AIエージェント・業務活用

AI導入支援とは?サービス内容・費用の決まり方・選び方を中小企業向けに解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • AI導入支援とは何か、コンサル・開発・研修・IT導入支援事業者との違い
  • 支援で頼める7つの内容と、受け取れるもの
  • 依頼先の種類と、無料で使える公的な相談窓口
  • 進め方の流れと、最初に試す仕事の選び方
  • 費用の構成と、補助金・助成金の対象になるもの
  • 選ぶときの確認点と、契約前に決めておくこと
目次
  1. AI導入支援とは
  2. ひとことで言うと
  3. 近い言葉との違い
  4. ツールを契約するだけでは進まない理由
  5. 支援で頼める内容
  6. どこまで頼むか
  7. メニューごとの注意点
  8. 依頼先の種類
  9. IT導入支援事業者とは
  10. 無料で使える公的な相談窓口
  11. 進め方の流れ
  12. 最初に試す仕事の選び方
  13. 3か月の進め方の例
  14. 社内の役割分担
  15. 自社で進めるか、頼むか
  16. 費用・補助金
  17. 費用の構成
  18. 年間の費用を見積もる例(仮の数字)
  19. 公的な相場表はない
  20. 契約の形は3つ
  21. 見積りで確かめること
  22. デジタル化・AI導入補助金
  23. 補助金を使うときの注意
  24. 研修には人材開発支援助成金も
  25. 選び方
  26. 比べる7つの確認点
  27. 慎重に見たい提案
  28. 依頼書に書くこと
  29. 相談から契約までの流れ
  30. 契約前に決めること
  31. 情報の扱い
  32. 契約書で見る項目
  33. 責任の分担
  34. 終了時に受け取るもの
  35. 導入後の運用
  36. よくある質問
  37. まとめ

「AIを仕事に取り入れたいが、何から手を付けてよいか分からない」「AI導入支援をうたう会社が多く、何を頼めるのか、いくらかかるのか見当がつかない」と悩んでいる中小企業の担当者や経営者の方は多いのではないでしょうか。

AI導入支援は、AIを業務に取り入れるときの相談、ツールの選定、設定、社内ルールづくり、研修、運用までを手伝うサービスの総称です。法律や制度で範囲が決まっているわけではなく、会社によって含む内容が違います。そのため、同じ「AI導入支援」でも、見積りの中身は大きく変わります。

この記事では、AI導入支援で頼めること、依頼先の種類、進め方、費用と補助金の考え方、選ぶときの確認点、契約前に決めておくことを順に解説します。デジタル化・AI導入補助金の公募要領や、総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」など、2026年10月時点で確認できた公式情報をもとにしています。制度は変わることがあるため、申し込みの前には公式ページもあわせて確認してください。

AI導入支援とは

会議室でノートPCを開き、支援担当者と業務の進め方を話し合っている会社員

ひとことで言うと

AI導入支援は、AIを使い始めて、仕事の中で使い続けられる状態にするまでを手伝うサービスです。AIのツールを契約するだけなら、多くの場合は自分たちでもできます。支援が必要になるのは、「どの仕事に使うか決められない」「ツールが多すぎて選べない」「情報の扱いに不安がある」「社内への広げ方が分からない」といった場面です。

たとえば、営業事務の担当者が毎日1時間かけているメールの返信文づくりを、AIで下書きできるようにしたいとします。支援では、どの種類のメールから始めるか、どのツールを使うか、顧客名や金額を入力してよいか、送る前に誰が読むかを決めます。そのうえで、担当者が自分で使えるようになるまで使い方を教えます。

近い言葉との違い

似た名前のサービスが多いため、呼び方ではなく、何を受け取れるのかで見分けるのが確実です。

呼び方中身受け取るものの例
AI導入支援導入全体を手伝う。選定・設定・ルール・研修・運用など、含む範囲は会社ごとに違う設定済みの環境、利用ルール案、操作資料
AI導入コンサル「どの業務に、どう使うか」を決める上流の部分計画書、業務の整理表
AI開発・システム開発業務に合わせたツールやシステムを作る動くツール、プログラム
AI研修社員向けの講座や勉強会研修、テキスト
IT導入支援事業者デジタル化・AI導入補助金で、事務局に登録された事業者。補助金の申請で組む相手登録されたITツール(ソフトウェア・役務)の提供と、申請の支援

表の最後の「IT導入支援事業者」は補助金の制度で使われる用語で、一般的な意味の「AI導入支援をする会社」とは別の言葉です。名前が似ているため混同しやすいので、補助金を使いたい場合は後の章で説明する仕組みを確認してください。

1社でコンサルから設定、研修までを行うところも多くあります。見積りを取るときは、「導入支援」と書かれている範囲に、何が含まれているのかを必ず確認しましょう。

ツールを契約するだけでは進まない理由

生成AIのサービスは、契約してすぐ使い始められるものが増えました。それでも、会社として使い続けるには、ツール以外に決めることがあります。導入が止まる会社には、次のような形が共通しています。

  • 目的が「AIを使うこと」になっている。どの仕事の何を減らしたいのかが決まっておらず、試しても良し悪しを判断できません。
  • 使い方が人によってばらばらになっている。得意な人だけが使い、効果が会社として見えません。
  • 入力してよい情報が決まっていない。慎重な人ほど使えなくなり、反対に、確認なしに入力してしまう人も出ます。
  • 出力を確認する人がいない。まちがいがあっても、誰がチェックするのかが決まっていません。

AI事業者ガイドライン(第1.2版)の別添では、AIの利用で個人情報や自社の知的財産などの機密情報が入力され、出力を通じて流出するリスクが挙げられています。企業のルールが整っていない場合は、従業員が会社の管理の外で業務外利用者向けの生成AIを業務に使い、リスクの高い使い方をするおそれがあるとも書かれています。ツールの性能より、進め方とルールの整備が導入の成否を分けると言えます。

あわせて読みたいAI導入コンサルとは?依頼できる内容・費用の決まり方・選び方を中小企業向けに解説AI導入コンサルは、AIを業務に取り入れる計画づくりから定着までを支援する仕事です。依頼できること、費用の決まり方、補助金や無料の相談窓口、選び方のチェックポイント、契約前に決めておくことを、2026年10月時点の公式情報をもとに解説します。

支援で頼める内容

ホワイトボードに導入の流れを書き出して、会社員に説明している支援担当者

AI導入支援で頼める内容を、7つのメニューに分けて整理します。呼び方や順番は会社によって違いますが、必要な作業はおおむね同じです。

メニュー依頼できること受け取るものの例自社で用意するもの
1. 相談・診断課題の聞き取り、AIを使える仕事の洗い出し、優先順位づけ業務の整理表、対象業務の候補業務の資料、担当者の時間
2. ツールの選定・契約候補の比較、試用、契約形態やプランの選び方の助言比較表、試用の結果報告試すための題材(サンプルの資料など)
3. 設定・環境整備アカウントの作成、権限の設定、社内ツールとの接続、指示文のひな形づくり設定済みの環境、設定の記録管理者の決定、利用者の一覧
4. 業務ツールの開発・連携自社の業務に合わせた仕組み・ツールづくり、既存システムとの連携動くツール、操作説明、保守の取り決め業務の流れの説明、テスト用のデータ
5. ルール・セキュリティ利用ルールの案づくり、入力してよい情報の線引き、確認手順の設計利用ルール案、確認の手順書社内の既存規程、総務・法務の確認
6. 研修・定着使い方の説明、操作資料づくり、勉強会、問い合わせ対応研修、マニュアル、よくある質問集受講する時間、現場の推進役
7. 運用・保守利用状況の確認、改善案の提案、ツールの変更への対応振り返り報告、改善案利用状況の情報、現場の声

すべてを1社に頼む必要はありません。たとえば、「使う仕事とツールは決まっているので、ルールと研修だけ頼みたい」という依頼もできます。範囲を絞れば、費用も抑えやすくなります。

どこまで頼むか

AIを入れる目的と会社の体制によって、頼む範囲は変わります。よくある3つのパターンを表にしました。

パターン状況頼むメニュー
相談だけ頼む何から始めるか決まっていない。まず方向性を知りたい1(相談・診断)。必要なら5(ルール)の助言
使い始めを手伝ってもらう使うツールと仕事はおおむね決まっている。数人から部署単位で使いたい2・3(選定・設定)に、5・6(ルール・研修)
自社の業務に合わせて作る市販のサービスでは足りない。社内のデータや手順に合わせた仕組みが必要1〜7を段階的に。特に4(開発・連携)と7(運用・保守)

メニューごとの注意点

同じメニューでも、依頼のしかたで結果が変わります。契約の前に、次の点を押さえておくと安心です。

  • 設定・環境整備:AIサービスのアカウントや管理者の権限は、支援会社ではなく自社の名義で持つようにします。契約が終わったときに、設定を引き継げなくなるのを防げます。
  • ツールの選定:比較の対象に、使わない選択(既存のツールで足りる、今は見送る)が入っているかを確認します。
  • 開発・連携:作ったものの手入れを誰が行うのかを決めます。仕様が分かる資料がないと、担当者が変わったときに直せなくなります。
  • ルール・セキュリティ:支援側が作るのは案です。承認して運用するのは自社の責任者なので、社内の既存の規程や就業規則との整合は自社で確認します。
  • 研修:1回の講座より、実際の業務の題材を使った練習と、あとから見返せる資料が効果につながります。

「導入」と「運用」を分けて考える

導入の作業が終わったあとも、AIのサービスは機能や料金が変わります。使う人が増えれば、ルールの見直しも必要です。導入時の支援と、その後の運用を誰が担うのかは、契約の前に決めておくと食い違いを防げます。

依頼先の種類

机に複数の会社の資料を並べて見比べている担当者

AI導入を支援する事業者は、いくつかのタイプに分かれます。得意なことと注意点が違うため、自社の目的に合うタイプを選びましょう。次の表は一般的な傾向で、個々の会社によって異なります。

依頼先得意なこと向いている会社注意したい点
AIツールの提供元・販売店自社製品の設定や使い方に詳しい使うツールがほぼ決まっている他の製品との比較は期待しにくい
システム会社・ITベンダー社内システムとの連携や、大きな導入複数の部署や既存システムをまたぐ中小企業には費用や進め方が重い場合がある
コンサルティング会社方針づくり、業務の見直し、体制の設計全社でAIの活用方針を決めたい設定や開発は範囲外のことがある
開発会社・Web制作会社業務に合わせたツール・システムの開発作りたいものが具体的に決まっている計画づくりや社内ルールは範囲外のことがある
個人・小規模の事業者相談しやすく、小さな範囲から始めやすいまず小さく始めたい対応できる範囲と人数に限りがある
公的な相談窓口無料で、課題の整理や次の一歩の相談ができる何から始めるか決まっていない個別のツールの設定や開発までは対応しない

IT導入支援事業者とは

国の「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧IT導入補助金)を使う場合は、依頼先が限られます。制度概要によると、補助事業者は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーを組んで申請する必要があります(複数者連携デジタル化・AI導入枠を除く)。

公募要領では、IT導入支援事業者は、中小企業・小規模事業者等にITツールを導入し、補助事業を円滑に進めるための支援を行う事業者とされています。事務局への登録申請を行い、審査で採択された者だけがなれます。補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が提供し、あらかじめ事務局に登録されたITツールの導入費用です。

つまり、補助金を使いたい場合は、「AI導入支援をしてくれる会社なら誰でもよい」とはなりません。登録されたIT導入支援事業者と、その会社が登録したITツールの中から選ぶ必要があります。AIの搭載の有無を含む機能の概要は、事務局サイトのITツール検索で確認できます。

無料で使える公的な相談窓口

費用をかけずに、何から始めるかを相談できる窓口もあります。依頼先を決める前に使うと、頼む内容を絞りやすくなります。

IT経営サポートセンターよろず支援拠点
運営独立行政法人中小企業基盤整備機構国が設置(中小企業基盤整備機構が全国本部)
相談できることIT・DX・AI活用、情報セキュリティ対策など。何から始めればよいか分からない段階でも相談できる経営上の相談全般。2026年4月から、拠点内に生産性向上支援センターが開設された
費用無料。何回でも利用できる無料。何度でも相談できる
方法オンライン。1回60分。予約フォームから申し込む電話・メールなどで予約。47都道府県に設置
特徴特定のITツールやベンダーに偏らない、中立的な助言をうたっているAIの専門家が必ずいるとは限らないが、課題の整理には使える

IT経営サポートセンターの利用は、デジタル化・AI導入補助金の公募要領で加点項目にもなっています(第6回公募回から。2026年8月1日以降の利用申込が対象)。補助金を使う予定があるなら、先に相談しておくと無駄がありません。

進め方の流れ

付箋を貼った工程表を前に、同僚と進め方を確認しているチーム

AI導入支援の一般的な流れを、6つの段階に分けて説明します。支援を頼む場合も、自社で進める場合も、必要な作業は変わりません。

  1. 課題を整理する時間のかかっている仕事、ミスが起きやすい仕事、特定の人にしか分からない仕事を書き出します。完全な一覧でなくて構いません。
  2. 最初に試す仕事を選ぶ効果が見込めて、失敗しても影響が小さい仕事を1つか2つに絞ります。選び方は、次の項で説明します。
  3. ツールを選んで試す候補を2〜3個に絞り、実際の業務に近い題材で試します。使えるかどうかは、試してみて初めて分かることが多いためです。
  4. ルールを決める入力してよい情報、使ってよい目的、出力を確認する人を決めます。個人情報や社外秘の扱いは、この段階で整理します。
  5. 使う人に教えて広げる対象の部署から順に、使い方の説明と、うまくいった依頼文の共有を行います。
  6. 見直す効果が出ているか、問題が起きていないかを確かめ、ルールや指示文を直します。

最初に試す仕事の選び方

最初の仕事を何にするかで、その後の進めやすさが変わります。次の表の左側に当てはまる仕事から選ぶと、失敗しても影響を小さく抑えられます。

観点最初に向いている仕事最初は避けたい仕事
手順毎回ほぼ同じ手順で行っている担当者の経験と勘に頼っている
中身文章・表の作成、要約、分類が中心金額の最終確定や、契約の判断
確認出力を人が読んでから外に出せるAIの出力がそのまま社外に出る
情報公開情報や、個人情報を含まない資料顧客の個人情報や取引先の機密を含む
頻度週に何度も行い、効果が見えやすい年に1回しか行わない

試した結果が、いちばん良い依頼資料になる

「AIを導入したい」とだけ伝えるより、「この仕事をこう試して、ここで止まった」と伝える方が、支援側は具体的な提案をしやすくなります。相談の時間が短くなり、費用の面でも有利です。無料プランや低価格のプランで、機密を含まないサンプルを使って先に試しておくことをおすすめします。

3か月の進め方の例

期間は、目的と範囲で変わります。公的に決まった標準の期間はありません。流れをつかむための仮の例として、数人で使い始める場合の進め方を示します。

時期やること社内で必要なこと
1か月目課題の整理、最初に試す仕事の決定、ツールの比較と試用業務の説明、試用の題材の用意、責任者の決定
2か月目ツールの決定と設定、利用ルールの案づくり、数人での試し使い入力してよい情報の確認、使ってみた感想の共有
3か月目研修と操作資料の整備、対象の部署への展開、効果と問題点の確認現場の推進役の決定、確認手順の運用開始

4か月目以降は、利用状況を見ながら、使う仕事や人数を広げます。AIエージェントのように、AIが手順を考えて仕事を進める仕組みを入れる場合は、任せる範囲や確認の場面をさらに慎重に決める必要があります。

社内の役割分担

支援を頼んでも、社内の担当が決まっていないと、提案が実行されずに止まります。小さな会社でも、次の4つの役割は、誰が担うかを決めておきましょう。1人が複数を兼ねても構いません。

役割やることふさわしい人
責任者目的と優先順位を決める。ルールを承認する経営者、部門長
推進担当支援側との窓口。社内の調整と、進み具合の管理総務、情報システム、業務改善の担当者
現場の担当業務の説明、試用、使ってみた感想の共有対象の業務を日常的に行っている人
情報の管理者入力してよい情報の確認、社内の規程との整合総務、法務、個人情報の管理責任者

特に、責任者が決まっていないと、提案を採用するかどうかの判断が止まります。依頼の前に、最終的に決める人を決めておきましょう。

自社で進めるか、頼むか

AI導入は、必ず外部に頼まなければならないものではありません。何を外部に頼み、何を自社で行うかを分けて考えると、無駄な費用を減らせます。

観点自社で進めやすい頼む価値が出やすい
使う目的文章の下書き、要約、調べものなど、個人の作業を楽にしたい部署や会社全体の業務の流れを変えたい
人数数人。試しながら使い方を決められる数十人以上。使い方をそろえる必要がある
扱う情報公開されている情報や、社外秘ではない資料顧客の個人情報や、取引先との契約情報などを扱う
体制ITに詳しい担当者がいる、または学びながら進められる担当者がいない、本業が忙しく時間が取れない
やりたいこと既存のAIサービスをそのまま使う自社の業務に合わせた仕組み・ツールを作る
あわせて読みたいAIエージェント導入は中小企業でもできる?少人数・低予算で始める手順と注意点AIエージェントは、中小企業でも少人数・低予算で導入できます。専任者がいない会社が先に決めること、サービスの選び方、小さく始める進め方、費用と補助金の見方、少人数でも守りたいルール、うまくいかない原因までを、担当者・経営者向けに整理しました。

費用・補助金

見積書と電卓を前に、金額の内訳を確認している経理担当者

費用の構成

AI導入にかかる費用は、支援の費用だけではありません。見落としやすい項目も含めて、次の表のように分けて考えます。

費用内容見落としやすい点
支援費用相談、設定、開発、研修などを依頼する費用含まれる範囲が会社ごとに違う
ツールの利用料AIサービスの月額料金、API利用料など利用人数に比例して増える。ドル建てのものは為替の影響を受ける
社内の工数打ち合わせへの参加、業務の説明、試用、確認現場の担当者の時間が、最も大きな負担になりやすい
研修の時間社員が講座を受ける時間、資料を読む時間人数 × 時間で、人件費として積み上がる
運用・保守導入後の改善、ツールの変更への対応導入して終わりではなく、継続して手間がかかる

年間の費用を見積もる例(仮の数字)

支援費用だけを見て予算を決めると、あとで足りなくなることがあります。仮の数字で、1年間の総額を組み立てる考え方を示します。実際の単価は、サービスと会社によって違います。

項目前提(仮)計算
ツールの利用料1人あたり月3,000円、10人が利用3,000円 × 10人 × 12か月 = 36万円
導入の支援費用設定とルールづくり、研修まで。見積りの金額30万円
社内の工数打ち合わせと試用で、延べ40時間。1時間あたりの人件費を3,000円と仮定40時間 × 3,000円 = 12万円
1年間の総額36万円 + 30万円 + 12万円 = 78万円

この例では、支援費用は総額の4割ほどです。ツールの利用料は、人数が増えると比例して増えます。見積りを比べるときは、支援費用だけでなく、1年間に自社が負担する総額で考えると、判断を誤りにくくなります。

公的な相場表はない

AI導入支援の費用について、国や公的機関が示す標準的な料金表は、確認した範囲では見つかりませんでした。事業者のサイトには「月額○万円から」といった目安が載っていますが、含まれる作業の範囲が会社ごとに違うため、金額だけを並べて比べても意味がありません。

そのため、この記事では金額の相場は書かず、見積りのどこを見ればよいかを説明します。契約の形(スポット・プロジェクト型・顧問)ごとの費用の決まり方は、別の記事でくわしく解説しています。

契約の形は3つ

費用の決まり方は、契約の形によって変わります。依頼したい内容に合う形を選びましょう。

契約の形内容向く場面注意点
スポット(相談・診断)1回から数回の打ち合わせで、課題の整理や助言を受ける何から始めるか決めたい実行までは支援に含まれない場合が多い
プロジェクト型期間と成果物を決めて、設定や開発、研修までを進める使う仕事とツールが見えている成果物の範囲と、完了の基準を決めておく
顧問(継続支援)月ごとに一定の時間を確保し、相談や見直しを続ける導入後も、使い方の改善を続けたい使わなかった時間の扱いを確認しておく

見積りで確かめること

見積書は、合計金額より内訳を見るのが基本です。次の点が書かれているかを確認してください。

  • 作業の内容と、それぞれの稼働時間(または人数・日数)
  • 成果物の一覧(設定の記録、ルール案、研修資料など)と、その納品形式
  • 期間と、打ち合わせの回数・方法
  • 追加で費用がかかる条件(範囲外の作業、追加の研修、出張など)
  • ツールの利用料は含まれているのか、自社で別に契約するのか
  • 終了後の問い合わせ対応の有無と、その期間

内訳が「一式」としか書かれていない場合は、何をどこまで行う前提なのかを質問しましょう。答えがあいまいなままでは、契約後に「それは別料金です」と言われる原因になります。金額が低くても、成果物が少なく社内にやり方が残らなければ、結局は繰り返し依頼することになります。

デジタル化・AI導入補助金

国の「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者等がITツールを導入する費用の一部を補助する制度です。ソフトウェアにはAIを含むと公募要領に書かれており、AIを搭載したツールも対象になります。通常枠の内容を、公募要領から整理します。

項目内容(通常枠)
補助率1/2以内。最低賃金に関する条件を満たす場合は2/3以内
補助額5万円以上150万円未満(1プロセス以上)。150万円以上450万円以下(4プロセス以上)
対象になる費用ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、オプション、役務
申請の相手登録されたIT導入支援事業者とパートナーを組んで申請する
事前に必要なことGビズIDプライムの取得、IPAのSECURITY ACTION(一つ星または二つ星)の宣言

AI導入支援に近い内容は、「役務」にあたります。公募要領では、役務は次の3つに分けられています。

カテゴリー内容対象の範囲
5 導入・活用コンサルティングITツールの導入計画づくりや、導入後の活用支援ソフトウェアと対になっている役務に限る
6 導入設定・マニュアル作成・導入研修設定、操作マニュアルの作成、使い方の研修同上
7 保守サポート導入後の保守・問い合わせ対応ソフトウェアの利用範囲内で、最大2年分

役務の補助対象経費には、合計200万円という上限があります。公募要領の例では、カテゴリー5〜7がそれぞれ70万円で合計210万円の場合も、補助対象経費は200万円が上限になります。なお、補助率をかけたあとの補助額ではなく、補助率をかける前の対象経費の上限です。

補助金を使うときの注意

補助金を前提にすると、進め方に制約が出ます。契約前に、次の点を押さえておきましょう。

  • 交付決定の前に契約・発注したITツールは、補助の対象になりません。補助金を使うつもりなら、先に契約してはいけません。
  • 補助の対象は、登録されたITツールだけです。自社で自由に選んだ支援会社の費用を、そのまま補助する仕組みではありません。
  • 補助金の申請・報告にかかる申請代行費は、対象外です。
  • 役務の費用が、導入するITツールに比べて著しく高額でないことが、申請の要件になっています。
  • 他の補助金等と重複する事業は、補助事業の対象に含められません。
  • 補助金は、事務局から補助事業者に直接支払われます。

制度は公募回ごとに変わります。事務局は、2026年10月9日に「第7次公募回以降における制度変更」を公表しており、通常枠では、補助率引き上げに関する要件の変更と、1人当たり給与支給総額の向上が新たな申請要件として加わるとされています。この記事で参照した公募要領は2026年8月28日の改訂までを反映したものなので、申請を考える場合は、必ず事務局サイトの最新の公募要領と交付規程を確認してください。

あわせて読みたいデジタル化・AI導入補助金2026のスケジュールと第7次からの変更点デジタル化・AI導入補助金2026の締切と交付決定日を、1次から7次まで一覧にしました。12月1日締切の第7次公募から変わる賃上げ要件、IT導入補助金2025から変わった点、これまでの申請数と交付決定数、締切から逆算した準備の進め方まで、2026年10月15日時点の公式情報で整理しています。

研修には人材開発支援助成金も

社員向けの研修については、厚生労働省の人材開発支援助成金のうち「事業展開等リスキリング支援コース」が使える場合があります。支給要領(令和8年8月3日版)では、企業内のデジタル・DX化を進めるにあたり、関連する業務に従事させるうえで必要な専門的な知識・技能を習得させるための訓練が、対象に含まれています。

項目内容
助成の内容訓練にかかった経費と、訓練期間中の賃金の一部を助成する
助成率・額(中小企業)経費助成率は75%。賃金助成は1人1時間あたり1,000円(eラーニングなどの場合、賃金助成はない)
事前の手続き職業訓練実施計画届を、訓練開始日の6か月前から1か月前までに労働局へ提出する
対象外になる内容コンサルタントによる経営改善の指導、社内の作業環境の構築・改善、接遇・マナー講習など

「導入支援の費用すべてが対象」ではない

この助成金で対象になるのは、社員が受ける訓練です。コンサルタントによる経営改善の指導や、社内の作業環境の構築・改善は、支給要領で助成の対象としない内容に挙げられています。ツールの設定や開発の費用も、同じ考え方では対象になりません。また、訓練経費を受講した労働者に負担させている場合は、助成対象とは認められません。対象になるかは訓練の内容で変わるため、計画を出す前に、管轄の労働局で確認してください。

補助金や助成金は、どれも「申請前に動くと対象外になる」という共通点があります。契約や研修の申し込みの前に、使える制度があるかを確認する順番にしておきましょう。

選び方

提案書を机に並べ、確認項目にチェックを入れている担当者

比べる7つの確認点

候補の会社を比べるときは、同じ質問を各社に出します。提案の違いが見えやすくなり、金額以外の判断材料も得られます。

確認すること見るポイント質問の例
1. 自社の業務を理解しようとするか最初に聞き取りをするか。一般論だけの提案になっていないか当社の業務で、最初に何を確認しますか
2. 成果物が具体的か設定の記録・ルール・研修資料など、何が残るのかが明記されているか契約期間が終わった時点で、手元に何が残りますか
3. 特定のツールに偏っていないか複数のツールを比べる前提か。自社製品の販売が目的になっていないか他のツールと比べた結果、使わない選択もありますか
4. 限界や失敗の例を説明するか向いていない仕事や、起こりうる問題も正直に話すかAIに任せない方がよい仕事は何ですか
5. 情報の扱いを説明できるか入力する情報の範囲、保管場所、学習への利用を確認しているか当社のデータは、どこで、どう扱われますか
6. 自社で回せる形に整えるか教え方や資料を用意し、依存させない進め方か終了後、当社だけで運用できますか
7. 契約の範囲が明確か範囲外の作業、追加費用の条件、解約の条件が書かれているか追加費用が発生するのは、どんな場合ですか

慎重に見たい提案

次のような提案は、理由を聞いてから判断する

「導入すれば必ず効果が出る」と言い切る。特定のツールの契約が前提で、比較の過程がない。成果物が「一式」としか書かれていない。社内に残る資料や教え方の説明がない。情報の扱いについての質問に、はっきり答えない。いずれも、契約前に理由を確認しておきたい点です。

依頼書に書くこと

複数の会社に見積りを頼むときは、同じ内容の依頼書を渡すと、提案を公平に比べられます。A4で1〜2枚程度にまとめるのが目安です。

  • 会社の概要(業種、従業員数、主な事業)
  • 困っていること、時間のかかっている仕事(分かる範囲の時間も)
  • すでにAIを使っているか。使っている場合は、サービス名と人数
  • 扱う情報の種類(個人情報、取引先の情報、社外秘の資料の有無)
  • 期間と予算の目安、最終的に決める人
  • 補助金を使う予定があるかどうか

予算が決まっていなければ、「まず小さく相談したい」と伝えて構いません。予算の範囲を伝えると、その中で何ができるかを提案してもらえるため、話が早く進みます。見積りは2〜3社から取り、金額だけでなく、最初の1か月に具体的に何をするのか、提案の担当者と実際に作業する人が同じかも比べてください。

相談から契約までの流れ

依頼先を決めるまでの一般的な流れは、次のとおりです。いきなり大きな契約を結ばず、小さな範囲で相性を確かめる順番にすると、失敗したときの損失を抑えられます。

  1. 相談する依頼書を渡して、無料の初回相談や問い合わせから始めます。公的な窓口で先に整理しておく方法もあります。
  2. 聞き取りを受ける業務の流れ、使っている道具、困っていることを説明します。聞き取りの質も、依頼先を見極める材料になります。
  3. 提案と見積りを受ける成果物、期間、費用の内訳を確認します。2〜3社から取って比べます。
  4. 小さな範囲で始める最初は、診断や1つの仕事の試行など、短い期間の契約にします。進め方や相性を確かめてから、範囲を広げます。
  5. 本契約を結ぶ範囲、成果物、完了の基準、情報の扱いを書面で確認して契約します。補助金を使う場合は、交付決定の後に契約します。

契約前に決めること

契約書を机に広げ、条文を指でたどりながら内容を確認している会社員

情報の扱い

支援を受けるときは、業務の資料やデータを見せることがあります。見せる前に、秘密保持契約(NDA)を結び、見せる範囲を必要最小限にするのが基本です。

個人情報を生成AIに入力する場合の注意点は、個人情報保護委員会が2023年6月2日に公表した「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」に示されています。個人情報取扱事業者は、次の点に留意するよう求められています。

  • 個人情報を含むプロンプトを入力するときは、特定された利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認する
  • あらかじめ本人の同意なく個人データを入力し、応答結果の出力以外の目的で取り扱われる場合は、個人情報保護法の規定に違反する可能性がある。入力する場合は、サービスの提供事業者が、入力された個人データを機械学習に利用しないことなどを十分に確認する

契約で決めるルールには、入力してよい情報と、入力してはいけない情報の線引きを必ず入れましょう。支援会社がAIのサービスを使って作業する場合は、あなたの会社のデータがそのサービスにどう渡るのかも確認しておきます。

契約書で見る項目

契約書や見積書では、次の項目が書かれているかを確認します。名前が「導入支援」でも、約束している中身は契約ごとに違います。

項目確認すること
範囲何を行い、何を行わないか。範囲外の作業が出たときの扱い
成果物何がいつ納品されるか。納品の形式(文書、設定、ツールなど)
完了の基準どうなれば完了とするか。確認の方法と、修正に応じてもらえる回数
権利成果物の権利は誰のものか。自社で改訂して、他の部署でも使えるか
情報の管理秘密保持、データの保管場所、再委託の有無、契約終了後のデータの扱い
責任誰がどの作業と確認に責任を持つか。問題が起きたときの連絡先
期間・解約契約の期間、途中で終えるときの条件、終了後の問い合わせ対応

AI事業者ガイドラインの別添では、AIの利用・開発に関する契約を、大きく3つの類型に分けて説明しています。市販のAIサービスをそのまま使う「汎用的AIサービス利用型」、特定の利用者向けに機能を加えたものを使う「カスタマイズ型」、提携して独自のAIシステムを開発する「新規開発型」です。自社の依頼がどれに当たるかで、確認するべき点が変わります。

責任の分担

AIの出力が原因で問題が起きたとき、誰がどこまで責任を負うかは、契約で決めておかないとあいまいになります。ガイドラインの別添では、AIの利用で事故が起きたときの責任の考え方に、確立した基準がない状況が説明されています。そのため、実務では、次の点を取り決めておくと役に立ちます。

  • 支援側が責任を持つ作業(設定、開発、資料の作成)と、自社が責任を持つ確認(出力の最終確認、社外への送信)の線引き
  • AIの出力を使うときの、人による確認の手順
  • 問題が起きたときの連絡先と、最初に行うこと
  • 契約で想定していなかった状況が出たときの、見直しの方法

終了時に受け取るもの

契約が終わるときに、自社で運用を続けられるよう、次のものを受け取れるかを決めておきます。

  • 設定の内容が分かる記録(どのツールを、どう設定したか)
  • 利用ルールと、確認手順の最新版
  • 操作マニュアルや研修の資料(自社で改訂できる形式のもの)
  • 開発したツールの仕様が分かる資料と、保守の取り決め
  • 管理者の権限と、契約・アカウントの名義が自社にあることの確認

導入後の運用

導入は、契約が終わった時点がゴールではありません。AI事業者ガイドラインでは、AIの利用に関して、人間の判断を介在させること、AIリテラシーの確保と教育を行うことなどが示されています。支援を頼む場合も、次の運用を誰が、どの頻度で行うかを決めておきましょう。

  • 使い方が決めたルールの範囲内で行われているかの定期的な確認
  • 重要な判断や、社外に出す文書は、人が確認してから使う手順
  • 新しく使う人への教育と、うまくいった使い方の共有
  • ツールの機能や料金が変わったときの見直し

社内の情報セキュリティの規程を整えるときは、IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」(第4.0版、2026年3月27日公開)が参考になります。5分でできる自社診断や、関連規程のサンプルが付録として公開されています。社内ルールの作り方は、別の記事でも解説しています。

あわせて読みたい生成AIの社内ルールの作り方|決める項目と文例、運用のコツを公的資料から解説生成AIの社内ルールに入れる項目(目的・使えるサービス・入力してよい情報・出力の確認・相談窓口)と、作り方の手順、文例、運用のコツを、AI事業者ガイドラインや個人情報保護委員会の注意喚起など公的資料に沿って解説します。

よくある質問

AI導入支援の費用は、いくらくらいですか?

国や公的機関が示す標準的な料金表は、確認した範囲では見つかりませんでした。支援の範囲、期間、関わる人数で大きく変わります。金額だけを比べるのではなく、見積りの内訳(作業内容、成果物、期間、追加費用の条件)を確認してください。

中小企業でも、導入支援は必要ですか?

必須ではありません。個人の作業を楽にする程度の使い方なら、自社で試しながら進められます。顧客の個人情報を扱う、複数の部署で使い方をそろえたい、社内のシステムとつなげたいといった場合は、外部の知見を借りる価値が出やすくなります。

AI導入支援とAI導入コンサルは、何が違いますか?

決まった定義はありませんが、コンサルは「どの業務に、どう使うか」を決める上流の部分を指すことが多く、導入支援は設定や研修、運用まで含めた全体を指すことが多い言葉です。実際には同じ意味で使われることもあるため、見積りで含まれる範囲を確認してください。

補助金で、導入支援の費用をまかなえますか?

デジタル化・AI導入補助金では、登録されたITツールに付随する役務(導入コンサルティング、導入設定・研修、保守サポート)が対象になる場合があります。ただし、IT導入支援事業者が事務局に登録したものに限られ、交付決定前に契約したものや、申請代行費は対象外です。最新の公募要領で確認してください。

IT導入支援事業者に頼めば、AI導入も任せられますか?

IT導入支援事業者は、登録されたITツールの導入と補助金の申請を支援する立場です。ツールの種類や支援の内容は、事業者ごとに違います。AIを搭載したツールかどうかは、事務局サイトのITツール検索で確認できます。

無料で相談できる窓口はありますか?

中小企業基盤整備機構の「IT経営サポートセンター」は、IT・DX・AI活用の相談を無料でオンラインで受け付けています。各都道府県の「よろず支援拠点」も、経営の相談を無料で何度でも受けられます。まず課題の整理に使うと、依頼する内容を絞りやすくなります。

ChatGPTやClaudeを契約するだけでは、だめですか?

契約するだけでも使い始められます。ただ、どの仕事に使うのか、入力してよい情報は何か、結果を誰が確認するのかを決めておかないと、使う人によって差が出たり、情報の扱いで問題が起きたりします。ルールづくりと、使い方を教える仕組みが必要です。

社内にAIに詳しい人がいなくても、進められますか?

進められます。ただし、自社の業務を理解して判断する担当者は、社内に必要です。支援側はAIの知識を補えますが、仕事の中身や優先順位は、社内の人にしか決められません。窓口になる担当者を1人決めておきましょう。

社外秘の資料を、支援会社に見せてもよいですか?

秘密保持契約(NDA)を結び、見せる範囲を必要最小限にしたうえで進めてください。個人情報を含む資料は、特に慎重に扱います。最初は、個人情報や機密を除いたサンプルで進められないかを相談しましょう。

導入後に、自社だけで運用できるようになりますか?

契約の内容次第です。設定の記録、ルール、操作マニュアル、研修資料が手元に残り、自社で改訂できる形になっているかを、契約前に確認してください。「終了後に自社だけで回せますか」と各社に質問すると、違いが分かります。

支援会社は、どこで探せばよいですか?

補助金を使うなら、事務局サイトのITツール検索で、登録されたツールとIT導入支援事業者を確認できます。使わない場合は、すでに取引のあるシステム会社やWeb制作会社への相談、公的な窓口での相談から始める方法があります。どの場合も、同じ依頼書で2〜3社に見積りを依頼して比べてください。

契約の期間は、どのくらいが一般的ですか?

公的に決まった目安はありません。現状の整理と方向性の確認だけなら短期間、設定や研修、定着まで見る場合は数か月単位になることが多いようです。目的と成果物から逆算して決め、最初は短い期間の契約で相性を確かめるのが安全です。

依頼する前に、自社で何を準備すればよいですか?

時間のかかっている仕事の一覧、扱う情報の種類、最終的に決める人の3つです。完全でなくて構いません。分からない部分は、そのまま相談してください。補助金を使う可能性があるなら、GビズIDプライムの取得とSECURITY ACTIONの宣言も早めに進めておくと、申請のときに慌てません。

効果を保証してもらえますか?

業務時間の削減率などは、AIの種類や社内での使い方にも左右されるため、保証する形になりにくいのが一般的です。保証をうたう提案がある場合は、その前提条件と、達成できなかった場合の扱いを契約書で確認してください。

AIエージェントを入れる場合も、導入支援は必要ですか?

AIエージェントは仕事を自分で進める分、任せる範囲、権限、人が確認する場面を決めておく必要があります。小さく試す段階は自社でも進められますが、社内のシステムや顧客情報と関わる場合は、設計の段階で外部の知見を借りると安心です。

まとめ

この記事のまとめ

  • AI導入支援は、AIを使い始めて、仕事の中で使い続けられる状態にするまでを手伝うサービスの総称。呼び方より、受け取れる成果物で判断する
  • 支援の内容は、相談・ツールの選定・設定・開発・ルール・研修・運用の7つ。すべてを頼む必要はなく、範囲を絞れば費用も抑えやすい
  • 依頼先には種類があり、補助金を使う場合は、登録されたIT導入支援事業者と、その登録済みのITツールから選ぶ
  • IT経営サポートセンターやよろず支援拠点は、無料で何度でも相談できる。依頼の前に課題を整理するのに使える
  • 費用は、見積りの内訳と、何が手元に残るかで見る。補助金は交付決定前の契約が対象外、研修は人材開発支援助成金の対象になる場合がある
  • 契約前に、情報の扱い、成果物の権利、責任の分担、導入後の運用を決めておく

AI導入では、ツールを選ぶ前に「どの仕事を、どこまで任せるか」を決める作業が成果を左右します。まずは自社で小さく試し、困った点を整理してから、必要な部分だけ外部に頼む進め方が、費用の面でも失敗しにくい方法です。

INTERCREATE JAPANでは、Claude CodeやCodexを使った業務ツールづくりと、使い方・社内ルールの整え方の支援を行っています。なお、当社はIT導入支援事業者ではないため、デジタル化・AI導入補助金の申請手続きの支援は行っていません。何から始めるか迷う段階でも、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典