AIエージェント・業務活用

AIエージェントとCopilotの関係は?種類・料金・作り方を整理

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Copilotという名前が指す製品の種類と、名称変更の整理
  • Microsoft Copilotに入っているエージェント(Researcher・Analyst・Coworkなど)
  • エージェントを自分で作る3つの方法(Agent Builder・Copilot Studio・開発者向け)
  • GitHub Copilotのエージェントでできること
  • 料金とライセンスの仕組み(月額・従量課金・Copilot Credits)
  • 目的別の選び方と、社内で使う前に決めておくこと
目次
  1. Copilotは1つではない
  2. 名前が変わっている点に注意
  3. AIエージェントとは
  4. Microsoft Copilotに入っているエージェント
  5. Researcher:調べものを任せる
  6. Cowork:作業を実行させる
  7. 通常のチャットで会社のデータが読めるとは限らない
  8. 自分でエージェントを作る方法
  9. Agent Builder:一番手軽な入口
  10. 宣言型エージェントとカスタムエンジンエージェント
  11. Copilot Studioでできること
  12. 作れるもの
  13. 3つの実行エンジン(ハーネス)
  14. 公開できる場所
  15. 使い始めるのに必要なもの
  16. 作って公開するまでの流れ
  17. 運用で使える管理の機能
  18. GitHub Copilotのエージェント
  19. クラウドエージェントの動き方と制限
  20. GitHub Copilotのプラン
  21. 料金・ライセンス
  22. ライセンスの違いで、使える範囲が変わる
  23. Copilot Businessの料金
  24. 従量課金(Copilot Credits)の仕組み
  25. Copilot Studioのクレジットの数え方
  26. 選び方・導入前の確認
  27. 導入の前に決めておくこと
  28. 小さく始める進め方
  29. よくある質問
  30. まとめ

「Copilotもエージェントと呼ばれているけれど、チャットで答えてくれるCopilotと何が違うのか」「Copilot StudioやAgent Builderなど、名前が多くて整理できない」と感じている方は多いのではないでしょうか。

Copilotは、Microsoftの製品を指すこともあれば、GitHubの開発者向けサービスを指すこともあります。同じ「Copilot」でも、使う人、必要な契約、課金のしかたがそれぞれ違います。さらに、2026年に入って名称の変更もありました。

この記事では、まず「Copilot」の種類を整理し、そのあとで、Copilotに最初から入っているエージェント、自分で作るエージェント、GitHub Copilotのエージェントを順に説明します。料金とライセンスの仕組み、選び方、社内で使う前に決めておくことまでをまとめました。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。料金や提供範囲は変わることがあるので、契約の前には公式ページもあわせて確認してください。

Copilotは1つではない

複数のCopilotの画面を見比べて整理している会社員

「Copilot」という名前は、複数の製品に付いています。エージェントの話に入る前に、どの製品の話をしているのかをそろえておきましょう。

名前どんなものかおもな使い手エージェントとの関係
Microsoft CopilotWord・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsなどの中や、専用アプリで使うAIアシスタント。以前の名前は「Microsoft 365 Copilot」仕事でMicrosoft 365を使う全社員Researcherなどのエージェントが入っている。エージェントを作ることもできる
Microsoft Copilot Chat対象のMicrosoft 365契約に含まれるチャット。まずは公開されたWebの情報をもとに答えるMicrosoft 365を契約している会社の社員無料の範囲でも、一部のエージェントを使える
Agent BuilderCopilotの中で、文章で説明しながらエージェントを作る機能現場の担当者エージェントを作るためのもの
Copilot Studioエージェントや自動化の流れを、ローコードで作って管理する専用の画面情報システム担当、業務改善の担当エージェントを作るためのもの。社外向けにも公開できる
GitHub Copilotプログラムを書くのを手伝うAI。GitHub社のサービス開発者プログラムの作業を任せるエージェントがある

このほかに、セキュリティ担当者向けの「Microsoft Security Copilot」もあります。Microsoft Learnでは、GitHub Copilot、Copilot Studio、Security Copilotは、Microsoft Copilot(Premium)のライセンスがなくても購入して使える、独立してライセンスされる製品と説明されています。

名前が変わっている点に注意

Microsoft Learnでは、Microsoft 365 Copilotアプリの名前は現在Microsoft Copilotに、Microsoft 365 Copilot Chatアプリの名前はMicrosoft Copilot Chatに変わったと案内されています。アプリを開くURLも、copilot.cloud.microsoftが主なものに変わりつつあります。

そのため、古い記事や社内の資料には「Microsoft 365 Copilot」という名前が残っていることがあります。この記事では、現在の名前である「Microsoft Copilot」を使い、必要なところでは旧名を添えます。

AIエージェントとは

通常のチャットは、質問をすると答えが返ってくる形です。これに対してAIエージェントは、目的を伝えると、手順を考えて、ファイルやツールを使いながら作業を進めてくれる仕組みを指します。AIエージェントそのものの解説は、別の記事でまとめています。

Microsoftの公式ページでは、エージェントは、Copilotを特定の用途に絞ったAIアシスタントと説明されています。情報を探す、データをまとめる、メールの送信や記録の更新のような作業を実行することもできると書かれています。

あわせて読みたいAIエージェントとは?生成AIとの違い・できること・始め方をわかりやすく解説AIエージェントとは、目標を伝えると手順を自分で考え、ツールを使って作業を最後まで進めるAIです。生成AIやRPAとの違い、仕組み、種類、2026年時点で使える主なサービス、業務での使いどころ、中小企業が導入するときの手順と社内ルールまでをわかりやすく解説します。

Microsoft Copilotに入っているエージェント

PCの画面でCopilotのエージェント一覧を選んでいる会社員

Microsoft Copilotには、Microsoftが用意したエージェントが入っています。自分で作らなくても、チャットの中の「エージェント」から選んで使えます。

エージェントできること(公式の説明)向いている仕事
Researcher複雑な調べものを何段階かに分けて進め、出典つきの報告書にまとめる。Webと、自分がアクセスできるファイル・メール・会議・チャットを情報源にする市場や競合の調査、会議前の下調べ
Analyst元のデータから、傾向や予測などを読み取り、図表つきでまとめる売上や問い合わせ件数のデータの分析
Visual Creator文章での説明から、画像や動画、場面の案をつくる資料の挿絵、企画のイメージ案
Idea Coach・Writing Coach・Prompt Coach・Learning Coach・Career Coachアイデアの整理、文章の見直し、指示の出し方の練習、学習計画づくり、学生や教育機関向けのキャリアの計画づくりを手伝う。「すべてのエージェント」から追加して使う文章の推敲、社内の学び直し

表の内容は、Microsoftのサポートページ「Agents built by Microsoft」をもとにしています。同じページには、機能はサブスクリプションの種類によって変わること、Copilotのライセンスがない場合や管理者が有効にしていない場合は、エージェントが表示されなかったりエラーになったりすることも書かれています。

Researcher:調べものを任せる

Researcherは、通常のチャットより時間をかけて調べ、根拠をつけて答えるためのエージェントです。Microsoft Learnでは、通常のチャットとResearcherの使い分けが次のように示されています。

こんなとき選ぶもの
短い要約、短い返信、軽いアイデア出し通常のCopilotチャット
Webと社内の情報をまたいで、共有できる報告書にしたいResearcher
出典つきで、見出しや箇条書きが整った形で欲しいResearcher
やりとりしながら進める、重くない作業通常のCopilotチャット

使い方は、Microsoft Copilotの「エージェント」からResearcherを選び、質問を入力するだけです。調べる範囲(社内の情報、Web、両方)を指定すると、より狙った報告書になります。途中で確認の質問が出ることがあり、答えることで内容の方向を調整できます。

Cowork:作業を実行させる

Microsoft Copilot Coworkは、メールの送信や会議の設定、資料の作成といった作業そのものを代わりに行う機能です。Microsoft Learnでは、次のようなことができると説明されています。

  • Outlookでメールの下書き・返信・送信をする
  • 予定表に会議を入れる、予定を動かす、重なった予定を断る
  • Word・Excel・PowerPoint・PDFを新しく作る、OneDriveやSharePointにある既存のファイルを編集する
  • Teamsのチャネルやチャットにメッセージを投稿する
  • 社内の情報を検索する、複数の情報源から深く調べて報告書にまとめる
  • 決まった時間に、または「メールが届いたとき」などの出来事をきっかけに、作業を自動で動かす

大事なのは、重要な操作の前に、本人の承認を求める仕組みになっていることです。メールの送信や会議の設定などは、実行前に確認が表示され、中程度や高いリスクの操作にはリスクの程度も示されます。似た操作の確認を省く設定もあるので、使い始めは省かずに進めるのが安全です。作業の途中で一時停止や中止もできます。

提供状況は、Microsoft Learnによると、職場や学校のアカウントでは一般提供(正式提供)、個人のアカウントではプレビュー(試験提供)です。アプリのWeb版(copilot.cloud.microsoft)、Windows・macOSのデスクトップアプリ、iPhone・Androidのアプリから使えます。なお、名前が似ているAnthropic社の「Claude Cowork」は、提供元が異なる別の製品です。

Coworkは、Copilotの月額ライセンスだけでは使えない

Microsoft Learnでは、CoworkはMicrosoft Copilot(Premium)のライセンスを持つ人が、使った分だけ支払う従量課金(Copilot Credits)で使う機能とされています。契約している月額料金に含まれているわけではありません。管理者が支出の上限を決める仕組みもあるので、使い始める前に情報システム担当者に確認してください。

通常のチャットで会社のデータが読めるとは限らない

見落としやすいのが、ライセンスの種類によって、エージェントが読める情報が変わる点です。Microsoft Learnの整理では、Copilot Chat(Basic)は、基本的にWebの情報をもとに答えます。会社のファイルを読ませたいときは、ファイルをアップロードするか、OutlookやTeamsで開いている内容を使うか、従量課金のエージェントを使う必要があります。

一方、Microsoft Copilot(Premium)のライセンスがあれば、メール・ファイル・会議・予定表などを自動で参照して答えます。この違いは、後ほど「料金・ライセンス」の章で表にまとめています。

自分でエージェントを作る方法

ノートPCで自分用のエージェントの設定を入力している会社員

Microsoftの製品でエージェントを自作する方法は、大きく3つあります。作る人の経験と、やりたいことの複雑さで選びます。

Agent BuilderCopilot Studio開発者向けのツール
作る場所Microsoft Copilot・Teamsの中専用のWebアプリ(copilotstudio.microsoft.com)Visual Studio、Visual Studio Code、Microsoft 365 Agents Toolkit
作り方文章で説明して、情報源を選ぶローコードの画面。文章で説明して作ることもできるプログラムを書く
向いている人現場の担当者情報システム担当、業務改善の担当開発者
できること指示と情報源を与えた、用途に絞ったエージェント外部サービスとの連携、自動化の流れ、社外向けの公開独自の処理の流れやモデルを持つエージェント
おもな制限外部サービスを動かす操作は作れない。Teamsのグループチャット・1対1チャットでは使えない課金の仕組みを理解して使う必要がある自前での運用とセキュリティ対策が必要

Agent Builder:一番手軽な入口

Agent Builderは、Microsoft Copilotの中で使える、エージェントの作成画面です。Microsoft Learnでは、「ライティングの指導役」「新しいチームの案内役」のような、用途がはっきりしたエージェントを作るのに向いていると説明されています。

作るときは、エージェントにやってほしいことを説明し、情報源(SharePointの内容や、Copilotコネクタを通した社内の情報)を選びます。使う前、共有する前、公開する前に、画面で動作を試せます。

  1. 用途を1つに絞る「社内の経費精算の質問に答える」のように、1つの仕事に絞ります。あれもこれも任せると、答えがぶれやすくなります。
  2. 情報源をそろえる答えの根拠にする文書を、SharePointなどに置いておきます。古い文書が混ざっていないかも確認します。
  3. 指示を書くどんな立場で、どんな順番で、どんな口調で答えるかを書きます。
  4. 画面で試す実際に使う人がしそうな質問を数個入れて、答えが合っているかを確かめます。
  5. 共有する範囲を決める共有する人を選びます。情報源のファイルの閲覧権限も、使う人に合わせて見直します。

共有する前に、情報源の権限を確認する

Microsoft Learnの「既知の制限」には、SharePointのファイルやフォルダは、特定のセキュリティグループに共有する場合にだけ自動で共有され、組織の全員への共有では自動にならないと書かれています。エージェントが答えを返すには、使う人自身がそのファイルを見られる権限を持っている必要があります。権限が足りないと、答えが返らない原因になります。

宣言型エージェントとカスタムエンジンエージェント

公式ページでは、Copilot向けのエージェントは「宣言型エージェント(declarative agent)」と「カスタムエンジンエージェント(custom engine agent)」の2種類に分けて説明されています。Agent Builderで作るのは宣言型です。

宣言型エージェントカスタムエンジンエージェント
仕組みCopilotの頭脳(モデルと制御の仕組み)をそのまま使い、指示・情報源・操作を足す自分で用意した制御の仕組みやモデルを使う
運用Microsoft 365の中で動く。追加のサーバーは不要Microsoft 365の外に、Azureなどで別に動かす場合があり、追加の費用がかかる
人の呼びかけなしに、自分から動くできない(人が呼び出したときに動く)できる(出来事をきっかけに自動で動かせる)
安全面・規則Microsoft 365の基準を引き継ぐ自分で整える必要がある
向いている場面Teams・SharePointなどの中で使う、用途の絞られた作業複雑な判断の流れや、独自のモデルが必要なとき

多くの会社で最初に選ぶのは、宣言型です。「社内の文書をもとに答える窓口」や「文章の整え役」のような用途なら、宣言型で足ります。独自の判断ルールを組み込んだり、社外のシステムと深く連携させたりするときに、カスタムエンジンを検討します。

あわせて読みたいAIエージェントの作り方|ノーコードから開発まで手順とコツを解説AIエージェントの作り方を、プログラミング不要のノーコードから、SDKを使った開発まで順を追って解説します。作る前の準備、Claude・ChatGPT・Copilot Studioでの作り方、Claude Agent SDKやOpenAI Agents SDKでの開発、テストと安全な運用のしかたまで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

Copilot Studioでできること

Copilot Studioの画面で業務の流れを組み立てている担当者

Copilot Studioは、エージェントや自動化の流れを作り、公開して、管理するための専用の画面です。Microsoft Learnでは「グラフィカルなローコードのスタジオ」と説明されています。Agent Builderでは足りない、外部サービスとの連携や、社外向けの公開が必要になったときに使います。

作れるもの

種類内容(公式の説明)例
エージェント会話をして、作業を進めるAIアシスタント。与えた指示と、つないだ情報源をもとに、ツールを使って判断し、次の動きを決める社内の問い合わせ窓口、顧客からの質問に答える窓口
ワークフロードラッグ操作で組み立てる自動化。各ステップで、エージェントやツールを組み合わせられる申請を受けて確認し、記録する流れ
エージェントフローCopilot Studioの中の、従来の自動化の形式。単独で動かすか、エージェントの道具として付けられる。人の確認の手順も入れられるエージェントが呼び出す、定型の登録処理

公式ページでは、エージェントは「作りたいことを文章で説明して作り、公開前に試せる」と書かれています。エージェントに専用のアカウントを持たせて、新入社員の受け入れや定例会議の調整のように、共有の業務を自分から進める形にもできると説明されています。

3つの実行エンジン(ハーネス)

Copilot Studioで作ったものは、「ハーネス」と呼ばれる実行エンジンの上で動きます。どれを選ぶかで、賢さ、できること、課金のしかたが変わります。

ハーネス向いている用途(公式の説明)
GitHub Copilotハーネス考える量の多い、何段階もの作業や、複雑な業務の流れ
標準ハーネスルールが決まったエージェントや、型のある繰り返しの会話
CopilotチャットハーネスMicrosoft Copilot Chatに、自社の知識を足す使い方

標準ハーネスでは、エージェントが、あらかじめ設計した「トピック」(会話の一区切り)の中から依頼に合うものを選んで答えます。トピックに無い依頼でも、つないだ情報源から答えを作れます。

公開できる場所

公式ページには、Microsoft Teams、Microsoft Copilot、Webサイト、モバイルアプリなどのチャネル(接点)に公開でき、社員にも顧客にも、複数の言語で使ってもらえると書かれています。Microsoft Copilotの中に、自社専用の窓口を加える使い方もできます。

使い始めるのに必要なもの

Copilot Studioを使うには、公式ページ(Standard harness licensing)に書かれた次のいずれかが必要です。

  • Copilot Studioのユーザーライセンス(無料。ただし、前払いのCopilot Creditのパックを、テナントで契約済みであることが前提)
  • Power Platform管理センターの「Copilot Studio authors」ロール
  • Microsoft 365 Copilotのライセンス
  • Copilot Studioの試用ライセンス(作成と、テスト用チャットでの確認はできるが、公開はできない)

Microsoft Copilotを拡張するエージェントを作る場合は、使う人と作る人の両方に、Microsoft Copilotのライセンスが必要と書かれています。

作って公開するまでの流れ

  1. 用途を決める誰が、何のために使うか、どの情報を根拠にするかを紙に書きます。
  2. エージェントを作るcopilotstudio.microsoft.comを開き、作りたいエージェントを文章で説明して作ります。
  3. 情報源とツールをつなぐSharePointやTeams、メールなどの情報源を足します。外部のシステムを呼び出すツールも設定します。
  4. テスト用チャットで確認する想定される質問を入れて、答えを確かめます。
  5. 公開する公開先のチャネルを選び、公開します。Microsoft Copilot向けのエージェントを組織全体に出す場合は、管理者に申請して、組織のカタログに追加してもらいます。
  6. 運用して見直す分析(Analytics)と評価(Evaluations)の機能で、使われ方と回答の質を確認し、直します。

社外の情報を読むエージェントは、悪意のある指示に注意する

公式ページでは、ツールがメールやサポートチケットのような「信頼できない情報源」のデータを取り込むことがあり、悪意のある人が、エージェントの動きを操るための文章を仕込めると注意されています。社外から届く情報を扱うエージェントは、使えるツールと読める情報を絞り、Copilot Studioのデータ損失防止の設定で、つなぐコネクタを管理してください。

運用で使える管理の機能

Copilot Studioには、作ったあとの運用を支える機能があります。

  • 分析性能や、独自に決めた指標、会話の結果を確認する
  • 評価テスト用の質問のセットで、公開前後の回答の質を確かめる
  • 管理組織内のエージェントの一覧管理、アクセス権限の設定、費用の管理をする
  • エージェントごとの月間の上限Power Platform管理センターで、1つのエージェントが使うクレジットの上限を決められる

GitHub Copilotのエージェント

エディタの横でGitHub Copilotに作業を頼んでいる開発担当者

GitHub Copilotは、プログラムを書く作業を手伝うAIです。Microsoft Copilotとは別のサービスで、契約も別です。Microsoft Learnには、GitHub Copilotは「勤務先の組織が契約するもの」と書かれています。

社内の小さな業務ツールを作る、Webサイトを直す、といった仕事を担当する人にとっては、このエージェントの機能が関わってきます。

機能内容
エージェントモードエディタなどの中で、AIが依頼に沿って作業を進めるモード。プランの表では、無料のFreeにも含まれている
クラウドエージェント(以前の名前は「コーディングエージェント」)GitHubのクラウドの環境で、リポジトリの調査、変更の計画、実装を、バックグラウンドで進める。テストやリントも、クラウドの環境で動かす

クラウドエージェントの動き方と制限

GitHub Docsによると、クラウドエージェントは、エージェントのパネル、チャット、GitHub.com上のIssue(課題)やPull Request(変更の提案)から作業を頼めます。ブランチの作成、コミットメッセージ、変更の反映まで行います。作業の記録(セッションのログ)も見られます。公式に書かれている制限は次のとおりです。

  • 変更できるのは、作業を始めるときに指定した1つのリポジトリだけ
  • 1回の作業は、1つのブランチで進み、Pull Requestは1作業につき1つ
  • 1回のセッションは最大59分で、この時間は延ばせない。大きな作業は小さく分ける
  • GitHubにあるリポジトリでだけ使える
  • リポジトリの管理者は、リポジトリごとに無効にできる

公式ページでも、出力は誤っていたり、安全でなかったりする場合があるため、本番で使う前に、人が確認して試験するようにと書かれています。

GitHub Copilotのプラン

GitHubのプランのページ(2026年10月時点)で確認できる個人向けのプランは、次のとおりです。

プラン月額エージェントモードクラウドエージェント
Free0ドル含む含まない
Pro10ドル含む含む(他社のエージェントは含まない)
Pro+39ドル含む含む(他社のエージェントも含む)
Max100ドル含む含む(他社のエージェントも含む)

BusinessとEnterpriseの料金は、このページには載っていません。また、ここでいう他社のエージェントとは、AnthropicのClaudeやOpenAIのCodexなどに作業を任せる機能(プレビュー)のことです。

なお、GitHub Copilotの「AIクレジット」は、MicrosoftのCopilot Creditsとは請求する会社も管理画面も別の仕組みです。名前が似ているので、混同しないようにしてください。

非エンジニアの方へ

プログラムを書く作業を、自分では行わない場合は、GitHub Copilotを契約する場面は多くありません。社内ツールづくりを外部に頼む場合に、相手がGitHub Copilotを使っているかどうかを知っておく程度で足ります。

料金・ライセンス

料金表を見ながら予算と使い方を相談する会社員

Copilotの料金は、「ユーザーごとの月額ライセンス」と「使った分だけの従量課金」の2つが組み合わさっています。どの作業にどちらが必要かが、最初の迷いどころです。

やりたいこと必要なもの課金のしかた
Webの情報をもとにチャットで質問する対象のMicrosoft 365契約追加費用なし
Word・Excelなどの中でCopilotを使う(標準のアクセス)対象のMicrosoft 365契約(対象は公式ページで確認)アドオンの料金は不要
会社のメール・ファイル・会議を自動で参照して答えてもらうMicrosoft Copilot(Premium)のライセンスユーザーごとの月額
会社のデータを使うエージェントを、ライセンスなしで使う管理者による従量課金の設定使った分だけ(Azureの課金)
Coworkを使うPremiumのライセンス+従量課金の設定Copilot Creditsでの従量課金
Copilot Studioでエージェントを作るCopilot StudioのライセンスなどCopilot Creditsのパック、または従量課金

ライセンスの違いで、使える範囲が変わる

Microsoft Learnでは、Copilotの利用形態を次の4つに分けて説明しています。

Copilot Chat(Basic)Microsoft Copilot(Basic)Microsoft Copilot(Premium)従量課金の機能
契約対象のMicrosoft 365契約に含まれるアドオンのライセンスはないが、標準のアクセスがあるアドオンのライセンスを持つPremiumに加えて、従量課金の設定が必要
Word・Excelなどの中のCopilot使えない標準のアクセスで使える優先のアクセスで、フル機能を使えるPremiumと同じ
参照するデータWebの情報。会社のファイルは、アップロードするなどした分だけChat(Basic)と同じWebと会社のデータ(メール・ファイル・会議など)を自動で参照Premiumと同じ
エージェントWebの情報を使うもの。会社のデータを使うものは従量課金Chat(Basic)と同じWebと会社のデータを使うエージェントが含まれるCowork・Code、上記のエージェント。使った分を請求

Copilot Chat(Basic)には、「指示と公開されたWebサイトをもとにした宣言型エージェント」が含まれています。それ以外のエージェントは、従量課金でだけ使えます。

Copilot Businessの料金

従業員の少ない会社向けに、Microsoft 365 Copilot Businessという契約があります。Microsoftの日本のページ(2026年10月に確認)に載っている、1ユーザーあたりの月額は次のとおりです。

プラン年間契約(月あたり)月ごとの契約
Microsoft 365 Copilot Business(アドオン)2,698円(割引価格。元の価格は3,148円)3,778円
Microsoft 365 Business Standard+Copilot Business3,523円4,228円
Microsoft 365 Business Premium+Copilot Business4,797円5,756円

セットのプランの金額は、ページに表示された価格をそのまま載せています。割引が反映されているかどうかは、ページの注記で確認してください。ページには、価格に消費税は含まれないと書かれています。アドオンは、対象のMicrosoft 365のライセンスを別に持っている人が追加するものです。割引価格は、2026年7月1日から12月31日までの契約が対象で、初年度のみ適用と案内されています。ページの表示は変わることがあるため、契約の前に最新の金額を確かめてください。米国版のページには、このアドオンは「最大300ユーザー向け」という記載もあります。

大きな会社向けの料金について

300ユーザーを超える会社向けのMicrosoft Copilotの月額は、今回確認したページからは読み取れませんでした。こちらについては、Microsoftまたは販売パートナーに見積りを取ってください。

従量課金(Copilot Credits)の仕組み

MicrosoftのCopilotでは、従量課金の単位として「Copilot Credits」が使われます。Microsoft Learnでは、固定のライセンスと組み合わせられる、使った分に応じた支払い方法と説明されています。管理者は、Microsoft 365管理センターの「コスト管理」で、次のようなことを行います。

  • 誰が、どのサービスを使えるかを、支出のポリシーで決める
  • 組織全体、ユーザーごとの支出の上限を設ける
  • 上限に近づいたときの通知を設定する
  • ユーザー、グループ、エージェント、サービスごとの使用量を確認する

Microsoft Copilot Chat、SharePointのエージェントなどは、「従量課金」の仕組みで、Azureのサブスクリプションに請求されます。新しい機能の従量課金は、初期状態では無効で、管理者が有効にしない限り使われません。

Copilot Studioのクレジットの数え方

Copilot Studioでは、エージェントが1回の応答や処理で使うクレジットの数が決まっています。標準ハーネスの基本の数え方は、公式ページで次のように示されています。

エージェントの機能1回あたりのクレジットCopilotのライセンスを持つ社員が使う場合
定型の回答(Classic answer)1無償
生成AIによる回答(Generative answer)2無償
エージェントの動作(Agent action)5無償
テナント全体の情報での根拠づけ10無償
エージェントフローの動作(100動作あたり)13無償(特定の起動方法のみ)

たとえば、顧客向けの窓口エージェントが、1回の相談で定型の回答4回と生成AIの回答2回を使い、1日に900人が使う場合、公式の計算例では「(4×1)+(2×2)」×900で、1日あたり7,200クレジットになります。

無償となる条件は、社員がMicrosoft Copilotのライセンスを持ち、社員向けの用途で、エージェントがその社員の権限で動く場合です。公平な利用の上限も設けられています。また、Computer-Using Agent(画面を操作するエージェント)の利用は、この無償の範囲に含まれません。

クレジットは月ごとに管理され、繰り越せない

Copilot Studioの容量は、毎月、購入した分で管理され、使い残したクレジットは翌月に繰り越されません。購入した容量の125%に達すると、エージェントが無効になることもあります。エージェントごとの月間の上限を設定したり、従量課金を併用したりして、止まらない設計にしておきましょう。

選び方・導入前の確認

会議室でCopilotの導入範囲を担当者と上司が相談している様子

ここまでの内容を、目的別の選び方としてまとめます。

やりたいこと選ぶもの理由
文章の作成や要約を、まず試してみたいCopilot Chat(契約に含まれる範囲)追加費用なしで始められる。会社のデータは、アップロードした分だけ使う
調べものを、根拠つきの報告書にしたいResearcherWebと社内の情報をまたいで、出典つきでまとめる
メールや会議、資料作成の作業を代わりに進めてほしいCowork(Premium+従量課金)実行前に承認する仕組みで、作業を任せられる
社内の文書をもとに答える窓口を、現場で作りたいAgent Builder文章で説明して作れる。用途が絞られた宣言型エージェント
外部のシステムと連携する、社外にも公開するCopilot Studioローコードで、連携と公開、管理までできる
プログラムを書く作業を任せたいGitHub Copilotエディタの中のエージェントモードや、クラウドエージェントがある

導入の前に決めておくこと

エージェントは、チャットより多くのことを実際に実行します。使い始める前に、次の5点を決めておくと、後から困りにくくなります。

  • サインインするアカウント仕事では、職場のアカウント(Microsoft Entra)でサインインします。Microsoft Learnには、職場のアカウントでサインインしたときに、入力した内容と回答が、ExchangeやSharePointのメールやファイルと同じ契約上の保護を受けると書かれています。個人のアカウントでは、扱いが別になります。
  • ファイルの共有範囲Copilotは、使う人が見られる情報の範囲で答えます。必要以上に広く共有されたフォルダがあると、見せるつもりのなかった情報が答えに出る原因になります。Premiumには、共有しすぎの整理を助けるSharePoint Advanced Managementが含まれています。
  • 誰がエージェントを作ってよいか管理者は、Copilotの管理の設定で、エージェントを作る・使う人を制御できます。Agent Builderを使えるかどうかも、管理者が決められます。
  • 費用の上限従量課金の機能は、支出のポリシーで上限を決められます。部署ごとに予算を分けておくと管理しやすくなります。
  • 人が確認する場面メールの送信や、社外への資料の提出など、取り消せない操作は、必ず担当者が確認する流れにします。

小さく始める進め方

  1. 試す人と仕事を決めるくり返しが多い仕事を持つ部署から、2〜3人に絞って始めます。
  2. 契約済みの範囲で試すCopilot Chatなど、すでに契約している範囲でできることから試し、足りない点を書き出します。
  3. 足りない点に対して、必要なものを足す会社のデータの参照が必要ならPremium、作業の代行ならCowork、専用の窓口ならAgent Builderというように、必要になった分だけ足します。
  4. 費用と効果を確認する管理センターの使用状況を見て、作業時間がどれだけ減ったか、確認の手間はどうだったかを振り返ります。
  5. 広げる範囲を決める効果が出た仕事から、他の部署に広げます。

最初の1つは「質問に答える窓口」が安全

最初に作るエージェントは、社内の規定やマニュアルをもとに質問に答えるものが取り組みやすいです。実行する操作を持たないため、間違いがあっても影響が小さく、答えの質を確認する経験も積めます。慣れてから、実行する操作を持たせます。

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よくある質問

CopilotはAIエージェントですか?

Copilotという名前の製品は複数あり、それぞれ違います。Microsoft Copilotは、チャットとしての使い方に加えて、ResearcherやCoworkのようにエージェントとして動く機能も持っています。GitHub Copilotも、エージェントモードやクラウドエージェントを持っています。

Microsoft 365 Copilotは名前が変わったのですか?

Microsoft Learnでは、Microsoft 365 Copilotアプリの名前が、現在はMicrosoft Copilotに変わったと案内されています。Copilot Chatも「Microsoft Copilot Chat」になりました。古い資料には旧名が残っているため、社内の資料と見比べるときは注意してください。

無料でエージェントを使えますか?

Copilot Chat(Basic)には、指示と公開されたWebサイトをもとにした宣言型エージェントが含まれると書かれています。ただし、会社のデータを使うエージェントは従量課金です。Microsoftの製品を契約していない場合の無料のサービスは、別の記事でまとめています。

ResearcherやAnalystは、誰でも使えますか?

サポートページには、Copilotのライセンスがない場合や、管理者が有効にしていない場合は、エージェントが表示されないことがあると書かれています。使えるかどうかは、契約と管理者の設定で決まります。

Agent BuilderとCopilot Studioは、どちらを使えばいいですか?

社内の文書をもとに答える窓口のように、用途が絞られたものはAgent Builderで足ります。外部のサービスを動かす操作や、自動化の流れ、社外向けの公開が必要なら、Copilot Studioを使います。Agent Builderで作ったエージェントは、Copilot Studioにコピーして発展させることもできます。

Copilot Studioを使うのに、プログラミングは必要ですか?

基本は不要です。公式ページには、ローコードで作れ、エージェントは文章で説明して作ることもできると書かれています。ただし、課金の仕組みや、権限、連携先のシステムの理解は必要です。

エージェントが答えた内容は、そのまま使ってよいですか?

そのまま使うのは避けてください。ResearcherやCoworkのような機能でも、数字や固有名詞は、元の資料と照らして確認します。クラウドエージェントについても、GitHubの公式ページで、出力を人が確認することが求められています。

入力した社内の情報は、学習に使われますか?

Microsoft Learnには、職場のアカウントでは、入力した内容と回答が、Exchangeのメールなどと同じ契約上の保護を受けると書かれています。ただし、今回確認したページには、学習に使われるかどうかを直接述べた記載がありませんでした。詳しい条件や、個人のアカウントの扱いは、導入前にMicrosoftの公式の資料と契約条件で確かめてください。

Claudeのような他社のAIは、Microsoft Copilotで使えますか?

Microsoft Learnには、Anthropicのモデルは、対象となるMicrosoft 365のライセンスの機能でだけ使え、すべてのユーザーに初期状態で提供されているわけではないと書かれています。管理者の設定が必要な場合があります。対象となる機能は、公式の最新の案内を確認してください。

スマホからも使えますか?

Microsoft Copilotには、iPhoneとAndroid向けのアプリがあり、Coworkもモバイルアプリから使えると書かれています。一方、Agent Builderは、モバイルのアプリやサイトでは使えません。

まとめ

この記事のまとめ

  • 「Copilot」は複数の製品の名前。Microsoft Copilot、Copilot Chat、Copilot Studio、GitHub Copilotでは、使う人も契約も課金も違う
  • Microsoft 365 Copilotは、いまは「Microsoft Copilot」の名前になっている。旧名の資料が残っているので注意する
  • Microsoft Copilotには、Researcher・Analystなどのエージェントと、作業を実行するCoworkがある。Coworkはライセンスに加えて従量課金が必要
  • 自分で作るなら、手軽なAgent Builder、連携や公開まで必要ならCopilot Studio、独自の仕組みが必要なら開発者向けのツール
  • 料金は、月額のライセンスと、Copilot Creditsなどの従量課金の組み合わせ。管理者が上限を設定できる
  • 始めるときは、契約済みの範囲で試し、必要になった分だけライセンスや機能を足す。取り消せない操作は人が確認する

Copilotは名前が多く、契約や課金も分かれているため、「自社には何が必要か」を決めるまでに時間がかかりがちです。まずは任せたい仕事を1つ選び、契約済みの範囲で試すところから進めるのが確実です。

INTERCREATE JAPANでは、AIエージェントの導入について、任せる仕事の選び方から、社内で使い続けられる仕組みづくりまでをお手伝いしています。どの製品が自社に合うか迷う段階でも、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典