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飲食店3店の店主がChatGPT Workに任せた仕事|値付け・現金の照合・シフト表

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.21

この記事でわかること

  • 米国で飲食店3店を営む店主が ChatGPT Work に任せた仕事と、時間の変化
  • 値付けの見直しを1〜2時間で終える手順(渡したデータと指示)
  • 人件費の見直しとシフト表づくりで、店長と一緒に指示を直した進め方
  • 現金の照合・給与計算・備品の依頼窓口など、裏方の仕事の任せ方
  • 日本の飲食店・小売店で真似するときの順番と注意点
目次
  1. 飲食店3店の店主がChatGPT Workに任せた仕事
  2. 値付けの見直しを1〜2時間で終える手順
  3. 人件費の見直しとシフト表づくり
  4. 現金の照合・給与・備品の依頼窓口
  5. 日本の飲食店・小売店で真似するなら
  6. まとめ

OpenAIは2026年10月20日、米国ニューメキシコ州で飲食店3店を営むフランチャイズの店主が、ChatGPT Work を店の裏方の仕事に使っている導入事例を公開しました。
値付けの見直しは5日かかっていたものが1〜2時間に、月に一度の現金の照合は3時間から5〜10分になったと紹介されています。

ChatGPT Work は、ゴールを伝えるとAIが資料を集め、表やファイルを作って返す、ChatGPTの「仕事を任せる」ための機能です。
大きな会社の話ではなく、店主1人で3店を回している小さな事業者の事例で、渡したデータや指示の出し方まで書かれています。
この記事では、公式の事例をもとに手順を整理し、日本の飲食店や小売店で真似するときの進め方に置き換えます。
内容は2026年10月21日時点の情報です。

飲食店3店の店主がChatGPT Workに任せた仕事

飲食店3店の店主がChatGPT Workに任せた仕事

出典:OpenAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026年10月21日取得)

事例の主人公は、半導体の業界で25年働いたあと飲食の仕事を始めた Ted Taylor さんです。
サンドイッチの Schlotzsky's とシナモンロールの Cinnabon を1店にまとめた店を、ニューメキシコ州で3店営んでいます。
本部の直営ではなく、独立したフランチャイズの加盟店です。

飲食店には、お客さまから見えない仕事がたくさんあります。
メニューの値付け、人の配置、設備の修理、店の決まりづくりなどです。
Taylor さんは、こうした仕事の調べものや下書きに ChatGPT を、売上・人件費・シフトなどのデータの分析に ChatGPT Work を使っています。
OpenAIが事例のページに載せている数字は次の4つです。

仕事変化(公式の事例より)
メニューの値付けの見直し5日かかっていた分析が1〜2時間に(95%減)
月に一度の現金の照合3時間かかっていたものが5〜10分に(94%減)
給与計算の準備給与を締めるたびに4時間の手作業が減った
シフト表づくりと人件費の見直しうまくいけば、年に最大10万ドルの手元の資金を生み出せる見込み(店主の見積もり)
OpenAIの事例のページに載っている4つの数字
事例のページの数字の欄。出典:OpenAI(2026年10月21日取得)

最後の10万ドルは、すでに出た成果ではなく、店主が「シフトの組み方を良くすれば、3店の人件費を売上の1〜2ポイント下げられ、年に5万〜10万ドルの資金が浮く」と見積もった数字です。
ほかの3つは、実際に短くなった時間として書かれています。

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値付けの見直しを1〜2時間で終える手順

値付けの見直しを1〜2時間で終える手順

出典:OpenAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026年10月21日取得)

Taylor さんは、年に一度メニューの値段を見直しています。
材料の原価、品目ごとの人気、近くの競合店の値段、量、店内で食べる場合と宅配の場合の採算の違いを合わせて考える、手間のかかる分析です。
以前は数日かかっていたこの作業を、次の順番で ChatGPT Work に任せています。

  1. 方針を決める:近くの競合店の値段の動き、量、料理の質をAIに調べさせ、値上げの目標と考え方を決める
  2. 今の値段を渡す:分類したメニューの一覧に、店内と宅配それぞれの今の値段を付けて渡す
  3. 上げ幅を指示する:全体でどれだけ上げたいか、どの品目を大きく・小さく上げるかを伝える(1の分析をもとに決める)
  4. 必要なら細かいデータを足す:品目ごとの売上の履歴や仕入れ値を足すと、値上げで売上がどう動くかの見込みや、原価率の目標に合わせた値付けまで出してくれる
  5. 表で受け取る:店内と宅配のおすすめの値段が入った表と、なぜその値段にしたかの考え方が返ってくる

返ってくる考え方には、常連のお客さまを逃がさないこと、急な値上げの印象を和らげること、追加の注文の値段の付け方なども含まれると書かれています。

最初は自分の分析と並べて確かめた

Taylor さんは、初めて ChatGPT Work に値付けを任せたとき、同じ分析を自分の手でもやって見比べました。
その結果、AIのほうが近所の店との比較を細かく見ていて、上げすぎると競争に負ける品目に気づけたそうです。
それ以降は、AIに最初の案を作らせ、自分が手直しする順番に変えています。

人件費の見直しとシフト表づくり

人件費の見直しとシフト表づくり

出典:OpenAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026年10月21日取得)

人件費については、2つの使い方をしています。
3店の人件費が予定どおりかを見る分析と、毎週のシフト表づくりです。

人件費の分析では、売上と勤務時間のデータを ChatGPT Work が読むだけの権限で見られるようにしています。
予定の勤務時間・予算の勤務時間・実際の勤務時間を、売上の予測と実績に並べて比べ、さらに過去12週を見て「いつも予測より売れる店」「いつも下回る店」のくせも加味します。
出てくる報告には、残業、予定より長いシフト、人が足りない時間帯が印として付き、店長が確かめるべき点が分かるようになっています。

シフト表づくりでは、従業員ごとの役割・研修の状況・入れる時間・時給の一覧と、売上の大きさごとに何人必要かを渡しました。
そのうえで、AIが作ったシフト表と、店長が自分で組んだシフト表を並べて比べています。
比べたことで、「忙しい時間帯にいつ人を足すか」という決まりを指示に書いていなかったことが分かり、指示を直しました。

今はその店のシフト表を ChatGPT Work が丸ごと作り、店長が目を通して手直ししてから、店のシフトの管理の仕組みに入力しています。
AIが作ったものをそのまま使わず、人が確かめてから使う流れです。

現金の照合・給与・備品の依頼窓口

現金の照合・給与・備品の依頼窓口

出典:OpenAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026年10月21日取得)

日々の裏方の仕事にも使っています。
事例で紹介されているのは次の4つです。

仕事やり方
月に一度の現金の照合3店それぞれの現金の取引データと銀行の記録をアップロードし、取引と入金を突き合わせてもらう。3時間が5〜10分に
給与計算の準備給与の計算に使う元の情報を ChatGPT Work にまとめてもらい、毎回4時間の手作業を減らした
店の決まりの下書き州が飲食店に求めた衛生の手順書の下書きを約30秒で作った。従業員の手引きに入れるSNSの方針も下書きし、外部の人事の専門会社が確認したところ直しは無かった
備品・修理の依頼窓口従業員が備品や修理を頼めるWebの窓口を ChatGPT Work で作った。依頼は専用のメールアドレスで店主に届き、対応の状況も追える

決まりの下書きを、そのまま使わずに外の専門家に見てもらっている点は見落とせません。
AIに作らせるのは最初の形までにして、法律や労務にかかわるものは専門家の確認を通す、という使い分けです。

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日本の飲食店・小売店で真似するなら

日本の飲食店・小売店で真似するなら

出典:OpenAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026年10月21日取得)

ここからは当社の見立てです。
この事例でいちばん真似しやすいのは、道具よりも進め方です。
OpenAIも事例の最後で、店主の進め方を「どんな小さな会社でも使える実際的なもの」と書いています。
自分が判断に使うのと同じデータと決まりをAIに渡し、自分のやり方と見比べ、信頼できたら任せる仕事を広げる、という順番です。

日本の飲食店や小売店に置き換えると、次のような順番が考えられます。

  1. 月に一度の照合から始める:レジの日計と通帳(銀行の入出金の明細)の突き合わせは、正解がはっきりしていて、結果を自分で確かめやすい
  2. 次に値付けの見直し:メニュー表と原価の表を渡し、上げ幅の方針を自分で決めてから案を出させる。最初の1回は自分の計算と並べる
  3. シフト表は1店・1か月で試す:従業員ごとの入れる時間と、曜日・時間帯ごとの必要な人数を渡す。店長の組んだ表と比べ、足りない決まりを指示に足していく
  4. 手順書や掲示物の下書き:衛生の手順、閉店作業のチェック表など。法律にかかわるものは社会保険労務士などに確かめてもらう

渡すデータと権限に気をつける

Taylor さんは、売上と勤務時間のデータを「読むだけ」の権限でAIに見せています。
従業員の時給や銀行の記録は、個人情報やお金にかかわる情報です。
会社で使うなら、入力したデータを学習に使わない設定になっているか、だれがどのデータを渡してよいかを先に決めておきましょう。
事例のページには、売上のデータをどうつないだか(どの仕組みとつないだか)や、使っているプランは書かれておらず、未確認です。

ChatGPT Work は、ChatGPTのプランに含まれる機能です。
プランによって使える範囲と使用量が違うので、従業員の情報を扱うなら、管理の機能があるビジネス向けのプランを選ぶのが無難です。
中小企業がAIエージェントを使い始めるときの進め方は、下の記事にまとめています。

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まとめ

この記事のまとめ

  • OpenAIが2026年10月20日、米国で飲食店3店を営むフランチャイズの店主の ChatGPT Work の導入事例を公開した
  • 値付けの見直しは5日から1〜2時間に、月の現金の照合は3時間から5〜10分に、給与計算の準備は毎回4時間減った
  • シフト表は、AIの案と店長の案を比べて足りない決まりを指示に足し、今は店長が確かめてから使っている
  • 決まりの下書きは外部の専門家が確認し、データは「読むだけ」の権限で見せている
  • 真似するなら、正解がはっきりした現金の照合から始め、自分のやり方と見比べながら任せる仕事を広げる
  • データのつなぎ方や使っているプランは事例に書かれておらず、未確認

この事例は、特別な仕組みを作らなくても、毎月・毎年くり返す裏方の仕事からAIに任せられることを示しています。
INTERCREATE JAPANでは、どの仕事から任せるかの整理から、データの渡し方の決まりづくり、使い始めの相談まで受けています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典