ChatGPT Spaceとは?AIと一緒に書いて共有できる「ページ」の機能と業務での使い方
この記事でわかること
- ChatGPT Spaceがいつ・何として発表されたか
- ページでできること(AIでの下書き・修正、表、画像、計算ツールなど)
- 閲覧・コメント・編集の3段階の共有と、権限の引き継ぎ
- 中小企業の業務での使い方の例
- 共有する前に確認したいことと、まだ分からないこと
OpenAIは、2026年9月29日のDevDay 2026で「ChatGPT Space」を発表しました。ChatGPTの中に、文書(ページ)やアップロードしたファイルをまとめておき、ChatGPTと一緒に書いたり直したりしながら、ほかの人と共有できる場所です。管理者向けの案内によると、これまでの「Library」が名前を変えたものです。
ChatGPTで作った文章は、これまでWordやGoogleドキュメントに貼り直してから共有するのが一般的でした。Spaceでは、下書きから修正、共有、コメントのやりとりまでをChatGPTの中で済ませられます。この記事では、公式の案内をもとに、できることと共有の仕組み、中小企業での使い方、注意点を整理します。内容は2026年10月15日時点の情報です。
ChatGPT Spaceが発表された

DevDay 2026で、OpenAIはChatGPTの新機能として、常駐型のエージェント「ドット」、端末をまたいで続けられるChatGPT Work、そしてChatGPT Spaceの3つを紹介しました。Spaceについての公式の説明は「ファイルとページをひとつにまとめ、ChatGPTと下書き・修正をし、自分で直接編集し、共同作業者を招いて閲覧・コメント・編集してもらえる」というものです。
Spaceの中身は、次のように整理されています。
- ページ:自分とChatGPTが一緒に編集できる文書。メモ、計画、社内の手引きなどに使え、子ページも作れる
- space(スペース):テーマやチームごとにページをまとめる入れ物。スペースを共有すると、中のページにもまとめてアクセスできる
- 表計算とプレゼン:表や計算、スライドをChatGPTと作って編集できる
- Sites:ChatGPTで作ったWebサイトやツール
- 画像・ファイル:アップロードしたファイルや保存した成果物
提供については、公式の更新情報に「利用できる環境で(Where available)」と書かれており、ガイドにも「Spaceが有効になっているアカウントが必要」とあります。どのプランで使えるかの一覧は、今回確認した公式ページには載っていません。
何が変わるのか

いちばん大きな変化は、ChatGPTの答えが「チャットの中の文章」から「人と一緒に直していける文書」になったことです。ページの中でできることを、公式のガイドから表にまとめます。
| 操作 | できること |
|---|---|
| ページを作る | 白紙から書く、手持ちのメモを貼る、ファイルを入れる、既存のチャットからページにする |
| 「/」で挿入 | 見出し・箇条書き・チェックリスト・表・コード・画像・ファイル・子ページ・既存のチャットやファイルへの参照を入れる |
| Generate | 目的と形式を伝えると、ページの中に下書きを書く。受け入れる・直させる・取り消すを選べる |
| Visualize | 予算の計算ツールや図解など、読む人が数字を変えて試せるものを入れる |
| 選んで直す | 文章を選んで「Ask for change」で書き換えを頼む。「Comment」で議論を始める |
| AIを呼ぶ | ページやコメントで「@ChatGPT」や「@dot」と書いて頼む |
共有は、ページ単位でもスペース単位でもでき、権限は3段階です。
| 権限 | できること |
|---|---|
| 閲覧 | 読むだけ |
| コメント | 読んで、意見を書き込める |
| 編集 | 内容を一緒に変えられる |
スペースを共有すると中のページすべてに、ページを共有するとその子ページにも、権限が引き継がれます。公式によると、ページへの直接の招待を外しても、上のページやスペースから引き継いでいる権限は残ります。また、チームへの招待では、コメントの権限が選べない場合があるとされています。
Googleドライブなどのアプリをつなぐと、そのファイルを元にページを作れます。リンクしたファイルは元の権限のままで、ページを読める人でもリンク先を開けるとは限りません。一方、ページにコピーしたり要約したりした内容は、ページを見られる人全員に見えます。ページを共有しても、自分のチャットの履歴やメモリー(ChatGPTが覚えている情報)は共有されないと案内されています。
日本の会社ではどう使えるか

ここからは当社の解釈です。Spaceが役に立つのは、「AIで下書きを作り、何人かで確認して仕上げる文書」です。ChatGPTの答えをコピーしてWordに貼り、メールで回して、戻ってきた赤字を反映する、という手間を減らせます。
| 使う場面 | Spaceでの進め方の例 |
|---|---|
| 社内の手引き・マニュアル | 担当者のメモを貼ってGenerateで整え、スペースに業務ごとの子ページを作る。社員には閲覧で共有する |
| 提案書・企画書のたたき台 | 顧客との打ち合わせのチャットからページを作り、上司にはコメント権限で確認してもらう |
| 見積もりの説明資料 | Visualizeで、数量や単価を変えると合計が変わる計算ツールをページに入れる |
| 会議の準備 | 議題のページを共有し、参加者がコメントで論点を出す。最後に「@ChatGPT」で論点の整理を頼む |
特に、Visualizeで簡単な計算ツールや図解をページの中に作れる点は、中小企業にとって使いどころが多いと考えています。これまでは表計算ソフトで作って別に送っていたものを、説明文と同じページに置けるからです。
まずは社内向けの1ページから
最初から顧客との共有に使うより、社内の手引きや会議メモのように、読む人が社内に限られるページで試すのがおすすめです。共有の権限の引き継ぎ方や、コピーした内容が見える範囲に慣れてから、社外との共有を検討してください。
なお、AnthropicのClaudeにも、会話の中で文書やツールを作って共有できる「アーティファクト」という機能があります。どちらも「AIと作ったものを、そのまま人に渡せる形にする」方向の機能です。
注意点・まだ分からないこと

- 共有の前に、誰が見られるかを確かめる:公式にも、共有の前にアクセスできる人と、非公開の情報が入っていないかを確認するよう書かれています。権限は上のページやスペースから引き継がれるので、ページ単体の設定だけでは判断できません
- ページの中の指示に注意:管理者向けの案内では、ページやファイル、ツールの結果に、ChatGPTの動きを変えたり情報を漏らさせたりする指示(プロンプトインジェクション)が含まれることがあり、対策で減らせても完全には防げないとされています。社外から受け取ったファイルをページに入れるときは注意してください
- 共有を止めても、すでに共有した分は残る:Enterpriseで管理者が共有を無効にしても、新しい共有と権限の変更ができなくなるだけで、すでに共有したアクセスは残ると案内されています
- 削除はゴミ箱へ:ページやスペースを消すと、中のページと一緒にゴミ箱に移ります
公式に書かれていないこと(未確認)
Spaceを使えるプラン(無料・Plus・Business などの区別)、日本での提供状況、ページの保存容量は、今回確認した公式ページには書かれていません。ガイドでは、ページの内容を自動で最新に保つ「Keep Updated」は提供開始時点では使えないとされています。Enterpriseのデータは初期設定で学習に使われないと案内されていますが、ほかのプランでのSpaceのデータの扱いは、契約中のプランの規約で確認してください。
業務でChatGPTを使ううえでの社内ルールがまだない場合は、共有機能を使い始める前に決めておくと安心です。
まとめ
この記事のまとめ
- OpenAIは2026年9月29日のDevDayで、文書(ページ)とファイルをまとめてAIと共同編集できる「ChatGPT Space」を発表した。旧名は「Library」
- ページでは、AIでの下書き・選んだ部分の書き換え・表・画像・計算ツールの挿入ができ、「@ChatGPT」「@dot」で頼める
- 共有は閲覧・コメント・編集の3段階で、スペースや親ページから権限が引き継がれる
- ページにコピー・要約した内容は、ページを見られる人全員に見える。チャットの履歴やメモリーは共有されない
- 使えるプランや日本での提供状況は、公式ページでは未確認
Spaceは、AIで作った文章を「作って終わり」にせず、チームで仕上げるところまでChatGPTの中で進めるための機能です。まずは社内向けの手引きや会議メモで試し、共有の仕組みに慣れてから使う範囲を広げるとよいでしょう。
INTERCREATE JAPANでは、ChatGPTやClaudeを社内で使うときのルールづくりや、業務への取り入れ方のご相談を受けています。
参考・出典

