CodexをLinuxで使う方法|アプリ・CLIの入れ方とサンドボックスの準備
この記事でわかること
- LinuxでCodexを使う方法と、アプリがプレビュー版であること
- 対応しているディストリビューションと、.deb・.rpm・Arch用スクリプトでの入れ方
- CLIの入れ方と、画面のないサーバーでのログイン
- Linux特有のサンドボックス(bubblewrap)の準備と、Ubuntu 24.04での対処
- プレビュー版の制限(Computer Use・Wayland・スマホ操作)
- つまずきやすい点の対処と、会社のLinuxで使うときの確認事項
目次
「LinuxのパソコンでもCodexは使えるのか」「アプリはMacとWindowsだけではないのか」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、CodexはLinuxでも使えます。ターミナルから使うCLIは公式のインストーラーで入れられ、デスクトップアプリは2026年8月にプレビュー版として公開されました。プレビュー版なので、MacやWindowsのアプリにある機能の一部は、まだLinuxでは使えません。
この記事では、LinuxでCodexを使うために必要な情報を、対応しているディストリビューション、アプリとCLIの入れ方、Linuxならではのサンドボックスの準備、画面のないサーバーでの使い方、つまずきやすい点の対処の順に解説します。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。プレビュー版は変更されやすいため、実行前には公式ページもあわせて確認してください。
Linuxで使う方法と対応環境

Linuxで使う方法は、大きく2つに分かれます。デスクトップアプリとCLIです。
| デスクトップアプリ | CLI | |
|---|---|---|
| 状態 | プレビュー版(2026年8月に公開) | 公式のインストーラーで提供。READMEでMac・Windowsと並んでLinux向けの入れ方が案内されている |
| 操作する場所 | ChatGPTのデスクトップアプリの画面 | ターミナル |
| 入れ方 | .deb・.rpm、またはArch Linux用のスクリプト | コマンドを1行実行 |
| 向いている人 | 画面で操作したい人、承認や変更の確認を画面で行いたい人 | ターミナルでの作業に慣れた人、サーバーで使いたい人 |
迷ったら、手元のデスクトップ環境で使うならアプリ、サーバーや画面のない環境で使うならCLI、と分けて考えると選びやすくなります。両方を入れても問題ありません。
VS Codeなどのエディタ拡張もありますが、Linuxでの動作条件を示した公式ページは確認できなかったため、この記事では扱いません。
対応しているディストリビューション
公式のLinux版アプリのページには、次のディストリビューション(Linuxの種類)が対象として載っています。CPUは、x64とARM64のどちらにも対応しています。
| ディストリビューション | 対象のバージョン | パッケージ |
|---|---|---|
| Ubuntu | 24.04 LTS・26.04 LTS | .deb |
| Debian | 13 | .deb |
| Fedora | 43・44 | .rpm |
| Arch Linux | 最新の状態に更新したローリングリリース | インストール用スクリプト |
公式は、これ以外のディストリビューションでも動く可能性があるとしつつ、正式な対応対象には含めていません。仕事で使う場合は、上の表にあるバージョンを選ぶのが無難です。
自分のパソコンがx64かARM64かは、ターミナルでuname -mを実行すると分かります。x86_64と表示されればx64、aarch64またはarm64と表示されればARM64です。
プレビュー版の制限
Linux版アプリは、公式にプレビュー版と案内されています。公式のページと変更履歴で確認できる制限は、次のとおりです。
| 項目 | Linuxでの状況 |
|---|---|
| Computer Use(画面の操作) | まだ使えない。MacとWindowsでは使える。公式は「今後のリリースでLinux対応を追加する」としている |
| Wayland | 実験的な対応。Waylandのセッションでは、使える場合はXWaylandで動く |
| スマホなどからの遠隔操作 | 公式のリモート接続のページでは、遠隔操作の対象になるホストはmacOSとWindowsと書かれており、Linuxは含まれていない |
| そのほかの機能 | 変更履歴には「Computer Useを含む一部の機能はまだ使えない」とあるが、全体の一覧は公式に示されていない |
「プレビュー版」は業務の主力にしない
プレビュー版は、機能や画面が変わることを前提にした公開です。本番の業務や、止まると困る作業をいきなり任せるのは避け、コピーしたフォルダやテスト用のプロジェクトで試してから広げましょう。CLIを使えば、ターミナルでの作業はアプリのプレビュー状態に左右されません。
使えるプラン
公式の料金ページによると、PlusなどのChatGPTの有料プランでは、アプリ・CLI・IDE拡張・クラウドが使えます。FreeとGoは、デスクトップアプリで限られたモデルを使える形です。APIキーで使う場合は、CLIとIDE拡張が対象で、クラウド上の機能は使えません。料金ページにはLinux専用のプランや条件は載っていません。プランごとの違いは、別の記事で詳しく解説しています。
デスクトップアプリの入れ方

Linux版は、ChatGPTのデスクトップアプリとして配布されます。パッケージ名はchatgptで、Codexはこのアプリの中で選んで使います。
パッケージを選ぶ
使っているディストリビューションとCPUに合わせて、次のファイルを選びます。ダウンロード先は、公式が案内している次のアドレスです。
| ディストリビューション | x64 | ARM64 |
|---|---|---|
| Ubuntu・Debian | chatgpt_amd64.deb | chatgpt_arm64.deb |
| Fedora | chatgpt.x86_64.rpm | chatgpt.aarch64.rpm |
| Arch Linux | install-arch.sh(CPUは自動で判別される) | |
- .debファイル:
https://persistent.oaistatic.com/codex-app-prod/linux/deb/latest/ - .rpmファイル:
https://persistent.oaistatic.com/codex-app-prod/linux/rpm/latest/ - Arch Linux用スクリプト:
https://persistent.oaistatic.com/codex-app-prod/linux/install-arch.sh
入れる手順
- CPUの種類を確かめるターミナルで
uname -mを実行し、x64かARM64かを確認します。 - ファイルをダウンロードする上のアドレスから、自分の環境に合うファイルを「ダウンロード」フォルダなどに保存します。
- パッケージを入れるディストリビューションに合ったコマンドを実行します。コマンドは次の表のとおりです。
- アプリを起動するアプリケーションの一覧から「ChatGPT」を開くか、ターミナルで
chatgptと入力します。 - サインインするChatGPTのアカウントでサインインします。APIキーでも使えますが、一部の機能は使えません。
- 作業するフォルダを開く新しい会話を始め、作業したいフォルダを指定します。会話の種類は、ソフトウェア開発向けの「Codex」を選びます。
| ディストリビューション | インストールのコマンド |
|---|---|
| Ubuntu・Debian(x64) | cd ~/Downloadsのあとsudo apt install ./chatgpt_amd64.deb |
| Fedora(x64) | cd ~/Downloadsのあとsudo dnf install ./chatgpt.x86_64.rpm |
| Arch Linux | 次のコマンドでスクリプトを取得して実行する |
Arch Linuxでは、スクリプトをダウンロードして実行します。
curl --proto '=https' --tlsv1.2 -fL -o install-arch.sh \
https://persistent.oaistatic.com/codex-app-prod/linux/install-arch.sh
sudo bash install-arch.sh
Arch Linuxのスクリプトはシステム全体を更新する
公式の説明では、このスクリプトはCPUを判別し、OpenAIの署名つきパッケージリポジトリ(配布元)を設定してアプリを入れます。そのときシステム全体のアップグレード(full system upgrade)も行われ、実行前に確認が入るとされています。業務用のマシンでは、更新の影響を確かめてから実行してください。
アプリの更新
インストールすると、署名つきのパッケージリポジトリが設定されます。更新は、ふだんのパッケージ管理のコマンドで行います。
| ディストリビューション | 更新のコマンド |
|---|---|
| Ubuntu・Debian | sudo apt updateのあとsudo apt install --only-upgrade chatgpt |
| Fedora | sudo dnf upgrade --refresh chatgpt |
| Arch Linux | sudo pacman -Syu(システム全体の更新) |
最初の権限の設定
入力欄の下にある権限の設定では、まず「Ask for approval」を選びます。公式の権限モードのページでも、はじめはこのモードが推奨されています。作業フォルダの外のファイルを編集するときや、インターネットを使うときに、確認が出る設定です。「Full access」はパソコン上のあらゆるファイルに触れるため、中身を把握している作業にだけ使いましょう。
Linuxで知っておきたい設定
公式の設定のページに載っている項目のうち、Linuxに関係するのは次の2つです。
- Prevent sleep while running:「General」にある設定で、MacとLinuxのみにあります。オンにすると、作業中にパソコンがスリープしなくなります。席を離れて長い作業を任せるときに便利です
- 入力欄での改行:Enterで送信されます。複数行を入力したいときは、WindowsとLinuxではCtrl+Enterを使います(Macではcommand+Enter)
CLIの入れ方

CLIは、ターミナルでコマンドを入力して使う版です。Linuxでも、公式のインストーラーでコマンド1行で入ります。
- ターミナルを開く使っているデスクトップ環境の端末アプリを開きます。サーバーなら、SSHでログインした画面で実行します。
- インストーラーを実行する次のコマンドを貼り付けて実行します。
- 新しいターミナルを開くインストール後は、いったんターミナルを閉じて開き直します。
- Codexを起動する作業するフォルダに移動して、
codexと入力します。 - サインインする初回は「Sign in with ChatGPT」を選び、ブラウザでログインします。
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh
更新も、同じコマンドをもう一度実行します。入っているバージョンはcodex --versionで確かめられます。
入れ方の種類
| 方法 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 公式インストーラー | 上のcurlのコマンド。標準ではOpenAIの配布先から取得し、取れなければGitHub Releasesから取得する | ほとんどの人。迷ったらこれ |
| npm | npm install -g @openai/codex | すでにNode.jsを使っている人 |
| 手動ダウンロード | GitHub Releasesから、x86_64はcodex-x86_64-unknown-linux-musl.tar.gz、arm64はcodex-aarch64-unknown-linux-musl.tar.gzを取得して展開し、実行ファイルをcodexに名前を変えて使う | 決まったバージョンを手で入れたい人 |
社内のネットワークなどでインストーラーの取得に失敗するときは、GitHub Releasesから取得するように指定できます。次のように、環境変数を付けて実行します。
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | CODEX_INSTALLER_USE_RELEASES_OPENAI_COM=false sh
動作要件は公式に記載が見当たらない
CLIがLinuxのどのバージョンから動くか(ライブラリのバージョンなど)は、公式のページやREADMEに詳しい記載が見当たりませんでした。ここでは対応ディストリビューションを断定せず、対象がはっきりしているアプリの表を目安にしてください。
サンドボックスの準備

サンドボックスは、Codexが実行するコマンドが触れる範囲を区切る仕組みです。Linuxでは、bubblewrap(bwrap)というツールを使って実現されています。公式の説明では、gitやパッケージ管理、テストの実行も、同じ区切りの中で動きます。
MacやWindowsと違い、Linuxでは環境によって事前の準備が必要になることがあります。準備が足りないと、Codexの起動時に警告が表示されます。
bubblewrapを入れる
Codexは、PATH(コマンドの探索場所)にある最初のbwrapを使います。見つからない場合は、Codexに同梱されているヘルパーを使いますが、これには、一般のユーザー権限でユーザー名前空間を作れることが必要です。公式は、同梱のものに頼るより、ディストリビューションのパッケージを入れる方が確実としています。
| ディストリビューション | コマンド |
|---|---|
| Ubuntu・Debian | sudo apt install bubblewrap |
| Fedora | sudo dnf install bubblewrap |
Arch Linux向けの手順は、公式のサンドボックスのページには載っていません。
Ubuntu 24.04で警告が出るとき
Ubuntuは、セキュリティの仕組み(AppArmor)で、一般ユーザーによるユーザー名前空間の作成を制限しています。公式の説明では、Ubuntu 25.04ではbubblewrap用のプロファイルが標準で入っているため、追加の設定は不要です。一方、Ubuntu 24.04では、bubblewrapを入れても警告が出ることがあり、プロファイルを追加で読み込む必要があります。
- 必要なパッケージを入れる
sudo apt updateのあと、sudo apt install apparmor-profiles apparmor-utilsを実行します。 - プロファイルを配置する
sudo install -m 0644 /usr/share/apparmor/extra-profiles/bwrap-userns-restrict /etc/apparmor.d/bwrap-userns-restrictを実行します。 - プロファイルを読み込む
sudo apparmor_parser -r /etc/apparmor.d/bwrap-userns-restrictを実行します。再起動は要りません。
すべてのAppArmorのプロファイルを読み込み直したいときは、sudo systemctl reload apparmor.serviceも使えます。
制限を全体で外す方法は最後の手段
プロファイルで解決しない場合の最後の手段として、公式はsudo sysctl -w kernel.apparmor_restrict_unprivileged_userns=0を紹介しています。ただしこれは、システム全体の保護を弱める設定です。公式もプロファイルの読み込みを優先するよう案内しています。会社のマシンでは、実行する前に管理者に確認してください。
設定ファイルで選べる項目
サンドボックスと承認の設定は、設定ファイル(config.toml)で決められます。公式に載っている主な項目は次のとおりです。
| 項目 | 選べる値 | 内容 |
|---|---|---|
sandbox_mode | read-only・workspace-write・danger-full-access | コマンドが触れる範囲。workspace-writeが標準的な設定 |
approval_policy | on-request・never | どんなときに確認を求めるか |
approvals_reviewer | user・auto_review | 承認を自分で行うか、自動レビューに回すか |
sandbox_workspace_write.writable_roots | フォルダのパス | 追加で書き込みを許すフォルダ |
sandbox_mode = "workspace-write"
approval_policy = "on-request"
approvals_reviewer = "user"
[sandbox_workspace_write]
writable_roots = ["/path/to/extra/dir"]
CLIでは、起動時にcodex --sandbox workspace-write --ask-for-approval on-requestと指定することもできます。起動したあとは/permissionsで権限の選択画面を開けます。
設定ファイルの場所は、個人用が~/.codex/config.toml、プロジェクト用がプロジェクト内の.codex/config.tomlです。プロジェクト用の設定は、そのプロジェクトを信頼したときだけ読み込まれます。Unix系のOS(Linuxを含む)では、システム全体の設定として/etc/codex/config.tomlも使われ、優先順位は個人用より低くなります。
サンドボックスの例外は「ルール」で決める
特定のコマンドだけを許したい、または止めたいときは、サンドボックスの範囲を広げるのではなく、公式の「rules」でコマンドごとに許可・確認・禁止を決める方法が推奨されています。権限を広く開けるより、必要なものだけを個別に許す方が安全です。
なお、DockerなどのコンテナでCodexを動かす場合の注意点は、公式のサンドボックスのページには載っていません。コンテナで使う場合は、手元の環境で動作を確かめてください。
画面のないサーバーで使う

Linuxでは、画面もブラウザもないサーバーでCodexを使いたい場面があります。この場合、初回のログインで使うブラウザがないことが課題になります。公式の認証のページには、次の3つの方法が載っています。
| 方法 | 内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| デバイスコードでのログイン | codex login --device-authを実行し、表示されるリンクを別の端末で開いて、ワンタイムコードを入力する | まず試す方法。ベータ版 |
| 認証情報のファイルをコピー | ブラウザのある端末でcodex loginを済ませ、~/.codex/auth.jsonをサーバーの同じ場所にコピーする | デバイスコードが使えないとき |
| SSHのポート転送 | ssh -L 1455:localhost:1455 user@remoteで接続し、その中でcodex loginを実行する | ログインの戻り先(localhost:1455)を手元の端末につなげたいとき |
デバイスコードでのログイン
デバイスコードでのログインは、事前に有効にしておく必要があります。個人のアカウントならChatGPTのセキュリティ設定、会社のワークスペースなら管理者の権限設定です。そのうえで、サーバーのターミナルで次を実行します。
codex login --device-auth
表示されたリンクを手元のパソコンのブラウザで開き、サインインして、画面に出たワンタイムコードを入力すれば完了です。
認証情報のファイルを扱うときの注意
ファイルをコピーする方法では、auth.jsonにアクセストークン(ログイン状態を示す情報)が入っています。パスワードと同じ扱いにして、他人に渡したり、リポジトリに入れたりしないでください。また、このコピーの方法は、パソコンがログイン情報をOSのキーリングに保存している場合には使えません。
保存先は、設定のcli_auth_credentials_storeで選べます。公式に載っている値は次のとおりです。
file:CODEX_HOME(標準は~/.codex)のauth.jsonに保存するkeyring:OSの認証情報の保管場所を使う。使えない環境ではエラーになるauto:保管場所が使えればそれを使い、使えなければauth.jsonに保存するephemeral:そのプロセスの間だけメモリに保持する
現在のログイン方法はcodex login status、ログイン情報の削除はcodex logoutで行えます。
決まった作業を自動で実行する
サーバーでは、codex execを使うと、対話画面を出さずに作業を実行できます。スクリプトや定期実行から呼び出す使い方です。
codex exec "このフォルダのREADMEを要約して"
codex exec --sandbox workspace-write "テストを実行して、失敗した理由をまとめて"
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標準の権限 | 読み取り専用のサンドボックス。ファイルを編集させるには--sandbox workspace-writeを付ける |
| 出力 | 経過は標準エラー出力、最終の回答だけが標準出力に出る。--jsonで逐次のイベントを、-oで最終回答のファイルを取得できる |
| 認証 | 標準では保存済みのログイン情報を使う。1回だけAPIキーを使うならCODEX_API_KEYを指定する |
| Gitの確認 | 標準ではGitのリポジトリの中でしか動かない。--skip-git-repo-checkで外せるが、安全が確かな環境に限る |
自動実行では権限とキーの扱いに注意する
公式は、必要な最小限の権限だけを与えることをすすめています。danger-full-accessは、隔離された実行環境(ランナーやコンテナ)に限って使います。また、リポジトリのコードを実行する処理には、APIキーを渡さないようにします。公開リポジトリでは、ChatGPTのログイン情報(auth.json)を使う方法を避けてください。
つまずきやすい点の対処

公式のドキュメントから確かめられる、Linuxで起きやすいつまずきを表にまとめました。
| 症状 | 原因の例 | 対処 |
|---|---|---|
| 起動時に、bubblewrapやユーザー名前空間についての警告が出る | bwrapが入っていない、またはユーザー名前空間を作れない | bubblewrapを入れる。Ubuntu 24.04ならAppArmorのプロファイルを読み込む |
| アプリのウィンドウの位置・フォーカス・ショートカットがおかしい | ネイティブWaylandは実験的な対応 | いったんアプリを完全に終了し、--ozone-platform=waylandを付けずにchatgptで起動する(XWaylandが使われる) |
| Waylandで動かしたい | 標準ではXWaylandが使われる | アプリを完全に終了し、ターミナルからchatgpt --ozone-platform=waylandで起動する |
| Computer Useが見当たらない | Linuxのプレビュー版では未対応 | 公式が今後の対応を予告している。いまはMacかWindowsで使う |
| サーバーでブラウザのログインができない | ブラウザがない、またはログインの戻り先に届かない | codex login --device-authを使う。使えなければポート転送かauth.jsonのコピー |
| 席を離れると作業が止まる | パソコンがスリープしている | 設定の「Prevent sleep while running」をオンにする |
| Enterを押すと送信されてしまう | 送信がEnterに割り当てられている | 改行したいときはCtrl+Enterを使う |
codex: command not foundと出る | インストール後にターミナルを開き直していない、またはPATHが通っていない | 新しいターミナルを開く。直らなければ「CLIのインストール方法」の記事を確認する |
原因が分からないとき
公式のトラブルシューティングのページによると、会話の記録は$CODEX_HOME/sessions(標準では~/.codex/sessions)に保存されます。アプリのログの保存場所として公式のページに載っているのは、Macの場所だけです。Linux版アプリのログの場所は、公式には案内がありません。
問い合わせや不具合の報告は、公式のGitHub(github.com/openai/codex)で受け付けられています。ログや記録を共有する前には、顧客の情報などが含まれていないかを確かめてください。
なお、Linux版アプリのアンインストール手順も、公式には案内がありません。パッケージ管理のコマンドで消す方法は、ディストリビューションごとの一般的な手順になるため、この記事では扱いません。
会社のLinuxで使うとき

会社が管理しているLinuxのマシンやサーバーで使う場合は、始める前に確認しておきたい点があります。MacやWindows向けには、公式に法人向けの配布や更新の管理の案内がありますが、Linux版アプリについては、管理者向けの専用ページは確認できませんでした。そのため、次の表は、公式に載っている事実と、確認しておくべき点を分けて示しています。
| 確認すること | 公式で確かめられること | 決めておくこと |
|---|---|---|
| 入れ方と更新 | アプリは署名つきのパッケージリポジトリから、apt・dnf・pacmanで更新する。Arch用のスクリプトはシステム全体を更新する | 誰がいつ更新するか。検証用のマシンで先に試すか |
| 更新の自動化の管理 | アプリの更新の管理(in_app_updates)の案内は、macOSとWindows向け。Linuxについての記載はない | パッケージ管理側で更新のタイミングを管理する |
| 対応するOS | 表のディストリビューションとバージョンが対象 | 社内で使うOSが対象に入っているか |
| サンドボックス | bubblewrapが必要。Ubuntu 24.04ではAppArmorのプロファイルが必要になることがある | 標準のマシンイメージに、あらかじめ入れておくか |
| システム全体の設定 | /etc/codex/config.tomlが使われる。優先順位は個人用の設定より低い | 全員に守らせたい設定を置くか |
| 権限モード | 最初は「Ask for approval」が推奨。Full accessはあらゆるファイルに触れる | 使ってよい場面と、使ってはいけない場面 |
| 認証情報 | auth.jsonはアクセストークンを含む。サーバーでは保管場所を選べる | サーバーでのログイン方法と、ファイルの保管・共有のルール |
| 渡してよい情報 | 公式に一律の基準はない | 顧客の個人情報や未公開の資料を扱うフォルダは、開かせない |
導入は、次のような順で進めるとつまずきが少なくなります。
- 試す環境を決める対応しているディストリビューションのマシンで、本番とは別の検証用の環境を用意します。
- サンドボックスの準備を済ませる
bubblewrapを入れ、Ubuntu 24.04の場合はAppArmorのプロファイルを読み込んで、警告が出ないことを確かめます。 - 権限とフォルダのルールを決める最初は「Ask for approval」とし、作業用のフォルダだけを開かせます。
- 動作を確認して広げるアプリの更新、サーバーでのログイン、自動実行が意図どおり動くかを確かめてから、対象を広げます。
よくある質問
LinuxでもCodexのデスクトップアプリは使えますか?
使えます。2026年8月にプレビュー版として公開されました。Ubuntu 24.04・26.04、Debian 13、Fedora 43・44、Arch Linuxが対象で、x64とARM64のパッケージがあります。ただし、Computer Useなど一部の機能はまだ使えません。
プレビュー版と正式版は何が違いますか?
公式は、Linux版アプリを「プレビュー」と案内しています。正式版との機能の違いの一覧は示されていませんが、Computer Useが未対応であること、Waylandの対応が実験的であることは明記されています。
Linuxで無料で使えますか?
公式の料金ページでは、FreeとGoでも、デスクトップアプリで限られたモデルを使える形と案内されています。CLIは、Plus以上のプランか、APIキー(従量課金)で使います。Linux専用の料金や条件は載っていません。
Ubuntu 22.04など、対応表にないバージョンでも動きますか?
公式は、対応表以外のディストリビューションでも動く可能性があるとしていますが、正式な対応対象には含めていません。仕事で使う場合は、対応表のバージョンを選んでください。
WSLの中でも使えますか?
公式のサンドボックスのページには、LinuxとWSL2ではbubblewrapを使うと書かれています。WSLで使う手順やWindowsとの違いは、別の記事で詳しく解説しています。この記事は、LinuxそのもののPCやサーバーを対象にしています。
スマホからLinuxのパソコンを操作できますか?
公式のリモート接続のページでは、遠隔操作の対象になるホストはmacOSとWindowsと書かれており、Linuxは含まれていません。LinuxのアプリがSSHでほかのマシンに接続できるかについても、公式のそのページには案内がありません。
管理者権限は必要ですか?
アプリのインストールには、sudoを使うパッケージ管理のコマンドが案内されています。CLIの公式インストーラーについては、管理者権限が必要かどうかを公式のページから確認できませんでした。サンドボックスの準備(bubblewrapの導入やAppArmorの設定)も、sudoで行います。
アプリとCLIは両方入れてもよいですか?
問題ありません。公式の設定ファイルのページでは、CLIとIDE拡張が同じ設定の階層を共有すると説明されています。アプリとの共有については、このページに記載がありません。
サーバーで勝手に作業させても大丈夫ですか?
公式は、自動実行では必要な最小限の権限だけを与えることをすすめています。標準の読み取り専用から始め、書き込みが要る作業だけworkspace-writeにしましょう。danger-full-accessは、隔離された環境に限ります。
まとめ
この記事のまとめ
- CodexはLinuxでも使える。CLIは公式インストーラーのコマンド1行で入り、デスクトップアプリは2026年8月にプレビュー版として公開された
- アプリの対象は、Ubuntu 24.04・26.04、Debian 13、Fedora 43・44、Arch Linux。x64とARM64のパッケージがあり、更新はパッケージ管理のコマンドで行う
- プレビュー版では、Computer Useが未対応で、Waylandの対応は実験的。スマホからの遠隔操作の対象にもLinuxは含まれていない
- サンドボックスにはbubblewrapを使う。
bubblewrapを入れ、Ubuntu 24.04ではAppArmorのプロファイルを読み込む - 画面のないサーバーでは、
codex login --device-authでログインし、自動実行はcodex execを使う。権限は最小限にする - 会社のLinuxで使うときは、更新のしかた・サンドボックスの準備・権限のルールを、先に決めておく
LinuxでのCodexは、手順どおりに進めれば短時間で使い始められます。ただしプレビュー版の制限があるため、まずは検証用の環境と作業用のフォルダで小さな依頼を試し、どこまで任せられるかを確かめてから広げるのがおすすめです。
社内のLinuxやサーバーに広げる段階では、インストール方法、サンドボックスの準備、権限と認証情報の扱いなど、決めることが増えます。INTERCREATE JAPANでは、Codex・Claude Codeの導入から、社内で使い続けられる設定やルールづくりまでをお手伝いしています。
参考・出典
- ChatGPT desktop app for Linux(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- What's new(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Sandboxing(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- openai/codex README(GitHub)
- Authentication(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Non-interactive mode(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Config basics(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Permission modes(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Settings(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Remote connections(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Manage app updates(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Troubleshooting(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
- Pricing(OpenAI ChatGPT・Codex ドキュメント)
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