AIエージェント・業務活用

AIエージェントの比較|料金・機能・管理の違いを、主要サービス別に公式情報で整理

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • AIエージェントを比べるときに揃えておきたい6つの軸
  • 料金の出方(席の月額・使用量の枠・従量課金)の違いと、5人で使う場合の計算例
  • Claude・ChatGPT Work・Microsoft 365 Copilotの機能と承認の仕組みの違い
  • Claude Code・Codex・GitHub Copilotなど、プログラムづくり系の違い
  • ノーコード系5サービスの課金単位と、管理面の違い
  • 学習への利用・管理者機能・操作ログの比較と、自社で試して比べる手順
目次
  1. 比較の前に決めること
  2. 同じ種類のものを比べる
  3. 比較に使う6つの軸
  4. この記事で扱わないこと
  5. 数字を読むときの注意
  6. 比較表に出てくる用語
  7. 料金・契約の形の比較
  8. 個人向けプランを並べる
  9. 会社向けプランを並べる
  10. 5人の部署で使う場合の計算例
  11. 最低人数・上限人数の条件
  12. 使用量の仕組みの違い
  13. 席料金以外にかかる費用
  14. ノーコード・業務システム向けの課金単位
  15. 費用を見積もるときの手順
  16. チャットから任せる型の比較
  17. 機能を並べて比べる
  18. 仕事の材料の置き場所が分かれ目
  19. 承認の仕組みを比べる
  20. 同じ依頼を3つに出して比べる
  21. 使用量の減りやすさ
  22. 公式ページから見えるそれぞれの特徴
  23. プログラムづくりを任せる型の比較
  24. 3つを並べて比べる
  25. 公式ページが挙げている使い方
  26. 契約の単位が違う
  27. 料金の出方を比べる
  28. 非エンジニアが比べるときの観点
  29. 同じお題で試す
  30. ノーコード・自動化の比較
  31. 5つのサービスを並べる
  32. 公式ページが挙げている用途の例
  33. 作り方の違い
  34. クラウドと自社サーバーの違い
  35. n8nとDifyのプランの上限
  36. 管理面で見落としやすい点
  37. 人の確認を入れる場所
  38. 業務システム・自社開発向けの2つ
  39. 管理・セキュリティの比較
  40. 入力した内容が学習に使われるか
  41. 管理者が決められること
  42. 操作の記録とデータの保持
  43. 外部の文書やWebの内容を過信しない
  44. 契約前に確認する7つの質問
  45. 比べ方と選び方
  46. 1か月で比べる進め方
  47. 試す仕事の例
  48. 評価シートの項目
  49. 使っている道具から候補を絞る
  50. 比べた結果の報告のしかた
  51. 比較しなくてよいケース
  52. よくある質問
  53. まとめ

「AIエージェントを比較したい」と調べても、並んでいるのはChatGPTやClaudeのような対話型のサービスから、プログラムを書かせる道具、メールやチャットの流れに組み込む自動化ツール、顧客対応の基盤まで、性質の違うものばかりです。同じ「AIエージェント」と呼ばれていても、料金のかかり方も、できることも、管理のしかたも同じ物差しでは比べられません。

この記事では、比較の前提になる「物差し」を先に整理し、そのうえで主要サービスを料金・機能・管理の3つの面から並べて見ていきます。取り上げるのは、Claude、ChatGPT Work、Microsoft 365 Copilot、Claude Code、Codex、GitHub Copilot、Google Workspace Studio、Microsoft Copilot Studio、Zapier Agents、n8n、Dify、Salesforce Agentforce、Claude Managed Agentsです。内容は2026年10月時点の公式ページをもとにしています。

各サービスの紹介と向く会社の整理は「AIエージェントのおすすめ」の記事に、無料で使える範囲は「AIエージェントを無料で使う方法」の記事にまとめています。この記事では、それらと重なる説明は短くとどめ、「同じ条件で並べると、どこが違うのか」「自社で試して比べるにはどうするのか」に絞って解説します。

あわせて読みたいAIエージェントのおすすめ13選|種類別の特徴と、自社に合う選び方・費用の考え方AIエージェントのおすすめを、チャットから任せる型・プログラムづくり・ノーコード・業務システム向けの4タイプで整理。Claude・ChatGPT Work・Copilotなど13サービスの特徴、料金の出方、会社の状況別の選び方、試し方まで解説します。

比較の前に決めること

机の上に並べた付箋を見ながら、比べる項目をノートに書き出す会社員

比較表をいきなり作ると、「月額が安いもの」「機能の数が多いもの」を選んでしまいがちです。しかし、AIエージェントは任せる仕事によって必要な機能も、費用のかかり方も変わります。最初に、何と何を比べるのかをそろえておきます。

同じ種類のものを比べる

AIエージェントは、使い方の近さで大きく4つに分けられます。種類が違うものを同じ表に入れると、比較が成り立ちません。たとえばClaudeとZapier Agentsは、前者が「人が頼んで仕事を進めてもらう道具」、後者が「業務の流れに組み込んで自動で動かす仕組み」で、前提となる使い方がそもそも違います。

種類どんなものかこの記事で扱うサービス
チャットから任せる型入力欄に依頼を書くと、調べもの・ファイル作成・定期実行まで進めるClaude、ChatGPT Work、Microsoft 365 Copilot
プログラムづくりを任せる型フォルダのファイルを読み、プログラムを書いて動作を確かめるClaude Code、Codex、GitHub Copilot
ノーコードで業務に組み込む型メール・表計算・チャットなどの流れの中で、AIが読む・判断する・書くGoogle Workspace Studio、Copilot Studio、Zapier Agents、n8n、Dify
業務システム・自社開発向け既存の業務システムの上で動かす、または自社システムに組み込むSalesforce Agentforce、Claude Managed Agents

AIエージェントそのものの意味や、種類の分け方の詳しい説明は「AIエージェントの種類」の記事で解説しています。生成AI(ふつうのチャット)との違いは「AIエージェントと生成AIの違い」の記事を参照してください。

比較に使う6つの軸

同じ種類のサービスを比べるときは、次の6つの軸で見ると、情報が散らばらずに整理できます。この記事の章立ても、この軸に沿っています。

軸確かめること主に見る公式ページ
1. 料金・契約の形人数あたりの月額か、使用量の枠か、従量課金か。最低人数や年払いの条件はあるか料金ページ
2. 使用量の仕組み何で数えるか(時間枠・クレジット・実行回数)。上限に達したらどうなるか料金ページのFAQ、使用量の説明
3. 任せられることファイル作成、ブラウザ操作、定期実行、つなげる外部サービス製品ページ、ヘルプ
4. 使える場所デスクトップ・Web・スマホ。手元のファイルを使うときの条件製品ページ、ヘルプ
5. 確認の仕組み重要な操作の前に人が承認できるか。止める・やり直す操作ができるか製品ページ、ヘルプ
6. 管理・セキュリティ入力内容が学習に使われるか。管理者の機能、操作の記録、データの保持料金ページの機能表、管理者向けドキュメント

このうち、仕事への向き不向きに直結するのは3〜5です。1と2は、使い始めたあとに「思ったより費用が増えた」「上限で止まった」という形で現れます。6は、会社で使うかどうかの前提になる部分です。契約前に一度は、6の内容を情報管理の担当者と確認しておきましょう。

この記事で扱わないこと

比較の記事では、「どれが一番優れているか」という順位や、ベンチマークの点数を載せたものを見かけます。この記事では、次のものは扱いません。

  • 順位や総合評価:任せる仕事や使う人によって向き不向きが変わるため、客観的な根拠を示せません
  • ベンチマークの点数やシェア:公式ページで確かめられないため、載せていません
  • 日本円での金額:日本向けの料金ページが取得できなかったものは、公式ページに表示されたドルやユーロの金額をそのまま示します

確かめられなかった点は、本文中に「公式ページには記載がありませんでした」と書いています。

数字を読むときの注意

料金の数字は、同じサービスでも条件によって何通りも表示されます。表を読むときは、次の点を確認してください。

料金表の数字で見落としやすい4点

①年払いか月払いか(年払いの方が安く表示されていることが多い)。②税抜か税込か(この記事の金額は、公式ページの表示のまま税抜)。③キャンペーン価格かどうか(期間や条件つきのことがある)。④米国向けページの金額かどうか(日本での金額や為替は別になる)。

AIエージェントの分野は、製品名や提供範囲が数か月単位で変わります。契約の前には、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。

比較表に出てくる用語

公式ページや、この記事の表には、聞き慣れない言葉が出てきます。非エンジニアの方向けに、よく出る言葉を整理しておきます。

用語意味
席(シート)1人分の利用権のこと。「1席あたり月20ドル」は、1人あたり月20ドルという意味
クレジット使用量を数えるための単位。サービスごとに、何を何クレジットとするかが違う
コネクタ・プラグイン外部のサービスや、職種向けの作業手順をまとめて追加する仕組み。名前はサービスによって違う
スキル繰り返す作業の手順を、AIが使える形で登録したもの
MCPAIの道具を外部のデータやサービスにつなぐための共通の取り決め(オープンな標準)
サブエージェント大きな仕事を分けて、並行して進める別のAI
ハーネスCopilot Studioで、仕事を実際に進めるエンジンのこと。選ぶ種類によって、できることや課金が変わる
DLP機密情報が外に出ないように防ぐ仕組み(データ損失防止)
SSO・SCIMログインの一元管理(SSO)と、利用者の登録・削除の一括管理(SCIM)
ゼロデータ保持(ZDR)入力した内容を、処理のあとにAI提供元の側に残さない契約上の取り決め

料金・契約の形の比較

電卓と料金表を見比べながら、人数分の費用を計算する会社員

料金は、金額の大きさより先に「何に対してお金がかかるのか」を見ると比べやすくなります。人数に対してかかるのか、使った量に対してかかるのか、動かした回数に対してかかるのかで、人数が増えたときや使い込んだときの費用の伸び方が変わるためです。

個人向けプランを並べる

個人で試す場合に選べるプランを、金額の水準ごとに並べました。金額は各社の公式ページに表示されていたもので、すべて米ドル・税抜です。

水準ClaudeChatGPTGitHub Copilot
無料Free(月0ドル)Free(月0ドル)Free(月0ドル)
入門Pro:月20ドル(年払いは月17ドル相当)Go:月8ドル
Plus:月20ドル
Pro:月10ドル
上位Max:月100ドルから(Proの5倍・20倍の2段階)Pro:月100ドルから(100・200・500ドルの3段階)Pro+:月39ドル
Max:月100ドル
仕事を任せる機能Pro・Maxで統合を順次提供(製品ページ)WorkはCodexと使用量を共有。Free・Goは料金ページでデスクトップアプリでの限定的な利用として案内エージェントモードはFreeにも含まれる。クラウドで動くエージェントはPro以上

Microsoft 365 Copilotには、個人向けの単独プランに当たる金額が公式ページ上では確認できませんでした。MicrosoftのページにはMicrosoft 365のPersonalまたはFamilyにCopilotの機能が付属する旨の記載はありますが、金額は載っていません。Google Workspace Studioは、WorkspaceのBusinessとEnterpriseのプランが対象で、個人向けプランは対象に入っていません。

無料枠だけで仕事に使えるかどうかは、「AIエージェントを無料で使う方法」の記事で整理しています。

会社向けプランを並べる

会社で使う場合は、管理者の機能がつく法人向けプランが前提になります。席あたりの月額が公式ページに表示されているものを並べました。

サービスプラン席あたりの月額(公式ページの表示)条件・備考
ClaudeTeam(標準席)年払い20ドル/月払い25ドル2〜150席。Claude CodeとCoworkを含む
Team(プレミアム席)年払い100ドル/月払い125ドル標準席の5倍の使用量
Enterprise20ドル(年払い)+使用量はAPI料金20席から。SCIM・監査ログなど
ChatGPTBusiness年払い20ドル/月払い25ドル2人から。ChatGPTとCodexを含む
Enterprise・Edu営業に問い合わせ管理機能が増える
Microsoft 365 CopilotCopilot Business(追加ライセンス)年払い21ドル/月払い25.20ドル(米国向けページ)対象のMicrosoft 365 Businessプランが別に必要。300ユーザーまで
GitHub CopilotBusiness・Enterpriseプラン表には金額の記載なし管理者が利用量の上限を設定
Google WorkspaceBusiness・EnterpriseWorkspace Studioは対象プランに含まれる日本向けページにプランごとの金額表示あり。別料金の記載はなし

Microsoftの金額は米国向けページの表示

MicrosoftのCopilot Businessは、年払いで1ユーザー月21ドルと案内されています。2026年7月1日から12月31日までは、既存のMicrosoft 365のBusinessプランの利用者が年間契約をする場合に、初年度のみ18ドルになる期間限定の価格が表示されています。日本での金額や為替は別になるため、日本向けのページか販売パートナーで確認してください。

5人の部署で使う場合の計算例

席の料金だけを単純に比べると、次のようになります。5人の部署が、会社向けのプランを使う場合の計算です。使用量の追加費用や、為替・税は含んでいません。

サービス計算月額の合計(年払い)月額の合計(月払い)
Claude Team(標準席)20ドル/25ドル × 5人100ドル125ドル
ChatGPT Business20ドル/25ドル × 5人100ドル125ドル
Microsoft 365 Copilot Business21ドル/25.20ドル × 5人105ドル(初年度の期間限定価格なら90ドル)126ドル

3つとも席料金だけを見ると近い水準です。ただし、含まれるものは同じではありません。Microsoftの追加ライセンスは、土台となるMicrosoft 365のBusinessプランの契約が別に必要です。Claude TeamにはClaude CodeとCoworkが、ChatGPT BusinessにはCodexが含まれます。席料金の差より、含まれる機能と使用量の枠の違いを見て判断するのが現実的です。

最低人数・上限人数の条件

人数の条件も、契約を決めるうえで見落としやすい点です。1人で試すつもりでも、法人向けのプランは2人以上が条件のものがあります。

プラン人数の条件(公式ページの記載)
Claude Team2〜150席
Claude Enterprise20席から
ChatGPT Business2人から。年払いは1人月20ドル、月払いは25ドル
Microsoft 365 Copilot Business300ユーザーまで。対象のMicrosoft 365 Businessプランが別に必要
Zapier Team25ユーザー
Dify Cloud(Team)ワークスペース1つにつき50人まで

1人から始めたい場合は、個人向けのProやPlusで試し、部署に広げる段階で法人向けのプランに切り替える流れが一般的です。ただし、個人のプランに会社のデータを入れる運用は、管理がしにくくなります。何を入れてよいかのルールを先に決めておきます。

使用量の仕組みの違い

席料金が同じでも、「どれだけ使えるか」の決まり方がサービスごとに違います。上限に達したときの動きも異なるため、毎日たくさん任せる使い方では、ここが使い心地を左右します。

サービス使用量の数え方(公式ページの記載)上限に達したとき
Claude5時間ごとに戻る枠。有料プランは週ごとの枠も加わる。Web・デスクトップ・モバイル・Claude Codeで1つの枠を共有。固定の回数はなく、会話の長さ・モデル・機能で変わる枠が戻るのを待つ、または追加の使用量クレジットでAPI料金のまま続ける
ChatGPTChatGPT WorkとCodexは同じ使用量・クレジットを共有。PlusとBusinessは5時間あたりのローカルメッセージ数の目安がモデルごとに示され、週ごとの上限もありうる。Proは現在5時間の上限なしChatGPTのクレジットを追加して延長できる
Microsoft 365 CopilotCopilot Coworkなどは、利用量に応じた従量課金(Copilot Credits)。管理者が使用量の監視と費用管理を行える公式の概要ページには上限時の動きの記載なし。管理者向けに使用量の監視・レポート・費用管理の機能がある
GitHub Copilot「AIクレジット」で管理し、1クレジットは0.01ドル。チャット・エージェントモード・コードレビューなどが消費する。コードの補完は消費しないプランに応じて追加分(top-up)を購入できる。Freeは追加購入なし

同じ「月20ドル」でも、Claudeは時間枠、ChatGPTはモデルごとのメッセージ数の目安、GitHub Copilotはクレジットと、数え方が違います。金額で比べるより、実際の仕事を同じ条件で任せて、上限に何回当たるかを記録して比べるのが確実です。この方法は、後半の「比べ方と選び方」で説明します。

席料金以外にかかる費用

契約の見積りでは、席料金に加えて次の費用が発生しないかを確かめます。

  • 使用量の追加分:ClaudeのEnterpriseは席料金に加えて使用量をAPI料金で請求します。ChatGPTやGitHub Copilotも、クレジットの追加購入で上限を広げられます
  • 従量課金の機能:Microsoftでは、Copilot CoworkやCopilot Codeが、追加ライセンスに加えた従量課金で提供されます
  • 土台となる契約:Microsoft 365 Copilot Businessは、対象のMicrosoft 365 Businessプランが別に必要です
  • API利用料:自社のシステムに組み込む場合は、席料金とは別にAPIのトークン料金がかかります

Claude Teamには、プールして使えるAPIクレジットが月最大500ドル分含まれると案内されています。自社でAPIを使って小さなツールを動かす場合には、この枠の範囲で試せる場合もあります。

ノーコード・業務システム向けの課金単位

自動化や業務システム向けのサービスは、席ではなく「動かした量」に対して課金されるものが中心です。同じ「月額プラン」でも、数える対象が違います。

サービス課金の単位公式ページの表示の例
Zapier Agentsエージェントの「アクティビティ」の月間回数Free:月400回。Pro:年払いで月33.33ドル相当(年400ドル)、月1,500回
n8nワークフローの月間実行回数(途中のステップ数ではなく、最後まで実行された回数)Starter:年払い月20ユーロ、2,500回。Pro:年払い月50ユーロ、10,000回
Dify(クラウド版)ワークスペース単位の年額と、月ごとのメッセージクレジットProfessional:年590ドル、月5,000クレジット。Team:年1,590ドル、月10,000クレジット
Microsoft Copilot Studio使うエンジン(ハーネス)によって課金の仕組みが異なる公式の概要ページには金額の記載なし。課金の説明ページで確認
Google Workspace StudioWorkspaceの対象プランに含まれる別料金の記載なし
Salesforce Agentforceアクション数(Flexクレジット)、会話数、ユーザー数10万クレジット500ドル(1アクション20クレジット)/1会話2ドル/追加ライセンス1人月125ドル
Claude Managed Agents実行中の時間とトークン1時間あたり0.08ドル、加えて標準のトークン料金

n8nの公式ページには、「登録できるユーザー数とワークフロー数に上限はなく、料金は実行回数で決まる」と説明されています。人数が多い会社でも、実行回数が少なければ費用を抑えやすい仕組みです。反対に、Zapier AgentsやAgentforceは、動かすほど費用が増えます。

AgentforceのFlexクレジットと会話課金は同時に使えない

Salesforceの料金ページには、同じ組織でFlexクレジットと会話単位の課金を併用できないと書かれています。ページ全体に「情報提供目的であり、変更されることがある」と明記されているため、見積りは営業担当に確認してください。

費用を見積もるときの手順

  1. 使う人数と、使う頻度を決める毎日使う人と、月に数回の人では、必要な枠が変わります。人数だけでなく、1人あたりの仕事量も書き出します。
  2. 任せたい仕事を3つに絞る集計、資料づくり、調べものなど、いまの業務で時間がかかっている仕事を選びます。
  3. 無料枠か少人数で、同じ仕事を試す1か月ほど試し、使用量の画面で消費の様子を記録します。
  4. 上限に当たった回数を数える上限で作業が止まった回数は、上位プランが必要かどうかの目安になります。
  5. 年払いにするかを決める年払いは月額が安く表示される一方、一括での請求になります。Claudeの料金ページには「支払いは原則として返金されない」と書かれているため、返金の条件を確かめたうえで、使い方が固まってから切り替えます。
あわせて読みたいAIエージェントを無料で使うには?無料で試せる10サービスの範囲・制限AIエージェントを無料で使える範囲を、2026年10月時点の公式情報で整理しました。Claude・ChatGPT・GitHub Copilot・Zapier・n8n・Difyなど10サービスの無料枠と制限、無料では使えないもの、有料に切り替える目安を解説します。

チャットから任せる型の比較

3台のノートPCの画面を見比べて、同じ依頼の結果を確認する会社員

最初に試す人が多いのが、いつもの入力欄から仕事を頼める型です。Claude、ChatGPT Work、Microsoft 365 Copilot(Copilot Cowork)の3つは、ファイルの作成、調べもの、決まった時間に動かす定期実行ができ、重要な操作の前に承認を求める仕組みを備えています。できることの一覧は似ていますが、仕事の材料をどこから取るかが違います。

機能を並べて比べる

公式ページに書かれていた内容を、6つの軸のうち3〜5に沿って並べました。「○」「×」で優劣をつけず、書かれていた内容をそのまま示します。

項目ClaudeChatGPT WorkMicrosoft 365 Copilot(Cowork)
仕事の材料自分で選んだフォルダのファイルとツールファイル、プラグイン、許可したツール。デスクトップアプリでは手元のファイル・アプリ・ブラウザも使えるMicrosoft 365のメール・会議・予定・ファイル(OneDrive・SharePoint)。ユーザーの権限の範囲で参照
作れるもの文書・表計算・スライドなどのファイル資料、スライド、分析、比較表(スプレッドシート)などの確認できる成果物Word・Excel・PowerPoint・PDF、メール、Teamsへの投稿、会議の設定
調べもの内蔵ブラウザでWebの作業。自分のブラウザやログイン情報とは別デスクトップアプリではブラウザも使える複数の情報源を使った調査(Deep Research)、組織内の検索
定期実行日次・週次・月次など。無人で実行定期タスク(スケジュール)。クラウドで実行すればパソコンが起動していなくてよい決まった時間に動かすプロンプト。メール受信などをきっかけにするイベント型の実行もある
つなぐ相手コネクタ(Amplitude、Microsoft 365など)、職種向けのプラグインプラグイン(Slack、Google Drive、SharePoint、メール、予定表、顧客管理、案件管理など)。「@」で指名Microsoft 365 App Storeのプラグイン、自作のスキル(最大50個)
承認の仕組み削除は必ず承認。承認を有効にすると、重要な操作の前に計画を示して待つ重要な操作を承認。依頼文で「送る前に止まる」など止める場所を指定できるメール送信・会議設定などの前に承認を求める。中・高リスクの操作にはリスクの水準を表示
使える場所デスクトップアプリが完全版。WebとモバイルはBetaデスクトップ・Web・モバイル(プランにより異なる)ブラウザ、Windows・macOSのデスクトップアプリ、iPhone・Androidのアプリ
提供状況Pro・Maxから順次。Teamは機能表に記載あり利用範囲はプランで異なる。使用量はCodexと共有(料金ページ)職場・学校のアカウントは一般提供、個人アカウントはプレビュー

3つとも、画面や名前が数か月単位で変わっています。ClaudeではCoworkがチャットに統合され、製品ページに「Claude Cowork is now just Claude」と書かれています。古い解説記事の画面と、いまの画面が違うことがあるため、公式ヘルプの更新日を確かめながら使ってください。

仕事の材料の置き場所が分かれ目

機能の一覧より、日々の使い勝手に影響するのは「材料をどこに置いているか」です。3つの公式ページの記載から、次のように整理できます。

材料の置き場所公式ページの記載から言えること
パソコンのフォルダ(Excel・PDF・Wordなど)ClaudeとChatGPT Workは、デスクトップアプリで手元のフォルダやファイルを使える。手元のファイルを使う作業は、アプリが開いている間に動く
Microsoft 365のメール・会議・SharePointCopilotは、Microsoft Graphなどを通じて、メール・ファイル・会議・予定を自動で参照できる(追加ライセンスの場合)。Copilot Chat(基本版)では、自分で資料を渡す必要がある
Slack・Google Drive・顧客管理などの外部サービスChatGPT Workはプラグイン、Claudeはコネクタとプラグインでつなぐ。Copilotもプラグインで拡張できる

たとえば「経理部の手元のExcelを集計する」仕事なら、手元のフォルダを扱えるかが最初の確認点です。「会議のメモとメールから議題の案を作る」仕事なら、メールや会議の記録をどこまで自動で参照できるかが確認点になります。

承認の仕組みを比べる

3つとも、メールの送信やファイルの削除のような取り消せない操作の前に、人の承認を挟む仕組みがあります。違いは、承認を求める条件をどこまで利用者が調整できるかです。

項目ClaudeChatGPT WorkCopilot Cowork
承認が必須の操作ファイルの削除公式ページには、重要な操作を承認すると記載送信・投稿・会議の設定など、重要な操作
利用者が調整できること承認の設定を有効にすると、計画を示して待つ。画面操作はアプリごとに許可依頼文で、止める場所(例:メッセージを送る前)を指定できる同じような操作の確認を、以後は省略するオプションがある
作業の途中方向を変える、指示を足す進み具合を見ながら質問に答える、方向を変える割り込み・一時停止・再開・取り消し
管理者が決められること部署ごとのアクセス、利用額の上限、ツールの権限(Team・Enterprise)ワークスペースの管理者が、デバイス間の同期などの有効化を管理。Businessは基本的な管理機能・SAML SSO・MFA(法人向け)Copilot controlsで、エージェントの作成・利用や、Web検索の利用を管理

「確認を省略する」設定は慎重に

Copilot Coworkには、同じ種類の操作の確認を以後は省略する選択肢があります。便利ですが、メールの送信のような外に出る操作では、使い始めのうちは省略せず、毎回確認する運用がおすすめです。判断が安定してから、範囲を少しずつ広げます。

同じ依頼を3つに出して比べる

3つを比べるには、同じ材料と同じ依頼文で試すのが近道です。ChatGPT Workの公式ドキュメントでは、依頼に「何を作るか」「使う材料」「条件」「よい出来の基準」「どこで止めて確認するか」を書くよう勧めています。この書き方は、どのサービスでも使えます。

先月分の店舗別売上のCSV(3ファイル)を使って、店舗ごとの月合計と前月比の表を作ってください。
・計算式は残す
・前月から10%以上下がった店舗には色をつける
・表の下に、気づいた点を3行で書く
・データの扱いで迷った点があれば、作業を止めて質問する
・外部への送信は行わない

結果は、合計が元のデータと合っているか、迷った点を正しく質問してきたか、計算式が残っているかで見ます。1回の結果だけで判断せず、2〜3回試して、毎回の差も見てください。

使用量の減りやすさ

仕事を任せる機能は、ふつうのチャットより使用量を多く使います。3つの公式ページには、次のような説明があります。

サービス使用量についての公式ページの記載抑えるための工夫
ClaudeCoworkはチャットより早く上限に達する。重い作業はAgentic tasksとして、通常のチャットより多くの容量を使う関係する作業は1つの依頼にまとめる。関係のない話題は新しい会話で始める
ChatGPT Work長く複雑なタスクほど、多くのクレジットを使う。モデルによって減り方が違う「この資料だけを使う」「上位5件を比べる」など、範囲を決める。簡単な作業には軽いモデルを選ぶ
Copilot Cowork従量課金で、利用量に応じて費用がかかる管理者が使用量の監視と費用管理の機能で確認する

ChatGPT Workの公式ドキュメントでは、難しい作業には上位のモデル、複雑だが費用を抑えたい作業には中位のモデル、簡単な作業には軽いモデルを使う、といった選び方が紹介されています。どのモデルが選べるかは、プランと画面によって異なるため、モデル選択画面で確かめてください。

公式ページから見えるそれぞれの特徴

優劣はつけられませんが、公式ページの記載から、検討の入口になりそうな点は次のとおりです。

  • Claude:Claude CodeがProプラン以上に含まれ、1つの契約で、普段の資料づくりとプログラムづくりをそろえられます。使用量は、チャットとClaude Codeで共通の枠です
  • ChatGPT Work:通常のチャットから「Work」に切り替えて仕事を任せる形です。ChatGPT BusinessではCodexも含まれ、使用量は共有されます。Businessは、入力した事業データがデフォルトで学習に使われないと案内されています
  • Microsoft 365 Copilot:追加ライセンスでは、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsの中から、組織のデータを権限の範囲で自動参照できます。Copilot Coworkは、従量課金で追加する形です

Microsoft 365 Copilotの機能と料金の詳しい整理は「AIエージェントとCopilot」の記事を、ChatGPTとClaudeの違いは「ChatGPTとClaudeの比較」の記事を参照してください。

あわせて読みたいAIエージェントとCopilotの関係は?種類・料金・作り方を整理AIエージェントとCopilotの関係を、2026年10月時点の公式情報で整理しました。Microsoft Copilotに入っているエージェント、Copilot Studioでの作り方、GitHub Copilotのエージェント、料金とライセンス、選び方までを解説します。

プログラムづくりを任せる型の比較

肩越しに見える画面で、プログラムの生成結果を担当者が確認している様子

2つ目は、プログラムを書く作業を任せる道具です。もともとはエンジニア向けでしたが、いまはデスクトップアプリやWebからも使えるようになり、毎月の集計を自動化する小さなツールを作る、古いExcelのマクロの中身を整理する、といった使い方も出てきています。Claude Code、Codex、GitHub Copilotの3つは、できることが近いため、機能の差だけでは決めにくい型です。

3つを並べて比べる

項目Claude CodeCodexGitHub Copilot
提供元AnthropicOpenAIGitHub
使う場所ターミナル、VS Code・JetBrainsなどのエディタ、デスクトップアプリ、Web(モバイルアプリからも利用可)CLI、エディタの拡張機能、Web、デスクトップアプリ、iOSアプリ(プランにより異なる)エディタ、GitHub上のクラウドエージェント
契約の形Claudeの有料プランに含まれる。またはAnthropic ConsoleのAPIアカウントChatGPTのプランに含まれる。またはAPIキーGitHub Copilot自体のプラン
個人の入口Pro:月20ドルからPlus:月20ドルから(Free・Goは軽い作業向け)Pro:月10ドル(Freeもあり)
クラウドで動く作業Routines(クラウド実行)、Web版のセッションPlus以上で、自動コードレビューやSlack連携などのクラウド連携Pro以上のクラウドエージェント。Freeには含まれない
作業手順の共有CLAUDE.md、スキル、フック、サブエージェント公式の料金ページには記載なし(別ページで確認)公式のプラン表には記載なし
外部との連携MCP、GitHub Actions、GitLab CI/CD、Slack、ChromeGitHubのコードレビュー、Slack(APIキー利用時は使えない)GitHubの機能(リポジトリ、プルリクエスト)。Pro+・Maxでは、ClaudeやCodexなどの外部エージェントに任せる機能(プレビュー)
法人向けTeam・Enterpriseのシートに含まれるBusiness(年払い1人月20ドル)、Enterprise・EduBusiness・Enterprise(金額は営業に問い合わせ)

表の空欄に近い部分(「記載なし」)は、機能がないという意味ではありません。この記事で確認した公式ページに載っていなかった、という意味です。気になる点は、各社の公式ドキュメントで確かめてください。

公式ページが挙げている使い方

3つとも、公式ページには「こんなことができる」という例が載っています。非エンジニアの方が、仕事に置き換えて考えるときの手がかりになります。

道具公式ページに載っていた使い方の例
Claude Codeテストを書く、エラーを直す、ファイルをまたいで機能を作る、不具合の原因をたどって直す、変更の説明(コミットメッセージ)を書く、定期的なレビューや点検をクラウドで動かす
CodexWebやエディタでの作業、GitHubでの自動コードレビュー、Slackからの依頼(Plus以上のクラウド連携)
GitHub Copilotエディタ内の補完とチャット、複数のファイルにまたがる編集(エージェントモード)、調査・計画・コードの作成をクラウド上で進めるエージェント

これらは、すべてエンジニアの作業を前提にした例です。非エンジニアの業務に置き換えると、「毎月の集計を自動化する小さなプログラム」「古いマクロの中身の整理」「社内で使う簡単な入力フォームの作成」のような使い方になります。

契約の単位が違う

3つを比べるときに、最初に気づきたいのが「契約の単位」です。同じ「プログラムづくりの道具」でも、何を契約すると使えるかが違います。

道具契約すると、ほかに使えるもの使用量の共有
Claude CodeClaudeのチャット、Cowork(仕事を任せる機能)、Claude Design・Slides・DocsWeb・デスクトップ・モバイルのチャットとClaude Codeで、1つの枠を共有
CodexChatGPT、ChatGPT WorkChatGPT WorkとCodexで、同じ使用量・クレジットを共有
GitHub Copilotエディタでのコード補完(有料プランでは無制限)、チャット、コードレビューなど(補完以外はクレジットを消費)AIクレジットで管理。補完は消費しない

すでにClaudeかChatGPTを会社で契約している場合は、追加の契約なしにプログラムづくりの道具も試せることになります。その反面、チャットで多く使うと、プログラムづくりに使える量も減ります。逆に、GitHubでプログラムを管理しているチームは、GitHub Copilotがその延長で使えます。

料金の出方を比べる

道具個人上位プラン従量で使う場合
Claude CodePro:月20ドルMax:月100ドルからConsoleのAPIアカウントで、API料金の従量課金に切り替えられる
CodexPlus:月20ドルPro:月100ドルから(100・200・500ドル)APIキーで、API料金の従量課金。クラウド連携は使えない
GitHub CopilotPro:月10ドル(毎月のAIクレジット15ドル分)Pro+:月39ドル(クレジット70ドル分)
Max:月100ドル(クレジット200ドル分)
クレジットの追加分を購入できる(Freeは不可)

GitHub Copilotの「クレジット」は、基本分と追加(フレックス)分に分かれて表示されています。たとえばProは、基本分10ドルと追加分5ドルで、合計15ドル分です。プラン名の金額と、使えるクレジットの金額が違う点に注意してください。

非エンジニアが比べるときの観点

プログラムを書かない担当者がこの型を比べるときは、機能の細かい差より、次の4点を見るのがおすすめです。

  • 画面の分かりやすさ:ターミナルが前提か、デスクトップアプリやWebで使えるか
  • 説明の求めやすさ:作ったプログラムを「非エンジニアに分かる言葉で説明して」と頼んだときの答えの分かりやすさ
  • 止める操作:実行前に確認が入るか、変更を取り消せるか
  • 使用量の減り方:1つの作業で、上限の何割ほどを使うか

同じお題で試す

3つとも、コピーしたデータで、同じお題を依頼して比べます。実際の業務データは使わず、必ずコピーを使ってください。

このフォルダの売上CSVを読み込んで、月別・担当者別の合計を出す小さなプログラムを作ってください。
・使い方を説明するファイルも作る
・元のCSVは書き換えない
・動作を確かめた結果を、日本語で教えてください

結果は、動いたかどうかに加えて、元のファイルを書き換えていないか、説明が分かるかを確かめます。うまくいったら「このプログラムが何をしているか、非エンジニアに分かる言葉で説明して」と頼み、説明を記録として残します。

作る前に「誰が直すか」を決める

プログラムづくりの道具は、「動いたから完成」にはなりません。使う人、扱うデータ、直す人、説明の記録、止める基準を、作る前に決めておきます。決め方の一覧は「AIエージェントのおすすめ」の記事の「作る前に決めておくこと」にまとめています。

ノーコード・自動化の比較

ホワイトボードに貼った業務の流れの図を、担当者2人が指さして確認している様子

3つ目の型は、プログラムを書かずに、業務の流れの中にAIの判断を組み込む仕組みです。「メールが届いたら内容を読んで分類し、表に記録して、担当者にチャットで知らせる」のように、出来事をきっかけに自動で動くことが中心になります。人が依頼を出す前の2つの型と違い、最初に流れを設計する手間と、動かしたあとの見守りが前提です。

5つのサービスを並べる

項目Google Workspace StudioMicrosoft Copilot StudioZapier Agentsn8nDify
作り方やりたいことを普通の言葉で書くと、Gemini 3が流れを作る。部品を組み合わせて作ることもできる言葉で説明して作る。ドラッグ&ドロップのデザイナーもあるZapier Copilotの助けを借りて、エージェントに情報とアプリを渡す部品(ノード)をつないで作る。AIエージェント用の部品がある部品をつないで、エージェントやワークフローを作る。自社データを使うチャットボットも作れる
動く場所Google WorkspaceMicrosoftのクラウド(Webアプリ)Zapierのクラウドn8nのクラウド、または自社サーバーDifyのクラウド、または自社サーバー(Community版)
つなぐ相手Gmail・Chat・Drive。Asana・Jira・Mailchimp・Salesforceなど外部サービスは専用コネクタ用意されたコネクタとカスタムコネクタ。公開先はTeams・Microsoft Copilot・Webサイト・モバイルアプリなど9,000以上のアプリ全プランで全連携が使える(料金ページの記載)プラグインとマーケットプレイス。Webアプリとして公開、またはAPIで自社システムに組み込む
課金の単位Workspaceの対象プランに含まれる使うエンジンで異なるアクティビティの月間回数ワークフローの月間実行回数ワークスペース単位の年額と、月間メッセージクレジット
無料の入口別枠の無料プランの記載なし公式の概要ページには記載なしAgents Free:月400アクティビティCommunity版(自社運用)。Starter・Proは無料トライアルSandbox(無料)、Community版(オープンソース)
対象の規模Business・Enterpriseのプラン組織向け。管理機能が多い個人から企業までBusinessは従業員100人未満の会社向けと説明個人開発者から企業まで(プラン別)

5つの中で、すでに契約しているサービスの中だけで完結するのはGoogle Workspace Studioです。BusinessまたはEnterpriseのプランを使っていれば、追加の契約なしに試せます。Copilot StudioはMicrosoft 365の環境に、Zapier・n8n・Difyは外部サービスの組み合わせに向く、と公式ページの記載から整理できます。

公式ページが挙げている用途の例

各サービスの公式ページには、用途の例が載っています。自社の仕事に近いものがあるかを探すと、比較の入口になります。

サービス公式ページに載っていた用途の例
Google Workspace Studio会議の概要をChatに投稿する/重要なメールを見つけてラベルを付ける/Gmailの添付ファイルをDriveに保存してスプレッドシートに記録する/毎朝、未読メールの要約を受け取る
Microsoft Copilot Studio社員や顧客からの問い合わせに答えるエージェント/新入社員の受け入れや、定例会議の調整など、複数の担当にまたがる業務への参加
Zapier AgentsFAQや資料をもとに顧客の質問に答える/会議の前に参加者の情報をまとめる/フォームから届いた見込み客の情報を補い、点数をつける
n8nAIエージェント・MCP・AIノードを使ったワークフロー(料金ページの記載)
Dify自社のデータを使うチャットボット、エージェントを使ったワークフロー。Webアプリとして公開、またはAPIで組み込む

Workspace Studioの例のように、メールや会議の記録など、社内に入ってくる情報を整理する用途は、比較的、効果を確かめやすい題材です。外に出る操作(送信や発注)を含まない用途から始めると、失敗しても影響が小さく済みます。

作り方の違い

同じ「ノーコード」でも、作り方には幅があります。担当者が自分で作れるかどうかは、この違いで決まります。

作り方該当するサービス必要な知識の目安
言葉で説明して作るGoogle Workspace Studio、Copilot Studio、Zapier Agentsやりたいことを文章で書ける。作られた流れを確認する力は必要
部品を組み合わせて作るn8n、Dify、Copilot Studio(ワークフロー)どのサービスのどの値を次の部品に渡すか、という考え方に慣れが必要
自社サーバーに置いて動かすn8n、Dify(Community版)サーバーの管理や更新を担当する人が必要

言葉で作れるものは、早く形になる一方で、作られた流れの中身を確認しないまま使い始めると、想定外の動きに気づけません。作られたものを必ず画面で確認し、テストしてから公開するのは、どのサービスでも共通です。

クラウドと自社サーバーの違い

n8nとDifyは、自社のサーバーに置いて動かす選択肢があります。データを社外に出したくない場合の選択肢になる一方、運用の手間が増えます。

項目クラウド版自社サーバー(セルフホスト)
始めやすさ登録してすぐ使えるサーバーの用意と設置が必要(Difyは公式ドキュメントでDocker Composeでの設置を案内)
データの置き場所サービス提供元のクラウド自社の管理する環境
更新・保守提供元が行う自社で行う
料金プランの月額・年額n8nのCommunity版、DifyのCommunity版は公式ページ上では無料のオープンソース版。ほかに、サーバー費用や人件費がかかる

n8nのBusinessプランは、料金ページに「Self-hosted only」と書かれており、自社サーバーでの運用が前提です。クラウドで使いたい場合は、StarterかProが対象になります。

n8nとDifyのプランの上限

n8nとDifyは、プランごとに「何がどこまで使えるか」の上限がはっきり書かれています。同じ価格帯でも、数えているものが違うため、並べて確認しておくと見積りの前提がそろいます。

サービス・プラン価格(公式ページの表示)上限の例
n8n Starter年払い月20ユーロ月2,500回の実行、共有プロジェクト1つ、同時実行5件
n8n Pro年払い月50ユーロ月10,000回の実行、共有プロジェクト3つ、同時実行50件まで
n8n Business年払い月667ユーロ月40,000回の実行、共有プロジェクト6つ。自社サーバーのみ
Dify Sandbox無料メッセージクレジット200(一度きり)、メンバー1人、アプリ5つ、ナレッジの文書50件
Dify Professional年590ドル(ワークスペース単位)月5,000クレジット、メンバー3人、アプリ50個、文書500件
Dify Team年1,590ドル(ワークスペース単位)月10,000クレジット、メンバー50人、アプリ200個、文書1,000件

n8nは実行回数、Difyはメッセージクレジットとアプリ数・メンバー数が、プランを選ぶときの主な目安になります。Difyのメッセージクレジットは、使い切った場合に、自分のAPIキーに切り替えられると公式ページに書かれています。

管理面で見落としやすい点

ノーコード系は、導入が手軽なぶん、管理面の確認が後回しになりがちです。公式ページに書かれていた注意点をまとめます。

サービス管理面で確認したい点(公式ページの記載)
Google Workspace Studio流れを始めた利用者が権限を持つデータにだけアクセスできる。WorkspaceのDLP(情報漏えい防止)の管理は上書きしない。サードパーティのDLPとの統合は、近い予定には入っていないと書かれており、外部サービスをつなぐ場合は管理者の評価が必要
Microsoft Copilot Studioエージェントの棚卸し(インベントリ)、ロールベースのアクセス管理、費用管理、利用状況の分析、公開前後の品質の評価
Zapier AgentsEnterpriseのZapier側で設けているアプリ・アクションの制限を、Agentsは現時点で反映できない。Teamのアカウントでは、アクティビティを全員で共有
n8nSSOとLDAP、Gitでのバージョン管理は、Business以上。Proは管理者ロールまで
Difyプランごとに、メンバー数・アプリ数・ナレッジの文書数に上限がある。Professionalはメンバー3人、アプリ50個まで

Zapier Agentsは、Enterpriseの制限が効かない

公式のFAQには、Zapier AgentsはEnterpriseアカウントで設定したアプリやアクションの制限に、現時点で対応していないと書かれています。すでにZapierを全社で管理している会社は、Agentsを使わせる範囲を別に決めておく必要があります。

人の確認を入れる場所

ノーコード系の自動化では、AIの出力をそのまま外に出さず、人が確認する段階を入れるのが基本です。公式ページで確かめられた範囲では、Copilot Studioのワークフローに、人が確認する仕組み(ヒューマン・イン・ザ・ループ)が組み込まれていると説明されています。ほかのサービスでは、確認の入れ方は流れの設計次第です。

どのサービスでも、使い始めは次の3つを守ると、失敗が小さく済みます。

  • AIの役割を絞る:任せるのは、読む・分類する・要約する・下書きを書く、のどれかにします
  • 外に出る操作を含めない:メールの送信や発注は、最初は流れに入れず、下書きまでにします
  • 1つの流れを短くする:1つの流れに入れる作業を3〜4つ以内にして、動作を確認しやすくします

流れを設計するときの4つの視点(きっかけ・AIの役割・結果の置き場所・人の確認)は、「AIエージェントのおすすめ」の記事で詳しく説明しています。

業務システム・自社開発向けの2つ

4つ目の型は、既存の業務システムの上で動かすものや、自社のシステムに組み込むものです。導入には社内の担当者か開発会社の協力が必要になるため、中小企業がいきなり選ぶものではありません。比べる軸は同じですが、見るところが少し変わります。

項目Salesforce AgentforceClaude Managed Agents
何をするものかSalesforceのデータと業務の流れの上で、AIエージェントを動かすエージェントを動かす仕組みと実行環境を、API経由で提供する。自前で実行基盤を作らなくてよい
前提Salesforceを業務で使っていることClaude APIキーと開発の担当者。公式ドキュメントでは、現在はベータ版と明記
課金の単位Flexクレジット(10万クレジット500ドル、1アクション20クレジット)、1会話2ドル、1人あたりの追加ライセンス(月125ドルなど)実行中の時間(1時間0.08ドル)と、標準のトークン料金
実行環境Salesforceの環境Anthropicが管理するクラウドの実行環境、または自社で用意した実行環境
データの扱いの注意料金ページは情報提供目的で、変更されることがあると明記現時点では、ゼロデータ保持(ZDR)とHIPAAのBAAの対象外。会話の履歴や作業中のファイルはサーバー側に保持され、APIから削除できる

Agentforceの料金ページには、Flexクレジットと会話単位の課金は同じ組織で併用できないこと、使わなかったクレジットは次の契約期間に繰り越されないことも書かれています。見積りは、件数の見込みを持って営業担当に相談するのが確実です。

Managed Agentsは、個人情報などを扱う場合に、ゼロデータ保持の対象外である点を、先に社内の情報管理の担当者と確認しておく必要があります。自社専用に組み込む前に、既製品の設定やノーコードの仕組みで足りないかを確かめるのが、費用を抑えやすい順序です。

管理・セキュリティの比較

管理画面の設定項目を、情報システム担当者と経営者が一緒に確認している様子

会社で使う場合は、機能や料金の前に、管理面が条件を満たしているかを確かめます。AIエージェントは、質問に答えるだけのチャットと違い、ファイルを書き換えたり、メールを送ったり、外部のサービスにつながったりします。そのため、入力した情報の扱い、管理者が決められる範囲、操作の記録の3点が、導入の判断材料になります。

入力した内容が学習に使われるか

最初に確かめたいのが、入力した情報がAIの学習に使われるかどうかです。同じサービスでも、個人向けプランと法人向けプランで扱いが異なります。公式ページに書かれていた内容を整理しました。

サービス個人向けプラン法人向けプラン
ClaudeFree・Pro・Maxは、料金ページの機能表に「モデルの学習:オプトアウト」と表示(利用者の設定で選ぶ形)Teamは「コンテンツをデフォルトでモデルの学習に使わない」と記載。EnterpriseはTeamの機能を含む
ChatGPTFree・Go・Plus・Proについて、料金ページには学習についての記載なしBusinessは「事業データをデフォルトで学習に使わない」と記載。Enterprise・Eduは、料金ページに学習についての明記はなく、データの保持と所在の制御が書かれている
Microsoft 365 Copilot個人アカウントのCoworkはプレビュー。扱いは別ページで確認Microsoft Entraアカウントでサインインすると、プロンプトと応答はエンタープライズデータ保護の対象。ExchangeやSharePointのデータと同じ契約上の取り決めで保護されると説明
Google WorkspaceWorkspace Studioは個人向けプランの対象外日本向けのページに「企業のデータはAIモデルの学習や広告に使われない」と記載。Workspace Studioでは、ドメイン外の一般的なAIモデルの学習には使われないと説明
GitHub Copilotプラン表には記載なしプラン表には記載なし
Zapier・n8n・Dify料金ページには記載なし料金ページには記載なし。利用規約・セキュリティの説明ページで確認

「記載なし」は、学習に使われるという意味でも、使われないという意味でもありません。この記事で確認した公式ページに書かれていなかったという意味です。契約の前に、各社のデータの扱いの説明ページで確かめてください。Claudeの設定方法は「Claudeに学習させない設定」の記事にまとめています。

管理者が決められること

複数人で使うときは、誰がどの機能を使えるかを管理者が決められるかが重要です。ログインの一元管理(SSO)、利用者の一括管理(SCIM)、権限の細かい設定、費用の上限などを比べます。

項目ClaudeChatGPTMicrosoft 365 CopilotGoogle Workspace
ログインの一元管理(SSO)Team以上BusinessのSAML SSOMicrosoft Entraのアカウントでサインイン公式ページには記載なし
利用者の一括管理(SCIM)EnterpriseEnterprise・Edu公式の概要ページには記載なし公式ページには記載なし
権限の細かい設定Enterpriseでロールベースのアクセス制御Enterprise・EduでRBACAI管理者のロールを割り当てられるEnterpriseで高度なアクセス制御
費用・使用量の上限Enterpriseで利用者・組織の上限を設定。Teamも利用額の上限を管理Businessなどでワークスペースのクレジットを追加して使用量を調整従量課金分の利用量の監視と費用管理公式ページには記載なし
連携先・ツールの制御コネクタ・ツールの権限を管理者が設定公式の料金ページには記載なし(管理者向けドキュメントで確認)エージェントの作成・利用や、Web検索の利用を管理Enterpriseでエージェントの管理とガバナンス

表のうち、「Enterprise」と書いたものは、上位の契約でないと使えないことを示しています。中小企業が最初に選ぶTeamやBusinessでは、SSOや費用の管理までが使え、SCIMや監査ログは上位プランになります。自社で必要な管理機能が、どの契約からつくのかを確かめてください。

操作の記録とデータの保持

何かあったときに、誰がAIに何をさせたかを追えるかも、会社で使う前に確認したい点です。

サービス操作の記録(公式ページの記載)データの保持・所在
ClaudeEnterpriseで監査ログとCompliance API。Team・Enterpriseでは、操作の記録をOpenTelemetryで社内の監視システムに送れるEnterpriseでデータ保持の制御。ネットワークレベルのアクセス制御とIPアドレスの許可リスト
ChatGPTEnterprise・EduでCompliance APIによる監査ログと使用量の監視Enterprise・Eduでデータの保持と所在の制御
Microsoft 365 CopilotPurviewで、Copilotのプロンプトと応答を確認できる(Premiumライセンス)。利用状況のレポートEUデータバウンダリーに対応。EU圏の利用者のデータはEU内に保たれると説明
Copilot Studio利用状況の分析と、公開前後の品質評価公式の概要ページには記載なし
Claude Managed Agentsイベントの履歴をサーバー側に保持し、取得できるゼロデータ保持・HIPAAのBAAの対象外。セッションやファイルはAPIから削除できる

業務で使うなら、まず「どの契約からか」を確認

操作の記録や細かいアクセス制御は、多くのサービスでEnterprise以上の契約です。数人で試す段階では必須でなくても、全社に広げる前に、必要な機能がどの契約からつくのかを確かめておくと、あとで契約を組み替える手間を減らせます。

外部の文書やWebの内容を過信しない

管理の設定とは別に、使い方のルールも必要です。AIエージェントは、読み込んだ文書やWebページの内容を手がかりに作業を進めます。そのため、文書やWebページの中に、AIをだますための指示が書かれていることがあります(プロンプトインジェクション)。

  • 知らないサイトを大量に読ませる作業や、社外から届いたファイルを扱う作業は、確認を挟みながら進める
  • メールの送信や削除などの取り消せない操作は、使い始めのうちは毎回確認する
  • 読み書きさせるフォルダや、つなぐサービスは、必要な範囲に絞る

どのサービスにも、承認や権限の仕組みはありますが、それを緩める設定にするかどうかは、使う側が決めます。社内のルールにまとめておくと、使う人によるばらつきを抑えられます。

契約前に確認する7つの質問

各社の営業担当や公式ドキュメントに、次の7つを聞いておくと、管理面の比較がそろいます。

質問確認する理由
1. 入力した内容は、学習に使われますか。設定で変えられますか契約するプランで扱いが変わるため
2. 管理者は、利用者ごと・部署ごとに機能を制限できますか全員が同じ権限でよいとは限らないため
3. 利用額や使用量の上限を設定できますか従量課金のものは、想定外の請求を避けるため
4. 操作の記録は残りますか。どこで確認できますか問題が起きたときに、原因を追えるようにするため
5. データはどこに保存され、いつ削除されますか個人情報や取引先の情報を扱う場合に必要
6. 外部サービスとの接続は、管理者が制御できますかつなぐ範囲が広がるほど、影響が大きくなるため
7. 提供状況(ベータ・プレビュー)はどうなっていますかベータ版は、仕様が変わったり、保証の範囲が限られたりするため

公式ページで答えが見つからない項目は、「問題がない」と受け取らず、「未確認」として記録に残します。営業担当やサポートに書面で確認できる場合は、回答を保存しておくと、のちの見直しや社内の説明に使えます。確認できない項目が多いサービスは、少人数の試用にとどめ、扱うデータも限定しておくのが安全です。

比べ方と選び方

付箋を貼った評価シートを前に、2人の担当者が試した結果を見比べている様子

ここまで見てきたとおり、公式ページの情報だけでは、自社の仕事に合うかどうかは判断できません。最終的には、自社の仕事を同じ条件で任せて、結果を並べて比べるのが確実です。この章では、少人数・短期間でできる比較の進め方を説明します。

1か月で比べる進め方

  1. 候補を2〜3つに絞るいま使っている道具に近いものを1つ、別の提供元のものを1つ選びます。5つ以上並べると、記録と比較の手間が増えて、試す側が疲れてしまいます。
  2. 試す仕事を3つ決める毎週・毎月くり返している仕事から選びます。集計、資料の下書き、調べものなど、結果の良し悪しを自分で判断できる仕事にします。
  3. 材料と依頼文をそろえるコピーしたデータと、同じ依頼文を、すべての候補に使います。依頼文には、作るもの・使う材料・条件・よい出来の基準・止める場所を書きます。
  4. 2〜3回ずつ試して記録する同じ依頼でも、結果は毎回少しずつ変わります。1回の出来で判断せず、評価シートに結果を記入します。
  5. 管理面を確認して決める仕事の結果で候補を2つに絞り、前の章の7つの質問で管理面を確かめます。契約のプランと人数は、そのあとで決めます。

試す仕事の例

仕事の種類によって、見るポイントが変わります。次の3種類をそろえて試すと、得意・不得意が見えやすくなります。

仕事の種類材料の例依頼の例見るポイント
集計・表づくり店舗別の売上CSV(コピー)月合計と前月比の表を、計算式つきで作る合計が元のデータと合うか。計算式が残っているか
文書の下書き議事メモ、前回の報告書前回と同じ構成で、報告書の下書きを作る前回の構成に沿っているか。事実でないことを書いていないか
調べものと比較表調べたい会社名や製品名のリスト公式サイトの情報だけを使い、料金と特徴を表にまとめる根拠のページが示されているか。古い情報が混ざっていないか

「調べものと比較表」では、出典の示し方も比べどころです。出典を書かないまま断定する場合は、結果をそのまま使わず、公式ページで確かめ直します。

評価シートの項目

結果を記録するときは、感想だけではなく、あとから数字で見返せる形にします。次の項目を、候補ごとに並べて記入します。

評価項目見方記録のしかた
正確さ数字や事実が、元の資料と合っているか誤りの数を数える
手戻りの回数やり直しの指示を何回出したか回数を記録する
仕上がりの形そのまま使える形式か(Excelの計算式、スライドの体裁など)1〜5点
確認の分かりやすさ作業中に何を開き、何を判断したかが分かるか。承認の場面が分かりやすいか1〜5点
所要時間依頼から完成までの時間分で記録する
使用量の減り方1つの仕事で、使用量の画面がどれだけ進んだか使用量の画面の数字を、前後で記録する
上限に当たった回数作業が上限で止まったか回数を記録する
管理面の条件7つの質問に、必要な答えが得られたかはい・いいえ

点数の差が小さいときは、管理面と費用で決める

仕事の結果にあまり差が出ないことは珍しくありません。その場合は、管理面の条件、使用量の減り方、いま使っている道具との相性で決めます。結果に大きな差が出たときは、その仕事の種類に合う方を選びます。

使っている道具から候補を絞る

候補の絞り方に迷うときは、いま会社で使っている道具から入る方法があります。公式ページの記載から、最初に比べる候補の例を整理しました。順位ではありません。

いま使っている道具最初に比べる候補の例理由(公式ページの記載)
Microsoft 365(Outlook・Teams・Excelなど)Microsoft 365 Copilot、社内の申請や問い合わせならCopilot Studio追加ライセンスで、メール・ファイル・会議を権限の範囲で自動参照できる。Teamsなどにエージェントを公開できる
Google Workspace(Gmail・Googleドライブなど)Google Workspace Studio。資料づくりは別にClaudeやChatGPTBusinessとEnterpriseのプランに含まれ、Gmail・Chat・Driveの定型作業を自動化できる
ChatGPTを個人や部署で使っているChatGPT Work、開発ならCodex同じ契約で、資料・分析・定期更新を任せられる。Codexと使用量を共有
手元のExcel・PDF・Wordが仕事の中心Claude、開発ならClaude Code選んだフォルダのファイルを読み書きして、文書・表計算・スライドを作れる。同じ契約にClaude Codeも含まれる
Salesforceで顧客や問い合わせを管理しているAgentforceSalesforceのデータと業務の流れの上で動かせる
多数のWebサービスを使い分けているZapier Agents、n8nZapierは9,000以上のアプリをまたいで動かせると案内されている。n8nは全プランで全連携を使える
GitHubでプログラムを管理しているGitHub CopilotGitHub上のクラウドエージェントに、調査・計画・コード作成を任せられる

13のサービスそれぞれの向く場面と、会社の状況別の選び方は「AIエージェントのおすすめ」の記事で、中小企業が導入するときの進め方は「中小企業のAIエージェント導入」の記事で解説しています。CodexとClaude Codeの違いは「Codex と Claude Code の比較」の記事にまとめています。

比べた結果の報告のしかた

比較の結果は、社内で決裁をとるときの材料にもなります。次の項目を1枚にまとめておくと、あとから経緯を説明しやすくなります。

項目書くこと
目的どの仕事を、どの程度、任せたいのか
比べた候補サービス名とプラン名、比べた期間、試した人数
試した仕事3つの仕事と、使った材料(コピーしたデータ)
結果評価シートの記録。誤りの数、手戻りの回数、所要時間、上限に当たった回数
管理面の確認7つの質問への回答。確認できなかったもの
費用席料金と、使用量の追加分の見込み。年払いにするかどうか
決定と、次の見直し時期選んだサービスとプラン、使う人の範囲、数か月後の見直し日

この記録は、数か月後に別のサービスと比べ直すときにも、そのまま使えます。同じお題と評価項目で試せば、前回の結果と並べて見られます。

比較しなくてよいケース

すべての会社が、複数のサービスを比べる必要はありません。次のような場合は、比較に時間をかけず、1つで始めても問題ありません。

  • すでにMicrosoft 365やGoogle Workspace、ChatGPT、Claudeのいずれかを全社で契約しており、その範囲の機能で足りそうな場合
  • 任せたい仕事が1つに決まっており、少人数で小さく試す段階の場合
  • 利用が月に数回程度で、費用の差が管理の手間に見合わない場合

どのサービスで始める場合も、最初の1か月は、扱うデータをコピーや公開済みの資料に限り、使った量と結果を記録しておきます。その記録が、次の見直しのときの判断材料になります。

1つで始めたあとも、数か月ごとに、公式ページの料金と機能を見直す機会を作っておくと安心です。AIエージェントの分野は、名前や提供範囲の変化が早く、半年前の比較表が合わなくなることがあります。

よくある質問

AIエージェントを比較するとき、一番大事な基準は何ですか?

任せたい仕事と、確認の仕組みの2つです。任せたい仕事がはっきりしていれば候補は絞れ、重要な操作の前に人が承認できる仕組みがあれば、使い始めの失敗が小さく済みます。料金や機能の細かい違いは、そのあとで比べても間に合います。

料金が一番安いのはどれですか?

比べる条件によって変わるため、一概には言えません。個人向けでは、無料プランがあるものが複数あります。会社向けの席料金は、公式ページの表示では年払いで1人月20ドル前後のものが並びますが、含まれる機能や使用量の枠が異なります。自動化のサービスは席ではなく動かす量で決まるため、使う量の見込みが必要です。

ChatGPTとClaudeは、どちらを選べばよいですか?

優劣はつけられません。ChatGPT Workは通常のチャットから切り替えて仕事を任せる形で、ClaudeはCoworkがチャットに統合された形です。手元のフォルダのファイルを使う仕事が中心か、すでに社内でどちらを使っているかで、入口を決めるのが現実的です。同じ依頼を両方に出して結果を比べることをおすすめします。

Microsoft 365 CopilotとCopilot Chatは、何が違いますか?

公式の概要ページによると、Copilot Chat(基本版)は対象のMicrosoft 365プランに追加料金なしで含まれ、主にWebのデータを使います。組織のデータを使うには、資料を自分で渡す必要があります。追加ライセンスのMicrosoft 365 Copilot(Premium)では、メール・ファイル・会議などを自動で参照できます。Copilot Coworkは、Premiumライセンスに加えて従量課金で使います。

無料で比較できますか?

一部は可能です。公式ページで無料の範囲が確認できたのは、Claude Free、ChatGPT Free・Go、GitHub Copilot Free、Zapier AgentsのFree、DifyのSandbox、n8nのCommunity版などです。ただし、仕事を任せる機能は有料プランが前提のものが多く、無料では制限があります。詳しくは「AIエージェントを無料で使う方法」の記事にまとめています。

ベンチマークの点数では比較しないのですか?

この記事では扱っていません。点数が出ているテストの条件が、自社の仕事と同じとは限らず、公式ページで確かめられなかったためです。自社のデータと依頼文で試した結果の方が、判断の材料として確実です。

使用量の上限に当たったら、どうなりますか?

サービスによって異なります。Claudeは、5時間ごとの枠が戻るのを待つか、追加の使用量クレジットで続けられます。ChatGPTは、クレジットを追加して延長できます。GitHub Copilotは、有料プランで追加分を購入でき、Freeは追加購入できません。契約の前に、上限時の動きを確認しておいてください。

複数のサービスを同時に契約してもよいですか?

問題ありません。実際には、役割を分けて組み合わせる会社が多くなります。たとえば、全員が使うチャット型を1つ決め、定型処理はいま使っているMicrosoft 365やGoogle Workspaceの機能で自動化し、社内ツールづくりは担当者だけが開発系の道具を使う形です。ただし、サービスごとに入力してよい情報や管理者が変わるため、社内ルールは共通にしておきます。

日本円の料金は分かりますか?

この記事で確認した公式ページでは、ドルやユーロの表示のものが多く、日本円で確かめられたのはGoogle Workspaceの日本向けページの金額表示です。MicrosoftのCopilotは米国向けページの金額です。日本での金額、税、為替は、申し込み画面や日本向けのページ、販売パートナーで確認してください。

同じ依頼なのに、毎回結果が違うのはなぜですか?

AIは、同じ入力に対して毎回まったく同じ出力を返す仕組みではないためです。Zapier Agentsの公式FAQでも、この性質(非決定性)が説明されています。比較するときは、1回の結果ではなく、2〜3回の結果で判断してください。

個人のアカウントを、仕事で使ってもよいですか?

会社の方針によります。個人向けプランでは、入力した内容の学習への利用が設定で選ぶ形になっているものがあります。会社の情報を扱うなら、管理者の機能がある法人向けのプランにして、渡してよい情報のルールを決めておくのが安全です。

比較表は、どのくらいの頻度で見直せばよいですか?

数か月に一度を目安にしてください。料金プラン、機能の名前、対象のプランは、短い期間で変わります。契約の更新時や、使用量が増えてきたときにも、公式ページの内容を確かめ直すと安心です。

まとめ

この記事のまとめ

  • AIエージェントは、チャットから任せる型・プログラムづくり・ノーコード・業務システム向けの4種類があり、同じ種類の中で比べる
  • 比べる軸は、料金・使用量の仕組み・できること・使える場所・確認の仕組み・管理の6つ
  • 席料金は近い水準でも、使用量の数え方(時間枠・クレジット・実行回数)と、含まれる機能が異なる
  • チャット型は、仕事の材料の置き場所(手元のフォルダ、Microsoft 365、外部サービス)が分かれ目
  • 管理面は、学習への利用、管理者の機能、操作の記録がどの契約からつくかを、契約前に確認する
  • 最終的には、同じ材料と依頼文で2〜3つを試し、評価シートに記録して決める

比較の記事で分かるのは、公式ページに書かれている条件の違いまでです。自社の仕事に合うかどうかは、実際に任せてみて初めて分かります。まずは候補を2〜3つに絞り、コピーしたデータで、同じ依頼を試すところから始めてみてください。

INTERCREATE JAPANでは、AIエージェントの比較・選定から、社内で使い続けるためのルールづくり、業務に合わせた設定や小さな業務ツールづくりまでをお手伝いしています。候補の絞り込みや、試す仕事の選び方に迷う場合も、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典