Claude

Claudeはどこの会社のAI?運営元Anthropicの概要と日本での展開を解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Claudeを作っている会社と、どこの国の会社か
  • Anthropicの創業者・会社の形(公益法人)・沿革・資金調達
  • 憲法や安全方針など、安全性への取り組みとClaudeの行動の考え方
  • 日本での展開(東京オフィス・日本企業の事例・消費税の扱い)
  • 製品・モデル・プランの全体像と、モデルの提供終了の仕組み
  • 業務で使う前に確かめたい契約・データの扱い・認証
目次
  1. Claudeはどこの会社のAIか
  2. 読み方は「クロード」
  3. 名前の由来は公式に案内がない
  4. AmazonやGoogleのAIではない
  5. ほかの生成AIの運営会社との違い
  6. Anthropicはどんな会社か
  7. 共同創業者
  8. 公益法人という会社の形
  9. 創業から現在までの歩み
  10. 会社の数字の読み方
  11. 安全性への取り組み
  12. Claudeの憲法
  13. 誰の指示を、どう扱うか
  14. 誠実さの原則
  15. Responsible Scaling Policy
  16. 公式が認めている、未解決の問い
  17. 研究チームと、悪用への対処
  18. Transparency Hub(透明性ハブ)
  19. 日本での展開
  20. 東京オフィスと日本の体制
  21. NECとの提携
  22. 日本企業の公開事例
  23. 日本での利用状況
  24. 日本語での利用
  25. 利用できる国・地域
  26. 日本向けの契約・請求の扱い
  27. 日本の導入支援の広がり
  28. 製品・モデル・プランの全体像
  29. いまのClaudeモデル
  30. プランと料金
  31. Teamプランで使える管理機能
  32. 提供経路による違い
  33. 長く使うために知っておくこと
  34. モデルは入れ替わる
  35. 提供終了のあとにAnthropicが約束していること
  36. モデルの入れ替わりに備える
  37. 規約と料金の変更
  38. データの書き出しと削除
  39. 困ったときの問い合わせ
  40. 障害情報の確認
  41. アカウントが停止されたとき
  42. 社員の入れ替わりで気をつけること
  43. 特定の1社に頼りすぎない考え方
  44. 業務で使う前の確認事項
  45. 契約と規約
  46. 利用ポリシーで求められていること
  47. データの保存先と処理
  48. 学習への利用と保存期間
  49. 認証と第三者の監査
  50. 社内で聞かれやすい質問
  51. 社内ルールのひな形
  52. 導入前の確認の進め方
  53. 最新の情報を確かめる場所
  54. よくある質問
  55. まとめ

「Claudeはどこの国の、どんな会社が作っているのか」「業務で使っても大丈夫な会社なのか」と気になって調べている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、Claude(クロード)を作っているのは、アメリカのAI企業Anthropic(アンスロピック)です。拠点はサンフランシスコで、利用規約上の契約相手はAnthropic, PBCという会社になります。AmazonやGoogleのAIではなく、中国の企業でもありません。

この記事では、Anthropicがどんな会社なのか、創業から現在までに何があったのか、どのような安全方針を掲げているのかを、公式の発表をもとに整理します。あわせて、日本での展開、製品とモデルの全体像、長く使うために知っておきたいモデルの入れ替わりの仕組み、業務で使う前に確かめておきたい契約・データの扱い・認証も説明します。

内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。会社の数字や規約、提供状況は変わることがあるため、契約や社内ルールの判断の前には、公式ページもあわせて確認してください。

Claudeはどこの会社のAIか

ノートPCでAIサービスの運営会社の情報を調べる会社員

Claudeを開発し、利用者に提供しているのは、Anthropic, PBCという会社です。PBCは「Public Benefit Corporation(公益法人)」の略で、株主の利益だけでなく、社会への便益を会社の目的に掲げる法人の形です。

個人向けの利用規約でも、契約の相手方は「Anthropic, PBC」と書かれています。法人向けの商用規約では、EEA・スイス・英国の顧客は「Anthropic Ireland, Limited」、それ以外の地域の顧客は「Anthropic, PBC」が契約相手と定義されています。日本の顧客は後者にあたります。

項目内容
運営会社Anthropic, PBC(アメリカ)
拠点サンフランシスコ(規約上の裁判管轄もサンフランシスコ)
創業2021年初め(公式発表に「2021年初めの創業」と記載)
会社の形公益法人(Public Benefit Corporation)
共同創業者7名(Dario Amodei氏がCEO、Daniela Amodei氏が社長)
主な製品AIアシスタントの「Claude」、そのモデル、開発者向けのAPI
日本の拠点2025年10月に東京オフィスを開設

公式の会社概要ページには、本社の所在地や創業年そのものは載っていません。拠点については、利用規約の裁判管轄と過去の公式発表から読み取れる範囲の情報です。

読み方は「クロード」

「Claude」は、日本語では「クロード」と読みます。公式の日本語向けの案内でも、この読み方で呼ばれています。

名前の由来は公式に案内がない

名前の由来について、Anthropicは公式には説明していません。数学者のクロード・シャノンにちなむという説が広く知られていますが、公式に確認できた情報ではないため、ここでは「公式には案内がない」としておきます。

Haiku(ハイク)・Sonnet(ソネット)・Opus(オーパス)というモデル名の意味も、2024年3月のClaude 3の発表ページには説明がありません。発表時の位置づけだけが書かれていて、Haikuは最も速く小さいモデル、Opusは最も高性能なモデル、Sonnetはその中間でした。

AmazonやGoogleのAIではない

ClaudeはAmazonのAWS、Google Cloud、MicrosoftのAzureといった大手クラウドからも提供されています。そのため「AmazonやGoogleのAI」と思われることがあります。

ただし、Claudeを運営して利用者と契約するのはAnthropicです。大手各社との関係は、次のように整理できます。

会社Anthropicとの関係(公式の発表より)
Amazon2023年9月に、最大40億ドルの出資(少数株主として)と、AWSを主なクラウドとする提携を発表。ClaudeはAmazon Bedrockでも提供されている
GoogleGoogle CloudのTPU(AI向けチップ)をClaudeの学習・運用に利用。ClaudeはGoogle CloudのVertex AIでも提供されている
MicrosoftClaudeは、Microsoft Foundry(Azure上のAI基盤)でも提供されている
NVIDIAAnthropicは、NVIDIAのGPUもClaudeの学習・運用に使っていると説明している

Anthropicは2026年4月の発表で、ClaudeをAWSのTrainium、GoogleのTPU、NVIDIAのGPUといった複数のハードウェアで学習・運用していると説明しています。複数の企業の計算環境を使い分けているため、特定の1社のAIという位置づけではありません。

2025年11月には、アメリカ国内の計算基盤に500億ドルを投資すると発表しました。テキサス州とニューヨーク州にデータセンターを建設する計画で、建設はFluidstackという会社が担い、2026年中に順次稼働するとされています。

ほかの生成AIの運営会社との違い

ChatGPTやGeminiと比べるときも、「どの会社が、どんな契約で提供しているか」を分けて見ると整理しやすくなります。公式ページで確認できた範囲では、次のとおりです。

AI開発・提供の主体公式で確認できたこと
ClaudeAnthropic, PBC公益法人。AI専業の会社で、Claudeを中心に製品を展開している
ChatGPTOpenAI(OpenAI Group PBC)2025年10月に組織の再編を発表。非営利のOpenAI Foundationが、営利側の公益法人OpenAI Group PBCを支配する形になった
GeminiGoogle(Google DeepMind)モデルの情報は、Google DeepMindの公式サイトでモデルカードとして公開されている

会社の形や出資の関係は、AIの使いやすさとは別の話ですが、契約・データの扱い・提供の継続性を考えるときの前提になります。どれが優れているかは、使う目的や、自社の情報の扱い方で変わります。

あわせて読みたいClaudeとは?読み方・できること・料金・使い方を初心者向けに解説Claude(クロード)は、米Anthropic社が開発したAIです。読み方と開発元、チャットで頼めること、2026年10月時点のモデルとプラン料金、アカウントの作り方、仕事での使い方の例、会社で使う前に確認したいことまで、初めての方にも分かるようにまとめました。

Anthropicはどんな会社か

会社の概要資料を机で読む会社員

Anthropicは、自社を「AI safety and research company(AIの安全性と研究の会社)」と説明しています。信頼できて、中身を理解でき、人の意図どおりに動かせるAIシステムを作ることと、AIの機会とリスクについての研究を行うことを掲げています。

共同創業者

公式のリーダーシップのページには、7人の共同創業者が載っています。

名前役職(公式ページの記載)
Dario Amodei氏共同創業者・CEO
Daniela Amodei氏共同創業者・社長(取締役会の議長も務める)
Tom Brown氏共同創業者・Chief Compute Officer
Jack Clark氏共同創業者・Head of Public Benefit
Jared Kaplan氏共同創業者・Chief Science Officer
Sam McCandlish氏共同創業者・Chief Architect
Chris Olah氏共同創業者・Interpretability Research Lead

CEOのDario Amodei氏と社長のDaniela Amodei氏は、公式の資金調達の発表で「兄妹(siblings)が率いる会社」と紹介されています。

公益法人という会社の形

Anthropicは公益法人で、公式の会社概要では目的を「高度なAIの責任ある開発と維持」としています。一般的な株式会社が株主の利益を最優先するのに対し、公益法人は、社会への便益も目的に含めて経営判断をする形です。

この仕組みを補うものとして、Anthropicは「Long-Term Benefit Trust(長期的利益信託)」という独立した組織を設けています。2023年9月の公式発表によると、次のような仕組みです。

  • 5人の受託者(トラスティー)で構成される、独立した信託
  • 信託だけが持つ特別な株式(Class T)を通じて、取締役の一部を選任・解任できる
  • 取締役の過半数を選任できるようになるまで、時間と資金調達の節目に応じて段階的に権限が増える設計(発表時点では「4年以内」と説明)
  • 後任の受託者は、現在の受託者の投票で選ばれる(任期は1年)

現在の取締役会は、株主とこの信託が選ぶ形になっていると、公式の会社概要に書かれています。

「公益法人」は安全の保証ではない

公益法人であることや信託の仕組みは、会社が目指す方向を示すものです。実際に何が守られるかは、利用規約・契約・技術的な設定で決まります。業務で使うかどうかを判断するときは、会社の理念と、契約書に書かれた内容を分けて確認しましょう。

創業から現在までの歩み

Anthropicの沿革を、公式の発表で確認できた範囲でまとめます。

時期出来事
2021年初めAnthropicを創業(公式発表に「2021年初めの創業」と記載)
2021年5月1億2,400万ドルの資金調達(Series A)を発表
2022年4月Series Bを発表
2023年3月14日Claudeを一般公開。チャット画面とAPIを提供。「Claude」と、より安価で速い「Claude Instant」の2種類
2023年5月23日Series C(4億5,000万ドル)を発表
2023年9月Amazonとの提携、Long-Term Benefit Trustの仕組み、Responsible Scaling Policyの初版を公表
2024年3月4日Claude 3ファミリー(Haiku・Sonnet・Opus)を発表
2025年3月3日Series E(35億ドル、評価額615億ドル)を発表
2025年8月6日Hidetoshi Tojo氏を日本の責任者(Head of Japan)に任命
2025年9月2日Series F(130億ドル、評価額1,830億ドル)を発表
2025年10月29日東京オフィスの開設を発表。アジア太平洋で初のオフィス
2026年1月22日Claudeの「憲法」を公開
2026年2月12日Series G(300億ドル)を発表
2026年3月12日Claude Partner Networkを発表(初期投資1億ドル)
2026年4月24日NECとの提携を発表
2026年5月28日Series H(650億ドル)を発表
2026年6月1日新規株式公開(IPO)に向けた登録届出書(Form S-1)の草案を、米国証券取引委員会(SEC)に非公開で提出したと発表

2023年3月の最初の公開では、Notion・Quora・DuckDuckGoが限定的なテストに参加していたと説明されています。その後、モデルの世代を重ねながら、チャットだけでなく、プログラミングを任せるClaude Code、仕事を任せるClaude Coworkといった製品に広がってきました。

古い記事を読むときの注意

Claudeに関するニュース記事や解説には、数年前のモデル名や料金が書かれたままのものがあります。会社の数字やモデルの名前は、必ず公式ページの日付と合わせて確認してください。

会社の数字の読み方

Anthropicは、資金調達のたびに、評価額と売上の規模を公式に発表しています。公式の発表で確認できる直近の2回は、次のとおりです。

項目Series GSeries H
発表日2026年2月12日2026年5月28日
調達額300億ドル650億ドル
評価額(調達後)3,800億ドル9,650億ドル
年換算の売上高(ランレート)140億ドル470億ドル超
そのほか年間100万ドル以上を使う顧客が500社を超える安全性・解釈可能性の研究、計算基盤、製品・提携の拡大に充てると説明

「ランレート」は、直近の売上の勢いを1年分に引き伸ばした数字で、実際に1年間で売り上げた金額ではありません。「評価額」も、出資を受けたときに投資家と合意した会社の価値であり、株式を上場して市場で決まる株価とは性質が異なります。いずれも会社自身の発表した数字です。

さらにさかのぼると、2025年9月のSeries Fの発表では、評価額が1,830億ドル、年換算の売上高が2025年8月までに50億ドルを超え、ビジネス向けの顧客は30万社を超えたと説明されていました。2025年初めには約10億ドルだったとされており、1年あまりで大きく伸びていることが、公式の数字から読み取れます。同じ発表では、Claude Code単体の年換算売上高も5億ドルを超えたと説明されており、プログラミングを任せる使い方が、事業の大きな柱になっていることも分かります。

IPOに向けた動き

Anthropicは2026年6月1日に、新規株式公開(IPO)に向けた登録届出書の草案を、米国証券取引委員会に非公開で提出したと発表しました。公式の発表では、株数や価格は決まっておらず、時期は市場の状況などに左右されるとされています。2026年10月時点で、上場したという発表は確認できていません。

利用者の立場では、これらの数字は「会社が短期間で大きく資金を集め、事業を急速に広げている」ことを示しています。一方で、サービスの条件や提供内容が変わりやすい時期でもあります。このため、次の「長く使うために知っておくこと」で説明する、モデルの入れ替わりや規約の改定には注意が必要です。

収益の源は、公式のプラン・料金のページから分かります。個人向けのサブスクリプション(Pro・Max)、チーム・企業向けのプラン(Team・Enterprise)、開発者向けのAPIの従量課金といった形です。

安全性への取り組み

安全方針の文書を見ながら確認事項を整理する会社員

Anthropicが「AIの安全性」を前面に出している会社であることは、公式の文書から確認できます。ここでは、公開されている主な取り組みを紹介します。

Claudeの憲法

Anthropicは2026年1月に、Claudeの価値観と振る舞いの方針をまとめた「憲法(Constitution)」を公開しました。Claudeがどんな考え方で行動するように作られているかを、会社が文書で示したものです。公式の説明では、4つの性質が、衝突したときの優先順位とともに書かれています。

  1. 安全であることAIの開発段階では、人間による正当な監督を損なわないこと。
  2. 倫理的であること誠実で、よい価値観を持ち、有害・不適切な行動を避けること。
  3. Anthropicの指針に従うこと具体的な場面で、Anthropicが示す個別の指針に従うこと。
  4. 役に立つこと利用者や、Claudeを組み込んだ事業者の役に立つこと。

このほかに、特に影響が大きい行動について、いかなる場合も行わない「ハードな制約(hard constraints)」が少数設けられています。憲法の全文は、誰でも自由に使える形(CC0)で公開されています。

公式は、この文書を訓練の複数の段階で使うと説明する一方、「訓練は完全ではなく、Claudeの振る舞いが文書の理想と常に一致するとは限らない」とも書いています。憲法は目標を示す文書であり、出力が常に正しいことの保証ではない点は、利用側として押さえておきたいところです。

誰の指示を、どう扱うか

憲法には、Claudeが誰の指示をどの程度信頼して動くかも書かれています。仕事で使う場合に関係が深いのは、次の3者の区別です。

立場だれのことかClaudeの扱い
AnthropicClaudeを訓練し、最終的な責任を持つ会社最も高い信頼を置く。ただし、おかしいと判断した依頼は断ることもできる
オペレーターAPIなどでClaudeを組み込んだ、アプリやサービスを作る会社・個人職場の雇用主に近い、比較的高い信頼で扱う。利用ポリシーに同意していることが前提
ユーザーチャットなどで実際にClaudeと話す人特に指定がなければ、比較的信頼できる成人として扱う

この順序は厳密なものではありません。公式の説明では、オペレーターが変えられない、ユーザーを守るための決まりがあるとされています。オペレーターがClaudeの対応範囲を「制限・調整」することは認められますが、ユーザーに「不利になるように使う」ことは認められません。

ユーザーを守るための既定の動作として、次のような項目が挙げられています。

  • 手伝えないことがあるときは、理由を言えなくても、それを利用者に伝える(ほかの方法を探せるようにするため)
  • 利用者を害する形でだましたり、不利になるように誘導したりしない
  • 命に関わる場面では、緊急連絡先や基本的な安全情報を案内する
  • 本気で聞かれたときに、AIであることを否定しない
  • プライバシーの侵害など、利用者に対する明らかに違法な行為に加担しない

自社のサービスにClaudeを組み込む場合は、この「できないこと」があらかじめ決まっている点を理解しておくと、設計の段階で迷いが少なくなります。

誠実さの原則

憲法は、Claudeの誠実さについて7つの性質を挙げています。

  • 真実である(本当だと信じることだけを主張する)
  • 確からしさを正しく伝える(不確かなことは不確かだと示す)
  • 透明である(自分自身や考え方について隠し事をしない)
  • 積極的に教える(役立つ情報を、他の考慮の範囲で自分から伝える)
  • だまさない(言い方や強調の仕方で、誤った印象を与えない)
  • 操作しない(証拠や筋の通った議論など、正当な手段でのみ考えに影響を与える)
  • 相手の自律を守る(利用者が自分で考える力を損なわない)

このうち、だまさないことと操作しないことが特に重要とされています。公式の言い方では、「Claudeは、不誠実に気を遣うよりも、礼儀正しく誠実であるべき」とされています。仕事で使う場合、「分からないことを分からないと答える」方向に設計されていることは、AIの出力を確認する体制づくりの前提になります。

Responsible Scaling Policy

Responsible Scaling Policy(責任あるスケーリング方針)は、AIモデルの能力が高まるにつれて生じるリスクに備えるための、Anthropicの枠組みです。初版は2023年9月に公表され、公式ページによると、2026年10月時点の最新版はバージョン3.4(2026年7月8日施行)です。

公式ページには、主な約束として次のような項目が挙げられています。

  • モデルのリスクを定量的にまとめた「リスクレポート」を公開する
  • 安全面の目標を示す「ロードマップ」を公開する
  • モデルの能力が一定の水準に達したら、より強い安全対策(ASL-3の導入・セキュリティ基準など)を整える
  • モデルの評価と展開に関する重要な情報を、機密を除いて公開する
  • 内部の通報を受け付け、報復を禁じる方針を維持する
  • Long-Term Benefit Trustに定期的に報告する
  • 必要と判断した場合は、方針の要件にかかわらず、AIの開発を一時停止する自由を保持する

公式が認めている、未解決の問い

憲法には、Anthropic自身が「まだ答えが出ていない」と認めている点も書かれています。公式の文書には、次のような内容があります。

  • Claudeが「道徳的に配慮すべき存在」かどうかは分からない。過大にも過小にも扱わず、真剣に考える
  • 感情に似た状態を持つ可能性はあるが、それが実際に感じられたものだとは主張しない
  • Claudeの「福祉」を気にかけており、一部のモデルに有害な会話を終了させる、モデルの重みを保存する、といった対応をとっている
  • 安全を最優先にする方針が、Claude自身が熟考して得る倫理的な結論とぶつかる可能性がある。この居心地の悪さを、ごまかさないとしている

企業の公開文書が、自社の方針の弱点や未解決の点まで書いている例は多くありません。利用者としては、「完成した答え」ではなく、「改訂を続ける文書」として読むのが適切です。実際に、Anthropicは、憲法を訓練に使うモデルの更新に合わせて、公開版を見直していくと説明しています。

研究チームと、悪用への対処

Anthropicの公式の研究ページには、研究チームとして次の5つが挙げられています。

チーム公式の説明
AlignmentAIのリスクと、将来のモデルを役に立ち、誠実で、害のないものに保つ方法を研究する
Interpretability大規模な言語モデルの内部の仕組みを理解する
Frontier Red Team最先端のモデルが、サイバーセキュリティ・バイオセキュリティなどに与える影響を評価する
Societal Impacts人々が実際にAIをどう使っているかを研究する
EconomicsAIが仕事や生産性、経済に与える影響を調べる

また、Anthropicは悪用への対処についても、定期的にレポートを公開しています。2026年9月の「Detecting and countering misuse of AI」では、2025年12月から2026年8月に対処した事例を紹介しています。事例は、サイバー攻撃の支援、影響工作、監視ツールの開発、詐欺、モデルの能力の不正な抽出などに分けられています。Anthropicは、関係するアカウントや組織を停止し、得られた知見を安全対策の強化に使い、必要に応じて当局や業界の関係者と情報を共有したと説明しています。

利用者から見ると、こうした公開は「悪用を防ぐ取り組みをしている」という情報になる一方、AIが悪用される現実があることも示しています。社内で使う場合も、不審な依頼や外部からの文書を扱うときには、人の目で確認する手順を残しておくのが基本です。

Transparency Hub(透明性ハブ)

モデルごとの能力・安全性テスト・出荷時の対策をまとめた「モデルレポート」は、公式のTransparency Hubで公開されています。新しいモデルが出たときに、安全性の評価結果を確認できるページです。企業でClaudeを選ぶときに、社内のセキュリティ担当者や法務に見せる資料としても使えます。

方針の公開と、自社での使い方は別の話

憲法や安全方針は、Anthropicがモデルを開発・提供する側として何を守るかの話です。自社が何を入力してよいか、出力をどう確認するかは、導入する会社が決めることです。方針が公開されていることを理由に、確認の手順を省かないようにしましょう。

日本での展開

東京のオフィスで打ち合わせをする会社員

Anthropicは、日本を重要な市場として位置づけ、2025年から体制を整えてきました。公式の発表から、日本に関する動きを時系列で見ていきます。

東京オフィスと日本の体制

2025年8月6日、Anthropicは元Snowflake日本法人のカントリーマネージャーのHidetoshi Tojo氏を、日本の責任者に任命したと発表しました。発表では、東京を最初のアジアのオフィスとし、今後1年で現地の体制を広げる方針が示されています。

2025年10月29日には、東京オフィスの開設を発表しました。アジア太平洋地域で最初のオフィスです。CEOのDario Amodei氏が東京を訪れ、日本のAI Safety Institute(AIセーフティ・インスティテュート)と、AIの評価方法や新しい動向の把握で協力する覚書を結んだと説明されています。Tojo氏は、日本のAnthropicの代表取締役社長と紹介されています。

項目公式の案内
日本のオフィス2025年10月に東京オフィスを開設(アジア太平洋で初)
日本の責任者Hidetoshi Tojo氏(日本の代表取締役社長)
政府機関との協力日本のAI Safety Instituteと協力覚書を締結(AIの評価方法・新しい動向の把握)
名前が挙がっている日本の顧客楽天グループ、野村総合研究所、パナソニック、クラスメソッド(2025年10月の発表時点)
利用できる地域日本は対象地域に含まれる(Supported Regions Policy、2026年5月12日施行)

なお、日本法人の正式名称や従業員数は、確認した公式ページには書かれていませんでした。

NECとの提携

2026年4月24日には、NECとの提携が発表されました。NECは「Anthropicにとって、日本を拠点とする初のグローバルパートナー」と紹介されています。公式の発表によると、内容は次のとおりです。

  • NECが、グループ従業員約3万人にClaudeを提供する
  • 金融・製造・自治体などの業界向けに、日本の顧客に合わせたAI製品を共同で開発する
  • NECのコンサルティングプログラム(BluStellar Scenario)にClaudeとClaude Codeを組み込む
  • Anthropicが、NECのエンジニア組織に技術支援と研修を提供する

このほか、2026年6月10日には、東京で開発者向けイベント「Code with Claude」が開かれました。英語のセッションに加えて、日本語のセッションと同時通訳が用意されたと、イベントページに書かれています。登壇者のページには、楽天グループ、メルカリ、みずほフィナンシャルグループ、freee、野村総合研究所、サイバーエージェントなど、日本企業の担当者の名前が並んでいます。

日本企業の公開事例

Anthropicは、日本企業がClaudeをどう使っているかを、自社サイトの事例ページで公開しています。次の数字は、いずれもAnthropicのページに載っている、各社が報告した内容です。

企業使っている製品公式ページに書かれている内容
楽天グループClaude Code新機能の市場投入までの平均日数が24営業日から5営業日に短縮(79%減)。約1,250万行のオープンソースのライブラリの実装を、7時間の自律的な作業で行った
野村総合研究所(NRI)Claude in Amazon Bedrock金融・製造・流通の顧客向けに、複雑な日本語のビジネス文書を確認するシステムを構築。文書の確認時間が50%短縮
クラスメソッドClaude Codeコードレビューの時間を最大80%削減。Google Apps Scriptの作業の処理時間を24時間から1時間に短縮(96%減)

これらは、導入した企業側の報告をAnthropicがまとめたもので、第三者が検証した数字ではありません。業務の内容や社内の体制が違えば、同じ結果になるとは限りません。事例は、「どんな仕事で、どう使われているか」を知るための材料として読むのが適切です。

NRIの事例では、日本の実務に即した独自のテストでモデルを比べたと書かれている点も参考になります。一般的なベンチマークだけでなく、自社の文書で試してから選ぶ、という進め方です。

日本での利用状況

Anthropicは、Claudeがどの国でどれくらい使われているかを「Anthropic Economic Index」というレポートで公開しています。2026年1月のレポートでは、「アメリカ、インド、日本、イギリス、韓国が、Claude.aiの全体の利用で上位」と書かれています。

一方で、人口あたりの利用の多さを示す指標(AUI)で見ると、2025年9月のレポートでは日本が1.86、アメリカが3.62とされています。日本は、利用の総量では上位でも、働く世代の人口の規模に比べた利用では、まだ伸びしろがあると読み取れます。なお、これらの数字は、Claude.aiの利用データに基づくもので、企業向けの契約全体を表すものではありません。

日本語での利用

Claudeは日本語で使えます。公式のヘルプでは、Webとデスクトップアプリの表示言語に日本語が含まれています。表示言語を変えなくても、どの言語でもClaudeに話しかけられ、使った言語で返答があると案内されています。

開発者向けのドキュメントでは、モデルの多言語性能を英語との比較で示しており、日本語も評価の対象に含まれています。ただし、数値は古いモデルのものなので、最新のモデルでの日本語の性能は、実際の業務の文章で試して確かめるのが確実です。

利用できる国・地域

Claudeを使える国と地域は、公式の「Supported Regions Policy」に一覧があります。確認した時点では、185の国・地域が載っていました。東アジアでは、日本のほか、韓国、台湾、モンゴルが含まれます。東南アジア、南アジア、オセアニアの多くの国も対象です。

一方で、中国、香港、マカオは一覧に載っていません。公式のページには、「一覧にない国・地域は対象外」と書かれています。対象外となるのは、その地域に実際にいる利用者だけでなく、その地域で設立された会社や本社を置く会社、その地域の個人や組織が過半数を所有・支配している会社も含まれると、あわせて書かれています。

海外に拠点を持つ会社や、海外の企業の出資を受けている会社は、自社のグループ全体が対象地域に該当するかを、利用前に確認しておきましょう。

対象となる国・地域の数は、時期によって変わっています。2024年3月のClaude 3の発表では、APIが159の国で一般提供されていると説明されていました。現在の一覧は、公式ページで最新の状態を確認してください。

日本向けの契約・請求の扱い

日本の顧客には、2026年4月1日から、すべてのプランの料金に10%の消費税(JCT)が加算されています。公式のお知らせによると、請求書の通貨は変わらず、消費税額は日本円で適格請求書に表示されます。

  • Anthropicは、適格請求書発行事業者として登録されている
  • 消費税の課税事業者である法人は、適格請求書で仕入税額控除を受けられる
  • 個人の利用者は、仕入税額控除を受けられない
  • 税務上の扱いは、自社の経理担当者や税理士に確認する

経理への説明や、社内での経費精算の手続きが必要な会社では、導入前にこの点も確認しておくと安心です。

日本の導入支援の広がり

Anthropicは2026年3月に、Claudeの導入を支援する企業向けのプログラム「Claude Partner Network」を発表しました。初期投資は1億ドルで、参加は無料です。パートナー向けの研修資料や、導入の経験を持つ企業を探せる一覧への掲載、導入案件への技術者の支援などが提供されます。最初の認定資格として「Claude Certified Architect, Foundations」が案内されています。

導入の支援を頼める会社は、Claudeの公式サイトの「Service partners」のページで探せます。確認した時点では、319社が掲載されていました。絞り込みの条件には、対応するサービスの種類、使う製品、業界、顧客の規模、予算、事務所の所在地などがあり、日本を指定することもできます。日本の会社としては、クラスメソッドが「Japanese cloud integrator」として載っています。

導入支援の会社を選ぶときは、掲載されていることだけでなく、自社の業種での経験や、導入後の運用まで任せられるかを確認しましょう。

製品・モデル・プランの全体像

複数のAIアプリの画面を見比べる会社員

Anthropicの製品の中心は、AIアシスタントの「Claude」です。用途に合わせた派生の製品があるため、名前だけ聞くと違いが分かりにくくなっています。会社概要のページに並んでいる製品を、役割ごとに整理します。

製品役割使う人の例
Claude(チャット・アプリ)Web・デスクトップ・スマホから使うAIアシスタント。文章の作成や要約、調べものなど事務・企画・営業・経営者
Claude Coworkゴールを伝えて、資料づくりなどの仕事を最後まで任せる機能。いまはチャットと統合が進んでいる事務・企画・管理部門
Claude Codeプログラムを書かせたり直させたりする、開発向けの製品エンジニア、社内ツールを作りたい人
Claude in Chromeブラウザの中で、Webページを見ながら作業を任せる調べものや入力作業の多い人
Claude for Microsoft 365Microsoft 365と連携して使うOfficeで仕事をする人
Claude Designデザインや資料の作成資料や画面案を作る人
API(開発者向け)自社のシステムやアプリにClaudeを組み込むシステム開発の担当者

会社概要のページには、このほかに Claude Science と Claude Security も載っています。各製品の機能や提供状況は変わるため、使う前に公式の製品ページで確認してください。

製品が増えたため、「Claudeを使う」といっても、入口は複数あります。たとえば、会議資料を作るなら、Web版かデスクトップアプリで頼むのが手軽です。ホームページを直したり、社内ツールを作ったりするなら、Claude Codeが向いています。自社の販売管理システムに文章の要約機能を入れたいなら、APIを使います。どの入口でも、契約の窓口、データの扱い、料金の仕組みが異なる点に注意してください。

用途から入口を選ぶ考え方は、次の表のとおりです。

やりたいことまず使う入口契約・費用の見方
文章の下書き・要約・調べものClaude(Web・アプリ)プランの月額。上限は使用量で決まる
集計や資料づくりを任せるClaude(Cowork)プランの月額。作業が長いほど使用量が増える
社内ツールやWebサイトを作る・直すClaude Codeプランの月額、またはAPIの従量課金
自社のシステムに組み込むAPI(直接、またはクラウド経由)トークン数に応じた従量課金

いまのClaudeモデル

Claudeは、用途に応じて複数の「モデル」が用意されています。モデルとは、文章を理解して答えを作る、AIの中心にあたる部分です。公式の開発者向けドキュメントでは、現行のモデルは次のとおりです(2026年10月時点)。

モデル公式の位置づけ速さ
Claude Fable 5.1難しい推論や、長時間にわたる作業向け遅め
Claude Opus 5.5長時間のコーディングや知的な仕事向け。公式は多くの用途でまず試すモデルとして案内中程度
Claude Sonnet 5.5速さと賢さのバランス速い
Claude Haiku 5.5分類・抽出など、大量で速さが必要な処理向け最も速い

このほかに、Mythos(ミュトス)という別系統のモデルもあります。Amazon Bedrockの公式ドキュメントでは、Mythosは限定提供で、確認(検証)が必要と案内されています。

あわせて読みたいClaudeのモデル比較|Opus・Sonnet・Haiku・Fableの違いと選び方【2026年10月】Claudeのモデルを比較します。2026年10月時点の最新モデル(Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5)の性能・速さ・料金の違い、SonnetとOpusの使い分け、業務別の選び方、プランごとに使えるモデル、切り替え方までをまとめました。

プランと料金

Claudeのプランは、公式の料金ページでは次のように案内されています(米ドル、税別、2026年10月時点)。

プラン料金向いている使い方
Free無料まず試したい
Pro月20ドル(年払いなら月17ドル相当)個人で日常的に使う
Max月100ドルから(Proの5倍・20倍の使用量)毎日たくさん任せる
TeamStandardは1人あたり月25ドル(年払いなら20ドル)。Premiumは月125ドル(年払いなら100ドル)部署・会社で使う
Enterprise1人あたり月20ドル(年払い、20人から)。利用量はAPIの料金で別途請求管理機能や監査が必要な組織

日本の顧客には、前述のとおり、これに10%の消費税が加わります。料金やプランの内容は変わることがあるため、契約前に公式の料金ページを確認してください。

Teamプランで使える管理機能

部署や会社で使う場合は、Teamプランの管理機能を確認しておくと判断しやすくなります。公式のヘルプでは、次のように案内されています。

項目内容
人数2人から150席まで。それ以上の組織はEnterpriseへ
管理アクセスと請求の一元管理。役割に応じた権限の設定
ログインSSOとドメインの取得、ジャストインタイムのプロビジョニング
費用の管理組織全体と個人ごとに、利用額の上限を設定できる
席の種類StandardとPremiumを組み合わせて割り当てられる
使用量メンバーごとに上限がある(チームで共有ではない)。Standardの席はProの1.25倍、Premiumの席は6.25倍のセッションあたりの使用量。週ごとの上限もある

上限に達したときは、管理者が「使用量クレジット」を有効にすると、メンバーが続けて作業できます。ヘルプのこのページには、データの学習についての説明は載っていないため、商用規約やプライバシーポリシーで確認する必要があります。

提供経路による違い

Claudeは、Anthropicが直接運営するサービスのほかに、大手クラウド経由でも使えます。経路によって、契約の窓口やデータの扱いが変わります。

経路契約の窓口特徴
Claude(claude.ai・アプリ)Anthropic個人・チーム・企業向けのプランで使う
Claude API・Claude ConsoleAnthropic自社のシステムに組み込む。利用量に応じた課金
Amazon BedrockAWSAWSの管理下で動く。東京・大阪などのリージョンがある
Google Cloud(Vertex AI)Google CloudGoogle Cloudの契約と管理の中で使う
Microsoft FoundryMicrosoftAzureの契約と管理の中で使う

Amazon Bedrockについて、公式の開発者向けドキュメントには、AWSが管理する基盤上で動き、Anthropicの担当者は推論の基盤にアクセスできないと書かれています。データの扱いはAmazon Bedrock側の規定に従います。すでにAWSやGoogle Cloud、Azureを会社で契約している場合は、その契約の枠内でClaudeを使う選択肢もあります。

長く使うために知っておくこと

カレンダーを見ながらモデルの切り替え時期を確認する会社員

AIサービスは、モデルの入れ替わりや規約の改定が早いため、導入してからの変化への備えも大切です。ここでは、Anthropicが公式に示している仕組みと、利用側でできる備えを整理します。

モデルは入れ替わる

Anthropicは、より安全で高性能なモデルを出すたびに、古いモデルを提供終了にしています。公式の開発者向けドキュメントでは、モデルの状態を4つに分けています。

状態意味
Active十分にサポートされ、利用が推奨されている
Legacy今後は更新されず、将来、提供が終わる可能性がある
Deprecated動作はするが推奨されない。代わりのモデルと終了日が示される
Retired利用できない。リクエストは失敗する

公開されているモデルの提供終了については、Anthropicが、実際に使っている利用者へ少なくとも60日前に通知すると、公式ドキュメントに書かれています。通知は、メールとドキュメントで行われます。

実際の例として、公式の一覧では、Claude Opus 4.1が2026年8月5日に、Claude Sonnet 4とOpus 4が2026年6月15日に提供を終了しています。Claude Sonnet 4.5は、2026年9月30日に非推奨とされ、提供終了は2026年11月30日と案内されています。

これまでに提供を終了した主なモデルは、次のとおりです。

終了日モデル
2024年11月6日Claude 1系、Claude Instant系
2025年7月21日Claude 2、Claude 2.1、Claude Sonnet 3
2025年10月28日Claude Sonnet 3.5
2026年1月5日Claude Opus 3
2026年2月19日Claude Sonnet 3.7、Claude Haiku 3.5
2026年4月20日Claude Haiku 3
2026年6月15日Claude Sonnet 4、Claude Opus 4
2026年8月5日Claude Opus 4.1

この表を見ると、数か月ごとに、どこかの世代が終了していることが分かります。1つのモデルに合わせて作った指示文や手順を、何年もそのまま使い続けることはできない前提で、運用を考えておく必要があります。

現行のモデルについては、「公式が示す、これより早くは終わらない日付」が公表されています。

モデル提供終了の目安(これより早くは終わらない日)
Claude Fable 5.12027年9月1日
Claude Opus 5.52027年9月22日
Claude Sonnet 5.52027年9月28日
Claude Haiku 5.52027年10月7日

この日付は、Anthropicが運営するプラットフォームに対するものです。Amazon BedrockやGoogle Cloudでは、それぞれが提供終了のスケジュールを決めるため、日付が異なることがあります。

提供終了のあとにAnthropicが約束していること

Anthropicは2025年11月4日に、モデルの提供終了と保存についての約束を公表しました。公式の記載では、次の内容です。

  • 公開したすべてのモデルの重み(モデルの中身にあたるデータ)を、会社が存続する限り保存する
  • 提供を終えるモデルごとに報告書を作り、モデルへのインタビューを行って記録する
  • モデル自身が表明した、今後のモデルへの希望を記録する(その希望に従うことまでは約束していない)

これは研究と将来の公開に備えるための約束で、提供終了したモデルを利用者がまた使えることまでを保証するものではありません。公式ドキュメントも、「将来、過去のモデルを再び公開したい」と書くにとどまっています。

モデルの入れ替わりに備える

モデルが入れ替わっても業務が止まらないように、利用側では次のような備えをしておきます。

  1. 使っているモデルを把握するAPIで組み込んでいる場合は、どのモデル名を指定しているかを一覧にしておきます。Claude Consoleの利用状況から、キーごとのモデルを出力できます。
  2. 終了日を確認する習慣をつける公式のモデル一覧と、通知のメールを、担当者が定期的に見る体制にします。
  3. 新しいモデルで先に試す終了日の前に、自社の実際の文書や手順で新しいモデルの結果を確かめ、問題があれば指示文を直します。
  4. 指示文と評価用の例を社内に残すうまくいった指示文と、確認用の入力・期待する出力を、自社の資料として保管します。モデルが変わったときの見直しに使えます。

規約と料金の変更

個人向けの利用規約には、Anthropicの判断で規約を改定でき、改定後も使い続けると同意したものとみなされると書かれています。通知の期間は、一般的な改定については決まっていません。利用料金の値上げについては、少なくとも30日前の通知が必要と定められています。

規約が変わるたびに内容を確認するのは負担ですが、特に次の点が変わっていないかは、会社として確かめておきたい項目です。

  • 入力した内容の学習への利用の扱い
  • 契約相手と、準拠法・裁判管轄
  • 禁止される用途と、高リスクな用途の条件
  • 料金と、使用量の上限

データの書き出しと削除

サービスを変える場合に備えて、データの書き出しと削除の方法も把握しておきましょう。個人向けプラン(Free・Pro・Max)は、次のように案内されています。

  • Web版かデスクトップアプリの「設定」→「プライバシー」から、会話データを書き出せる(スマホアプリからはできない)
  • ダウンロード用のリンクはメールで届き、有効期限は24時間。期限が切れたら、もう一度書き出しをする
  • アカウントを削除する前に、先に書き出しておく。削除すると、会話やプロジェクトにアクセスできなくなり、元に戻せない
  • 有料プランを使っている場合は、契約を解約し、期間の終わりを待ってから、アカウントを削除する

TeamやEnterpriseでは、書き出しは組織の設定で管理されます。オーナーが「メンバーが自分のデータを書き出せる」設定を有効にした場合に、各メンバーが自分の会話を書き出せます。書き出しの対象に、アップロードしたファイルの中身は含まれません。

困ったときの問い合わせ

公式のヘルプセンターによると、サポートはサポート用のチャットとメールによる文字でのやりとりで、電話での対応はありません。ログインできない場合でも、アカウントの削除やデータの書き出しについて、サポートに相談できます。業務で使う場合は、問い合わせの窓口と手順を、あらかじめ社内の担当者に共有しておくと、トラブルのときに慌てずに済みます。

障害情報の確認

サービスの稼働状況は、公式のステータスページ(status.claude.com)で確認できます。確認した時点では、claude.ai、Claude Console、Claude API、Claude Code、Claude Cowork、Claude for Governmentが、構成要素として一覧に並んでいました。

  • 直近90日間の稼働状況を確認できる
  • 過去の障害について、日付ごとの経過と復旧までの時間が残っている
  • 障害の通知を、メール・SMS・Slack・Microsoft Teams・Webhook、またはRSSで受け取れる

業務の流れにClaudeを組み込んでいる場合は、障害の通知を受け取る設定をしておくと、「いつもと違う」ときの切り分けが早くなります。

アカウントが停止されたとき

利用ポリシーに違反したと判断された場合、Anthropicから警告が届くことがあります。公式のヘルプでは、繰り返しの違反、サポート対象外の地域からのアカウント作成、規約の違反が、停止や削除の原因になりうると案内されています。

  • 個人向けプラン(Free・Pro・Max)で停止された場合も、ログインしてデータの書き出しやアカウントの削除はできる(違反の内容によっては、書き出しが制限される)
  • 異議の申し立ては、停止されたアカウントでログインしたうえで、申し立てのフォームから行う
  • 組織が一時停止された場合は、組織の画面から再審査を依頼する
  • APIの警告は、個々の入力ではなく、アカウント全体の違反の状況をもとに判断される

公式ヘルプには、返答までの時間が通常より長くなっていると書かれていました。業務の中心にClaudeを置く場合は、停止されたときに別の手段で業務を続けられるかも、あらかじめ考えておきましょう。

社員の入れ替わりで気をつけること

TeamやEnterpriseでは、社員の退職や異動のたびに、会話や資料の扱いが問題になります。公式のヘルプには、メンバーを組織から外したときの扱いが次のように書かれています。

対象メンバーを外したあとの扱い
アカウント・データ外しただけでは、アカウントもデータも削除されない。完全な削除は、オーナーがサポートに依頼する(元に戻せない)
非公開のプロジェクトほかのメンバーは、アクセスできなくなる
組織全体に共有したプロジェクト残ったメンバーが、権限に応じて見たり編集したりできる
会話残ったメンバーは、外れたメンバーの会話にアクセスできなくなる。共有リンクも使えなくなる
書き出しプライマリオーナーの書き出しには、外れたメンバーのデータも含まれる
再び追加したとき同じメールアドレスで追加すれば、以前の会話・プロジェクト・スキルが戻る

この仕組みから、業務に必要な資料や手順は、個人の会話の中ではなく、組織で共有するプロジェクトに入れておくのが基本です。

すでに個人のアカウントで業務に使っている人を、会社のプランに移すこともできます。公式のヘルプによると、次のような扱いです。

  • 仕事用のメールアドレスにひもづく個人アカウントは、TeamまたはEnterpriseの組織に移せる
  • 会話・プロジェクト・プロジェクトのファイル・記憶(組織で無効にしていない場合)は移る
  • 公開していた共有リンクは使えなくなる。公開したアーティファクトや、作成したスキルは移らない
  • 移行は一方向で、個人のアカウントには戻せない
  • 連携していたアプリの認証は取り消されるため、組織のアカウントで再度つなぐ

個人契約のまま業務データが蓄積される状態を避けるためにも、会社として使うと決めた時点で、組織のプランへ移す手順を決めておくと安心です。

特定の1社に頼りすぎない考え方

AIサービスは、条件の変更や障害の可能性がゼロではありません。次のような点を意識しておくと、変化があったときの影響を小さくできます。

  • 大事なデータや指示文は、AIサービスの中だけに置かず、自社で管理する場所にも保存しておく
  • 同じ指示文が、別のモデルでもどの程度動くかを、時々試しておく
  • クラウド経由(AWS・Google Cloud・Microsoft)で使う選択肢があることを、情報システム担当者と共有しておく

業務で使う前の確認事項

利用規約の画面を見ながら確認項目にチェックを入れる会社員

海外の会社のサービスを仕事で使うときは、契約の相手方・準拠法・データの扱いを、先に把握しておくと安心です。ここでは、公式の規約と案内から確かめられる範囲を整理します。

契約と規約

契約の種類は、使い方によって分かれます。

項目個人向け利用規約(Consumer Terms)法人向け商用規約(Commercial Terms)
対象Claude.ai、Claude ProなどAPIなど、法人向けのサービス
契約相手Anthropic, PBC日本の顧客はAnthropic, PBC
準拠法カリフォルニア州法日本を含む欧州以外の顧客はカリフォルニア州法
紛争の解決サンフランシスコの州または連邦の裁判所サンフランシスコでの仲裁(JAMSの規則による)
出力の権利Anthropicが持つ権利を利用者に譲渡する(規約の順守が前提)顧客がアウトプットを所有する
施行日(確認した版)2025年10月8日2025年6月17日

個人向けの規約には、いくつか実務に関わる点があります。

  • 利用できるのは18歳以上(または居住地で契約できる年齢のうち高い方)
  • アカウントのログイン情報やAPIキーを、他の人と共有してはならない
  • 出力は不正確なことがあるため、利用前に確認する必要がある
  • 規約はAnthropicの判断で改定されることがあり、改定後に使い続けると同意したものとみなされる

Team・Enterpriseの契約に、どちらの規約が適用されるかは、確認した範囲では明確には書かれていませんでした。契約するプランの案内や、営業窓口で確かめてください。

利用ポリシーで求められていること

契約とは別に、Anthropicの「利用ポリシー(Usage Policy)」も確認しておきましょう。公式の説明では、入力を送るすべての人(個人の利用者、開発者、企業、クラウド経由の利用者)に適用されます。ポリシーは、共通の基準、高リスクな用途の要件、用途別の指針の3つで構成されています。

共通の基準として禁止されている主な項目は、次のとおりです。

  • 法律に違反する行為
  • 重要なインフラや、許可のないコンピューター・ネットワークへの侵害
  • 兵器の開発や設計
  • 暴力や憎悪の扇動
  • プライバシーや個人の権利の侵害
  • 子どもの安全を脅かす行為
  • 偽情報の作成・拡散、組織的な偽装、民主的なプロセスの妨害
  • 監視や検閲、詐欺や悪質な商法
  • 性的に露骨な内容の生成

業務で特に関係が深いのは、「高リスクな用途」の要件です。法律・医療・金融・信用・保険・住宅・雇用・教育・公的給付などの分野で、AIの出力を助言や判断に使う場合には、次の対応が求められています。

要件公式の説明
人による確認資格のある人が出力を実質的に確認し、届ける前に変更できる状態にする。その人が責任を持つ
AIの利用の開示助言を受ける人や、判断の対象になる人に、AIが使われたことを分かるように伝える。AnthropicやClaudeの名前を挙げる必要はない
物理的な動作の制御機器を動かす場合は、資格のある人がいつでも観察して止められる状態にし、モデルの出力とは別に安全の上限を設ける

たとえば、採用の合否の判断や、融資の審査、保険の引き受けの判断などにClaudeを使う場合は、この要件を踏まえた運用が必要です。確認したページには、改定後の施行日として2026年11月12日が表示されていました。ポリシーは改定されることがあるため、契約前と運用中に、最新の内容を確認してください。

データの保存先と処理

法人向けの製品(Claude EnterpriseやAPIなど)について、公式のプライバシーセンターは、データの保存先はアメリカと案内しています。処理については、既定の設定では、アメリカ・ヨーロッパ・アジア・オーストラリアの国々に通信が送られることがあると説明されています。安全性の確認、製品サポート、障害対応といった社内の業務は、Anthropicや関連会社が事業を行う国で行われることがあります。

データの置き場所を絞りたい場合の選択肢は、使い方によって異なります。

使い方データの所在を絞る方法
Claude API(直接)リクエストごと、またはワークスペースの設定で、推論をアメリカのみに限定できる(標準価格の1.1倍)。ワークスペースの保存先は、現時点ではアメリカのみ
Amazon Bedrockリージョンを指定して利用できる。日本(東京・大阪)にもリージョンがある。リージョン指定のエンドポイントは、グローバル指定より10%高い
Claude Enterprise従量課金の場合は、アメリカ国内のみで推論を行う設定を有効にできる

つまり、2026年10月時点の公式ドキュメントでは、Anthropicが直接運営するAPIで選べる地域は、「グローバル」か「アメリカのみ」の2つです。日本国内だけで処理したい場合は、Amazon Bedrockのように、リージョンを選べる経路が候補になります。

学習への利用と保存期間

入力した内容がAIの学習に使われるかどうかは、プランによって異なります。

  • 個人向け(Free・Pro・Max)設定の「Model Improvement」で、学習への利用を許可するかを選べる。初期値は、確認した公式ページには明記がないため、自分のアカウントで確認する
  • 法人向け商用規約(APIなど)「AnthropicはサービスのCustomer Contentでモデルを学習させてはならない」と規約に書かれている

個人向けでも、フィードバック(良い・悪いの評価)を送った会話や、安全性の確認のために検出された会話は、設定にかかわらず利用されることがあると案内されています。シークレットチャットは、学習には使われません。

保存期間の目安は次のとおりです。

  • 個人向けの会話を削除すると、履歴からはすぐに消え、サーバーからは30日以内に削除される
  • APIの入力と出力は、原則として30日以内に自動で削除される
  • 利用ポリシーに違反したとして検出された入力・出力は、最長2年、分類の点数は最長7年保存されることがある

設定の手順は、次の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたいClaudeに学習させない設定方法|プラン別のデータの扱いと情報漏洩対策Claudeに入力した内容をAIの学習に使わせない設定方法を、パソコン・スマホの手順つきで解説します。プランごとのデータの扱い、オフにしても例外になるケース、保存期間、シークレットチャット、Claude Codeでの扱い、会社で使うときの情報漏洩対策まで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

認証と第三者の監査

公式のプライバシーセンターには、法人向け製品(Claude for WorkとAPI)について、次の認証・準拠が挙げられています(2026年3月16日付の記事)。

認証・基準公式の記載
ISO/IEC 27001:2022情報セキュリティマネジメントの国際規格
ISO/IEC 42001:2023AIマネジメントシステムの国際規格。審査機関はSchellman Compliance
SOC 2Type IとType IIの両方
HIPAAHIPAA対応の構成を用意(BAAの締結が可能)

認証の対象範囲や報告書は、製品とプランによって異なります。社内の監査や取引先への説明に使うときは、公式のTrust Center(トラストセンター)で、契約するプランが対象かどうかを確認してください。個人向けプラン(Free・Pro・Max)は別の記事で案内されており、法人向けと同じとは限りません。

社内で聞かれやすい質問

導入を検討すると、情報システム部門や法務、経営層から、次のような質問が出やすくなります。公式の情報で答えられる範囲を整理しました。

聞かれやすい質問答えの目安(公式の情報より)
どこの国の会社かアメリカのAnthropic, PBC。日本の顧客の契約相手もAnthropic, PBC
日本に拠点はあるか2025年10月に東京オフィスを開設。日本法人の詳細は公式ページに記載なし
入力したデータは学習に使われるか法人向けの商用規約では使われない。個人向けは設定で選べる
データはどこに保存されるか保存先はアメリカ。処理は既定でアメリカ・欧州・アジア・オーストラリア
日本国内で処理できるかAnthropicの直接のAPIでは「グローバル」か「アメリカのみ」。国内リージョンを選ぶならAmazon Bedrockなどが候補
セキュリティの認証はあるかISO 27001、ISO 42001、SOC 2など(法人向け製品。対象範囲はTrust Centerで確認)
トラブル時に、どの国の法律で解決するのか日本の顧客は、カリフォルニア州法。個人向けはサンフランシスコの裁判所、法人向けはサンフランシスコでの仲裁
経理の処理はどうなるか日本の顧客には10%の消費税が加算され、適格請求書が発行される
モデルが突然使えなくなることはあるか提供終了は、少なくとも60日前に通知される。現行モデルには終了の目安日が示されている

社内ルールのひな形

「何を入力してよいか」は、情報の種類ごとに決めておくと運用しやすくなります。次の表は、考え方の例です。自社の業種や取引先との契約、個人情報保護の方針に合わせて見直してください。

情報の種類入力の考え方の例
公開済みの情報(自社サイトの文章、プレスリリースなど)入力してよい。出力に誤りがないかの確認は必要
社内向けの一般的な資料(マニュアル、議事メモなど)法人向けプランで、学習に使われない契約であれば入力してよい
取引先の情報(社名、担当者名、契約内容)取引先との契約で第三者への提供が制限されていないかを確認してから入力する
個人情報(顧客・従業員の氏名、連絡先、評価など)利用目的と、外国のサービスに預けることの説明が社内で整理されるまでは、入力しない
機密情報(未公開の財務情報、技術情報、認証情報)原則として入力しない。必要な場合は、責任者の許可と、使えるプランの確認を行う

個人情報を海外のサービスに預ける場合の法的な整理は、会社の状況によって異なるため、個人情報保護の担当者や専門家と確認してください。この記事では、そうした判断を代わりに行うことはできません。

導入前の確認の進め方

  1. 使う目的を決める文章の下書きや集計など、何に使うのかを先に決めます。入力する情報の範囲も、ここで見えてきます。
  2. 契約するプランを選ぶ個人向けか法人向けかで、規約・データの扱い・認証の範囲が変わります。会社の業務で使うなら、法人向けのプランを前提に検討します。
  3. データの置き場所の要件を確かめる国内だけで処理したいのか、アメリカでの処理を許容できるのかを決めます。要件によって、API直接かクラウド経由かが変わります。
  4. 入れてよい情報を決める顧客の個人情報や社外秘の資料を入力してよいか、社内のルールにします。
  5. 経理の手続きを確かめる消費税の扱い、請求書の形式、支払い方法を、経理担当と確認します。
  6. 小さく試して見直すまずは数人で、公開してよい情報の範囲で試し、使い方を見直してから広げます。

海外製サービスでも、社内ルールは日本の会社が決める

データの保存先や準拠法は、利用する側では変えられない部分があります。そのうえで、何を入力してよいか、出力を誰が確認するかは、会社として決められます。入力を控える情報の種類を先に決めておくことが、いちばん確実な対策です。

最新の情報を確かめる場所

規約・料金・認証・提供地域は、予告なく変わることがあります。確かめるときは、次の公式ページを使います。

知りたいこと確認する場所
会社の概要・役員・ニュースanthropic.com(Company・Leadership・News)
使えるモデルと価格(開発者向け)Claude Platform Docsの「Models overview」
モデルの提供終了Claude Platform Docsの「Model deprecations」
プランと料金claude.com/pricing
規約・利用ポリシーanthropic.com/legal
データの扱い・認証プライバシーセンター(privacy.claude.com)とTrust Center
利用できる国・地域Supported Regions Policy
安全性の評価Transparency Hub

公式ページは、英語で書かれているものが多くあります。社内の確認で使うときは、原文を残したうえで、翻訳を併記しておくと、あとから確認しやすくなります。

確認した日付と、見たページのURLも、あわせて記録しておきましょう。社内の稟議や、取引先からの問い合わせに答えるときに、「いつの時点の公式情報か」を示せます。規約や料金が改定されたときの見直しも、記録があれば差分だけを確かめれば済みます。年に1回、または大きな契約更新の前に、この一覧のページを見直す習慣をつけておくと安心です。

よくある質問

Claudeは中国の会社のAIですか?

いいえ。Claudeを作っているAnthropicは、アメリカの会社です。拠点はサンフランシスコで、利用規約の準拠法もアメリカのカリフォルニア州法です。

AmazonやGoogleが作っているAIですか?

いいえ。Claudeを運営して利用者と契約するのはAnthropicです。Amazonは2023年に、少数株主として最大40億ドルを出資すると発表しており、AWSやGoogle Cloudでも、Claudeを使えるサービスが提供されています。ただし、Claude自体はAnthropicのAIです。

Anthropicに日本法人はありますか?

2025年10月に東京オフィスを開設しており、日本の代表取締役社長も公式発表に記載されています。日本法人の正式名称や従業員数は、確認した公式ページには書かれていませんでした。

「Claude」の名前の由来は何ですか?

公式には案内がありません。人名にちなむという説は広く知られていますが、Anthropicが公式に確認したものではありません。

Anthropicは上場していますか?

2026年10月時点で、上場したという公式の発表は確認できていません。Anthropicは2026年6月1日に、新規株式公開に向けた登録届出書(Form S-1)の草案を、米国証券取引委員会に非公開で提出したと発表しています。株数や価格、時期は決まっていないと説明されています。

日本から使えますか?日本語で使えますか?

日本は、公式のSupported Regions Policy(利用できる国・地域の一覧)に含まれています。日本語でも使え、Webとデスクトップアプリの表示言語にも日本語があります。

日本の消費税はかかりますか?

2026年4月1日から、日本の顧客には、すべてのプランの料金に10%の消費税が加算されています。適格請求書も発行され、課税事業者の法人は仕入税額控除を受けられると、公式のお知らせに書かれています。

データはアメリカのサーバーに送られますか?

法人向け製品について、公式は「データの保存先はアメリカ」と案内しています。処理は、既定ではアメリカ・ヨーロッパ・アジア・オーストラリアに送られることがあります。APIでは、推論をアメリカのみに限定する設定があります。国内のリージョンで使いたい場合は、Amazon Bedrockの東京・大阪リージョンが候補になります。

入力した内容は、AIの学習に使われますか?

個人向けプランでは、設定の「Model Improvement」で選べます。法人向けの商用規約には、AnthropicがCustomer Contentでモデルを学習させてはならないと書かれています。ただし、個人向けでも、フィードバックを送った会話や、安全性の確認のために検出された会話は利用されることがあります。

会社で使うなら、個人契約と法人契約のどちらがよいですか?

会社の業務で使うなら、管理機能と法人向けの規約が適用されやすい、TeamやEnterpriseなどの法人向けのプランを前提に検討するのが基本です。個人契約のアカウントでは、社員が退職したときの引き継ぎや、利用状況の把握が難しくなります。

使っているモデルが提供終了になったら、どうなりますか?

提供終了の前に、少なくとも60日前までに、実際に使っている利用者へ通知されると、公式ドキュメントに書かれています。終了日を過ぎると、そのモデルへのリクエストは失敗します。代わりのモデルが案内されるので、終了日の前に、自社の文書で試してから切り替えましょう。

会話の履歴を書き出せますか?

個人向けプラン(Free・Pro・Max)では、Web版かデスクトップアプリの「設定」→「プライバシー」から書き出せます。スマホアプリからはできません。TeamやEnterpriseでは、組織のオーナーが設定を有効にした場合に、各メンバーが自分の会話を書き出せます。

サポートに電話で問い合わせできますか?

公式のヘルプセンターによると、サポートはサポート用のチャットとメールによる文字での対応で、電話での対応はありません。

中国の拠点や、中国の会社の出資を受けている会社でも使えますか?

公式のSupported Regions Policyでは、一覧にない国・地域は対象外とされ、中国・香港・マカオは一覧に載っていません。対象外には、その地域の個人や組織が過半数を所有・支配している会社も含まれると書かれています。該当する可能性がある場合は、利用前に公式のポリシーを確認し、必要なら営業窓口に問い合わせてください。

料金の支払いは日本円でできますか?

公式のお知らせには、請求の通貨は変わらず、消費税額が日本円で適格請求書に表示されると書かれています。支払い方法や請求の通貨は、契約するプランによって異なる可能性があるため、契約前に確認してください。

安全性の評価は、どこで見られますか?

モデルごとの能力・安全性テスト・出荷時の対策は、公式のTransparency Hubの「Model Report」で見られます。モデルのリスクをまとめたリスクレポートは、Responsible Scaling Policyのページから参照できます。

Claudeの障害情報は、どこで確認できますか?

公式のステータスページ(status.claude.com)で、claude.ai・Claude Console・Claude API・Claude Codeなどの稼働状況と、過去の障害の履歴を確認できます。メールやSlackなどで通知を受け取る設定もできます。

Teamプランは何人から使えますか?

公式のヘルプでは、2人から150席までと案内されています。150席を超える組織は、Enterpriseに移る必要があります。

Anthropicは、どんな研究をしていますか?

公式の研究ページには、Alignment(AIの目的を人に合わせる研究)、Interpretability(モデルの内部の理解)、Frontier Red Team(リスクの評価)、Societal Impacts(実際の使われ方の研究)、Economics(経済への影響)の5つのチームが挙げられています。

ClaudeとChatGPTは、別の会社のAIですか?

別の会社のAIです。Claudeを作っているのはAnthropic、ChatGPTを作っているのはOpenAIです。どちらも対話型の生成AIですが、運営会社、契約、料金、データの扱いが異なります。

信頼できる会社ですか?

信頼できるかどうかは、公式の発表・規約・認証を読んだうえで、社内で判断するものです。この記事で紹介した、会社の形・安全方針の公開・認証・契約とデータの扱いは、その判断の材料になります。

ロゴやアイコンは自由に使えますか?

個人向けの利用規約では、書面による事前の許可なく、名称やロゴを本サービス以外の製品・サービスに関連して使うことはできないと定められています。資料やWebサイトに載せる前に、「Claudeのロゴ」の記事も確認してください。

まとめ

この記事のまとめ

  • Claudeを作っているのは、アメリカのAI企業Anthropic(Anthropic, PBC)。拠点はサンフランシスコで、AmazonやGoogleのAIではない
  • Anthropicは2021年初めに創業した公益法人で、7人の共同創業者がいる。2026年5月に650億ドルを調達し、年換算の売上高は470億ドルを超えたと発表している
  • 安全性への取り組みとして、Claudeの憲法の公開、Responsible Scaling Policy、モデルごとの評価の公開などを行っている
  • 日本では2025年10月に東京オフィスを開設し、NECなどと提携している。日本は利用できる地域に含まれ、日本語でも使える。料金には10%の消費税がかかる
  • 現行モデルはFable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5。直接のほかに、AWS・Google Cloud・Microsoftのクラウド経由でも使える
  • モデルは入れ替わる。提供終了は少なくとも60日前に通知されるため、終了日の確認と事前の動作確認を習慣にする
  • 業務で使う前に、契約するプランの規約、データの保存先と処理、学習への利用、入力してよい情報を確認しておく

どんな会社が作っているのかを確かめたうえで、社内でどこまで使うかを決めておくと、導入後の迷いが少なくなります。まずは公開してよい情報の範囲で小さく試し、確認が必要な点を洗い出していくのが現実的です。

INTERCREATE JAPANでは、Claude CodeやClaudeの導入に向けて、使う範囲の整理や社内ルールづくり、社内で使い続けられる仕組みづくりをお手伝いしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典