Codex

CodexのPlan mode(計画モード)とは?/planの使い方と頼み方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Codexの計画モード(Plan mode)が何をするモードか、使える画面
  • /planの入り方と、作業中は使えないなどの決まり
  • 計画の質を上げる頼み方(目的・材料・制約・完了条件)
  • /goal・権限(read-only、Approve for me)・/review・/sideとの役割の違い
  • 計画モードの推論の深さの設定(plan_mode_reasoning_effort)
  • PLANS.mdとAGENTS.mdで計画を残す方法と、うまくいかないときの対処
目次
  1. 計画モードとは
  2. 実装の前に、進め方を提案させるモード
  3. 向いている場面・向かない場面
  4. 計画に書かれる内容のイメージ
  5. 「計画」には2つの使われ方がある
  6. この記事で使う用語
  7. 使える画面
  8. 入り方と使い方
  9. 画面ごとの使い分け
  10. 入り方の種類
  11. 作業中は/planが使えない
  12. 作業中に方向を変えたいとき
  13. 計画の読み方
  14. 計画を直すときの言い方
  15. 実装を頼むときの言い方
  16. 計画をコピーして残す
  17. $planスキルを使う方法
  18. 計画を良くする頼み方
  19. 依頼文の例
  20. 材料の渡し方
  21. あいまいな依頼と、はっきりした依頼
  22. 質問に答えるときのコツ
  23. 「インタビューして」と頼む方法
  24. /goal・権限との関係
  25. /planから/goalへつなぐ流れ
  26. 依頼文で「計画だけ」と頼む方法との違い
  27. 計画だけで終わらせたいときは、権限を読み取り専用にする
  28. 実装のあとの確認:/diffと/review
  29. 計画はローカルで、実装はクラウドで
  30. 自動レビュー(Approve for me)は、許可を広げない
  31. 設定と計画書
  32. 計画モードの推論の深さを変える
  33. 設定はどこが優先されるか
  34. 推論の深さをどう選ぶか
  35. モデルとの関係
  36. 計画をファイルとして残す(PLANS.md)
  37. AGENTS.mdに「計画を出す条件」を書いておく
  38. 活用例
  39. 例:社内の申込フォームに項目を足す流れ
  40. 部署ごとの依頼文の例
  41. 使い始めて1週間の進め方
  42. /sideで、計画への疑問をその場で確かめる
  43. /forkで、別の案を並べて比べる
  44. うまくいかないとき・注意点
  45. 症状と対処
  46. 計画を承認する前のチェックリスト
  47. 結果が違ったときの戻し方
  48. 計画を出させすぎない
  49. チームで計画をレビューする
  50. 使用量について
  51. 会社で使うときに決めておくこと
  52. よくある質問
  53. まとめ

「Codexにいきなり頼んだら、思っていたのと違う方向に作業が進んでしまった」「大きな作業を頼みたいが、先に進め方を確認しておきたい」と感じたことはないでしょうか。人に仕事を頼むときも、いきなり作業に入ってもらうより、先に段取りを聞いた方が安心です。

Codexの計画モード(Plan mode)は、その「段取りを先に出してもらう」ためのモードです。/planと入力すると、Codexは実装に入る前に、調べた内容と進め方を計画として提案します。ずれているところを直してから作業に進めば、やり直しの手間が減ります。

この記事では、計画モードの仕組み、入り方と使い方、計画の質を上げる頼み方、/goalや権限設定との違い、推論の深さの設定、計画を残す方法、うまくいかないときの対処までを順に解説します。内容は2026年10月時点のOpenAI公式ドキュメントにもとづいています。公式に書かれていないことは、そのとおり「公式には案内がない」と書いています。

計画モードとは

ノートPCの画面に表示された作業の進め方の一覧を、会社員が肩越しに確認している場面

実装の前に、進め方を提案させるモード

公式のスラッシュコマンド一覧では、/planを「計画モードに切り替え、必要なら依頼も一緒に送る」コマンドと説明しています。目的は、実装作業が始まる前に、Codexに実行計画を提案させることです。

公式のベストプラクティスのページには、計画モードの役割がもう少し具体的に書かれています。Codexが必要な情報を集め、こちらに確認の質問をし、そのうえで実装前に「より確かな計画」を組み立てる、という流れです。難しい作業、あいまいな作業、言葉にしにくい作業では、まず計画させる進め方が勧められています。

ふつうに依頼する計画モードで依頼する
Codexの最初の動き依頼を受けて、そのまま作業に入る情報を集め、必要なら質問をして、進め方を提案する
こちらが確認できるタイミング作業の途中、または終わったあと実装の前
向いている依頼範囲が小さく、やることがはっきりしている手順が多い、範囲が広い、進め方に迷いがある
やり直しの量方向がずれていると、作業後に大きくなる計画の段階で直せるので、小さく済みやすい

向いている場面・向かない場面

計画モードは、すべての依頼で使う必要はありません。計画を読む時間もかかるため、場面で使い分けます。

場面計画モード理由
複数のファイルや画面にまたがる変更向いている影響する範囲を先に確認できる
何から手をつけるか決まっていない作業向いている確認の質問を通じて、やることを整理できる
既存のしくみを大きく変える作業向いている戻しにくい変更の前に、順序と影響を確認できる
誤字の修正や、1か所だけの文言変更向かない計画を読むより、直接頼んだ方が早い
結果をすぐ確かめられる小さな実験向かないやってみて、気に入らなければ戻す方が早い

迷ったときの目安は、「間違った方向に進んだとき、戻すのにどれだけ手間がかかるか」です。戻すのに時間がかかりそうな作業ほど、計画の段階で確認する価値があります。

計画に書かれる内容のイメージ

計画の中身は依頼によって変わります。公式に決まった書式はありませんが、読む側が確認しやすいのは、次のような項目がそろった計画です(記事用に作った例で、実際の出力そのものではありません)。

【目的】研修の申込フォームに「アレルギーの有無」の項目を追加する
【触るファイル】form.html(項目の追加)、send-mail.js(メール本文への反映)
【触らないファイル】料金ページ、トップページ
【手順】1. 現在の項目と送信処理を確認する 2. 項目を追加する 3. メール本文に回答を入れる 4. 画面で表示と送信を確かめる
【確かめ方】テスト用の申込を1件送り、メールに回答が入っていることを確認する
【確認したい点】回答は必須にしますか

この例のように、目的・範囲・手順・確かめ方・未決の点がそろっていれば、人が読んで判断できます。逆に、手順だけが並んでいて「どこを触るか」「どう確かめるか」が書かれていない計画は、そのまま進めると危ない計画です。追加で書くよう頼みましょう。

「計画」には2つの使われ方がある

公式の用語集では、Plan(計画)を「Codexが提案した、または進行を追いかけている、作業の手順」と説明しています。同じ「計画」でも、次の2つの場面があります。

場面内容この記事で扱うか
実装の前に提案される計画計画モードで、実装の前に人が読んで確認するための計画扱う
作業中に更新される進み具合作業の手順の一覧と、各手順が「未着手・作業中・完了」のどれかを示す表示補足のみ

後者は、Codexを自分のシステムに組み込む開発者向けの資料(app-server)に記載があります。計画の各手順が「pending(未着手)」「inProgress(作業中)」「completed(完了)」の状態を持ち、作業の進み具合に合わせて更新される仕組みです。計画モードで出てくる計画の文章も、専用の項目(plan)として扱われると説明されています。普段の利用で意識する必要はありません。

この記事で使う用語

公式ドキュメントには、いくつかの言葉が出てきます。この記事での意味を整理しておきます。

用語意味
計画(プラン)Codexが「こう進める」と示す、手順と範囲の説明
実装計画にもとづいて、実際にファイルを書き換えたりコマンドを動かしたりする作業
サンドボックスCodexが触れるファイルやネットワークの範囲を区切る仕組み
承認(approval)範囲を超える操作の前に、実行してよいかを人に確認すること
差分(diff)変更前と変更後の違いの一覧
推論の深さ(reasoning effort)答えを出す前に、どのくらい深く考えさせるかの設定

使える画面

公式ドキュメントで計画モードの記載があるのは、次の画面です。

画面公式の記載
ChatGPTデスクトップアプリ(Codex)入力欄で/planと入力すると、調査して進め方を提案させられる。コマンド一覧にも/planがある
Codex CLI/planで計画モードに切り替える。依頼文を続けて書くこともできる
IDE拡張機能(VS Codeなど)スラッシュコマンド一覧に/planがあり、「複数手順の計画のために計画モードを切り替える」と説明されている
ChatGPTのWeb版Codexのスラッシュコマンドは使えない。Web版には別のコマンドメニューがある

ChatGPTのChatやWorkで依頼の進め方を相談したいときは、Codexの/planではなく、「先に計画を出して。私が承認するまで作業しないで」と依頼文で伝えます。公式のプロンプトの案内にも、進め方が重要なときは計画を求め、社外への送信や公開の前には承認を求める、という考え方が書かれています。

公式に書かれていないこと

計画モード中に、Codexがファイルを書き換えることを仕組みの上で禁止しているのかどうかは、公式ドキュメントに書かれていません。公式の説明は「実装を始める前に計画を提案させる」までです。変更を確実に止めたいときは、後の章で説明する権限(読み取り専用)を組み合わせます。

あわせて読みたいCodexの使い方を初心者向けに解説|アプリ・CLI・頼み方のコツOpenAIのCodexの使い方を、ChatGPTデスクトップアプリ・Codex CLI・エディタ拡張・クラウドの入口ごとに解説します。始める前の準備から最初の依頼、よく使うコマンド、うまく頼むコツ、AGENTS.mdの書き方、業務での活用例、安全に使う注意点まで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

入り方と使い方

デスクのノートPCで、入力欄にスラッシュコマンドを打ち込んでいる会社員

計画モードの入り方は、画面によらず基本的に同じです。最初の1回の流れを説明します。

  1. Codexの入力欄を開く作業するフォルダ(プロジェクト)を開いた状態で、デスクトップアプリ、CLI、IDE拡張機能のいずれかの入力欄を開きます。
  2. /planと入力する入力欄で/planと入力し、Enterを押します。公式では、これでいまのチャットが計画モードに切り替わると説明されています。
  3. 依頼を書く切り替えたあと、普通に依頼を書いて送ります。/planの後ろに依頼を続けて書けば、切り替えと依頼を一度に送れます。
  4. 確認の質問に答えるCodexが情報を集め、必要に応じて質問を返してきます。答えられるものから答えます。
  5. 計画を読んで、直す出てきた計画を読み、ずれている点は同じ会話で伝えて直してもらいます。
  6. よければ実装を頼む計画に納得したら、その計画で作業を進めるよう頼みます。

画面ごとの使い分け

計画モードの入り方は共通ですが、計画を読んだあとに使える機能は、画面によって少し違います。公式ドキュメントの記載をもとに、使い分けの目安をまとめました。

画面計画の前後で使える機能(公式の記載)向いている人
デスクトップアプリ変更点を画面で確認できる。作業用のコピー(Worktree)で並行して進められる。入力欄の下で権限を選べる画面で確認しながら進めたい人
CLI/copy、/diff、/review、/side、/fork、/permissionsなど、コマンドが多いターミナルに慣れている人、細かく制御したい人
IDE拡張機能エディタで開いているファイルを文脈として渡せる(/ide-context)。/review、/side、/forkなども使えるエディタでコードを見ながら進めたい人

非エンジニアの方がまず試すなら、変更点を画面で確認できるデスクトップアプリが取り組みやすいでしょう。計画を読み、直し、実装させ、差分を確認する、という流れを同じ画面の中で完結できます。

入り方の種類

入り方書き方・操作公式の記載
/planだけ/planと入力してEnterいまのチャットを計画モードに切り替える
依頼を続けて書く/plan 社内の申込フォームの項目を増やしたい入力した文章が、最初の計画の依頼になる。公式の例は「/plan Propose a migration plan for this service」
画像や貼り付けつき/planに続けて文章を貼る、画像を添付するインラインの依頼でも、貼り付けや画像の添付ができる
Shift+TabキーボードのShift+Tabベストプラクティスに「/planまたはShift+Tabで切り替える」とある

Shift+Tabがどの画面で使えるかの区別は、公式には整理されていません。使えない画面では/planを使ってください。

作業中は/planが使えない

公式のCLIの説明には、Codexがすでに作業しているあいだは、/planが一時的に使えないと書かれています。作業の途中で「やっぱり先に計画を出して」と思っても、切り替えられません。

対処は2つです。ひとつは、作業が終わるのを待ってから/planで計画を頼む方法です。もうひとつは、作業を始める前の最初の1通目から計画モードにしておく方法です。大きな作業は、後者を習慣にすると取りこぼしが減ります。

作業中に方向を変えたいとき

計画モードに切り替えられない代わりに、作業中のCodexには追加のメッセージを送れます。公式では、進行中の作業に指示を足すことを「steer(舵を取る)」と呼んでいます。たとえば、「ここまでの進み具合と、残りの手順を一覧にして。確認するまで次に進まないで」と送れば、その時点での計画を出させて、確認を挟めます。

これは計画モードそのものではなく、依頼文で同じ効果をねらう方法です。切り替えのような専用の仕組みではないため、確実さを求めるときは、作業を止めて、計画モードで頼み直すのが安全です。

計画の読み方

計画が出てきたら、次の4点を確認します。全部を詳しく読む必要はありません。

  • 目的:自分が頼んだことの意図と合っているか
  • 範囲:触るファイルや画面が、想定より多くないか。触ってほしくない場所が入っていないか
  • 順序:戻しにくい変更が、確認の前に来ていないか
  • 確かめ方:終わったことを、どうやって確かめるかが書いてあるか

直したい点は、「手順3は不要。ログインの画面には触らないで」のように、番号や場所を指して伝えます。計画の全文を書き直させるより、直したい部分だけを伝える方が、意図が正確に伝わります。

計画を直すときの言い方

計画を直してもらうときは、「全体的におかしい」と伝えるより、どこを・どうしてほしいかを具体的に書きます。

伝わりにくい言い方伝わりやすい言い方
もう少し簡単にして手順を5つ以内にして。各手順の最後に、確認方法を一言で添えて
範囲が広すぎる今回はフォームの画面だけにして。メール送信の部分は計画から外して
リスクを考えてこの変更で、いま動いている機能が壊れる可能性がある箇所を挙げて。戻す方法も書いて
ちゃんと確認して実装が終わったら、何をどう確かめたかを、確認した項目ごとに報告して

「手順2と手順3の順番を入れ替えて」のように、番号を指して伝える方法も確実です。Codexは会話の流れを覚えているので、計画を最初から書き直さなくても、指摘した部分だけを直してくれます。

実装を頼むときの言い方

計画に納得したら、実装を頼みます。承認の操作の画面表示は公式に書かれていないため、同じ会話で言葉にして伝える方法が確実です。

状況伝え方の例
計画をそのまま進めてよいこの計画で進めてください。完了したら、変更したファイルと確認した内容を報告してください
一部だけ先に進めたい手順1と手順2だけ実装してください。手順3以降は、結果を確認してから頼みます
途中で確認を挟みたい手順ごとに、変更内容を報告して、私の確認を待ってから次に進んでください
計画から外れそうなとき計画にない変更が必要になったら、実装せずに、まず理由を教えてください

最後の伝え方は、計画の外に作業が広がるのを防ぐのに役立ちます。計画と実装のずれは、「計画にない変更が必要になったときの扱い」を決めていないことで起きるからです。

計画をコピーして残す

CLIでは、/copyと入力するか、Ctrl+Oを押すと、直前に完了したCodexの出力をクリップボードにコピーできます。公式でも、「最新の完了した回答や計画の文章を、選択せずに取り出せる」と説明されています。コピーした計画は、メモや社内の共有ページに貼って、あとから見返せます。

デスクトップアプリやIDE拡張機能で同じことをしたいときは、計画の文章を選んでコピーするか、「この計画をmarkdownのファイルとして保存して」と依頼します。ファイルに残す方法は、後の章で詳しく説明します。

$planスキルを使う方法

公式のプロンプトの案内には、IDE拡張機能で大きなリファクタリング(動作を変えずに中身を整理すること)を計画する例があります。そこでは、$planというスキルが使える場合に、$planと明示して呼び出す書き方が紹介されています。計画の対象、守る条件、含めてほしい内容(手順ごとの移行計画など)を箇条書きで添えるのが例の形です。

スキルが使えるかどうかは環境によります。使えないときは、/planで十分です。スキルの仕組みは「Codex Skills」の記事で解説しています。

計画を良くする頼み方

メモに目的や条件を箇条書きにして、パソコンの依頼文を考えている会社員

計画モードを使っても、依頼があいまいなままだと、計画もあいまいになります。公式のベストプラクティスは、依頼に入れる内容として次の4つを挙げています。

要素公式の説明書き方の例
Goal(目的)何を変えたいか、何を作りたいか問い合わせフォームに「希望の連絡方法」の項目を足したい
Context(材料)関係するファイル、フォルダ、資料、例、エラーなど@でファイルを指定する。現在の項目一覧と、送信先のメール設定が材料になる
Constraints(制約)守るべき基準、構成、安全面の条件、決まりごと見た目は変えない。既存の項目の順番も変えない
Done when(完了条件)終わったと言える状態(テストが通る、挙動が変わる、不具合が再現しない)画面で項目が表示され、送信したメールに内容が入っている

公式は、この4つを入れると、Codexが範囲を絞って動き、思い込みでの判断が減り、結果が確認しやすくなると説明しています。

依頼文の例

非エンジニアの方でも、そのまま使える形にした例です(記事用に作った例です)。

/plan 会社のホームページの「お問い合わせ」フォームに、「希望の連絡方法(メール・電話)」を選ぶ項目を足したいです。
・対象は contact フォルダの中のファイルです
・見た目と、既存の項目の順番は変えないでください
・選んだ内容が、担当者に届くメールの本文に入るようにしてください
・作業を始める前に、触るファイルと手順の一覧を出してください
・分からない点は、作業の前に質問してください

最後の2行が、計画モードで特に役に立ちます。「触るファイル」を先に出させると影響範囲が分かり、「質問してください」と添えると、Codexが思い込みで進めずに、確認を挟んでくれます。

材料の渡し方

公式のベストプラクティスでは、材料を渡す方法として「@でファイルを指定する」ことが紹介されています。CLIの公式の説明には、エラーの画面写真や構成図、デザインの見本を画像として渡す方法もあります。/planに続けて書く依頼でも、文章の貼り付けと画像の添付ができます。

渡したい材料渡し方計画での使われ方
特定のファイル入力欄で@を付けて指定する触る場所の判断材料になる
エラーの画面や、直したい画面の写真画像を添付する、または貼り付ける問題の場所や、直したい見た目を伝えられる
仕様や決まりごと文章を貼る。またはファイルを指定する制約として計画に反映される
毎回守ってほしい決まりAGENTS.mdに書く毎回の依頼で書かなくても、前提として働く

材料は多ければよいわけではありません。公式でも、関係するものに絞るよう勧められています。関係のないファイルまで渡すと、計画の対象がぼやけます。

あいまいな依頼と、はっきりした依頼

同じ作業でも、頼み方で計画の質が変わります。記事用に作った例を並べます。

場面あいまいな依頼はっきりした依頼
フォーム修正/plan フォームを使いやすくして/plan 申込フォームの「電話番号」を必須にして、数字以外を入力したら注意が出るようにしたい。見た目と他の項目は変えない
集計の自動化/plan 売上の集計を楽にしたい/plan 「売上」フォルダの店舗別CSVを1つの表にまとめ、月ごとの合計と前月比を出したい。結果はExcelで、元のCSVは書き換えない
サイトの更新/plan 料金のページを直して/plan 料金ページの金額表示を税込に統一したい。変更する箇所を全部洗い出して、公開前に確認する手順も入れて

はっきりした依頼には、共通して「何を」「どこまで」「何は変えないか」が入っています。この3つを意識するだけで、計画を読み直す回数が減ります。

質問に答えるときのコツ

Codexから確認の質問が来たら、次のように答えると、計画の精度が上がります。

  • 分かる質問から答え、分からないものは「分からないので、一般的な方法で提案して」と伝える
  • 質問の意図が分からないときは、「それは何のために聞いていますか」と聞き返す
  • 決めていないことは、「未定。選択肢と、それぞれの影響を教えて」と頼む

質問に答えられないこと自体は、悪いことではありません。「何が決まっていないか」が見えるのが、計画モードの利点のひとつです。

「インタビューして」と頼む方法

公式のベストプラクティスには、計画モードのほかに、Codexに先にインタビューしてもらう方法も紹介されています。やりたいことの大まかなイメージはあるが、うまく言葉にできないときに、Codexに質問させ、前提を問い直させ、あいまいなイメージを具体的な内容に変えてから実装に入る、という方法です。

やりたいことは「社内の備品管理を楽にしたい」です。実装の前に、私に質問して、何を作ればよいかを具体的にしてください。前提がおかしければ指摘してください。

計画モードと組み合わせれば、質問を受けて、答えて、計画をもらう、という流れを1つの会話で進められます。

計画は「読むもの」ではなく「直すもの」

計画は、完璧なものが出てくることを期待するより、「たたき台を出させて、直す」ものとして使うと扱いやすくなります。1回目の計画で違和感があった点を、そのまま伝えるだけで、2回目の計画はかなり近づきます。

/goal・権限との関係

計画のメモと、権限の設定画面を見比べながら確認する会社員

Codexには、計画モードのほかにも、作業の進め方を決めるコマンドや設定がいくつかあります。名前が似ていて混乱しやすいため、役割を表にまとめます。

機能役割決めること
/plan(計画モード)実装の前に、進め方を提案させる何を・どの順で・どこまで行うか
/goal(Goal mode)完了条件を「目標」として持たせ、達成に向けて進めさせる何をもって終わりとするか
権限(Permissions)ファイルの編集やコマンドの実行を、どこまで許可するかCodexが自分でやってよい範囲
自動レビュー(Approve for me)承認の確認を、別のレビュー担当のエージェントに任せる承認する人が誰か(許可の範囲は変わらない)
/review変更した内容を、レビューするできあがった変更に問題がないか
/side本線の作業を止めずに、別の相談をする計画や作業への疑問を、脇で確認する
/forkいまの会話を複製して、別の案を試す別の進め方を並べて比べる

つまり、計画モードは「進め方」、/goalは「ゴール」、権限は「許可の範囲」を決めるもので、役割が重なりません。組み合わせて使えます。

/planから/goalへつなぐ流れ

公式の長時間作業のページには、結果がまだはっきりしないときの進め方が書かれています。まず/planで整理し、そのあとで/goalを使う、という順番です。

  1. /planで整理するCodexにインタビューしてもらい、制約を洗い出し、結果を目標の形にまとめてもらいます。
  2. 測れる完了条件にする「テストが全部通る」「画面にこの項目が出る」など、あとから確かめられる条件に直します。
  3. /goalで始める/goalに目標を書いて送ります。書いた目標が、最初の依頼と完了条件の両方になります。
  4. 進み具合を見て、必要なら調整する途中で目標を編集したり、一時停止や再開をしたりできます。

/goalの使い方として、公式のCLIの説明には次のものが書かれています。

操作入力
目標を設定する/goal 移行を終えて、テストを全部通すのように目標を続けて書く
いまの目標を見る/goal
目標を直す/goal edit
一時停止・再開・削除/goal pause、/goal resume、/goal clear

目標の文字数は、1〜4,000字です。長い指示は、ファイルに書いておき、そのファイルを指す形にします。/goalの詳しい使い方は、今後の別記事で扱います。この記事では、計画モードとのつながりに絞っています。

依頼文で「計画だけ」と頼む方法との違い

計画モードを使わなくても、依頼文に「実装はせず、進め方だけを教えて」と書けば、計画に近い回答は得られます。ChatGPTのChatやWorkのように、Codexのコマンドが使えない画面では、この方法を使います。

/planで頼む依頼文で「計画だけ」と頼む
切り替えの方法コマンドで、チャットの状態を切り替える依頼の文章に条件として書く
確認の質問公式が、情報を集めて質問するモードと説明している「質問してください」と書けば、同じ効果をねらえる
書き忘れたときモードが続くため、毎回書かなくてよい書き忘れると、そのまま実装に入ることがある
使える場所デスクトップアプリ・CLI・IDE拡張機能のCodexどの画面でも

実装に入る前に必ず確認したい作業が多いなら、毎回の依頼に書くより、/planを使うか、AGENTS.mdに決まりを書く方が、書き忘れが起きません。

計画だけで終わらせたいときは、権限を読み取り専用にする

先ほど説明したとおり、計画モードが編集を仕組みとして止めるのかどうかは、公式に書かれていません。一方で、公式の「Agent approvals & security」のページには、「変更せずに、相談や計画だけをしたいときは、/permissionsでread-only(読み取り専用)に切り替える」と書かれています。

読み取り専用にすると、Codexはファイルを読めますが、書き換えはできません。「計画を出させたいが、ファイルは絶対に触ってほしくない」というときは、次のように組み合わせます。

やりたいこと設定の例
計画だけが欲しい。ファイルは触らせたくない権限をread-onlyにして、/planで計画を頼む
計画を確認してから、実装まで任せたい権限は「Ask for approval」のまま、/planで計画を頼み、承認してから実装を頼む
計画のあと、承認の確認を減らしたい「Approve for me」を使う(許可の範囲は変わらない)

公式の権限のページでは、ほとんどの作業で、まず「Ask for approval」から始めることを勧めています。これは、現在のワークスペースの範囲で作業し、その範囲を超えるときには止まって確認する設定です。

実装のあとの確認:/diffと/review

計画を確認して実装まで進んだら、最後に結果の確認があります。CLIには、そのためのコマンドが2つあります。

コマンド公式の説明使いどころ
/diffGitの差分を表示する。Gitがまだ追跡していないファイルも含む計画で「触る」とされたファイルだけが変わっているかを見る
/review変更をレビューする。基準のブランチとの比較、未コミットの変更、特定のコミット、独自の指示から選べる書き換えた内容に問題がないかを、別の目で見直させる

公式の機能紹介では、/reviewは作業中のファイルを書き換えずに、優先度のついた指摘を返すと説明されています。計画と、実際の差分を見比べて、計画に書かれていない変更が入っていないかを確かめると、ずれに気づきやすくなります。

計画はローカルで、実装はクラウドで

公式のプロンプトの案内には、計画づくりと実装を分ける使い方が紹介されています。手元のコードを読ませながら計画を作り、長い実装だけをクラウドに任せる、という流れです。公式の例はIDE拡張機能での操作です。

  1. 手元で計画を作る作業中の内容をコミットまたは退避して、差分を比べやすい状態にします。そのうえで、リファクタリングなどの計画をCodexに作らせます。
  2. 計画を直す「どのファイルがどの段階で動くかを書いて」「戻す方法を入れて」など、不足を足してもらいます。
  3. クラウドの環境を用意するあらかじめCodexのクラウド環境を設定しておき、入力欄の下のクラウドのアイコンから選びます。
  4. 次の依頼でクラウドに任せる次の依頼を送ると、計画や手元の変更を引き継いだ新しいチャットがクラウドで作られます。公式の例は「Milestone 1を計画どおりに実装して」です。
  5. 結果を確認して進めるクラウド側の差分を確認し、必要なら直して、プルリクエストを作るか、手元に取り込みます。段階ごとに繰り返します。

クラウドの作業は、隔離された環境で動きます。公式によると、作業の段階では、環境で許可しない限りインターネットは使えません。計画は手元で、実装は別の場所で、と分けられる点が、この使い方の利点です。

自動レビュー(Approve for me)は、許可を広げない

ほかの記事で「auto mode」と呼ばれることがある設定が、公式でいう「Approve for me」(自動レビュー)です。公式の説明では、承認を求める確認を、人ではなく別のレビュー担当のエージェントに回す仕組みで、Codexができる範囲そのものは広げないとされています。

計画モードで進め方を確認し、権限では範囲を決め、自動レビューは確認の手間を減らすために使う、という分担です。計画モードの代わりにはなりません。

/goalは、権限を広げない

公式の長時間作業のページには、「目標を始めても、Codexのアクセス範囲は広がらない。サンドボックスと承認のポリシーはそのままで、判断が必要なときは止まる」と書かれています。計画を確認したあとに/goalを使っても、許可の範囲は変わりません。確認の設定は、それぞれ別に見直してください。

あわせて読みたいCodex AGENTS.mdとは?書き方・置き場所・読み込まれる順番を解説CodexのAGENTS.mdは、毎回守ってほしいルールを書いておく指示書のファイルです。置き場所と読み込まれる順番、/initでの作り方、書く内容、GitHubのレビュー基準、効かないときの確認方法までを、2026年10月時点の公式情報で解説します。

設定と計画書

設定ファイルを開いて、推論の深さを選んでいる開発担当者と、計画書のファイル

計画モードの推論の深さを変える

Codexの設定ファイルconfig.tomlには、計画モードだけの推論の深さ(どのくらい深く考えさせるか)を指定する項目があります。公式の設定リファレンスでは、次のように説明されています。

項目公式の説明
plan_mode_reasoning_effort計画モードだけに使う推論の深さの上書き。選んだモデルが対応するレベルを指定する。指定しないときは、計画モード内蔵のプリセットの既定値になる
model_reasoning_effort通常の作業の推論の深さ。low、medium、high、xhigh、max、ultraなど。使えるレベルはモデルと画面によって異なる

設定ファイルのサンプルには、次のように、計画モードだけhighにする書き方が載っています。

model_reasoning_effort = "medium"
plan_mode_reasoning_effort = "high"

これは、「普段の作業は標準の深さ、計画のときだけ深く考えさせる」設定です。個人用のconfig.tomlは、ホームフォルダの.codexフォルダの中にあります(公式は~/.codex/config.tomlと表記)。プロジェクトごとの.codex/config.tomlは、信頼したプロジェクトでだけ読み込まれます。IDE拡張機能では、歯車のアイコンから「Codex Settings」→「Open config.toml」で設定ファイルを開けます。

計画モードの既定の推論の深さがどのレベルなのかは、公式に数値の案内がありません。実際の値は、使っている画面の表示で確認してください。

設定はどこが優先されるか

同じ項目を複数の場所に書いたときは、公式の設定の説明にある優先順位で決まります。計画モードの推論の深さも、この順位に従います。

優先度設定の場所
高い起動時のオプションや、その場での指定
↓プロジェクトの.codex/config.toml(信頼したプロジェクトのみ。作業中のフォルダに近いものが優先)
↓--profileで選んだプロファイルのファイル
↓個人の~/.codex/config.toml
低い組織が配る設定、システム全体の設定

会社でCodexを管理している場合は、組織側の設定が優先される項目もあります。画面で選べない設定がある場合は、管理者に確認してください。

推論の深さをどう選ぶか

公式のモデルのページでは、推論の深さは、まず画面で標準になっているものから始め、結果を見て調整するよう勧められています。

レベル公式の目安計画モードでの考え方
Light(CLIではLow)速く済ませたい、範囲がはっきりした作業小さな変更の計画なら、これで足りることが多い
Medium速さと深さのバランス。計画が必要な作業向けまず試す標準
High・Extra High複数の手順、資料、判断の分かれ目がある難しい作業影響範囲が広い変更や、方針に迷う作業の計画に

深くするほど、時間がかかり、使用量も多く消費します。公式でも、すべての作業を最高にする必要はなく、必要なときに上げるものとされています。ChatGPTの料金と使用量の考え方は「Codexの料金」の記事で説明しています。

モデルとの関係

計画の質は、依頼の書き方に加えて、選んだモデルでも変わります。公式のモデルのページは、2026年10月時点で次のように案内しています。

モデル公式の位置づけ計画づくりでの目安
GPT-6.1 Sol長く続く作業や、くり返しの作業向け。使えるアカウントでは、まずこれを選ぶよう案内されているふだんの計画づくりの標準
GPT-6 Lunaやることがはっきりした、くり返しの作業向け範囲が小さく、手順が決まっている作業の計画
GPT-6 Astra最も難しい、最初から最後までの作業向け。確認の質問や、こちらの助言の取り込みが得意と説明されている方針に迷う、影響の大きい作業の計画

使えるモデルは、プランや画面、提供状況で変わります。入力欄の下や/modelのメニューには、そのアカウントで使えるモデルだけが表示されます。計画モードだけ別のモデルを指定する設定は、公式の資料では確認できませんでした。モデルは会話ごとに選ぶものと考えてください。

難しい作業を、いくつかの部分に分けて同時に進める「Ultra」というレベルも案内されていますが、公式は「ほとんどの作業にMaxやUltraは必要ない」としています。計画づくりの段階では、まずHighまでで足りるかを試してください。

計画をファイルとして残す(PLANS.md)

長い作業では、計画を会話の中だけでなく、ファイルとして残す方法があります。公式のベストプラクティスは、より高度な使い方として、PLANS.mdや実行計画のテンプレートに沿ってCodexに進めさせる方法を紹介しています。

OpenAIのクックブック(活用事例集)には、この方法の例として「ExecPlan」が載っています。要点は次のとおりです。

  • 計画のファイル(PLANS.md)に、計画の書き方のルールを書いておく
  • AGENTS.mdに「複雑な機能や大きな変更では、PLANS.mdの計画書を使う」と書いておく
  • 計画書は、そのファイルだけを読めば、初めてその作業を見る人でも進められるように書く
  • 作業が進むたびに、進み具合や判断の理由を計画書に書き足す(生きた文書として扱う)

公式のクックブックは、このレシピが「アーカイブ済みで、古いモデルやAPIに触れている場合がある」と明記しています。そのまま写すのではなく、考え方の参考にして、自分のプロジェクトに合わせて書き換えるのが前提です。

非エンジニアの方へ

PLANS.mdは、開発のチームで、数時間かかるような大きな作業を任せるときの方法です。まずは/planで計画を出させ、必要なら「この計画をmarkdownのファイルに保存して」と頼む、という使い方から始めれば十分です。

AGENTS.mdに「計画を出す条件」を書いておく

毎回「先に計画を出して」と書くのが面倒なときは、AGENTS.mdに決まりを書いておけます。公式のベストプラクティスでは、AGENTS.mdは、リポジトリの構成、実行・テストの方法、守る決まり、完了の基準などを書くための、エージェント向けのREADMEと説明されています。

たとえば、次のような内容を書きます(記事用の例です)。

## 作業の進め方
- 3つ以上のファイルを変更する作業では、実装の前に、触るファイルと手順を示して確認を求める
- 完了したら、変更したファイルの一覧と、確かめ方を報告する

AGENTS.mdは、常に守ってほしい決まりを書く場所です。書き方は「Codex AGENTS.md」の記事で解説しています。

あわせて読みたいCodexの設定とは?config.tomlの場所・主な項目・変え方を解説Codexの設定は、画面の設定・config.toml・起動時のオプションの3つで変えられます。設定ファイルの場所と優先順位、よく使う項目、承認とサンドボックス、プロファイル、日本語の扱い、効かないときの確認までを、2026年10月時点の公式ドキュメントで解説します。

活用例

総務・営業・経理の担当者がそれぞれのPCでCodexの計画を確認している様子

計画モードは、プログラムを書く人だけのものではありません。社内のフォームを直す、Excelの集計を自動化する、ホームページを更新するなど、「何をどの順番で触るか」が大事な作業に向いています。

場面計画で決めておくこと依頼の例
社内フォームの項目追加変更するファイル、表示順、送信先メールへの反映/plan 申込フォームに「参加人数」の項目を足したい
Excelの集計の自動化元データの置き場所、集計の単位、出力の形式、確認方法/plan 店舗別CSVを1つの表にまとめて、月ごとの合計を出す手順を考えて
ホームページの更新修正する画面、文言、見た目の維持、公開前の確認/plan 料金ページの表記を税込に変えたい。影響する画面を洗い出して
既存のしくみの調査どこに何が書いてあるか、変更したときの影響/plan このツールの請求書の作成処理がどこにあるか調べて、変更の影響を教えて
データの移し替え移す項目、戻し方、確認の方法/plan 古い顧客リストの形式を新しい形式に変えたい。元のデータは残して

例:社内の申込フォームに項目を足す流れ

総務の担当者が、研修の申込フォームに「アレルギーの有無」の項目を足す場合を例に、流れを追います(記事用に作った例です)。

  1. 計画モードで依頼する「/plan 研修の申込フォームに、アレルギーの有無を書く項目を足したい。見た目は変えない。作業の前に、触るファイルと手順を教えて」と送ります。
  2. 質問に答えるCodexから「必須項目にしますか」「回答は担当者のメールに入れますか」と質問が来るので、順に答えます。
  3. 計画を確認する変更するファイルが2つ、手順が4つと示されます。「フォーム以外のファイルも変更対象に入っている」と気づいたので、「ほかのページには触らないで」と伝えて直してもらいます。
  4. 実装を頼む直した計画に納得したら、その計画で進めるよう頼みます。
  5. 結果を確認する作業が終わったら、変更点の一覧(差分)を見て、画面で項目が表示されること、送信したメールに内容が入ることを確かめます。

この流れでは、手順3で「ほかのページに触る」予定が見つかっています。計画を出さずに進めていたら、作業が終わってから気づいていた点です。

部署ごとの依頼文の例

そのまま使える形にした例です(記事用に作った例です)。フォルダ名や条件は、自社に合わせて書き換えてください。

経理:月次の集計表づくり

/plan 「経費」フォルダにある今月分のCSVを、部署別・勘定科目別に集計するExcelを作りたいです。
・元のCSVは書き換えない
・集計の結果は「出力」フォルダに保存する
・合計が元のCSVの合計と一致するかを確かめる手順も入れる
・作業の前に、読み込むファイルと手順を一覧にして、分からない点は質問してください

営業:商談メモの整理

/plan 「商談メモ」フォルダの今月分を読んで、案件ごとに「会社名・次にやること・期限」をまとめた表を作りたいです。
・メモの内容は書き換えない
・期限が書かれていないものは「未記入」と表示する
・実際に作業する前に、どのファイルをどう読むかを示してください

広報:ホームページの文言修正

/plan 会社のホームページの「会社概要」ページで、住所と電話番号の表記を変更したいです。
・新しい表記は「東京都〇〇区…」「03-0000-0000」です
・同じ情報が載っている他のページも全部洗い出して、変更の対象を一覧にしてください
・デザインとレイアウトは変えない
・公開前に確認する手順も添えてください

どの例にも、「元のデータを書き換えない」「作業の前に一覧を出す」という条件が入っています。計画モードの利点は、この「実装の前に確認する」という約束を、依頼の形で固定できることです。

使い始めて1週間の進め方

いきなり大きな作業で試すより、小さな作業で慣れてから広げる方が安全です。次の順番を目安にしてください。

  1. 1〜2日目:読むだけの作業で試す「このフォルダの構成を説明して」「この処理がどこにあるか調べて」など、ファイルを書き換えない依頼を/planから出し、計画と回答の形に慣れます。
  2. 3〜4日目:小さな変更で試す誤字の修正や、文言の差し替えなど、戻しやすい変更を計画つきで頼みます。計画を読んで、直して、実装させる流れを一巡します。
  3. 5日目:差分を見て、計画とのずれを確認する計画に書かれていない変更が入っていないかを、差分と/reviewで確かめます。ずれがあれば、次の依頼文に「触らないもの」を足します。
  4. 6〜7日目:決まりを書き残す何度も答えた質問や、毎回書いている条件を、AGENTS.mdに書いておきます。社内で使うなら、計画を出させる作業の基準もこのときに決めます。

/sideで、計画への疑問をその場で確かめる

計画を読んでいて、「この手順の意味が分からない」「この変更は危なくないか」と気になることがあります。そのたびに本線の会話に質問すると、計画づくりの流れが途切れます。

CLIでは、/sideで、いまのチャットから枝分かれした一時的な相談用のチャットを開けます。公式の例は「/side Check whether this plan has an obvious risk(この計画に分かりやすい危険がないか確認して)」です。脇で確認して、本線に戻ります。本線のチャットの記録は別になります。

/forkで、別の案を並べて比べる

進め方に2つの案があって迷うときは、/forkで、いまの会話を複製できます。元の会話はそのまま残るため、片方で案Aを、もう片方で案Bを計画させ、比べられます。どちらを採るかは、計画を読み比べて、人が決めます。

うまくいかないとき・注意点

画面の計画を指さしながら、確認の項目を同僚と一緒に見直している担当者

症状と対処

症状考えられる原因対処
/planが使えない・効かないCodexが作業中。または、ChatGPTのWeb版を使っている作業が終わるのを待つ。Web版のコマンドメニューと、デスクトップアプリ・CLIのコマンドは別なので、Codexを使う画面で試す
計画が長すぎて読めない1回の依頼の範囲が広い「まず第1段階だけ計画して」と、範囲を区切って頼む
計画が抽象的で、何をするのか分からない材料(ファイルや資料)を渡していない対象のファイルを@で指定し、「触るファイル名と手順を具体的に書いて」と頼む
同じ質問を毎回されるプロジェクトの決まりが共有されていない答えをAGENTS.mdに書いておく
計画と実際の変更がずれる完了条件がない。計画が途中で書き換わった完了条件を計画に入れてもらう。終わったら/diffで変更を見て、/reviewで確認する
計画のあと、思ったより先まで進んだ権限が広い。計画の「実装に進む」条件を伝えていない権限を見直す。「承認するまで実装しないで」と依頼に書く
長い会話で、計画の内容を忘れられる会話が長くなり、文脈が圧縮されている計画をファイルに保存しておく。/compactで会話を要約する

計画の承認の仕方や、画面に表示されるボタンの名前は、公式ドキュメントには書かれていません。画面の表示に従って進めてください。

計画を承認する前のチェックリスト

計画を読み終えて「実装を進めてよい」と伝える前に、次の項目を確かめます。1つでも「いいえ」があれば、計画の直しを頼みます。

確認する点はい・いいえ「いいえ」のときの伝え方
目的が、頼んだ内容と合っているか□目的は〇〇です。計画の目的を直して
触るファイルが、書き出されているか□触るファイルと、触らないファイルを分けて書いて
触ってほしくない場所が含まれていないか□〇〇には触らないで。計画から外して
元のデータが残る手順になっているか□元のファイルは書き換えず、コピーに対して作業して
戻す方法が書いてあるか□失敗したときに元に戻す方法を足して
終わったことの確かめ方が書いてあるか□確認の方法と、期待する結果を足して
未決の点が、質問として残っていないか□残っている質問を、先に聞いて

慣れないうちは、このチェックを毎回書き出す必要はありません。「目的・範囲・戻し方・確かめ方」の4点だけでも、見る習慣をつけてください。

結果が違ったときの戻し方

計画を確認して進めても、できあがった結果が思っていたものと違うことはあります。そのときに備えて、作業を始める前に、いまの状態をGitでコミットするか、別の場所に退避しておくと、差分を比べやすく、元にも戻せます。公式のプロンプトの案内でも、計画づくりの前に、作業中の内容をコミットか退避しておくことが勧められています。

気に入った変更はコミットし、気に入らない変更は元に戻します。自分で手を入れたり、変更を戻したりしたときは、そのことをCodexに伝えておくのがポイントです。伝えておかないと、次の依頼で、戻した部分をまた書き換えてしまうおそれがあります。公式のプロンプトの案内にも、同じ注意が書かれています。

計画を出させすぎない

計画モードは便利ですが、すべての依頼に使うと、かえって手間が増えます。1行の修正のたびに計画を読んで承認していると、確認作業が負担になり、肝心の大きな変更で読み流してしまうおそれがあります。

目安として、「戻すのに手間がかかる」「複数の場所に影響する」「公開中のものや、他の人が使っているものを変える」のどれかに当てはまる作業で使います。それ以外は、直接頼んで、/diffで結果を確認する方が、全体の効率はよくなります。

チームで計画をレビューする

複数人で使う場合は、依頼した本人だけでなく、別の人が計画を確認する流れにすると、見落としが減ります。たとえば、計画をマークダウンのファイルで保存し、共有の場所に置いて、確認してもらう方法です。

  1. 計画をファイルに残す「この計画をmarkdownのファイルに保存して」と頼み、依頼した人が内容を読みます。
  2. 確認する人に渡す社内の共有ページやリポジトリに置き、目的・範囲・戻し方を見てもらいます。
  3. 承認してから実装を頼む確認が済んだら、その計画のファイルを材料として指定し、実装を頼みます。
  4. 結果を計画と見比べる実装後の差分を、計画のファイルと見比べて、ずれがないかを確かめます。

承認の記録を残したい場合も、計画をファイルにしておくと、あとから「何を確認して進めたか」を見返せます。

使用量について

公式の料金のページでは、ChatGPT WorkとCodexは使用量を共有すると書かれています。計画モードだけの使用量の数字は、公式には案内がありません。計画を出させる分、会話は長くなるので、使用量が増えることは見込んでおいた方が安心です。

残りの使用量は、CLIの/statusや/usageで確認できます。使用量の確認方法は「Codexの使用量の確認」の記事で説明しています。

会社で使うときに決めておくこと

チームで計画モードを使うときは、次のような決まりを先に作っておくと、人によって使い方がばらばらになるのを防げます。

  • どういう作業は、計画を出させてから進めるか(例:3つ以上のファイルを変える、公開しているものを変える)
  • 計画は誰が確認するか(依頼した人、レビュー担当、両方)
  • 計画をどこに残すか(会話のみ、共有ページ、リポジトリのファイル)
  • 権限の初期設定(まずは「Ask for approval」とし、読み取り専用を使う場面を決める)

計画が出たから安全、ではない

計画は、Codexが「こうするつもりだ」と示したものです。計画どおりに実行されるとは限らず、計画そのものが間違っていることもあります。顧客の個人情報を扱う作業や、公開中のサイト・社内の基幹の仕組みに触れる作業では、計画を確認したうえで、実装後の結果も必ず人が確認してください。

あわせて読みたいClaude CodeのPlan mode(計画モード)とは?入り方・承認・使い方を解説Claude CodeのPlan mode(計画モード)は、ファイルを変える前に調べて計画を提案させる機能です。入り方(Shift+Tab・/plan・--permission-mode plan)、計画の承認と直し方、頼み方、他の権限モードとの違い、設定、うまくいかないときの対処を、2026年10月時点の公式ドキュメントで解説します。

よくある質問

計画モードはどの画面で使えますか?

公式のドキュメントで/planが案内されているのは、ChatGPTデスクトップアプリ(Codex)、Codex CLI、IDE拡張機能です。ChatGPTのWeb版では、Codexのスラッシュコマンドは使えません。

入り方は/planだけですか?

公式のベストプラクティスには、/planまたはShift+Tabで切り替えられると書かれています。Shift+Tabがどの画面で使えるかは、公式には整理されていません。確実なのは/planです。

計画モードに入ると、ファイルは書き換えられませんか?

公式の説明は「実装を始める前に計画を提案させる」までで、ファイルの変更を仕組みの上で禁止するかどうかは書かれていません。確実に止めたいときは、/permissionsで読み取り専用(read-only)に切り替えてください。公式も、計画だけをしたいときはread-onlyにするよう案内しています。

/planのあとに依頼を続けて書けますか?

書けます。/plan 移行の計画を立ててのように続けて書くと、その文章が最初の計画の依頼になります。文章の貼り付けや画像の添付もできます。

作業中に/planを使えますか?

Codexが作業しているあいだは、/planは一時的に使えません。作業が終わってから切り替えるか、最初の依頼から計画モードにしておきます。

無料プランでも計画モードは使えますか?

計画モードだけの提供条件は、公式には書かれていません。Codexそのものは、FreeやGoのプランでもデスクトップアプリで使える形で案内されていますが、使えるモデルや機能はプランや提供状況で変わります。最新の状況は、公式の料金ページで確認してください。

/goalとは何が違いますか?

計画モードは、実装の前に「進め方」を提案させるものです。/goalは、「何をもって終わりとするか」を目標として持たせ、達成に向けて進めさせるものです。結果がはっきりしないときは、まず/planで整理し、測れる条件にしてから/goalで始めるよう、公式が案内しています。

auto modeとの関係はありますか?

別の機能です。公式でいう「Approve for me」(自動レビュー)は、承認の確認を別のレビュー担当に回す設定で、許可の範囲は広げません。計画モードは進め方を提案させるもので、承認の仕組みとは関係しません。

計画を保存したいときはどうすればよいですか?

CLIでは/copyまたはCtrl+Oで、直前の出力をコピーできます。ファイルに残したいときは、「この計画をmarkdownのファイルとして保存して」と依頼します。長い作業では、PLANS.mdを使う方法も公式のクックブックに載っています。

Claude CodeのPlan modeと同じですか?

どちらも「実装の前に計画を立てさせる」考え方のモードですが、入り方や設定、画面の表示は製品ごとに違います。Claude Code側の説明は「Claude Code Plan mode」の記事をご覧ください。

小さな作業でも計画モードを使った方がよいですか?

誤字の修正のように、範囲が小さく結果をすぐ確かめられる作業では、直接頼んだ方が早く済みます。複数のファイルにまたがる変更や、進め方に迷う作業で使うと効果が出やすくなります。

非エンジニアでも使えますか?

使えます。計画は、日本語の文章で出てきます。専門用語が出てきたら、「中学生でも分かるように言い換えて」と頼めば、言い換えてもらえます。計画を読んで、目的と範囲が合っているかを確認することは、プログラムを読めなくてもできます。

計画が出たあと、承認のボタンはありますか?

公式の資料には、承認の操作や画面上のボタンの名前は書かれていません。画面の表示に従ってください。計画に納得したら、同じ会話で「この計画で進めて」と依頼すれば、実装を始められます。

計画モードは、どうやって抜ければよいですか?

IDE拡張機能のコマンド一覧では、/planは「計画モードの切り替え」と説明されています。モードを抜ける正確な操作は、公式には詳しく書かれていません。画面の表示を確認してください。

計画の途中で、別の案も見たいときは?

CLIでは/forkで、いまの会話を複製して別の案を試せます。元の会話は残ります。本線を止めずに疑問だけ確認したいときは、/sideで別のチャットを開けます。

計画と実際の変更がずれていないか、どう確かめますか?

CLIの/diffで、変更された内容の一覧を見ます。計画に書かれていないファイルが変わっていないかを確認し、/reviewで、変更内容の問題を見直させる方法もあります。

計画モードの推論の深さは変えられますか?

設定ファイルconfig.tomlのplan_mode_reasoning_effortで、計画モードだけの推論の深さを指定できます。指定しないときは、計画モード内蔵のプリセットの既定値になります。

まとめ

この記事のまとめ

  • 計画モード(Plan mode)は、実装に入る前に、Codexに進め方を提案させるモード。/planで切り替える
  • /planの後ろに依頼を続けて書ける。Codexが作業しているあいだは、一時的に使えない
  • 頼むときは、目的・材料・制約・完了条件の4つを入れると、計画の質が上がる
  • 計画モードは「進め方」、/goalは「ゴール」、権限は「許可の範囲」を決める別々の機能。計画だけで止めたいときは、権限を読み取り専用にする
  • plan_mode_reasoning_effortで、計画モードだけの推論の深さを変えられる。計画をファイルに残す方法として、PLANS.mdとAGENTS.mdがある
  • 計画は、確認して直すもの。実装後の結果も、人が確認する

計画モードは、「Codexに任せる前に、人が方向を決める」ための仕組みです。大きな作業ほど、最初の数分を計画の確認に使うと、あとの手間が減ります。まずは、影響が小さい作業で/planを試し、計画の読み方と直し方に慣れるところから始めてみてください。

社内でCodexを使い始める段階では、権限の初期設定、AGENTS.mdの書き方、計画を出させる作業の基準など、決めることが増えます。INTERCREATE JAPANでは、Claude CodeやCodexの導入から、社内で使い続けられるルールづくりまでをお手伝いしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典