AIエージェント・業務活用

GeminiのAIエージェントとは?Workspace Studioなど種類・料金・選び方を整理

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Geminiのエージェント機能を4つの入口(アプリ・Workspace Studio・Gemini Enterprise・開発者向け)に分けた整理
  • Geminiアプリのタスク機能の使える条件と、仕事用アカウントでは使えない点
  • Google Workspace Studioでできること、対象プラン、上限、管理者の設定
  • Gemini Enterpriseのエディションの違いと、公式ページで確認できる料金
  • 開発者向けのAntigravity・Gemini CLI・ADKの位置づけ
  • 目的別の選び方と、使い始める前に決めておくこと
目次
  1. Geminiのエージェントは複数ある
  2. 「エージェント」の言葉の使われ方
  3. 名前の変化に注意
  4. Geminiアプリのタスク機能
  5. タスク・スケジュール・スキル
  6. 使える条件
  7. ブラウザの操作と確認
  8. スキルとGemsの扱い
  9. Workspace Studioでできること
  10. フローの組み立て方
  11. 対象プランと料金
  12. 上限に注意
  13. 管理者が確認すること
  14. 最初の1本の作り方
  15. Gemini Enterpriseとは
  16. エディションの違い
  17. 公式ページで確認できる料金
  18. できること
  19. 確認できなかったこと
  20. 開発者向けのツール
  21. 料金の整理
  22. 選び方・導入前の確認
  23. 使い始める前に決めておくこと
  24. 進め方の例
  25. よくある質問
  26. まとめ

「GeminiでAIエージェントは使えるのか」「Workspace StudioやGemini Enterpriseなど、名前が多くてどれを見ればいいのか分からない」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

Geminiのエージェント機能は、1つの製品ではありません。個人向けのGeminiアプリの中にある機能、Google Workspaceの中で自動化を作る機能、会社全体で使うプラットフォーム、開発者向けのツールが、それぞれ別の契約・別の対象者・別の料金で提供されています。ここを取り違えると、「契約したのに自分の会社のアカウントでは使えなかった」ということが起きます。

この記事では、Geminiのエージェント機能を4つの入口に分けて、できること、対象になるプランと料金、上限と注意点を順に整理します。内容は2026年10月15日時点の公式情報をもとにしています。公式ページで確認できなかった点は、「確認できなかった」と書いています。料金や提供状況は変わることがあるので、契約の前には公式ページもあわせて確認してください。

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Geminiのエージェントは複数ある

机に並べた付箋を見ながら、Geminiの機能の種類をノートPCで整理する会社員

最初に、4つの入口をまとめます。どれも「AIに作業を任せる」という点は同じですが、使う場所と契約が違います。

入口何をするものか使う人・契約向いている仕事
Geminiアプリのタスクチャット画面から作業を任せ、時間や出来事をきっかけに自動で動かす個人のGoogleアカウント。Google AI ProまたはUltra個人の調べもの、メールの整理
Google Workspace StudioGmail・Chat・Driveなどの出来事をきっかけに動く自動化(フロー)を作るGoogle Workspaceの契約(BusinessまたはEnterprise)メール・会議・ファイルまわりの定型作業
Gemini Enterprise社内のデータをまたいで検索し、エージェントを作って管理する会社単位の契約(Business・Standard・Plusなどのエディション)部署をまたぐエージェントの運用
開発者向けのツールAntigravity・Gemini CLI・ADKなどで、プログラムやエージェントを作る開発者、IT担当者社内ツール、独自のエージェント

「エージェント」の言葉の使われ方

AIエージェントは、目的を伝えると、手順を考えて、ファイルやツールを使いながら作業を進めてくれる仕組みを指します。Googleの公式ページでは、場所によって「エージェント」「タスク」「フロー」と呼び方が変わります。たとえばWorkspace Studioのヘルプでは、作る自動化のことを「フロー」と呼んでいます。

AIエージェントそのものの考え方は、別の記事で解説しています。この記事では、Geminiの入口ごとの違いに絞って説明します。

名前の変化に注意

Geminiまわりは名称の変更が続いています。古い記事を読むときは、次の点に注意してください。

  • Workspace Flows:アルファ版の機能で、公式ページでは、これを発展させたものが「Google Workspace Studio」と説明されています
  • Gems:Geminiに役割や指示を覚えさせる機能です。公式ヘルプでは、2027年に「スキル」へ置き換わる予定とされています。Workspaceの組織向けでは、早くても2027年3月1日からGemsが使えなくなるとされています
  • Gemini Enterprise:料金ページでは「ビジネスでの利用を目的として構築されたGeminiのエディション」と説明されています。この記事では、現在の公式ページに書かれている内容だけを扱います

Geminiアプリのタスク機能

スマホとノートPCでGeminiにタスクを頼み、進み具合を確認する会社員

1つ目の入口は、Geminiアプリの「タスク」です。公式ヘルプでは「Spark タスク」「Gemini Spark」とも書かれています。チャットを始めるのと同じ場所から、Geminiに複雑な作業を任せたり、進行中の作業のスケジュールを管理したりできる機能です。

タスク・スケジュール・スキル

ヘルプでは、仕組みを3つの部品で説明しています。「何を」「いつ」「どのように」に当たります。

部品意味例(公式ヘルプより)
タスク(何を)Geminiに管理してほしい、大まかな目標ロンドンへの出張を計画して管理する
スケジュール(いつ)タスクを動かすタイミング。日時や出来事を指定できる毎日午前8時に、AIニュースの最新情報を教えて
スキル(どのように)繰り返し使える指示と、追加の背景情報のセット「旅行予約」スキルと「Gmail作成」スキルを組み合わせる

ヘルプに載っている使い方の例は、ニュースレターの要約や整理、フライトやホテルの料金の監視、引用元つきの調べものをPDFやスプレッドシートなどのファイルにまとめる作業です。Geminiは、アプリ連携、スキル、チャット、ログイン中のウェブサイトなどの情報を使って、作業を進めます。

使える条件

ヘルプに書かれている条件は次のとおりです。仕事用・学校用のGoogleアカウントでは、現時点で使えません。

項目条件
年齢18歳以上
アカウント個人のGoogleアカウント。仕事用・学校用のアカウントでは利用できない
契約Google AI ProまたはGoogle AI Ultra
設定「アクティビティの保存」をオンにする。パーソナル インテリジェンスを有効にする
地域Geminiアプリが使える地域のうち、欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国を除く
使える場所Geminiのスマホアプリ、Mac版アプリ、Web版(gemini.google.com)
同時に動かせる数最大15個のタスク。15個動いているときは、スケジュールも実行されない

料金は、Googleの日本向けの案内ページで、Google AI Proが月2,900円、Google AI Ultraが月14,500円(Proの5倍の使用量上限)と月32,000円(20倍)と表示されています。税の扱いは、ページからは読み取れませんでした。なお、同じページではUltraの特典として「Tasks in Geminiなどの高度な機能をいち早く利用できる(一部の国のみ)」と書かれており、ヘルプの「ProまたはUltra」の記載とは表現が違います。契約の前に、自分のアカウントで「タスク」が表示されるかを確認するのが確実です。

ブラウザの操作と確認

Geminiは、ショッピングや予約のように、ウェブサイトの操作を伴う作業も任せられます。操作には、パソコンのChromeを使う方法と、クラウド上の別のブラウザを使う方法があります。パソコンのChromeを使う場合は、ログイン中のサイトにも入れる点に注意が必要です。

ヘルプによると、Geminiはメッセージの送信、データの変更、購入、フォームの送信の前に、確認を求めるように作られています。パスワードや支払い情報の入力は、人が自分で操作するよう求められることがあります。

試験運用版であることと、守りたいこと

公式ヘルプは、この機能を「試験運用版」と説明しています。ログイン情報や支払い情報、機密情報は、タスクのスレッドに直接入力しないよう案内されています。また、ウェブサイトやメールに仕込まれた悪意のある指示(プロンプトインジェクション)で、意図しない動作をする可能性があるとも書かれています。機密性の高い作業は任せず、動きを確認しながら使ってください。

スキルとGemsの扱い

スキルは、タスクとは別に、チャットでも使えます。ヘルプには、スキルはGoogle AIの契約がなくても使えると書かれています。Gemsからスキルへの移行は、2027年に進む予定です。Workspaceの管理者向けヘルプには、Workspace Studioで「Ask a Gem」のステップを新しく追加することはできず、既存のフローは当面動くものの、2027年3月までに「Ask Gemini」のステップへ置き換える必要があると書かれています。

Workspace Studioでできること

Gmailの受信箱を見ながら、自動化の流れをノートPCで組み立てる事務担当者

2つ目の入口が、Google Workspaceの中で使える「Google Workspace Studio」です。Gmail、Chat、Drive、スプレッドシートなどの出来事をきっかけに、AIを組み込んだ自動化を作れます。会社のアカウントで使えるのは、こちらです。

公式の紹介ページでは、プログラムを書かずに使えること、やりたい自動化を普通の言葉で説明するとGemini 3が流れを作ること、用意された部品を組み合わせて作ることもできることが説明されています。Asana・Jira・Mailchimp・Salesforceなどの外部サービスとも、コネクタでつなげます。

フローの組み立て方

フローは、「きっかけ(スターター)」と、そのあとに続く「処理(ステップ)」でできています。きっかけは1つで、処理は複数つなげられます。公式ヘルプに載っている主なものを表にしました。

種類主なもの
きっかけメールを受信したとき/決まった日時(毎日・毎週など)/Chatのメッセージ・メンション/スプレッドシートの変更/Driveのフォルダにファイルが追加されたとき/フォームの回答/会議の前後/会議の文字起こしやメモができたとき/手動で開始
AIの処理Ask Gemini(指示文で文章を作る・変換する)/Decide(はい・いいえの判断)/Extract(情報の抜き出し)/Summarize(要約)/Create with Gemini(ドキュメントやスライドの作成)/Deep Research(調べものと報告書の作成)
条件・繰り返しCheck if(条件を満たすときだけ進める)/Filter a list(一覧の絞り込み)/Repeat for each(一覧を1件ずつ処理)
そのほかChatでの通知、カレンダーの予定づくり、Docs・Sheets・Drive・Gmailの操作など

公式ヘルプにある例には、「重要な取引先からの添付つきメールが届いたら、Driveの専用フォルダに保存して、確認の返信を下書きする」「毎朝8時に、未読メールの要約をChatで自分に送る」といったものがあります。

対象プランと料金

Workspace Studioは、Workspaceの契約に含まれています。公式の紹介ページでは、BusinessとEnterpriseのプランで一般提供と書かれています。料金ページでは、Starter・Standard・Plus・Enterpriseの4つのプランすべてに「Workspace Studio」の項目がある一方、表示されている料金はStudioの料金ではなく、Workspace全体の料金です。

プラン月額(1ユーザー・税別)Workspace StudioGemini in Docs・Sheets・Slides・Meet・Chat
Business Starter800円○なし(GmailとVidsのGeminiは○)
Business Standard1,600円○○
Business Plus2,500円○○
Enterpriseお問い合わせ○○

料金ページには、1年契約にすると16%お得になること、請求は月単位であることも書かれています。Starter・Standard・Plusは最大300ユーザーまでで、Enterpriseには人数の上限・下限がありません。期間限定の割引は日程が決まっていて変わるため、ここでは書いていません。

上限に注意

Studioには、フローの数や実行回数の上限があります。ヘルプには、上限は変更される可能性があると書かれています。2026年10月15日時点で、ヘルプと管理者向けガイドが示している上限は次のとおりです。

項目上限
作れるフローの数1ユーザーあたり最大25個(オフにしているものも数える)
1つのフローのステップ数最大20ステップ
メール受信をきっかけにするフロー動いているものは最大25個
1日の実行回数上限あり。具体的な回数は、確認できたページには書かれていなかった

1日の実行回数の上限に達すると、動いているフローは止まり、24時間後に上限が戻るまで実行に失敗します。ヘルプは、頻繁に上限に達する場合に、使っていないフローをオフにする、スケジュールの間隔を空ける、きっかけを絞り込む、といった対策を挙げています。

追加の有料オプションと、上限の適用時期

Business Standard・Plus、Enterprise Standard・Plusには、追加で購入できる「AI Expanded Access」があります。管理者向けヘルプの比較表では、Workspace Studioは「プロモーション期間中の利用で、上限の適用は2026年11月1日から」と書かれています。このオプションの価格は、通貨と契約期間で変わるとだけ書かれており、金額は確認できませんでした。

管理者が確認すること

Studioのフローは、利用者に代わってメールの下書きやファイルの作成・更新をします。管理者向けガイドでは、設定を誤ったフローが、意図せずデータを編集・削除したり、通知を大量に送ったりするおそれがあるとして、使い始める前の準備を勧めています。

  • 使える範囲:管理コンソールの「アプリ」→「Google Workspace」→「Workspace Studio」で、組織部門やグループごとにオン・オフを設定する
  • 機能の制限:Geminiでフローを作ること、AIのステップ、他のWorkspaceサービスのステップ、外部サービスとの連携を、個別に制御できる
  • 共有:フローの共有を許可する範囲を決める。共有された人は、設定のコピーを受け取る
  • アラート:1時間に100回を超える実行や、「Ask Gemini」ステップの利用を検知する設定例が示されている
  • 緊急停止:Studioをオフにした組織部門にユーザーを移すと、そのユーザーのフローがすべて止まる

データの扱いについて、紹介ページには、フローを開始したユーザーが権限を持つデータにだけアクセスできること、Workspaceのデータ損失防止(DLP)の管理を上書きしないこと、プロンプトなどのデータが、組織外のGoogleの汎用AIモデルの学習に使われないことが書かれています。

最初の1本の作り方

最初は、社外への送信やファイルの更新を伴わない自動化から試すと、失敗しても影響が小さく済みます。

  1. 管理者に確認する自社のWorkspaceでStudioがオンになっているかを、管理者に確かめます。画面は、studio.workspace.google.comから開けます。
  2. きっかけを決める「毎日午前8時」のように、決まった時間に動くスケジュールから始めます。
  3. 処理を選ぶ「未読メールの要約」などのAIの処理を1つ選び、結果は自分あてのChat通知にします。
  4. 動かして確かめる数日使い、要約の内容と実行の記録(アクティビティ)を確認します。問題がなければ、きっかけや処理を足していきます。

各社のAIエージェントの種類と、ノーコードで業務に組み込む型の違いは、別の記事にまとめています。

あわせて読みたいAIエージェントの比較|料金・機能・管理の違いを、主要サービス別に公式情報で整理AIエージェントを比較するときの見方を、2026年10月時点の公式情報で整理しました。Claude・ChatGPT Work・Microsoft 365 Copilotなどの料金と使用量の仕組み、機能、管理とセキュリティの違い、自社で試して比べる手順までを解説します。

Gemini Enterpriseとは

会議室で、全社のエージェントの管理画面をPCで確認する情報システム担当者と管理職

3つ目の入口が「Gemini Enterprise」です。Google Cloudのドキュメントでは、社内検索、AIアシスタント、エージェントのプラットフォームと説明されています。社内のデータに対する権限を守ったまま検索や質問ができ、Googleが用意したエージェントや、自社で作ったエージェントを使えます。

料金ページには、Microsoft 365・Slack・Confluence・Google Workspace・GitHub・Jira・Salesforce・ServiceNowなど、使っているツールとつながること、データをGoogleに移す必要はなく、各ユーザーの権限に従ってアクセスすることが書かれています。

エディションの違い

ドキュメントには、Business・Standard・Plus・Pay-as-you-go・Frontlineの5つのエディションの比較表があります。エージェントに関わる主な違いを抜き出しました。

項目BusinessStandard・PlusFrontline
利用者数1〜500人(ドキュメントの表記)1人以上StandardまたはPlusで150人以上
ノーコードのエージェントを作って公開(プレビュー)○○使うだけ
カスタムスキルの作成・アップロード○○不可(用意されたものを入れて使う)
Deep Research(Google製)○○○
外部で作ったフルコードのエージェントを使うなし○管理者が配布したものだけ
Agent Marketplaceなし○○
全コネクタの利用一部のみ○○
エンタープライズ向けのセキュリティ・コンプライアンスなし○○

つまり、Businessは「小さな会社やチームが、IT部門の設定なしで始める」ためのエディションで、Standard・Plusは「他社製のエージェントや、より厳しいセキュリティ要件に対応する」ためのエディションです。Frontlineは、現場で働く従業員に、管理者が決めたエージェントを配るための形です。

公式ページで確認できる料金

Googleの日本向けの案内ページ(Google AIプラン)には、次の最小構成価格が書かれています。いずれも米ドル表記で、日本円の金額は確認できませんでした。

エディション最小構成価格案内されている主な内容
Business月21ドル(1ライセンス)ノーコードのWorkflow Builderでエージェントを作る。Google製の用意済みエージェント。すべてのエージェントを1つの画面で管理。1シートあたり25 GiBのストレージ。最大300人
Standard・Plus月30ドル(1ライセンス)Businessの全機能に加え、使用量上限の引き上げ、ADKで作った独自のエージェントや他社製エージェントの導入、高度なセキュリティ、シート数無制限、1シートあたり最大75 GiB

BusinessとStandard・Plusはどちらも「最小構成価格」と書かれており、契約の人数や期間、使用量による追加の費用があるかは、ページからは読み取れませんでした。Pay-as-you-goのエディションは従量課金で、プロジェクトを、請求書払いのCloud Billingアカウントに結びつける必要があるとドキュメントに書かれています。単価は確認できませんでした。

できること

公式ページに書かれている主なものは次のとおりです。

  • 横断検索と質問:権限に従って、社内のデータを横断して答える。Web検索での補足もできる
  • Deep Research:Googleが用意した調べもの用のエージェントが、全エディションで使える
  • エージェントを作る:ノーコードのツールで、自社用のエージェントを作る(ドキュメントではプレビューと表記)
  • スキル:自社の手順を、スキルとして登録して使い回す
  • 管理と監査:権限に基づいて動き、完全な監査証跡を残すと案内されている。プロジェクトごとに予算の上限も設定できる

早期アクセスの機能がある

Gemini Enterpriseの案内ページには、「一部の機能は現時点では利用できない場合があります」と書かれています。複数のステップのバックグラウンドタスクを任せる機能、モバイルとデスクトップでのGemini、サードパーティのモデルの選択などは、早期アクセス版とされています。ページの紹介と、契約したエディションで使える機能が一致するとは限りません。

確認できなかったこと

  • 日本円の料金・税の扱い:米ドルの最小構成価格のみ
  • Businessの利用者数の上限:料金ページでは300人、ドキュメントでは500人と、公式ページ同士で表記が分かれている
  • Workspace Enterpriseとの関係:Workspaceの案内ページでは、Enterpriseプランに「Gemini Enterpriseを使ったエージェントの管理」が含まれると書かれていますが、Gemini Enterpriseのライセンスがそのプランに含まれるのか、別に契約するのかは、読み取れませんでした

導入を検討するときは、Googleの営業窓口や販売パートナーに、現在の価格と条件を確認する必要があります。

開発者向けのツール

ターミナルとエディタを開いた開発者を、斜め後ろから見た様子

4つ目の入口は、プログラムを書く人向けのツールです。社内ツールや独自のエージェントを自分たちで作りたいときの選択肢で、非エンジニアの方も、外注先や社内の担当者に相談するときの参考になります。

名前何をするものか公式ページで確認できる条件
Google Antigravity自律型のAIエージェントで、コードの作成・テスト・デプロイまでを進める開発プラットフォーム開始費用はかからない。無制限のタブ補完とコマンドリクエスト、基本的な週単位のレート制限。有料プランでレート制限とAIクレジットが増える。Google AI ProやUltraにも、Antigravityの利用上限が含まれる
Gemini CLIGeminiをターミナルから使う、オープンソースのAIエージェント(Apache 2.0)公式のREADMEでは、個人のGoogleアカウントでのログインで1分60リクエスト・1日1,000リクエストの無料枠。MCPに対応
ADK(Agent Development Kit)エージェントを作る・試す・公開するための、オープンソースのフレームワークPython・TypeScript・Go・Java・Kotlinに対応。自社の環境、またはGoogle Cloud(Agent Runtime・Cloud Run・GKE)で動かせる。Gemini以外のモデルも使える
Gemini プラットフォームGoogle Cloudで、エージェントやアプリの構築からデプロイ、ガバナンスまでを行う基盤従量課金。200以上のモデルが使えると案内されている

Gemini CLIの無料枠の数字は、READMEに書かれているものです。変更されることがあるため、使う前に最新の記載を確認してください。AntigravityとGemini CLIの関係や、今後どちらが中心になるかは、確認できたページには書かれていませんでした。

こうした開発ツールは、実際のファイルを書き換えたり、コマンドを実行したりすることを前提にしています。最初は、本番のファイルではなく、コピーした作業用のフォルダで試してください。

料金の整理

料金プランの一覧を並べて、予算と照らし合わせる経営者と担当者

ここまでの料金を、入口ごとに1つの表にまとめます。表の金額は、2026年10月15日時点でGoogleの公式ページに表示されていたものです。

入口契約と料金(公式ページに表示されていたもの)確認できなかったこと
GeminiアプリのタスクGoogle AI Pro 月2,900円/Google AI Ultra 月14,500円または月32,000円ProでタスクをUltraと同じ条件で使えるか(ヘルプと料金ページで表現が違う)
Workspace StudioWorkspaceの契約に含まれる。Business Starter 800円/Standard 1,600円/Plus 2,500円(月額・1ユーザー・税別)、Enterpriseはお問い合わせ1日の実行回数の具体的な数字。AI Expanded Accessの価格
Gemini EnterpriseBusiness 月21ドル〜/Standard・Plus 月30ドル〜(1ライセンス・最小構成価格)日本円の金額と税の扱い。従量課金の単価。Enterpriseの料金
Antigravity開始費用なし。有料プランは上限とクレジットが増える有料プランの具体的な月額(ページでは確認できなかった)
Gemini CLI・ADKどちらもオープンソースとして公開されている(モデルの利用枠・料金は別)API料金の比べ方は、別の記事「GeminiとClaudeの比較」に載せている
Gemini プラットフォーム従量課金用途ごとの単価

この表で注意したいのは、Workspaceの料金とGemini Enterpriseの料金は別の枠で、同じ「Gemini」の名前でも、契約が違う点です。Workspaceをすでに契約している会社は、まずStudioを追加費用なしで試せます。全社でエージェントを管理する必要が出てきた段階で、Gemini Enterpriseを検討する流れが考えられます。この流れは当社の整理であり、公式がこの順序を案内しているわけではありません。

GeminiとClaudeの料金やデータの扱いを並べた比較は、別の記事にまとめています。

あわせて読みたいGeminiとClaudeの違いを比較|料金・機能・使い分けを公式情報で整理GeminiとClaudeの違いを、2026年10月時点の公式情報で比較しました。個人向けと法人向けの料金プラン、使用量の仕組み、調べもの・資料作成・画像生成・開発での機能の違い、データの扱い、仕事に合わせた選び方までまとめています。

選び方・導入前の確認

チェックリストを見ながら、導入の進め方を話し合う担当者たち

Geminiのエージェントは、「すでに何を契約しているか」「誰が使うか」で、選ぶ入口がほぼ決まります。

こんな場合まず試す入口理由
Google Workspaceを契約していて、メールや会議まわりの定型作業を減らしたいWorkspace Studio追加の契約なしで始められる。権限が利用者本人のものに限られる
個人の調べものや予定の整理に使いたいGeminiアプリのタスク仕事用アカウントでは使えないため、会社の業務データを扱う用途には向かない
複数のツール(Microsoft 365・Salesforceなど)をまたいで、全社でエージェントを使いたいGemini EnterpriseGoogle以外のツールとも連携し、管理と監査の仕組みがある
社内システムに組み込む独自のエージェントを作りたいADK・Gemini プラットフォーム開発の知識が必要。外部の支援を使う選択肢もある
Google Workspaceを使っておらず、Microsoft 365中心の会社他社のエージェントも比較するStudioは、Gmail・Chat・Driveなどが中心になる

使い始める前に決めておくこと

  • 任せてよい範囲:まずは、間違えても取り消せる作業(要約、下書き、仕分け)に限る
  • 確定の操作は人が行う:メールの送信、ファイルの削除、購入や発注は、人が確認してから行う
  • アカウントの種類:個人アカウントのタスク機能と、会社のWorkspaceのStudioは別物。会社の情報を個人アカウントに入れてよいかは、社内ルールで決める
  • 責任者:フローを作った人が異動・退職したときに、誰が止めるか、引き継ぐかを決めておく
  • 記録の確認:実行の記録(アクティビティ)を、定期的に見る担当を決める

進め方の例

  1. 1つの業務を選ぶ毎週・毎日くり返していて、手順がほぼ決まっている仕事を1つだけ選びます。
  2. 自分のプランで使えるか確認する契約しているWorkspaceのプランと、管理コンソールの設定で、対象の機能が使えるかを確かめます。
  3. 影響の小さい形で試す結果は自分あての通知にして、数日間の動きを見ます。
  4. 効果と手間を振り返る減った作業時間と、確認にかかった手間を記録し、広げるかどうかを決めます。

社内での広げ方を迷うときは

どの入口を選ぶか、権限やルールをどう決めるかは、会社のIT環境や使っているツールで変わります。社内に広げる段階で迷った場合は、現在のツールと任せたい仕事を整理するところから、外部の支援を使うことも検討してください。

よくある質問

Geminiのエージェントは無料で使えますか?

Workspace StudioはWorkspaceの有料契約に含まれ、Geminiアプリのタスクは、Google AI ProまたはUltraの契約が必要です。Antigravityは開始費用なしで使え、Gemini CLIにも無料枠があります。無料のGoogleアカウントだけで、Studioやタスクを使えるとは公式には案内されていません。

会社のGoogleアカウントでタスク機能は使えますか?

ヘルプでは、仕事用・学校用のアカウントでは、現時点で使えないと案内されています。会社のアカウントで自動化したい場合は、Workspace Studioを使います。

Workspace Studioは、どのプランで使えますか?

公式の紹介ページでは、Google WorkspaceのBusinessとEnterpriseのプランで一般提供とされています。料金ページの比較表では、Starter・Standard・Plus・Enterpriseのすべてに項目があります。ただし、AIの機能の範囲はプランで異なるため、管理者に確認してください。

Workspace Studioに実行回数の制限はありますか?

あります。1日の実行回数の上限があり、達するとフローが止まります。作れるフローは25個まで、1つのフローは20ステップまでです。1日の具体的な回数は、確認できたページに書かれていませんでした。

Gemsは使えなくなりますか?

公式ヘルプでは、2027年にスキルへ置き換わる予定とされています。Workspaceの組織向けでは、早くても2027年3月1日からGemsが使えなくなり、残っているGemsはスキルの下書きに自動で移ると案内されています。

Gemini Enterpriseの料金はいくらですか?

Googleの案内ページでは、Businessが月21ドルから、Standard・Plusが月30ドルから(いずれも1ライセンスの最小構成価格)と表示されています。日本円の金額は確認できませんでした。Enterpriseの料金や従量課金の単価は、営業窓口への確認が必要です。

入力したデータは学習に使われますか?

Workspace Studioの紹介ページでは、Studioで処理するプロンプトやデータは、組織外のGoogleの汎用AIモデルの学習に使われないと書かれています。Gemini Enterpriseのページにも、プロンプトや出力が、Googleや他のお客様のモデルの学習に使われないと書かれています。個人向けのGeminiアプリの扱いは別なので、プライバシーの設定を確認してください。

ClaudeやChatGPTのエージェントと何が違いますか?

GeminiのエージェントはGoogle Workspaceとの結びつきが特徴で、Gmail・Chat・Driveなどを使っている会社に向きます。各社の違いは、料金・機能・管理の面から別の記事で比べています。

プログラミングができなくても使えますか?

Geminiアプリのタスク、Workspace Studio、Gemini Enterpriseのノーコードのツールは、プログラムを書かずに使えます。ADKやAntigravityは、開発の知識がある人向けです。

Workspaceのメールやファイルが、勝手に操作されないか心配です。

公式の紹介ページでは、Studioはフローを開始したユーザーが権限を持つデータにだけアクセスでき、DLPの管理を上書きしないとされています。ただし管理者向けガイドは、設定を誤ったフローがデータを編集・削除するおそれがあると注意しています。使える範囲の設定と、記録の確認が欠かせません。

まとめ

この記事のまとめ

  • Geminiのエージェント機能は、アプリのタスク、Workspace Studio、Gemini Enterprise、開発者向けツールの4つの入口に分かれ、契約と対象者がそれぞれ違う
  • Geminiアプリのタスクは、個人アカウントでGoogle AI ProまたはUltraの契約が必要で、仕事用・学校用のアカウントでは使えない
  • 会社のアカウントで自動化するなら、Workspaceの契約に含まれるStudioから試せる。上限はフロー25個・1フロー20ステップなど
  • Gemini Enterpriseは、Businessが月21ドルから、Standard・Plusが月30ドルから。日本円の金額や従量課金の単価は確認できなかった
  • Gemsは2027年にスキルへ置き換わる予定。Studioの「Ask a Gem」は、2027年3月までに置き換えが必要
  • 最初は、取り消せる作業を、自分あての通知で試し、確定の操作は人が行う

Geminiのエージェントは、すでに使っているGoogle Workspaceの延長で試せる点が、取りかかりやすいところです。一方で、入口ごとに条件が違うため、契約やアカウントの種類を取り違えないことが大切です。

どの入口を選ぶか、どの仕事から任せるか、社内のルールをどう決めるかで迷ったときは、INTERCREATE JAPANでも、AIエージェントの導入から、社内で使い続けられる形づくりまでをお手伝いしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典