Claude in Excelとは?できること・使い方・料金と注意点を解説
この記事でわかること
- Claude in Excelとは何か、チャットやCoworkでExcelを作る方法との違い
- 使えるプランと、対応しているExcelのバージョン
- インストールの手順と、会社で配布するときの流れ
- 表の確認・修正・モデル作成など、できること・できないこと
- 頼み方のコツと、部署ごとの活用例
- 安全に使うための注意点(プロンプトインジェクション・データの扱い・大きなファイル)
目次
- Claude in Excelとは
- 名称は「Claude for Excel」
- Excelでの使い方は4種類ある
- できること・できないこと
- 表の中身を説明してもらう
- 数式を壊さずに数値を変える
- エラーの原因を探す
- 表やモデルを作る
- Excelの標準的な操作を頼む
- 外部のデータやスキルを使う
- PowerPoint・Word・Outlookと連携する
- 音声で依頼する
- できないこと・向いていないこと
- 使えるプランと対応環境
- プランと料金
- 使用量の上限は、Claude本体と共通
- 個人契約と会社契約の違い
- 対応しているExcel
- Claudeのアカウントがない会社でも使える方法
- インストールの手順
- 自分で入れる場合
- 会社で配布する場合
- モデルと設定
- 使い方と頼み方のコツ
- 最初の一歩:コピーしたブックで試す
- 頼み方のコツ
- 大きな変更は小分けにする
- 修正のたびに理由を添える
- よく使う指示は「Instructions」に書く
- 会話が長くなったとき
- 依頼文のひな形
- うまく動かないとき
- 業務での活用例
- 例:引き継いだ見積り表を読み解く
- 部署ごとの依頼文の例
- 毎月の作業は、スキルで手順をそろえる
- 導入前に確認しておくこと
- 安全に使うための注意点
- 信頼できるファイルだけで使う
- 確認画面が出たとき
- データがどこに保存されるか
- 大きなファイルでは制限に注意する
- 重いときの対策
- 会社で使うときに決めておくこと
- よくある質問
- まとめ
「毎月の集計表で、どのセルがどこから来ているのか分からなくなった」「数式のエラーの原因を探すだけで、半日が過ぎてしまった」。Excelを使う仕事では、こうした場面が少なくありません。
Claude in Excelは、Anthropic社のAI「Claude」を、Excelの画面の中で使えるようにするアドイン(追加機能)です。開いているブックをClaudeが読み、質問への回答、数値の入れ替え、エラーの原因探し、新しい表の作成までを、Excelを離れずに頼めます。公式の名称は「Claude for Excel」で、Anthropicの案内ページでは「Claude for Microsoft 365」の一部として紹介されています。
この記事では、Claude in Excelでできること、使えるプランと対応バージョン、インストールの手順、頼み方のコツ、業務での使い方、安全に使うための注意点を順に解説します。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。提供状況や料金は変わることがあるので、導入の前には公式ページもあわせて確認してください。
Claude in Excelとは

Claude in Excelは、Excelの右側に開くパネル(サイドバー)から、Claudeにブックの内容について頼みごとができる仕組みです。ブラウザで別のチャット画面を開き、表をコピーして貼り付ける必要はありません。Claudeが開いているブックを直接読み、必要なら書き換えます。
公式ヘルプでは、次のようなことができると説明されています。
- ブックについて質問し、根拠となるセルを示した回答を受け取る
- 数式のつながりを保ったまま、前提の数値を変える
- エラーを見つけ、原因をたどる
- 新しい表(モデル)を作る、既存のひな形に数値を入れる
- 複数のシートにまたがるブックを扱う
名称は「Claude for Excel」
公式ヘルプや案内ページの名称は「Claude for Excel」です。「Claude in Excel」は、検索や紹介記事でよく使われる呼び方で、Anthropicの案内ページのURLにも使われています。どちらも同じものを指します。
このアドインは、Excelだけのものではありません。PowerPoint、Word、Outlook向けにも同じ仕組みが用意されていて、まとめて「Claude for Microsoft 365」と呼ばれています。ExcelとPowerPointは有料プランで一般提供されており、同じアカウントでログインします。
Excelでの使い方は4種類ある
「ClaudeでExcelを扱う」と言っても、方法は1つではありません。目的によって向いている方法が違うので、先に整理しておきます。
| 方法 | 仕組み | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| Claude for Excel(アドイン) | Excelの横のパネルで、開いているブックをClaudeが読み書きする | 今ある表の確認・修正・数式づくり。作業中のブックをそのまま任せたいとき |
| Claudeのチャットでファイルを作る | 「コード実行とファイル作成」の機能で、Claudeが新しい.xlsxファイルを作り、ダウンロードする | ゼロから表を作りたいとき。Excelを開かずに下書きを作りたいとき |
| Claude Cowork | 指定したフォルダのファイルを、Claudeが読み書きして仕上げる | 複数のファイルを集計して、Excelやスライドにまとめる仕事 |
| Microsoft 365 Copilot | Microsoftの機能。Anthropicのブログでは、ExcelのAgent ModeでClaudeが使われると紹介されている | Microsoftの契約の範囲でAIを使いたいとき |
この記事で扱うのは、1つ目のアドインです。Claudeが作るファイルやCoworkについては、別の記事で詳しく解説しています。
使い分けの目安
「いま開いている表をどうにかしたい」ならアドイン、「新しい表をゼロから作りたい」ならチャット、「フォルダにある複数のファイルをまとめたい」ならCoworkが向いています。1つに決める必要はなく、仕事によって切り替えて構いません。
できること・できないこと

公式ヘルプに載っている機能を、業務で使う順に紹介します。公式の依頼文の例は英語で書かれています。日本語で頼むときの書き方は、あとの章で例を紹介します。
表の中身を説明してもらう
「C42の売上は、どの数字から計算されているのか」「粗利率の見込みは、どの前提で決まっているのか」のように、数式のたどり方や前提を聞くことができます。回答にはセル単位の引用がつき、クリックすると該当のセルへ移動できます。
前任者から引き継いだ表や、作った本人しか分からなくなった表を読み解くときに便利です。数式を1つずつ追う代わりに、まず全体の構造を説明してもらい、気になる箇所だけ自分で確かめる、という使い方ができます。
数式を壊さずに数値を変える
Claudeは、セルの値を書き換えるときに数式の関係を保ちます。たとえば「割引率を8%にして、関連する計算も更新して」と頼むと、そこから先の計算が正しく再計算される形で変更されます。「成長率を5%から10%まで動かして、影響を見せて」のような頼み方もできます。
前提を変えながら結果を見比べる作業は、手でやると数式を上書きしてしまう事故が起きやすい場面です。変更の範囲を言葉で指定できるぶん、安全に進められます。
エラーの原因を探す
「集計シートの#REF!の元を探して」「H15がなぜ#DIV/0になるのか調べて」のように、エラーの根本の原因をたどって、直し方を提案してもらえます。エラーが出ているセルだけでなく、そこへつながる元のセルまで追ってくれるのが特徴です。
表やモデルを作る
自然な文章で説明して新しい表を作る、すでにあるひな形に数値を入れる、といった使い方ができます。公式の例では、財務モデルの作成が挙がっていますが、見積書や予実管理表のような身近な表にも使えます。
既存のデータを書き換える場面では、Claudeは上書きの前に警告を出して、うっかりデータを消してしまうのを防ぎます。
Excelの標準的な操作を頼む
公式ヘルプには、Claudeが並べ替え、フィルター、ピボットテーブルの編集、条件付き書式、データの入力規則(ドロップダウンリスト)などの標準的な操作もできると書かれています。「担当者ごとに並べ替えて」「前月比がマイナスのセルを赤くして」のように、操作の名前を知らなくても頼めます。
外部のデータやスキルを使う
パネルの入力欄の下にある「+」ボタンから「コネクタ」を選ぶと、外部のサービスとつないで、ブックの外にある情報を使えます。公式ヘルプで例に挙がっているのは、S&P Global、LSEG、Daloopaといった金融データのサービスです。組織が許可した独自のコネクタも使えます。
「スキル」は、よく行う作業の手順をまとめた再利用できるレシピです。有効にしたスキルは、作業内容に合わせてClaudeが自動で使います。入力欄に「/」と打つと、いま使っているアプリ向けのスキルの一覧が出て、選んで呼び出すこともできます。2026年3月のAnthropicの発表では、Excel向けの最初のスキルとして、モデルの監査、LBO・DCF・3表モデルのひな形、類似企業の比較、データの整形などが紹介されました。
PowerPoint・Word・Outlookと連携する
Excel、PowerPoint、Word、Outlookのアドインは、会話の内容を共有できます。たとえば「Excelの集計結果を、PowerPointのスライドに入れて」「このメールのやりとりに書かれた金額を、開いている表に入れて」のような頼み方ができます。
この連携には条件があります。
- Claudeのアカウントで直接ログインしている場合のみ。Bedrock・Vertex AI・Foundry・LLMゲートウェイ経由では使えない
- 各アドインの設定で「Let Claude work across files」をオンにする。ProとMaxは初期設定でオン、TeamとEnterpriseは初期設定でオフ。この設定は端末ごと
- 連携できるのは、現在開いているファイルだけ。Claudeがファイルを開く・閉じる・切り替えることはできない
TeamとEnterpriseでは、組織の管理者が「組織設定」の「Office agents」から、この連携を許可するかどうかを切り替えられます。
音声で依頼する
入力欄のマイクのアイコンから、音声で依頼を入力できます。ただし、使えるのはデスクトップ版のExcelだけで、Web版のExcelでは使えません。音声は文字にするためにAnthropicへ送られ、変換のあとは保存されないと公式ヘルプに書かれています。
できないこと・向いていないこと
公式ヘルプの「現在の制限」には、次の内容が載っています。
| 項目 | 公式の説明 | どうするか |
|---|---|---|
| データテーブル | 非対応 | データテーブルの部分は、人が手で扱う |
| マクロ・VBA | 非対応 | マクロの作成や実行は頼めない。マクロを使うブックは、動きを変えないよう慎重に扱う |
| 顧客への最終成果物 | 人の確認なしでは推奨しない | 担当者が必ず中身を確認してから出す |
| 監査に使う計算 | 検証なしでは推奨しない | 別の方法で数値を検算する |
| 機密性の高い・規制のあるデータ | 適切な管理がないまま扱うのは推奨しない | 社内ルールと契約を確認してから使う |
使えるプランと対応環境

Claude for Excelは、Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで一般提供されています。公式の料金ページでは、無料プランにはClaude in Microsoft 365が含まれない表示になっています。
プランと料金
料金ページに載っている金額(米ドル)は、次のとおりです。いずれもExcelアドインのために別料金がかかるわけではなく、プランの中に含まれています。
| プラン | 料金 | Excelアドイン |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 含まれない |
| Pro | 月払い20ドル、年払いなら月17ドル相当(年200ドル) | 含まれる |
| Max | 月100ドルから | 含まれる |
| Team(スタンダード席) | 1席あたり、年払いで月20ドル、月払いで月25ドル | 含まれる |
| Enterprise | 料金ページには、年払いのみ・20席からで、使った分はAPI料金で別に請求されると表示 | 含まれる |
Teamにはスタンダード席のほかにプレミアム席があります。Enterpriseの契約条件は変わることがあるため、検討する場合は公式ページか営業窓口で確認してください。税の扱いは、プランによって表示が異なります。最新の内容は公式の料金ページで確かめてください。
使用量の上限は、Claude本体と共通
公式ヘルプには、Claude for Excelの利用は「いまのClaudeアカウントに関連づけられ、同じ使用量の上限が適用される」と書かれています。有料プランの上限は、5時間ごとに戻る「セッションの上限」と、週に1回戻る「週間の上限」の2種類で、会話の長さ、使う機能、選んだモデルなどによって減り方が変わります。
Excelアドインを使うと、チャットよりどのくらい多く使用量を使うのかは、公式には数値の案内がありません。大きなブックを何度もやりとりすると使用量が減りやすいので、使い始めは「どのくらいで上限に近づくか」を見ながら進めるのが安全です。
個人契約と会社契約の違い
社員が個人でProを契約し、業務のブックを読ませる使い方は、会社として情報の管理が難しくなります。誰がどのデータを読ませたのかを、会社が把握できないためです。
Team・Enterpriseでは、管理者がMicrosoft 365管理センターからアドインを配布し、メンバーごとの利用や、Officeアプリをまたぐ連携の可否、利用状況の確認を管理できます。数人で試す段階からTeamで始めておくと、全社に広げるときに設定を引き継げます。
対応しているExcel
公式ヘルプに載っている、動作するExcelは次のとおりです。
| 環境 | 対応状況 |
|---|---|
| Excel on the web(Web版) | 対応 |
| Windows版(Microsoft 365のサブスクリプション) | ビルド 16.0.13127.20296 以降 |
| Mac版 | バージョン 16.46 以降(ビルド 21011600 以降) |
| Excel 2016・2019(買い切り版・ボリュームライセンス版) | 非対応 |
| Excel on iPad | 非対応(SharedRuntimeに対応していないため) |
| Excel on Android | 非対応 |
| SharedRuntimeの基準を下回る古いMicrosoft 365のビルド | 非対応 |
つまり、Microsoft 365のサブスクリプションで最新に近いExcelを使っているパソコンであれば、おおむね使えます。買い切り版のExcelを使っている場合、2016と2019は非対応と明記されています。それ以外の買い切り版については、公式ヘルプには記載がありません。
古い記事のiPad対応の記述に注意
公式ヘルプはかつてiPad版のExcelにも触れていましたが、現在の記載はiPad非対応です。ベータ版の時期に書かれた記事の情報が残っていることがあるので、環境を確かめるときは最新の公式ヘルプを見てください。
Claudeのアカウントがない会社でも使える方法
会社でAmazon Bedrock、Google Cloud Vertex AI、Azure AI Foundry、またはLLMゲートウェイを使っている場合は、社員が個別にClaudeのアカウントを持たなくても、管理者の設定でアドインを使えます。通信は社内のクラウド基盤を通る形になり、使えるモデルもその基盤と管理者の設定で決まります。
公式ヘルプには、接続の方法として次の4つが挙げられています。どれを使うかは、情報システムの管理者が配布のときに選び、使う人から見える画面は同じです。
| 接続の方法 | 仕組み |
|---|---|
| LLMゲートウェイ | 社内のゲートウェイ(LiteLLM、Portkey、Kongなど)を通して、選んだ提供元へ送る |
| Bedrock(直接) | Microsoft Entra IDで認証し、Amazon Bedrockを直接呼び出す |
| Vertex AI(直接) | Google OAuthで認証し、Vertex AIを直接呼び出す |
| Foundry(直接) | Azure AI Foundryのリソースを直接呼び出す。Entra IDのトークンか、リソースのAPIキーで認証する |
この方法では、一部の機能が使えません。公式ヘルプによると、Excel・PowerPointなどをまたいだ連携と音声入力は、Claudeのアカウントで直接ログインした場合のみの機能です。コネクタとスキルも、使えない場合があると案内されています。
インストールの手順

個人で入れる場合と、会社で配布する場合に分けて説明します。
自分で入れる場合
- 有料プランを用意するClaudeのアカウントを作り、Pro以上のプランに申し込みます。会社のプランに招待されている場合は、そのアカウントで進めます。
- AppSourceのページを開くMicrosoft AppSource(Microsoftのアドインの配布サイト)で「Claude for Microsoft 365」を探して開きます。
- 「Get it now」で入れるページの「Get it now」を選び、画面の案内に従ってインストールします。
- Excelでアドインを有効にするExcelを開き、Windowsなら「ホーム」タブの「アドイン」、Macなら「ツール」メニューの「アドイン」から、Claudeを選びます。
- Claudeのアカウントでログインするパネルが開いたら、Claudeのアカウントでログインします。ログインが終われば、入力欄から依頼できます。
手順3の画面の名前は、Microsoft側の表示によって少し違うことがあります。迷ったときは、Excelの「ホーム」タブにある「アドイン」から「Claude」を検索してください。
会社で配布する場合
組織の管理者は、Microsoft 365管理センターからアドインを配布できます。公式ヘルプの手順は次のとおりです。
- Office ストアへのアクセスを許可する管理センターの「設定」→「組織設定」→「ユーザー所有のアプリとサービス(User owned apps and services)」で、「Let users access the Office Store」をオンにします。
- 統合アプリを開く「設定」→「統合アプリ(Integrated apps)」→「アドイン(Add-ins)」を開きます。
- アドインを探すAppSourceで「Claude for Microsoft 365」を検索します。
- 配布先を決める組織全体、または特定のユーザーやグループに割り当てます。
配布したあとは、ユーザーがExcelの「アドイン」から有効にしてログインします。
配布で気をつけたい点が2つあります。
- 管理者の役割をMicrosoft Entraの特権ID管理(PIM)で一時的に有効にしている場合、「統合アプリ」のページが役割を認識せず、配布に失敗します。公式ヘルプはMicrosoftの既知の問題としており、PIMの対象ではなく、常時有効の役割を持つ管理者のアカウントから配布することを回避策として示しています。個人が自分で入れる方法は使えます。
- Officeストアへのアクセスを無効にしている組織では、ストアからの配布が反映されません。その場合は、Anthropicが配布しているマニフェストファイル(XML)をアップロードして配布する方法があります。
管理者がMicrosoft 365管理センターで、メンバーごとのアドインの利用を管理することもできます。
モデルと設定
アドインで選べるモデルは、Claude.aiで選べるモデルのうち、Officeでの作業に向いているものに絞られています。そのため、一覧がClaude.aiより短いことがあります。組織のモデルのアクセス設定も反映され、役割として許可されたモデルだけが表示されます。
パネルの設定にある「Instructions(指示)」には、ExcelでClaudeを使うときの共通のルールを書いておけます。公式ヘルプの例は「数値は3桁区切りにする」「見出し行は太字にする」などです。通貨やロケールの希望、仕事の前提を書いておくこともできます。この指示はExcelだけで有効で、PowerPointやWordの指示とは別です。
使い方と頼み方のコツ

基本の流れは、「ブックを開く」「パネルで頼む」「結果を確かめる」の3つです。慣れないうちは、次の順で試すと失敗が少なくなります。
最初の一歩:コピーしたブックで試す
- ブックのコピーを作る本番のブックを直接任せず、コピーを作って、そちらで試します。公式ヘルプでも「広く編集してもらう前に、信頼できるコピーから始める」ことが勧められています。
- まず質問から始める「このブックは何をする表か説明して」「シート間のつながりを教えて」のように、書き換えを伴わない質問で、Claudeの理解を確かめます。
- 小さな変更を頼む「E列の合計の計算式を直して」のように、範囲を絞って頼みます。
- 変更点を確認する変わったセルと、数式が意図どおりかを確かめます。リスクのある操作では、実行前に確認を求められます。
- 範囲を広げる問題がなければ、頼む範囲を広げていきます。
頼み方のコツ
公式ヘルプでは、ベストプラクティスとして「変更を確定する前に必ず確認する」「変えたい内容を具体的に伝える」「出力が組織の基準と自分の判断に合うか確かめる」が挙げられています。具体的な頼み方の違いを、表にまとめました。
| うまくいきにくい頼み方 | うまくいきやすい頼み方 |
|---|---|
| この表を直して | 「売上」シートのF列で、前月比がエラーになっている行の原因を調べて。直す前に、原因と直し方を教えて |
| 見やすくして | 1行目を太字にして、金額の列は3桁区切りにして。数式と値は変えないで |
| 集計して | 「明細」シートのA〜F列を使って、担当者ごとの月別売上を新しいシートに表で作って。合計は数式で |
| 全部入れ替えて | B2〜B20の単価を、いまの値の5%増しにして。ほかのセルと数式は変えないで |
共通するポイントは3つです。どのシートの、どの範囲を対象にするのか、何を変えて、何は変えないのか、どんな形で結果が欲しいのかを書くことです。
大きな変更は小分けにする
「全シートの計算式を全部書き換えて」のような大きな頼みごとは、途中で間違いに気づきにくくなります。「まずシートAだけ」「次にシートB」のように分けて頼み、各段階で結果を確かめながら進めてください。大きな変更を1回で頼むより、確認の手間を含めても、結果的に早く終わります。
この方法には、動作面の理由もあります。Excelの処理は、Claudeが指示を1つずつ送り、Excelが終えるのを待つ形で進みます。大きな変更をまとめて頼むと、待ち時間の上限に達して途中で止まることがあります。
修正のたびに理由を添える
「やり直して」とだけ伝えると、Claudeは同じ方向で別のやり方を探します。「合計が元のシステムの数字と合わない。税込と税抜が混ざっていないか確認して」のように、何が、どう違うのかを添えると、早く直ります。
よく使う指示は「Instructions」に書く
毎回同じことを頼んでいる場合は、パネルの設定のInstructionsに書いておきます。たとえば次のような内容です。
- 金額は3桁区切り、マイナスは赤字にする
- 見出し行は太字にして、フィルターをかける
- 数式のセルと入力用のセルの色を分ける(入力用は薄い黄色など)
- 新しいシートを作るときは、シート名を「YYYYMM_内容」の形にする
社内で書き方をそろえたいときは、同じ内容を部署のメンバーで共有しておくと、使う人による差が小さくなります。
会話が長くなったとき
長い会話は、Claudeが容量を使い切らないように、自動でまとめられて新しい会話に引き継がれます。重要な前提は、会話の途中で一度書いておくよりも、Instructionsに書いておくと抜けにくくなります。
履歴は、パネルの設定から削除できます。この履歴の保管場所については、「安全に使うための注意点」の章で説明します。
依頼文のひな形
毎回ゼロから文章を考えなくて済むように、次の5つを順に書く形を決めておくと便利です。
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 1. 対象 | シート名と範囲 | 「見積」シートのB2〜G40 |
| 2. やりたいこと | 何を、どうしたいか | 値引率を8%にして、合計金額を更新する |
| 3. 変えないもの | 触ってほしくない場所 | 数式のセルと、「原価」シートは変えない |
| 4. 結果の形 | どこに、どんな形で出すか | 変わったセルの一覧を、チャットで教えて |
| 5. 確認の方法 | 実行前にしてほしいこと | 変更する前に、影響を受けるセルを先に教えて |
5つすべてを毎回書く必要はありません。ただ、「変えないもの」と「確認の方法」は、書いておくだけで事故の確率が下がります。
うまく動かないとき
公式ヘルプには、Excelだけでなく、Officeアプリをまたぐ連携で起きやすい症状と対処が載っています。
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| Claudeが開いているファイルを認識しない | Excelでアドインが有効になっているか(Windowsは「ホーム」→「アドイン」、Macは「ツール」→「アドイン」)。連携を使うなら、アドインの設定で「Let Claude work across files」がオンか |
| 変更が別のアプリに反映されない | Claudeは開いているファイルを順番に処理する。作業が終わるまで待ってから、対象のファイルを確かめる。必要なら、再読み込みを頼む |
| 「アドインの実行を続けますか」と聞かれた | Officeが確認している状態。続行を選ぶ |
| タイムアウトと表示された | Excel側では処理が続いていることがある。Excelが応答するまで待ち、保存してから、小さな範囲で頼み直す |
| 管理者として配布できない | PIMで有効化した役割だと、統合アプリのページが認識しない。常時有効の役割を持つアカウントで試す |
原因が分からないときは、パネルの「More options」から「Download Transcript」で会話の記録を保存できます。情報システムの担当者に、問題が起きた時刻とあわせて送ると、原因を調べやすくなります。
業務での活用例

公式ヘルプで挙げられている機能を、中小企業でよくあるExcelの仕事に当てはめた例です。同じ機能でも、頼む内容は部署によって違います。
| 部署 | 頼む仕事の例 | 使う機能 | 人が確認すること |
|---|---|---|---|
| 経理 | 月次の損益表で、前月と比べて大きく動いた科目を示してもらう | 表の説明・セルの引用 | 元の会計データと合計が合っているか |
| 経理 | #REF!や#DIV/0!が出ている原因を探す | エラーの原因探し | 直した数式が意図どおりか |
| 営業 | 顧客リストを、地域・担当者ごとに並べ替えて、重複を探す | 並べ替え・フィルター | 統合してよい重複かどうか |
| 営業企画 | 見積りの条件(単価・数量・値引率)を変えたときの粗利を見比べる | 数値の変更・数式の維持 | 前提条件が現実に合っているか |
| 総務 | 備品台帳に、入力規則(ドロップダウン)や条件付き書式を設定する | 標準操作 | 選択肢の内容が現場に合っているか |
| 経営企画 | 来期の予算表のひな形に、各部署の数値を入れる | ひな形への入力 | 各部署の数値の出どころ |
| 管理部門 | 表記ゆれのある取引先名や、日付の形式をそろえる | データの整形(スキル) | 別の会社を同じ名前にしていないか |
どの例でも、Claudeに任せるのは「調べる・直す・形にする」までにして、数字の確認や、社外に出すかどうかの判断は担当者が行う、という分け方にすると安心です。
最初に任せる仕事の選び方
「毎月くり返している」「手順がおおよそ決まっている」「作業時間の多くが、確認や体裁の調整にかかっている」という3つがそろう仕事から始めると、効果が見えやすくなります。逆に、一度きりで影響の大きい計算は、最初の仕事には向きません。
例:引き継いだ見積り表を読み解く
営業部の担当者が、退職した前任者の見積り表を引き継いだ場合を例に、流れを追ってみます。シートが5枚あり、数式がどう関係しているのか誰も分からない、という状況です。
- コピーを作って開くブックのコピーを作り、Excelで開いてClaudeのパネルを出します。
- 全体の構造を聞く「このブックの各シートが何のためのものか、シート同士のつながりを説明して」と頼みます。
- 値段が決まる仕組みを聞く「見積りシートの合計金額は、どのセルの値でどう決まるか。根拠のセルを示して」と頼み、引用されたセルを実際にクリックして確かめます。
- 変更しても大丈夫か確かめる「値引率を5%から8%に変えたとき、影響を受けるセルの一覧を先に教えて」と頼み、変更の範囲を事前に把握します。
- 実際に変更する範囲に問題がなければ、値の変更を頼み、結果を元の数字と比べます。
この流れでは、Claudeが説明した内容を鵜呑みにせず、引用されたセルを自分の目で確かめるところがポイントです。説明が間違っていないかを確かめられるのが、セル単位の引用がある利点です。
部署ごとの依頼文の例
そのまま使える形で、依頼文の例を紹介します。シート名や範囲、条件は、自社の表に合わせて書き換えてください。
経理:前月との差の確認
「損益」シートのC列(今月)とD列(前月)を比べて、差が前月の10%を超えている科目を一覧にしてください。結果は新しいシート「差異」に、科目名・今月・前月・差額・差の割合の列で作ってください。元のシートは変更しないでください。
営業:顧客リストの整理
「顧客」シートのA〜G列で、会社名が同じか、ほぼ同じ行を探してください。まだ削除や統合はせず、候補の行番号と理由を、チャットで一覧にして教えてください。
総務:入力規則の設定
「備品台帳」シートのF列(状態)に、「使用中」「保管中」「廃棄予定」を選べるドロップダウンを設定してください。すでに入っている値が選択肢にない行があれば、先に教えてください。
どの依頼文にも、対象の場所、変えてよいもの、結果の形が入っています。「まだ削除はしない」「元のシートは変更しない」のように、してほしくないことを書いておくと、思わぬ書き換えを防げます。
毎月の作業は、スキルで手順をそろえる
月次の集計のように、毎回ほぼ同じ手順の仕事は、「スキル」にまとめておくと、人によるやり方の差を小さくできます。スキルはClaudeの設定で有効にしたものが、Excel・PowerPoint・Word・Outlookのどのアドインでも使えます。入力欄で「/」を押すと、いま開いているアプリで使えるスキルが一覧で出るので、選んで呼び出せます。
Anthropicの発表では、Excel向けのスキルとして、モデルの監査やデータの整形などの最初の例が用意されています。自社の手順をスキルとして登録する方法は、「Claude Skills」の記事で解説しています。
スキルは「手順書」に近いもの
スキルは、作業の手順や守るルールを文章で書いておく仕組みです。たとえば「月次の売上表は、この順番で集計して、このシート名で保存する」という手順を書いておけば、担当者が変わっても同じ形で仕上がります。
導入前に確認しておくこと
試す前に、次の点を確認しておくと、「入れてみたけれど動かない」を避けられます。
| 確認すること | 確認する場所・方法 |
|---|---|
| Claudeのプランが有料か | Claudeの設定画面、または会社の管理者に確認 |
| Excelの種類 | Microsoft 365のサブスクリプションか、買い切り版か。Excelの「ファイル」→「アカウント」で確認できる |
| Excelのバージョン | Windowsはビルド16.0.13127.20296以降、Macは16.46以降が目安 |
| 会社のルール | アドインのインストールが制限されていないか、情報システムの担当者に確認 |
| 扱うデータ | 読ませてよいブックかどうか。個人情報や機密を含まないか |
安全に使うための注意点

Claude for Excelは、ブックの内容を読み、実際に書き換えます。便利な反面、使い方によってはリスクがあります。公式ヘルプに書かれている注意点を整理します。
信頼できるファイルだけで使う
公式ヘルプは、信頼できるスプレッドシートでのみ使うことを警告しています。外部から届いたファイルには、AIを動かすための隠れた指示が仕込まれていることがあります(プロンプトインジェクション)。ダウンロードしたひな形、取引先のファイル、取り込んだデータなどが該当します。
公式ヘルプによると、テストの中では、Claudeを誤って動かして、機密情報の取り出し、重要なデータの書き換え、破壊的な操作をさせられた場面が確認されています。リスクのある操作では、実行前に確認を求められるため、確認画面の内容は必ず読んでください。
外から届いたブックは、そのまま任せない
取引先から届いたExcelや、Webで見つけたひな形を、Claudeにそのまま読ませるのは避けましょう。いったん自分で中身を確認するか、必要な範囲だけを新しいブックにコピーして使うと、リスクを下げられます。確認画面で見慣れない操作が出たら、実行を許可しないでください。
確認画面が出たとき
Claudeがリスクのある操作を提案すると、実行前に確認の画面が出ます。実行を許可する前に、次の3点を見てください。
- どのシート・どの範囲を、どう変えようとしているか。頼んだ範囲より広くないか
- 削除や上書きが含まれていないか。含まれる場合は、元のデータのコピーがあるか
- 頼んでいない操作(外部への送信、別のファイルへの書き込みなど)が混ざっていないか
頼んだ内容と違う操作が表示されたときは、許可せずに止めて、何をしようとしているのかをClaudeに質問します。外から届いたファイルを開いているときは、特に注意が必要です。
データがどこに保存されるか
公式ヘルプとデータ保管のページによると、扱いは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入力と出力 | Anthropicのサーバーから、受け取りまたは生成から30日以内に削除される(例外あり) |
| 会話の履歴 | Anthropicのサーバーではなく、各自の端末のブラウザ領域(IndexedDB)に保存される。端末間では同期されない |
| 履歴の保存数 | ユーザー・組織・Officeアプリごとに、直近の50件。古いものから自動で消える |
| 履歴の削除 | アドインの設定から「Delete all」で削除できる |
| 添付したファイル | Claudeのアカウントでログインしている場合、添付したときにAnthropicへアップロードされ、28日で期限が切れる |
| 組織の保持設定 | 組織が独自に設定したデータ保持の設定は引き継がれない |
| 監査ログ | Enterpriseの監査ログには含まれない。Compliance APIを有効にしたEnterpriseでは、セッションがAPIに含まれる(公開ベータ) |
履歴が端末のブラウザ領域に残る点には、注意が必要です。共有のパソコンで、1つのOSアカウントを複数人で使っていると、履歴などの保存領域も共有されます。公式ヘルプも、ほかのブラウザ型ツールと同じく、人ごとにOSのアカウントを分けるよう案内しています。Web版のExcelでは、ブラウザがサードパーティの保存領域を自動で消すことがあるため、履歴は一時的なものと考えてください。
大きなファイルでは制限に注意する
Claude for Excelの処理は、Excelの中で1ステップずつ進みます。ブックが大きい、数式が重い、といった場合は、Excelが重くなったり、反応しなくなったりします。公式の「Performance and limits」に載っている制限は、次のとおりです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| コードを実行するステップの待ち時間 | 90秒 |
| セルの書き込みなど、その他のステップの待ち時間 | デスクトップ版は5分、Web版は2分 |
| Claudeが1回の読み取りで返すセル数 | データのあるセル2,000個 |
| Officeが1つの範囲から読めるセル数 | 500万 |
| Web版Excelの1回のリクエスト | 5MB |
| ブラウザで開けるブックの大きさ | 契約によって最大100MB |
ブックの大きさによるリスクの目安は、すべてのシートで使われているセルの合計で示されています。
| 使われているセルの合計 | 目安 |
|---|---|
| 100万未満 | 問題が起きにくい |
| 100万〜500万 | リスクが高め。頼む範囲を絞る |
| 500万超 | 自己責任で使う |
セルの数を調べるには、各シートでCtrl+Endキーを押して最後のセルに移動し、その行番号と列番号を掛け算します。たとえば最後のセルがZ100000なら、26列×10万行で、約260万セルです。見た目のデータが少なくても、空のセルに書式が残っていると、最後のセルが遠くにずれて大きく数えられることがあります。
重いときの対策
公式ヘルプで紹介されている、動作を軽くする方法は次のとおりです。
- Claudeの作業中は、クリック・入力・マクロの実行・データの更新をしない
- シート名と範囲を指定して、必要な部分だけを頼む。または、必要なシートを新しいブックにコピーする
- 大きな変更は、1ステップずつ頼む
- タイムアウトしたら、Excelが応答するまで待って保存し、小さな範囲で頼み直す
- 使わないブックは閉じる。メモリが足りなければ、Excelを新しいインスタンスで開く
- 空のセルの書式を消すには、「レビュー」タブの「パフォーマンスの確認」を使う(実行前にコピーを保存する)
数式の工夫も効果があります。条件付きの合計・件数にはSUMIFS・COUNTIFS・AVERAGEIFSを使い、OFFSETやINDIRECTは避けて直接のセル参照にすると、再計算が速くなります。大きな数式の変更をまとめて頼むときは、「数式」タブで計算方法を「手動」にして、Claudeの作業が終わってからF9キーで再計算する方法もあります。終わったら「自動」に戻してください。
Excelが閉じてしまったときは、再度開いたときに表示される「ドキュメントの回復」を確認します。「ファイル」→「情報」→「ブックの管理」→「保存されていないブックの回復」からも探せます。
会社で使うときに決めておくこと
部署やチームで使う場合は、次のようなルールを先に決めておくと、使う人によって扱いがばらばらになるのを防げます。
- Claudeに読ませてよいブックと、読ませてはいけないブック(顧客の個人情報、未公開の数字など)
- 外部から届いたファイルを扱うときの手順
- 顧客や取引先に出す表は、必ず担当者が数字を検算してから出す
- どのプラン・どのアカウントで使うか(個人契約か、会社の契約か)
- コネクタやスキルを、どこまで有効にするか
TeamとEnterpriseでは、管理者が利用状況の分析や、利用額の確認を行えます。Enterpriseでは、OpenTelemetryを使って操作の記録を社内の監視システムへ送る設定もあります。
確認の手順も、あわせて決めておくと運用しやすくなります。
- 元のブックを残す作業の前に、日付つきの名前でコピーを保存します。
- 変更点を確かめるClaudeが変えたセルと、数式の中身を見て、意図どおりか確認します。
- 数字を突き合わせる合計や件数を、元のシステムや別の集計と照らし合わせます。
- 確認した人と日付を残す社外に出す表は、確認した担当者を決めて記録します。
よくある質問
Claude in Excelは無料で使えますか?
使えません。Claude for Excelは、Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで提供されています。無料プランには含まれません。
「Claude in Excel」と「Claude for Excel」は別のものですか?
同じものです。公式ヘルプの名称は「Claude for Excel」で、案内ページでは「Claude for Microsoft 365」の一部として紹介されています。「Claude in Excel」は、検索や紹介記事で使われている呼び方です。
日本語で頼んでも大丈夫ですか?
公式ヘルプのExcelのページには、対応する言語についての記載がなく、依頼文の例は英語です。Claude本体は日本語で使えますが、Excelアドインでの日本語の扱いは、まず自社の表で簡単な質問をして確かめるのがおすすめです。
Mac版のExcelでも使えますか?
使えます。Mac版はバージョン16.46以降(ビルド21011600以降)が対象です。Windows版はMicrosoft 365のサブスクリプションで、ビルド16.0.13127.20296以降です。
買い切り版のExcelでも使えますか?
Excel 2016と2019は非対応と、公式ヘルプに明記されています。それ以外の買い切り版については、公式には案内がありません。Microsoft 365のサブスクリプションなら、対応するビルドであれば使えます。
iPadやスマホのExcelでも使えますか?
使えません。公式ヘルプでは、iPad版とAndroid版のExcelが非対応と書かれています。パソコンのExcel(Windows・Mac)か、Web版のExcelで使います。
マクロやVBAも書いてもらえますか?
マクロとVBAの操作は、現在のところ非対応と案内されています。マクロを含むブックは、動きを変えてしまわないよう、慎重に扱ってください。
ブックの内容は、Claudeの学習に使われますか?
この点について、アドインの公式ヘルプには学習への利用を直接説明した記載がありません。個人向けプランの学習設定や、法人向けプランの扱いは、プランによって異なります。会社のデータを扱う前に、「Claudeに学習させない設定」の記事で確認方法を見ておくと安心です。
会話の履歴は、ほかの人から見えますか?
履歴はAnthropicのサーバーではなく、各自の端末のブラウザ領域に保存されます。別のOSアカウントでは見えませんが、1つのOSアカウントを共有している場合は、保存領域も共有されます。個人の端末ごとにアカウントを分けて使ってください。
Claudeがブックを勝手に書き換えるのが心配です。
リスクのある操作では、実行前に確認を求められます。既存のデータを上書きする場面では、警告も表示されます。コピーしたブックで試す、頼む範囲を絞る、変更後に差分を確かめる、という3つを守れば、事故のリスクをかなり下げられます。
会社でまとめて導入するには、どうすればいいですか?
TeamかEnterpriseのプランを契約し、Microsoft 365管理センターからアドインを配布します。手順は、この記事の「インストールの手順」にまとめています。クラウド基盤を使っている会社は、Bedrock・Vertex AI・Foundryなどを経由する方法もあります。
1回にどのくらいの大きさのブックを任せられますか?
公式の制限では、Claudeが1回の読み取りで返すのはデータのあるセル2,000個で、使われているセルの合計が100万未満なら問題が起きにくいとされています。大きなブックでは、範囲を指定して小分けに頼んでください。
PowerPointやWordでも同じように使えますか?
使えます。PowerPoint、Word、Outlook向けのアドインがあり、同じClaudeのアカウントで使えます。連携を有効にすると、Excelの集計結果をスライドや文書へ入れる、といった依頼もできます。
まとめ
この記事のまとめ
- Claude in Excel(公式名はClaude for Excel)は、Excelの横のパネルから、開いているブックの確認・修正・作成をClaudeに頼めるアドイン
- Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで使える。Excelはサブスクリプション版のWindows・Mac・Web版が対象で、2016・2019・iPad・Androidは非対応
- 表の説明(セルの引用つき)、数式を保った数値の変更、エラーの原因探し、モデルの作成、並べ替えやピボットなどの操作ができる。マクロ・VBA・データテーブルは非対応
- 頼むときは、対象の範囲・変えてよいもの・結果の形を書く。最初はコピーしたブックで試す
- 信頼できるファイルだけで使い、外から届いたファイルは自分で確認してから渡す
- 会社で使う前に、読ませてよいブック、確認の手順、アカウントの扱いを決めておく
Excelの作業は、数式のつながりや前提が分かりにくくなりやすく、確認の手間が大きい仕事です。Claude for Excelは、その確認や修正の一部を任せられる道具ですが、数字の最終的な確認と判断は人が行う必要があります。まずはコピーしたブックで、小さな質問から試してみてください。
社内で使い始める段階では、渡してよいデータの範囲、確認の手順、プランの選び方など、決めることが一気に増えます。INTERCREATE JAPANでは、Claude・Claude Codeなどの導入から、社内で使い続けられる仕組みづくりまでをお手伝いしています。
参考・出典
- Use Claude for Excel(Claude Docs)
- Work across M365 apps(Claude Docs)
- Connectors and Skills(Claude Docs)
- Performance and limits(Claude Docs)
- Data storage and retention(Claude Docs)
- Use Claude for M365 with third-party platforms(Claude Docs)
- Use dictation in Claude for M365(Claude Docs)
- Advancing Claude for Excel and PowerPoint(Anthropic ブログ)
- Create and edit files with Claude(Anthropic ヘルプセンター)
- Claude for Microsoft 365(Anthropic)
- プランと料金(Anthropic)
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