Claude Code

Claude Codeの活用事例|企業の公開事例と、業務別にできること

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Claude Codeがどんな仕事で使われているかの全体像
  • 楽天・Shopifyなど、公式に公開されている企業の事例
  • Anthropic社内の部署別の使い方
  • 事務・企画・営業の仕事での使い方の例
  • 定期実行やGitHub連携などの自動化の活用
  • 事例を自社に当てはめる進め方と注意点
目次
  1. Claude Codeの活用事例を整理する
  2. この記事で紹介する事例の種類
  3. チャットとの違いは「実行して確かめる」こと
  4. 企業の公開事例
  5. 楽天:開発のスピードと、非エンジニアの参加
  6. Shopify:社内ツールづくりを非エンジニアにも広げる
  7. RampとNotion:製品ページに載っている声
  8. 大規模なコード移行の事例
  9. Anthropic社内の部署別の使い方
  10. エンジニア以外の使い方に共通すること
  11. 読むときの注意
  12. 事務・企画・営業での使い方の例
  13. データの集計と表記ゆれの統一
  14. ファイルの整理と、名前の付け替え
  15. メモや資料のフォルダを整理する
  16. 画面の画像を見せて相談する
  17. Webページの試作と、手順書づくり
  18. 自動化の活用
  19. 定期実行の使いどころ
  20. 定期実行の依頼文は「終わりの形」まで書く
  21. GitHubとの連携
  22. 自動化するときの注意
  23. 開発・システム運用での活用
  24. 引き継ぎと、現状の把握
  25. 地味な作業を任せる
  26. 自社に当てはめる進め方
  27. 向いている仕事と、向いていない仕事
  28. 費用と、使えるプラン
  29. よくある質問
  30. まとめ

「Claude Codeが話題になっているけれど、実際にどんな仕事に使われているのだろう」「自社でも役に立つのか、事例を見て判断したい」と考えている方は多いのではないでしょうか。

Claude Codeは、Anthropic社が提供するAIのツールで、ファイルを読み、書き換え、コマンドを実行するところまで自分で進めます。名前のとおり開発の場面で使われることが多いのですが、ファイルを読み書きして実行できる道具なので、事務の定型作業や、定期的なデータ処理にも使い道が広がっています。

この記事では、公式に公開されている企業の事例、Anthropic社内での使い方、事務・企画・営業の仕事での使い方の例、自動化の仕組み、自社で試すときの進め方を順に整理します。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。紹介する数字や発言は、各社やAnthropicが公表したものです。当社の実績ではありません。

Claude Codeの活用事例を整理する

会社員がデスクのノートPCに向かい、仕事の種類を書いた付箋を見比べている場面

公式のドキュメントでは、Claude Codeは「コードベースを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行し、開発ツールと連携するツール」と説明されています。ターミナル、VS Codeなどのエディタ、デスクトップアプリ、Webから使えます。

活用の仕方は、大きく次の5種類に分けると整理しやすくなります。

種類内容主な使い手この記事の章
開発の効率化機能の実装、バグ修正、テスト、コードの移行エンジニア企業の公開事例、開発・システム運用
社内ツールの作成集計ツールや入力画面など、小さな道具づくりエンジニア・非エンジニア企業の公開事例、事務・企画・営業
データ・ファイルの処理CSVの結合、表記ゆれの統一、ファイルの整理事務・経理・営業企画事務・企画・営業
文書・調査の整理メモや資料の検索・整理、手順書づくり総務・企画事務・企画・営業
定期実行・自動化決まった時間や出来事をきっかけに作業を動かすエンジニア・管理担当者自動化の活用

この記事で紹介する事例の種類

この記事には、性質の違う2種類の情報が入っています。混同しないように、先に区別しておきます。

  • 公開されている事例:Anthropicや企業が公式ページで公表している内容です。出典をページ末尾の参考情報に載せています
  • 使い方の例:公式の機能説明をもとに、事務・企画・営業などの仕事に当てはめた依頼の例です。成果を保証するものではなく、試すときの出発点として載せています

中小企業での導入結果をまとめた公式の事例は、今回の確認では見つかりませんでした。そのため、小規模な会社での効果については、事例ではなく「どう試せばよいか」の形で書いています。

チャットとの違いは「実行して確かめる」こと

ふつうのチャットでは、AIが答えや文章を画面に出し、人が自分で使います。Claude Codeは、ファイルを実際に書き換え、処理を動かし、結果を確かめるところまで進めます。たとえばテストの失敗があれば、原因を調べて直し、もう一度動かして確認します。

この違いのため、「頼んだら下書きが返ってくる」ではなく「頼んだら作業が終わっている」使い方になります。そのぶん、確認の責任は人にあります。この点は、後の章でもくり返し触れます。

あわせて読みたいClaude Codeとは?できること・料金・始め方を非エンジニア向けに解説Claude Code(クロード コード)は、Anthropicが提供するAIエージェント型の開発ツールです。チャット版Claudeとの違い、できること、使える場所、料金プラン、始め方、会社で使うときの注意点までを、2026年10月時点の公式情報をもとに非エンジニア向けにまとめました。

企業の公開事例

ノートPCに向かう会社員の肩越しに、作業の進み具合を示す一覧画面が見える場面

Anthropicの公式サイトには、Claude Codeを使っている企業の事例が載っています。ここでは、確認できた内容を整理します。公開日が表示されていない事例もあるため、「公式ページによると」の形で紹介します。

楽天:開発のスピードと、非エンジニアの参加

日本の企業では、楽天の事例が公開されています。公式ページによると、楽天は新機能を出すまでの平均期間を、24営業日から5日へと79%短縮したとされています。

もう一つ紹介されているのが、大規模なオープンソースのライブラリ(vLLM)の複雑な修正を、Claude Codeが7時間連続で自律的に進めたという試験です。ページには、数値の正確さが参照方法と比べて99.9%だったとも書かれています。

中小企業にとって参考になるのは、非エンジニアの扱いです。同社のAI担当ゼネラルマネージャーは、ターミナル上の操作によって、技術職でない同僚もコードを直接編集せずに開発の仕事に参加できると述べています。ページでは、適切な背景情報と開発ルールを与えておけば、Claude Codeが安全面の歯止めにもなる、という趣旨の説明もあります。

Shopify:社内ツールづくりを非エンジニアにも広げる

Shopifyの事例は、社内ツールの作成が中心です。公式ページによると、Claude Codeは社内でかなり広く使われており、社内ツールを作る自社の基盤とつながっているため、作り方そのものが変わったと説明されています。

同社のAI応用ディレクターは、フロントエンド(画面まわり)の専門家ではない社員でも、業務に使える画面や仕組みを作れるようになったと述べています。以前は数日かかった社内アプリが数分でできる、という発言もあります。ただし、この事例ページには、Claude Codeについての具体的な数値(削減時間や導入率など)は載っていません。

RampとNotion:製品ページに載っている声

Claude Codeの製品ページには、複数の企業の担当者の声が載っています。

  • Ramp:スタッフソフトウェアエンジニアが、モデル1つあたり1〜2日かかっていた定型的な作業を省けると述べています
  • Notion:共同創業者が、チームが「何をすべきかを決める」側に上がり、構築と検証はClaudeが担うようになったという趣旨の発言をしています

いずれも発言であり、条件を示した調査結果ではありません。参考にするときは、そのつもりで読んでください。

企業主な使い方公式ページが述べていること
楽天新機能の開発、大規模なコードの修正新機能の提供期間が24営業日から5日に短縮。非エンジニアの参加も可能に
Shopify社内ツールの作成画面の専門家でない社員も業務用の画面を作れる。数日かかった社内アプリが数分でできることもある
Ramp機械学習モデルまわりの定型作業モデル1つあたり1〜2日の作業を省ける(担当者の発言)
Notion機能の構築と検証人は「何をするか」を決め、構築と検証をClaudeが担う(共同創業者の発言)

事例の数字は「そのまま自社に当てはまる」とは限りません

これらは、技術力の高いエンジニア組織が、整った開発環境で使った結果として公表されたものです。コードの量、テストの整備、担当者の経験が違えば、同じ結果にはなりません。数字は目安にとどめ、自社の仕事で小さく試して、自分たちの数字で判断してください。

大規模なコード移行の事例

Anthropicは2026年7月、コードの移行(別のプログラミング言語への書き直しなど)をClaude Codeで進めた自社の事例を公開しています。ブログによると、Bunというプログラムの実行環境を、約100万行規模でZig言語からRust言語へ移行し、2週間足らずで、既存のテストがすべて通る状態にしたと説明されています。マージ(本体への取り込み)後に19件の不具合が見つかり、すべて直したとも書かれています。

この事例は、費用も大きく(記事では、API料金で換算しておよそ16万5000ドルと説明)、中小企業がそのまま真似する内容ではありません。ただ、考え方は参考になります。記事の中心は、出てきたコードを直すのではなく、コードを作る手順(ループ)を直すこと、そして正しいかどうかを機械的に判定する仕組みを先に作ることです。小さな作業でも、「何が合っていれば正しいか」を先に決めておく、という点は共通します。

Anthropic社内の部署別の使い方

法務・マーケティング・デザインなど複数の部署の担当者が、それぞれのノートPCに向かって作業している場面

Anthropicは2025年7月に、社内のさまざまな部署がClaude Codeを使っている例を公開しています。エンジニア以外の部署の使い方も含まれているため、事務・企画の仕事を考えるときのヒントになります。

部署使い方
データインフラ新しく入った人がコード全体をClaude Codeに読ませ、データ処理の流れや、ダッシュボードの元になるデータの出どころを説明してもらう。障害時は、画面の操作手順を案内してもらいながら原因を突き止めた
プロダクトエンジニアリングプログラミングの最初の相談先として使う。バグ修正や機能追加で、どのファイルを見ればよいかを探してもらう
プロダクトデザイン新機能のテストを書く。GitHub Actionsでプルリクエストへのコメントを自動化する。デザインファイルをもとに機能を作り、設計の段階で例外的なケースを洗い出す
セキュリティエンジニアリング障害のとき、エラーの記録と文書を読ませて処理の流れをたどる。複数の文書をまとめて、手順書や対応マニュアルにする
推論(インファレンス)テストを別の言語に書き直す。機械学習の経歴がない人が、専門的な関数の意味を説明してもらう
データサイエンスTypeScriptを知らない担当者が、結果を見るための画面を作る
グロースマーケティング数百件の広告データ(CSV)を読み、成果の低い広告を見つけ、文字数の制限内で新しい広告文を作る
法務適切な担当弁護士にたどり着くための案内の仕組みを試作する

エンジニア以外の使い方に共通すること

法務、マーケティング、デザインなどの使い方を見ると、共通点があります。担当者自身が、自分の仕事の面倒なところをよく知っていることです。広告データの整理なら、何件のデータをどう並べ替え、どこを見て悪い広告と判断するのかを、マーケティングの担当者が一番よく分かっています。

Claude Codeは、その知識を形にする手段として使われています。「プログラムを書く人」と「業務を知る人」が別々だと、要望の伝言に時間がかかります。業務を知る人が自分で試作できると、その伝言が減ります。

読むときの注意

この記事は2025年7月のものです。ツールの機能はその後も変わっているため、個別の画面や機能名はそのまま当てはまりません。また、記事中の「所要時間が短くなった」といった数字はAnthropic社内の自己申告です。この記事では、部署ごとの使い方の方向性を参考にするにとどめます。

事務・企画・営業での使い方の例

経理・営業・総務の担当者が、それぞれのノートPCで資料やデータを開いている場面

ここからは、公式の機能説明をもとにした「使い方の例」です。公開されている事例ではなく、試すときの出発点として考えてください。依頼の言い回しは、自社の言葉に書き換えて使えます。

部署依頼の例できあがるもの
経理銀行の入出金CSVと請求一覧を突き合わせて、入金が確認できない請求を一覧にして未入金の一覧と、毎月使える照合の手順
営業名刺管理ツールから書き出したCSVの表記ゆれを直して、業種別に分けて整理済みの顧客リスト
総務就業規則や社内マニュアルの中で、古い部署名が残っている箇所を一覧にして修正候補の一覧
マーケティング問い合わせフォームのデータから、月別・経路別の件数をグラフにしてグラフつきの確認画面
経営者新サービスの紹介ページを試作して。スマホで見やすく、問い合わせボタンを目立たせて確認用のWebページ

データの集計と表記ゆれの統一

複数のCSVやExcelを1つにまとめる、「株式会社」と「(株)」が混ざった取引先名をそろえる、といった作業は、ルールが決まっていれば任せやすい仕事です。Claude Codeは処理用の小さなプログラムを作って実行するため、件数が多くても同じ手順で処理できます。そのプログラムをフォルダに残しておけば、翌月も同じ処理を再実行できます。

ファイルの整理と、名前の付け替え

大量のファイルを日付や取引先ごとに仕分ける、決まったルールで名前を付け替える、といった作業にも使えます。ただし、ファイルを動かす作業は、間違えると元に戻すのが大変です。最初は、フォルダをコピーした作業用の場所で試すのが安全です。

メモや資料のフォルダを整理する

公式のドキュメントでは、Claude Codeは「どのフォルダでも動かせる」と説明されています。メモを集めたフォルダやMarkdownの文書を置いた場所で動かせば、コードと同じ感覚で、文書の検索、編集、整理を任せられます。議事録の置き場を整える、手順書の抜けを探す、といった使い方が考えられます。

画面の画像を見せて相談する

公式のワークフローには、画像を扱う方法も載っています。エラー画面のスクリーンショットを貼って原因を聞く、デザインの見本画像を見せて似た見た目のページを作ってもらう、といった使い方です。「文章で説明しにくいものを、画像で伝えられる」点は、非エンジニアにとって助けになります。

Webページの試作と、手順書づくり

告知ページやサービス紹介のページを試作して、制作会社に見せる、という使い方もあります。口頭で説明するより要望が正確に伝わります。作った仕組みについて「パソコンに詳しくない人でも使えるように、手順書にして」と頼めば、担当者が変わっても引き継ぎやすくなります。

選ぶ仕事は「毎月くり返す手作業」から

効果が出やすいのは、毎月・毎週くり返していて、手順がだいたい決まっていて、正しいかどうかを数字で確かめられる仕事です。逆に、判断の基準があいまいな仕事や、確かめる方法がない仕事は、先に基準を決めてから任せましょう。

非エンジニアが使うときの始め方や、専門用語の言い換えは、別の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたいClaude Codeは非エンジニアでも使える?できること・始め方と注意点Claude Codeはプログラミング経験がなくても、日本語で頼めばファイル整理やデータ加工、簡単な社内ツールづくりまで進めてくれます。非エンジニアができること、Coworkとの違い、必要なプランと料金、ターミナルを使わない始め方、つまずきやすい点と安全に使う注意点をまとめました。

自動化の活用

壁掛けの時計とカレンダーの前で、担当者がノートPCで実行する時間を設定している場面

Claude Codeは、人が画面で頼むだけでなく、決まった時間や出来事をきっかけに、自動で動かすこともできます。公式のドキュメントには、いくつかの方法が載っています。

方法動く場所向いている仕事
Routines(ルーティン)Anthropicのクラウド上。パソコンを閉じていても動く夜間や週次の定期作業、アラートやGitHubの出来事をきっかけにした作業
デスクトップアプリの定期タスク自分のパソコン手元のファイルや、まだ保存前の変更に触れる定期作業
/loop開いているCLI(ターミナル)の作業中だけ短い間隔での確認など、一時的な見回り
GitHub ActionsGitHubの実行環境プルリクエストの確認や、コメントでの依頼
SlackSlackからの依頼チャットで受けた不具合報告の対応

定期実行の使いどころ

Routinesのドキュメントには、使い方の例がいくつか載っています。人が毎回頼まなくても、決まった時間に同じ作業が進みます。

  • 課題の整理:毎晩、新しく登録された課題を読み、ラベルを付け、担当を決め、要約をSlackに送る
  • 文書のずれの検出:毎週、マージされた変更を確認し、内容が古くなった文書を見つけて、更新案を出す
  • 公開後の確認:システムを公開した直後に、動作確認とエラーログの確認をして、結果を知らせる
  • 警告への一次対応:監視ツールの警告をきっかけに、原因を調べて修正案を出す

どれも「決まった手順で、時間がきたら、自動で動く」仕事です。Routinesは、2026年10月時点で研究プレビュー(変更の可能性がある段階)とされています。使えるプランはPro・Max・Team・Enterpriseです。

定期実行の依頼文は「終わりの形」まで書く

定期実行の作業は、途中で人に質問できません。公式のドキュメントでも、依頼文は「何をするか」と「うまくいった状態はどんなものか」を具体的に書くよう案内されています。たとえば「平日の朝、前日の問い合わせの一覧を読み、件数を種類別に数えて、結果を要約してSlackに送る」のように、対象・手順・結果の送り先まで決めておきます。

実行の間隔は、Routinesでは最短で1時間ごとです。毎分のような細かい見張りには向かないため、日次や週次の集計、確認作業から始めるのが現実的です。

GitHubとの連携

プログラムの保管・共有サービスであるGitHubを使っている場合は、GitHub Actionsと連携して、課題やプルリクエストのコメントで@claudeと書くだけで依頼できます。実装案の作成、バグの修正、レビューなどを任せられます。設定は、Claude Codeの中で/install-github-appを実行すると進められます。リポジトリの管理者権限が必要です。

実行ごとに、GitHubの実行時間とAIの利用量の2つが費用として発生します。API料金を使う場合は従量課金です。詳しくは別の記事で解説しています。

あわせて読みたいClaude Code GitHub Actionsの使い方|設定・権限・費用Claude Code GitHub Actionsの設定方法を、導入手順、ワークフローファイルの読み方、@claudeへの依頼や自動レビューなどの使い方、費用、権限と安全面の注意点まで解説します。2026年10月時点の公式情報をもとにまとめました。

自動化するときの注意

自動で動く作業は「確認なし」で進みます

公式のドキュメントでは、Routinesは許可のたびに止まる仕組みがなく、シェルコマンドの実行やコネクタの利用を確認なしに進めると説明されています。コネクタは、初期状態では接続済みのものがすべて含まれるため、その作業に必要のないものは外してください。まずは「読み取りや要約だけ」の作業で試し、書き込みや送信を伴う作業は、範囲を絞ってから任せましょう。

また、Routinesは個人のアカウントに紐づき、チームメンバーとは共有されません。作業の結果は、そのアカウントの利用量に数えられます。会社で使う場合は、誰のアカウントで動かすのかを決めておく必要があります。

開発・システム運用での活用

ノートPCでプログラムの変更箇所の一覧を確認している担当者の場面

開発を担当する人がいる会社や、外部の会社に開発を頼んでいる会社では、次のような使い方が公式のワークフローで紹介されています。

場面頼み方の例人が確認すること
コードの理解このコード全体の概要を説明して。認証の仕組みはどうなっている?説明が実際のコードと合っているか
バグの調査このエラーが出る原因を探して、修正案を3つ出して修正で他の部分が壊れていないか
テストの追加テストされていない関数を探して、テストを追加して。実行して結果を確認して確かめたい動作を、テストが本当に確かめているか
コードの整理古い書き方が残っている箇所を探して、動作を変えずに書き直して動作が変わっていないか。テストの結果
文書の作成説明のない関数に、説明のコメントを追加して説明が実際の動作と合っているか
プルリクエスト変更内容をまとめて、プルリクエストを作成して説明文に、気になる影響が書かれているか

引き継ぎと、現状の把握

担当者が変わったとき、システムの中身を把握するのは時間がかかります。公式のワークフローでは、新しいプロジェクトに入ったときに「このコードベースの概要を教えて」と頼み、そこから設計の考え方、主なデータの形、認証の仕組みへと質問を絞っていく進め方が紹介されています。Anthropic社内でも、新しく入った人がコード全体を読ませて理解する使い方が紹介されていました。

外部の制作会社から納品されたシステムの内容を、発注した側が把握したいときにも、同じ考え方が使えます。「このシステムは何をしているのか、仕組みを専門用語を使わずに説明して」と頼む使い方です。

地味な作業を任せる

公式の概要ページでは、後回しにしがちな作業を任せる使い方が挙げられています。テストのないコードにテストを書く、書き方の警告を直す、変更の衝突を解消する、部品の更新、リリースの説明文を書く、といった作業です。どれも重要ですが、人がやると時間がかかり、後回しになりがちな仕事です。

Claude Codeは、これらを「実行して、結果を確かめ、直す」ところまで進めます。ただし、変更の内容を人が確認する流れは外せません。

自社に当てはめる進め方

会議机で、担当者がノートPCと手書きの手順メモを見ながら、最初に試す仕事を選んでいる場面

事例を読んで「うちでも試したい」と感じたら、いきなり広げず、小さく試す順番をおすすめします。

  1. 仕事を1つ選ぶ毎月・毎週くり返していて、手順がだいたい決まっていて、結果を数字で確かめられる仕事を選びます。最初は1つに絞ります。
  2. 答え合わせの方法を決めるこれまで手で出していた合計や件数を控えておきます。Claude Codeの結果と突き合わせて、正しさを確かめるためです。
  3. コピーしたデータで試す本番のファイルではなく、作業用のフォルダにコピーしたもので試します。依頼文には「元のファイルは変更しない」と書き添えます。
  4. 手順として残すうまくいった依頼文と、毎回伝えたいルールをメモに残します。CLAUDE.mdというファイルに書いておくと、毎回の説明が減ります。
  5. 範囲を広げる結果が安定してから、対象を広げたり、定期実行にしたりします。社外に出す資料や、お金の動きに関わる処理は、最後まで人が確認します。

うまくいった手順は、スキル(くり返し使う依頼に名前を付けて保存する仕組み)にしておくと、長い依頼文を毎回書かなくて済みます。

向いている仕事と、向いていない仕事

向いている仕事慎重に進めたい仕事
データの結合・集計・並べ替え顧客情報を扱う本格的なシステムの開発
ファイルの整理・名前の付け替えお金のやりとりが発生する仕組み
社内向けの小さな道具の試作会社の基幹システムの変更
手順書や説明文書の下書き正しさを確かめる方法がない作業
定型の確認作業(読み取りが中心)権限の広い自動実行(書き込み・送信が中心)

右の列の仕事は、使えないという意味ではありません。影響が大きいぶん、専門家の確認や、権限の絞り込みを先に行ってください。

費用と、使えるプラン

Claude Codeは、Pro、Max、Team、Enterpriseのいずれかのプランか、Claude Consoleのアカウントで利用します。製品ページによると、Proは月20ドル(年払いなら月17ドル相当)、Maxは月100ドルと月200ドルの2種類があります。最新の料金や、会社で使う場合のプランの選び方は、別の記事にまとめています。

あわせて読みたいClaude Codeの料金プランを比較|Pro・Max・Team・APIの選び方Claude Codeの料金を、Pro・Max・Team・Enterpriseのプラン別と、API(従量課金)に分けて解説します。利用上限のしくみ、上限を超えたときの使用量クレジット、APIのモデル別料金、会社で使うときの費用の考え方、プランの選び方まで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

社内の情報を扱う前に、ルールを決めておく

Claude Codeは、指定したフォルダの中のファイルを読みます。個人情報や社外秘のファイルが入ったフォルダは、渡さないのが基本です。入力した内容の学習への利用の扱いはプランによって異なります。業務で使う前に、プランごとの扱いと、渡してよい情報の範囲を確認し、社内のルールとして決めておきましょう。

導入を進めるときの考え方は、別の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたいClaude Codeの導入手順|契約・社内ルール・管理設定・効果測定までClaude Codeを会社で導入するときの進め方を、最初に任せる仕事の選び方、契約の選び方、試験導入の手順、管理者が設定できること、費用と効果の測り方、社内への展開と研修の順にまとめました。2026年10月時点の公式情報をもとにしています。

ここまで読んで、「自社のどの仕事から任せればいいか分からない」「社内に広げるときのルールづくりが不安」と感じた方もいるかもしれません。最初の題材選びと、社内ルールの整え方でつまずく会社は少なくありません。

よくある質問

中小企業でも参考になる事例はありますか?

公式に公開されている事例は、エンジニア組織を持つ大きな企業が中心です。中小企業の導入結果をまとめた公式の事例は、今回の確認では見つかりませんでした。ただ、データの集計や社内ツールの試作といった使い方は、会社の規模にかかわらず試せます。

エンジニアがいなくても使えますか?

使い始めることはできます。デスクトップアプリからなら、ターミナルを開かずに使えます。ただし、作ったものが正しいかを確かめるのは人の役目です。本番のシステムや公開するものは、詳しい人や専門の会社の確認を入れてください。

無料で使えますか?

Claude Codeは、Pro・Max・Team・Enterpriseのいずれかのプラン、またはClaude Consoleのアカウントで利用します。無料プランでは使えません。

事例のように、作業時間はどれくらい減りますか?

事例の数字は、各社の環境と条件で出た結果です。同じ数字になるとは限りません。自社の仕事で、これまでかかっていた時間と、確認にかかった時間を記録して判断するのが確実です。

パソコンを閉じても、定期実行は動きますか?

動く場所によって異なります。Routinesはクラウド上で動くため、パソコンを閉じていても動きます。デスクトップアプリの定期タスクは、自分のパソコン上で動く仕組みです。

Coworkとはどう使い分ければよいですか?

資料づくりや集計など、ファイルを仕上げたいときはCoworkが向いています。くり返し使う道具や、Webページ、プログラムを作りたいときはClaude Codeが向いています。違いを詳しく知りたい場合は、比較の記事もご覧ください。

入力した社内データは学習に使われますか?

プランによって扱いが異なります。業務で使う前に、プランごとの扱いと設定を確認してください。手順は「Claudeに学習させない設定」の記事でまとめています。

事例のような大規模なコード移行も、自社で試せますか?

公式ブログの事例は、検証の仕組みを整えたうえで、多くのAIを並行して動かすもので、費用もかかります。まずは小さな作業で、答え合わせの方法を決めて試すことをおすすめします。

まとめ

この記事のまとめ

  • Claude Codeは、ファイルを読み、書き換え、実行して確かめるところまで進める道具で、開発以外の定型作業にも使われている
  • 公式の事例では、楽天が新機能の提供期間を24営業日から5日に短縮したとされ、Shopifyでは非エンジニアの社員も社内ツールを作っている
  • Anthropic社内でも、法務・マーケティング・デザインなどエンジニア以外の部署が、自分の仕事の面倒な部分に使っている
  • 事務・企画・営業では、データの集計、表記ゆれの統一、ファイルの整理、文書の整理、Webページの試作などが試しやすい
  • Routinesやデスクトップアプリの定期タスクで、決まった時間に作業を自動で動かせる。自動実行は確認なしで進むため、範囲を絞る
  • 事例の数字は目安にして、毎月くり返す仕事を1つ選び、コピーしたデータで答え合わせをしながら小さく試す

事例を眺めるだけでは、自社に合うかどうかは分かりません。まずは小さな仕事を1つ決め、結果を確かめながら、任せる範囲を少しずつ広げていくのが近道です。

INTERCREATE JAPANでは、Claude Code・Codexの導入から、社内で使い続けられる仕組みづくりまでをお手伝いしています。最初の題材選びや、社内ルールの整え方でお困りの際は、ご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典