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Geminiに「スキル」が登場、Gemsは2027年に終了へ|できること・移行の日程・業務での使い方

INTERCREATE JAPAN 編集部公開 2026.10.15

この記事でわかること

  • Geminiの「スキル」が何で、いつから使えるのか
  • Gemsとの違いと、Gemsが終わるまでの日程
  • GeminiアプリとWorkspace(Gmail・ドキュメントなど)での提供状況の違い
  • 中小企業の業務でスキルにしやすい仕事の例
  • 移行の前に確認しておきたいこと
目次
  1. Geminiの「スキル」とは
  2. 何が変わるのか
  3. 日本の会社ではどう使えるか
  4. 注意点・まだ分からないこと
  5. まとめ

GoogleのAI「Gemini」に、仕事の手順や書き方のルールを覚えさせて何度でも使える「スキル」が加わりました。Googleは2026年9月30日にスキルを発表し、10月13日からGeminiアプリでの提供を順に始めています。

あわせて、これまで同じ目的で使われてきた「Gems」は、段階的に終わることが決まりました。会社向けのGoogle Workspaceでは、早くても2027年3月1日以降にGemsが使えなくなり、残っているGemsは自動でスキルの下書きに移される予定です。この記事では、スキルでできること、Gemsとの違い、移行の日程、中小企業での使い方を、Googleの公式発表をもとに整理します。内容は2026年10月15日時点の情報です。

Geminiの「スキル」とは

Geminiの「スキル」とは

スキルは、Geminiに特定の仕事のやり方を伝えるための、使い回せる指示のセットです。Googleは「プロンプト(AIへの指示文)をすばやく出すための、保存したショートカット」と説明しています。

たとえば「当社のブログの書き方」「請求書の確認手順」といったスキルを一度作っておけば、毎回同じ説明を書かなくても、Geminiがそのやり方に沿って作業します。公式の発表によると、スキルには次の特徴があります。

  • 自動で使われる:オンにしてあるスキルは、依頼の内容に合うとGeminiが判断すると自動で使われる
  • 呼び出して使える:会話の中で「/」(新しいショートカットでは「@」)を入力して、使うスキルを選べる
  • 重ねて使える:「文章のくせ」と「ブランドのルール」のように、複数のスキルを同じ依頼でまとめて使える
  • 会話から作れる:チャットで「こういうスキルを作って」と頼むと、Geminiがスキルを作って保存する
  • SKILL.mdという公開された形式:ほかのサービスで作ったスキルをコピーして持ち込める

SKILL.mdは、AnthropicのClaudeでも使われているスキルの形式です。Claudeのスキルについては別の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたいClaude Skills(スキル)とは?使い方・作り方と業務での活用例を解説Claude Skills(スキル)は、仕事の手順や社内の決まりごとをまとめておき、Claudeに必要なときだけ読み込ませる仕組みです。できること、プロジェクトやMCPとの違い、使い方、会話で作る方法と自分で作る方法、社内での共有、安全に使うための注意点までを解説します。

何が変わるのか

何が変わるのか

スキルは、GeminiアプリとGoogle Workspace(Gmail・ドキュメント・スライド・ドライブなど)の両方に入りますが、提供状況が違います。10月13日のGoogleの発表では、次のように案内されています。

項目GeminiアプリのスキルWorkspaceのスキル
提供開始2026年10月13日から順次。11月中旬に完了予定延期中。新しい日程は未発表
対象すべてのGoogle Workspaceの契約者と、個人のGoogleアカウントBusiness Starter・Standard・Plus、Enterprise Starter・Standard・Plusなど
年齢18歳以上から先行(今後広げる予定)18歳以上
管理者の設定管理者向けの設定はない管理コンソールで有効・無効を設定できる
使う場所Geminiのチャット(Web・スマホ・Macアプリ)Gmail・ドキュメント・スライド・ドライブの横に出るGeminiの画面、Chat、Workspace Studio

なお、Geminiのヘルプページでは、現時点では個人のGoogleアカウントから順に提供しており、仕事用・学校用のアカウントではまだ使えないと書かれています。会社のアカウントで使えるようになるのは、順次の展開が進んでからになりそうです。また、GeminiアプリのスキルとWorkspaceのスキルは今のところ同期しません。両方で使いたい場合は、それぞれで作る必要があります。

Gemsの終了までの日程は次のとおりです。

日付起きること
現在Gemsは引き続き作成・利用できる。ただしWorkspace Studioで「Ask a Gem」の手順を含む新しいフローは作れない(既存のフローは動く)
2026年11月17日GemsがGeminiアプリの設定画面に移る。作成・編集・利用は続けられる
早くても2027年3月1日(ビジネス・エンタープライズ)Gemsの作成・編集・利用ができなくなる。「Ask a Gem」を含むフローが止まる。残っているGemsはGeminiアプリのスキルの下書きに自動で移される
早くても2027年6月1日(教育機関)同様にGemsが使えなくなる

Googleは、自動移行の詳しい内容を少なくとも30日前に管理者へ知らせるとしています。

日本の会社ではどう使えるか

日本の会社ではどう使えるか

ここからは当社の解釈です。スキルの価値は、「詳しい人の頭の中にある手順」を、誰でも呼び出せる形にできることです。Googleも、Workspaceのスキルの発表で「その仕事に詳しい担当者のノウハウを組織に広げる」ことを目的に挙げています。

中小企業では、見積書の書き方、問い合わせへの返信の言い回し、月末の請求書チェックなどが、特定の社員に頼りきりになっていることがよくあります。こうした仕事をスキルにしておくと、担当者が休んだときや、新しい人に引き継ぐときの助けになります。

スキルにする仕事の例スキルに書いておく内容
問い合わせへの返信会社としての言葉づかい、必ず入れる案内(営業時間・担当窓口)、書いてはいけないこと
請求書の確認前回の請求と比べる項目、差があったときの報告の形
提案書づくり当社の提案書の構成、使う言葉、価格の書き方
商品説明文文字数、必ず入れる仕様、ネットショップごとの書き方の違い
議事録の整理決定事項・宿題・期限の書き方、共有先

Googleの公式の例にも、受信トレイにある過去の請求書と新しい請求書を比べて食い違いを見つける「請求書確認のスキル」や、既存の資料から作る「提案書づくりのスキル」が紹介されています。

Workspaceのスキルでは、ドキュメントの「スキルビルダー」でスキルを書き、チームにコメントをもらいながら仕上げられると案内されています。そのドキュメントにアクセスできる人は、数回のクリックでスキルを追加できます。社内の手順書をみんなで直すのと同じやり方で、AIへの指示を改善していけます。

まず1つ、よく使うGemを書き出しておく

すでにGemsを使っているなら、いちばんよく使うGemの指示文をドキュメントに書き出しておきましょう。自動移行を待たずに、ヘルプの手順でスキルとして作り直せます。GeminiアプリとWorkspaceのスキルは同期しないので、どちらで使うかも先に決めておくと二度手間になりません。

なお、同じSKILL.mdの形式なので、Claudeなどで作ったスキルを持ち込める点も見逃せません。社内で複数のAIを使い分けている会社にとっては、手順を一度書けば複数のAIで使い回せる可能性があります。ただし、AIごとに動きが違うことはあるので、持ち込んだあとに結果を確かめてください。

注意点・まだ分からないこと

注意点・まだ分からないこと
  • Workspaceのスキルは延期中:当初は10月5日から順に提供を始め、11月中旬に完了する予定でした。10月13日の発表で延期になり、新しい日程はまだ出ていません
  • 会社のアカウントでの提供時期:Workspaceの発表では「すべてのWorkspaceの契約者が対象」とされる一方、ヘルプでは仕事用アカウントは「まだ使えない」と書かれています。自社の画面にいつ出てくるかは、展開の進み具合によります
  • Gemsの自動移行の細かい中身:自動で移るのはGeminiアプリのスキルの「下書き」です。Workspace側には自動では出てこないとされています。移行後の動きが元のGemと同じになるかは、移行の詳細が出るまで未確認です
  • Workspaceで使う条件:Workspaceのブログでは、管理者が管理コンソールで「Gemini Beta」の設定を有効にした組織が対象と書かれています。管理者の方は設定を確認してください

スキルに入れる情報に気をつける

スキルにはファイルを添付でき、Workspaceではチームで共有できます。顧客の個人情報や、共有範囲を限りたい価格表などをスキルに入れると、スキルを使える人全員がその情報に触れられる状態になります。社内で生成AIの使い方のルールを決めていない場合は、先に決めておきましょう。

あわせて読みたい生成AIの社内ルールの作り方|決める項目と文例、運用のコツを公的資料から解説生成AIの社内ルールに入れる項目(目的・使えるサービス・入力してよい情報・出力の確認・相談窓口)と、作り方の手順、文例、運用のコツを、AI事業者ガイドラインや個人情報保護委員会の注意喚起など公的資料に沿って解説します。

また、日本語での使い勝手や、日本語で作ったスキルの自動適用の精度については、公式には特に説明がありません。実際に使って確かめる必要があります。

まとめ

この記事のまとめ

  • Geminiに、仕事の手順やルールを覚えさせて使い回せる「スキル」が加わった。重ねて使え、依頼に合えば自動で使われる
  • Geminiアプリでは2026年10月13日から順次提供(11月中旬完了予定)。Workspaceのスキルは延期中
  • Gemsは11月17日に設定画面へ移り、ビジネス向けでは早くても2027年3月1日以降に使えなくなる
  • スキルはSKILL.mdという公開された形式で、ほかのサービスのスキルも持ち込める
  • 属人化している返信・確認・資料づくりの手順をスキルにしておくと、引き継ぎや休みのときに役立つ

Gemsを使っている会社は、2027年3月までにスキルへ移る準備が必要です。まずは使っているGemの一覧を作り、よく使うものから作り直していくとよいでしょう。

INTERCREATE JAPANでは、Gemini・Claude・ChatGPTなどの業務への取り入れ方や、社内の手順をAIに任せられる形に整えるお手伝いをしています。

この記事を書いた人

INTERCREATE JAPAN 編集部

Web制作、業務システムの開発、Claude Code・Codex の導入支援を行う INTERCREATE JAPAN の編集部です。実際の制作や導入の現場で確かめた手順をもとに、AIツールの使い方やホームページの運用について解説しています。

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