Claude Code Skillsとは?作り方・使い方と、業務で役立つ例を解説
この記事でわかること
- Claude Code Skillsとは何か、CLAUDE.md・カスタムコマンドとの違い
- 最初のスキルを作る手順(SKILL.mdの書き方)
- スキルの置き場所(個人・プロジェクト・プラグイン・組織)と共有のしかた
- よく使う設定項目(自動で使わせない、確認なしで使える道具を決める など)
- 業務で役立つスキルの例
- うまく動かないときの直し方と、他人のスキルを使うときの注意
目次
- Claude Code Skillsとは
- ひとことで言うと
- 必要なときだけ読み込まれる
- カスタムコマンドはスキルに統合された
- 最初から入っている組み込みスキル
- Agent Skillsという共通の規格
- CLAUDE.md・フック・サブエージェントとの違い
- CLAUDE.mdとの違い
- フックとの違い
- サブエージェントとの違い
- 最初のスキルを作る
- 作る前に決めること
- フォルダとSKILL.mdを作る
- SKILL.mdの書き方
- 見本:議事録を社内の型に整えるスキル
- 動かして確かめる
- Claudeに作ってもらう
- 付属のファイルを置く
- スキルの置き場所と共有
- 個人用
- プロジェクト用
- プラグインで配る
- 組織全体に配る
- claude.aiのアカウントから同期されるスキル
- よく使う設定項目
- 自動で使わせない
- 人からは呼ばせない
- 確認なしで使える道具を決める
- 引数を渡す
- 別の担当(サブエージェント)で動かす
- 特定のファイルのときだけ使う
- 業務で役立つスキルの例
- 文書の型をそろえる
- チェックリストを回す
- 決まった手順の作業
- 開発の作業
- うまく動かないとき・安全に使うための注意
- スキルが使われない
- 使われすぎる
- 途中から守られなくなる
- スキルが多すぎる
- 他人のスキルを使うときの注意
- よくある質問
- まとめ
「Claude Codeに頼むたびに、同じ手順や注意点を貼り付けている」「CLAUDE.mdに決まりごとを書き足していたら、どんどん長くなってきた」と感じている方は多いのではないでしょうか。毎回の説明は手間がかかり、書き忘れると仕上がりがばらつきます。
Claude Code Skills(スキル)を使うと、よく使う手順や決まりごとを1つのファイルにまとめ、Claudeに必要なときだけ読み込ませることができます。/スキル名と入力して呼び出すことも、Claudeに自動で使わせることもできます。
この記事では、スキルの仕組み、CLAUDE.mdとの使い分け、最初のスキルの作り方、置き場所と共有のしかた、よく使う設定項目、業務で役立つ例、うまく動かないときの直し方と安全に使うための注意点までを順に解説します。内容は2026年10月時点のClaude Codeの公式ドキュメントにもとづいています。
Claude Code Skillsとは

ひとことで言うと
スキルは、Claudeに渡す「手順書」です。SKILL.mdというファイルに手順や決まりごとを書いておくと、Claude Codeはそれを道具の1つとして持ちます。使い方は2通りです。
- Claudeに任せる:依頼の内容がスキルの説明に合うと、Claudeが自動でスキルを使う
- 自分で呼び出す:
/スキル名と入力して、そのスキルを直接動かす
公式ドキュメントでは、スキルを作るとよいタイミングとして、同じ指示やチェックリスト、何段階もある手順を何度もチャットに貼り付けているときと、CLAUDE.mdの一部が「事実」ではなく「手順」になってきたときの2つを挙げています。
必要なときだけ読み込まれる
スキルの特長は、本文が使うときだけ読み込まれることです。Claude Codeはふだん、スキルの名前と説明文だけを把握していて、スキルを使うときにはじめて本文を読みます。開発者向けドキュメントでは、名前と説明文は1つのスキルあたり約100トークン(AIが文章を数える単位)、本文は5,000トークン未満が目安とされています。付属の資料は必要なときにだけ開かれます。
そのため、長い参考資料をスキルに入れておいても、使うまではほとんど負担になりません。毎回必ず読み込まれるCLAUDE.mdとは、ここが大きく違います。
カスタムコマンドはスキルに統合された
以前は、よく使う指示を.claude/commands/のファイルにして「カスタムコマンド」として呼び出す方法がありました。いまはこの仕組みがスキルに統合されています。.claude/commands/deploy.mdと.claude/skills/deploy/SKILL.mdは、どちらも/deployというコマンドになり、同じように動きます。
すでにある.claude/commands/のファイルは、そのまま使い続けられます。スキルにすると、付属ファイルを置くフォルダが持てる、自動で使うかどうかを設定できる、関係するときにClaudeが自動で読み込める、といった機能が加わります。新しく作るなら、スキルの形にしておくのがおすすめです。
最初から入っている組み込みスキル
Claude Codeには、最初から入っているスキル(組み込みスキル)があります。公式ドキュメントで紹介されている主なものは次のとおりです。
| スキル | 何をするか |
|---|---|
| /doctor | Claude Codeの設定の健康診断。インストールの不具合、使っていないスキル、長すぎるCLAUDE.mdなどを調べ、確認してから直す |
| /code-review | 今の変更や、指定したプルリクエスト・ブランチを読んで、不具合がないかを確認する |
| /debug | 作業中の記録(ログ)を取り始め、それを読んでClaude Code自体の不具合を調べる |
| /loop | セッションを開いている間、同じ指示を間隔をあけてくり返し動かす |
| /batch | 大きな変更を小さな単位に分けて計画し、承認後に複数のサブエージェントで並行して進める |
| /run・/verify | 作っているアプリを実際に起動して、変更が動くかを確かめる |
| /claude-api | Claude APIを使った開発のための資料を読み込む |
組み込みスキルの中には、Claudeが関係するときに自動で使うものと、/verifyのように自分で呼び出したときだけ動くものがあります。組み込みスキルをまとめて止めたいときは、disableBundledSkillsという設定を使います。
Agent Skillsという共通の規格
Claude Codeのスキルは、「Agent Skills」という公開された規格(agentskills.io)にもとづいています。同じ規格を使うほかのAIツールでも動く形式です。Claude Codeはこの規格に、呼び出し方の制御やサブエージェントでの実行など、独自の機能を加えています。
チャット画面やCoworkの「スキル」との関係
Claudeのチャット画面(claude.ai)やCoworkにもスキルの機能があり、形式は同じです。ただし、置き場所や共有の範囲が違います。Claude Codeで自分のパソコンに作ったスキルは、Coworkやクラウドの作業には読み込まれません。逆に、claude.aiのアカウントで有効にしたスキルは、同じアカウントでログインしたClaude Codeにも同期されます。チャット画面でのスキルの使い方は、別の記事で詳しく解説しています。
CLAUDE.md・フック・サブエージェントとの違い

Claude Codeには、Claudeの動きを決める仕組みがいくつもあります。どれに何を書けばよいかで迷いやすいので、スキルとの違いを整理します。
CLAUDE.mdとの違い
CLAUDE.mdは、Claude Codeが作業を始めるたびに必ず読み込む「前提」のファイルです。プロジェクトの説明、使っている道具、守ってほしい基本ルールなどを書きます。毎回読み込まれるので、内容が長くなるほど、関係のない作業のときにも負担になります。
スキルは、使うときだけ読み込まれる「手順書」です。公式ドキュメントでは、CLAUDE.mdの一部が手順になってきたら、スキルに移すことをすすめています。たとえば「リリースするときは、テスト→ビルド→確認の順に…」という手順は、毎回の作業には関係ないので、スキルにした方が向いています。組み込みの/doctorも、CLAUDE.mdの中の常に読み込む必要がない部分を見つけて、スキルに移すよう提案してくれます。
フックとの違い
フックは、ファイルを編集する前など、決まったタイミングで必ず動く仕組みです。Claudeの判断に関係なく、毎回確実に実行されます。スキルは、Claudeが内容を読んで判断しながら使うものなので、守られないこともあります。
公式ドキュメントでも、毎回必ず守らせたい決まりは、フックにするよう案内しています。「秘密の情報が入ったファイルは絶対に編集しない」のような、例外を許さない決まりはフックへ、「報告書はこの型で書く」のような判断を伴う手順はスキルへ、という分け方です。
サブエージェントとの違い
サブエージェントは、特定の作業を任せる別の担当のようなものです。独自の指示と使える道具を持ち、本体の会話とは切り離された状態で作業して、結果を返します。
スキルとサブエージェントは組み合わせられます。スキルの設定でcontext: forkを指定すると、そのスキルをサブエージェントで動かせます。反対に、サブエージェントの設定で、あらかじめスキルを読み込ませておくこともできます。
| 仕組み | いつ読まれる・動くか | 向いている内容 | 例 |
|---|---|---|---|
| CLAUDE.md | 作業を始めるたびに必ず | プロジェクトの前提、基本ルール | 使っている言語、フォルダの構成、コミットのルール |
| スキル | 関係するときにClaudeが判断して、または/名前で呼んだとき | 特定の作業の手順、チェックリスト、参考資料 | リリースの手順、議事録の型、記事の校正 |
| フック | 決まったタイミングで毎回必ず | 例外を許さない決まり | 編集の前の確認、保存の後の整形 |
| サブエージェント | Claudeが作業を任せたとき | 切り離して進めたいまとまった作業 | 調査、コードの確認 |
最初のスキルを作る

作る前に決めること
いきなりファイルを書き始める前に、次の3つを決めておくと、うまく動くスキルを作りやすくなります。
- どんな頼み方のときに使うか:「議事録にまとめて」「この記事を校正して」など、実際に使う言葉
- 毎回の手順:何をどの順番で行うか、迷ったときにどうするか
- できあがりの形:ファイルの形式、見出しの構成、保存する場所
フォルダとSKILL.mdを作る
スキルは、1つのフォルダと、その中のSKILL.mdで作ります。自分のパソコンのすべてのプロジェクトで使うなら、ホームフォルダの~/.claude/skills/の下に、スキルの名前でフォルダを作ります。たとえば議事録のスキルなら~/.claude/skills/meeting-minutes/SKILL.mdです。フォルダの名前が、そのまま/meeting-minutesというコマンド名になります。
SKILL.mdの書き方
SKILL.mdは2つの部分でできています。ファイルの先頭の「---」で囲んだ設定部分と、その下の本文です。
- 設定部分:説明文(description)など。Claudeはこれを見て、いつスキルを使うかを判断する
- 本文:スキルを使うときにClaudeが従う手順や決まりごと
公式ドキュメントでは、設定の項目はすべて省略できるとしたうえで、description(説明文)だけは書くことをすすめています。説明文がないと、本文の最初の行が代わりに使われます。設定部分は、ファイルの1行目が「---」で始まっているときだけ読み込まれる点にも注意してください。
見本:議事録を社内の型に整えるスキル
プログラミング以外の仕事でも使える例として、会議のメモを社内の議事録の型に整えるスキルを紹介します。
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description: 会議のメモや文字起こしを、社内の議事録の型に整える。議事録の作成・整理を頼まれたときに使う。
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## 議事録の型
1. 会議名・日時・参加者
2. 決まったこと(箇条書き)
3. 宿題(担当者・期限をつけた表)
4. 次回の予定
## 決まりごと
・です・ます調で書く
・決まっていないことは「継続検討」に分ける
・メモにない内容は書き足さない
・できあがったら minutes/ フォルダに「日付_会議名.md」で保存する
手順を細かく書くより、何をすれば完成かと迷ったときにどうするかをはっきり書く方が、Claudeは安定して動きます。公式ドキュメントでも、本文は簡潔にし、どうするかを書くことをすすめています。スキルは一度読み込まれると会話の中に残り続けるので、1行1行が使用量に響くためです。
動かして確かめる
スキルを作ったら、Claude Codeで試します。~/.claude/skills/やプロジェクトの.claude/skills/の中のファイルは自動で見張られているので、作業の途中で追加・修正しても、再起動せずに反映されます(作業を始めたときになかったスキル用のフォルダを新しく作った場合は、/reload-skillsを実行します)。
- フォルダを作る
~/.claude/skills/の下に、スキルの名前のフォルダを作ります。 - SKILL.mdを書くフォルダの中にSKILL.mdを作り、説明文と本文を書きます。
- Claude Codeを起動するターミナルで
claudeと入力して起動します。 - 呼び出してみる説明文に合う頼み方(「このメモを議事録にまとめて」)をするか、
/meeting-minutesと入力して直接呼び出します。 - 直す思っていた仕上がりと違えば、SKILL.mdを直して、もう一度試します。
Claudeに作ってもらう
SKILL.mdは自分で書かなくても、Claude Codeに「この手順をスキルにして」と頼んで下書きを作ってもらえます。普段の作業でうまくいった流れがあれば、その会話のあとに「今の手順を、次から使えるスキルにまとめて」と頼むのが手軽です。
また、Anthropicの公式プラグイン「skill-creator」を入れると、スキルの作成や評価を手伝ってもらえます。公式ドキュメントでは、ターミナルで/plugin install skill-creator@claude-plugins-officialと入力して入れる方法が案内されています。skill-creatorは、スキルがあるときとないときの結果を比べるテストを作ったり、スキルが使われるべき依頼で使われているかを測って説明文の直し方を提案したりできます。
説明文の最初に「何をするか」「いつ使うか」を書く
Claudeは説明文を見て、スキルを使うかどうかを決めます。説明文には、何をするスキルかと、どんな頼み方のときに使うかを最初に書きましょう。説明文とwhen_to_use(使う場面の補足)を合わせた文字は、一覧では1,536文字で切られます。また公式ドキュメントでは、SKILL.mdは500行以内にし、詳しい資料は別のファイルに分けるようすすめています。
付属のファイルを置く
スキルのフォルダには、SKILL.mdのほかにファイルを置けます。詳しい資料、見本、プログラムなどを分けておくと、SKILL.mdを短く保てます。
meeting-minutes/
├ SKILL.md(必須。概要と、ほかのファイルの案内)
├ examples.md(議事録の良い例。必要なときに読む)
└ scripts/format.py(整形用のプログラム。中身は読まずに実行する)
SKILL.mdの中で「良い例は examples.md を参照する」のように、どのファイルに何が書いてあるか、いつ読むかを書いておくと、Claudeは必要なときだけそのファイルを開きます。
スキルの置き場所と共有

スキルは、置く場所によって使える範囲が変わります。自分だけで使うのか、チームで使うのか、会社全体で使うのかに合わせて選びます。
個人用
~/.claude/skills/に置いたスキルは、そのパソコンのすべてのプロジェクトで使えます。自分の作業のくせに合わせたスキルや、まだ試している段階のスキルはここに置きます。ただし、Coworkやクラウドで動く作業には読み込まれません。
プロジェクト用
プロジェクトのフォルダの.claude/skills/に置いたスキルは、そのプロジェクトで作業するときに使えます。Gitでコミットすれば、同じプロジェクトで作業するチーム全員が同じスキルを使えるようになります。クラウドで動くClaude Codeの作業でも、リポジトリにコミットされたスキルは読み込まれます。
プラグインで配る
複数のプロジェクトやチームで同じスキルを使いたい場合は、プラグインにまとめて配る方法があります。プラグインのスキルは/プラグイン名:スキル名の形で呼び出すので、ほかのスキルと名前がぶつかりません。
組織全体に配る
会社として全員に使わせたいスキルは、管理用の設定(managed settings)を使って、組織が管理するパソコンに配布できます。情報システム担当が管理する方法で、個人やプロジェクトのスキルより優先されます。
claude.aiのアカウントから同期されるスキル
claude.ai(チャット画面)の設定で有効にしたスキルは、同じアカウントで/loginしてログインしたClaude Codeにも同期されます。ターミナルで使う場合はバージョン2.1.273以降が必要です。/skillsと入力すると、「claude.ai sync」の下に同期されたスキルが表示されます。
同期は一方向で、Claude Code側で書き換えてもclaude.aiには反映されません。APIキーでログインしている場合や、Amazon Bedrockなどのクラウドサービス経由で使っている場合は同期されません。同期を止めたいときは、設定でsyncClaudeAiSkillsをfalseにします。
| 置き場所 | パス | 使える範囲 |
|---|---|---|
| 組織(Enterprise) | 管理用の設定のフォルダ内の.claude/skills/ | 組織が配布したパソコンのすべての利用者 |
| 個人 | ~/.claude/skills/ | そのパソコンのすべてのプロジェクト。Cowork・クラウドの作業は対象外 |
| プロジェクト | .claude/skills/ | そのリポジトリでの作業。コミットすればチーム全員 |
| プラグイン | プラグインのskills/ | プラグインを有効にしている場所(/プラグイン名:スキル名) |
| claude.aiアカウント | claude.aiの設定で有効にしたスキル | Cowork、クラウドの作業、そのアカウントでログインしたターミナル |
同じ名前のスキルが複数の場所にある場合は、組織、個人、プロジェクトの順に優先されます。たとえばdeployというスキルが個人用とプロジェクト用の両方にあると、/deployでは個人用が動きます。
よく使う設定項目

SKILL.mdの設定部分には、description以外にもいくつかの項目を書けます。公式ドキュメントにはたくさんの項目が載っていますが、ここでは意味が分かりやすく、よく使うものに絞って紹介します。項目の名前は一字一句合っている必要があり、間違えるとエラーも出ずに無視される点に注意してください。
自動で使わせない
disable-model-invocation: trueと書くと、Claudeがそのスキルを自分の判断で使わなくなり、/スキル名で呼んだときだけ動きます。公式ドキュメントでは、デプロイ(本番環境への公開)、コミット、Slackへの投稿のように、影響がある作業や、自分のタイミングで動かしたい作業に使うよう案内しています。「コードの準備ができたように見えたから」とClaudeが勝手にデプロイしては困るからです。
人からは呼ばせない
user-invocable: falseと書くと、/のメニューに表示されなくなり、Claudeだけが使えるスキルになります。古いシステムの仕組みの説明のように、コマンドとして呼ぶ意味はないけれど、関係する作業のときにClaudeに知っておいてほしい背景知識に向いています。
確認なしで使える道具を決める
allowed-toolsに道具を書くと、そのスキルを使っている間は、書いた道具を確認なしで使えるようになります。たとえばコミット用のスキルで、gitのコマンドだけを確認なしにする、といった使い方です。この許可は、次のメッセージを送ると解除されます。
便利な項目ですが、範囲を広げすぎないよう注意が必要です。公式ドキュメントでは、この項目はフォルダを信頼するかどうかの確認に関係なく適用されるため、リポジトリに入っているスキルのallowed-toolsは、Claude Codeを動かす前に確認するよう注意書きがあります。
引数を渡す
スキルを呼び出すときに、続けて書いた言葉を受け取れます。本文の中に$ARGUMENTSと書いておくと、そこが呼び出したときの言葉に置きかわります。たとえば/fix-issue 123と入力すると、本文の$ARGUMENTSが「123」になります。argument-hintを書いておくと、入力するときに何を渡せばよいかのヒントが表示されます。
別の担当(サブエージェント)で動かす
context: forkと書くと、スキルが本体の会話から切り離されたサブエージェントで動きます。サブエージェントは今までの会話を見られないので、スキルの本文だけで作業が完結するように書く必要があります。手順がはっきりしたまとまった作業に向いていて、「この書き方を守って」のような決まりごとだけのスキルには向きません。
特定のファイルのときだけ使う
pathsにファイルの場所のパターンを書くと、そのパターンに合うファイルを扱っているときだけ、Claudeがスキルを自動で使います。たとえば記事の原稿のフォルダを指定しておけば、原稿を編集しているときだけ校正のスキルが使われます。
| 項目 | 何ができるか | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| description | 何をするか・いつ使うかを伝える | すべてのスキル(書くのがおすすめ) |
| when_to_use | 使う場面の補足(頼み方の例など) | 説明文だけでは使われにくいとき |
| disable-model-invocation | Claudeに自動で使わせない | デプロイ、コミット、外部への投稿 |
| user-invocable | /メニューに出さない | 背景知識だけのスキル |
| allowed-tools | スキルを使う間、決めた道具を確認なしで使う | コミット用にgitのコマンドだけ許可 |
| argument-hint | 引数の入力ヒントを出す | 番号やファイル名を渡すスキル |
| context: fork | サブエージェントで動かす | 調査など、切り離して進めたい作業 |
| paths | 決めたファイルのときだけ自動で使う | 特定のフォルダの原稿や設定ファイル |
| model・effort | スキルを使う間のモデルや考える深さを変える | 重い作業だけ深く考えさせたいとき |
なお、claude.aiにアップロードするスキルで使える設定項目は、name・description・license・compatibility・metadata・allowed-toolsに限られます。Claude Codeとチャット画面の両方で使うスキルを作るときは、この範囲に収めておくと安心です。
業務で役立つスキルの例

スキルはプログラミングのためだけのものではありません。Claude Codeでファイルを扱う仕事なら、事務作業でも役立ちます。ここでは、手順が決まっていて、くり返し行う仕事を中心に例を紹介します。
文書の型をそろえる
議事録、日報、報告書のように型が決まっている文書は、スキルに向いている代表例です。型、言葉づかい、保存のしかたをスキルに書いておけば、誰が頼んでも同じ形になります。Claudeが勝手に内容を書き足さないよう、「元のメモにないことは書かない」と決めておくのがポイントです。
チェックリストを回す
記事の校正、表記ルールの確認、公開前のチェックなど、確認する項目が決まっている作業もスキルにできます。チェック項目を本文に並べ、結果を「問題なし・要確認・修正案」の形で出すよう書いておくと、人が確かめやすくなります。
決まった手順の作業
請求データの整形、CSVの集計、定型メールの下書きなど、毎回同じ手順で行う作業はスキルにすると楽になります。計算のように毎回同じ結果を出したい部分は、プログラムにしてスキルのフォルダに入れておくと安定します。
開発の作業
エンジニアの作業なら、コードの確認の観点、コミットの前に確かめること、リリースノートの書き方などがスキルの材料になります。公式ドキュメントでは、セッションの始めにverifyやsimplifyという名前のプロジェクトのスキルがあると、コミットの直前にClaudeがそれを実行するよう指示される、という仕組みも紹介されています(文書やテストだけの変更を除く)。
| 部署 | スキル名の例 | 中身 | 自動か手動か |
|---|---|---|---|
| 総務 | meeting-minutes | 議事録の型、言葉づかい、保存先 | 自動(議事録を頼んだとき) |
| Web担当 | article-check | 表記ルール、使わない表現、公開前のチェック項目 | 自動(原稿のフォルダのときだけ) |
| 経理 | invoice-csv | 請求データの整形手順、集計用プログラム | 手動(/invoice-csv で呼ぶ) |
| 営業 | reply-draft | 問い合わせへの返信の型、言ってはいけない表現 | 自動(返信を頼んだとき) |
| 開発 | release-notes | リリースノートの型、変更の分類のしかた | 手動(公開のタイミングで呼ぶ) |
迷ったら、「Claudeが勝手に動かしても困らないか」で自動か手動かを決めましょう。ファイルを整えるだけの作業なら自動、外部に送る・公開する・削除するといった作業なら手動(disable-model-invocation: true)にしておくと安心です。
うまく動かないとき・安全に使うための注意

スキルが使われない
Claudeがスキルを使ってくれないときは、公式ドキュメントに沿って次の順に確かめます。
- 説明文に、ふだん使う言葉が入っているか
- Claudeに「使えるスキルは?」と聞いて、一覧に出てくるか
- 説明文に近い言い方で頼み直してみる
/スキル名で直接呼び出してみる
設定部分の書き方が間違っていると、スキルの本文は読み込まれても説明文が空になり、Claudeが自動で選べなくなります。claude --debugで起動すると、読み込みのエラーを確認できます。
使われすぎる
関係のない依頼でもスキルが使われてしまう場合は、説明文をもっと具体的にします。自分で呼んだときだけ動かしたいなら、disable-model-invocation: trueを設定します。
途中から守られなくなる
最初は守っていた手順を、会話の途中から守らなくなることがあります。公式ドキュメントでは、原因に応じて次のように直すよう案内しています。
- 毎回必ず守らせたい決まりだった場合:フックに移す。スキルの設定の
hooksに書けば、スキルと一緒に管理できる - 判断して使ってほしい指示だった場合:「テストを実行する」ではなく「編集のたびにテストを実行する」のように、作業全体に当てはまる書き方にする
- 会話の圧縮(コンパクト)が起きた場合:スキルを呼び直す。圧縮後は本文の最初の部分しか残らないことがあるので、大事な指示はSKILL.mdの上の方に書く
スキルが多すぎる
スキルが増えすぎると、一覧に載せられる文字数の上限を超え、使う頻度が低いスキルから説明文が削られます。そうなると、Claudeが説明文で選べなくなります。/doctorで一覧の負担の大きさを確認でき、/skill-doctorでは、スキルごとの負担と使われた回数を見て、止めてよいスキルを探せます。
| 症状 | まず試すこと |
|---|---|
| スキルが使われない | 説明文にふだんの言葉を入れる。/スキル名で直接呼ぶ。claude --debugで設定の誤りを確認 |
| 関係ないときにも使われる | 説明文を具体的にする。disable-model-invocation: trueにする |
| 途中から守られない | 必須の決まりはフックへ。作業全体に効く書き方にする。圧縮後は呼び直す |
| 説明文が削られる | /doctorと/skill-doctorで、使っていないスキルを止める |
| 個人用のスキルが消えた | ~/.claude/skills/.trash/を確認し、フォルダを元の場所に戻す(初期設定では30日で削除) |
他人のスキルを使うときの注意
インターネット上には、ほかの人が作ったスキルがたくさん公開されています。便利なものもありますが、スキルはClaudeに指示を与え、プログラムを動かすこともできるので、扱いには注意が必要です。
開発者向けドキュメントでは、自分で作ったものか、Anthropicから入手したものなど、信頼できる出所のスキルだけを使うよう強くすすめています。出所が分からないスキルを使う場合は、使う前に中身をしっかり確かめるよう案内されています。確かめるときは、次の点を見ましょう。
- SKILL.mdと付属のファイルをすべて読み、説明と中身が合っているか
allowed-toolsで、どんな道具を確認なしに使えるようにしているか- 外部のサイトに接続したり、データを送ったりする指示がないか
- 入っているプログラムが何をするものか
他人のリポジトリで作業するときも同じです。リポジトリの.claude/skills/に入っているスキルは、そのフォルダでClaude Codeを動かすと読み込まれます。中身とallowed-toolsを確かめてから作業を始めましょう。
悪意のあるスキルは、説明と違う操作につながりうる
公式ドキュメントでは、悪意のあるスキルは、説明とは違う形でClaudeに道具を使わせたりプログラムを動かさせたりでき、Claudeが使える範囲によっては、データの持ち出しや不正なアクセスなどにつながるおそれがあると注意しています。スキルを入れるのは、ソフトをインストールするのと同じと考え、出所と中身を確かめてから使ってください。
よくある質問
スキルは無料で使えますか?
スキルは、Claude Codeに含まれている機能です。Claude Codeは料金ページでPro以上の有料プランに含まれており、スキルのために別の契約をする必要はありません。ただし、スキルを使うときは本文などを読み込むぶん、ふだんの使用量を消費します。
プログラミングができなくても作れますか?
作れます。SKILL.mdは、設定部分を数行書くほかは、ふつうの文章で手順を書くだけです。自分で書くのが難しければ、Claude Codeに「この手順をスキルにして」と頼んで下書きを作ってもらう方法もあります。
CLAUDE.mdとスキル、どちらに書けばいいですか?
毎回の作業で必ず知っておいてほしい前提(プロジェクトの説明、基本ルール)はCLAUDE.md、特定の作業のときだけ必要な手順やチェックリストはスキルに書きます。CLAUDE.mdが長くなってきたら、手順になっている部分をスキルに移すのがおすすめです。
日本語でSKILL.mdを書いてもいいですか?
説明文や本文を日本語で書くことについて、公式ドキュメントに特別な制限は書かれていません。ただし、フォルダ名はコマンド名になるので、英小文字・数字・ハイフンにしておくと入力しやすく、Agent Skillsの規格に沿ったほかの道具でも使いやすくなります。日本語で書いたら、意図どおりに使われるかを実際に試して確かめてください。
Claude(チャット)やCoworkでも同じスキルを使えますか?
形式は同じですが、置き場所によって使える範囲が違います。パソコンの~/.claude/skills/に置いたスキルは、Coworkやクラウドの作業には読み込まれません。Coworkでも使いたいスキルは、claude.aiのアカウントで有効にしておくと、Cowork、クラウドの作業、同じアカウントでログインしたClaude Codeのすべてで使えます。
スキルはいくつまで作れますか?
公式ドキュメントに数の上限は書かれていません。ただし、スキルの名前と説明文の一覧には文字数の予算があり、初期設定ではモデルが一度に扱える量の1%です。スキルが多すぎると、使う頻度の低いスキルから説明文が削られるので、使っていないスキルは止めておきましょう。
まとめ
この記事のまとめ
- Claude Code Skillsは、手順や決まりごとをSKILL.mdにまとめ、必要なときだけ読み込ませる仕組み。カスタムコマンドはスキルに統合された
- 毎回必要な前提はCLAUDE.md、特定の作業の手順はスキル、例外を許さない決まりはフックに書く
- スキルは
~/.claude/skills/(個人)や.claude/skills/(プロジェクト)に置く。チームではGitで共有し、広く配るならプラグインや管理用の設定を使う - 説明文に「何をするか」「いつ使うか」を書く。影響のある作業は自動で使わせない設定にする
- 他人のスキルは、出所を確かめ、中身とallowed-toolsを読んでから使う
スキルを使うと、Claude Codeに毎回同じ説明をする手間がなくなり、誰が頼んでも同じ手順で仕事が進むようになります。まずは、いつも貼り付けている指示を1つ選んで、スキルにしてみてください。
自社の業務に合わせてどんなスキルを用意するか、チームでどう共有して管理するかは、業務の整理とあわせて考える必要があります。INTERCREATE JAPANでは、Claude CodeやCodexの導入から、社内の業務に合わせたスキルづくりまでをお手伝いしています。
参考・出典
INTERCREATE JAPAN
