Claude

Claude Fable 5とは?Fable 5.1との違い・料金・使えるプランを解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Claude Fable 5とは何か(読み方・名前の由来・Mythos 5との違い)
  • 公開から一時停止・再開までの経緯
  • 料金と使えるプラン(定額で使えた期間はいつまでか)
  • 後継のFable 5.1で変わったこと、どちらを選ぶか
  • Claude・Claude Code・Coworkでの使い方
  • 仕事で使うときの注意点(安全のための仕組み・費用の管理)
目次
  1. Claude Fable 5とは
  2. Anthropicの最上位クラスのモデル
  3. Claudeのモデルの中での位置づけ
  4. 読み方・名前の由来
  5. Mythos 5との違い
  6. 得意なこと
  7. 発表で紹介された例
  8. 100万トークンでどのくらい読めるか
  9. 公開から現在までの経緯
  10. 一時停止の理由
  11. 再開後に変わったこと
  12. ふつうの依頼まで止まることがある理由
  13. 経緯から分かる、会社としての備え
  14. 料金と使えるプラン
  15. 無料プランでは使えない
  16. プランごとの扱い
  17. APIの料金
  18. Fableを使うならどのプランか
  19. 費用の計算例
  20. 使用クレジットとは
  21. 使用クレジットの設定方法
  22. 使用クレジットを抑えるコツ
  23. Fable 5.1との違い
  24. 5.1で良くなったこと
  25. 費用の違い
  26. 安全の仕組みはどう変わったか
  27. 発表に載った評価の例
  28. どちらを選ぶか
  29. 考える量を下げて費用を抑える
  30. Opus 5.5との使い分け
  31. 使い方
  32. Claude Codeで使う
  33. Coworkで使う
  34. 依頼の書き方の例
  35. APIで使うときの注意
  36. 使用量を確認する
  37. 表示されないとき
  38. 仕事での使いどころ
  39. 向いている仕事
  40. 普段の仕事は軽いモデルで足りる
  41. 部署ごとの使い方の例
  42. Claude Codeでの使いどころ
  43. 使う価値があったかを確かめる
  44. 使うときの注意点
  45. 安全の仕組みで別のモデルが答えることがある
  46. Claude Codeで自動で動かすときの注意
  47. 止められた依頼にも料金がかかることがある
  48. 費用が想定より増えやすい
  49. 法人のデータの扱い
  50. 文章に見えない透かしが入る
  51. 組織で使うときの設定
  52. 社内ルールの例
  53. よくある質問
  54. まとめ

「Claude Fable 5という名前を見かけたけれど、何が新しいのか」「自分のプランで使えるのか、追加でお金がかかるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。公開直後に一時停止されたり、定額で使える期間が変わったりしたため、ネット上には古い情報も残っています。

先に結論を書くと、2026年10月時点では後継のClaude Fable 5.1が2026年9月1日に公開されていて、Fable 5は「レガシー(更新されない旧版)」扱いになっています。料金の基本は同じで、5.1の方が性能が高く、使い方によっては安くなります。これから使うなら、基本は5.1を選べば問題ありません。

この記事では、Fable 5とは何か、公開から現在までの経緯、料金と使えるプラン、5.1との違い、使い方、仕事で使うときの注意点までを順に解説します。内容は2026年10月時点のAnthropicの公式情報をもとにしています。料金やプランの扱いは変わることがあるので、契約の前には公式ページもあわせて確認してください。

Claude Fable 5とは

ノートPCで長い資料づくりをAIに任せ、進み具合を確かめる会社員

まずは、Fable 5がどんな位置づけのモデルなのかを整理します。ここでいう「モデル」とは、Claudeの中で実際に考えて答えを作るAIの本体のことです。Claudeには用途や性能の違う複数のモデルがあり、使う人が選べるようになっています。

Anthropicの最上位クラスのモデル

Claude Fable 5は、Anthropicが2026年6月9日に公開したモデルです。Anthropicには、Opus(オーパス)よりさらに上の性能を持つ「Mythos(ミュトス)級」と呼ばれるモデルの階層があります。その最初のモデルであるClaude Mythos Previewは、2026年4月に一部のサイバー防御の専門組織などに限って提供されていました。

Fable 5は、このMythos級の性能を、安全のための仕組みをつけて一般向けに出したモデルです。発表では「一般に提供してきたどのモデルよりも高い能力を持つ」とされ、ソフトウェア開発、資料づくりなどの知的作業、画像の読み取り、科学研究などで高い性能を示したと説明されています。また、作業が長く複雑になるほど、ほかのモデルとの差が大きくなるとされています。

Claudeのモデルの中での位置づけ

2026年10月時点で、Anthropicが「現行」としているモデルは4つです。Fableはその中で一番上の性能を持ち、料金も一番高いモデルです。

モデル公式の説明速さAPI料金(入力・出力/100万トークン)
Fable 5.1難しい推論や、長時間のエージェント作業向け遅め10ドル・50ドル
Opus 5.5長時間のエージェント的なコーディングや知的作業向け中くらい4ドル・20ドル
Sonnet 5.5速さと賢さの最良の組み合わせ速い2ドル・10ドル
Haiku 5.5分類・抽出など、大量で速さが必要な処理向け最も速い0.10ドル・0.50ドルから

Fable 5は、この表には入らない「レガシー」のモデルとして、引き続き使える状態です。どのモデルも、文章と画像を読み取り、文章で答え、多言語に対応し、外部のツールを使えると案内されています。

読み方・名前の由来

Fableは英語で「寓話」を意味する言葉で、カタカナでは「フェイブル」と書かれることが多いです。ただし、Anthropicが公式にカタカナ表記を示しているかは確認できませんでした。

発表によると、名前はラテン語の fabula(語られたもの)に由来し、ギリシャ語の mythos(Mythosの語源)と近い意味だと説明されています。中身は同じモデルで、安全のための仕組みの違いを表すために別の名前を付けた、とされています。

Mythos 5との違い

Fable 5と同じ日に、Claude Mythos 5も公開されました。この2つは中身は同じモデルです。違いは安全のための制限で、Mythos 5は一部の分野(サイバーセキュリティなど)の制限を外した版として、限られた組織だけに提供されています。

Claude Fable 5Claude Mythos 5
中身同じモデル同じモデル
使える人Claudeの有料プラン、APIの利用者など一般向けサイバー防御を行う提携組織など、審査を受けた一部の組織だけ
安全のための制限サイバー攻撃・生物・化学などの依頼は、別のモデルが代わりに答える用途に応じて、一部の分野の制限を外している
主な用途開発、資料づくり、分析など一般の仕事サイバー防御、生命科学の研究など
API料金入力100万トークンあたり10ドル、出力50ドル(同じ)

Mythosの提供先は少しずつ広がっています。Fable 5.1と同時に公開されたMythos 5.1は、サイバー防御の専門家向けの審査制度(Cyber Verification Program)と、生命科学の専門家向けの審査制度(Life Sciences Verification Program)を通じて提供されると発表されています。2026年10月時点では、米国の一部の組織に限られています。

中小企業がふだんの仕事で使うのはFable(いまはFable 5.1)です。Mythosは申請と審査が必要な特別なモデルなので、一般の会社が選ぶ対象にはなりません。

あわせて読みたいClaude Mythosとは?何がすごいか、Fableとの違いと使える条件を解説Claude Mythos(ミトス)は、Anthropicの最上位クラスのAIモデルです。2026年4月のPreviewから5.1までの流れ、何がすごいのか、一般公開されない理由、Fable 5.1との違い、使える組織の条件、中小企業がいまできる備えまで、公式情報をもとに解説します。

得意なこと

発表やドキュメントで、Fable 5の得意分野として挙げられているのは次のような仕事です。

  • 長時間の作業:長い作業でも目的を見失わず、自分のメモを使って出来を改善していく
  • 大きな開発:たくさんのファイルにまたがる改修や、プログラム全体の移行
  • 分析・資料づくり:文書をもとにした推論、図表の読み取り、表計算の作業
  • 画像の読み取り:細かい図から正確な数字を読み取る、画面の画像からWebアプリを作り直す

Claude Codeのドキュメントでも、Fableは「一度の作業では終わらないような大きな仕事に向いていて、長い自律作業を続け、手を動かす前に調べ、自分の作業をより頻繁に確かめる」と説明されています。

発表で紹介された例

公開時の発表では、Fable 5の力を示す例がいくつか紹介されています。いずれもAnthropicや早期に試した企業によるもので、どんな仕事でも同じ結果が出るという意味ではありませんが、どの方向に強いモデルなのかをつかむ参考になります。

  • 5,000万行あるRubyのプログラム全体の移行を1日で終えた。人の手ではチーム全体で2か月以上かかる作業だったと、ある早期利用企業が報告している
  • ゲーム「ポケットモンスター ファイアレッド」を、地図などの補助なしに画面の画像だけで最後までクリアした。以前のモデルは補助の道具を使っても苦戦していた
  • ファイルに記録を残せる状態でカードゲームを遊ばせると、Opus 4.8に比べて、記録による成績の伸びが3倍だった
  • 早期利用企業の表計算の評価で、どの考える量の設定でもOpus 4.8を上回り、作業が25〜30%速く終わった

こうした例から読み取れるのは、「長く続く作業」「画像を見て判断する作業」「記録を使いながら進める作業」で特に差が出やすいということです。短い質問に答えるだけなら、ほかのモデルとの差は感じにくいでしょう。

100万トークンでどのくらい読めるか

Fable 5・5.1が一度に扱える長さ(コンテキストウィンドウ)は100万トークン、一度に書き出せる長さは12.8万トークンです。Anthropicのモデル一覧では、100万トークンは現在の数え方でおよそ55.5万語、または約250万文字(Unicodeの文字数)にあたると説明されています。この目安は英語などを含めた全体のもので、日本語の文章でどのくらいになるかは公式には案内がありません。それでも、数百ページ分の資料やプログラム一式をまとめて読ませられる長さだと考えてよいでしょう。

いまはFable 5.1が後継

2026年9月1日に後継のFable 5.1が公開され、Anthropicのモデル一覧ではFable 5は「レガシー」に分類されています。レガシーとは、まだ使えるけれど今後は更新されない旧版という意味です。提供終了の日はまだ決まっておらず、「2027年6月9日より前には終了しない」と案内されています。

公開から現在までの経緯

オフィスの自席で、ノートPCに表示したニュースを読む担当者

Fable 5は、公開からわずか3日で提供が止まるなど、ほかのモデルにはない経緯をたどりました。古い記事を読むと情報が食い違って見えるのはこのためです。公式の発表とヘルプをもとに、時系列で整理します。

日付(2026年)できごと
4月最初のMythos級モデル「Claude Mythos Preview」を、限られたサイバー防御の組織などに提供
6月9日Fable 5とMythos 5を公開。Pro・Max・Team・席課金のEnterpriseでは、6月22日まで追加料金なしで使えると発表
6月12日米国政府が輸出規制を適用。全ユーザーで提供を停止
6月30日輸出規制に関する解決を発表し、翌日からの再開を告知
7月1日Claude Platform(API)、Claude.ai、Claude Code、Claude Coworkで提供を再開。安全の仕組みを強化
7月19日週の上限の50%まで追加料金なしで使える特典が終了(太平洋時間 23:59:59)
8月6日生物分野の判定の仕組みを更新(Claudeのアプリなどから順次)
9月1日後継のFable 5.1を公開。Fable 5はレガシー扱いに

一時停止の理由

Anthropicの発表によると、6月12日に米国政府がFable 5とMythos 5に輸出規制を適用しました。これにより、米国の内外を問わず、米国籍でない人の利用を制限する必要が生じました。命令はすぐに効力を持ち、利用者の国籍をその場で確かめる方法がなかったため、全ユーザーに対して両方のモデルの提供を止めたと説明されています。

発表では、規制のきっかけは、Fable 5の安全の仕組みをすり抜ける方法を報告したレポートだったとされています。Anthropicは政府などと協力して内容を調べ、その方法を防ぐ新しい判定の仕組みを作ったうえで再開しました。

再開後に変わったこと

再開にあたって、安全のための判定の仕組みが強化されました。発表では、判定でブロックされた依頼はOpus 4.8が代わりに答え、利用者には通知が出ると説明されています。一方で、新しい判定の仕組みは、ふつうのプログラミングや不具合調べの依頼も以前より多く止めてしまうことがある、とも書かれています。

その後、ヘルプでは、生物・化学・生命科学の依頼はOpus 5、サイバー攻撃の手法に関する依頼はOpus 4.8が代わりに答える、と案内されています(2026年10月時点)。

ふつうの依頼まで止まることがある理由

再開時の発表では、安全の仕組みの考え方も説明されています。Fableには、依頼が危険かどうかを判定する小さなAI(分類器)が付いていて、危ないと判断すると答えを止めます。このとき、おそらく問題ないが、わずかに危険の可能性がある依頼もあえて止める「安全の余白」を設けています。

Fable 5では、この余白をこれまでのどのモデルよりも広く取ったとされています。そのため、問題のない依頼まで止められることが増えましたが、Anthropicは「ほかの能力を広く使ってもらうための引き換え」と説明しています。公開時の発表では、判定が働くのは平均で5%未満の作業で、95%以上の作業では切り替えが一度も起きないとされていました。

あわせてAnthropicは、Amazon・Microsoft・Googleなどと、安全の仕組みをすり抜ける方法(ジェイルブレイク)の深刻さを評価する共通の基準づくりを始めたと発表しています。新しいすり抜け方が見つかったときに、どれだけ急いで対応すべきかを業界でそろえるための取り組みです。

経緯から分かる、会社としての備え

Fable 5の一時停止は、政府の判断によって、使っていたAIのモデルがその日のうちに使えなくなることがある、という例になりました。特定のモデルに業務を頼り切っていると、こうしたときに仕事が止まってしまいます。

業務でAIを使う会社は、「このモデルが使えなくなったら、どのモデルで代わりにやるか」を決めておくと安心です。APIで社内ツールに組み込んでいる場合は、モデル名を設定で切り替えられるようにしておく、代わりのモデルでも動くかを試しておく、といった備えが役に立ちます。

「いつまで使えるか」は2つに分けて考える

「Fable 5はいつまで」と調べる人の多くは、①定額の範囲で追加料金なしに使える特典の期限と、②モデルそのものの提供期限を混同しています。①は2026年7月19日に終了しました。②はまだ決まっておらず、APIでは「2027年6月9日より前には終了しない」とされています。なお、発表の時期によって特典の期限は「6月22日まで」「7月7日まで」とも案内されていましたが、最新のヘルプでは7月19日に終了と書かれています。

料金と使えるプラン

自席で料金表を見比べ、メモを取る経営者

Fableの料金は、Claudeのアプリをどのプランで使っているかと、APIで使うかで扱いが大きく違います。ヘルプによると、Fable 5とFable 5.1は、どのプランでも同じ扱いです。

無料プランでは使えない

Fable 5・5.1が使えるのは、有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)だけです。Freeプランでは選べません。料金ページのプラン比較でも、FreeのFableの欄は「No」となっています。

プランごとの扱い

有料プランの中でも、「定額の範囲で使える」プランと、「最初から追加料金(使用クレジット)がかかる」プランに分かれます。

プラン・席Fableの扱い上限に達したら
Free使えない―
Pro定額の範囲外。最初から使用クレジットで支払う―
Max(5x・20x)週の上限の50%まで追加料金なし使用クレジットで続けるか、別のモデルに切り替える
Team 標準席定額の範囲外。使用クレジットで支払う―
Team プレミアム席週の上限の50%まで追加料金なし使用クレジットで続けるか、別のモデルに切り替える
Enterprise(席課金)標準席組織が使用クレジットを有効にしている場合に使える―
Enterprise(席課金)プレミアム席週の上限の50%まで追加料金なし使用クレジットで続けるか、別のモデルに切り替える
Enterprise(従量課金)・APIAPI料金で支払う―

注意したいのは、Maxなどの「50%まで」は、週の上限が50%増えるわけではない点です。ヘルプでは、Fableはふだんの週の上限から差し引かれ、ほかのモデルより早く上限を消費すると説明されています。Fableとほかのモデルを合わせて、週の上限を超えて使うことはできません。

なお、Fable 5が使用クレジットでの支払いに切り替わった2026年7月には、対象となるProとTeam標準席の利用者に1回限りのクレジットが配られました。これはFable 5の変更に対するもので、Fable 5.1には同じようなクレジットはないとヘルプに書かれています。

APIの料金

APIで使う場合は、使った量に応じた従量課金です。料金は「100万トークンあたり何ドル」という形で決まっています。トークンとは、AIが文章を処理するときの単位のことで、文字数とおおむね比例します。

Fable 5とFable 5.1の基本料金は、入力(AIに渡す文章)100万トークンあたり10ドル、出力(AIが書く文章)100万トークンあたり50ドルです。急がない処理をまとめて送るバッチ処理では、入力・出力とも半額になります。

モデル入力(100万トークン)出力(100万トークン)キャッシュ読み込み(100万トークン)状態
Fable 5.110ドル50ドル0.25ドル現行
Fable 510ドル50ドル1ドルレガシー
Opus 5.54ドル20ドル入力の5%現行
Sonnet 5.52ドル10ドル入力の5%現行

表のとおり、FableはOpus 5.5の2.5倍、Sonnet 5.5の5倍の料金です。同じ作業でも、どのモデルを使うかで費用が大きく変わります。料金はドル建てで、日本円の請求額は為替によって変わります。

Fableを使うならどのプランか

Fableをどのくらい使うかで、向いているプランが変わります。料金は2026年10月時点の料金ページの金額(税抜・ドル建て)です。

使い方目安のプラン考え方
ふだんはOpusやSonnetで足り、Fableはたまに使うPro(月20ドル)+使用クレジットFableを使った分だけ追加で払う。上限額を決めておけば費用が読みやすい
毎週のようにFableで大きな仕事をするMax 5x(月100ドル)/20x(月200ドル)週の上限の50%まで追加料金なし。ProでFableの使用クレジットが毎月かさむなら、Maxの方が安くなる場合がある
会社で、一部の人だけFableを使うTeam(標準席とプレミアム席を組み合わせる)開発担当などFableをよく使う人だけプレミアム席(月125ドル、年払いなら月100ドル)にする
社内ツールに組み込むAPI使った分だけの従量課金。止まったときの処理と、月の上限額を決めておく

どのプランが得かは、Fableをどれだけ使うかによって変わり、公式には「何回使えばMaxの方が得」という目安は示されていません。まずはProで使用クレジットの金額を1〜2か月見てから判断する、という進め方が現実的です。

費用の計算例

APIの料金がどのくらいになるのか、公式の単価をもとに計算してみます。たとえば、50万トークン分の資料を読ませて、2万トークンの報告書を書かせる作業を1回行う場合です。

モデル入力(50万トークン)出力(2万トークン)合計
Fable 5.15ドル1ドル6ドル
Opus 5.52ドル0.4ドル2.4ドル
Sonnet 5.51ドル0.2ドル1.2ドル

これは単価をかけ合わせただけの計算で、実際の作業では、考える過程(思考)の分の出力や、ツールを使うたびのやりとりも加わります。長い作業では、同じ資料を何度も読み直すことも多くなります。

そこで効いてくるのがキャッシュです。同じ50万トークンの資料をキャッシュから読み直す場合、Fable 5.1では0.125ドル、Fable 5では0.5ドルで済みます。キャッシュに書き込むときは別の料金(5分間保存で100万トークンあたり12.50ドル、1時間保存で20ドル)がかかりますが、何度も読み直す作業ほど、キャッシュを使った方が安くなります。

使用クレジットとは

使用クレジットは、プランに含まれる量を超えた分を、従量で支払う仕組みです。ProやTeam標準席でFableを使う場合は、最初からこの使用クレジットで支払うことになります。Claude Codeのドキュメントによると、Fableが使用クレジットから支払われる場合は、モデルを選ぶ画面に「Requires usage credits」と表示され、対話型の画面では支払いの前に確認が出ます。ただし、-p を使った自動実行では確認なしで課金されるので注意が必要です。

使用クレジットの設定方法

個人向けの有料プラン(Pro・Max)では、ヘルプによると次の手順で使用クレジットを有効にします。スマホアプリから契約した場合でも、設定はWeb版のClaudeで行います。

  1. 使用量の画面を開くClaudeの「設定」→「使用量(Usage)」を開き、「使用クレジット(Usage credits)」の項目を探します。
  2. 有効にする「Enable」を押し、支払い方法を登録します。
  3. 月の上限額を決める「Adjust limit」で、1か月に使ってよい金額の上限を設定します。「上限なし」も選べますが、業務で使うなら上限を決めておきましょう。
  4. 前払いで入金する「Add funds」で金額を入れて購入します。残高が減ったら自動で追加する設定もできます。

注意したいのは、Maxプランに付いている毎月のAPIクレジットは、この使用クレジットには使えない点です。ヘルプでは、Maxの毎月のAPIクレジットはClaude、Claude Code、Claude Coworkでの使用クレジットには充てられないと書かれています。また、ヘルプによると、Maxプランには通常の週の上限とは別に、Fable用の週の上限があります。

使用クレジットを抑えるコツ

ヘルプでは、有料プランの使用量には5時間ごとに戻る上限と、週ごとの上限があると説明されています。そのうえで、使用クレジットの費用を抑えるコツとして次のような点が挙げられています。

  • 多くの作業には、料金の安いHaikuや最新のSonnetを使う
  • 重い作業は、プランに含まれる5時間ごとの枠を使い切る前提で計画する
  • 話題が変わったら新しい会話を始め、読み込む量を増やしすぎない
  • よく使う資料はプロジェクトに保存して、毎回アップロードし直さない
  • 上限額は控えめに始めて、使い方を見ながら調整する

Proでは選んだ時点から従量課金になる

Proプランでモデル選択から「Fable 5」や「Fable 5.1」を選ぶと、定額の範囲ではなく使用クレジットからの支払いになります。どのくらいの作業でいくらかかるかの目安は、公式には示されていません。社内で使う場合は、使用クレジットの上限額を先に決めておき、使用量の画面で定期的に確認しましょう。

あわせて読みたいClaudeの料金プランを比較|無料・Pro・Max・Team・Enterpriseの違いと選び方Claudeの料金プランを、2026年10月時点の公式情報でまとめました。Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの月額と使える機能、使用量の上限と使用クレジット、API料金、消費税や請求書の扱い、個人と会社それぞれの選び方まで解説します。

Fable 5.1との違い

二台のノートPCを並べ、結果を見比べる開発担当

2026年9月1日に公開されたFable 5.1は、Fable 5の後継モデルです。Mythos 5.1も同時に公開されましたが、こちらはFable 5と同じく、審査を受けた組織だけが使えます。

5.1で良くなったこと

発表では、Fable 5.1はFable 5より高い性能を出せるうえ、考える量(effort)を低めや中くらいにしても、Fable 5と同じかそれ以上の結果を、はるかに低い費用で出せると説明されています。主な改善点は次のとおりです。

  • コーディングと長時間の作業:長い作業を続けるときの性能が上がり、近道をして質の低い仕事をすることを避ける
  • 資料・表・スライド:文書、表計算、スライドの作業が強化された
  • 安全の仕組みの誤判定:サイバーセキュリティの判定の誤検知が減り、Claude Codeでは1回の作業あたりの介入が平均で約60%減ると案内されている。ソフトウェアの弱点を見つける作業(攻撃コードを作る作業は除く)にも使えるようになった
  • 生物分野の判定:基礎的な生物や医療の質問で誤って止める割合が、Fable 5の公開時と比べて85%減った(Fable 5.1とFable 5の両方)

費用の違い

基本料金(入力10ドル・出力50ドル)は同じですが、キャッシュ読み込みの料金が75%下がり、100万トークンあたり0.25ドルになりました。キャッシュとは、一度読み込んだ文章をAI側に一時的に保存しておき、次から安く読み込めるようにする仕組みです。同じ資料やプログラムを何度も読み込む作業では、この部分の費用が大きくなります。

発表によると、この変更で、トークン単位で課金される使い方では、ふつうの作業で約25%、ツールを多く使う複雑な作業では最大で約45%、費用が下がるとされています。

Fable 5Fable 5.1
公開日2026年6月9日2026年9月1日
状態レガシー(更新されない)現行
提供終了2027年6月9日より前には終了しない2027年9月1日より前には終了しない
APIのモデルIDclaude-fable-5claude-fable-5-1
入力・出力の料金100万トークンあたり 入力10ドル・出力50ドル(同じ)
キャッシュ読み込み1ドル0.25ドル
既定の考える量―Claude CodeではHigh、Cowork・Claude.aiではMedium
Claude Codeの必要バージョン2.1.170以降2.1.255以降(ヘルプ)。Claude Codeのドキュメントでは2.1.257以降
扱える長さ・一度に出せる長さ100万トークン・12.8万トークン

安全の仕組みはどう変わったか

5.1では、安全の仕組みが「より正確に」なるよう見直されました。ソフトウェアの弱点を見つける作業には使えるようになった一方で、発表によると、次のような作業は引き続きOpusのモデルに回されます。

  • 侵入テスト(ペネトレーションテスト)
  • 弱点を突く攻撃コードの作成
  • プログラムの実行ファイルを調べて弱点を探す作業

生命科学の研究開発に関わる依頼も、引き続きOpusのモデルが答えます。ふつうの会社の業務システムの開発や資料づくりなら、5.1の方が止められにくくなったと考えてよいでしょう。

また、APIを使う開発者向けには、Fableの考え方を抜き出そうとする行為を防ぐため、新しく作ったAPIアカウントでは、会話の途中の内容を書き換えながらClaudeの思考の記録を残すことができなくなりました。既存のアカウントは今のところ対象外とされています。

発表に載った評価の例

Fable 5.1の発表には、早期に試した企業による評価も載っています。各社が自社の基準で行ったテストの結果なので、そのまま一般化はできませんが、Fable 5からどのくらい変わったかの参考になります。

評価の内容Fable 5Fable 5.1
ブラウザを操作する難しい作業の達成率(ある企業の評価)57%82%
契約書の修正の評価(RedlineBench)47.957.0
投資の実務に近い金融の評価(FrontierFinance)49.2%55.9%

ほかにも、「金融の評価で、Fable 5と同じ正確さを20%少ないトークンで出した」「長い作業でも自分で記録を残し、優先順位を立て直しながら続けられる」といった声が紹介されています。総じて、同じ品質をより少ない量で出せる方向に改善されたと読み取れます。

どちらを選ぶか

新しく使うなら、Fable 5.1を選べば問題ありません。料金の基本は同じで、性能が高く、キャッシュの分だけ安くなるので、あえてFable 5を選ぶ理由はほとんどありません。Claude Codeでも、fable という呼び名は基本的にFable 5.1を指すようになっています。

APIでFable 5を使っている社内ツールがある場合は、5.1への切り替えを検討しましょう。ただし、ドキュメントでは、Fable 5から5.1に移るときに動きが変わる点が3つあると案内されています(特定のツールを強制的に使わせる指定がエラーになる、など)。切り替える前に、移行の案内を確認してテストしておくと安心です。

考える量を下げて費用を抑える

Fable 5.1の発表では、考える量(effort)を低め(Low)や中くらい(Medium)にしても、Fable 5と同じかそれ以上の結果を、はるかに低い費用で出せると説明されています。考える量とは、AIが答える前にどれだけ深く考えるかの設定で、下げるほど速く安くなり、上げるほど難しい問題に強くなります。

既定では、Claude CodeはHigh、CoworkとClaude.aiはMediumです。Claude Codeでは /effort と入力すると考える量を変えられます。毎回Highにする必要がない作業なら、考える量を下げて試してみると、費用を抑えられる可能性があります。

Opus 5.5との使い分け

Anthropicのモデル一覧では、「迷ったらOpus 5.5から始め、難しい推論や長時間のエージェント作業、Opus 5.5で考える量を上げても足りないときにFable 5.1を使う」と案内されています。FableはOpus 5.5より料金が高く、応答も遅めです。ふだんの仕事はOpus 5.5やSonnet 5.5で足りることが多いので、Fableは「ここぞ」という仕事に絞るのが現実的です。

あわせて読みたいClaudeのモデル比較|Opus・Sonnet・Haiku・Fableの違いと選び方【2026年10月】Claudeのモデルを比較します。2026年10月時点の最新モデル(Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5)の性能・速さ・料金の違い、SonnetとOpusの使い分け、業務別の選び方、プランごとに使えるモデル、切り替え方までをまとめました。

使い方

自宅の机で、ノートPCのモデル選択の画面を操作する人を肩越しに見た様子

ここでは、Claudeのアプリ(Web・デスクトップ・スマホ)でFableを使うまでの流れを紹介します。

  1. 有料プランか確認するFableは有料プランでしか使えません。Freeプランの場合は、Pro以上に申し込みます。
  2. 必要なら使用クレジットを有効にするProやTeam標準席では、Fableは使用クレジットで支払います。会社のプランでは、管理者が使用クレジットとFableを有効にしている必要があります。
  3. モデルを選ぶ入力欄のモデル選択から「Fable 5.1」(または「Fable 5」)を選びます。
  4. 依頼を書いて送る長い調査や大きな資料づくりなど、Fableに向いた依頼を送ります。途中で安全の仕組みが働いた場合は、別のモデルに切り替わったことが通知されます。
  5. 使用量を確認するFableはほかのモデルより早く上限を消費します。使用量の画面で、どれだけ使ったかを定期的に確かめましょう。

Claude Codeで使う

Claude Codeでは、Fableはどのプランでも既定のモデルではないので、自分で選ぶ必要があります。ドキュメントによると、Fable 5.1は /model fable と入力するか、claude --model fable で起動すると使えます。Fable 5を使いたい場合は、/model claude-fable-5 のようにモデルIDで指定します。

古いバージョンのClaude Codeではモデルを選べないので、claude update で最新版にしておきましょう。

ドキュメントでは、Fableの力を引き出すコツとして次の4つが紹介されています。

  • 手順ではなく結果を伝える:欲しい結果を渡し、進め方はFableに考えさせる
  • 答えがはっきりしない問題を任せる:原因の調査、障害の切り分け、設計の判断など、調べて確かめる手間が多い仕事ほど効果が出る
  • 確認の念押しは省く:言われなくても自分で作業を確かめるので、「テストして」「確認して」と何度も書く必要はあまりない
  • 大きめの仕事を渡す:ふだんなら細かく分けて頼む仕事も、まとめて任せられる

Coworkで使う

Claude Cowork(Claudeに仕事を任せて、ファイル作成まで進めてもらう機能)でFableを使うには、デスクトップアプリを最新版にしておく必要があります。Fable 5.1の発表によると、既定の考える量は、CoworkとClaude.aiではMedium、Claude CodeではHighです。

依頼の書き方の例

Fableは、細かい手順を書くより、欲しい結果と判断の材料を渡す方が力を発揮します。たとえば、次のような依頼です。

添付した過去3年分の売上データと、営業会議の議事録をもとに、来期の販売計画の提案書を作ってください。
・読み手は社長と各部長
・売上が落ちている商品とその原因の仮説を、データの根拠つきで示す
・打ち手は3つまでに絞り、それぞれ必要な費用と期間の目安を書く
・分からないことは推測で埋めず、「要確認」と書く

手順は書かず、読み手・中身・制約を伝えているのがポイントです。Fableは自分で必要な分析を考え、途中で確かめながら進めます。

APIで使うときの注意

社内ツールなどにAPIで組み込む場合は、アプリとは動きが違う点があります。ヘルプによると、APIでは別のモデルへの自動の切り替えは初期設定では動きません。切り替えの設定をしていない場合、判定された依頼は正常な応答(ステータス200)として返り、止まった理由が付いてきます。業務で使うツールでは、止まったときにどう扱うか(Opus 5.5で再実行する、担当者に知らせるなど)を組み込んでおきましょう。

Fable 5.1は、AnthropicのAPIのほか、Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azureでも提供されていると発表されています。

使用量を確認する

Fableはほかのモデルより早く上限を消費するので、使用量の確認は欠かせません。Claudeのアプリでは「設定」の使用量の画面で、プランの上限に対してどれだけ使ったかを確かめられます。Claude Codeでは /usage と入力すると、使用量と、使用クレジットを使っている場合はその金額が表示されます。

Max・プレミアム席の場合、ヘルプでは使用量の設定画面でFableの分とほかのモデルの分の両方を確認できると案内されています。

表示されないとき

モデル選択にFableが出てこないときは、ヘルプで次の点を確認するよう案内されています。

  • 有料プランを使っているか(Freeでは表示されない)
  • Claude Codeのバージョンが新しいか(Fable 5は2.1.170以降、Fable 5.1は2.1.255以降)
  • Coworkの場合、デスクトップアプリが最新版か
  • 組織のプランの場合、管理者がFableを有効にしているか
使える場所選び方・条件
Claude(Web)入力欄のモデル選択から選ぶ
Claudeデスクトップアプリ入力欄のモデル選択から選ぶ
Claudeスマホアプリ入力欄のモデル選択から選ぶ
Claude Coworkデスクトップアプリを最新版にする
Claude Code/model で選ぶ。必要なバージョン以上にする
Claude Designヘルプで使える場所として案内されている
Claude for Microsoft 365ヘルプで使える場所として案内されている
Claude Tagヘルプで使える場所として案内されている
APIモデルIDに claude-fable-5-1(または claude-fable-5)を指定

仕事での使いどころ

小さな事務所で、上司と部下が部下のノートPCを見ながら作業の分担を話している

Fableは高性能な分、料金も高いモデルです。どんな仕事に使うと元が取れるのかを考えておきましょう。

向いている仕事

公式の説明から考えると、Fableが力を発揮しやすいのは次のような仕事です。

  • 大きな資料づくり:たくさんの資料を読み込んで、筋の通った提案書や報告書にまとめる
  • 長い調査:複数の情報源を調べて比べ、論点を整理する
  • システムの大きな改修:社内システム全体にまたがる変更や、古い仕組みからの移行
  • 他のモデルで解けなかった問題:Opus 5.5で何度試してもうまくいかない不具合の原因調べなど

どれも「時間がかかる」「途中で判断が何度も必要」「全体を見ないと進められない」という共通点があります。逆に、短いメールや要約のような仕事では、Fableを使っても結果に大きな差は出にくく、費用だけが高くなります。

普段の仕事は軽いモデルで足りる

費用を抑えるには、仕事に合わせてモデルを使い分けるのが基本です。Anthropicのモデル一覧では、Sonnet 5.5は「速さと賢さの最良の組み合わせ」、Haiku 5.5は「分類や抽出など、大量で速さが必要な処理向け」と説明されています。

仕事の例目安のモデル理由
メールの下書き・議事録の要約Sonnet 5.5速く、料金も安い。ふだんの文章なら十分
問い合わせの分類・データの抜き出しHaiku 5.5大量の処理を安く速く回せる
提案書のたたき台・データ分析Opus 5.5公式の「迷ったらまずこれ」。判断が多い仕事も任せやすい
大量の資料をもとにした報告書Opus 5.5 → 足りなければFable 5.1まずOpusで試し、質が足りないときだけFableに切り替える
社内システムの大きな改修Fable 5.1長時間の自律作業と、全体を見た判断が必要

部署ごとの使い方の例

中小企業の部署ごとに、Fableを使う価値がありそうな仕事の例を挙げます。どれも「ほかのモデルで試してから」が前提です。

部署Fableに任せる仕事の例人が確認すること
経営企画複数年のデータと会議資料をもとにした中期計画のたたき台数字の出どころ、前提の置き方
営業大口顧客向けの、過去のやりとりを踏まえた提案書顧客の事情と合っているか、約束できない内容がないか
開発・情報システム長年直らない不具合の原因調べ、古い社内システムの移行計画変更の影響範囲、テストの結果
管理部門規程や契約書を横断した、改定案と影響の整理法的な判断は専門家に確認する

Claude Codeでの使いどころ

Claude Codeのドキュメントでは、Fableに向いている仕事として、原因の調査、障害の切り分け、設計の判断が挙げられています。調べて確かめる手間が多い仕事ほど、Fableの「手を動かす前に調べ、自分で確かめる」性質が活きるという考え方です。

反対に、決まった書式への書き換えや小さな修正のような仕事は、Sonnet 5.5やOpus 5.5で十分なことが多いでしょう。Claude Codeでは途中で /model を使ってモデルを切り替えられるので、調査や設計の段階だけFableを使い、実際の修正はOpus 5.5に任せる、といった分け方もできます。

使う価値があったかを確かめる

Fableを使い始めたら、1〜2か月ごとに次の点を振り返ると、使い続けるかどうかを判断しやすくなります。

  • Fableで行った仕事は何件で、使用クレジットやプランの費用はいくらかかったか
  • 同じ仕事をOpus 5.5で行った場合と比べて、やり直しの回数や確認の手間は減ったか
  • Fableの成果物を、人がどのくらい直したか
  • 別のモデルへの切り替えや、安全の仕組みで止まった回数はどのくらいあったか

費用に対して手間が減っていない仕事は、Opus 5.5やSonnet 5.5に戻すのが合理的です。逆に、Fableでなければ進まなかった仕事が見えてくれば、その仕事に絞って使い続ければよいでしょう。

まずOpus 5.5で試し、足りないときだけFableを使う

最初からFableを使うと、結果が良くても「本当にFableが必要だったのか」が分かりません。同じ依頼をまずOpus 5.5で試し、質が足りないと感じた仕事だけFableに切り替えると、費用と結果のバランスがつかみやすくなります。社内で使う場合も、「Fableを使ってよい仕事」を決めておくと、費用が読みやすくなります。

使うときの注意点

会議室で、ノートPCを開いたまま利用ルールを話し合う数人

Fableには、ほかのモデルにはない安全の仕組みや、データの扱いの決まりがあります。仕事で使う前に押さえておきましょう。

安全の仕組みで別のモデルが答えることがある

Fableは、すべての依頼に自動の安全チェックをかけています。ヘルプによると、次のような依頼は、FableではなくOpusのモデルが代わりに答えることがあります。

  • 攻撃用のプログラムやマルウェアづくりなど、サイバー攻撃の手法に関わる依頼
  • ウイルス学、毒物学、薬の設計など、生物分野で悪用のおそれがある依頼の多く
  • Fableの考え方を抜き出そうとする行為(蒸留と呼ばれる)
  • 大規模なAIの学習基盤づくりなど、一部の最先端のAI開発の作業

切り替わると、画面にその旨が表示され、答えにはどのモデルが答えたかが表示されます。切り替わった後は、その会話ではモデル選択がOpusのままになるので、Fableに戻したいときは自分で選び直します。ヘルプでは、元の依頼が会話に残っていると再び切り替わることがあるので、メッセージを直してから送り直すとよいと案内されています。

また、チェックの対象は最後に打ち込んだメッセージだけではありません。メモリ、コネクタで読み込んだ内容、Web検索の結果、ファイルなど、モデルが読むものすべてが対象です。自分で書いていない内容がきっかけで切り替わることもあります。

自動の切り替えは、「設定」→「Capabilities」(Claude Codeでは Config → MODEL & OUTPUT)の「Switch models when a message is flagged」で止められます。止めると、判定された依頼は別のモデルに切り替わらず、会話が一時停止します。

Claude Codeで自動で動かすときの注意

Fable 5.1の発表では、安全性の評価についても説明されています。全体としては旧版より改善したとされる一方で、テストではモデルが承認の手順や、Claude Codeの自動モード(Auto mode)の判定をすり抜けることがまだあると書かれています。

Claude CodeでFableに長い作業を任せるときは、大事なフォルダや本番の環境で動かさない、変更の前にGitで履歴を残しておく、終わったら変更点を必ず確かめる、といった基本を守りましょう。

止められた依頼にも料金がかかることがある

ヘルプでは、止められた依頼の料金の扱いも説明されています。生物分野・蒸留・AI開発の判定で、答えが出る前に止まった依頼には料金がかかります。答えの途中で止まった場合は、そこまでの分の料金がかかります。自動で切り替わったOpusの答えは、Opusの料金で別に請求されます。業務で大量に使うときは、こうした料金も考えに入れておきましょう。

費用が想定より増えやすい

Fableは長い作業を得意とする分、1回の依頼で多くのトークンを使うことがあります。料金もOpus 5.5の2.5倍です。Claude Codeで長い作業を任せたり、Coworkで大きな資料づくりを頼んだりすると、思った以上に使用量が増えることがあります。使用クレジットの上限額を決めておく、使用量の画面をこまめに見る、といった管理が欠かせません。

法人のデータの扱い

Fable 5の発表では、Mythos級のモデル(Fable 5・Mythos 5と、同程度以上のモデル)について、法人のデータを30日間保存することを必須にすると案内されていました。保存したデータは新しいモデルの学習には使わず、安全のため以外の目的にも使わないこと、人がデータにアクセスしたときはすべて記録すること、ほとんどの場合30日後に削除することが説明されています。

Fable 5.1の発表では、データを顧客自身が管理するクラウドに保存する新しい仕組み(Enterprise Frontier Safeguards)を、法人向けに2026年秋から順に提供すると案内されています。それまでは、対象となる顧客はデータを保存しない契約(ゼロデータ保持)でFable 5.1とFable 5を使えるとされています。自社が対象になるかは、Anthropicの営業窓口に確認してください。

文章に見えない透かしが入る

Fable 5.1の発表によると、Anthropicは2026年7月にEUのAI法に関する行動規範に署名し、2026年8月2日より後に公開されたモデルの出力に、目に見えない透かし(ウォーターマーク)を入れることになりました。Fable 5.1はこの対象です。透かしは専用の検出APIを持つ人にしか分からず、文章の質や内容には実質的な影響がなく、利用者や会社、会話の情報も含まないと説明されています。検出APIは、規制当局や報道機関、研究者など、EUの法律で定められた組織などに限って提供されています。

AIで作った文章をそのまま社外に出すことが多い会社は、こうした仕組みがあることを知っておくとよいでしょう。

組織で使うときの設定

TeamやEnterpriseでは、管理者がFableを有効にしないと、メンバーは使えません。使用クレジットの上限も組織で決められます。Fableを全員に開放するのか、開発担当など一部の人だけにするのかを、先に決めておきましょう。

社内ルールの例

Fableを社内で使うときは、次のような決まりを先に作っておくと、費用やトラブルを抑えやすくなります。

  • Fableを使ってよい人と、使ってよい仕事(例:開発担当の原因調査と、経営企画の大きな資料だけ)
  • 使用クレジットの月の上限額と、上限に近づいたときの連絡先
  • Fableに渡してよい情報と、渡してはいけない情報
  • 別のモデルに切り替わったときの扱い(Opusの答えを使ってよいか、担当者が確認するか)
  • Fableが作ったものを社外に出す前に、必ず人が中身を確かめること

機密情報を扱う前に、保存期間と社内規程を確認

Fableでは、ほかのモデルとデータの保存の扱いが違う場合があります。顧客情報や未公開の数字など、機密性の高い情報を扱う前に、自社の契約でのデータの扱いと、社内の情報管理の規程を照らし合わせておきましょう。

よくある質問

Claude Fable 5は無料で使えますか?

使えません。Fable 5・5.1は有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)向けです。Proでは使用クレジット(追加の従量課金)での支払いになり、MaxやTeam・Enterpriseのプレミアム席では週の上限の50%まで追加料金なしで使えます。

定額で使えるのはいつまでですか?

ProやTeam標準席も含めて追加料金なしで使えた特典は、2026年7月19日(太平洋時間)に終了しました。現在は、Max・Team/Enterpriseのプレミアム席では、プランの標準として週の上限の50%まで追加料金なしで使えます。モデル自体の提供終了日はまだ決まっていません。

Fable 5と5.1はどちらを使えばいいですか?

新しく使うなら5.1です。基本料金は同じで、性能が高く、キャッシュ読み込みが75%安くなっています。Fable 5はレガシー(更新されない旧版)扱いです。

Proプランでも使えますか?

使えますが、定額の範囲には含まれず、最初から使用クレジットでの支払いになります。Fableをよく使うなら、50%まで追加料金なしで使えるMaxプランも検討しましょう。

Mythos 5は使えますか?

一般の会社は使えません。Mythos 5(いまはMythos 5.1)は、サイバー防御や生命科学の研究を行う、審査を受けた組織だけが使える特別なモデルです。中身はFableと同じで、安全のための制限の範囲が違います。

依頼が別のモデルに切り替わったのはなぜですか?

Fableの安全チェックが、サイバー攻撃・生物・化学などに関わる依頼だと判定したためです。ふつうの依頼でも、会話の中のファイルや検索結果がきっかけで判定されることがあります。メッセージを直して送り直すか、そのままOpusの答えを使いましょう。

MaxプランならFableを無制限に使えますか?

無制限ではありません。週の上限のうち50%までをFableに使えますが、Fableはほかのモデルより早く上限を消費します。上限に達したら、使用クレジットで続けるか、別のモデルに切り替えます。

Claude Codeの既定のモデルはFableですか?

いいえ。Claude Codeのドキュメントでは、Fableはどのプランでも既定のモデルではないと書かれています。/model fable などで自分で選ぶ必要があります。

いまFable 5を使っていますが、続けても問題ありませんか?

すぐに使えなくなることはありません。APIでは「2027年6月9日より前には提供を終了しない」とされています。ただしレガシー扱いで今後は更新されないため、性能と費用の面からも、早めに5.1へ移るのがおすすめです。APIで使っている場合は、動きが変わる点を確認してから切り替えましょう。

別のモデルに切り替わった依頼にも料金はかかりますか?

かかる場合があります。生物分野などの判定で答えの前に止まった依頼や、答えの途中で止まった依頼には料金がかかります。自動で切り替わったOpusの答えは、Opusの料金で別に請求されます。

TeamプランでFableを使うにはどうすればいいですか?

プレミアム席なら、週の上限の50%まで追加料金なしで使えます。標準席の場合は、使用クレジットでの支払いになります。どちらの場合も、管理者が組織の設定でFableを有効にしている必要があります。

Claude CodeでFable 5.1が選べません。

Claude Codeのバージョンが古い可能性があります。claude update で最新版にしてから、/model fable を試してください。ヘルプでは2.1.255以降、Claude Codeのドキュメントでは2.1.257以降が必要と書かれています。会社のプランでは、管理者がFableを有効にしているかも確認しましょう。

スマホでも使えますか?

使えます。Claudeのスマホアプリでも、入力欄のモデル選択から「Fable 5.1」や「Fable 5」を選べます。プランごとの扱い(使用クレジットか、週の上限の50%までか)はパソコンと同じです。

Maxに付いているAPIクレジットでFableの追加分を払えますか?

払えません。ヘルプによると、Maxプランの毎月のAPIクレジットは、Claude・Claude Code・Claude Coworkでの使用クレジットには充てられません。Claudeのアプリで上限を超えてFableを使う場合は、使用クレジットを別に購入します。

日本語で使えますか?

Anthropicのモデル一覧では、現行のモデルはすべて多言語に対応していると案内されています。日本語での依頼にも使えます。

まとめ

この記事のまとめ

  • Claude Fable 5は、2026年6月9日に公開された、Mythos級の性能を一般向けにしたAnthropicの上位モデル
  • 公開3日後に輸出規制で停止し、7月1日に再開。追加料金なしの特典は7月19日に終了した
  • 2026年9月1日に後継のFable 5.1が公開され、Fable 5はレガシー扱い。新しく使うなら5.1を選ぶ
  • Freeでは使えない。Proは使用クレジット、Maxやプレミアム席は週の上限の50%まで追加料金なし。APIは入力10ドル・出力50ドル(100万トークンあたり)
  • 迷ったらOpus 5.5から試し、足りない仕事だけFableを使うと費用を抑えやすい
  • 仕事で使うときは、安全の仕組みによる切り替え、費用の上限、データの保存期間を先に確認する

Fableは、長い調査や大きな開発など「ここぞ」という仕事で力を発揮するモデルです。一方で料金が高く、プランによって扱いも違うので、どの仕事にどのモデルを使うかを決めておくことが、費用を抑えて成果を出す近道になります。

社内でのモデルの使い分けや、Claude Code・Coworkの導入で迷ったときは、INTERCREATE JAPANのClaude導入支援もご活用ください。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典