Claude

Claude Coworkとは?チャットとの統合で変わったこと、できること・使い方を解説

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • チャットと統合されて、Claude Coworkの何が変わったのか
  • 自分の画面が新しい方かどうかの見分け方
  • ファイル操作・資料作成・ブラウザ操作・定期実行など、できること
  • 使えるプランと料金、統合の提供状況
  • 新しい画面での使い方と、指示の出し方のコツ
  • 社内で使うときに決めておきたい権限とルール
目次
  1. Claude Coworkとは
  2. チャットと統合されて変わったこと
  3. 自分の画面が新しい方かどうかの見分け方
  4. 作業はクラウドで動くようになった
  5. Claude Codeとの違い
  6. Claude Coworkでできること
  7. パソコンの中のファイルを読み書きする
  8. Excel・PowerPoint・文書を仕上げる
  9. ブラウザを操作して調べものをする
  10. 決まった時間に作業を動かす
  11. 大きな仕事を分けて同時に進める
  12. プラグインやコネクタで社内のツールとつなぐ
  13. 画面を操作する(コンピューター操作)
  14. 向いていない仕事
  15. 料金と使えるプラン
  16. 統合の提供状況と、使える端末
  17. どのプランを選べばいいか
  18. 使い方
  19. 以前の画面のままの場合
  20. TeamやEnterpriseで使う場合
  21. 使いこなすコツ
  22. 手順ではなく「完成形」を伝える
  23. 毎回伝えることは「指示」に書いておく
  24. 大きな仕事は区切りを決めて頼む
  25. 関連する作業は「プロジェクト」にまとめる
  26. 繰り返す仕事はスケジュールに乗せる
  27. やり直しを頼むときは、理由も伝える
  28. 使用量を抑える
  29. 業務での活用例
  30. 例:月次の売上報告を任せた場合の流れ
  31. 部署ごとの依頼文の例
  32. 安全に使うための設定
  33. 権限モードを選ぶ
  34. 読み書きできる範囲を絞る
  35. 記憶(メモリ)の扱い
  36. できあがったものを確認するときのチェックポイント
  37. 会社で使うときに決めておくこと
  38. 組織で導入するときの進め方
  39. よくある質問
  40. まとめ

「Claudeの入力欄から『Cowork』の切り替えが消えた」「Coworkとチャットはどう使い分ければいいのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

Claude Coworkは、Claudeに資料づくりや集計などの仕事を任せて、ファイルができあがるところまで進めてもらう機能です。もともとはチャットとは別のモードとして提供されていましたが、いまはチャットと統合され、ひとつの入力欄からそのまま仕事を頼める形に切り替わりつつあります。Anthropicのヘルプでも「Claude Coworkは、いまは単にClaudeになった」と案内されています。

この記事では、統合で何が変わったのかを最初に整理したうえで、Coworkでできること、料金とプラン、使い方、社内で使うときの注意点までを順に解説します。内容は2026年10月時点の公式情報をもとにしています。提供状況や料金は変わることがあるので、契約の前には公式ページもあわせて確認してください。

Claude Coworkとは

ノートPCで作業の進み具合を見守る会社員

Claude Cowork(クロード コワーク)は、Anthropic社のAI「Claude」に、何段階にもわたる仕事を任せるための仕組みです。Anthropicは、プログラミング用の「Claude Code」で使っているエージェントの仕組みを、プログラミング以外の仕事に広げたものと説明しています。ターミナル(黒い画面)を使う必要はありません。

ふつうのチャットでは、1回質問すると1回答えが返ってきます。Coworkでは「この3つのファイルから月次の集計表を作って、前月との違いをスライド3枚にまとめて」のようにゴールを伝えると、Claudeが手順を考え、ファイルを開き、作業を進め、できあがったものを返してくれます。途中でどのファイルを開いたか、何を判断したかも画面に表示されるので、方向がずれていればその場で直せます。

チャットと統合されて変わったこと

以前は、入力欄で「チャット」か「Cowork」かを自分で選んでから依頼していました。新しい画面では、この切り替えがなくなり、すぐ答えればよい質問なのか、作業として進めるべき依頼なのかをClaude自身が判断します。ふつうに質問すれば答えが返り、「この資料を作って」と頼めばCoworkとして作業が始まる、という形です。

以前の画面新しい画面(統合後)
入口入力欄で「チャット」「Cowork」を選ぶ選ぶ操作はない。どの会話からでも依頼できる
質問か作業かの判断使う人がモードを選ぶClaudeが依頼の内容から判断する
作業が動く場所パソコン上か、クラウドかを選べたPro・Maxでは新しい作業はすべてクラウドで動く
パソコンを閉じたときパソコン上の作業は止まるクラウドの作業は続き、スマホやWeb版から続きを確認できる
全体の指示を書く場所「設定」→「Cowork」「設定」→「一般」の「Claudeへの指示」
権限モードの名前「実行前に確認」「確認せずに実行」「手動」「自動」「スキップ」の3つ

統合は一度に全員へ切り替わるのではなく、ProとMaxから順に提供されています。Enterpriseではベータ版として、管理者が設定で有効にした組織から使えるようになります。そのため、同じ会社の中でも人によって画面が違うことがあります。

自分の画面が新しい方かどうかの見分け方

見分け方は簡単です。入力欄の近くに「チャット」「Cowork」の選択肢が出ていなければ、新しい画面です。この場合は、Coworkを選ぶ操作をせずに、そのまま依頼を書けば使えます。

選択肢が出ている場合は、まだ以前の画面です。仕事を任せたいときは「Cowork」を選んでから依頼します。スマホアプリでCoworkの項目が見当たらないときは、アプリを最新版に更新してください。

作業はクラウドで動くようになった

統合とあわせて大きく変わったのが、作業が動く場所です。公式ヘルプによると、ProとMaxでは2026年10月6日以降、新しく始めた作業はどの端末から頼んでもクラウドで動くようになりました。以前あった「このパソコンだけで動かす」という選択肢はなくなり、元には戻せません。

項目いまの動き方(Pro・Max)
作業が動く場所Anthropicのサーバー上。作業の内容とファイルはアカウントに保存される
パソコンを閉じたとき作業はそのまま続く。定期実行のタスクは、端末がオフラインでも動く
パソコンのフォルダフォルダ自体はパソコンに残ったまま。クラウドの作業からは、デスクトップアプリが開いている間だけ読み書きできる
続きの確認デスクトップ・Web・スマホのどれからでも再開できる
10月6日より前の作業パソコン上で始めた作業はパソコン上のまま。「このパソコンだけで動く」と表示される

つまり、手元のファイルを使う作業を頼むときは、作業が終わるまでデスクトップアプリを開いたままにしておく必要があります。一方、Webでの調べものや定期実行のように手元のファイルを使わない作業なら、パソコンを閉じても進みます。

Claude Codeとの違い

Claude Codeも「Claudeに作業を任せる」道具ですが、こちらはおもにエンジニア向けで、ターミナルやエディタからプログラムを書かせたり直させたりする使い方が中心です。Coworkは、同じ仕組みを事務・企画・営業などの仕事向けに、アプリの画面から使えるようにしたものと考えると分かりやすいでしょう。

Claude(Cowork)Claude Code
おもな使い方ゴールを伝えて、資料づくりや集計を任せるプログラムを書かせる・直させる
操作する場所デスクトップアプリ・Web・スマホターミナル・エディタ・アプリ
ファイルの扱いつないだフォルダを読み書きプロジェクトのフォルダを読み書き
できあがるものExcel・スライド・文書などのファイルプログラム・設定ファイル
向いている人事務・企画・営業・管理部門エンジニア、社内ツールを作りたい人
あわせて読みたいClaude Codeとは?できること・料金・始め方を非エンジニア向けに解説Claude Code(クロード コード)は、Anthropicが提供するAIエージェント型の開発ツールです。チャット版Claudeとの違い、できること、使える場所、料金プラン、始め方、会社で使うときの注意点までを、2026年10月時点の公式情報をもとに非エンジニア向けにまとめました。

Claude Coworkでできること

表計算・スライド・文書・ブラウザの成果物を確認する会社員

Coworkでできることを、業務でよく使う順に紹介します。

パソコンの中のファイルを読み書きする

デスクトップアプリでは、パソコンの中のフォルダを指定すると、Claudeがその中のファイルを直接読み書きします。チャットのように1つずつアップロードする必要はありません。たとえば「請求書」フォルダを指定して「今月分のPDFから、取引先・金額・支払期日を一覧にして」と頼むと、PDFを順に読んで表にまとめてくれます。

読み書きできるのは、自分で指定したフォルダの中だけです。パソコン全体を勝手に見て回ることはありません。

Excel・PowerPoint・文書を仕上げる

公式の説明では、数式が入ったExcelファイル、PowerPointのスライド、体裁の整った文書を作れるとされています。「表を作って」と頼むと、値が貼り付けてあるだけの表ではなく、合計や前月比の計算式が入った状態のExcelが返ってきます。そのまま社内で回せる形まで仕上げてもらえるのが、チャットとの大きな違いです。

Markdown形式の下書きは、画面上で直したい部分を選んで「ここをもっと短く」と頼めば、その場で書き換えてくれます。

製品ページに載っている、扱えるファイルの種類は次のとおりです。

種類形式
文書・テキストDOCX、PDF、TXT、MD、HTML、JSON、CSV、TSV
表計算XLSX、XLS、XLSM
プレゼンテーションPPTX、PPT
画像PNG、JPG、GIF、SVG、WEBP
データ・設定YAML、XML、TOML
その他Jupyterノートブック(IPYNB)、主要なプログラミング言語のファイル

ブラウザを操作して調べものをする

Coworkは、サイトを開いてページを読み、クリックや入力、フォームへの記入までできます。デスクトップアプリでは、ふだん使っているブラウザとは別の「内蔵ブラウザ」が使われるので、自分のログイン情報とは切り離された状態で作業が進みます。すでにClaude in Chromeを使っている場合は、そちらを使うこともできます。

競合サービスの料金表を集めて比較表にする、取引先候補の会社情報を集めて一覧にする、といった「調べてまとめる」仕事に向いています。

決まった時間に作業を動かす

「毎週月曜の朝に、先週の売上データを集計してスライドにする」のように、決まった間隔で同じ作業を動かすことができます。公式ヘルプでは、スケジュールされたタスクはクラウドで動くため、パソコンの電源が入っていなくても実行されると説明されています。作成は、依頼欄で/scheduleと入力して行います。

大きな仕事を分けて同時に進める

作業量が多いときは、Claudeが仕事を小分けにして、サブエージェント(手分けして動く別のClaude)に同時に進めさせます。たとえば20社分の会社情報を調べる仕事なら、何社かずつに分けて並行して調べるので、1社ずつ順番に進めるより早く終わります。

プラグインやコネクタで社内のツールとつなぐ

コネクタを使うと、Microsoft 365などのサービスとつないで、そこにあるデータを読みながら作業できます。プラグインは、特定の職種向けに「スキル(作業手順)」「コネクタ」「サブエージェント」をひとまとめにしたものです。法務・財務・ブランドの文章チェックなどのプラグインが用意されています。プラグインはチャットやClaude Codeでも使えます。

画面を操作する(コンピューター操作)

専用のつなぎ方がないアプリでは、最後の手段としてClaudeが画面を見ながらマウスやキーボードを操作する機能もあります。アプリごとに許可が必要で、製品ページでは研究段階の機能(リサーチプレビュー)とされています。業務で頼る前に、まずは小さな作業で試すのがおすすめです。

向いていない仕事

便利な機能ですが、何でも任せればよいわけではありません。次のような仕事は、人が行うか、別の道具を使った方が確実です。

向いていない仕事理由代わりの方法
1円単位の正確さが必要な最終計算集計の考え方を読み違えると、計算式ごと間違った表ができるClaudeに作らせた表を、会計ソフトや担当者の検算と突き合わせる
その場で返事が必要なやりとりCoworkは作業を順に進めるため、数秒で返すような使い方には向かない急ぎの質問はチャットで聞く
社外への送信や発注などの確定作業取り消せない操作は、間違えたときの影響が大きい下書きまでを任せ、送信や確定は人が行う
権限のない社内システムの操作専用のつなぎ方がないシステムは、画面操作に頼ることになり不安定データを書き出してフォルダに置くか、システム側に連携の仕組みを作る

迷ったら、「間違っていたときに、すぐ気づけて、すぐ直せるか」を基準にすると判断しやすくなります。すぐ直せる作業から任せ、確定や送信の手前で人が確認する流れにしておけば、大きな失敗は起きにくくなります。

料金と使えるプラン

料金プランのカードを比べて相談する会社員

Coworkは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)でだけ使えます。無料プランでは使えません。2026年10月時点で、製品ページに載っている料金は次のとおりです(税抜)。

プラン料金向いている使い方
Pro月20ドル(年払いなら月17ドル相当)まず個人で試したい
Max 5x月100ドル毎日のように仕事を任せる
Max 20x月200ドル大量の作業を任せる
Team1人あたり月20ドルから(2〜150人)部署・会社で使う
Enterprise個別見積り管理機能や監査が必要な大きな組織

Proは上限に達しやすい

Coworkの作業は、チャットで質問するより多くの使用量を消費します。製品ページでも、Proではチャットより早く利用上限に達すると注意書きがあります。何度も上限で止まるようなら、Maxへの切り替えを検討してください。使用量は「設定」→「使用量(Usage)」で確認できます。

統合の提供状況と、使える端末

統合された新しい画面と、Coworkを使える場所は、プランによって少しずつ違います。公式ヘルプの内容を表にまとめました。

Pro・MaxTeamEnterprise
チャットとの統合順次提供中今後提供予定ベータ版。管理者が「Chat and Cowork unified (beta)」を有効にした場合
デスクトップアプリ(Mac・Windows)○○○
Web版・スマホアプリ○ベータ版管理者が有効にした場合
ChromeのサイドパネルMaxは○、Proは順次○管理者が有効にした場合

どの端末からでも使えるのは、定期実行、プロジェクト、コネクタ、スキルとプラグイン、作ったファイルのプレビューです。一方、パソコンのファイルを読み書きする、ブラウザを操作する、画面を操作するといった作業は、Web版やスマホから頼んだ場合でも、デスクトップアプリを通して動きます。手元のファイルを使うなら、デスクトップアプリは必ず入れておきましょう。Windowsでは最新版のアプリが必要です。

どのプランを選べばいいか

迷ったときは、使う人数と、任せる作業の量で考えると決めやすくなります。

こんな使い方ならおすすめ考え方
まず自分で試してみたいPro月20ドルで、Coworkの使い勝手を確かめられる。上限に達したらその日は待つ
毎日、資料づくりや集計を任せたいMax 5x上限で作業が止まると、待ち時間のぶん仕事が遅れる。毎日使うなら余裕のあるプランが結果的に安い
部署の数人で使いたいTeam管理者がメンバーの追加や利用範囲を管理できる。会社のデータを扱うなら個人契約より管理しやすい
全社で使い、操作の記録も残したいEnterprise利用状況の分析や、操作記録を社内の監視システムに送る仕組みが使える

会社の仕事で使う場合、社員が個人でProを契約して業務データを扱う形は、情報の管理が難しくなります。数人で試す段階からTeamにしておくと、あとで全社に広げるときにも設定を引き継げます。

あわせて読みたいClaudeの料金プランを比較|無料・Pro・Max・Team・Enterpriseの違いと選び方Claudeの料金プランを、2026年10月時点の公式情報でまとめました。Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの月額と使える機能、使用量の上限と使用クレジット、API料金、消費税や請求書の扱い、個人と会社それぞれの選び方まで解説します。

使い方

ノートPCでアプリを入れてフォルダを選ぶ手元

ここでは、統合された新しい画面で、パソコンのファイルを使う仕事を頼むまでの流れを説明します。

  1. 有料プランに申し込むclaude.aiにログインし、Pro以上のプランに申し込みます。会社で使う場合は、TeamかEnterpriseを契約し、管理者がCoworkを有効にしておく必要があります。
  2. デスクトップアプリを入れる公式サイトから、MacまたはWindows用のClaudeアプリをダウンロードしてインストールし、同じアカウントでログインします。手元のファイルを使わないなら、Web版やスマホからでも始められます。
  3. 作業するフォルダをつなぐClaudeに読み書きさせたいフォルダを選びます。最初は、作業用に新しく作ったフォルダに必要なファイルだけをコピーして使うのが安全です。
  4. やりたいことを書く入力欄に「このフォルダの3つのCSVを1つの表にまとめて、月ごとの合計を出して」のようにゴールを書いて送ります。新しい画面では、Coworkを選ぶ操作はいりません。初回は「Claudeの作業環境を準備しています」と表示されることがありますが、そのまま待てば大丈夫です。
  5. 計画を確認して、任せるClaudeが進め方を示します。内容を確認して問題なければ実行させます。作業中も、開いたファイルや判断の内容が表示されるので、ずれていればその場で指示を足せます。
  6. できあがったファイルを確認するClaudeが保存先を知らせてくれるので、中身を確認します。直したい点があれば、そのまま同じ会話で伝えます。

最初の依頼は「失敗しても困らない作業」から

いきなり本番のファイルを任せるより、コピーしたデータで「集計表を作る」「議事メモを整える」などの作業を数回試すと、Claudeの進め方のくせや、どこまで任せられるかが分かります。慣れてきたら、少しずつ範囲を広げていきましょう。

以前の画面のままの場合

入力欄に「チャット」「Cowork」の選択肢が出ている場合は、手順4の前に「Cowork」を選んでから依頼を書きます。それ以外の流れは同じです。全体の指示は「設定」→「Cowork」から登録します。

TeamやEnterpriseで使う場合

会社のプランでは、管理者が組織の設定でCoworkを有効にしてから使えるようになります。Enterpriseで統合された画面を使うには、管理者が「Chat and Cowork unified (beta)」を有効にします。管理者が決められるのは、おもに次のような項目です。

  • 組織としてCoworkを使うかどうか
  • どの部署・チームに使わせるか
  • 利用額の上限
  • Claudeに使わせるツールの範囲(自動モードを使わせない設定も含む)
  • 社内専用のプラグインの配布

「Coworkが使えない」「画面が同僚と違う」という場合は、まず管理者に、組織の設定でどこまで有効になっているかを確認してもらいましょう。

手元のフォルダを使う作業は、作業が終わるまでデスクトップアプリを開いたままにしておく必要があります。途中でパソコンがスリープするとフォルダにアクセスできなくなるので、長い作業を任せるときは電源の設定も確認しておきましょう。

使いこなすコツ

メモに指示を書いてパソコンに伝える会社員と、カレンダーと時計

手順ではなく「完成形」を伝える

Coworkは、ゴールを伝えるとClaudeが手順を考える仕組みです。「A列とB列を足して…」と手順を細かく書くより、何に使うのか、どんな形で欲しいのかを伝えた方がうまくいきます。

来週の部長会で使う、9月の売上報告を作ってください。
・「売上」フォルダの店舗別CSVを使う
・店舗ごとの売上と前月比の表(Excel、計算式つき)
・前月から10%以上下がった店舗を目立たせる
・スライドは3枚まで。1枚目に全体の結論
・完成したら「報告」フォルダに保存

このように、使うデータ・欲しい形・保存先の3つが書いてあると、やり直しがぐっと減ります。

毎回伝えることは「指示」に書いておく

「です・ます調で書く」「金額は税込で表示する」「社名は正式名称で書く」のように毎回伝えていることは、指示として登録しておけます。

種類効く範囲設定する場所
全体の指示すべての作業新しい画面では「設定」→「一般」の「Claudeへの指示」(以前の画面では「設定」→「Cowork」)
フォルダの指示そのフォルダを使う作業デスクトップアプリでフォルダを選んだときに設定。作業中にClaudeが追記することもある

大きな仕事は区切りを決めて頼む

「来期の事業計画書を全部作って」のような大きな依頼は、途中で方向がずれたときに戻る量も大きくなります。「まず目次案だけ」「次に市場の数字を集めて表に」「最後に文章」のように区切りを決め、各段階でできあがりを確認してから次に進めると、やり直しが少なくて済みます。Claudeに「区切りごとに確認を求めて」と頼んでおくのも有効です。

関連する作業は「プロジェクト」にまとめる

プロジェクトを作ると、関係するファイルやリンク、指示、記憶を一か所にまとめておけます。「月次報告」「採用」「展示会準備」のように仕事ごとに分けておくと、毎回同じ説明をしなくても前回の続きから頼めます。

繰り返す仕事はスケジュールに乗せる

毎週・毎月同じ形で作っている資料は、一度うまくできた依頼をそのままスケジュールに登録しておくと便利です。/scheduleで間隔を決めておけば、決まった時間にクラウドで作業が動きます。

やり直しを頼むときは、理由も伝える

できあがったものが思っていたのと違うときは、「やり直して」とだけ伝えるより、どこが、なぜ違うのかを伝えた方が早く直ります。

伝わりにくい頼み方伝わりやすい頼み方
もっと見やすくして役員が30秒で読めるように、1枚目は結論と数字3つだけにして
表がおかしいB店の9月の売上が2倍になっている。CSVが2回読み込まれていないか確認して
もう少しちゃんと書いて取引先に送る文書なので、くだけた表現をなくして、日付と金額を本文に入れて

同じ指摘を何度もするようなら、それは「全体の指示」や「フォルダの指示」に書いておくべき内容です。次からは最初から反映された状態で作業が進みます。

使用量を抑える

公式ヘルプでは、使用量を抑える方法として次の3つが紹介されています。

  • 関係する作業は1つの依頼にまとめる
  • 関係のない話題は新しい会話で始める
  • ファイルがいらないときは「短い回答でいい」と伝える

業務での活用例

経理・営業・総務の会社員がそれぞれPCで作業している様子

Coworkは、ファイルをたくさん扱う仕事や毎回同じ手順で作る資料と相性が良い機能です。製品ページで紹介されている使い方をもとに、部署ごとの例をまとめました。

部署任せる仕事の例Claudeに渡すもの
経理支店ごとのデータと予算表を突き合わせ、差が大きい項目に印をつける支店別のExcel、予算ファイル
営業商談メモから案件ごとの状況と、よく出る懸念点をまとめる商談メモのフォルダ
営業企画取引先候補の会社情報を集め、一覧表にする会社名のリスト(Webで調べさせる)
法務・総務社内の基準に照らして、契約書の条文を一次チェックする契約書、社内のチェック基準
経営企画毎週のデータを集めて、前週と比べたスライドを作る週次データ(スケジュール実行)
マーケティングアクセスデータや広告の数字を整理し、改善点をまとめる各ツールから書き出したCSV

どの例でも、最後の確認と判断は人が行うのが前提です。Claudeに任せるのは「集める・まとめる・形にする」までにして、数字の確認や社外に出す判断は担当者が行う、という分け方にすると安心して使えます。

任せる仕事の選び方

「毎週・毎月くり返している」「手順はだいたい決まっている」「作業時間の多くがコピーや貼り付け、体裁の調整」という3つがそろう仕事から始めると、効果が分かりやすく出ます。

例:月次の売上報告を任せた場合の流れ

経営企画の担当者が、毎月の売上報告をCoworkに任せる場合を例に、流れを追ってみます。これまでは、店舗ごとのCSVを開いて1つの表に貼り合わせ、前月比を計算し、グラフを作ってスライドに貼る作業に半日ほどかかっていたとします。

  1. データを置く販売管理システムから店舗別のCSVを書き出し、「売上_2026-09」フォルダに入れます。前月分の報告スライドも同じフォルダに置いておくと、体裁をそろえてもらえます。
  2. 依頼を書く「前月の報告スライドと同じ構成で、9月分の報告を作って。前月比10%以上下がった店舗は赤字で目立たせて、理由の候補をメモ欄に書いて」と伝えます。
  3. 計画を確認するClaudeが「CSVを結合→店舗別に集計→前月の数字と比較→Excelに計算式つきで保存→スライド3枚を作成」という進め方を示すので、問題なければ実行させます。
  4. 途中経過を見るCSVの列名が月によって違っていた場合などは、Claudeがどう扱うかを示します。「売上(税込)」と「売上」を同じ列として扱う、といった判断が合っているかをここで確認します。
  5. できあがりを確認するExcelの合計が販売管理システムの数字と合っているかを確かめ、スライドの言い回しを必要に応じて直して完成です。

人が行うのは、データを置くこと、依頼を書くこと、途中の判断と最後の数字を確かめることだけです。翌月からは、同じ依頼をスケジュールに登録しておけば、データを置くだけで報告の下書きができあがります。

部署ごとの依頼文の例

そのまま使える形で、依頼文の例をいくつか紹介します。フォルダ名や条件は、自社に合わせて書き換えてください。

経理:予算との差の確認

「予算実績」フォルダの支店別Excelと、年間予算のファイルを突き合わせてください。勘定科目ごとに予算と実績の差を出し、差が予算の10%を超える項目に色をつけた一覧表をExcelで作ってください。差が大きい理由を推測できる場合は、別の列に候補を書いてください。

営業:商談メモの整理

「商談メモ」フォルダにある今月のメモを読んで、案件ごとに「会社名・担当者・次にやること・期限・懸念点」の表を作ってください。複数の案件で共通して出ている懸念点があれば、最後に箇条書きでまとめてください。

総務:社内向け資料の更新

「就業規則」フォルダの改定前と改定後の文書を比べて、変わった箇所を一覧にしてください。そのうえで、社員向けのお知らせ文(A4・1枚程度、です・ます調)を作ってください。

安全に使うための設定

盾と鍵のアイコンの横で、確認画面の内容をチェックする会社員

Coworkは実際にファイルを書き換えたり、ブラウザで入力したりするので、チャットより「やってしまったこと」の影響が大きくなります。業務で使う前に、次の設定とルールを決めておきましょう。

権限モードを選ぶ

Claudeがどこまで確認なしに動くかは、モードで選べます。

モード動き方向いている場面
手動(Manual)操作のたびに、実行してよいか確認を求める。新しい画面での初期設定(以前の「実行前に確認」)使い始め、大事なファイルを扱うとき
自動(Auto)操作ごとに、情報の持ち出しや不正な指示(プロンプトインジェクション)などの危険がないかを確認し、危ない操作は止める。使用量は多めにかかる慣れてきて、確認の手間を減らしたいとき
スキップ(Skip)確認も自動チェックもせずに進める(以前の「確認せずに実行」)中身を完全に把握している作業だけ

TeamとEnterpriseでは、管理者が自動モードを使えないようにすることもできます。

読み書きできる範囲を絞る

Claudeが読み書きできるのは、指定したフォルダの中だけです。個人情報や機密のファイルが入ったフォルダは指定しないのが基本です。作業用のフォルダを作り、必要なファイルだけをコピーして渡すようにすると、うっかり見せてしまうことを防げます。

ファイルを完全に削除するときは、必ず確認を求められます。また公式ヘルプでは、作業はAnthropicのサーバー上の隔離された環境で行われ、自分のパソコンや社内ネットワークとは切り離されていると説明されています。

Webの情報には指示が仕込まれていることがある

ブラウザで開いたページや読み込んだ文書に、AIをだますための指示が書かれていることがあります(プロンプトインジェクション)。知らないサイトを大量に読ませる作業や、社外から届いたファイルを扱う作業では、手動モードで内容を確認しながら進めてください。公式ヘルプでも、ネットワークの送信制限の設定はWeb検索・Webページの取得・MCP・Claude in Chromeには適用されないと注意書きがあります。

記憶(メモリ)の扱い

クラウドで動く作業では、チャットと同じ記憶(メモリ)が使われます。以前の会話で伝えた好みや前提を覚えておいてくれる反面、扱う内容によっては残したくない場合もあるでしょう。公式ヘルプによると、作業ごとに記憶を使わない設定にできます。最初のメッセージを送る前に「+」メニューから切り替える必要があり、あとからは変えられません。

できあがったものを確認するときのチェックポイント

Claudeが作ったファイルは、そのまま使う前に次の点を確認しておくと安心です。

  • 合計や件数が、元のデータ(システムの画面や元のファイル)と合っているか
  • 読み込むべきファイルが、すべて使われているか(作業の記録で確認できる)
  • 日付・単位(税込か税抜か、千円単位か)が意図どおりか
  • 社名・人名・商品名が正しく書かれているか
  • 保存先と、上書きされたファイルがないか

会社で使うときに決めておくこと

部署やチームで使う場合は、次のようなルールを先に決めておくと、使う人によって扱いがばらばらになるのを防げます。

  • Coworkに渡してよい情報と、渡してはいけない情報(顧客の個人情報、未公開の数字など)
  • 使ってよい権限モード
  • 社外に出す資料は、必ず担当者が中身を確認してから出す
  • つないでよいコネクタ・プラグインの範囲

TeamとEnterpriseでは、組織全体でCoworkを使うかどうかの切り替え、部署ごとの利用範囲、利用額の上限、使えるツールの制御などを管理者が設定できます。EnterpriseではOpenTelemetryを使って操作の記録を社内の監視システムに送ることもできます。

組織で導入するときの進め方

会社でCoworkを使い始めるときは、いきなり全社に広げるより、次の順で進めると失敗が少なくなります。

  1. 試す人と仕事を決めるくり返しの多い仕事を持っている部署から、2〜3人に試してもらいます。対象の仕事も、最初は1つか2つに絞ります。
  2. ルールを決めて環境を整える渡してよい情報、使ってよい権限モード、つないでよいツールを決め、管理画面で設定します。
  3. 使い方をそろえるうまくいった依頼文や、全体の指示に書く内容を共有し、使う人による差を小さくします。
  4. 効果を確かめて広げる作業時間がどれだけ減ったか、確認の手間はどうだったかを振り返り、効果が見えた仕事から他の部署に広げます。
あわせて読みたいClaudeに学習させない設定方法|プラン別のデータの扱いと情報漏洩対策Claudeに入力した内容をAIの学習に使わせない設定方法を、パソコン・スマホの手順つきで解説します。プランごとのデータの扱い、オフにしても例外になるケース、保存期間、シークレットチャット、Claude Codeでの扱い、会社で使うときの情報漏洩対策まで、2026年10月時点の公式情報でまとめました。

よくある質問

入力欄の「Cowork」が消えました。使えなくなったのですか?

使えなくなったわけではありません。チャットと統合された新しい画面に切り替わったため、Coworkを選ぶ操作がなくなりました。そのまま「この資料を作って」のように依頼すれば、Claudeが作業として進めてくれます。

以前のように、パソコンの中だけで作業させることはできますか?

ProとMaxでは、2026年10月6日以降に始めた作業はクラウドで動き、「このパソコンだけで動かす」選択肢はなくなりました。それより前にパソコン上で始めた作業や、すでにパソコン上で動いている定期実行は、そのままパソコン上で動きます。

チャットだけを使いたいときはどうすればいいですか?

新しい画面でも、ふつうに質問すればチャットとして答えが返ってきます。ファイルが必要ないときは「短く答えて」と添えると、作業として長く動かず、使用量も抑えられます。

無料プランでClaude Coworkは使えますか?

使えません。Coworkは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)向けの機能です。まず試すなら、月20ドルのProからが現実的です。

パソコンを閉じても作業は続きますか?

クラウドで動く作業は、パソコンを閉じても続きます。ただし、パソコンの中のフォルダを読み書きできるのは、デスクトップアプリが開いている間だけです。手元のファイルを使う作業は、終わるまでアプリを開いておきましょう。

ほかの人と作業の画面を共有できますか?

公式ヘルプでは、セッション(作業の画面)そのものは共有できず、作ったアーティファクトは個別に共有できると案内されています。

作業の履歴は消せますか?

タスクを削除すると、履歴からはすぐに消え、Anthropicのサーバーからも30日以内に削除されると公式ヘルプに書かれています。

ファイルが見つからない、作業が止まったときは?

パソコンのフォルダを使う作業が止まった場合は、デスクトップアプリが開いたままか、パソコンがスリープしていないかを確認してください。ファイルが見つからない場合は、フォルダへのアクセス許可と、Claudeが報告した保存先を確認します。

日本語で指示しても大丈夫ですか?

日本語の依頼文で問題なく使えます。作る資料の言葉づかい(です・ます調など)は、全体の指示に書いておくと毎回そろいます。

WindowsでもMacでも使えますか?

どちらでも使えます。デスクトップアプリはMac版・Windows版があり、有料プランならどのプランでも使えます。Windowsでは、アプリを最新版にしておく必要があります。会社のパソコンでアプリのインストールが制限されている場合は、情報システムの担当者に相談してください。

どのくらいの量のファイルを一度に任せられますか?

公式には決まった上限は示されていません。ただし扱う量が多いほど使用量も多く消費します。数百件のファイルを扱う場合は、まず10件ほどで試して、結果と使用量を確認してから全体を任せると安全です。

スマホからも仕事を頼めますか?

頼めます。ProとMaxはスマホアプリから使え、Teamはベータ版、Enterpriseは管理者が有効にした場合に使えます。スマホから頼んだ作業もクラウドで動くので、あとからパソコンで続きを確認できます。ただし手元のフォルダを使う作業は、そのパソコンでデスクトップアプリが開いている間だけ動きます。

入力した社内のデータは、AIの学習に使われますか?

個人向けプランと法人向けプランで扱いが異なり、個人向けプランでは設定で選べます。会社のデータを扱う前に、プランごとの扱いと設定方法を確認しておきましょう。手順は「Claudeに学習させない設定」の記事で詳しく解説しています。

Claude Codeとどちらを使えばいいですか?

資料づくり・集計・調べものなど、プログラミング以外の仕事ならCoworkが向いています。社内ツールを作る、Webサイトを直すといったプログラムを扱う仕事ならClaude Codeが向いています。

まとめ

この記事のまとめ

  • Claude Coworkは、ゴールを伝えるとClaudeが手順を考えて、ファイルの作成まで進めてくれる機能
  • いまはチャットと統合され、「Cowork」を選ばなくても、ふつうに依頼すればClaudeが作業として進める(Pro・Maxから順次)
  • Pro・Maxでは、2026年10月6日以降の作業はクラウドで動く。手元のフォルダを使う間はデスクトップアプリを開いておく
  • フォルダのファイルの読み書き、数式つきのExcelやスライドの作成、ブラウザでの調べもの、定期実行ができる
  • 使えるのは有料プランのみ。個人ならPro(月20ドル)から、たくさん任せるならMax
  • 業務で使うときは、権限モード、渡すフォルダの範囲、社内のルールを先に決めておく

Coworkは「AIに質問する」から「AIに仕事を任せる」へ進むための機能です。まずはコピーしたデータで小さな作業を任せてみて、どこまで任せられるかを確かめながら、少しずつ使う範囲を広げていくのがおすすめです。

社内に広げる段階では、権限の設定や任せる仕事の選び方、社員の方への使い方の説明など、決めることが一気に増えます。INTERCREATE JAPANでは、Claude Code・Coworkなどの導入から、社内で使い続けられる仕組みづくりまでをお手伝いしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

参考・出典