会社に作業まで任せるだけが選択肢ではありません。
社内に記事を書ける人がいるなら、設計と判断だけを外部に頼み、記事は社内で書く「コンサルティング」や「内製化の支援」という頼み方もあります。
公式サイトでこうした形を示している会社もあり、たとえば株式会社THE MOLTSは、社内が手を動かすコンサルティング、徐々に社内へ移すインハウス化支援、同社が実行する運用代行の3つの形を紹介しています。

社内で書くと、自社の事例や現場の言葉が記事に入りやすく、ノウハウも社内に残ります。
一方で、書く人の時間を確保できないと、記事が止まります。
社内で書く時間が月にどれだけ取れるかを先に見積もり、足りない分だけを外部に頼む、という考え方で範囲を決めるとよいでしょう。

独自のCMSを持つ会社を選ぶとき

自社で開発したCMSと、運用の支援をセットで提供する会社もあります。
機能があらかじめそろっていて、設定の手間が少ないのが利点です。
一方で、契約を終えるときや、別の会社に乗り換えるときの扱いは、会社によって違います。
次の点を、契約の前に確かめておきましょう。

  • 記事や画像を、ほかの仕組みに移せる形(HTMLやCSVなど)で書き出せるか
  • ドメイン(サイトの住所)を自社の名義で持てるか
  • 契約を終えたあと、サイトと記事はどうなるか
  • CMSの月額料金と、運用の支援の料金が分かれているか

CMSの選び方

CMSの選び方は、公開後に誰が記事を入れるか、どんな機能が必要かで決まります。
よく使われる仕組みを比べました。

CMSの種類特徴確かめること
WordPressソフトそのものは無料。使っている会社と、対応できる制作会社が多い。プラグイン(追加の機能)で機能を足せる本体やプラグインの更新を誰が行うか。サーバーの契約は誰の名義か
ヘッドレスCMS(microCMSなど)記事の管理と、画面の表示を分けて作る仕組み。表示が速く、作りの自由度が高い記事の画面を直すたびに制作会社の作業が必要にならないか。月額料金
制作会社の独自CMS運用の支援とセット。機能がそろっている書き出しの可否、解約後の扱い(前の項目)
ノーコードのサイト作成サービスプログラムを書かずに作れる。社内で直しやすい記事の数が増えたときの管理のしやすさ、検索まわりの設定がどこまでできるか

たとえばmicroCMSの公式の料金表では、無料のHobbyプランと、月4,900円(税抜)からのTeamプランなどが示されています(2026年10月時点)。
CMSの料金は、制作会社の見積りとは別にかかることがあるので、見積りに含まれているかを確かめてください。

あわせて読みたいオウンドメディアの運用代行|任せる範囲の切り分けと依頼先・契約の決め方オウンドメディアの運用代行を検討している方向けに、戦略・記事・取材・CMS・分析・AI検索対策のどこを任せ、何を社内に残すか、依頼先5種類の向き不向き、見積りで聞く質問、記事の権利やアカウントの持ち主など契約で決めること、毎月の報告で見る数字までをまとめました。

選び方の基準

担当者が手元の確認リストに印をつけながら、何社分かの提案書を読み比べている

制作会社を選ぶときに見るべきところを、8つに分けて説明します。
それぞれ「相手のサイトや提案で見るところ」と「打ち合わせで聞くこと」を挙げました。

1. 頼みたい段階を引き受けられるか

最初の表の5つの段階のうち、自社が頼みたい段階を、その会社が自社の中で引き受けているかを確かめます。
サイトの構築は提携先、記事は外部のライター、というように、段階ごとに別の会社が担当していることもあります。

  • 見るところ:サービスのページに、段階ごとの作業が具体的に書かれているか
  • 聞くこと:「この段階は御社の社員が担当しますか、それとも提携先ですか」

2. 書く人・確認する人が見えるか

記事の質は、誰が書き、誰が確かめるかで決まります。
営業の担当者が感じのよい人でも、実際に書くのが別の人であれば、その人の経験と得意分野を確かめる必要があります。

  • 見るところ:その会社のメディアの記事に、書き手や確認者の名前があるか
  • 聞くこと:「自社の業界の記事を書いた経験のある書き手はいますか」「原稿は誰が、何を確かめてから納品しますか」

3. 事実の確かめ方

料金や制度、数字の誤りは、読者の信用を落とします。
生成AIを使って下書きを作る会社も増えていますが、Googleは、生成AIの出力には誤りが含まれることがあるので、公開前に事実を確かめるよう案内しています。
使うかどうかより、確かめ方が決まっているかが大切です。

  • 見るところ:その会社の記事に、数字や制度の出どころが書かれているか
  • 聞くこと:「事実の確認は誰がどの資料で行いますか」「AIを使う工程と、人が確かめる工程を教えてください」

4. CMSとアカウントの持ち主

ドメイン、サーバー、CMSの管理者アカウント、Googleアナリティクス、Search Consoleを、制作会社の名義で作ってしまうと、契約を終えるときに引き継ぎで苦労します。
持ち主は自社にして、制作会社には作業に必要な権限だけを渡すのが基本です。

  • 見るところ:提案書や契約書の案に、アカウントの名義が書かれているか
  • 聞くこと:「ドメインやGoogleのツールは、当社の名義で作れますか」「契約を終えるとき、記事と画像はどんな形で受け取れますか」

5. 公開後の運用と更新

公開したあと、記事を増やし、古くなった記事を直す仕事が続きます。
制作の会社がそのまま運用も引き受けるのか、社内に引き継ぐのか、別の会社に頼むのかで、選ぶ会社が変わります。

  • 見るところ:運用のプランや料金が示されているか。社内で運用するための研修やマニュアルがあるか
  • 聞くこと:「公開後の記事づくりと分析は、どの範囲まで頼めますか」「社内で運用する場合、どんな引き継ぎをしてもらえますか」

6. 料金の示し方

料金を公式サイトで公開している会社と、問い合わせのあとに見積りを出す会社があります。
どちらがよいということはありませんが、見積りの内訳を段階ごとに出してくれるかどうかは、比べるうえで欠かせません。

  • 見るところ:料金の目安が公開されているか。税込か税別か。何で金額が変わるかの説明があるか
  • 聞くこと:「企画・構築・記事・運用に分けて、内訳を出してもらえますか」「最低の契約期間と、途中で終えるときの条件を教えてください」

7. AI検索への考え方

ChatGPTやGoogleのAIの回答で取り上げられるための対策を、サービスに入れる会社が増えています。
Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件や、特別な最適化はないと案内しています。
そのうえで、クロール(検索エンジンがページを読みに来ること)を妨げない、大切な内容を文章で示す、構造化データを表示内容と一致させる、といった基本の取り組みを挙げています。

そのため、AI検索対策の中身は、記事やサイトの基本を整えることと、AIの回答を定期的に確かめて直すことが中心になります。
特別な仕掛けで必ず表示させる、という説明には注意が必要です。

  • 見るところ:AI検索対策で行う作業が、具体的に書かれているか
  • 聞くこと:「AIの回答は、どの質問を、どのAIで、どのくらいの頻度で確かめますか」「回答が間違っていたら、何を直しますか」

8. 事例の見方

事例は、会社のロゴが並んでいる数より、自社と近い課題をどう進めたかを見ます。
業種が同じでなくても、「担当者がいない会社で、取材記事を中心に立ち上げた」のように、置かれた状況が近い事例のほうが参考になります。

  • 見るところ:事例に、任された範囲と進め方が書かれているか
  • 聞くこと:「御社が作ったメディアで、いま公開されているものを見せてもらえますか」

公開中のメディアを見られれば、記事の質、更新の頻度、サイトの使いやすさを自分の目で確かめられます。

担当者とのやりとりの見方

オウンドメディアは、公開後も毎月やりとりが続く仕事です。
提案の内容と同じくらい、担当者とのやりとりのしやすさが、続けられるかどうかを左右します。
打ち合わせでは、次の点を見ておきましょう。

  • こちらの話を聞いたうえで、自社の状況に合わせた提案をしているか
  • 専門用語を、こちらに分かる言葉で説明してくれるか
  • できないことや、時間がかかることを先に言ってくれるか
  • 質問への返事が、約束した期限までに届くか

提案の場に来た人と、契約後に毎月やりとりする人が違う場合は、実際の担当者とも一度話してから決めると安心です。

契約書で確かめること

選ぶ会社が決まったら、契約書に次の項目が入っているかを確かめます。
特に記事の権利は、契約の書き方しだいで、契約を終えたあとの使い方が変わります。

  • 記事の著作権の譲渡:著作権法では、譲渡の契約で翻訳・翻案などの権利(第27条)と二次的著作物の利用に関する権利(第28条)を特に書いていないと、これらは書いた側に残ると推定されます(第61条第2項)。記事を大きく書き直したり、資料に作り変えたりするなら、「第27条及び第28条の権利を含む」と書いてもらいます
  • 著作者人格権:譲渡できない権利なので(第59条)、「行使しない」と決めておきます
  • 写真や素材の権利:素材サイトの画像を、契約を終えたあとも使えるか
  • アカウントの名義:ドメイン、サーバー、CMS、Googleのツール
  • 再委託:提携先に作業を回すときは、事前に知らせてもらうか
  • 契約を終えるとき:申し出の期限と、受け取るもの

契約で決めておくことは、運用代行の記事で、項目の一覧と書き方の例を詳しくまとめています。

答えの具体さで見分ける

8つの基準で質問をすると、どの会社も「できます」と答えることが多いはずです。
差が出るのは、答えの具体さです。
次の表は、具体的な答えと、確かめ直したい答えの例です。

質問具体的な答えの例確かめ直したい答えの例
記事は誰が書きますか「製造業の記事を書いてきた社員の編集者が構成を作り、提携のライター2名が書きます。編集者が全文を確かめてから納品します」「経験豊富なライターが担当します」(誰が、何を確かめるかが分からない)
事実はどう確かめますか「数字や制度は公的機関や公式サイトで確かめ、出典の一覧を原稿と一緒にお渡しします」「しっかりチェックします」(方法が分からない)
アカウントの名義は「ドメインとGoogleのツールは御社の名義で作り、当社には編集の権限をいただきます」「管理はすべて当社で行うので、ご安心ください」
AI検索対策では何をしますか「毎月20の質問をChatGPTとGoogleで確かめて記録し、誤りの元になったページを直します」「独自の手法でAIに表示されるようにします」
契約を終えるときは「原稿と画像の元データ、キーワードの対応表をお渡しし、権限を外します」「その時にご相談ください」

確かめ直したい答えが返ってきても、すぐに候補から外す必要はありません。
「具体的には、どうしますか」ともう一度聞き、それでも中身が出てこなければ、ほかの会社と比べて判断します。

「おすすめ〇選」の順番は、運営する会社が決めている

「オウンドメディア制作会社おすすめ〇選」のような記事の多くは、制作や支援を行う会社や比較サイトが運営しています。
載っている会社や順番、評価の基準は、運営する会社によって違い、運営会社自身が一覧の先頭に載っていることもあります。
候補を集めるのには便利ですが、最後は各社の公式サイトと、実際の提案の中身で判断してください。

会社を比べる表の作り方

担当者がノートPCの表計算の画面に、各社の提案の内容を書き写している

候補が3社以上になると、提案書を読み比べるだけでは違いが分かりにくくなります。
同じ項目で表にまとめると、各社の違いと、足りない情報が見えてきます。

  1. 比べる項目を決める次の表の項目を基本に、自社にとって大切な項目を足します。項目は、見積りを頼む前に決めておきます。
  2. 同じ依頼文を送るすべての候補に、同じ目的・範囲・予算・時期を書いた依頼文を送ります。「提案に含めてほしいこと」として、表の項目を書き添えておくと、答えがそろいます。
  3. 答えを表に写す提案書や打ち合わせで聞いたことを、項目ごとに書き写します。答えがなかった項目は「回答なし」と書き、あとで聞き直します。
  4. 条件で絞る自社にとって外せない条件を満たさない会社を外します。点数をつけて合計するより、この方法のほうが判断を誤りにくくなります。
  5. 残った会社に試しに頼む2社ほどに絞ったら、少ない本数の記事や、一部の設計を試しに頼み、やりとりのしやすさも含めて決めます。

依頼文の例

同じ条件で答えてもらうために、すべての候補に次のような依頼文を送ります。

オウンドメディアの立ち上げについて、ご提案とお見積りをお願いします。
・目的:自社のサービスへの問い合わせを増やしたい
・読者:中小の製造業の経営者・工場長
・置き場所:会社のサイトの中(example.co.jp/media/)に作りたい
・頼みたい範囲:企画・設計、CMSの構築、公開時の記事10本、公開後の記事づくりと毎月の分析
・社内の体制:原稿の確認は営業部長が担当。記事を書ける社員はいない
・予算:制作◯万円まで、公開後は月◯万円まで(いずれも税別)
・公開したい時期:◯月
・ご提案に含めていただきたいこと:段階ごとの担当者(社員か提携先か)、CMSの種類、アカウントの名義、記事の権利、段階ごとの費用の内訳、公開までの期間、毎月の報告の見本、AI検索対策で行う作業、契約を終えるときにお渡しいただけるもの

最後の行に、比べる表の項目をそのまま並べておくのがコツです。
各社の答えが同じ並びで返ってくるので、表に写す手間が減り、答えの抜けにも気づきやすくなります。

比べる項目

項目書き写す内容見るところ
引き受ける段階企画・構築・公開時の記事・運用・AI検索対策のどれか頼みたい段階がすべて入っているか
担当する人自社の社員か提携先か。書き手と確認者段階ごとに担当が分かるか
CMSWordPress、ヘッドレスCMS、独自CMSなど公開後に社内で記事を入れられるか
アカウントの名義ドメイン・サーバー・Googleのツール自社の名義で作れるか
記事の権利著作権を譲り受けられるか契約を終えたあとも、記事を直して使えるか
初期費用企画・構築・記事の内訳内訳が分かれているか、税込か税別か
毎月の費用運用の範囲と本数含まれる作業がはっきりしているか
期間公開までの期間、最低の契約期間自社の予定に間に合うか
報告毎月の報告の中身と見本次に何をするかまで書かれているか
AI検索対策行う作業と確かめ方作業が具体的か
契約を終えるとき受け取れるもの、申し出の期限引き継ぎに必要なものがそろうか

書き写した表の例

たとえば、Web制作会社・コンテンツマーケティングの支援会社・独自CMSを持つ会社の3社から提案を受けた場合、表は次のようになります。

項目A社(Web制作会社)B社(コンテンツ支援会社)C社(独自CMSの会社)
引き受ける段階企画・構築・公開時の記事企画・公開時の記事・運用・AI検索対策構築・運用
担当する人構築は社員、記事は提携先のライター記事は社員の編集者が確認。構築は提携先社員がCMSの設定と運用を担当
CMSWordPressWordPress(提携先が構築)独自CMS
アカウントの名義自社の名義で作れる自社の名義で作れるドメインは自社、CMSは会社の契約
記事の権利回答なし(聞き直す)譲渡できる譲渡できる。書き出しは要相談
毎月の費用保守のみ。記事は別の見積り月4本と分析・報告CMSの月額+運用の支援
契約を終えるときデータ一式を受け取れる原稿・キーワードの対応表を受け取れる書き出しの形式は要確認

表にすると、A社は記事の権利の答えが抜けていること、C社は契約を終えるときの書き出しを確かめる必要があることが、ひと目で分かります。
公開後の運用まで任せたいならB社が候補に残り、サイトの見た目を重く見て、記事は社内で書くならA社が候補に残る、というように、自社の条件で絞り込めます。

外せない条件を先に決める

条件で絞るためには、「これがなければ選ばない」という条件を、比べる前に決めておきます。
たとえば次のような条件です。

  • ドメインとGoogleのツールを、自社の名義で持てる
  • 記事の著作権を譲り受けられる
  • 公開後の運用を、少なくとも記事と分析まで頼める
  • 予算の上限に収まる
  • 公開したい時期に間に合う

試しに頼むときの頼み方

2社ほどに絞ったら、本契約の前に、小さな仕事を試しに頼むと、提案書だけでは分からない進め方の違いが見えます。

  • 頼む仕事:記事1〜2本、または最初の3か月で書く記事の候補づくりなど、短い期間で終わるもの
  • 条件をそろえる:2社に同じテーマ、同じ資料を渡す
  • 見るところ:自社の事実が入っているか、誤りの数、直しを頼んだときの返事の速さと中身
  • 費用:試しの仕事が有料か無料かを、先に確かめる

原稿を読むのは、本契約のあとに確認を担当する人にします。
毎月やりとりする人の感じ方が、いちばん大切な判断材料になります。

点数をつけて合計しない

項目ごとに点数をつけて合計すると、「デザインは満点だが、記事の権利を譲ってもらえない」会社が上位に来ることがあります。
外せない条件を満たさない会社は、ほかの点がどれだけよくても外してください。
残った会社の中で、自社がいちばん重く見る項目で選ぶと、決めた理由を社内で説明しやすくなります。

主なオウンドメディア支援会社

担当者が日本地図と会社の一覧表を並べ、ノートPCで各社のサイトを順に開いて確かめている

オウンドメディアの制作・運用を支援している会社のうち、検索で上位に出る記事や比較の記事によく名前が挙がる9社について、公式サイトで確かめた事実をまとめました。
対応範囲は各社の公式サイトに書かれている内容、料金は公式サイトに金額が載っているかどうかです。
並びは所在地の順で、評価の順番ではありません。

選んだのは、2026年10月18日に「オウンドメディア 運用代行」「オウンドメディア 制作会社」「オウンドメディア 費用」で検索したときの上位10件に、自社のサービスページや記事が入っていた会社と、上位の比較記事に名前が挙がっていた会社のうち、公式サイトで対応範囲と所在地を確かめられた会社です。

確認日は2026年10月18日です。
料金や内容は変わることがあるので、相談の前に各社の公式サイトで最新の内容を確かめてください。

会社所在地公式サイトに載っている対応範囲料金の公開
クラウドロイド株式会社石川県金沢市戦略・設計、記事制作、WordPressへの入稿、計測・改善。LLMO・AIO対策は別のサービス公開(初期費用・記事の単価)
株式会社ニュートラルワークス神奈川県藤沢市オウンドメディアの制作・構築、記事制作代行、コンサルティング、LLMO対策公開(制作・記事・コンサルティングの目安)
Appmart株式会社東京都千代田区現状の分析、戦略、SEO記事、資料などの制作、投稿の代行、毎月の定例一部公開(記事の単価)
株式会社GIG東京都中央区CMS「LeadGrid」でのメディア制作、戦略設計、記事制作、レポート。「コンマルク」でAI検索最適化(LLMO)公開(LeadGridの各作業の目安)
ナイル株式会社東京都品川区戦略設計、コンテンツ制作(企画・取材・執筆・編集)、分析・改善サービスのページに金額の記載なし
テクノポート株式会社東京都港区戦略・企画、Webデザイン・コーディング、技術分野の記事、解析レポート料金表は資料のダウンロードで案内
XINOBIX株式会社東京都港区オウンドメディアの支援(戦略・制作・運用改善)、記事制作代行、AI検索対策(LLMO・GEO)問い合わせで案内
株式会社THE MOLTS東京都目黒区戦略・設計、記事・取材記事、改善、計測、編集体制づくり。SEO・LLMOは別のサービス目安の下限を公開(運用代行)
株式会社LANY東京都渋谷区SEO・LLMOの記事制作、事例インタビュー記事、LLMOコンサルティングサービス資料で案内

クラウドロイド株式会社

石川県金沢市を拠点とする会社です。
オウンドメディアの運用代行のページでは、目的・KPI・読者像・テーマとキーワードの設計、記事の構成・執筆・編集と記事用画像の制作、WordPressへの入稿、公開後の検索表示の確認と既存記事のリライトが挙げられています。

料金は公開されていて、初期費用が20万円(税別)、記事制作は記事用画像込みで1記事3万円から(税別)です。
入稿や分析、定例会、リライトは見積りで、専門性の高いテーマの取材・監修は追加費用を含めて事前に相談する形と書かれています。

株式会社ニュートラルワークス

神奈川県藤沢市に本社がある会社です。
オウンドメディアの制作・構築、SEO記事やAI記事の制作代行、オウンドメディアのコンサルティング、LLMO対策(AI検索最適化)などのサービスを載せています。

オウンドメディア制作のページには、サイト制作が200万円から、調査・設計と記事作成代行を含むプランが400万円から、記事作成代行が1記事6.5万円からなどの目安が載っています(いずれも税別)。
公開までの期間は、規模によって3〜5か月が目安とされています。
コンサルティングは月額30万円から(税抜)で、最低契約期間はなしと書かれています。

Appmart株式会社

東京都千代田区の会社です。
オウンドメディアの運用代行として、GA4とSearch Consoleを使った現状と競合の分析、キーワードを含む戦略とロードマップの作成、SEO記事の制作、資料請求のための資料やLPなどの制作、記事の投稿の代行、毎月の定例での改善の提案が挙げられています。

料金は、よくある質問の中で記事制作が1本5万円からとされ、月4記事からの発注と書かれています。
運用代行全体の費用は、社内と社外の分担によって変わるため、問い合わせのあとに概算を案内する形です。

株式会社GIG

東京都中央区の会社です。
自社で開発したCMS「LeadGrid」でのオウンドメディア制作のページでは、コンテンツ戦略の設計、キーワード設計、流入経路の計画、テンプレートまたはオリジナルのデザイン、編集体制づくり、記事やホワイトペーパーの制作代行、GoogleアナリティクスとSearch Consoleを使ったレポートが紹介されています。

同じページには、コンテンツ戦略の設計が75万円から、キーワード設計が20万円から、テンプレートデザインが15万円、オリジナルデザインが120万円から、記事などの制作代行が1本7万円から、レポーティング・改善提案が月7.5万円から、といった目安が載っています(税込・税別の記載はありません)。
コンテンツマーケティングのサービス「コンマルク」では、AI検索最適化(LLMO)も紹介されています。

ナイル株式会社

東京都品川区に本社がある会社です。
オウンドメディア支援のページでは、ユーザーや市場の調査、コンセプトやサイトの設計、KPIや運用体制の設計といった戦略設計、企画・取材・執筆・編集と校閲のコンテンツ制作、レポートや改善の提案、定例会などの分析・改善が挙げられています。

サービスのページには金額の記載はなく、無料の相談と見積りを案内しています。
よくある質問では、提携する制作会社と連携して、設計からメディアを作ることにも触れています。

テクノポート株式会社

東京都港区に本社があり、名古屋と大阪にも事務所がある会社です。
オウンドメディアの構築・運用代行のページでは、営業やマーケティングの状況のヒアリングと市場の調査、Webデザインとコーディング、技術分野に詳しいライターによる記事の執筆、検索順位や閲覧数などの解析レポートと改善が紹介されています。

料金はページに金額の記載がなく、料金表は資料のダウンロードで案内する形です。
記事の執筆は、技術分野のライターがSEOを踏まえた構成で書き、HTMLやWordPressでの掲載にも対応すると紹介されています。

XINOBIX株式会社

東京都港区の会社です。
公式サイトでは、戦略の立案からコンテンツ制作、運用の改善までをまとめて担当する「オウンドメディア支援パッケージ」と、記事制作代行が紹介されています。
会社概要では、事業内容としてAI検索対策(LLMO・GEO)の支援とコンテンツマーケティングの支援が挙げられています。

料金は公式サイトに金額の記載がなく、「料金などの詳細はお問い合わせください」と案内されています。

株式会社THE MOLTS

東京都目黒区の会社です。
オウンドメディア支援のページでは、メディア戦略やKPI・キーワードの設計、記事の企画と執筆・編集、取材記事、監修者の手配、既存記事のリライトや統合、問い合わせへの導線の改善、計測とダッシュボードづくり、編集部の立ち上げや運用マニュアルの整備などが挙げられています。
WordPress、microCMSなど複数のCMSに対応すると書かれています。

提供の形は、社内が手を動かす「コンサルティング」、徐々に社内へ移す「インハウス化支援」、同社が実行を引き受ける「運用代行」の3つで、運用代行は月額100万円からが目安の下限と示されています。
SEO・LLMOは、別のサービスとして紹介されています。

株式会社LANY

東京都渋谷区の会社です。
SEOとLLMOを意識した記事制作代行、事例インタビュー記事の制作、ホワイトペーパーの制作、AI検索対策(LLMO・GEO・AIO・AEO)を戦略から支援するLLMOコンサルティングなどを紹介しています。

記事制作代行のページでは、料金はジャンルや支援内容によって変わり、詳しくはサービス資料で案内するとされています。

公開されている料金を並べると

9社のうち、公式サイトに金額を載せている会社の目安を、作業ごとに並べました。
どれも「〜から」の下限で、条件によって変わります。

作業公式サイトに載っている目安
初期の設計クラウドロイド:初期費用20万円(税別)/GIG(LeadGrid):コンテンツ戦略の設計75万円から、キーワード設計20万円から
サイトの制作ニュートラルワークス:サイト制作200万円から、記事作成代行を含むプラン400万円から(税別)/GIG(LeadGrid):テンプレートデザイン15万円、オリジナルデザイン120万円から
記事1本クラウドロイド:3万円から(税別・画像込み)/Appmart:5万円から(月4記事から)/ニュートラルワークス:6.5万円から(税別)/GIG(LeadGrid):7万円から
毎月の支援GIG(LeadGrid):レポーティング・改善提案 月7.5万円から/ニュートラルワークス:コンサルティング 月30万円から(税抜)/THE MOLTS:運用代行 月100万円からが目安の下限

同じ「記事1本」でも、含まれる作業(構成案、画像、入稿、修正の回数)は会社ごとに違います。
また、毎月の支援は、レポートだけのものから、実行まで引き受けるものまで幅があります。
金額の差は、そのまま範囲の差であることが多いと考えてください。

公式サイトで確かめるときの見方

ここに挙げていない会社も含めて、候補を自分で確かめるときは、公式サイトの次のページを見ます。

  • 会社概要:所在地、設立、事業の内容。オウンドメディアの支援が事業の中心か、ほかの事業の一部か
  • サービスのページ:段階ごとの作業が具体的に書かれているか。提携先に頼む作業が示されているか
  • 料金のページ・よくある質問:金額の目安、税込か税別か、最低の契約期間
  • 事例:任された範囲と進め方。公開中のメディアのURL
  • その会社のメディア:記事の更新の頻度、出典の示し方、書き手の名前

料金を公開している会社の数字の読み方

公開されている料金の多くは「〜万円から」という下限の目安です。
記事の単価も、文字数、取材や監修の有無、画像の点数で変わります。
下限の金額だけで比べず、同じ依頼文で見積りを取り、何が含まれているかを表で比べてください。
税込か税別かも、会社によって表記が違います。

あわせて読みたいオウンドメディアの費用|立ち上げ・運用の内訳と、月の予算ごとにできることオウンドメディアの費用を、立ち上げ費(設計・CMS・デザイン)と運用費(記事・取材・分析)に分けて解説します。記事1本の単価の決まり方、月10万・30万・50万円の予算の組み立て方、内製と外注の比べ方、費用対効果の計算の仕方まで、出どころのある数字でまとめました。

依頼から公開までの流れ

壁に貼った工程表の前で、担当者と制作会社の担当が公開までの段取りを指さしながら確認している

制作会社に頼んでから、オウンドメディアを公開するまでの一般的な流れです。
会社によって順番や呼び方は違いますが、社内でやることの目安として使えます。

  1. 相談・ヒアリング目的、読者、予算、時期、社内の体制を伝えます。社内で決めておいたことを、そのまま共有します。
  2. 提案・見積り各社から提案と見積りを受け取り、比べる表にまとめます。外せない条件で絞り、必要なら試しに頼みます。
  3. 契約範囲、費用、期間に加えて、アカウントの名義、記事の権利、契約を終えるときの引き継ぎを確かめて契約します。
  4. 企画・設計読者像、キーワード、記事のカテゴリ、サイトの構成を決めます。ここで決めたことが、公開後の記事づくりの土台になります。
  5. デザイン・構築デザインの案を確かめ、CMSを構築します。スマホでの見え方や、問い合わせへの導線もこの段階で確かめます。
  6. 公開時の記事づくり公開の時点で載せる記事を作ります。取材が必要な記事は、早めに日程を押さえます。
  7. 公開前の確認表示の崩れ、リンク切れ、問い合わせフォームの動き、計測の設定(GA4のキーイベントなど)を確かめます。
  8. 公開・運用公開したら、記事の追加と毎月の分析を始めます。運用を社内に引き継ぐ場合は、マニュアルと引き継ぎの場を設けてもらいます。

公開までの期間の考え方

期間は、サイトの規模、デザインの作り方、公開時に載せる記事の本数で大きく変わります。
公式サイトに目安を載せている会社の例を挙げると、株式会社ニュートラルワークスはオウンドメディアの公開まで規模によって3〜5か月を目安としています。
株式会社GIGのLeadGridのページでは、コンテンツ戦略の設計が6週間程度、テンプレートデザインが1週間程度、オリジナルデザインが6週間程度と示されています。

社内の確認に時間がかかると、そのぶん公開は遅れます。
デザインや記事の確認を誰がいつまでに返すかを、スケジュールに最初から入れておきましょう。

公開前に確かめること

公開の前には、制作会社の確認とは別に、社内の目でも次の点を確かめます。
公開してから気づくと、直すまでの間に読者の目に触れてしまいます。

確かめること確かめ方
表示スマホとパソコンの両方で、主なページを開いて崩れがないか見る
問い合わせ実際にフォームから送信し、社内の担当者に届くか、自動の返信が届くかを確かめる
計測GA4で、問い合わせの送信がキーイベントとして数えられているかを確かめる
検索への登録Search Consoleに自社の名義で登録し、記事の一覧(サイトマップ)を送る
公開前の設定の解除作業中に付けていた「検索に出さない」設定が外れているか
記事の中身料金・対応地域・社名などが最新か。取材した人の確認が済んでいるか
アカウントドメイン、サーバー、CMS、GA4、Search Consoleの持ち主が自社になっているか

段階ごとに社内でやること

段階社内でやること
企画・設計目的と読者を決める。営業でよく聞かれる質問、自社の強み、事例を渡す
デザイン・構築デザインの案を確かめる。ロゴや写真などの素材を渡す。アカウントを自社の名義で作る
公開時の記事づくり取材を受ける人を決めて日程を押さえる。原稿の事実を確かめる
公開前の確認実際の画面で、問い合わせフォームの送信や表示を確かめる
公開・運用毎月の報告を受け、次に書く記事や直す記事を決める。問い合わせの中身を共有する

公開してから3か月でやること

公開した直後は、記事がまだ検索に十分に載っていないことが多く、数字の動きは小さいはずです。
Googleも、変更が検索結果に反映されるまでには、数時間で済むものから数か月かかるものまであると案内しています。
この時期は、数字の良し悪しより、次のことを進めます。

  1. 検索への登録を確かめるSearch Consoleで、公開した記事が検索に登録されているかを確かめます。登録されていない記事があれば、理由を調べてもらいます。
  2. 計画どおりに記事を足す設計の段階で決めた記事の計画に沿って、毎月の本数を守って記事を増やします。
  3. 問い合わせへの道筋を確かめる記事からサービスのページや問い合わせのフォームへ、迷わず進めるかを、社内の人が読者の気持ちで試します。
  4. 最初の振り返りをする3か月たったら、表示され始めた言葉や、読まれている記事を見て、次の3か月の計画を直します。

よくある失敗

更新の止まったメディアの画面を前に、担当者が上司と今後の進め方を話し合っている

制作会社選びでよくある失敗と、その避け方をまとめました。
どれも、契約の前に確かめておけば防げるものです。

よくある失敗起きること避け方
制作だけ頼み、運用を決めていない公開後に記事が増えず、更新が止まる制作の見積りと一緒に、公開後の運用の体制と費用を決める
見た目だけで選ぶサイトはきれいだが、記事が読まれず問い合わせが来ない記事づくりと分析を誰が担うかを、選ぶ基準に入れる
アカウントを制作会社の名義で作る会社を変えるときに、ドメインやデータを引き継げない持ち主は自社にして、制作会社には権限だけを渡す
独自CMSの書き出しを確かめていない乗り換えのときに、記事を一本ずつ手で移すことになる記事と画像の書き出しの形式を、契約の前に確かめる
下限の金額だけで比べる必要な作業が別料金で、最終的な費用がふくらむ同じ依頼文で見積りを取り、内訳を表で比べる
公開時の記事の本数にこだわる記事づくりに時間がかかり、公開が何か月も遅れる公開時は少ない本数で始め、公開後に計画どおり増やす
社内の確認を見込んでいないデザインや原稿の確認が遅れ、公開が延びる確認する人と期限を、スケジュールに入れておく

失敗の多くは、「何を頼むか」と「公開後に誰が動かすか」を決めないまま、会社を選んでしまうことから起きています。
比べる表を作る前に、この2つを社内で話し合っておきましょう。

公開後に更新を止めないために

オウンドメディアで特に多いのが、公開から数か月で記事の追加が止まってしまう失敗です。
制作を頼む段階で、次のことを決めておくと防ぎやすくなります。

  • 毎月の本数と担当:誰が、月に何本書くか(または頼むか)。社内で書くなら、その人の業務時間に入れておく
  • 最初の3か月の記事の計画:公開の時点で、次に書く記事の候補が決まっている状態にする
  • 記事を入れる手順:社内で記事を入れる場合は、CMSの使い方のマニュアルと、操作の説明の場を設けてもらう
  • サイトの保守:CMSやプラグインの更新、バックアップ、不具合の修理を誰が行うか。制作会社の保守契約に入るか
  • 毎月の振り返り:数字を見て次の記事を決める場を、月に1回は持つ

公開はゴールではなく、記事を積み上げていく始まりです。
制作の見積りを比べるときも、公開後1年間にかかる手間と費用まで見通しておくと、無理のない会社と体制を選べます。

よくある質問

オウンドメディアの制作費用はどのくらいかかりますか?

企画・設計、CMSとデザイン、公開時の記事の本数で大きく変わります。
公式サイトに料金を載せている会社でも、「〜万円から」という下限の目安がほとんどです。
費用の内訳と、予算ごとにできることは「オウンドメディアの費用」の記事でまとめています。

制作会社と運用代行の会社は、同じ会社にしたほうがよいですか?

同じ会社にすると、設計の意図が運用まで引き継がれ、やりとりも一本になります。
一方で、サイトづくりと記事づくりで得意な会社が違う場合は、分けて頼むのも一つの方法です。
分ける場合は、アカウントを自社の名義で持ち、運用の会社にも権限を渡せるようにしておきます。

地方の会社でも、東京の制作会社に頼めますか?

多くの会社がオンラインでの打ち合わせに対応しています。
取材や撮影で現地に来てもらう必要がある場合は、移動費の扱いを見積りの段階で確かめてください。
現地での取材が多いなら、近くの会社とオンラインの会社を組み合わせる方法もあります。

WordPressとそれ以外のCMS、どちらがよいですか?

公開後に誰が記事を入れるか、どんな機能が必要かで決まります。
WordPressは対応できる会社が多く、乗り換えもしやすい一方、本体やプラグインの更新が欠かせません。
ヘッドレスCMSや独自CMSは、表示の速さや機能のそろい方に利点がありますが、書き出しの形式や月額料金を確かめておく必要があります。

会社のサイトの中に作るのと、別のサイトにするのとでは、どちらがよいですか?

会社のサイトの中(例:会社のドメインの下に記事のコーナーを作る)に作ると、記事から会社のサービスページへ読者を案内しやすくなります。
別のサイトにすると、会社のサイトとは違うデザインや仕組みを自由に選べます。
どちらにするかで制作の範囲と費用が変わるので、相談の最初に決めておきましょう。

何社くらいから見積りを取ればよいですか?

3社前後に同じ依頼文を送ると、違いが見えやすくなります。
多すぎると、提案を読み比べて質問するだけで手が回らなくなります。
種類の違う会社(たとえばWeb制作会社とコンテンツ支援の会社)を混ぜておくと、自社に合う頼み方そのものを考え直すきっかけにもなります。

いまある会社のサイトを作った会社に、オウンドメディアも頼むべきですか?

会社のサイトの中に作る場合は、いまのサイトの仕組みを知っている会社に頼むと、構築の手間が少なくて済みます。
ただし、記事づくりや分析まで引き受けているかは別の話です。
運用を別の会社に頼むなら、両社が同じサイトで作業できるように、権限の分け方を最初に決めておきましょう。

公開までの期間を短くするには、どうすればよいですか?

デザインをテンプレートから選ぶ、公開時の記事の本数を絞る、社内の確認を早く返す、の3つが効きます。
特に社内の確認は、担当者と期限を最初に決めておくだけで、待ち時間が大きく減ります。
記事は公開後に増やしていけばよいので、最初から本数をそろえる必要はありません。

社内に記事を書ける人がいなくても、オウンドメディアは作れますか?

作れます。
記事づくりまで引き受ける会社に頼めば、社内では事例の提供と原稿の確認を行うだけで進められます。
ただし、自社の強みや事例は社外の書き手には分からないので、取材を受ける時間と、原稿を確かめる人は社内で用意してください。

オウンドメディアのコンサル会社と制作会社は、何が違いますか?

コンサル会社は、戦略や設計、分析にもとづく判断を支える会社で、記事やサイトづくりの作業は社内や別の会社が行うことが多くあります。
制作会社は、サイトや記事を実際に作る会社です。
両方を引き受ける会社もあるので、呼び方ではなく、どの段階を誰が担当するかで比べてください。

提案や見積りは無料ですか?

多くの会社は、最初の相談と見積りを無料で受けています。
ただし、詳しい調査を含む提案や、試しに記事を書いてもらう場合は、費用がかかることがあります。
どこから有料になるかを、相談の最初に確かめておきましょう。

AI検索対策は、制作のときから頼んだほうがよいですか?

制作のときから意識しておくと、あとから直す手間が減ります。
会社情報やサービスの内容、料金や対応地域を、画像ではなく文章でページに書いておくこと、ページの表示内容と構造化データを一致させることなどは、制作の段階で整えやすいからです。
公開後は、AIの回答を定期的に確かめて、誤りがあれば元になったページを直します。

まとめ

この記事のまとめ

  • オウンドメディアの制作には、企画・構築・公開時の記事・運用・AI検索対策の段階がある。制作と運用は別の契約になりやすい
  • 制作会社は、Web制作・コンテンツ支援・SEOとAI検索・編集・独自CMS・地域の会社などで得意分野が違う
  • 選ぶときは、段階ごとの担当者、事実の確かめ方、アカウントの持ち主、公開後の運用、料金の内訳、AI検索への考え方、事例の中身を見る
  • 比べるときは、同じ依頼文を送り、答えを同じ項目の表に写し、外せない条件で絞る
  • 会社の情報は、公式サイトに書かれている対応範囲と料金の公開状況で確かめ、下限の金額だけで比べない

制作会社選びで大切なのは、公開したあとに誰がメディアを動かすかまで決めてから選ぶことです。
比べる表を作って、自社の条件に合う会社を絞り込んでください。

INTERCREATE JAPANでも、オウンドメディアの記事づくりと毎月の運用、ChatGPTやGoogleのAIの回答に自社の情報が正しく取り上げられるための対策をお手伝いしています。
何を頼むか決めかねている段階のご相談もお受けしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典